JP2010106073A - クロロプレンラテックス及びその製造方法 - Google Patents

クロロプレンラテックス及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 初期の耐熱強度とコンタクト性とのバランス、および保管安定性が良好なクロロプレンラテックス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 カルボン酸のアルカリ金属塩からなる乳化剤、並びにクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体を含有し、該重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満であるクロロプレンラテックス、並びにその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐熱強度とコンタクト性のバランスが良好であるクロロプレンラテックス及びその製造方法並びにそれを用いた接着剤組成物に関するものである。
接着剤には、初期強度、耐熱強度、耐水強度等の接着強度が要求される。工場等のラインでは高温にて加熱乾燥された状態で貼り合わされるため、貼り合せの直後に剥がれないよう高温における初期耐熱強度が要求される。一方、現場等では常温乾燥にて貼り合せを行うことが多く、塗布後に貼り合せるまでの時間もまちまちであることから作業幅が広く、良好なコンタクト性が要求される。
クロロプレンゴム等をベースとした溶剤系接着剤は、その良好な作業性や接着物性から各種用途に用いられてきた。しかし、使用される有機溶剤は地球環境や作業者の健康に悪影響を与え、時には作業場の火災等を引き起こす危険性を有している。そのため、脱溶剤の要求が高まっている。
脱溶剤化の手法の一つとして、ラテックス系接着剤による代替が考えられている。
クロロプレンラテックスとしては各種のものが知られている(例えば、特許文献1〜特許文献5、および非特許文献1)。
しかし、特許文献1,2に示されるように、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子を用いた場合、その保護コロイド性から優れたラテックスの安定性を示す一方で、期待される接着物性が得られず、特に耐水性が低くなる。
また、特許文献3,4に示されるように、ロジン酸の金属塩からなる乳化剤を用いた場合、クロロプレンゴムを高分子量化し、ゲル分を含有させることで耐熱強度を発現するが、その反面粘着保持時間が短くなるなど、接着剤のコンタクト性を阻害してしまう。
さらに、特許文献5,非特許文献1に示されるように、良好なコンタクト性を有するラテックスとしてゲル分を含まないクロロプレンラテックスが知られているが、この方法で物性を向上させる場合にはゲル分が生じないよう分子量を低く抑えるため、強度が不足する可能性がある。
特開平6−287360号公報 特開平11−335491号公報 特公昭51−39262号公報 特開平11−158327号公報 特開平9−31429号公報 JETI Vol.44 No.12(88頁)
本発明はこの問題点に鑑みてなされたものであり、初期の耐熱接着強度とコンタクト性とのバランス、および保管安定性が良好なクロロプレンラテックス及びその製造方法を提供するものである。
本発明者は、このような背景の下、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリマーが特定のゲル分を有すれば、接着物性のバランスおよび保管における安定性が良好であることを見出し本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、カルボン酸のアルカリ金属塩からなる乳化剤、並びにクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体を含有し、該重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満であることを特徴とするクロロプレンラテックスである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のクロロプレンラテックスは、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤を含有するものである。
カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤としては、例えば、ロジン酸のアルカリ金属塩、脂肪酸のアルカリ金属塩、アルケニルコハク酸のアルカリ金属塩、ポリカルボン酸のアルカリ金属塩の高分子化合物等があげられる。アルカリ金属塩としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどがあげられる。これらは、1種類でも良く、2種類以上を含んでいても良い。重合安定性及び接着性能の観点から、ロジン酸のアルカリ金属塩が好ましい。この乳化剤の含有量は特に限定するものではないが、ラテックスの配合における安定性や、接着物性とのバランスから、ラテックス100重量部に対して1.5〜3.5重量部が好ましい。
本発明のクロロプレンラテックスは、クロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体を含有するものである。
クロロプレン重合体は、2−クロロ−1,3−ブタジエンであるクロロプレンの単量体を単独で重合して得られたものである。クロロプレン共重合体は、クロロプレンの単量体と、クロロプレンと共重合可能な単量体の1種類以上とを用いて重合して得られたものである。
クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート等があげられる。
本発明のクロロプレンラテックスは、クロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満である。ゲル分が0重量%であると、耐熱強度が不足し、3重量%以上であると、コンタクト性が低下する。両物性のバランスのため、0.1〜2重量%が好ましい。
本発明のクロロプレンラテックスは、ラテックスの安定性確保のために、さらにスルホン酸のアルカリ金属塩を有する安定剤を含有しても良い。この安定剤としては、例えば、ペンタンスルホン酸のアルカリ金属塩、オクタンスルホン酸のアルカリ金属塩など炭素数8以下のアルキル鎖を有する脂肪族スルホン酸のアルカリ金属塩、及びそれらを有する化合物、ベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩、トルエンスルホン酸のアルカリ金族塩、ブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、スチレンスルホン酸塩などの芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩、及びこれら芳香族スルホン酸塩を有する化合物(ナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩とホルマリンの縮合物など)、ラウリル硫酸のアルカリ金属塩などのアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸のアルカリ金属塩などのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルアルカリ金属塩、不飽和結合を有するスルホン酸のアルカリ金属塩とそれと共重合可能な単量体との各種共重合体等があげられる。