JP2010149839A - エンジンルームカバー及びエンジンルームカバーの組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取付孔10a(12a)及び取付孔10a(12a)の開口縁に沿って弾性ブッシュ10b(12b)を第1カバー1に形成する。取付孔31(32)及び取付孔31(32)の開口縁に沿って弾性ブッシュ31a(32a)をフロントグリルカバー3に形成する。弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)に挿入されるボス部20a(20b,22a,22b)を第2カバー2に形成する。
【選択図】図1
Description
また、従来、エンジンルームの意匠性を高めるとともに、エンジンから発生する騒音を遮断若しくは減衰することを目的として、車両のエンジンルーム内に配設されるバッテリーやエアクリーナー等の部品を上方から覆うように設けられているエンジンルームカバーが知られている。
しかし、このような方法によると、車体に形成した取付孔に弾性ブッシュを取り付ける際に、車体側に配設されたエンジン関連部品やエンジンフード等が障害となり、弾性ブッシュの取り付け時の作業効率が低下するという問題がある。
また、弾性ブッシュを第1カバー体に取り付けるようにしたことによって、第1カバー体を車体に取り付ける前に弾性ブッシュを第1カバー体に取り付けておけば、エンジン関連部品やエンジンフード等が弾性ブッシュの取り付け作業の障害にならないため、弾性ブッシュ取り付け時の作業効率が向上する。
つまり、本発明によれば、メンテナンス性の向上と弾性ブッシュの取り付け作業性の向上の両立を図ることができる。
さらに、第1カバー体が締結部材で車体に固定されることによって、第1カバー体が車体に強固に固定されるため、車体に対する第1カバー体の位置ずれを防止できる。
また、弾性ブッシュの代わりに開口縁が可撓性を有する取付孔を、第1カバー体に設けたことによって、弾性ブッシュを第1カバー体に取り付ける作業自体を省くことができる。
また、開口縁が可撓性を有する取付孔を形成することによって、取付孔の開口縁に弾性ブッシュを設ける必要がないため、部品点数を削減しつつ第2カバー体の第1カバー体に対する着脱作業が容易になり、被メンテナンス部材(バッテリー等)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
さらに、第1カバー体が締結部材で車体に固定されることによって、第1カバー体が車体に強固に固定されるため、車体に対する第1カバー体の位置ずれを防止できる。
図1に示すように、実施形態に係るエンジンルームカバーECは、エンジンEを囲むようにエンジンルームERに配設されるとともに、バッテリー60、エアクリーナー62、ライトユニット64R(64L)、ウォッシャータンク66及びラジエター68等の被メンテナンス部材を上方から覆うように配設されている。なお、「被メンテナンス部材」とは、メンテナンスが必要な部材のことをいい、本実施形態で挙げた部材に限定されるものではない。また、本実施形態のエンジンEは横置きエンジンであり、当該エンジンEの車幅方向側方にはエンジン補機類(例えば、交流発電機、スタータ、ウォータポンプ、オイルポンプなど)やミッション(例えば、ミッション上面に配設されるミッションオイルクーラ、オイルフィルターなど)が配設されており、当該エンジン補機類やミッションなども前記被メンテナンス部材に含まれる。
前記第1カバー1は、図1及び図2に示すように、エンジンルームERの後方の一部を覆うように配置されている。第1カバー1は、左右一対のカバー体から成り、第1レフトカバー10と、第1ライトカバー12とから主に構成されている。
尚、第1レフトカバー10と第1ライトカバー12は、略左右対称となっているため、以下の説明においては第1レフトカバー10のみを説明し、第1ライトカバー12の説明は省略することとする。
弾性ブッシュ10bは、図7(b)に示すように、その中心に孔部101が板厚方向に貫通して形成されるとともに、環状の溝部102が形成されている。溝部102には、取付孔10aの周縁が嵌合されている。
尚、本実施形態の弾性ブッシュ10bは、例えばゴムブッシュを用いることが好ましい。
タワーバー6の最上面6aは、車体パネル5の上面よりも上方に位置している。また、タワーバー6の両端部には、図10(a)に示すように、断面視L字状の支持部材6bが取り付けられている。支持部材6bは、その上面がタワーバー6の最上面6aに対して平行になるように設置されている。
尚、本実施形態の第1カバー1は、その上面がタワーバー6の最上面6aと略面一になるように設置されているが、面一になるように設置しても勿論差し支えない。
第2カバー2は、左右一対のカバー体から成り、第2レフトカバー20と、第2ライトカバー22とから主に構成されている。第2レフトカバー20と第2ライトカバー22は、エンジンEを挟んで対向する位置に配設されている。
図5(b)に示すように、第2レフトカバー20の裏面には、複数の(例えば3つ)ボス部20a,20a,20bが形成されている。詳しくは、第2レフトカバー20の後端側(第1レフトカバー10側)には、第1レフトカバー10の弾性ブッシュ10bに挿入するためのボス部20a,20aが形成され、前端側(フロントグリルカバー3側)には、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ31a(図9参照)に挿入するためのボス部20bが形成されている。
