JP2005208245A - Tftアレイ検査方法及びtftアレイ検査装置 - Google Patents

Tftアレイ検査方法及びtftアレイ検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】TFTアレイの検査において、線欠陥の検出精度を高めることができ、また、点欠陥と線欠陥の識別精度を高めること。
【解決手段】 TFTアレイ検査方法の形態において、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データの積算値又は平均強度を求めて同方向の累積プロファイルデータを作成し、作成した累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求める。各ラインの累積プロファイルデータを、そのラインの累積プロファイルデータから求めたしきい値と比較することによって、TFT基板のx方向及び/又はy方向のラインについてライン単位で画素欠陥を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどに使われるTFTアレイ基板の検査に使用するTFTアレイ検査装置に関する。
TFTアレイ検査装置として電子線方式や光学方式が知られている。この従来のTFTアレイ検査装置では、電子線や光をTFT基板に照射することにより得られるTFT基板の電位状態を測定し、TFT基板の異常電位のピクセルを検出することによってTFTアレイの欠陥を検出する。電子線を用いたTFTアレイ検査装置としては、例えば特許文献1,2があり、光を用いたTFTアレイ検査装置としては、例えば特許文献3,4がある。
TFTアレイ検査装置では、上記に示した手法により検査対象であるTFT基板の画素配列に対応した二次元の測定データが得られ、この二次元の測定データから欠陥画素を抽出し、欠陥画素の座標や欠陥種の分類などの検査を行う。
ここで、二次元の測定データから欠陥画素を検出するには、特定の信号強度を持つ画素を抽出して欠陥画素としている。また、欠陥種の分類としては、例えば孤立した点として存在する点欠陥と、TFT基板のx方向あるいはy方向に欠陥点が連続して集合する線欠陥に分類される。
特開2000−3142号公報 特開平11−265678号公報 特許第3199481号 特許第3275103号
図8は、二次元の測定データを用いて欠陥画素を検出する従来処理を説明するための概略図である。図8(b),(d)は、検査対象であるTFT基板の画素配列に対応した二次元の測定データについて、あるライン(図8(a))上の各点の信号強度をプロットしたプロファイル例である。したがって、図8(b),(d)に示すプロファイルの信号強度は、ライン上の各画素の信号強度を表している。
このプロファイルから欠陥画素を抽出するには、プロファイルの信号強度をしきい値と比較することにより行う。ここで、図8(b),(d)に示すプロファイルはラインに線欠陥があるものとする。
欠陥がある画素の信号強度は正常な画素の信号強度よりも低くなるため、信号強度がしきい値以下の画素は欠陥画素として検出することができる。図8(c),(e)は欠陥検出の結果であり、信号強度がしきい値以下の画素を示している。ラインに線欠陥がある場合には、ライン上の各画素の信号強度はしきい値以下となるため、欠陥検出結果は各画素の欠陥点の集合として表される。
これら欠陥点の集合には、欠陥点が連続して成る線欠陥と、単に多数の欠陥点が不連続に集まってなる点欠陥の集まりが含まれる。TFT基板の検査においては、これら欠陥点の集合が線欠陥であるのか、あるいは不連続な点欠陥の集まりであるのかを識別する必要がある。
図9,図10は線欠陥を抽出する処理を説明するためのフローチャート及び説明図である。
図10(a)は、欠陥検出結果をTFT基板の画素位置の各セグメントに合わせて示した図である。図10(a)中の斜線を施したセグメントは欠陥検出された点セグメントを示している。この点セグメントは、信号強度としきい値との比較する欠陥検出処理により抽出することができる(ステップS21)。このセグメントが線欠陥を形成する線セグメントを構成するものであるのか、あるいは点欠陥を形成する点セグメントであるかを以下のステップS22〜ステップS24により判定する。
