JP2010107423A - Tftアレイ検査装置および画素の信号強度計算方法 - Google Patents

Tftアレイ検査装置および画素の信号強度計算方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画素の複数のデータ検出領域から取得したビームデータを用いて一画素分の強度値を算出する場合において、強度値から誤欠陥データの影響を低減し、誤欠陥データの影響による欠陥判定を防ぐ。
【解決手段】画素の複数のデータ検出領域から取得したビームデータの中から誤欠陥データを排除して選択し、選択したビームデータを用いて一画素分の強度値を算出することによって、強度値から誤欠陥データの影響を低減し、誤欠陥データの影響による欠陥判定を防ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は、TFTアレイ検査装置、およびTFTアレイ検査装置に用いる画素の信号強度を算出する信号強度計算方法に関するものである。
TFT(薄膜トランジスタ)をアレイ状に配列した構成として例えば液晶基板があり、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)等に用いられている。
TFTを用いて構成された液晶ディスプレイは、TFT及び画素電極が形成された一方のガラス基板と対向電極が形成された他方のガラス基板との間に液晶を流しこんだ液晶パネルを基本構造とする。
ガラス基板は、一般の集積回路の製造プロセスにより形成された複数のパネルを有し、各パネルはマトリックス状に配列された複数の画素により構成されている。各画素は、画素電極、蓄積容量及びTFTを備える。画素電極は、一般にIT0(インジウム・スズ酸化物)を用いて形成される。画素の基準電圧が印加される電極は蓄積容量を介して接地され、TFTの基準電圧はグランドレベルに設定される。TFTはスイッチとして機能し、TFTのゲート電極にはスイッチング制御のための信号が供給され、TFTのソース電極にはデータ信号が供給される。
画素の駆動時には、TFTのソース電極に電圧が印加されているとき、ゲート電極に電圧を印加するとTFTがオン状態となってドレイン電圧が上昇する。このとき、蓄積容量はチャージされ、次のリフレッシュサイクルまでドレイン電圧を維持する。このプロセスを各画素に対して繰り返し行うことにより、2つのガラス基板間の液晶分子配列が制御されて、液晶ディスプレイに二次元画像が表示される。
上記TFT及び画素電極が形成されたガラス基板(以下「TFT基板」という。)の検査においては、電子線の電圧コントラスト技術を用いることによって、非接触で基板上の各ピクセルの状態を判定する方法が提案されている。
図12は、電圧コントラスト技術を用いたTFTアレイ検査装置を説明するための図である。この検査装置において、検査されるTFT基板は高真空室内に搬送され、ステージ上に配置された状態で検査される。
図12において、アレイ検査装置101は、電子ビーム源102、二次電子検出部104、TFT駆動信号生成・データ処理部105、欠陥判定部106を備える。電子ビーム源102は電子ビーム103を照射する。照射された電子ビーム103は、図示していない走査部によってTFT基板110の各画素111を走査する。二次電子検出部104は、電子ビーム103をTFT基板110の各画素111に照射して発生した二次電子112を検出する。また、二次電子検出部104は、二次電子112の検出量に基づいて画素111の電圧波形に対応した波形を表わす信号をTFT駆動信号生成・データ処理部(コンピュータシステム等)105に出力する。TFT駆動信号生成・データ処理部105は、二次電子検出部104の出力信号を信号処理し、欠陥判定部106に出力する。欠陥判定部106は、画素の欠陥の有無や欠陥の内容を判定する。
また、TFT駆動信号生成・データ処理部105は駆動信号供給手段を含むこともでき、TFT基板110の各画素111を駆動するための駆動信号をライン107を介して出力する。この駆動信号の供給は、電子ビーム源102の画素111上への電子ビーム103の走査と同期して行われる。
データ処理手段では、検査対象であるTFTアレイの画素配列に対応して得られる二次元配列データを取得し、この二次元配列データをデータ処理することによって、欠陥画素の座標特定や欠陥要因の分類等の検査を行う。二次元配列データは、各画素のデータをTFTアレイの画素配列に対応させて配列したものである。
欠陥画素の座標特定や欠陥要因の分類等の検査には、二次元配列データをローパスフィルタ処理することによって欠陥やノイズによる高周波成分を取り除いた低周波成分を求め、元の二次元配列データから低周波成分を減算して、欠陥やノイズのみを抽出し、この抽出出力を欠陥判定部106においてしきい値によって2値化することにより欠陥検出を行う(特許文献1,特許文献2参照)。
特開2005−188981号公報 特開2005−221338号公報
画素の電位を検出するために画素に電子ビームを照射する際、一つの画素の複数の個所に電子ビームを照射し、複数個所から放出される二次電子の信号強度(ビームデータ)を検出し、これらの複数の信号強度から一つの画素分の信号強度を算出することが行われている。
複数のビームデータから一画素分の信号強度を算出する方法として、一画素から得られる全ビームデータの平均値を算出し、その平均値をその画素の強度値とする方法、あるいは、全ビームデータを信号強度の順序に並べ、その配列のメディアン値を求め、そのメディアン値をその画素の強度値とする方法が知られている。
従来のように、一画素から検出される全ビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を求める算出方法では、ガラス基板上の形成される画素の形状、画素と配線との配置関係等によって、画素に欠陥が無いにも係わらずあたかも欠陥があるかのようなデータ値(以下、このようなデータを誤欠陥データという)が取得される場合がある。また、誤欠陥データが得られた検出位置の周囲の検出位置においても、欠陥として検出されないまでも、データ値が変動して欠陥値に近い値となる場合がある。
