JP2010149839A - エンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法 - Google Patents

エンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンルームカバーの着脱作業を容易にして、メンテナンス作業を容易に行うことができるとともに、弾性ブッシュの取り付け時の作業効率を向上させることができるエンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法を提供する。
【解決手段】取付孔10a(12a)及び取付孔10a(12a)の開口縁に沿って弾性ブッシュ10b(12b)を第1カバー1に形成する。取付孔31(32)及び取付孔31(32)の開口縁に沿って弾性ブッシュ31a(32a)をフロントグリルカバー3に形成する。弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)に挿入されるボス部20a(20b,22a,22b)を第2カバー2に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンルーム内に配設されるエンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法に関する。
従来のエンジンルームカバーとしては、エンジンルームを区画形成する内周壁からエンジンの外周部に至って、エンジンルーム内を上下に仕切る断熱遮音板を有するとともに、バッテリーやエアクリーナー等の部品を載置するために、前記断熱遮音板を下方に窪ませて形成された収容スペースを有する発明が開示されている(特許文献1参照)。
また、従来、エンジンルームの意匠性を高めるとともに、エンジンから発生する騒音を遮断若しくは減衰することを目的として、車両のエンジンルーム内に配設されるバッテリーやエアクリーナー等の部品を上方から覆うように設けられているエンジンルームカバーが知られている。
実公平3−47947号公報
ところで、バッテリー等は、消耗品であるためメンテナンスを定期的に行う必要があり、エンジンルームカバーを設置している場合には、一度取り外してからバッテリー等のメンテナンスを行う必要がある。しかし、前記特許文献1に記載のエンジンルームカバーは、車体に対してビスで強固に取り付けられているため、車体からエンジンルームカバーを取り外す作業が煩雑になるという問題があった。
そこで、このような問題を解決する手段として、車体に取付孔を形成し、且つ取付孔の開口縁に沿って弾性ブッシュを設けるとともに、エンジンルームカバーにボス部を設けて、このボス部を弾性ブッシュに挿入することにより、エンジンルームカバーを車体に取り付ける方法が考えられる。
しかし、このような方法によると、車体に形成した取付孔に弾性ブッシュを取り付ける際に、車体側に配設されたエンジン関連部品やエンジンフード等が障害となり、弾性ブッシュの取り付け時の作業効率が低下するという問題がある。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、エンジンルームカバーの着脱作業を容易にして、メンテナンス作業を容易に行うことができるとともに、弾性ブッシュの取り付け時の作業効率を向上させることができるエンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、車体に形成されたエンジンルーム内に配設され、前記車体に締結部材で固定される第1カバー体と、前記第1カバー体に対して着脱自在に取り付けられ、前記エンジンルーム内に配設される被メンテナンス部材を覆う第2カバー体とを備えたエンジンルームカバーであって、前記第1カバー体は、板厚方向に穿設された取付孔と、前記取付孔の開口縁に沿って設けられた弾性ブッシュとを有し、前記第2カバー体は、前記弾性ブッシュに挿入されるボス部を有することを特徴とする。
本発明によれば、取付孔と取付孔の開口縁に沿って弾性ブッシュを第1カバー体に設けるとともに、弾性ブッシュに挿入するボス部を第2カバー体に設けることによって、第2カバー体の第1カバー体に対する着脱作業が容易になるため、被メンテナンス部材(バッテリー等)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
また、弾性ブッシュを第1カバー体に取り付けるようにしたことによって、第1カバー体を車体に取り付ける前に弾性ブッシュを第1カバー体に取り付けておけば、エンジン関連部品やエンジンフード等が弾性ブッシュの取り付け作業の障害にならないため、弾性ブッシュ取り付け時の作業効率が向上する。
つまり、本発明によれば、メンテナンス性の向上と弾性ブッシュの取り付け作業性の向上の両立を図ることができる。
さらに、第1カバー体が締結部材で車体に固定されることによって、第1カバー体が車体に強固に固定されるため、車体に対する第1カバー体の位置ずれを防止できる。
また、前記課題を解決するために、本発明は、車体に形成されたエンジンルーム内に配設され、前記車体に締結部材で固定される樹脂性第1カバー体と、前記第1カバー体に対して着脱自在に取り付けられ、前記エンジンルーム内に配設された被メンテナンス部材を覆う第2カバー体とを備えたエンジンルームカバーであって、前記第1カバー体は、板厚方向に穿設され、その開口縁が可撓性を有する取付孔を含み、前記第2カバー体は、前記取付孔に挿入されるボス部を含むことを特徴とする。
本発明によれば、開口縁が可撓性を有する取付孔を第1カバー体に設けるとともに、取付孔に挿入するボス部を第2カバー体に設けることによって、第2カバー体の第1カバー体に対する着脱作業が容易になるため、被メンテナンス部材(バッテリー等)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
