JP2007045281A - バッテリ収納構造 - Google Patents

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Yasuaki Matsushima
保明 松島
Takushi Fujita
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Abstract

【課題】 雰囲気温度が低くしかも泥や水などがバッテリにかかりにくい箇所にバッテリを配置することができ、専用の補強部材の追加を必要としない自動車のバッテリ収納構造を提供する。
【解決手段】 バッテリ2をフロアパネル3のキックアップ部3aの後方位置に配置すると共に、バッテリ2が固定されるバッテリトレイ11を、
キックアップ部3aの下面に横方向に沿って延びるように配設される第1のクロスメンバ12、及び、リヤフロアパネル部3cの下面に横方向に沿って延びるように配設される第2のクロスメンバ13に固定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車のバッテリ収納構造に関するものである。
例えば、フロントシートの下部にエンジンを配置するキャブオーバ型自動車にバッテリを搭載する場合には、図8に示すように、フロントシート(図示せず)の下方に設けられたエンジンルーム60内にバッテリ61を搭載することが多い。しかしながら、このようにバッテリ61をエンジンルーム60内に搭載した場合には、エンジン(図示せず)が発する熱によりバッテリ61が劣化し、バッテリ61の寿命が短くなるという虞がある。また、エンジンルーム60内に侵入した泥や水などによってバッテリ端子(電極)が腐食し易いという不具合もある。
そこで、従来では、図9及び図10に示すように自動車のフロアパネル62の下方位置にバッテリボックス63を設置し、そのバッテリボックス63内にバッテリ61を配置するようにしたバッテリ収納構造が提案されている(例えば、実用新案登録第2538716号参照)。なお、このバッテリ収納構造にあっては、バッテリボックス挿通用の開口64がフロアパネル62に設けられると共に、バッテリボックス63の上面開放口を覆うバッテリサービスリッド65が備えられる。
実用新案登録第2538716号公報
しかしながら、バッテリ61をフロアパネル62の下方位置に配置する場合には、フロアパネル62とバッテリボックス63との間、並びに、バッテリボックス63とバッテリサービスリッド65との間の2箇所にシール66,67を設ける必要があり(図10参照)、従ってそのようなシール66,67を設けることに伴ってバッテリ収納構造が複雑になるという問題がある。また、バッテリ61をフロアパネル62によって支持する構造であるため、支持構造部としての強度が不足することが多く、専用の補強部材をフロアパネル62に追加して設ける必要が生じることがあり、このような場合にはコスト並びに重量の増大を招いてしまうこととなる。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その主目的は、雰囲気温度が低くしかも泥や水などがバッテリにかかりにくい箇所にバッテリを配置することができ、専用の補強部材の追加を必要としない自動車のバッテリ収納構造を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明では、車室の前部床面を構成するフロントフロアパネル部と、前記フロントフロアパネル部に連設されて上下方向に立ち上がるキックアップ部と、前記キックアップ部の上部より車体後方側に延びて車室の後部床面を構成するリヤフロアパネル部とを有するフロアパネルの下方位置であって、かつ、前記キックアップ部の下面に横方向に沿って延びるように配設される第1のクロスメンバ、及び、前記リヤフロアパネル部の下面に横方向に沿って延びるように配設される第2のクロスメンバとを有する自動車のバッテリ収納構造において、前記バッテリを前記キックアップ部の後方位置に配置すると共に、前記バッテリが固定されるバッテリトレイを前記第1のクロスメンバ及び前記第2のクロスメンバに固定するようにしている。
また、本発明では、前記バッテリを収納するバッテリカバーを前記バッテリトレイに載置するようにしている。