このような、欠陥値に近いデータ値を用いて平均値あるいはメディアン値を計算することで強度値を算出すると、一画素分について算出した強度値についても誤欠陥データの影響を受け、欠陥判定に誤りが生じるおそれがある。
図13は、画素に隣接して配設されたゲート線による強度値の影響を説明するための図である。
図13(a)〜(d)はゲート線によって2つのデータ値が誤欠陥データとなる例を示し、図13(e)〜(h)はゲート線によって3つのデータ値が誤欠陥データとなる例を示している。また、図13(a),(c),(e),(f)は正常画素の場合を示し、図13(b),(d),(g),(h)は欠陥画素に場合を示している。なお、ここでは、一画素中に6個所に電子ビームを照射し、この6個所においてビームデータを検出する例を示している。
画素10に隣接してゲート線11が配設された構成では、このゲート線11に印加される電圧による電位によって、電子ビームの照射によって放出される二次電子線が影響を受け、二次電子検出部の検出によって得られるビームデータが変動する場合がある。ここで、各データ検出領域30(図13では6個所のデータ検出領域)から取得されるビームデータの信号強度を、正常画素の場合にはI11,I12,〜,I16で示し、欠陥画素の場合にはI1,I2,〜,I6で示している。なお、各データ検出領域の信号強度I1,I2,〜,I6、およびI11,I12,〜,I16の順序は信号強度の大きさの順であるとする(I1<<I6、I11<<I16、以下同様)。
はじめに、2つのデータ値が誤欠陥データである場合について説明する。
図13(a)において、画素が正常画素である場合には、ゲート線11に近い列にある2つのデータ検出領域はゲート線11の電位の影響を受けて誤欠陥データとなる例を示している。
図13(b)はビームデータを用いた一画素分の強度値の算出を示している。平均値による場合には6個のビームデータ(I11,I12,〜,I16)の平均値を一画素分の強度値とし、メディアン値による場合には大きさの順に配列した中間のビームデータを一画素分の強度値とする。ここでは、2つのビームデータ(I13,I14)の平均値をメディアン値としている。平均値による場合には、誤欠陥データI11,I12の影響を受けることになる。
一方、画素が欠陥画素である場合はゲート線11の電位の影響を受けないので、全てのデータ検出領域が誤欠陥データとなる(図13(c))。平均値による場合には、6個のビームデータ(I1,I2,〜,I6)の平均値を一画素分の強度値とし、メディアン値による場合には大きさの順に配列した中間のビームデータを一画素分の強度値とする。ここでは、2つのビームデータ(I3,I4)の平均値をメディアン値としている。
次の、3つのデータ値が誤欠陥データである場合について説明する。
図13(e)において、画素が正常画素である場合には、ゲート線11に近い列にある2つのデータ検出領域と次列にある1つのデータ検出領域がゲート線11の電位の影響を受けて誤欠陥データとなる例を示している。
図13(f)はビームデータを用いた一画素分の強度値の算出を示している。平均値による場合には6個のビームデータ(I11,I12,〜,I16)の平均値を一画素分の強度値とし、メディアン値による場合には大きさの順に配列した中間のビームデータを一画素分の強度値とする。ここでは、2つのビームデータ(I13,I14)の平均値をメディアン値としている。平均値による場合には、誤欠陥データI11,I12,I13の影響を受けることになり、メディアン値による場合には、誤欠陥データI13の影響を受けることになる。
一方、画素が欠陥画素である場合はゲート線11の電位の影響を受けないので、全てのデータ検出領域が欠陥データとなる(図13(g))。平均値による場合には、6個のビームデータ(I1,I2,〜,I6)の平均値を一画素分の強度値とし、メディアン値による場合には大きさの順に配列した中間のビームデータを一画素分の強度値とする。ここでは、2つのビームデータ(I3,I4)の平均値をメディアン値としている。
したがって、従来のように画素の複数のデータ検出領域から取得したビームデータを用い、これらのビームデータの平均値あるいはメディアン値によって一画素分の強度値を算出する場合、正常画素では誤欠陥データの影響を受けるという問題があり、これによって算出した強度値に基づいて欠陥判定を行った場合には誤判定となるおそれがあるという課題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決し、画素の複数のデータ検出領域から取得したビームデータを用いて一画素分の強度値を算出する場合において、強度値から誤欠陥データの影響を低減することを目的とし、また、誤欠陥データの影響による欠陥判定を防ぐことを目的とする。
上記目的を解決するために、本発明は、画素の複数のデータ検出領域から取得したビームデータの中から誤欠陥データを排除して選択し、選択したビームデータを用いて一画素分の強度値を算出することによって、強度値から誤欠陥データの影響を低減し、誤欠陥データの影響による欠陥判定を防ぐものである。
本発明は、TFT基板に電子ビームを照射し、この電子ビーム照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することによってTFTアレイを検査するTFTアレイ検査において、画素の信号強度を計算する計算方法の形態、およびこの画素の信号強度を計算する計算方法を適用したTFTアレイ検査装置の形態とすることができる。
本発明の画素の信号強度計算方法は、TFT基板に電子ビームを照射し、この電子ビーム照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することによってTFTアレイを検査するTFTアレイ検査において、画素の一画素内の複数個所に電子ビームを照射して複数のビームデータを取得し、取得したビームデータから選択条件に基づいてビームデータを選択し、選択したビームデータを用いて一画素分の信号強度値を算出する。
一画素内の複数の個所に電子ビームを照射し、当該照射位置から放出された二次電子を検出することによって、その照射位置をデータ検出領域とする複数のビームデータが取得される。