また、弾性ブッシュの代わりに開口縁が可撓性を有する取付孔を、第1カバー体に設けたことによって、弾性ブッシュを第1カバー体に取り付ける作業自体を省くことができる。
また、開口縁が可撓性を有する取付孔を形成することによって、取付孔の開口縁に弾性ブッシュを設ける必要がないため、部品点数を削減しつつ第2カバー体の第1カバー体に対する着脱作業が容易になり、被メンテナンス部材(バッテリー等)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
さらに、第1カバー体が締結部材で車体に固定されることによって、第1カバー体が車体に強固に固定されるため、車体に対する第1カバー体の位置ずれを防止できる。
また、取付孔は、第1カバー体と車体との締結部の近傍に形成されることが望ましい。このようにすると、第1カバー体の弾性ブッシュ若しくは開口縁が可撓性を有する取付孔に、第2カバー体のボス部を挿入する際に生じる挿入荷重(取付荷重)に対する第1カバー体の剛性が向上し、第2カバー体の取り付け時に第1カバー体が撓むことを抑制することができるため、ボス部を弾性ブッシュ等に挿入しやすくなり、第2カバー体を第1カバー体に取り付ける際の作業効率が向上する。
第1カバー体は、第2カバー体と重なる部分と、第2カバー体と重ならない部分とを有し、第2カバー体と重ならない部分には、締結部材を挿通するための挿通孔が形成されることが望ましい。このようにすると、第1カバー体に第2カバー体を取り付けた状態で、エンジンルームカバーを車体に取り付けることができるため、エンジンルームカバーを車体に取り付ける際の作業効率がより一層向上する。
エンジンルーム内には、幅方向両側において前後方向に延在する車体パネルと、車体パネルと交差する方向に延在し、車体パネルの間に架け渡されるタワーバーとが設けられ、タワーバーの上面は、車体パネルの上面よりも上方に位置し、第1カバー体は、その上面がタワーバーの上面と面一又は略面一になるようにタワーバーに取り付けられていることが望ましい。このようにすると、第1カバー体とタワーバーとの連続性を確保することができるため、エンジンルームカバー設置時のエンジンルームの意匠性をより一層高めることができる。また、第1カバー体とタワーバーとの連続性を確保しつつ、第1カバー体を車体パネルに取り付ける場合には、第1カバー体と車体パネルの高低差を補うために第1カバー体に凹形状部を形成する必要があるが、第1カバー体をタワーバーに直接取り付けるようにすると、凹形状部を形成する必要がないため、第1カバー体の形状を簡略化することができるとともに、第1カバー体を車体に取り付ける際の作業効率が向上する。
エンジンルームの前方にはフロントグリルが配設され、第1カバー体は、エンジンルーム内に配設されるエンジンの前方においてフロントグリルに隣接して配置されるフロントグリルカバーを含むことが望ましい。このようにすると、エンジンルームを開閉可能に覆うエンジンフードを開けた際に、車両の前方から視認しやすいフロントグリルとフロントグリルカバーとの境界部分に形成される見切りのずれが無くなるため、意匠性を向上させることができる。
第2カバー体は、エンジンの車幅方向側方に配置されることが望ましい。このようにすると、エンジンフードを開けた際に、エンジンの車幅方向側方は、車両の前方から視認しにくい部分であるため、多少の見切りのずれを許容することができる。
エンジンは、横置きエンジンであることが望ましい。このようにすると、第1カバー体から第2カバー体を取り外すだけでエンジンの車幅方向側方に配設されるエンジン補機類やミッションなどのメンテナンス作業を容易に行うことができるため、エンジン補機類やミッションなどのメンテナンス性を向上させることができる。
また、本発明は、請求項1または請求項2に記載のエンジンルームカバーを車体に組み付けるためのエンジンルームカバーの組み付け方法であって、前記第1カバーと前記第2カバーとを一体的に連結する工程と、前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーを前記車体に組み付ける工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、第1カバーと第2カバーとを一体的に連結してから車体に組み付けるため、エンジンルームカバーをエンジンルーム内に設置する作業を簡便且つ短時間で行うことができる。
さらに、本発明は、請求項6に記載のエンジンルームカバーを車体に組み付けるためのエンジンルームカバーの組み付け方法であって、前記第1カバーと前記第2カバーとを一体的に連結する工程と、前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーを前記フロントグリルカバーに一体的に連結する工程と、前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーとフロントグリルカバーとを前記車体に組み付ける工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、第1カバー、フロントグリルカバー及び第2カバーを一体的に連結してから車体に組み付けるため、エンジンルームカバーをエンジンルーム内に設置する作業を1回で簡便且つ短時間で行うことができる。したがって、エンジンルームカバーの組み付け作業性が向上する。