第2レフトカバー20の適所には、ウォッシャータンク66のキャップ66aに対応する位置に貫通孔20eが板厚方向に貫通して形成されている(図1及び図5参照)。
また、基部201と頭部203との間には、溝部204が形成されている。溝部204には、弾性ブッシュ10bが入り込んでいる。
尚、本実施形態に係るその他のボス部と弾性ブッシュも同様の構成となる。
尚、本実施形態に係る第1ライトカバー12の係合孔12cと第2ライトカバー22の係合部材22cも同様の構成となる。
図6(b)に示すように、第2ライトカバー22の裏面には、複数(例えば3つ)のボス部22a,22a,22bが形成されている。詳しくは、第2ライトカバー22の後端側(第1ライトカバー12側)には、第1ライトカバー12の弾性ブッシュ12bに挿入するためのボス部22a,22aが形成され、前端側(フロントグリルカバー3側)には、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ32a(図9参照)に挿入するためのボス部22bが形成されている。
第2ライトカバー22の裏面の適所には、防音効果を高めるためのエプト部材22e,22e・・・が複数個配置されている。また、第2ライトカバー22の適所には、バッテリー60の正端子に対応する位置にバッテリー用蓋部22fが設置されている。
前記フロントグリルカバー3は、図1及び図2に示すように、左右方向に延在し、エンジンEの前方に配置され、エンジンルームERの前側を覆っている。つまり、フロントグリルカバー3は、ライトユニット64L及びラジエター68等の被メンテナンス部材を上方から覆うように車体パネル5に取り付けられている。また、フロントグリルカバー3は、当該フロントグリルカバー3(エンジンルームER)の前方に配設されたフロントグリル8に隣接して配置され、フロントグリルカバー3の上面がフロントグリル8の上面と略面一になるように配置されている。尚、本実施形態のフロントグリルカバー3の上面は、フロントグリル8の上面と略面一になるように配置されなくてもよい。
また、フロントグリルカバー3の左右両側には、外側に向かって突出する複数の挿入部33,33が形成されている。フロントグリルカバー3の後端側には、クリップ挿通孔34,35が板厚方向に貫通するように穿設されている。
フロントグリルカバー3の適所には、ラジエター68のキャップ(図示省略)に対応する位置にラジエター用蓋部36が設置されている。
尚、本実施形態の弾性ブッシュ31a,32aは、例えばゴムブッシュであることが好ましい。
次に、第2ライトカバー22を上方へ持ち上げて、第1ライトカバー12の弾性ブッシュ12b,12bからそれぞれ第2ライトカバー22のボス部22a,22aを抜脱するとともに、第1ライトカバー12の係合孔12cから第2ライトカバー22の係合部材22cを抜き出して、第1ライトカバー12から第2ライトカバー22を取り外す(図8参照)。
また、第1ライトカバー12から第2ライトカバー22を取り外すと同時に、フロントグリルカバー3の弾性ブッシュ32aから第2ライトカバー22のボス部22bを抜脱して、フロントグリルカバー3から第2ライトカバー22を取り外す(図9(b)参照)。
さらに、第2レフトカバー20を同様の方法で第1レフトカバー10及びフロントグリルカバー3から取り外す。
以上の工程を経ると、図2に示すように、第2カバー2が取り外され、バッテリー60等の部品が露出するため、これらの部品のメンテナンスを行うことができる。
また、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に取り付けるようにしたことによって、カウルトップガーニッシュ4、車体パネル5及びタワーバー6に第1カバー1を取り付ける前と、車体パネル5にフロントグリルカバー3を取り付ける前に、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に取り付けておけば、エンジンEの関連部品やエンジンフード(図示省略)等が弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)の取り付け作業の障害にならないため、弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)取り付け時の作業効率が向上する。
つまり、本実施形態によれば、メンテナンス性の向上と弾性ブッシュ10b(12b,31a,32a)取り付け作業性の向上の両立を図ることができる。
また、第1カバー1をタワーバー6に直接取り付けることによって、凹形状部を形成する必要がないため、第1カバー1とタワーバー6との連続性を確保しつつ、第1カバー1を車体パネル5に取り付ける場合に比べて、第1カバー1の形状を簡略化することができるとともに、第1カバー1を取り付ける際の作業効率が向上する。
また、開口縁が可撓性を有する取付孔7を第1カバー1及びフロントグリルカバー3に設けたことによって、弾性ブッシュを第1カバー1及びフロントグリルカバー3に取り付ける作業自体を省くことができる。