この複数のビームデータの中には、欠陥に基づかない別の要因に基づく誤欠陥データが含まれているおそれがある。この誤欠陥データが検出されるデータ検出領域は、画素の形状や画素と配線等の基板構成との位置関係等によって予め予測することができる。
本発明は、この誤欠陥データが検出されるデータ検出領域と、誤欠陥データが検出されないデータ検出領域とを選択条件によって区別し、誤欠陥データが検出されるデータ検出領域を排除して、誤欠陥データが検出されないデータ検出領域に含まれるビームデータを用いて一画素分の強度値を算出する。
本発明の選択条件の第1の形態は、画素内において電子ビームを照射してビームデータを検出する複数のデータ検出位置の中から選択するデータ検出位置を選択条件とする。各画素において、一画素内で検出した全ビームデータの中から選択条件を満たすデータ検出位置のビームデータを選択する。これによって、選択したビームデータから誤欠陥データを排除する。
本発明の選択条件の第2の形態は、画素内において検出された全ビームデータ信号強度の大きさの順序で配列したときに配列されるビームデータ列において、選択を開始するビームデータの順番と、選択するビームデータの個数を選択条件とする。各画素において、一画素内で検出した全ビームデータの中から前記選択条件で定められた選択を開始する順番で定められる最初のビームデータから選択を開始し、選択条件で定められた個数分のビームデータを選択する。これによって、選択したビームデータから誤欠陥データを排除する。
また、本発明の信号強度計算は、平均値あるいはメディアン値を算出する計算を適用することができる。信号強度値の算出において、ビームデータ選択部で選択したビームデータの平均値を算出し、算出した平均値を信号強度として出力する。あるいは、信号強度値の算出において、ビームデータ選択部で選択したビームデータのメディアン値を算出し、算出したメディアン値を信号強度として出力する。
本発明によれば、選択条件に基づいて画素から取得される全ビームデータの中から選択条件に基づいて選択することによって誤欠陥データを排除することができるため、算出された平均値あるいはメディアン値は誤欠陥データの影響を除くことができる。
本発明のTFTアレイ検査装置は、TFT基板に電子ビームを照射し、当該電子ビーム照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することによってTFTアレイを検査するTFTアレイ検査装置において、画素の一画素内の複数個所に電子ビームを照射して得られる複数のビームデータを用いて、この画素の一画素分の信号強度を算出するデータ処理部を備える。
本発明のデータ処理部は、一画素内の複数のビームデータから選択条件に基づいてビームデータを選択するビームデータ選択部と、ビームデータ選択部で選択したビームデータを用いて一画素分の信号強度値を算出する信号強度値算出部とを備える。
データ処理部は、選択条件として、画素内において電子ビームを照射してビームデータを検出する複数のデータ検出位置の中から選択するデータ検出位置を備え、ビームデータ選択部は、各画素において、一画素内で検出した全ビームデータの中からこの選択条件を満たすデータ検出位置のビームデータを選択する。
また、データ処理部は、選択条件として、画素内において検出された全ビームデータ信号強度の大きさの順序で配列したときに配列されるビームデータ列において、選択を開始するビームデータの順番と、選択するビームデータの個数を備える。ビームデータ選択部は、各画素において、一画素内で検出した全ビームデータの中から前記選択条件で定められた選択を開始する順番で定められる最初のビームデータから選択を開始し、選択条件で定められた個数分のビームデータを選択する。
選択条件を設定する選択条件設定部を備え、ビームデータ選択部は、選択条件設定部に設定された選択条件に基づいて一画素内の複数のビームデータから選択条件を満たすビームデータを選択する。
本発明の信号強度値算出部は、ビームデータ選択部で選択したビームデータの平均値を算出し、算出した平均値を信号強度として出力する構成、あるいはビームデータ選択部で選択したビームデータのメディアン値を算出し、算出したメディアン値を信号強度として出力する。
本発明によれば、画素の複数のデータ検出領域から取得したビームデータを用いて一画素分の強度値を算出する場合において、誤欠陥データの影響を低減することができ、また、誤欠陥データの影響による欠陥判定を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
本発明の画素の信号強度計算方法を適用するTFTアレイ検査装置の構成例を図1に基づいて説明し、TFTアレイ検査装置において画素の信号強度計算を含むデータ処理を行うデータ信号部の構成例を図2に基づいて説明する。
図1において、TFTアレイ検査装置1は、図12に示した構成と同様であり、電子ビーム源2と、電子ビーム走査部3と、二次電子検出部4と、データ処理部5と欠陥判定部6を備え、電子ビーム源2から発せられた電子ビームを電子ビーム走査部3によってTFT基板上に形成された画素10に照射し、照射領域20から放出された二次電子を二次電子検出部4によって検出する。データ処理部5は、二次電子検出部4で検出した二次電子の検出量に基づいて一画素分の信号強度を算出する。欠陥判定部6は、データ処理部5で算出した一画素分の信号強度に基づいて、欠陥の有無や欠陥の種類や欠陥の位置等を判定する。なお、データ処理部5において、TFT駆動信号生成部は本発明とは直接関係しないため図示していない。
画素10は画素電極10bを有し、この画素電極10bはTFT10aを介してゲート線11およびデータ線12と接続されている。液晶基板の場合には、画素電極10bは対向する対向電極(図示していない)との間に液晶を挟み、データ線12から供給される信号によって選択した画素をゲート線11から供給される信号のタイミングで駆動する。