図10(a)の点セグメントについて、x方向あるいはy方向に連続する点セグメントを結合する。図10(b)は点セグメントの結合によって結合セグメントを形成した状態を示している。なお、図ではx方向に連続する点セグメントを結合する例を示している。(ステップS22)。
次に、結合したセグメントの内で所定の長さ以上の結合セグメントについても線セグメントとする。図10(b)では、長さ3以上の結合セグメントを線セグメントとしている(ステップS23)。
さらに、同一ライン上にある点セグメントや線セグメントのセグメント間の距離が一定の距離以下のセグメントを結合して結合セグメントとする。図10(c)はセグメント間の距離が長さ1あるいは2以下の隣接するセグメントを結合する例について示している(ステップS24)。
この欠陥点の抽出精度は測定信号強度のばらつきやS/Nによって大きく影響される。例えば、欠陥が線欠陥である場合には、検査対象の画素に応じて欠陥点は連続して検出されることが望まれる。しかしながら、S/Nが不十分な場合などには抽出した欠陥点の連続性が低下するため、線欠陥として検出されずに、多数の点欠陥として分類されることになる。
例えば、図8(d)に示すようにラインの一部にノイズが発生して信号強度が変動すると、図8(e)に示すように得られた欠陥抽出欠陥は線欠陥としてではなく、多数の不連続な点欠陥として表されることになる。
このように、測定データにおいて、正常画素と欠陥画素の信号強度に十分な差異がある場合には、分離・抽出は比較的に容易であるが、TFT画素の状態に起因して、あるいは測定ノイズなどの要因で十分な信号強度差が得られない場合、欠陥画素の抽出精度は低下する。その結果、線欠陥は連続した欠陥画素の集合として検出されず、線欠陥の抽出精度が低下することになる。
そこで、本発明は、線欠陥の検出精度を高めることを目的とし、また、点欠陥と線欠陥の識別精度を高めることを目的とする。
本発明は、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データから同方向のライン特性を表す累積プロファイルデータを求め、求めた累積プロファイルデータを用いて画素欠陥を検出するものである。この累積プロファイルデータは、一ライン上の各画素の個々の測定信号強度のばらつきやS/Nによる影響を低減し、一ラインが全体として備える特性を表すものであり、これにより線欠陥の検出精度を高め、また、点欠陥と線欠陥の識別精度を高める。
一ライン上にある各画素の欠陥が点欠陥である場合には各画素は独立性が強く、画素間の相関性は低い。これに対して、一ライン上にある各画素の欠陥が線欠陥である場合は、TFT画素の構造や性質に起因して基板画素間により強い相関性が観察される。この相関性は、求めた累積プロファイルデータの信号強度とばらつきとして現れ、線欠陥の信号強度は点欠陥の信号強度よりも大きく、また、信号幅も大きくなる。本発明は、累積プロファイルデータについて、その信号強度や信号幅に基づいて画素欠陥を検出することにより線欠陥の検出精度や、点欠陥と線欠陥の識別精度を高める。
本発明はTFTアレイ検査方法の形態とTFTアレイ検査装置の形態とすることができる。
本発明のTFTアレイ検査方法の形態において、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データの積算値又は平均強度を求めて同方向の累積プロファイルデータを作成し、作成した累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求める。各ラインの累積プロファイルデータを、そのラインの累積プロファイルデータから求めたしきい値と比較することによって、TFT基板のx方向及び/又はy方向のラインについてライン単位で画素欠陥を検出する。
したがって、TFT基板のx方向のラインについて画素欠陥を検出する場合には、x方向の各ラインについて測定データを積算して積算値又は平均強度を求めることによりx方向の累積プロファイルデータを作成し、作成した累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求める。しきい値は、同じラインの累積プロファイルデータを用いて求めることにより、ライン間の測定データのばらつきによる影響を低減することができる。
しきい値は、累積プロファイルデータに一次元のローパスフィルタ処理を施し、ローパスフィルタ処理後のデータの標準偏差を求めることにより得ることができる。ローパスフィルタ処理は、メディアンフィルタ処理を用いることができる。