本発明によれば、エンジンルームカバーの着脱作業を容易にして、メンテナンス作業を容易に行うことができるとともに、弾性ブッシュの取り付け時の作業効率を向上させることができるエンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るエンジンルームカバーの設置状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンルームカバーのうち第2カバーを取り外 した状態を示す平面図である。 本実施形態に係る第1レフトカバーの構成を示す平面図である。 本実施形態に係る第1ライトカバーの構成を示す平面図である。 (a)は、本実施形態に係る第2レフトカバーの構成を示す平面図であり、(b)は、第2レフトカバーの構成を示す底面図である。 (a)は、本実施形態に係る第2ライトカバーの構成を示す平面図であり、(b)は、第2ライトカバーの構成を示す底面図である。 (a)は、第1レフトカバーと第2レフトカバーとの連結状態を示す底面 図であり、(b)は、(a)のB−B線断面図であり、(c)は、(b)のC−C線断面図である。 第1ライトカバーと第2ライトカバーとの連結状態を示す底面図である。 (a)は、本実施形態に係るフロントグリルカバーの構成を示す平面図であり、(b)は、本実施形態に係るフロントグリルカバーと第2カバーとの連結状態を示す底面図である。 (a)は、図1のA−A線断面図であり、(b)は、(a)のA部分拡大図である。 変形例に係る取付孔の構成を示す部分拡大図である。 (a)は、変形例に係る取付孔の構成を示す部分拡大図であり、(b)は、(a)のD−D線断面図であり、(c)は、変形例に係る取付孔の構成を示す縦断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下、前後、上下、左右は、車両の前後、上下、左右を基準とする。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンルームカバーの設置状態を示す平面図であり、図2は、本発明の実施形態に係るエンジンルームカバーのうち第2カバーを取り外した状態を示す平面図である。
図1に示すように、実施形態に係るエンジンルームカバーECは、エンジンEを囲むようにエンジンルームERに配設されるとともに、バッテリー60、エアクリーナー62、ライトユニット64R(64L)、ウォッシャータンク66及びラジエター68等の被メンテナンス部材を上方から覆うように配設されている。なお、「被メンテナンス部材」とは、メンテナンスが必要な部材のことをいい、本実施形態で挙げた部材に限定されるものではない。また、本実施形態のエンジンEは横置きエンジンであり、当該エンジンEの車幅方向側方にはエンジン補機類(例えば、交流発電機、スタータ、ウォータポンプ、オイルポンプなど)やミッション(例えば、ミッション上面に配設されるミッションオイルクーラ、オイルフィルターなど)が配設されており、当該エンジン補機類やミッションなども前記被メンテナンス部材に含まれる。
エンジンルームカバーECは、第1カバー体たる第1カバー1及びフロントグリルカバー3と、第2カバー体たる第2カバー2と、から主に構成されている。
図3及び図4を参照して、第1カバー体の一つである第1カバー1について詳しく説明する。尚、図3は、本実施形態に係る第1レフトカバーの構成を示す平面図であり、図4は、本実施形態に係る第1ライトカバーの構成を示す平面図である。
前記第1カバー1は、図1及び図2に示すように、エンジンルームERの後方の一部を覆うように配置されている。第1カバー1は、左右一対のカバー体から成り、第1レフトカバー10と、第1ライトカバー12とから主に構成されている。
尚、第1レフトカバー10と第1ライトカバー12は、略左右対称となっているため、以下の説明においては第1レフトカバー10のみを説明し、第1ライトカバー12の説明は省略することとする。
図3に示すように、第1レフトカバー10の前端側(第2レフトカバー20側)には、複数(例えば2つ)の取付孔10a,10aが板厚方向に貫通するように穿設されているとともに、取付孔10a,10aの開口縁に沿ってそれぞれ弾性ブッシュ10b,10bが設けられている。また、第1レフトカバー10の前端側には、係合孔10cが板厚方向に貫通するように穿設されている。第1レフトカバー10の後端側には、後側に向かって突出する複数(例えば2つ)の挿入部10d,10dが形成されている。
弾性ブッシュ10bは、図7(b)に示すように、その中心に孔部101が板厚方向に貫通して形成されるとともに、環状の溝部102が形成されている。溝部102には、取付孔10aの周縁が嵌合されている。
図1及び図2に示すように、第1レフトカバー10の適所には、第1レフトカバー10と車体の一部を構成するタワーバー6とを連結するクリップKが取りつけられているとともに、車体の一部を構成する車体パネル5の取付孔(図示省略)に対応する位置に複数(例えば2つ)の挿通孔10e,10eが形成されている。挿通孔10eは、第1レフトカバー10と後記する第2レフトカバー20との重ならない部分に形成されている(図7(a)参照)。また、本実施形態の取付孔10aは、車体パネル5との締結部たる挿通孔10e及びタワーバー6との締結部たるクリップKの近傍に形成されている。
尚、本実施形態の弾性ブッシュ10bは、例えばゴムブッシュを用いることが好ましい。
第1レフトカバー10は、車体の一部を構成するカウルトップガーニッシュ4に形成された凹部(図示省略)に挿入部10dを挿入して、カウルトップガーニッシュ4に対して固定されている(図1及び図2参照)。また、第1レフトカバー10は、挿通孔10e及び車体パネル5に形成された取付孔(図示省略)に締結部材たるクリップKを挿入して、車体パネル5に対して固定されている(図1及び図2参照)。さらに、第1レフトカバー10は、クリップKによってタワーバー6に取り付けられている。尚、本実施形態では、締結部材としてクリップKを使用したがこれに限定されることなく、例えば締結部材としてボルトやビスなどを使用してもよい。
ここで、図10を参照して、第1カバー1とタワーバー6との取付構造について詳しく説明する。尚、図10(a)は、図1のA−A線断面図であり、(b)は、(a)のA部分拡大図である。