電子ビーム走査部3は、電子ビーム源2から発せられた電子ビームを走査することによって画素10内の複数個所(照射領域20)に順に照射する。電子ビームが照射された照射領域20は、その部分の電位に応じた量の二次電子を放出する。二次電子検出部4は放出された二次電子を検出し、その二次電子量を信号強度として出力する。データ処理部5は、二次電子検出部4が検出した二次電子の信号強度(ビームデータ)に基づいて各画素の電位状態を求める。
二次電子検出部4は、一画素について複数の照射領域20からの二次電子を検出するため、一つの画素の電位状態を求めるには、これら複数の二次電子の信号強度からその画素の電位状態を表す一つの信号強度を算出する必要がある。データ処理部5は、二次電子検出部4によって、複数の照射領域20から取得した複数のビームデータを演算処理することによって一画素分の信号強度を算出する。この一画素分の信号強度を算出する際に、真の欠陥に基づくものではない、画素の形状や配線等の影響によってあたかも欠陥と誤って判定される可能性がある誤欠陥データを除いて、誤欠陥データの影響を受けない信号強度を求める必要がある。
本発明のデータ処理部5は、複数のビームデータから一画素分の信号強度を算出する際に誤欠陥データを排除するために、一画素内から取得した複数のビームデータから選択条件に基づいてビームデータを選択し、この選択したビームデータを用いて一画素分の信号強度値を算出する。
以下、前記した選択条件の2つの形態による選択および強度値算出の例について、図2〜図11を用いて説明する。
はじめに、画素内のデータ検出位置を設定する選択条件の第1の形態について、図2〜図6を用いて説明する。
図2は本発明の第1の形態によるデータ処理部5の構成例を説明するための図である。図2において、データ処理部5は、画素の一画素内の複数個所に電子ビームを照射して得られる複数のビームデータを用いて、その画素の一画素分の信号強度を算出するデータ処理部であり、一画素内の複数のビームデータから選択条件に基づいてビームデータを選択するビームデータ選択部5bと、ビームデータ選択部5bで選択したビームデータを用いて一画素分の信号強度値を算出する信号強度値算出部5cとを備える。また、ビームデータ選択部5bでビームデータを選択するために、二次電子検出部4からのビームデータを入力して一時的に記憶するビームデータ記憶部5a、選択条件を記憶しておく選択条件記憶部5d、および選択条件を設定して選択条件記憶部5dに記憶させる選択条件設定部5eを備える。
選択条件設定部5eで設定し、選択条件記憶部5dに記載する選択条件は複数の形態とすることができる。
選択条件の一形態は、画素内において電子ビームを照射してビームデータを検出する複数のデータ検出位置の中から選択するデータ検出位置である。ビームデータ選択部5bは、各画素において、その画素内で検出した全ビームデータの中から選択条件を満たすデータ検出位置のビームデータを選択する。
この選択条件としてデータ検出位置を設定する形態では、一画素内において電子ビームが照射される複数の照射領域の内で、誤欠陥データとなる二次電子を放出するデータ検出領域と、誤欠陥データとならない二次電子を放出するデータ検出領域とを、これら領域で定められる位置情報によって区別する。このデータ検出位置によって、誤欠陥データとならない二次電子を放出するデータ検出領域をデータ選択領域として、全ビームデータからこのデータ選択領域から取得されるビームデータを選択し、信号強度の算出に用いるビームデータを取得する。
図3は本発明の第1の形態によるデータ処理部の動作例を説明するためのフローチャートであり、図4は画素内のデータ選択位置を説明するための図であり、図5,図6は強度値の算出を説明するための図である。
図4は、一画素内の6個所の照射領域20(図1に示す)に電子ビームを照射し、電子ビームが照射される領域をデータ検出領域30とする例を示している。電子ビームは走査によって6個所の照射領域20を順に照射し、当該照射領域20をデータ検出領域30として放出される二次電子を検出する。
6個所のデータ検出領域30の内で、画素の形状や配線との位置関係等によって検出される二次電子の量が影響され、欠陥でないにもかかわらず欠陥として判定される強度レベルとなる場合がある。
図4(a)では、一例として、ゲート線11の影響やその他の要因によって二次電子の量が影響され、誤欠陥データとなるおそれがあるデータ検出領域30として、図中の“A”、“B”で示す領域を設定している。この“A”、“B”で示されるデータ検出領域30から検出したビームデータは、誤欠陥データとなるおそれがある。一方、図中の“C”〜“F”で示す4つのデータ検出領域はゲート線11の影響を受けないため、このデータ検出領域で検出されたビームデータは強度値の算出に用いることができる。ここでは、このデータ検出領域をデータ選択領域40として設定する。
また、図4(b)では、別の例として、ゲート線11の影響やその他の要因によって二次電子の量が影響され、誤欠陥データとなるおそれがあるデータ検出領域30として、図中の“A”〜“C”で示す領域を設定している。この“A”〜“C”で示されるデータ検出領域30から検出したビームデータは、誤欠陥データとなるおそれがある。一方、図中の“D”〜“F”で示す3つのデータ検出領域はゲート線11やその他の要因の影響を受けないため、このデータ検出領域で検出されたビームデータは強度値の算出に用いることができる。ここでは、このデータ検出領域をデータ選択領域40として設定する。このデータ選択領域40あるいはデータ選択領域として設定されなかった領域は、選択条件として予め設定しておく(S1)。
電子ビームを走査しながら二次電子検出部によって、データ検出領域毎に二次電子量を検出し、取得されたビームデータをビームデータ記憶部5aに記憶しておく。ビームデータ選択部5bは、信号強度値を算出する画素を選択し(S2)、その画素に設定された選択条件を選択条件記憶部5dから読み出し(S3)、ビームデータ記憶部5aから選択した画素について選択条件を満たすデータ検出領域のビームデータを選択する(S4)。
信号強度値算出部5cは、選択したビームデータを用いて一画素の信号強度値を算出する(S5)。上記したS1〜S5の工程を、全画素について繰り返して、TFT基板の全画素について信号強度値を求める(S6)。