また、本発明では、前記バッテリトレイ内に固定された前記バッテリの上方に配置される前記リヤフロアパネル部に、前記バッテリのメンテナンスのために利用可能なサービスホールを設けると共に、前記バッテリトレイには、前記第1のクロスメンバに取付けられる第1の取付部と、前記バッテリが載置されるバッテリ載置部と、前記第1の取付部と前記バッテリ載置部とを互いに繋ぎ、かつ、車両搭載状態の下で斜めに配置される前壁部と、前記第2のクロスメンバに取付けられる第2の取付部と、前記バッテリ載置部と前記第2の取付部とを互いに繋ぐ後壁部とをそれぞれ設け、前記バッテリトレイの後壁部に係合して前記バッテリを上方側から押さえるバッテリバンドを、前記バッテリトレイの前壁部に係合して上端が斜め後方となるバッテリ固定ボルトにて固定するようにしている。
請求項1に記載の本発明は、バッテリをキックアップ部の後方位置に配置すると共に、バッテリが固定されるバッテリトレイを第1のクロスメンバ及び第2のクロスメンバに固定したものであるから、雰囲気温度が低くしかも泥や水などがバッテリにかかりにくいキックアップ部の後方箇所にバッテリを配置できる共に、バッテリはキックアップ部の陰に隠れた箇所であって、かつ、前輪から離れた位置に配置されこととなるため、前輪から跳ね飛ばされた泥や水などがバッテリにかかるのを防止することができる。従って、バッテリの上部にあるバッテリ端子(電極)に上述の泥や水などがかかることを防止でき、バッテリ端子(電極)が上述の泥や水などにて腐食されるのを抑制することができることとなり、特別なバッテリ端子保護用のカバーを設けることが必要なくなる。また、バッテリは強固なクロスメンバに固定するようにしているので、別途、バッテリ構造部用の補強部材を追加する必要がなく、重量のあるバッテリを補強部材を用いることなく確実に固定することができる。また、キックアップ部における下方側の第1のクロスメンバと、車両上下方向においてキックアップ部の上方側となるリヤフロアパネルの下面の第2のクロスメンバに固定するようにしているので、上方に開口した断面コ字形状のバッテリトレイをフロアパネルの下方箇所に配設する場合に比べて、キックアップ部の段差に相当する分だけバッテリトレイを小型のものにすることができる。また、フロアパネルの下方箇所(すなわち、車両下部)のデッドスペースを有効に活用することができる。
また、請求項2に記載の本発明は、バッテリを収納するバッテリカバーをバッテリトレイに載置するようにしたものであるから、次のような作用効果を奏することができる。すなわち、バッテリが固定されるキックアップ部の位置は、後輪に近い位置となるため、後輪による泥跳ねや水跳ねを考慮しなければならない位置であるが、本発明では、別体のバッテリカバーを設けるようにしており、これにより、後輪から跳ね飛ばされた泥や水などがバッテリにかかるのを防ぐことができる。また、バッテリ支持部材であり剛性のあるバッテリトレイと一体にバッテリカバーを形成するのは形状的に難しいので、支持部材であるバッテリトレイとバッテリカバーとを別体としたことにより、バッテリトレイ及びバッテリカバーの生産性の向上を図ることが可能となる。
また、請求項3に記載の本発明は、バッテリトレイ内に固定されたバッテリの上方に配置されるリヤフロアパネル部に、バッテリのメンテナンスのために利用可能なサービスホールを設けると共に、バッテリトレイには、第1のクロスメンバに取付けられる第1の取付部と、バッテリが載置されるバッテリ載置部と、第1の取付部とバッテリ載置部とを互いに繋ぎ、かつ、車両搭載状態の下で斜めに配置される前壁部と、第2のクロスメンバに取付けられる第2の取付部と、バッテリ載置部と第2の取付部とを互いに繋ぐ後壁部とをそれぞれ設け、バッテリトレイの後壁部に係合してバッテリを上方側から押さえるバッテリバンドを、バッテリトレイの前壁部に係合して上端が斜め後方となるバッテリ固定ボルトにて固定するようにしたものであるから、バッテリ固定ボルトが斜めに配置されることから、バッテリ固定ボルトの先端(ナット螺着部)が車両の後方側に位置し、やや後ろ向きに配置されることとなるため、バッテリサービスリッドの開口を小さくすることができる。また、バッテリサービスリッドの前方側には、車両の後部座席が配置されるので、作業者は車両の後方側から作業することとなるが、この際、バッテリ固定ボルトの先端が作業者側に向くので、作業性が良好となる。
