JP2005321308A - アレイ検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 メディアン処理による欠陥検出において、メディアン処理での処理範囲を越える欠陥の検出漏れを防ぐこと。
【解決手段】 アレイ検査装置は、測定データにメディアンフィルタ処理と、基板の各パネルでの平均強度を用いて行うノーマライズ処理とを含むデータ処理手段を備える。基板の各画素を駆動して得られる測定データを取得し、データ処理手段は、メディアンフィルタ処理及びノーマライズ処理により測定データをローパスフィルタ処理し、処理した測定データに基づいてアレイ検査を行う。データ処理手段のノーマライズ処理は、測定データのメディアン値と平均強度との差が設定値を越える測定データに対して平均強度との比を求めることにより、測定データを平均強度を基準値としてノーマライズする。欠陥検査は、ノーマライズされた測定データに基づいて行う。
【選択図】図7
【解決手段】 アレイ検査装置は、測定データにメディアンフィルタ処理と、基板の各パネルでの平均強度を用いて行うノーマライズ処理とを含むデータ処理手段を備える。基板の各画素を駆動して得られる測定データを取得し、データ処理手段は、メディアンフィルタ処理及びノーマライズ処理により測定データをローパスフィルタ処理し、処理した測定データに基づいてアレイ検査を行う。データ処理手段のノーマライズ処理は、測定データのメディアン値と平均強度との差が設定値を越える測定データに対して平均強度との比を求めることにより、測定データを平均強度を基準値としてノーマライズする。欠陥検査は、ノーマライズされた測定データに基づいて行う。
【選択図】図7
Description
本発明は、TFT基板等の基板上に形成されたアレイを検査するアレイ検査装置に関する。
TFT基板の製造工程において基板上にTFTアレイを形成した後、パネルを駆動してアレイの欠陥検出が行われる。
アレイ検査において、基板にプロービングピンを接触させて信号電圧を印加してパネルを駆動させ、各ピクセルに電子線を照射し、ピクセルから放出される二次電子の強度からTFT基板の電位状態を測定し、TFT基板の異常電位のピクセルを検出ことによりアレイの欠陥検出をピクセル単位で行うアレイ検査装置が知られている(特許文献1,2)。
アレイ検査装置では、上記して電子線による検出手法により検査対象であるTFT基板の画素配列に対応した二次元の測定データを取得し、この二次元の測定データから欠陥画素装置を抽出し、欠陥画素の位置や欠陥種の分類などの検査を行う。このようなTFTアレイ検査装置の例として、例えば特許文献1が知られている。
二次電子の強度信号は、フォトマルチプライヤなどによりアナログ信号に変換され、この信号強度をノイズレベルと切り分けるためにローパスフィリタを用いてフィルタリング処理が行われる。このフィルタリング処理として、ある領域内におけるメディアン値を求め、そのメディアン値を基準として検出した信号強度のノイズカットを行う手法がある。このメディアン値を用いたフィルタリング処理は、データ処理速度の点から有利である。
特開2000−3142号公報
特開平11−265678号公報
メディアン値を用いたフィルタリング処理により欠陥検出は、点欠陥や数本の線欠陥において有効である。また、メディアン値を基準とするノーマライズ処理を行うことによって、正常ピクセルと欠陥ピクセルとの峻別が容易となる。
通常、メディアン処理により得られるローパス特性、及びメディアン処理を行うに要するデータ処理速度はメディアン処理を行うデータ範囲に依存し、広いデータ範囲によりメディアン処理を行うと、ローパス特性は良好となるが、データ処理速度は低下する。そこで、アレイ検査では、データ処理速度を高めるために、限定されたデータ範囲によりメディアン処理を行うことが通常である。
このように、メディアン処理を限定されたデータ範囲で行う場合には、誤った欠陥判定が行われる場合があるという問題がある。
基板に発生する欠陥として、例えば広範囲のソースラインがショートするといった欠陥範囲が広範囲に渡る種類の欠陥がある。このような欠陥範囲が広い欠陥がメディアン処理で行うデータ範囲を越えた範囲で発生した場合には、メディアン値がその欠陥部分の強度に近い値となってメディアン値との差異が小さくなるため、ノイズとしてフィルタリング処理され、欠陥として検出することができないという問題がある。また、ノーマライズ処理においても、このメディアン値を基準値として規格化すると、メディアン値との差異が小さいため、欠陥と見なされない程度の強度と判定され、欠陥として検出することができないという問題がある。