図5,図6は、信号強度算出部による信号強度値の算出方法を説明するための図である。図5は図4(a)に対応する例であり、6個のデータ検出領域の内で4個所のデータ検出領域をデータ選択領域とする例を示し、図6は図4(b)に対応する例であり、6個のデータ検出領域の内で3個所のデータ検出領域をデータ選択領域とする例を示している。
はじめに、6個のデータ検出領域の内で4個所のデータ検出領域をデータ選択領域とする例について説明する。図5(a),(b)は画素が正常画素である場合を示し、図5(c),(d)は画素が欠陥画素である場合を示している。
図5(a)に示す正常画素の例において、データ検出領域“A”〜データ検出領域“F”で取得されるビームデータの信号強度値をI11〜I16で示している。このビームデータの信号強度値の内で、データ検出領域“A”,“B”のビームデータの信号強度値I11,I12はゲート線の影響によって信号強度のレベルが他のデータ検出領域“C”〜“F”と異なる。
ここで、データ検出領域“C”〜“F”をデータ選択領域として設定する。なお、データ検出領域“A”,“B”のビームデータの信号強度値のレベルと、データ検出領域“C”〜“F”のビームデータの信号強度値のレベルとの相違を斜線の地模様と白地によって区別して示している。
図5(b)において、全データ検出領域“A”〜“F”の中から、データ選択領域として設定したデータ検出領域“C”〜“F”を選択し、このデータ検出領域のビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図5(b)に示すように、誤欠陥データと成り得るデータ検出領域“A”,“B”のビームデータは除かれているため、誤欠陥データによる影響を受けることなく、一画素分の信号強度値を算出することができる。
一方、図5(c)に示す例において、データ検出領域“A”〜データ検出領域“F”で取得されるビームデータの信号強度値をI1〜I6で示している。
このビームデータの信号強度値の内は、ゲート線の影響を受けずに、信号強度のレベルがデータ検出領域“A”〜“F”で同一となる。ここで、データ検出領域“C”〜“F”をデータ選択領域として設定する。
図5(d)に示す欠陥画素の例において、全データ検出領域“A”〜“F”の中から、データ選択領域として設定したデータ検出領域“C”〜“F”を選択し、このデータ検出領域のビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図5(d)に示すように、欠陥画素でも同一条件で、一画素分の信号強度値を算出することができる。
なお、図5の例では、平均値は、データ検出領域“C”〜データ検出領域“F”の4個のビームデータの平均値を算出することで求められ、メディアン値はデータ検出領域“D”のビームデータとデータ検出領域“E”のビームデータの平均値を算出することによって求められる。
次に、6個のデータ検出領域の内で3個所のデータ検出領域をデータ選択領域とする例について説明する。
図6(a),(b)は画素が正常画素である場合を示し、図6(c),(d)は画素が欠陥画素である場合を示している。
図6(a)に示す正常画素の例において、データ検出領域“A”〜データ検出領域“F”で取得されるビームデータの信号強度値をI11〜I16で示している。このビームデータの信号強度値の内で、データ検出領域“A”〜“C”のビームデータの信号強度値I11,I12,I13は、ゲート線の影響によって信号強度のレベルが他のデータ検出領域“D”〜“F”と異なる。
ここで、データ検出領域“D”〜“F”をデータ選択領域として設定する。なお、データ検出領域“A”〜“C”のビームデータの信号強度値のレベルと、データ検出領域“D”〜“F”のビームデータの信号強度値のレベルとの相違を、斜線の地模様と白地によって区別して示している。
図6(b)において、全データ検出領域“A”〜“F”の中から、データ選択領域として設定したデータ検出領域“D”〜“F”を選択し、このデータ検出領域のビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図6(b)に示すように、誤欠陥データと成り得るデータ検出領域“A”〜“C”のビームデータは除かれているため、誤欠陥データによる影響を受けることなく、一画素分の信号強度値を算出することができる。
一方、図6(c)に示す例において、データ検出領域“A”〜データ検出領域“F”で取得されるビームデータの信号強度値をI1〜I6で示している。
このビームデータの信号強度値の内は、ゲート線の影響を受けずに、信号強度のレベルがデータ検出領域“A”〜“F”で同一となる。ここで、データ検出領域“D”〜“F”をデータ選択領域として設定する。
図6(d)に示す欠陥画素の例において、全データ検出領域“A”〜“F”の中から、データ選択領域として設定したデータ検出領域“D”〜“F”を選択し、このデータ検出領域のビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図6(d)に示すように、欠陥画素でも同一条件で、一画素分の信号強度値を算出することができる。
なお、図6の例では、平均値は、データ検出領域“D”〜データ検出領域“F”の3個のビームデータの平均値を算出することで求められ、メディアン値はデータ検出領域“E”のビームデータによって求められる。
次に、画素内のデータ検出位置を設定する選択条件の他の形態について、図7〜図11を用いて説明する。
図7は本発明の第2の形態によるデータ処理部5の構成例を説明するための図である。図7において、データ処理部5は、図2に示した構成に加えて、ビームデータ記憶部5aに記憶される一画素内のビームデータを信号強度の大きさの順に配列するビームデータ配列部5fを備える。
選択条件の他の形態は、画素内において検出された全ビームデータ信号強度の大きさの順序で配列したときに配列されるビームデータ列において、選択を開始するビームデータの順番と、選択するビームデータの個数である。ビームデータ選択部5bは、各画素において、その画素内で検出し、ビームデータ配列部5fで信号強度の大きさの順で配列した全ビームデータの中から選択条件で定められた選択を開始するビームデータの順番とビームデータの個数に基づいてビームデータを選択する。