以下、本発明の一実施形態に係る自動車のバッテリ収納構造について図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車のバッテリ収納構造を備えた自動車1の後部を車両の下側から見たところを示すものであって、この自動車1にあっては、バッテリ2がフロアパネル3のキックアップ部3aの後方で後述するリヤフロアパネル部3cの下方箇所に配置されて固定されている。そして、このバッテリ2の車両左右方向の一側部には、車両前後方向に沿って長手状に延びる燃料タンク4,プロペラシャフト5,及びバッテリケーブル(スタータハーネス)6が並設されている。すなわち、バッテリ2及び燃料タンク4は、車両のほぼ中央位置にあるプロペラシャフト5及びリヤデファレンシャルギヤボックス(リヤデフ)7を挟んで車両左右方向において互いに反対側に配置されている。また、バッテリ2は、アクスルハウジング8及びスペアタイヤ9の前方に配置されると共に、マフラ10の消音器10aの後方に配置されており、マフラ10の排気管10bが、バッテリ2を支持するバッテリトレイ11の下方に配管されている。
次に、バッテリ2の収納構造について詳述する。まず、図1,図2及び図3に示すように、車室の前部床面を構成するフロントフロアパネル部3bと、このフロントフロアパネル部3bに連設されて上下方向に立ち上がる既述のキックアップ部3aと、このキックアップ部3aの上部より車体後方側に延びて車室の後部床面(後部座席の設置面)を構成するリヤフロアパネル部3cとを有するフロアパネル3の下方位置であって、かつ、キックアップ部3aの下面(キックアップ部3aのうちの下方側部分の下面)に横方向に沿って延びるように配設された第1のクロスメンバ12、及び、リヤフロアパネル部3cの下面に横方向に沿って延びるように配設された第2のクロスメンバ13の近傍位置において、バッテリ2がバッテリトレイ11に収納された状態で固定配置されている。なお、図1及び図2において、Wは自動車1の後輪である。
さらに具体的に述べると、バッテリ2は、図4に示すように、バッテリカバー14内に収納された状態の下で、バッテリバンド15,バッテリ固定ボルト31及びこのボルト31に螺着されるナット32を利用してバッテリトレイ11に固定されている。この場合、バッテリカバー14は、バッテリ2とバッテリトレイ11との間に挟み込まれようになっている。そして、バッテリ2がセットされたバッテリトレイ11が、フロアパネル3の下方領域であって、かつ、第1のクロスメンバ12と第2のクロスメンバ13との間の領域に配置され、第1及び第2のクロスメンバ12,13に予め溶接結合された溶接ナット17a,17bに締付ボルト16a,16bを締め込むことによってフロアパネル3に固定されている。かくして、バッテリ2が、上述のキックアップ部3aの後方位置に配置されると共に、バッテリ2が固定されたバッテリトレイ11が、第1及び第2のクロスメンバ12,13にそれぞれボルト締めされ、これによってバッテリ2がフロアパネル3の裏面側に支持されている。
また、図3及び図4に示す如く、バッテリトレイ11内に固定されたバッテリ2よりも上方に配置されたリヤフロアパネル部3cのうちバッテリトレイ11及びバッテリカバー14(ひいては、バッテリ2)に対応する部分に、バッテリ2のメンテナンスのために利用可能なサービスホール18が設けられており、このサービスホール18を覆うバッテリサービスリッド19がリヤフロアパネル部3cに着脱可能に取付けられている。
ここで、既述のバッテリトレイ11,バッテリカバー14,及びバッテリバンド15についてさらに詳述する。まず、バッテリトレイ11には、図5に示すように、第1のクロスメンバ12に取付けられる第1の取付部20と、バッテリカバー12を介してバッテリ2が載置されるバッテリ載置部21と、第1の取付部20とバッテリ載置部21とを互いに繋ぎ、かつ、車両搭載状態の下で斜めに配置される前壁部22と、第2のクロスメンバ13に取付けられる第2の取付部23と、バッテリ載置部21と第2の取付部23とを互いに繋ぐ縦壁である後壁部24とがそれぞれ設けられている。すなわち、このバッテリトレイ11は、図5に示す如く、長手状の矩形鉄板を屈曲成形して成る板金部材であって、バッテリ2が載置されるバッテリ載置部21と、このバッテリ載置部21の両側(車両の前後側)において上方に向けて屈曲されて互いに対向配置された前壁部22及び後壁部24と、これらの前壁部22及び後壁部24の上端において互いに反対方向(互いの遠ざかる方向)にそれぞれ屈曲されて成る一対の取付部20,23とを有している。そして、このバッテリトレイ11には、その長手方向の全長に亘って延びる一対のビード部25が設けられて剛性が高められており、これらのビード部25の底面には複数の水抜き穴26が形成されている。また、上述の前壁部22及び後壁部24の長手方向の長さは異なっており、車両後方側に配置される後壁部24が車両前側に配置される前壁部22よりも長く形成されると共に、後壁部24の上端が前壁部22の上端よりも高い位置に配置されるようになっている(図4参照)。