図1、図2及び図10に示すように、エンジンルームER内には、幅方向両側において前後方向に延在する車体パネル5と、車体パネル5と交差する方向に延在し、左右の車体パネル5の間に架け渡されるタワーバー6が設けられている。
タワーバー6の最上面6aは、車体パネル5の上面よりも上方に位置している。また、タワーバー6の両端部には、図10(a)に示すように、断面視L字状の支持部材6bが取り付けられている。支持部材6bは、その上面がタワーバー6の最上面6aに対して平行になるように設置されている。
車体パネル5は、図10に示すように、エンジンルームERの内側に向かって斜め下方に傾斜している。また、タワーバー6の両端部は、車体パネル5側に向かって斜め下方に傾斜している。つまり、車体パネル5とタワーバー6との連結部近傍には、タワーバー6の最上面6aよりも低い凹部6cが形成されている。
第1カバー1は、その上面がタワーバー6の最上面6aと略面一になるように凹部6cを上方から覆っている。第1カバー1は、クリップKによって支持部材6bに連結され、支持部材6bを介してタワーバー6に固定されている。
尚、本実施形態の第1カバー1は、その上面がタワーバー6の最上面6aと略面一になるように設置されているが、面一になるように設置しても勿論差し支えない。
次に、図5乃至図8を参照して、第2カバー体たる第2カバー2について詳しく説明する。尚、図5(a)は、本実施形態に係る第2レフトカバーの構成を示す平面図であり、(b)は、第2レフトカバーの構成を示す底面図である。図6(a)は、本実施形態に係る第2ライトカバーの構成を示す平面図であり、(b)は、第2ライトカバーの構成を示す底面図である。図7(a)は、第1レフトカバーと第2レフトカバーとの連結状態を示す底面図であり、(b)は、(a)のB−B線断面図であり、(c)は、(b)のC−C線断面図である。図8は、第1ライトカバーと第2ライトカバーとの連結状態を示す底面図である。
前記第2カバー2は、図1に示すように、エンジンEの車幅方向側方に配置され、エンジンルームERの左右両側を覆っており、第1カバー1と後記するフロントグリルカバー3との間に介設されている。つまり、第2カバー2は、エンジンEの側方に配設されたバッテリー60、エアクリーナー62、ライトユニット64R、ウォッシャータンク66、エンジン補機類及びミッション等の被メンテナンス部材を上方から覆うように配置されている。
第2カバー2は、左右一対のカバー体から成り、第2レフトカバー20と、第2ライトカバー22とから主に構成されている。第2レフトカバー20と第2ライトカバー22は、エンジンEを挟んで対向する位置に配設されている。
第2レフトカバー20は、図1に示すように、エンジンルームERの左側に配設され、ウォッシャータンク66を上方から覆っており、第1レフトカバー10及びフロントグリルカバー3に取り付けられている。
図5(b)に示すように、第2レフトカバー20の裏面には、複数の(例えば3つ)ボス部20a,20a,20bが形成されている。詳しくは、第2レフトカバー20の後端側(第1レフトカバー10側)には、第1レフトカバー10の弾性ブッシュ10bに挿入するためのボス部20a,20aが形成され、前端側(フロントグリルカバー3側)には、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ31a(図9参照)に挿入するためのボス部20bが形成されている。
また、第2レフトカバー20の後端側には、第1レフトカバー10の係合孔10cに係合する係合部材20cが設置されるとともに、前端側には、クリップ挿通孔20dが板厚方向に貫通するように穿設されている。
第2レフトカバー20の適所には、ウォッシャータンク66のキャップ66aに対応する位置に貫通孔20eが板厚方向に貫通して形成されている(図1及び図5参照)。
第2レフトカバー20は、第1レフトカバー10の弾性ブッシュ10bにボス部20aを挿入するとともに、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ31aにボス部20bを挿入して、第1レフトカバー10及びフロントグリルカバー3に対して着脱自在に取り付けられている(図7(a)及び図9(b)参照)。
ここで、図7(b)を参照して、弾性ブッシュ10bとボス部20aの連結構造について詳しく説明する。
ボス部20aは、図7(b)に示すように、第2レフトカバー20の下面から立設された基部201と、基部201の中心部分から下方に突出形成された横断面視において円形状の軸部202と、軸部202の先端に連続して形成された縦断面視において略円錐台形状の頭部203とを有する。
基部201は、その下面が弾性ブッシュ10bの上面に当接しており、軸部202は、その外周面が弾性ブッシュ10bの内周面に密接している。頭部203は、先細り形状に形成され、その根元部分が軸部202及び弾性ブッシュ10bの孔部101より大径に形成されている。頭部203の根元部分は、弾性ブッシュ10bの下面に当接している。このようにボス部20aの頭部203を先細り形状にすることにより、ボス部20aが弾性ブッシュ10bに挿入しやすくなり、頭部203の根元部分を孔部101より大径に形成し弾性ブッシュ10bに当接させることにより、走行時の振動等でボス部20aが弾性ブッシュ10bから抜け出ることを阻止することができる。
また、基部201と頭部203との間には、溝部204が形成されている。溝部204には、弾性ブッシュ10bが入り込んでいる。
尚、本実施形態に係るその他のボス部と弾性ブッシュも同様の構成となる。
次に、図7(c)を参照して、係合孔10cと係合部材20cの構造について詳しく説明する。
係合孔10cには、その内周面の一部が下方へ張り出すことによって、支持部103が形成されている。