この選択条件として選択開始の順番と選択するビームデータの個数を設定する形態では、一画素内において電子ビームが照射される複数の照射領域の内で、誤欠陥データとなる二次電子を放出するデータ検出領域と、誤欠陥データとならない二次電子を放出するデータ検出領域とを、ビームデータを大きさの順で配列して得られるデータ列において、選択を開始する順番と選択するデータの個数によって区別する。
データ配列において、選択条件で定められた順番のビームデータから選択を開始し、選択条件で定められたデータ個数分のビームデータまで選択する。このビームデータの大きさの順序と個数の情報によって、誤欠陥データとならない二次電子を放出するデータ検出領域をデータ選択領域として、全データビームからこのデータ選択領域から取得されるビームデータを選択し、信号強度の算出に用いるビームデータを取得する。
信号強度値算出部5cは、ビームデータ配列部5fにおいてビームデータの信号強度の大きさの順に配列したビームデータを用いて、ビームデータ選択部5bで選択したビームデータの平均値を算出し、算出した平均値を信号強度として出力する形態の他に、ビームデータ選択部5bで選択したビームデータのメディアン値を信号強度として出力する形態としてもよい。
信号強度値算出部5cでは、信号強度の算出に用いるビームデータには誤欠陥データが含まれていないため、算出した信号強度から誤欠陥データによる影響を排除することができる。
図8は本発明の第2の形態によるデータ処理部の動作例を説明するためのフローチャートであり、図9は画素内のデータ選択位置を説明するための図であり、図10,図11は強度値の算出を説明するための図である。
図9は、一画素内の6個所の照射領域20(図1に示す)に電子ビームを照射し、電子ビームが照射される領域をデータ検出領域30とする例を示している。電子ビームは走査によって6個所の照射領域20を順に照射し、当該照射領域20をデータ検出領域30として放出される二次電子を検出する。
6個所のデータ検出領域30の内で、画素の形状や配線との位置関係等によって検出される二次電子の量が影響され、欠陥でないにもかかわらず欠陥として判定される強度レベルとなる場合がある。図9中の各データ検出領域30内に示すI1〜I6は、ビームデータの信号強度を表し、ここではI1からI6の順は信号強度の大きさの順を示すものとする。
図9(a)では、一例として、ゲート線11の影響やその他の要因によって二次電子の量が影響され、誤欠陥データとなるおそれがある例を示し、ゲート線11に隣接する2個のデータ検出領域30のビームデータの信号強度(I1,I2)の大きさは、他の4個のデータ検出領域30のビームデータの信号強度(I3〜I6)の大きさと異なるレベルであり、この2つのデータ検出領域30から検出されるビームデータは、誤欠陥データとなるおそれがある。
一方、他のビームデータの信号強度(I3〜I6)の4個のデータ検出領域30はゲート線11の影響を受けないため、このデータ検出領域で検出されたビームデータは強度値の算出に用いることができる。ここでは、このデータ検出領域をデータ選択領域40として設定する。
また、図9(b)では、別の例として、ゲート線11に隣接する1列目の2個と2列目の1個のデータ検出領域30のビームデータの信号強度(I1,I2,I3)の大きさは、他の3個のデータ検出領域30のビームデータの信号強度(I4,I5,I6)の大きさと異なるレベルであり、この3個のデータ検出領域30から検出されるビームデータは、誤欠陥データとなるおそれがある。
一方、他のビームデータの信号強度(I4,I5,I6)の3個のデータ検出領域30はゲート線11の影響を受けないため、このデータ検出領域で検出されたビームデータは強度値の算出に用いることができる。
ここでは、ビームデータを信号強度の大きさの順で配列した際に、ビームデータの選択を開始する順番と、選択するビームデータの個数とを設定する。この順番と個数の情報は選択条件として予め設定しておく(S11)。
電子ビームを走査しながら二次電子検出部によって、データ検出領域毎に二次電子量を検出し、取得されたビームデータをビームデータ記憶部5aに記憶しておく。ビームデータ選択部5bは、信号強度値を算出する画素を選択し(S12)、その画素に設定された選択条件を選択条件記憶部5dから読み出し(S13)、ビームデータ記憶部5aから選択した画素のビームデータを信号強度の大きさの順に並べ(S14)、選択条件を満たすビームデータを選択する。この選択では、信号強度の大きさの順に並べたビームデータの内で、選択条件で設定される順番のビームデータから選択を開始し、選択条件で設定される個数のビームデータを選択する(S15)。
信号強度値算出部5cは、選択したビームデータを用いて一画素の信号強度値を算出する(S16)。上記したS11〜S16の工程を、全画素について繰り返して、TFT基板の全画素について信号強度値を求める(S17)。
図10,図11は、信号強度算出部による信号強度値の算出方法を説明するための図である。図10は図9(a)に対応する例であり、選択開始の順番として3番を設定し、選択する個数として4個を設定する選択条件を設定する場合であり、図11は図9(b)に対応する例であり、選択開始の順番として4番を設定し、選択する個数として3個を設定する選択条件を設定する場合である。
はじめに、図10の例を用いて、6個のデータ検出領域の内で信号強度の大きさの順に並べたビームデータから3番目から選択を開始し、全部で4個のビームデータを選択する例について説明する。
図10(a),(b)は画素が正常画素である場合を示し、図10(c),(d)は画素が欠陥画素である場合を示している。
図10(a)に示す正常画素の例において、6個のデータ検出領域で取得されるビームデータの信号強度値をI11〜I16で示している。このビームデータの信号強度値の内で、ゲート線11に隣接する2個のデータ検出領域のビームデータの信号強度値I11,I12はゲート線の影響によって信号強度のレベルが他のデータ検出領域と異なる。誤欠陥データとなるおそれがあるビームデータの信号強度値のレベルについては斜線の地模様で示している。