累積プロファイルデータと正常な画素強度との差分を求め、その差分がしきい値を超える場合に画素欠陥と判定する。しきい値は、標準偏差の係数を乗ずることによって設定することができる。また、標準偏差に乗ずる係数を変えることにより検出する画素欠陥の種類を変えることができる。
画素欠陥は点欠陥及び線欠陥を含み、異なるしきい値を用いることにより点欠陥と線欠陥とを識別することができる。例えば標準偏差に大きな係数を乗じて算出したしきい値を用いることにより線欠陥を検出する。一方、標準偏差に小さな係数を乗じて算出したしきい値を用いることにより線欠陥のほかに点欠陥を合わせて検出することができる。
また、線欠陥は、単線の欠陥と複数線の欠陥とを含む。複数線の欠陥は、単線欠陥が連続する欠陥であり、ピーク部分の幅は広くなる。そこで、累積プロファイルデータの線欠陥部分のベース部の幅と半値幅との比率を指標とすることによって単線欠陥と複線欠陥とを識別することができる。
本発明のTFTアレイ検査装置の形態は、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データに基づいてTFTアレイを検査するTFTアレイ検査装置において、TFT基板の二次元の測定データから画素の欠陥情報を得るデータ処理手段を備える。データ処理手段は、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データから同方向のライン特性を表す累積プロファイルデータを求め、当該累積プロファイルデータに基づいて画素欠陥を検出する。
さらに、データ処理手段は、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データの積算値又は平均強度を求めて同方向の累積プロファイルデータを作成する累積プロファイルデータ作成手段と、累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求めるしきい値算出手段と、各ラインの累積プロファイルデータ及びしきい値を用いて、TFT基板のx方向及び/又はy方向のライン単位の画素欠陥を検出する画素欠陥検出手段とを備える。
測定データは、TFT基板に電子線を照射し、電子線照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することにより得ることができる。
本発明によれば、線欠陥を精度よく検出することができるほか、しきい値を変更することにより点欠陥を検出することもできる。
また、本発明によれば、線欠陥について単線欠陥と欠陥がある複数の線が連続する複線欠陥を識別することができる。
TFTアレイの検査において、線欠陥の検出精度を高めることができ、また、点欠陥と線欠陥の識別精度を高めることができる。
以下、図を用いて発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明のTFTアレイの検査を説明するための概略図である。図1中の符号10はTFT基板の一枚のパネルにおける測定データの画像表示であり、欠陥のある画素に対応する位置(ライン)を表示している。図1ではx方向の欠陥画素表示11とy方向の欠陥画素表示12を示し、x方向の欠陥画素表示11については点欠陥によるライン11aと線欠陥11b,11cが示し、y方向の欠陥画素表示12については点欠陥によるラインが示している。
本発明によるTFTアレイ検査では、x方向のラインあるいはy方向のラインについて測定データを累積する。この測定データの累積を同方向の全ラインについて行うことにより、同方向のライン特性を表す累積プロファイルデータを求る。例えば、図1中の累積プロファイルデータ13はx方向の累積プロファイルデータであり、x方向の全ラインについてライン毎に測定データを累積してライン順に並べる(図では縦方向)ことにより求める。また、図1中の累積プロファイルデータ14はy方向の累積プロファイルデータであり、y方向の全ラインについてライン毎に測定データを累積してライン順に並べる(図では横方向)ことにより求める。
図1に示す累積プロファイルデータ13は、点欠陥によるライン11aの部分と、線欠陥によるライン11b、11cの部分にピーク部分を持ち、累積プロファイルデータ14は、点欠陥によるライン12の部分にピーク部分を持つ。