さらに、取付孔7の開口縁に弾性ブッシュを設ける必要がないため、部品点数を削減しつつ第1カバー1及びフロントグリルカバー3に対する第2カバー2の着脱作業が容易になり、バッテリー60等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
ER エンジンルーム
E エンジン
1 第1カバー
10 第1レフトカバー
10a 取付孔
10b 弾性ブッシュ
10c 係合孔
10d 挿入部
10e 挿通孔
12 第1ライトカバー
12a 取付孔
12b 弾性ブッシュ
12c 係合孔
12d 挿入部
12e 挿通孔
2 第2カバー
20 第2レフトカバー
20a ボス部
20b ボス部
20c 係合部材
20d クリップ挿通孔
22 第2ライトカバー
22a ボス部
22b ボス部
22c 係合部材
22d クリップ挿通孔
3 フロントグリルカバー
31 取付孔
31a 弾性ブッシュ
32 取付孔
32a 弾性ブッシュ
33 挿入部
34 クリップ挿通孔
35 クリップ挿通孔
4 カウルトップガーニッシュ(車体)
5 車体パネル(車体)
6 タワーバー(車体)
6a 最上面
6b 支持部材
6c 凹部
7 取付孔
7a 切り込み部
7b 薄肉部
8 フロントグリル
K クリップ(締結部材)
Claims (10)
- 車体に形成されたエンジンルーム内に配設され、前記車体に締結部材で固定される第1カバー体と、前記第1カバー体に対して着脱自在に取り付けられ、前記エンジンルーム内に配設される被メンテナンス部材を覆う第2カバー体とを備えたエンジンルームカバーであって、
前記第1カバー体は、板厚方向に穿設された取付孔と、前記取付孔の開口縁に沿って設けられた弾性ブッシュとを有し、
前記第2カバー体は、前記弾性ブッシュに挿入されるボス部を有することを特徴とするエンジンルームカバー。 - 車体に形成されたエンジンルーム内に配設され、前記車体に締結部材で固定される樹脂性第1カバー体と、前記第1カバー体に対して着脱自在に取り付けられ、前記エンジンルーム内に配設された被メンテナンス部材を覆う第2カバー体とを備えたエンジンルームカバーであって、
前記第1カバー体は、板厚方向に穿設され、その開口縁が可撓性を有する取付孔を含み、
前記第2カバー体は、前記取付孔に挿入されるボス部を含むことを特徴とするエンジンルームカバー。 - 前記取付孔は、前記第1カバー体と前記車体との締結部の近傍に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジンルームカバー。
- 前記第1カバー体は、前記第2カバー体と重なる部分と、前記第2カバー体と重ならない部分とを有し、
前記第2カバー体と重ならない部分には、前記締結部材を挿通するための挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のエンジンルームカバー。 - 前記エンジンルーム内には、幅方向両側において前後方向に延在する車体パネルと、前記車体パネルと交差する方向に延在し、前記車体パネルの間に架け渡されるタワーバーとが設けられ、
前記タワーバーの上面は、前記車体パネルの上面よりも上方に位置し、
前記第1カバー体は、その上面が前記タワーバーの上面と面一又は略面一になるように前記タワーバーに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のエンジンルームカバー。 - 前記エンジンルームの前方には、フロントグリルが配設され、
前記第1カバー体は、前記エンジンルーム内に配設されるエンジンの前方において前記フロントグリルに隣接して配置されるフロントグリルカバーを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のエンジンルームカバー。 - 前記第2カバー体は、前記エンジンの車幅方向側方に配置されることを特徴とする請求項6に記載のエンジンルームカバー。
- 前記エンジンは、横置きエンジンであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のエンジンルームカバー。
- 請求項1または請求項2に記載のエンジンルームカバーを車体に組み付けるためのエンジンルームカバーの組み付け方法であって、
前記第1カバーと前記第2カバーとを一体的に連結する工程と、
前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーを前記車体に組み付ける工程と、を含むことを特徴とするエンジンルームカバーの組み付け方法。 - 請求項6に記載のエンジンルームカバーを車体に組み付けるためのエンジンルームカバーの組み付け方法であって、
前記第1カバーと前記第2カバーとを一体的に連結する工程と、
前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーを前記フロントグリルカバーに一体的に連結する工程と、
前記一体的に連結した第1カバーと第2カバーとフロントグリルカバーとを前記車体に組み付ける工程と、を含むことを特徴とするエンジンルームカバーの組み付け方法。
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