そこで、ここでは、選択条件として、信号強度の大きさの順に並べた6個のビームデータの内で選択を開始するビームデータの順番を3番目とし、選択するビームデータの個数として4個を設定する。
図10(b)において、一画素から取得される6個のビームデータをその信号強度の大きさの順に並べ、選択条件で設定される3番目のビームデータから選択を開始して4個のビームデータを選択する。ここでは、I13〜I16の信号強度を有する4個のビームデータが選択される。選択したビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図10(b)に示すように、誤欠陥データと成り得る信号強度がI11とI12のビームデータデータは除かれているため、誤欠陥データによる影響を受けることなく、一画素分の信号強度値を算出することができる。
一方、図10(c)に示す欠陥画素の例において、6個のデータ検出領域で取得されるビームデータの信号強度値をI1〜I6で示している。このビームデータの信号強度値の内はゲート線の影響を受けないので、全データ検出領域の信号強度のレベルが同一となる。
図10(d)において、一画素から取得される6個のビームデータをその信号強度の大きさの順に並べ、選択条件で設定される3番目のビームデータから選択を開始して4個のビームデータを選択する。ここでは、I13〜I16の信号強度を有する4個のビームデータが選択される。選択したビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図10(d)に示すように、誤欠陥データと成り得る信号強度がI11とI12のビームデータデータは除かれているため、誤欠陥データによる影響を受けることなく、一画素分の信号強度値を算出することができる。
なお、図10の例では、平均値は、I1とI2の信号強度を除く4個のビームデータの平均値を算出することで求められ、メディアン値はI1とI2の信号強度を除く4個のビームデータ中の中央の2個のビームデータ(I4とI5の信号強度)の平均値を算出することによって求められる。
次に、図11の例を用いて、6個のデータ検出領域の内で信号強度の大きさの順に並べたビームデータから4番目から選択を開始し、全部で3個のビームデータを選択する例について説明する。
図11(a),(b)は画素が正常画素である場合を示し、図11(c),(d)は画素が欠陥画素である場合を示している。
図11(a)に示す正常画素の例において、図11(a),(b)は画素が正常画素である場合を示し、図11(c),(d)は画素が欠陥画素である場合を示している。
図11(a)に示す正常画素の例において、6個のデータ検出領域で取得されるビームデータの信号強度値をI1〜I6で示している。このビームデータの信号強度値の内で、ゲート線11に隣接する1列目の2個のデータ検出領域のビームデータの信号強度値I1,I2および2列目の1個のデータ検出領域のビームデータの信号強度値I3はゲート線の影響によって信号強度のレベルが他のデータ検出領域と異なる。誤欠陥データとなるおそれがあるビームデータの信号強度値のレベルについては斜線の地模様で示している。
そこで、ここでは、選択条件として、信号強度の大きさの順に並べた6個のビームデータの内で選択を開始するビームデータの順番を4番目とし、選択するビームデータの個数として3個を設定する。
図11(b)において、一画素から取得される6個のビームデータをその信号強度の大きさの順に並べ、選択条件で設定される4番目のビームデータから選択を開始して2個のビームデータを選択する。ここでは、I4〜I6の信号強度を有する3個のビームデータが選択される。選択したビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図11(b)に示すように、誤欠陥データと成り得る信号強度がI1〜I3のビームデータデータは除かれているため、誤欠陥データによる影響を受けることなく、一画素分の信号強度値を算出することができる。
一方、図11(c)に示す欠陥画素の例において、6個のデータ検出領域で取得されるビームデータの信号強度値をI1〜I6で示している。このビームデータの信号強度値はゲート線の影響を受けずに、すべてのデータ検出領域の信号強度のレベルが同一となる。
図11(d)において、一画素から取得される6個のビームデータをその信号強度の大きさの順に並べ、選択条件で設定される4番目のビームデータから選択を開始して3個のビームデータを選択する。ここでは、I4〜I6の信号強度を有する3個のビームデータが選択される。選択したビームデータを用いて平均値あるいはメディアン値を算出し、算出した値を一画素分の信号強度値として求める。
この信号強度値の算出では、図11(d)に示すように、欠陥画素でも同一条件で、一画素分の信号強度値を算出することができる。
なお、図11の例では、平均値は、I1〜I3の信号強度を除く3個のビームデータの平均値を算出することで求められ、メディアン値はI1〜I3の信号強度を除く3個のビームデータ中の中央の1個のビームデータ(I5の信号強度)によって算出することによって求められる。
本発明は、液晶基板に限らず半導体基板にも適用することができる。
本発明の画素の信号強度計算方法を適用するTFTアレイ検査装置の構成例を説明するための図である。 TFTアレイ検査装置において画素の信号強度計算を含むデータ処理を行うデータ信号部の構成例を説明するための図である。 本発明の第1の形態によるデータ処理の動作例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の形態によるデータ処理において、画素内のデータ選択位置を説明するための図である。 本発明の第1の形態によるデータ処理において、強度値の算出を説明するための図である。 本発明の第1の形態によるデータ処理において、強度値の算出を説明するための図である。 TFTアレイ検査装置において画素の信号強度計算を含むデータ処理を行うデータ信号部の他の構成例を説明するための図である。 本発明の第2の形態によるデータ処理の動作例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の形態によるデータ処理において、画素内のデータ選択位置を説明するための図である。 本発明の第2の形態によるデータ処理において、強度値の算出を説明するための図である。 本発明の第2の形態によるデータ処理において、強度値の算出を説明するための図である。 電圧コントラスト技術を用いたTFTアレイ検査装置を説明するための図である。 画素に隣接して配設されたゲート線により強度値の影響を説明するための図である。