この累積プロファイルデータのピーク部分の位置はパネル上の欠陥が存在するライン位置を示す。また、ピーク部分の波高値は、ライン上に存在する画素の欠陥に起因する信号強度と関連する値であり、線欠陥により得られる波高値の大きさは点欠陥の集合により得られる大きさよりも大きくなる。また、線欠陥においても、単線欠陥が集合する場合と、複線欠陥の場合とは、ピーク部分の幅に差異が生じる。
本発明のTFTアレイ検査は、累積プロファイルデータを所定の大きさのしきい値と比較することにより線欠陥の検出を行う。また、大きさが異なるしきい値を用いることにより点欠陥と線欠陥とを識別することもできる。
また、線欠陥が検出されたピーク部分において、狭いピーク部分については単線欠陥と判定し、幅が広いピーク部分については複線欠陥と判定する。
以下、図2〜図4を用いて線欠陥及び点欠陥の検出処理について説明し、図5,6を用いて線欠陥について単線欠陥と複線欠陥との識別について説明する。
はじめに、線欠陥及び点欠陥の検出処理について説明する。図2,3,4は線欠陥及び点欠陥の検出処理を説明するためのフローチャート、概略図及び累積プロファイルデータによる欠陥検出を説明するための図である。
二次元測定データについてx方向のラインについて各データ信号強度を積算あるいは平均を算出する。なお、以下では、x方向のラインを例にして説明するが、y方向のラインについても同様である。図3はTFT基板の一パネルの各画素の測定データの二次元配列を模式的に示し、各矩形は画素に対応し測定データのデータ値を備える。
ラインの欠陥状態を表す累積プロファイルデータを求めるために、各ラインが有する画素の測定データを積算する。例えば、第1行目のx方向ラインについて各画素の測定データを累積した値dx1を算出する。累積値dx1は、測定データを積算した積算値とするほかに、この積算値を画素数で除した平均値を用いることもできる。次の第2行目のx方向ラインについても同様にして各画素の測定データを累積し累積値dx2を算出する。同様にして、第n行目のx方向ラインまで各画素の測定データを累積して累積値dxnを算出する。
累積プロファイルデータRawは、上記にようにして算出した累積値dx1,dx2,…,dxnのデータ列により形成される(ステップS1)。
ステップS1で求めた累積プロファイルデータRawに対して一次元のメディアンフィルタ処理によりローパスフィルタ処理を施す。この処理は累積プロファイルデータRawの低周波数成分を求める処理であり、求めたデータ列から線欠陥や点欠陥の画素欠陥を検出するためのしきい値を算出することができる。図3において、メディアンフィルタ処理後のデータ列をDx1,Dx2,…,Dxnで示している(ステップS2)。
このデータ列Dx1,Dx2,…,Dxnから標準偏差σxを算出する。この標準偏差σxは累積プロファイルデータRawから点欠陥や線欠陥の画素欠陥を抽出するしきい値を定める元値となる(ステップS3)。
次に、図4を用いて、累積プロファイルデータRawから点欠陥や線欠陥の画素欠陥を抽出する処理について説明する。図4に示すデータ曲線は累積プロファイルデータであり、正常画素の強度Iを基準として示している。画素が正常であれば累積プロファイルデータは正常画素の強度Iとなり、画素に欠陥がある場合には累積プロファイルデータは正常画素の強度Iとからはずれた値となる。
欠陥画素を値するしきい値としてk・σを用いる。なお、ここで、σは前記ステップS3で求めた標準偏差σであり、kはしきい値を定める係数である。線欠陥を含む画素のデータの強度と正常画素の強度Iとの大きさの差分は、点欠陥を含む画素のデータの強度と正常画素の強度Iとの大きさの差分よりも大きいため、線欠陥を抽出するしきい値を定める係数k1は点欠陥を抽出するしきい値を定める係数k2よりも大きく設定する。したがって、線欠陥を抽出するしきい値をk1・σとして設定し、点欠陥を抽出するしきい値をk2・σとして設定する。
累積プロファイルデータがしきい値k1・σを超える部分は線欠陥の領域R1であり、図4において(I+k1・σ)以上の部分あるいは(I−k1・σ)以下の部分である。また、累積プロファイルデータがしきい値k2・σとしきい値k1・σとの間の部分は点欠陥の領域R2であり、図4において(I+k2・σ)と(I+k1・σ)の間の部分、あるいは(I−k2・σ)と(I−k1・σ)の間の部分である(ステップS4,5)。なお、線欠陥を検出する場合には、ステップS4の処理のみを行う。