ここに、不飽和結合を有するスルホン酸のアルカリ金属塩としては、例えば、ビニルスルホン酸のアルカリ金属塩、アリルスルホン酸のアルカリ金属塩、メタリルスルホン酸のアルカリ金属塩、イソプレンスルホン酸のアルカリ金属塩、スチレンスルホン酸のアルカリ金属塩等があげられ、それと共重合可能な単量体としてはアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、メチルメタクリレート等があげられる。アルカリ金属塩としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等があげられる。これらは、1種類でも良く、2種類以上含んでいても良い。なかでも重合時のラテックス安定性の面からナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物、又はスチレンスルホン酸塩とメタクリル酸の共重合体が好ましい。安定剤の含有量は特に限定するものではないが、接着剤配合粘度や接着物性を維持するためラテックス100重量部に対して0.5重量部未満が好ましい。
本発明のクロロプレンラテックスは、クロロプレン単量体又はクロロプレン単量体とクロロプレンと共重合可能なその他の単量体と、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤をラジカル乳化重合し、重合転化率95%以下で重合を停止することで製造することができる。重合方法としては、例えば、上記の単量体、乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤、その他安定剤等を乳化し、所定温度にて重合を行い、重合転化率95%以下で重合停止剤を添加し、重合を停止することがあげられる。
重合開始剤としては、公知のフリーラジカル性物質、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過酸化物、過酸化水素、ターシャリーブチルヒドロパーオキサイド等の無機又は有機過酸化物等を用いることができる。また、これらは単独又は還元性物質、例えば、チオ硫酸塩、チオ亜硫酸塩、ハイドロサルファイト、有機アミン等との併用レドックス系で用いても良い。
連鎖移動剤としては、例えば、アルキルメルカプタン、ハロゲン炭化水素、アルキルキサントゲンジスルフィド、硫黄等の分子量調節剤等があげられ、これらのうち、臭気及び作業性の面からn−ドデシルメルカプタンが好ましい。連鎖移動剤の使用量は特に限定するものではないが、ゲル分調整のため、例えば重合温度が15℃であれば、クロロプレン単量体100重量部に対し、0.1重量部以上0.15重量部未満を用いることで、狙ったゲル分のポリマーを得ることができる。
重合温度は特に限定するものではないが、10〜30℃の範囲が好ましい。
本発明の製造方法では、重合転化率が95%以下で重合を停止することが必要である。重合転化率が95%を超えても重合を継続すると、ゲル分のコントロールが困難である。
重合停止剤としては、通常用いられる停止剤であれば特に限定するものでなく、例えば、フェノチアジン、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール、ヒドロキシルアミン等が使用できる。
また、ラテックスの安定性を更に良好にするため、重合中、重合終了後に上記の乳化剤のうち1種類以上を添加しても良い。
本発明のクロロプレンラテックスの製造方法においては、30〜70℃の温度で熟成をかけることもできる。熟成方法は特に限定するものではなく、反応が終了したクロロプレンラテックス、及び/又は単量体除去後のラテックスに対して、静置又は攪拌しながら熱履歴を与えれば良い。熟成をかけることで、ゲル分を調整することができる。
また、本発明のクロロプレンラテックスは、2種類以上のラテックスを混合しても製造することもできる。混合は、クロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%以上のラテックスと、当該ゲル分が30重量%以下のクロロプレンラテックスを10:90〜90:10の比で混合しクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満となるよう調整する。
本発明のクロロプレンラテックスは、単独でも接着剤として使用可能であるが、以下に掲げる粘着付与樹脂、架橋剤、増粘剤を含有した接着剤組成物とすることで接着物性がさらに向上する。
粘着付与樹脂としては特に限定するものではなく、例えば、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン誘導体樹脂、石油系炭化水素等があげられ、例えば、重合ロジン、ロジン変性樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル、アルキルフェノール樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール、水添ロジン、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、石油樹脂、クマロン樹脂等が使用される。
架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、ポリアジリジン化合物、ポリオキサゾリン化合物等、クロロプレンラテックスに均一に混合できる多官能性化合物であれば何ら制限はなく使用できる。
クロロプレンラテックスを主成分とする接着剤組成物の粘度は、各種増粘剤、例えば、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルアルコール、疎水化セルロース、会合型ノニオン界面活性剤等の水溶性ポリマー、及びカルボキシル基含有ポリマーから構成されるアルカリ可溶型の増粘剤、ヘクトライト等のシリケート化合物等の配合により所望の粘度に調整できる。
クロロプレンラテックスを含有する接着剤組成物は、その他必要に応じて、例えば老化防止剤、防腐剤、凍結防止剤、造膜助剤、可塑剤、クレー、pH調節剤等の添加剤を含有したものでも良い。
本発明のクロロプレンラテックスは、上記の通りすることにより、初期の耐熱接着強度とコンタクト性とのバランスが良好で、良好な物性を長期間維持できるものであり、その結果、これを含有する接着剤組成物は安定して良好な接着物性を示すものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における保管期間は、10℃、1年に相当する促進条件として、50℃における3日間の保管とした。また、ゲル分、ポリマーの溶液粘度、接着剤配合物の常温剥離強度、耐熱剥離強度は以下の方法で測定した。
<ゲル分測定>
ラテックスを流延乾燥してゴムフィルムを作製し、そのゴムを重量換算で0.6%の濃度となるようにトルエンに浸漬、マグネットスターラにて遮光状態で20時間混合・溶解した後、200メッシュの金網にてろ過、トルエンにて洗浄後、残渣を110℃で1時間乾燥し、その重量と溶解したゴムの重量の比をゲル分とした。