係合部材20cは、1枚の弾性部材を1箇所で折り曲げて鉤状に形成されている。係合部材20cは、その一端が第2レフトカバー20の下面に固定され、他端に押圧部205が形成されている。係合部材20cは、係合孔10cに挿入された状態において、押圧部205が係合孔10cの支持部103に当接するとともに、折れ曲がり部位の弾力性により、押圧部205が支持部103を押圧している。つまり、折れ曲がり部位の弾力性により、係合部材20cは、係合孔10cに係合して、第1レフトカバー10と第2レフトカバー20とを連結している。
尚、本実施形態に係る第1ライトカバー12の係合孔12cと第2ライトカバー22の係合部材22cも同様の構成となる。
前記第2ライトカバー22は、図1に示すように、エンジンルームERの右側に配設され、バッテリー60、エアクリーナー62及びライトユニット64Rを上方から覆っており、第1ライトカバー12及びフロントグリルカバー3に取り付けられている。
図6(b)に示すように、第2ライトカバー22の裏面には、複数(例えば3つ)のボス部22a,22a,22bが形成されている。詳しくは、第2ライトカバー22の後端側(第1ライトカバー12側)には、第1ライトカバー12の弾性ブッシュ12bに挿入するためのボス部22a,22aが形成され、前端側(フロントグリルカバー3側)には、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ32a(図9参照)に挿入するためのボス部22bが形成されている。
また、第2ライトカバー22の後端側には、第1ライトカバー12の係合孔12cに係合する係合部材22cが設置されるとともに、前端側には、クリップ挿通孔22dが板厚方向に貫通するように穿設されている。
第2ライトカバー22の裏面の適所には、防音効果を高めるためのエプト部材22e,22e・・・が複数個配置されている。また、第2ライトカバー22の適所には、バッテリー60の正端子に対応する位置にバッテリー用蓋部22fが設置されている。
第2ライトカバー22は、第1ライトカバー12の弾性ブッシュ12bにボス部22aを挿入するとともに、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ32aにボス部22bを挿入して、第1ライトカバー12及びフロントグリルカバー3に対して着脱自在に取り付けられている(図8及び図9(b)参照)。
次に、図9を参照して、第1カバー体の一つであるフロントグリルカバー3について詳しく説明する。尚、図9(a)は、本実施形態に係るフロントグリルカバー3の構成を示す平面図であり、(b)は、本実施形態に係るフロントグリルカバー3と第2カバー2との連結状態を示す底面図である。
前記フロントグリルカバー3は、図1及び図2に示すように、左右方向に延在し、エンジンEの前方に配置され、エンジンルームERの前側を覆っている。つまり、フロントグリルカバー3は、ライトユニット64L及びラジエター68等の被メンテナンス部材を上方から覆うように車体パネル5に取り付けられている。また、フロントグリルカバー3は、当該フロントグリルカバー3(エンジンルームER)の前方に配設されたフロントグリル8に隣接して配置され、フロントグリルカバー3の上面がフロントグリル8の上面と略面一になるように配置されている。尚、本実施形態のフロントグリルカバー3の上面は、フロントグリル8の上面と略面一になるように配置されなくてもよい。
図9(a)に示すように、フロントグリルカバー3の後端側(第2カバー2側)には、複数(例えば2つ)の取付孔31,32が板厚方向に貫通するように穿設されているとともに、取付孔31,32の開口縁に沿ってそれぞれ弾性ブッシュ31a,32aが設けられている。
また、フロントグリルカバー3の左右両側には、外側に向かって突出する複数の挿入部33,33が形成されている。フロントグリルカバー3の後端側には、クリップ挿通孔34,35が板厚方向に貫通するように穿設されている。
フロントグリルカバー3の適所には、ラジエター68のキャップ(図示省略)に対応する位置にラジエター用蓋部36が設置されている。
尚、本実施形態の弾性ブッシュ31a,32aは、例えばゴムブッシュであることが好ましい。
フロントグリルカバー3は、車体パネル5に形成された凹部(図示省略)に挿入部33を挿入して、車体パネル5に対して固定されている(図1参照)。また、フロントグリルカバー3は、クリップ挿通孔34及び第2レフトカバー20のクリップ挿通孔20dにクリップKを挿入することによって、第2レフトカバー20と連結し(図5及び図9(b)参照)、クリップ挿通孔35及び第2ライトカバー22のクリップ挿通孔22dにクリップKを挿入することによって、第2ライトカバー22と連結している(図6及び図9(b)参照)。尚、クリップKを使用せずに、ボス部を弾性ブッシュに挿入する手段だけでフロントグリルカバー3と第2カバー2を連結しても勿論差し支えない。
次に、図1乃至図10を適宜参照して、エンジンルームカバーECの車体への組み付け工程の一例について、説明する。
まず、第1レフトカバー10の取付孔10a,10aの開口縁に沿ってそれぞれ弾性ブッシュ10b,10bを取り付けるとともに(図3参照)、第1ライトカバー12の取付孔12a,12aの開口縁に沿ってそれぞれ弾性ブッシュ12b,12bを取り付ける(図4参照)。また、フロントグリルカバー3の取付孔31,32の開口縁に沿ってそれぞれ弾性ブッシュ31a,32aを取り付ける(図9(a)参照)。
次に、第1レフトカバー10の上方から第2レフトカバー20を被せて、第1レフトカバー10の弾性ブッシュ10b,10bにそれぞれ第2レフトカバー20のボス部20a,20aを挿入するとともに、第1レフトカバー10の係合孔10cに第2レフトカバー20の係合部材20cを係合させて、第1レフトカバー10に第2レフトカバー20を取り付ける(図7(a)参照)。