ステップS4の工程で求めた線欠陥の領域R1内にある累積プロファイルデータのピーク位置を求め、このピーク位置を線欠陥の位置とし(ステップS6)、ステップS5の工程で求めた点欠陥の領域R2内にある累積プロファイルデータのピーク位置を求め、このピーク位置を点欠陥の位置とする(ステップS7)。
上記説明は、x方向のラインについて説明したが、y方向のラインについても同様に線欠陥及び/又は点欠陥を検出することができる。
検出した線欠陥の中には、単線による線欠陥と、複数の単線が連続した複線欠陥が含まれる。線欠陥による信号は信号強度のばらつきにより隣接する画素にも信号強度の幅を有している。そのため、複線欠陥は単線の線欠陥が連続するため、信号強度は大きな幅を持つことになる。
本発明は、信号強度の幅を判定基準に用いて単線欠陥と複線欠陥との識別を行う。図5,6は単線欠陥と複線欠陥との識別を行う処理を説明するためのフローチャート及び信号図である。
前記図2に示すフローチャートのステップS4,6により累積プロファイルデータから線欠陥とピーク位置を抽出する(ステップS11)。抽出した線欠陥の信号波形について、ピークの半値幅w1とベース部分の幅w0を求める(ステップS12)。
図6(a)は単線欠陥における信号波形例であり、この信号波形がガウス分布(正規分布)に従うものとすると、2σの範囲内に95.4%が含まれ、3σの範囲内に98.8%が含まれる。また、ガウス分布(正規分布)においては、半値幅w1は約1.175σに当たる。ここで、ベース部分の幅w0が3σに相当すると仮定すると、半値幅w1とベース部分の幅w0との比率w1/w2は約0.39となる。
一方、図6(b)は複線欠陥における信号波形例であり、単線欠陥により信号強度の重ね合わせと考えることができ、このときの半値幅w1とベース部分の幅w0の比率w1/w2は単線欠陥による比率w1/w2よりも大きくなる。
したがって、この比率w1/w2を指標とすることにより、線欠陥が単線欠陥であるかあるいは複線欠陥であるかを識別することができる。このとき、識別する指標値を例えば前記した0.39と設定することができる。なお、この値は一例であり、実験値に基づいて設定することもできる。ここで、この指標値となる比率をKとする。
そこで、ステップS12で求めたw1とw2から比率w1/w2を算出し(ステップS13)、あらかじめ設定した比率Kと比較する。比率w1/w2が比率Kよりも小さい場合には単線欠陥と判定し(ステップS14,15)、比率w1/w2が比率Kよりも大きい場合には複線欠陥と判定する(ステップS14,16)。
図7は、本発明のTFTアレイ検査装置の一構成例を説明するための図である。TFTアレイ検査装置1は、検査対象であるTFT基板2に電子線や光等の測定用プローブを照射する測定用プローブ源6と、TFT基板2の電位等を検出する検出器7と、検査制御手段3とを備える。検査制御手段3は、TFT基板2に検査信号を印加する検査信号形成手段4、測定電圧に基づいて欠陥検査を行うデータ処理手段5を制御する。
TFT基板2は、アレイ状に配置されたピクセル電極と、TFT基板の駆動回路と、電源ラインを含む配線とを備えるTFT液晶基板であり、検査信号形成手段4は、電源ラインの他データラインやスキャン信号ラインの配線に欠陥検査項目に応じた所定パターンの検査信号を印加する。印加する検査信号パターンは、欠陥検査項目に応じて検査制御手段3により選択される。
データ処理手段5は、検出器7から取得した電圧を、欠陥検査項目に応じて予め設定されている電圧と比較することにより、TFTアレイの欠陥を検査する。
データ処理手段5は、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データの積算値又は平均強度を求めて同方向の累積プロファイルデータを作成する累積プロファイルデータ作成手段5aと、累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求めるしきい値算出手段5bと、各ラインの累積プロファイルデータ及びしきい値を用いて、TFT基板のx方向及び/又はy方向のライン単位の画素欠陥を検出する画素欠陥検出手段5cとを備える。