図13は、欠陥検出を説明するための概略図である。図13(a)は欠陥範囲が狭い場合の測定データの例を模式的に示し、図13(b)はメディアン処理による欠陥検出例を示している。図13(b)において、測定データに対してメディアン値(図中の太い実線で示す)を求め、このメディアン値から所定範囲(nσ)の範囲にある測定データの変化分はノイズとしてフィルタ処理し、所定範囲(nσ)を越える測定データの変化分は欠陥に起因するものとして欠陥検出を行う。
これに対して、図13(c)は欠陥範囲が広い場合の測定データの例を模式的に示し、図13(d)はメディアン処理による欠陥検出例を示している。図13(d)において、欠陥部分の範囲がメディアン処理の範囲よりも広い場合には、この欠陥部分のメディアン値(図中の太い実線で示す)は測定データと近い値となるため、メディアン値から所定範囲(nσ)の範囲にある測定データの変化分をノイズとしてフィルタ処理すると、この欠陥部分についても正常と判定され、欠陥検出されないことになる。
したがって、メディアン処理による欠陥検出において、メディアン処理での処理範囲を越える欠陥について検出漏れが生じるという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決し、メディアン処理による欠陥検出において、メディアン処理での処理範囲を越える欠陥の検出漏れを防ぐことを目的とする。
上記目的を解決するために、本発明はメディアン処理領域を越える広範囲の欠陥に対しても対応することができるように、メディアン処理によるフィルタ処理の後に、メディアン値とそのパネルでの平均強度とを比較し、その差が設定値を上回るときには欠陥がある可能性があると判断し、そのピクセルの測定データについては平均強度を基準値としてノーマライズ処理を行う。
本発明のアレイ検査装置は、測定データにメディアンフィルタ処理と、基板の各パネルでの平均強度を用いて行うノーマライズ処理とを含むデータ処理手段を備える。アレイ検査装置は、基板の各画素を駆動して得られる測定データを取得し、データ処理手段は、メディアンフィルタ処理及びノーマライズ処理により測定データをローパスフィルタ処理し、処理した測定データに基づいてアレイ検査を行う。
データ処理手段のノーマライズ処理は、測定データのメディアン値と平均強度との差が設定値を越える測定データに対して平均強度との比を求めることにより、測定データを平均強度を基準値としてノーマライズする。欠陥検査は、ノーマライズされた測定データに基づいて行う。
さらに、データ処理手段は、測定データのメディアン値を求めるメディアン処理と、メディアン値に基づいて欠陥領域を抽出する第1のフィルタリング処理と、第1のフィルタリング処理で非欠陥領域と判定された測定データについて、基板の各パネルでの平均強度に基づいて欠陥領域を抽出する第2のフィルタリング処理と、第1のフィルタリング処理で欠陥領域と判定された測定データに対してはメディアン値との比を求め、第2のフィルタリング処理で欠陥領域と判定された測定データに対しては平均強度との比を求め、この比により測定データを規格化するノーマライズ処理の各処理を行い、規格化された測定データに基づいて欠陥領域を抽出する。
また、本発明のアレイ検査方法は、基板の各画素を駆動して得られる測定データに基づいてアレイ検査を行うアレイ検査方法であって、基板の各画素を駆動して得られる測定データについて、メディアン値と前記基板の各パネルでの平均強度との差が設定値を越える測定データを求め、求めた測定データを平均強度との比によりノーマライズし、ノーマライズで得られた値に基づいて欠陥検査を行う。
さらに、詳細には、測定データのメディアン値を求めるメディアン処理工程と、メディアン値に基づいて欠陥領域を抽出する第1のフィルタリング処理工程と、基板中のパネルの測定データに基づいてパネルの平均強度を求める平均強度算出工程と、第1のフィルタリング処理工程で非欠陥領域と判定された測定データについて、メディアン値と前記平均強度との差が設定値を越える測定データを欠陥領域として抽出する第2のフィルタリング処理工程と、第1のフィルタリング処理で欠陥領域として抽出した測定データに対して測定データとメディアン値との比を算出し、第2のフィルタリング処理で欠陥領域として抽出した測定データに対して測定データと平均強度との比を算出して、測定データを規格化するノーマライズ処理工程とを備え、規格化した値に基づいて欠陥検査を行う。