また、バッテリトレイ11の前壁部22には、車両左右方向のほぼ中央箇所に切起し片28が設けられている。この切起し片28には、バッテリ固定ボルト31の先端に形成されたフックが係合するバッテリ固定ボルト係合用孔29が形成されると共に、バッテリトレイ11の後壁部24には、バッテリバンド15の後述する係合部49が係合される矩形のバッテリバンド係合用孔30が形成されている。車両搭載状態の下での前記バッテリバンド係合用孔30の位置は、係合を確実ならしめ、かつ、バッテリ2の安定保持を可能とすべく、バッテリ2の上面Sよりも下方の位置になるように構成されている。なお、切起し片28によりバッテリ固定ボルト係合用孔29を設けるようにし、かつ、バッテリバンド係合用孔30を単純形状の矩形にしているのは、バッテリトレイ11の生産性の向上のためである。かくして、バッテリトレイ11の後壁部24のバッテリバンド係合用孔30に係合してバッテリ2を上方側から押さえるバッテリバンド15が、バッテリトレイ11の前壁部22のバッテリ固定ボルト係合用孔29に係合されてその上端が斜め後方となるように配置されるバッテリ固定ボルト31及びこのボルト31に螺着されるナット32にて、上方からバッテリ2をバッテリトレイ11へ締付け固定されるようになっている。
また、後述のバッテリカバー14のバッテリケーブル挿通穴34a(図6参照)の近傍位置に配置されるバッテリトレイ部分には、バッテリケーブル6がバッテリトレイ11に強く当接するのを回避するために、バッテリケーブル6を逃げるための逃げ部α(図5参照)が設けられている。さらに、当該バッテリトレイ部分の端部は、バッテリケーブル6の傷付き防止を図るために、その先端が湾曲状に曲げられた形状となされている。また、バッテリトレイ11の車両中央寄りの後方下側の角部には、リヤデファレンシャルギヤボックス7との干渉を避けるために、内側に向けてへこんだ形状の逃げ部βが形成されている。
一方、バッテリカバー14は、図6に示すように、上面開口を有するボックス部材から成り、上面開口に対応する底部36と、車両前後方向において互いに対向する前壁部 37及び後壁部38と、車両左右方向において互いに対向する一対の側壁部39,40とを備えている。そして、このバッテリカバー14の側壁部39,40の上縁部には、バッテリサービスリッド19の固定ボルト及びナット(図示せず)を取り囲む突出形状部41,42が設けられている。なお、このような突出形状部41,42を設けるようにしているのは、車輪によって跳ね飛ばされた泥や水などが固定ボルト及びナットにかかるのを防止するためで、固定ボルト及びナットの錆発生を抑制し、錆によってバッテリサービスリッド19の着脱に支障が生じるのを防止するためである。
また、バッテリカバー14の前壁部37には、バッテリ2に対して車両の中央寄りの位置に、バッテリ2の上部にあるバッテリ端子(電極)に接続されるバッテリケーブル6の先端(端子)を通過させるための穴(既述のバッテリケーブル挿通穴34a)が形成されている。これにより、接続されるエンジンの補機との距離を小さくして、バッテリケーブル6の長さを短くすると共に、配索作業を容易にしている。また、上述のバッテリケーブル挿通穴34aの下端は、バッテリケーブル6の配索作業を容易ならしめるべく、バッテリトレイ11を固定する第1のクロスメンバ12の下端よりも低い位置に配置されている(図4参照)。なお、本実施形態にあっては、バッテリ搭載位置がフロアパネル3のキックアップ部3aの後方位置に配置されるため、このようなバッテリケーブル挿通穴34aがないとキックアップ部3aとバッテリカバー14の間にバッテリケーブル6の配索空間が必要になるが、本実施形態の場合には、バッテリケーブル6の配索にバッテリカバー14内の空間を利用するので、キックアップ部3aとバッテリカバー14の間のバッテリケーブル6の配索空間を不要とすることができて、よりバッテリ2をキックアップ部3aに近接して配置できる。また、本実施形態の場合には、バッテリケーブル挿通穴34aの位置が車両の中央側であるので、前輪によって跳ね飛ばされた泥や水などがバッテリケーブル挿通穴34aにかかることが少ない。