本発明のTFTアレイの検査を説明するための概略図である。 本発明の線欠陥及び点欠陥の検出処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の線欠陥及び点欠陥の検出処理を説明するための概略図である。 本発明の累積プロファイルデータによる欠陥検出を説明するための図である。 本発明の単線欠陥と複線欠陥との識別を行う処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の単線欠陥と複線欠陥との識別を行う処理を説明するための信号図である。 本発明のTFTアレイ検査装置の一構成例を説明するための図である。 二次元の測定データを用いて欠陥画素を検出する従来処理を説明するための概略図である。 線欠陥を抽出する処理を説明するためのフローチャートである。 線欠陥を抽出する処理を説明するための説明図である。
符号の説明
1…TFTアレイ検査装置、2…TFTアレイ、3…検査制御装置、4…検査駆動回路、5…データ処理手段、5a…累積プロファイルデータ作成手段、5b…しきい値算出手段、5c…画素欠陥検出手段、6…検査用プローブ源、7…検出器、。

Claims (8)

  1. TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データから同方向のライン特性を表す累積プロファイルデータを求め、当該累積プロファイルデータの信号強度及び/又は信号幅に基づいてライン単位で画素欠陥を検出することを特徴とするTFTアレイ検査方法。
  2. TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データの積算値又は平均強度を求めて同方向の累積プロファイルデータを作成し、
    当該累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求め、
    各ラインの累積プロファイルデータ及びしきい値を用いて、TFT基板のx方向及び/又はy方向のライン単位の画素欠陥を検出することを特徴とするTFTアレイ検査方法。
  3. 前記しきい値は、前記累積プロファイルデータに一次元のローパスフィルタ処理を施し、当該処理後のデータの標準偏差を求めることにより得ることを特徴とする請求項2に記載のTFTアレイ検査方法。
  4. 前記画素欠陥は点欠陥及び線欠陥を含み、
    異なるしきい値を用いることにより点欠陥と線欠陥とを識別することを特徴とする請求項2又は3に記載のTFTアレイ検査方法。
  5. 前記線欠陥において、
    累積プロファイルデータの線欠陥部分のベース部の幅と半値幅との比率を指標として単線欠陥と複線欠陥とを識別することを特徴とする請求項4に記載のTFTアレイ検査方法。
  6. 前記測定データは、TFT基板に電子線を照射し、当該電子線照射によりTFT基板の画素から発生する二次電子を検出することにより得ることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載のTFTアレイ検査方法。
  7. TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データに基づいてTFTアレイを検査するTFTアレイ検査装置において、
    TFT基板の二次元の測定データから画素の欠陥情報を得るデータ処理手段を備え、
    前記データ処理手段は、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データから同方向のライン特性を表す累積プロファイルデータを求め、当該累積プロファイルデータに基づいてライン単位の画素欠陥を検出することを特徴とするTFTアレイ検査装置。
  8. 前記データ処理手段は、TFT基板の各画素を駆動して得られる二次元の測定データについて、x方向及び/又はy方向の各ラインの測定データの積算値又は平均強度を求めて同方向の累積プロファイルデータを作成する累積プロファイルデータ作成手段と、
    前記累積プロファイルデータから各ラインのしきい値を求めるしきい値算出手段と、
    各ラインの累積プロファイルデータ及びしきい値を用いて、TFT基板のx方向及び/又はy方向のライン単位の画素欠陥を検出する画素欠陥検出手段とを備えることを特徴とする請求項7に記載の積算TFTアレイ検査装置。
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