本発明のアレイ検査装置及びアレイ検査方法によれば、メディアン処理による欠陥検出において、メディアン処理での処理範囲を越える欠陥の検出漏れを防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
はじめに、本発明のアレイ検査装置によるアレイ検査の手順について図1のフローチャートを用いて説明する。図1のフローチャートでは、データの取得から欠陥検出及び欠陥検出結果の出力までを示している。はじめに、電子線を基板上で走査し、基板の各パネルのピクセルから放出される二次電子を検出して測定データを取得する(ステップS1)。一ピクセルから複数のデータが得られる場合には、取得したデータをピクセル単位に割り付けて、一ピクセルに対して一つのデータを対応付ける(ステップS2)。
データに対してメディアンフィルタ処理を行ってノイズを除去して欠陥候補を抽出し(ステップS3)、また、このメディアンフィルタ処理でノイズと判断された領域について第2フィルタ処理を行って、メディアンフィルタ処理でノイズとされた中から欠陥候補を抽出する(ステップS4)。ステップS3,4で抽出した欠陥候補のデータに対してノーマライズ処理を行って同一の基準値に対する値に規格化し、パネル内のベースの変化分によるデータ強度のずれを補正する。本発明では、このノーマライズ処理において、メディアン処理で抽出された欠陥候補に対する演算式と第2フィルタ処理で抽出された欠陥候補に対する演算式に用いる基準値を変えることによって、欠陥検出の精度を高める(ステップS5)。
前記ステップS3〜5によってデータを得た後、以下のステップS6〜11によって欠陥検出及び欠陥検出結果の出力を行う。なお、ステップS6〜11の処理は、通常のアレイ検査と同様とすることができ、点検査によって点欠陥を判定し(ステップS6)、データを結合して(ステップS7)ライン検査によって線欠陥を判定(ステップS8)することによって欠陥検出を行い(ステップS9)、欠陥の種類を分類して(ステップS10)、欠陥マップ等を作成して、欠陥結果を出力する(ステップS11)。
以下、図2〜4を用いてデータの割付について説明し、図5,6を用いてデータのメディアンフィルタ処理について説明し、図7〜10を用いて第2フィルタ処理及びノーマライズ処理について説明する。また、図11,12を用いて各パスによるデータのノーマライズ処理を説明し、図13を用いて本発明のアレイ検査装置の概略構成について説明する。
データの割付は、一ピクセルから複数のデータが得られる場合に、取得したデータをピクセル単位に割り付けて、一ピクセルに対して一つのデータを対応付ける処理である。
電子銃からの電子線は、基板のパネル中の各ピクセルの一点に照射されるとは限らず、一ピクセルに複数の電子線が照射される。
図2(a)は、一ピクセル中に4点の電子線が照射される例を模式的示し、各照射点から測定データが取得される。なお、一ピクセル内に照射される電子線の個数は4点に限られるものではない。本発明では、図2(b)に示すようにデータの割付処理を行って、一ピクセルに対して一つの測定データを対応付ける。
データの割付処理は、ピクセル中の注目するデータに対して、その周囲にある複数のデータについて例えばメディアン値を求め、このメディアン値をそのピクセルを代表するデータとして対応付けることで行う。
図3(a)において破線で囲まれる矩形はピクセルを表し、各ピクセルは前記したように4点(図中の丸印)の位置で得られるデータを有している。ここで、一例としてピクセルA(太い破線で囲まれるピクセル)に対するデータの割付を説明する。
割付は、ピクセルA中の任意の注目点a(斜線で示す丸印)に対して、注目点aを中心とするその周囲の9点データ(図3(b)の太い一点鎖線で囲まれる9点のデータ)を選出し、これらの9点についてメディアン値(中央値)を求める。このとき、メディアン値としてIi,jが得られたとすると、図3(c)に示すように、求めたメディアン値Ii,jをピクセルAのデータ値として割り付ける。
次に、隣のピクセルBに対して同様にしてデータの割付を行う。図4(a)において、ピクセルB中の任意の注目点b(斜線で示す丸印)に対して、注目点bを中心とするその周囲の9点データ(図4(b)の太い一点鎖線で囲まれる9点のデータ)を選出し、これらの9点についてメディアン値(中央値)を求める。このとき、メディアン値としてm,nが得られたとすると、図4(c)に示すように、求めたメディアン値Im,nをピクセルBのデータ値として割り付ける。
パネル上の他のピクセルについても同様の割付処理を行うことによって、各ピクセルに対してそれぞれ一つのデータが対応付けられる。なお、メディアン値を得るためのデータ数は任意に設定することができる。