符号の説明
1…アレイ検査装置、2…電子ビーム源、3… 電子ビーム走査部、4… 二次電子検出部、5…データ処理部、5a…ビームデータ記憶部、5b…ビームデータ選択部、5c…信号強度値算出部、5d…選択条件記憶部、5e…選択条件設定部、5f…ビームデータ配列部、6… 欠陥判定部、10…画素、10a…TFT、10b…画素電極、11…ゲート線、12…データ線、20…照射領域、30…データ検出領域、40…データ選択領域、101…アレイ検査装置、102…電子ビーム源、103…電子ビーム、104…二次電子検出部、105…TFT駆動信号生成・データ処理部、106…欠陥判定部、107…ライン、110…基板、111…画素、112…二次電子。

Claims (11)

  1. TFT基板に電子ビームを照射し、当該電子ビーム照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することによってTFTアレイを検査するTFTアレイ検査装置において、
    前記画素の一画素内の複数個所に電子ビームを照射して得られる複数のビームデータを用いて、当該画素の一画素分の信号強度を算出するデータ処理部を備え、
    前記データ処理部は、
    一画素内の複数のビームデータから選択条件に基づいてビームデータを選択するビームデータ選択部と、
    前記ビームデータ選択部で選択したビームデータを用いて一画素分の信号強度値を算出する信号強度値算出部とを備えることを特徴とする、TFTアレイ検査装置。
  2. 前記選択条件は、画素内において電子ビームを照射してビームデータを検出する複数のデータ検出位置の中から選択するデータ検出位置であり、
    前記ビームデータ選択部は、各画素において、当該画素内で検出した全ビームデータの中から前記選択条件を満たすデータ検出位置のビームデータを選択することを特徴とする、請求項1に記載のTFTアレイ検査装置。
  3. 前記選択条件は、画素内において検出された全ビームデータ信号強度の大きさの順序で配列したときに配列されるビームデータ列において、選択を開始するビームデータデータの順番と、選択するビームデータの個数であり、
    前記ビームデータ選択部は、各画素において、当該画素内で検出した全ビームデータの中から前記選択条件で定められた選択を開始する順番で定められる最初のビームデータから選択を開始し、選択条件で定められた個数分のビームデータを選択することを特徴とする、請求項1に記載のTFTアレイ検査装置。
  4. 前記選択条件を設定する選択条件設定部を備え、
    前記ビームデータ選択部は、前記選択条件設定部に設定された選択条件に基づいて一画素内の複数のビームデータから当該選択条件を満たすビームデータを選択することを特徴とする、請求項1から3の何れか一つに記載のTFTアレイ検査装置。
  5. 前記信号強度値算出部は、前記ビームデータ選択部で選択したビームデータの平均値を算出し、当該平均値を信号強度として出力することを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載のTFTアレイ検査装置。
  6. 前記信号強度値算出部は、前記ビームデータ選択部で選択したビームデータのメディアン値を算出し、当該メディアン値を信号強度として出力することを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載のTFTアレイ検査装置。
  7. TFT基板に電子ビームを照射し、当該電子ビーム照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することによってTFTアレイを検査するTFTアレイ検査において、
    前記画素の一画素内の複数個所に電子ビームを照射して複数のビームデータを取得し、前記取得したビームデータから選択条件に基づいてビームデータを選択し、
    前記選択したビームデータを用いて一画素分の信号強度値を算出することを特徴とする、画素の信号強度計算方法。
  8. 前記選択条件は、画素内において電子ビームを照射してビームデータを検出する複数のデータ検出位置の中から選択するデータ検出位置であり、
    各画素において、当該画素内で検出した全ビームデータの中から前記選択条件を満たすデータ検出位置のビームデータを選択することを特徴とする、請求項7に記載の画素の信号強度計算方法。
  9. 前記選択条件は、画素内において検出された全ビームデータ信号強度の大きさの順序で配列したときに配列されるビームデータ列において、選択を開始するビームデータの順番と、選択するビームデータの個数であり、
    各画素において、当該画素内で検出した全ビームデータの中から前記選択条件で定められた選択を開始する順番で定められる最初のビームデータから選択を開始し、選択条件で定められた個数分のビームデータを選択することを特徴とする、請求項7に記載の画素の信号強度計算方法。
  10. 前記信号強度値の算出において、前記ビームデータ選択部で選択したビームデータの平均値を算出し、当該平均値を信号強度として出力することを特徴とする請求項7から9の何れか一つに記載の画素の信号強度計算方法。
  11. 前記信号強度値の算出において、前記ビームデータ選択部で選択したビームデータのメディアン値を算出し、当該メディアン値を信号強度として出力することを特徴とする請求項7から9の何れか一つに記載の画素の信号強度計算方法。
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