また、第1ライトカバー12の上方から第2ライトカバー22を被せて、第1ライトカバー12の弾性ブッシュ12b,12bにそれぞれ第2ライトカバー22のボス部22a,22aを挿入するとともに、第1ライトカバー12の係合孔12cに第2ライトカバー22の係合部材22cを係合させて、第1ライトカバー12に第2ライトカバー22を取り付ける(図8参照)。
そして、フロントグリルカバー3の上方から第1レフトカバー10に取り付けた状態の第2レフトカバー20を被せて、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ31aに第2レフトカバー20のボス部20bを挿入するとともに、第2レフトカバー20のクリップ挿通孔20d及びフロントグリルカバー3のクリップ挿通孔34にクリップKを挿入して、第2レフトカバー20をフロントグリルカバー3に取り付ける(図9(b)参照)。
また、フロントグリルカバー3の上方から第1ライトカバー12に取り付けた状態の第2ライトカバー22を被せて、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ32aに第2ライトカバー22のボス部22bを挿入するとともに、第2ライトカバー22のクリップ挿通孔22d及びフロントグリルカバー3のクリップ挿通孔35にクリップKを挿入して、第2ライトカバー22をフロントグリルカバー3に取り付ける(図9(b)参照)。
以上の工程を経て、第1レフトカバー10、第1ライトカバー12、第2レフトカバー20、第2ライトカバー22及びフロントグリルカバー3が一体的に組み付けられる。そして、一体的に組み付けた状態でエンジンルームER内に設置する。
具体的には、第1レフトカバー10の挿入部10d,10dをカウルトップガーニッシュ4に形成された凹部(図示省略)に挿入して、第1レフトカバー10の後端側をカウルトップガーニッシュ4に取り付ける(図1参照)。また、第1レフトカバー10の挿通孔10e,10e及び車体パネル5に形成された取付孔(図示省略)にクリップKを挿入して、第1レフトカバー10を車体パネル5に取り付ける(図1参照)。
また、第1ライトカバー12の挿入部12d,12dをカウルトップガーニッシュ4に形成された凹部(図示省略)に挿入して、第1ライトカバー12の後端側をカウルトップガーニッシュ4に取り付ける(図1参照)。また、第1ライトカバー12の挿通孔12e,12e及び車体パネル5に形成された取付孔(図示省略)にクリップKを挿入して、第1ライトカバー12を車体パネル5に取り付ける(図1参照)。
さらに、フロントグリルカバー3の挿入部33,33を車体パネル5の凹部(図示省略)に挿入して、フロントグリルカバー3の左右両端側を車体パネル5に取り付ける(図1参照)。
以上の工程を経て、本実施形態のエンジンルームカバーECが車体に組み付けられてエンジンルームER内に設置される。このようにエンジンルームカバーECを組み付けた状態で設置すると、エンジンルームER内に設置する作業を1回で簡便且つ短時間で済ませることができる。
尚、第1カバー1、第2カバー2及びフロントグリルカバー3を一体的に組み付けずに別体でエンジンルーム内に取り付けても勿論差し支えない。例えば、フロントグリルカバー3を車体パネル5に予め取り付けておく。次に、第1レフトカバー10に第2レフトカバー20を取り付け、フロントグリルカバー3、カウルトップガーニッシュ4及び車体パネル5に対して連結した状態の第1レフトカバー10及び第2レフトカバー20を取り付ける。また、第1ライトカバー12に第2ライトカバー22を取り付け、フロントグリルカバー3、カウルトップガーニッシュ4及び車体パネル5に対して連結した状態の第1ライトカバー12及び第2ライトカバー22を取り付けてもよい。このようにすると、第1カバー1と第2カバー2をエンジンルームER内に設置する作業を簡便且つ短時間で済ませることができる。
次に、図1乃至図10を適宜参照して、メンテナンス時のエンジンルームカバーECの取り外し工程の一例について、説明する。
まず、第2ライトカバー22のクリップ挿通孔22d及びフロントグリルカバー3のクリップ挿通孔35からクリップKを抜き出す(図9(b)参照)。
次に、第2ライトカバー22を上方へ持ち上げて、第1ライトカバー12の弾性ブッシュ12b,12bからそれぞれ第2ライトカバー22のボス部22a,22aを抜脱するとともに、第1ライトカバー12の係合孔12cから第2ライトカバー22の係合部材22cを抜き出して、第1ライトカバー12から第2ライトカバー22を取り外す(図8参照)。
また、第1ライトカバー12から第2ライトカバー22を取り外すと同時に、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ32aから第2ライトカバー22のボス部22bを抜脱して、フロントグリルカバー3から第2ライトカバー22を取り外す(図9(b)参照)。
さらに、第2レフトカバー20を同様の方法で第1レフトカバー10及びフロントグリルカバー3から取り外す。
以上の工程を経ると、図2に示すように、第2カバー2が取り外され、バッテリー60等の部品が露出するため、これらの部品のメンテナンスを行うことができる。
以上のように、本実施形態のエンジンルームカバーECによれば、取付孔10a(12a,31,32)と取付孔10a(12a,31,32)の開口縁に沿って弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に設けるとともに、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)に挿入するボス部20a(20b,22a,22b)を第2カバー2に設けることによって、第1カバー1及びフロントグリルカバー3に対する第2カバー2の着脱作業が容易になるため、バッテリー60等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