次に、図5に示すように、各ピクセルに割付けたデータに対してメディアン処理を行い、各ピクセルについてメディアン値を求める。図6は、各ピクセルのメディアン値を求める一例を示している。各ピクセルのメディアン値は、注目するピクセル(図6(a),(b)中の地模様で示すピクセル)に対して、縦方向及び横方向のそれぞれについて9点のデータ(図6(a),(b)中の地模様及び斜線で示すピクセル)からメディアン値を求め、求めた2つのメディアン値I(Me縦)とI(Me横)から一方を選択することで得ることができる。2つのメディアン値(I(Me縦),I(Me横))から一つのメディアン値を得るには、例えば、注目するピクセルのデータ(強度I)と各メディアン値(I(Me縦),I(Me横))との差を求め、その差が大きい方のメディアン値をそのピクセルのメディアン値として選択し(図6(c))、そのメディアン値をパネル中の注目するピクセルのメディアン値とする。
このメディアン処理に得られたデータは、ローパスフィルタ処理を行った後に得られるパネル上のベース強度を表しており、このメディアン値を用いることによってノイズを除去するカット処理を行う。
図7,8は、カット処理、及びその後に行う第2フィルタ処理及びノーマライズ処理を説明するための概略図である。
カット処理は、メディアン処理で得たメディアン値をベースとして、このメディアン値から所定の設定範囲nσの範囲にあるいか否かによって、メディアン値の変動分がノイズ分であるか、あるいは欠陥候補であるかを判定する(ステップS21)。メディアン値がメディアン値から所定の設定範囲nσ内にある場合には、メディアン値の変動分はノイズ分であって欠陥部分によるものではないと判定する。一方、メディアン値がメディアン値から所定の設定範囲nσを越える場合には、メディアン値の変動分は欠陥部分による可能性があるものとし、欠陥候補と判定する。なお、σはデータの標準偏差値であり、nは設定範囲を定める所定係数である。
カット処理において、メディアン値の変動分は欠陥部分による可能性があると判定した場合には、メディアン値を基準値としてデータを規格化するノーマライズ処理を行う。このノーマライズ処理は、割付で得られた各ピクセルのデータの信号強度をI、メディアン値をIM、基準値をC0としたとき、以下の式(1)で表される。
{(I−C0)/(IM−C0)}×100 …(1)
{(I−C0)/(IM−C0)}×100 …(1)
この式(1)は欠陥候補部分のノーマライズ値を表しており、このノーマライズ値を用いて、この欠陥候補部分が欠陥部分であるか非欠陥部分であるかの判定が行われる(ステップS22)。
また、カット処理において、メディアン値の変動分はノイズ分であると判定された場合、この変動分には真にノイズ分の領域であるほかに、メディアン処理で用いたデータ範囲が狭いためにノイズ分と誤って判定された領域が含まれている。そこで、本発明はこのノイズ分と誤って判定された領域を抽出するために、カット処理でノイズと判定された領域に対して第2フィルタ処理を行い、カット処理で除かれていた欠陥候補の領域を抽出する。
第2のフィルタ処理では、メディアン値と各パネルの平均強度との差Δを求め、この差Δが予め定められた設定値σssと比較し、差Δが設定値σssを越えない場合にはデータの変動分はノイズ分であると判定し、差Δが設定値σssを越える場合にはデータの変動分は欠陥による可能性がある欠陥候補と判定する。なお、設定値σssは、前記したデータの標準偏差σに基づいて設定することができる。設定値σssと前記した設定値nσはそれぞれ任意に設定することができる(ステップS23)。
第2フィルタ処理において、差Δが設定値σssを越えずにデータの変動分はノイズ分であると判定した場合には、測定データ値を基準の所定値にノーマライズする。このノーマライズで定める値は、前記において基準値とした “100”の値を用いることができる(ステップS24)。
一方、第2フィルタ処理において、差Δが設定値σssを越えてデータの変動部分は欠陥候補として判定した場合には、各パネルにおける信号強度の平均強度を基準値としてデータを規格化するノーマライズ処理を行う。このノーマライズ処理は、割付で得られた各ピクセルのデータの信号強度をI、平均強度をImean、基準値をC0としたとき、以下の式(2)で表される。
{(I−C0)/(Imean−C0)}×100 …(2)
{(I−C0)/(Imean−C0)}×100 …(2)