さらに、図4及び図6に示すように、バッテリカバー14の前壁部37には、バッテリ固定ボルト31を挿通するためのバッテリ固定ボルト挿通穴34bが形成されると共に、バッテリカバー14の後壁部38には、バッテリバンド15を挿通するためのバッテリバンド挿通穴34cが形成されている。
また、バッテリカバー14の上端は、このバッテリカバー14の内部に収容されるバッテリ2の上面よりも高く形成されている。そして、バッテリカバー14の上端は、第1及び第2のクロスメンバ12,13の下面よりも高く形成されている。バッテリカバー14と第1及び第2のクロスメンバ12,13とを前面視でオーバーラップさせて、前輪により跳ね飛ばされた泥や水などがバッテリ2にかかりにくいように構成されている。また、後輪Wにより跳ね飛ばされた泥や水などからバッテリ2をするために、バッテリカバーの上端は、フロアパネル3の近傍にまで達するように形成されている。
また、図示を省略したが、バッテリカバー14の前壁部37及び後壁部38には、バッテリ2に当接するリブとバッテリトレイ11に当接するリブとが設けられており、これらのリブとバッテリ2及びバッテリトレイ11との当接作用により、バッテリカバー14とバッテリトレイ11との間にガタツキのない状態でバッテリ2が安定して保持され得るように構成されている。
さらに、バッテリカバー14の車両中央寄りの後方下側の角部には、リヤデファレンシャルギヤボックス7との干渉を避けるために、内側に向けてへこんだ形状の逃げ部γが形成されている。この逃げ部γの位置は、バッテリケーブル挿通穴34aの後方側の位置であり、この逃げ部γは、バッテリケーブル6の配線用の空間P(図6参照)に入り込んでいる。そして、この逃げ部γの端面(内側に向けてへこんだ形状の左右方向の面)がバッテリ2の側面に当接し、この端面によりバッテリ2の左右方向位置決め保持がなされるようになっている。
なお、バッテリカバー14は、図6に示す如く車両左右方向に長く形成されている。これは、バッテリ2の交換などの際のバッテリカバー14からのバッテリ2の取り出し作業を考慮し、作業者の手がバッテリカバー14の中に入るように考慮された寸法となされている。また、バッテリカバー14の底部36に設けられたピン44をバッテリトレイ 11のバッテリ載置部21に設けられた差込孔45に差し込むことにより(図4参照)、バッテリカバー14とバッテリトレイ11の位置決めがなされるようになっているが、このバッテリカバー14は、基本的には、バッテリバンド15、バッテリ固定ボルト31、ナット32による締付力にてバッテリ2とバッテリトレイ11との間に挟まれた状態で固定されるようになっている。
一方、バッテリバンド15は、図7に示すように、全体として略くの字形状に屈曲成形された板状部材から成り、バッテリ2の上面Sに当接するバッテリ押さえ部46と、バッテリ固定ボルト31が挿通されるボルト挿通孔47を有する端片部48と、バッテリトレイ11のバッテリバンド係合用孔30に係合される係合部49を先端に備える腕部50とを有している。そして、バッテリ押さえ部46と腕部50との間の屈曲形状部分は多少の弾性的屈曲を許容し得るように設定されており、これによりバッテリバンド15のバッテリ押さえ部46がバッテリ2の上面Sに片当たりすることなく、安定してバッテリ を固定できるように構成されている。
バッテリトレイ11のバッテリバンド係合用孔30に係合される係合部49は、腕部50の本体部分から上方へ向けて屈曲形成された係合爪にて構成され、上述のバッテリバンド係合用孔30に掛着されるようになっている。さらに、バッテリバンド15がバッテリ2の上面Sに載置された状態では、腕部50の上方に屈曲された一対の補強用フランジ 51,52と係合部49との間にバッテリトレイ11のバッテリバンド係合用孔30の周縁部が位置するように構成され、これにより位置決めもなされて組付性の向上が図られるようになっている。
次に、バッテリ2の組付作業の手順につき述べると、以下の通りである。