また、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に取り付けるようにしたことによって、カウルトップガーニッシュ4、車体パネル5及びタワーバー6に第1カバー1を取り付ける前と、車体パネル5にフロントグリルカバー3を取り付ける前に、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に取り付けておけば、エンジンEの関連部品やエンジンフード(図示省略)等が弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)の取り付け作業の障害にならないため、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)取り付け時の作業効率が向上する。
つまり、本実施形態によれば、メンテナンス性の向上と弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)取り付け作業性の向上の両立を図ることができる。
また、第1カバー1がクリップKで車体パネル5に固定されることによって、第1カバー1が車体パネル5に強固に固定され、車体パネル5に対する第1カバー1の位置ずれを防止できる。
また、第1カバー1の取付孔10a(12a)は、第1カバー1と車体パネル5との締結部たる挿通孔10e(12e)及び第1カバー1とタワーバー6との締結部たるクリップKの近傍に形成されているため、第1カバー1の弾性ブッシュ10b(12b)に、第2カバー2のボス部20a(22a)を挿入する際に生じる挿入荷重(取付荷重)に対する第1カバー1の剛性が向上し、第2カバー2の取り付け時に第1カバー1が撓むことを抑制することができるため、ボス部20a(22a)を弾性ブッシュ10b(12b)に挿入しやすくなり、第2カバー2を第1カバー1に取り付ける際の作業効率が向上する。
また、第1カバー1と車体パネル5とを連結するクリップKを挿通するための挿通孔10e(12e)が、第1カバー1のうち第2カバー2と重ならない部分に形成されていることによって、第1カバー1に第2カバー2を取り付けた状態で、カウルトップガーニッシュ4、車体パネル5及びタワーバー6に取り付けることができるため、カウルトップガーニッシュ4、車体パネル5及びタワーバー6に対して、第2カバー2が連結された状態の第1カバー1を取り付ける際の作業効率がより一層向上する。
また、第1カバー1は、その上面がタワーバー6の最上面6aと面一又は略面一になるようにタワーバー6に取り付けられていることにより、第1カバー1とタワーバー6との連続性を確保することができるため、エンジンルームカバーEC設置時のエンジンルームERの意匠性をより一層高めることができる。
また、第1カバー1をタワーバー6に直接取り付けることによって、凹形状部を形成する必要がないため、第1カバー1とタワーバー6との連続性を確保しつつ、第1カバー1を車体パネル5に取り付ける場合に比べて、第1カバー1の形状を簡略化することができるとともに、第1カバー1を取り付ける際の作業効率が向上する。
また、フロントグリルカバー3がフロントグリル8に隣接して配置され、フロントグリルカバー3の上面がフロントグリル8の上面と面一又は略面一になることにより、エンジンルームERを開閉可能に覆うエンジンフードを開けた際に、車両の前方から視認しやすいフロントグリル8とフロントグリルカバー3との境界部分に形成される見切りのずれが無くなるため、意匠性を向上させることができる。
また、第2カバー2がエンジンEの車幅方向側方に配置されることにより、エンジンフードを開けた際に、エンジンEの車幅方向側方は、車両の前方から視認しにくい部分であるため、多少の見切りのずれを許容することができる。
さらに、エンジンEが横置きエンジンであることにより、第1カバー1及びフロントグリルカバー3から第2カバー2を取り外すだけでエンジンEの車幅方向側方に配設されるエンジン補機類やミッションなどのメンテナンス作業を容易に行うことができるため、エンジン補機類やミッションなどのメンテナンス性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施できるのはいうまでもない。
本実施形態では、取付孔の開口縁に沿って弾性ブッシュを設けたが、図11及び図12に示すように、弾性ブッシュの代わりに開口縁が可撓性を有する取付孔7を設けてもよい。尚、図11は、変形例に係る取付孔の構成を示す部分拡大図であり、図12(a)は、変形例に係る取付孔の構成を示す部分拡大図であり、(b)は、(a)のD−D線断面図である。また、(c)は、他の変形例を示す縦断面図である。また、変形例に係る第1カバー1は、樹脂材料で形成されている。
図11に示すように、変形例に係る取付孔7は、その開口縁に沿って複数の切り込み部7a,7a・・・が形成されている。切り込み部7aは、等しい間隔を空けて放射状に形成されている。尚、変形例に係る第1カバー1は、樹脂材料で形成されているため、樹脂成形時にこのような取付孔7を容易に形成することができる。
また、図12(a)及び(b)に示すように、変形例に係る取付孔7は、その開口縁に沿って所定幅を有する薄肉部7bが形成されている。薄肉部7bは、第1カバー1の板厚の半分程に取付孔7の開口縁を切り欠いて形成されている。尚、薄肉部7bは、図12(c)に示すように、取付孔7を第1カバー1の上面から下面に向かって縮径するテーパー形状にすることにより形成されてもよい。また、フロントグリルカバー3を同様の構成にしても勿論差し支えない。
このように開口縁が可撓性を有する取付孔7を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に設けても、本実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、開口縁が可撓性を有する取付孔7を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に設けたことによって、弾性ブッシュを第1カバー1及びフロントグリルカバー3に取り付ける作業自体を省くことができる。