この式(2)は欠陥候補部分のノーマライズ値を表しており、このノーマライズ値を用いて、この欠陥候補部分が欠陥部分であるか非欠陥部分であるかの判定が行われる(ステップS25)。
なお、上記式(1),(2)によるノーマライズ処理は、メディアン値の値が“100”となるように規格化するものである。基準値の値は必ずしも“100”である必要はないが、信号強度を“0”〜“255”の階調で表す場合には好適である。なお、基準値C0は基板上で得られる信号強度の基準となる値であり、例えば、基板を構成するフレーム(Alフレーム)から得られる信号強度を用いることができる。
図8は、図7に示すカット処理、第2フィルタ処理、及びノーマライズ処理を模式的に示している。カット処理では、メディアン値をベースとし、データが図中の斜線で示す所定範囲内に収まるものはノイズ部分とし、所定範囲外となるものは欠陥候補として判定し、欠陥候補についてはそのままノーマライズ処理を行い、ノイズ部分については第2フィルタ処理によって再度ノイズ部分と欠陥候補とに分けてノーマライズ処理を行う。
ノーマライズ処理された測定データは図8中の実線及び破線で示される。ここで、図8のノーマライズされたデータは、基準値を“100”とする“0”〜“255”の階調で表している。図8において、実線部分は欠陥候補部分を表し、破線部分はノイズ部分を表している。
図9は、メディアン処理でノイズレベル内と判定された場合の例であり、ノイズレベル内と判定されたデータ中に、ソースライン同士のショート(SSショート)とノイズが含まれる場合を示している。なお、図9(b)は従来のメディアンフィルタ処理による処理結果を示し、図9(c)は本発明の第2フィルタ処理及びノーマライズ処理を含む処理結果を示している。
SSショートは、図9(a)に示すように広範囲に渡って信号が変動しているため、従来のメディアン処理による場合には、メディアン値(破線)と周辺のデータ強度との差が小さいため、メディアンフィルタによるカット処理、あるいはメディアン値とデータ強度との比によるノーマライズ処理では正常と判定される。また、ノイズ部分についてもカット処理により正常と判定される。
これに対して、本発明では、SSショートのように、メディアン値が周辺のデータ強度と近い値であり、メディアン値と各パネルの平均強度との差Δが所定値σssよりも大きい場合には、データ強度と平均強度との比でノーマライズ処理することによって、図9(c)に示すように、従来検出漏れしていた欠陥を検出することができる。また、ノイズ部分については、所定値にノーマライズされて正常判定がなされ、ノイズ部分を欠陥として誤判定することはない。
図10は、メディアン処理による欠陥検出と、第2フィルタ処理及び平均強度によるノーマライズ処理による欠陥検出を説明するための図である。
図10(a)はメディアン処理による欠陥検出を示している。ここで、メディアン処理範囲がSSショートの領域範囲よりも小さい場合には、SSショートの部分は非欠陥領域として判定される。
この非欠陥領域として判定された領域において、平均強度とメディアン値との差がσssを越える部分を抽出することによって、SSショートの部分を欠陥領域と抽出することができる。
なお、パネルの全領域、若しくはこれに近い範囲の欠陥が発生している場合には、パネルの平均強度と欠陥領域の強度も近い値となる。この場合には、パネルに平均強度と、例えばAlフレーム等から得られる信号強度を基準値とし、この基準値と比較し、所定の設定値内にない場合にはパネル全体に欠陥があるものと見なして、パネルをNGとして処理する。
前記した処理は、異なるパスにおいても同様に行うことができる。このとき、パス毎に信号強度が変動する場合には、例えばAlフレーム等から得られる信号強度を基準値として信号強度をそろえることができる。
図11において、基板は複数のパネルを備え、アレイ検査装置は各パネルに対して複数のパスA〜Dにより測定データを取得する。このとき、各パスA〜Dによって測定されるデータの強度分布に差が生じる場合がある。図11(b)〜(e)はパスA〜Dで得られる信号の強度に対するピクセル数の分布を示している。このように、パスによって得られるデータの強度分布に差がある場合には、例えば、Alフレームから得られる信号部分を基準とすることによって、図11(f)に示すようにノーマライズすることができる。
図12は、本発明のアレイ検査装置の一構成例を説明するための図である。アレイ検査装置1は、検査対象である基板2に電子線を照射する電子線源6と、基板2から放出された二次電子を検出する検出器7と、基板2に検査信号を印加する検査信号手段4と、検出したデータを処理するデータ処理手段5と、制御手段3を備える。