(1) まず、バッテリカバー14の底部36に設けられているピン44を、バッテリトレイ11のバッテリ載置部21に設けられている差込孔45に挿入して位置決めし、これによりバッテリカバー14をバッテリトレイ11上に仮組み付けする。
(2) 次いで、バッテリカバー14が仮組付けされたバッテリトレイ11を、車両の下側すなわちフロアパネル3の下側からの作業により、バッテリ締付ボルト16a,16b及び溶接ナット17a,17bを用いて第1及び第2のクロスメンバ12,13にそれぞれ取付ける。
(3) しかる後に、エンジン側から配索されるバッテリケーブル6の先端(端子)を、バッテリカバー14のバッテリケーブル挿通穴34aを通してバッテリカバー14の内部に挿入して、仮置きする。この際、車両の下側からの作業と室内側からの作業に跨るため、仮置きできることにより配索作業の作業性が良い。また、バッテリケーブル6をバッテリケーブル挿通穴34aに通しているので、組立工場で搬送しても、バッテリケーブル6が脱落しづらい。
(4) 次に、車室内からバッテリ2をフロアパネル3のサービスホール18を介してバッテリカバー14内に搭載する。
(5) 次いで、バッテリバンド15をバッテリ2の上方に配置すると共に、バッテリバンド15を図4に示す如くバッテリカバー14のバッテリバンド挿通穴34cに通して、バッテリバンド15の係合部49をバッテリトレイ11のバッテリバンド係合用孔30に係合させる。
(6) その後に、バッテリ固定ボルト31をバッテリカバー14のバッテリ固定ボルト挿通穴34bに通して、その一端をバッテリトレイ11のバッテリ固定ボルト係合用孔29に引っ掛け状態で係合させ、バッテリ固定ボルト31の他端のネジ部をバッテリバンド15のボルト挿通孔47に通してそのねじ部にナット32を螺着して締付け、これによりバッテリバンド15とバッテリカバー14及びバッテリトレイ11との間にバッテリ2を挟持状態で固定する。
(7) 次いで、(3)にて仮置きしたバッテリ端子の結線作業を、車室内からフロアパネル3のサービスホール18を利用して行う。バッテリケーブル6及びバッテリ端子が、バッテリカバー14内の配線用の空間Pに仮置きされているので、車室内の作業者が容易にバッテリケーブル6を取り出すことができる。
(8) フロアパネル3とバッテリサービスリッド19との間に水等の浸入を防止するシール部材53を挟み(図4参照)、バッテリサービスリッド19をフロアパネル3にボルト締めにて取付ける。なお、シール部材53は、あらかじめバッテリサービスリッド19に取り付けられていて、組付け性及びメンテナンス時の取付け忘れを防止している。
なお、上述のような作業手順に代えて、次のような作業手順であっても良い。すなわち、バッテリ2は重量物であり、車室内に持ち込んでサービスホール18からバッテリトレイ11内のバッテリカバー14に載置するのは、作業者に多大な負担を強いるため、バッテリバンド15,バッテリ固定ボルト31及びナット32によってバッテリ2を予め固定したバッテリトレイ11及びバッテリカバー14を、車両の下側からリフトで持ち上げて、バッテリトレイ11をボルト締めにて第1及び第2のクロスメンバ 12,13に固定するようにしてもよい。このような作業手順とすることにより、バッテリ2のバッテリトレイ11への取付作業が容易となると共に、組立工場においては重量物であるバッテリ2をリフトを使って車両に搭載できるので、作業効率が向上する。
このようなバッテリ収納構造によれば、車両下部のデッドスペースを有効に活用できると共に、雰囲気温度が低くしかも泥や水などがバッテリにかかりにくい箇所にバッテリを配置することにより、バッテリ2の寿命を延ばし、バッテリ端子の腐食を抑えることができる。また、アクスルハウジング8の前方においてバッテリトレイ11はフロアパネル3に連続した前面を有しているので、アクスルハウジング8に当たる風を整流する効果がある。マフラ10の消音器10aによって、前輪から跳ね飛ばされた泥や水などがバッテリ2にかかるのを防止できる。さらに、本来的に必要な2本の第1及び第2のクロスメンバ12,13の間にバッテリ2を配置することにより、バッテリトレイ11以外に専用の補強部材を必要としないバッテリ支持構造とすることができ、コスト、重量の増大を抑えることができる。