さらに、取付孔7の開口縁に弾性ブッシュを設ける必要がないため、部品点数を削減しつつ第1カバー1及びフロントグリルカバー3に対する第2カバー2の着脱作業が容易になり、バッテリー60等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
EC エンジンルームカバー
ER エンジンルーム
E エンジン
1 第1カバー
10 第1レフトカバー
10a 取付孔
10b 弾性ブッシュ
10c 係合孔
10d 挿入部
10e 挿通孔
12 第1ライトカバー
12a 取付孔
12b 弾性ブッシュ
12c 係合孔
12d 挿入部
12e 挿通孔
2 第2カバー
20 第2レフトカバー
20a ボス部
20b ボス部
20c 係合部材
20d クリップ挿通孔
22 第2ライトカバー
22a ボス部
22b ボス部
22c 係合部材
22d クリップ挿通孔
3 フロントグリルカバー
31 取付孔
31a 弾性ブッシュ
32 取付孔
32a 弾性ブッシュ
33 挿入部
34 クリップ挿通孔
35 クリップ挿通孔
4 カウルトップガーニッシュ(車体)
5 車体パネル(車体)
6 タワーバー(車体)
6a 最上面
6b 支持部材
6c 凹部
7 取付孔
7a 切り込み部
7b 薄肉部
8 フロントグリル
K クリップ(締結部材)

Claims (10)

  1. 車体に形成されたエンジンルーム内に配設され、前記車体に締結部材で固定される第1カバー体と、前記第1カバー体に対して着脱自在に取り付けられ、前記エンジンルーム内に配設される被メンテナンス部材を覆う第2カバー体とを備えたエンジンルームカバーであって、
    前記第1カバー体は、板厚方向に穿設された取付孔と、前記取付孔の開口縁に沿って設けられた弾性ブッシュとを有し、
    前記第2カバー体は、前記弾性ブッシュに挿入されるボス部を有することを特徴とするエンジンルームカバー。
  2. 車体に形成されたエンジンルーム内に配設され、前記車体に締結部材で固定される樹脂性第1カバー体と、前記第1カバー体に対して着脱自在に取り付けられ、前記エンジンルーム内に配設された被メンテナンス部材を覆う第2カバー体とを備えたエンジンルームカバーであって、
    前記第1カバー体は、板厚方向に穿設され、その開口縁が可撓性を有する取付孔を含み、
    前記第2カバー体は、前記取付孔に挿入されるボス部を含むことを特徴とするエンジンルームカバー。
  3. 前記取付孔は、前記第1カバー体と前記車体との締結部の近傍に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジンルームカバー。
  4. 前記第1カバー体は、前記第2カバー体と重なる部分と、前記第2カバー体と重ならない部分とを有し、
    前記第2カバー体と重ならない部分には、前記締結部材を挿通するための挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のエンジンルームカバー。
  5. 前記エンジンルーム内には、幅方向両側において前後方向に延在する車体パネルと、前記車体パネルと交差する方向に延在し、前記車体パネルの間に架け渡されるタワーバーとが設けられ、
    前記タワーバーの上面は、前記車体パネルの上面よりも上方に位置し、
    前記第1カバー体は、その上面が前記タワーバーの上面と面一又は略面一になるように前記タワーバーに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のエンジンルームカバー。
  6. 前記エンジンルームの前方には、フロントグリルが配設され、
    前記第1カバー体は、前記エンジンルーム内に配設されるエンジンの前方において前記フロントグリルに隣接して配置されるフロントグリルカバーを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のエンジンルームカバー。
  7. 前記第2カバー体は、前記エンジンの車幅方向側方に配置されることを特徴とする請求項6に記載のエンジンルームカバー。
  8. 前記エンジンは、横置きエンジンであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のエンジンルームカバー。
  9. 請求項1または請求項2に記載のエンジンルームカバーを車体に組み付けるためのエンジンルームカバーの組み付け方法であって、
    前記第1カバーと前記第2カバーとを一体的に連結する工程と、
    前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーを前記車体に組み付ける工程と、を含むことを特徴とするエンジンルームカバーの組み付け方法。
  10. 請求項6に記載のエンジンルームカバーを車体に組み付けるためのエンジンルームカバーの組み付け方法であって、
    前記第1カバーと前記第2カバーとを一体的に連結する工程と、
    前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーを前記フロントグリルカバーに一体的に連結する工程と、
    前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーとフロントグリルカバーとを前記車体に組み付ける工程と、を含むことを特徴とするエンジンルームカバーの組み付け方法。
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