制御手段3は、基板2に検査信号を印加する検査信号手段4、及び検出器7で検出した測定データをデータ処理して欠陥検査を行うデータ処理手段5を制御する。
基板2は、例えば、アレイ状に配置されたピクセル電極と、基板に駆動回路と、電源ラインを含む配線を備え、検査信号手段4は、電源ラインのほかにデータラインやスキャン信号ラインの配線に欠陥検査項目に応じた所定パターンの検査信号を印加する。印加する検査信号パターンは、制御手段3が欠陥検査項目に応じて選択する。
データ処理手段5は、メディアン処理5a,カット処理5b,第2フィルタ処理5c,ノーマライズ処理5d,欠陥検出処理5e等の各機能部分を備える。欠陥検出処理5eは、メディアン処理5a〜ノーマライズ処理5dにより得たデータを、欠陥検査項目に応じて予め定めておいたデータを比較することによりアレイの欠陥検査を行う。
本発明のアレイ検査は、液晶アレイ基板や有機ELアレイ基板の検査等に適用することができる。
1…アレイ検査装置、2…基板、3…制御手段、4…検査信号手段、5…データ処理手段、5a…メディアン処理、5b…カット処理、5c…第2フィルタ処理、5d…ノーマライズ処理、5e…欠陥検出処理、6…電子線源、7…検出器。
Claims (5)
- 基板の各画素を駆動して得られる測定データに基づいてアレイ検査を行うアレイ検査装置において、
メディアンフィルタ処理と、基板の各パネルでの平均強度を用いて行うノーマライズ処理とを含むデータ処理手段を備え、
前記データ処理手段は、前記メディアンフィルタ処理及びノーマライズ処理により測定データをローパスフィルタ処理し、当該ローパスフィルタ処理した測定データに基づいてアレイ検査を行うことを特徴とするアレイ検査装置。 - 前記データ処理手段は、測定データのメディアン値と前記平均強度との差が設定値を越える測定データに対して前記平均強度との比によりノーマライズし、当該ノーマライズされた測定データに基づいて欠陥検査を行うことを特徴とする請求項1に記載のアレイ検査装置。
- 基板の各画素を駆動して得られる測定データに基づいてアレイ検査を行うアレイ検査装置において、
基板の測定データから欠陥領域を抽出するデータ処理手段を備え、
前記データ処理手段は、
前記測定データのメディアン値を求めるメディアン処理と、
前記メディアン値に基づいて欠陥領域を抽出する第1のフィルタリング処理と、
前記第1のフィルタリング処理で非欠陥領域と判定された測定データについて、基板の各パネルでの平均強度に基づいて欠陥領域を抽出する第2のフィルタリング処理と、
前記第1のフィルタリング処理で欠陥領域と判定された測定データに対してはメディアン値との比により、前記第2のフィルタリング処理で欠陥領域と判定された測定データに対しては平均強度との比により、測定データを規格化するノーマライズ処理とを含み、
規格化された測定データに基づいて欠陥領域を抽出することを特徴とする、アレイ検査装置。 - 基板の各画素を駆動して得られる測定データに基づいてアレイ検査を行うアレイ検査方法において、
基板の各画素を駆動して得られる測定データについて、メディアン値と前記基板の各パネルでの平均強度との差が設定値を越える測定データを求め、当該測定データを前記平均強度との比によりノーマライズし、当該ノーマライズで得られた値に基づいて欠陥検査を行うことを特徴とする、アレイ検査方法。 - 基板の各画素を駆動して得られる測定データに基づいてアレイ検査を行うアレイ検査方法において、
基板の各画素を駆動して得られる測定データについて、
前記測定データのメディアン値を求めるメディアン処理工程と、
前記メディアン値に基づいて欠陥領域を抽出する第1のフィルタリング処理工程と、
前記基板中のパネルの測定データに基づいてパネルの平均強度を求める平均強度算出工程と、
前記第1のフィルタリング処理工程で非欠陥領域と判定された測定データについて、メディアン値と前記平均強度との差が設定値を越える測定データを欠陥領域として抽出する第2のフィルタリング処理工程と、
前記第1のフィルタリング処理で欠陥領域として抽出した測定データに対して測定データとメディアン値との比を算出し、前記第2のフィルタリング処理で欠陥領域として抽出した測定データに対して測定データと平均強度との比を算出して、測定データを規格化するノーマライズ処理工程と、
前記規格化した値に基づいて欠陥検査を行うことを特徴とする、アレイ検査方法。
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