また、車両搭載前にバッテリトレイ周辺部品を部組することにより、車両搭載後の作業が端子の結線とバッテリサービスリッド19の締付けで済み、作業者の負担を低減することができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態では、バッテリ2を収納するバッテリカバー14をバッテリトレイ11に載置するようにしているが、バッテリカバー14を省略することも可能である。また、既述の実施形態では、キックアップ部3aの前後の2本のクロスメンバ12,13にバッテリトレイ11を固定するようにしているが、キックアップ部3aより後方の2本のクロスメンバにバッテリトレイ11を固定するようにしてもよい。また、既述の実施形態では、バッテリトレイ11をボルト締めにより第1及び第2のクロスメンバ12,13にそれぞれ固定するようにしているが、スポット溶接により固定するようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るバッテリ収納構造を備えた自動車の後部の底面図である。 。上述の自動車の後部の側面図である。 。フロアパネルのキックアップ部の近傍箇所に配置されたバッテリを示す斜視図である。 図3におけるA−A線拡大断面図である。 バッテリトレイの斜視図である。 バッテリカバーの斜視図である。 バッテリバンドの斜視図である。 キャブオーバ型自動車における従来のバッテリの配設位置を示すキャブオーバ型自動車の平面図である。 フロアパネルの下方位置にバッテリを配置するようにした従来のバッテリ収納構造を示す斜視図である。 図9におけるB−B線拡大断面図である。
符号の説明
1 自動車
2 バッテリ
3 フロアパネル
3a キックアップ部
3b フロントフロアパネル部
3c リヤフロントパネル部
11 バッテリトレイ
12 第1のクロスメンバ
13 第2のクロスメンバ
14 バッテリカバー
15 バッテリバンド
16a,16b 締付ボルト
17a,17b 溶接ナット
18 サービスホール
19 バッテリサービスリッド
20 第1の取付部
21 バッテリ載置部
22 前壁部
23 第2の取付部
24 後壁部
29 バッテリ固定ボルト係合用孔
30 バッテリバンド係合用孔
31 バッテリ固定ボルト
34a バッテリケーブル挿通穴
34b バッテリ固定ボルト挿通穴
34c バッテリバンド挿通穴
S 上面
α,β,γ 逃げ部

Claims (3)

  1. 車室の前部床面を構成するフロントフロアパネル部と、前記フロントフロアパネル部に連設されて上下方向に立ち上がるキックアップ部と、前記キックアップ部の上部より車体後方側に延びて車室の後部床面を構成するリヤフロアパネル部とを有するフロアパネルの下方位置であって、かつ、前記キックアップ部の下面に横方向に沿って延びるように配設される第1のクロスメンバ、及び、前記リヤフロアパネル部の下面に横方向に沿って延びるように配設される第2のクロスメンバとを有する自動車のバッテリ収納構造において、
    前記バッテリを前記キックアップ部の後方位置に配置すると共に、
    前記バッテリが固定されるバッテリトレイを前記第1のクロスメンバ及び前記第2のクロスメンバに固定したこと、
    を特徴とする自動車のバッテリ収納構造。
  2. 前記バッテリを収納するバッテリカバーを前記バッテリトレイに載置したことを特徴とする請求項1に記載の自動車のバッテリ収納構造。
  3. 前記バッテリトレイ内に固定された前記バッテリの上方に配置される前記リヤフロアパネル部に、前記バッテリのメンテナンスのために利用可能なサービスホールを設けると共に、
    前記バッテリトレイには、前記第1のクロスメンバに取付けられる第1の取付部と、前記バッテリが載置されるバッテリ載置部と、前記第1の取付部と前記バッテリ載置部とを互いに繋ぎ、かつ、車両搭載状態の下で斜めに配置される前壁部と、前記第2のクロスメンバに取付けられる第2の取付部と、前記バッテリ載置部と前記第2の取付部とを互いに繋ぐ後壁部とをそれぞれ設け、
    前記バッテリトレイの後壁部に係合して前記バッテリを上方側から押さえるバッテリバンドを、前記バッテリトレイの前壁部に係合して上端が斜め後方となるバッテリ固定ボルトにて固定したこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の自動車のバッテリ収納構造。
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