<初期耐熱接着強度>
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に下塗りとして刷毛で接着剤組成物を約250g/m塗布し、80℃で5分乾燥後、再度刷毛で接着剤組成物を110g/m塗布、80℃で5分乾燥後に冷却を行うことで被着体を作製した。その被着体に配合した接着剤組成物を刷毛で110g/m塗布し、80℃にて5分間乾燥した後にハンドローラーを用いて圧着した。そして試験片として150mm×25mmのサイズに切り出し、80℃の雰囲気下にて5分間状態調整を実施した後に、テンシロン型引っ張り試験機を用いて80℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて耐熱強度の測定を行った。
<常温初期接着強度>
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に下塗りとして刷毛で接着剤組成物を約250g/m塗布し、80℃で5分乾燥後、再度刷毛で接着剤組成物を110g/m塗布、80℃で5分乾燥後に冷却を行うことで被着体を作製した。それに、接着剤組成物を刷毛で110g/m塗布した後23℃の室温にて1時間乾燥し、ハンドローラーを用いて圧着。150mm×25mmのサイズに切り出したものを測定用の試験片とした。接着強度の測定はテンシロン型引っ張り試験機を用いて23℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて行った。測定は圧着してから2分後に実施した。
実施例1
表1で示した割合のクロロプレン、n−ドデシルメルカプタン、ロジン酸カリウム(商品名:ロンヂスK−25、荒川化学工業(株))、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物(商品名:デモールN、花王(株))、水酸化ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム、及び純水を攪拌機付き10Lオートクレーブ中15℃で重合を行った。重合は窒素雰囲気下で0.35重量%の過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴下して行い、重合転化率92%で重合停止剤として2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を添加し重合を停止した。その後、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスAを得た。ラテックスのゲル分は0.4重量%であった。
Figure 2010106073
そのラテックスを室温(25℃)で6ヶ月保管し、保管後のゲル分を測定した。また、保管前後のラテックスそれぞれに対し、樹脂エマルジョン、金属酸化物、増粘剤を配合して接着剤組成物を作製し、その配合安定性、接着強度を測定した。配合を表2に、結果を表3に示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
Figure 2010106073
Figure 2010106073
実施例2
ラテックスAをギヤオーブンにて50℃で5日間熟成を実施し、ゲル分が1.7%のラテックスBを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
実施例3
n−ドデシルメルカプタンの量を変更した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスCを得た。ラテックスのゲル分は2.1重量%であった。
その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
実施例4
クロロプレン単量体と2,3−ジクロロブタジエン単量体を用いて重合を実施した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスDを得た。ラテックスのゲル分は0.7重量%であった。
その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
実施例5
ラテックスAとラテックスCを20:80の割合で混合し、ゲル分1.8重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
実施例6
ラテックスAとラテックスCを80:20の割合で混合し、ゲル分0.7重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
実施例7
n−ドデシルメルカプタン量を表1に示した割合に変更した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分が0重量%のラテックスEおよびゲル分が10重量%のラテックスFを得た。更に、ラテックスEとラテックスFを80:20で混合し、ゲル分が2重量%のラテックスを作成し、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
比較例1
ラテックスEについて実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった
Figure 2010106073
比較例2
ラテックスFについて実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。保管により、ラテックスのゲル分は増加し、常温初期接着強度が低かった
比較例3
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンおよびナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物を変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分0重量%のラテックスGを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった。
比較例4
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンおよび重合転化率を変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分31重量%のラテックスHを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、常温初期接着強度および初期耐熱接着強度が低かった。
比較例5
ラテックスEとラテックスGを50:50の割合で混合し、ゲル分0重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった。
比較例6
ラテックスCとラテックスFを50:50の割合で混合し、ゲル分6重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管により、ラテックスのゲル分は増加し、常温初期接着強度が低かった
比較例7
ラテックスGとラテックスHを70:30の割合で混合し、ゲル分9重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管により、ラテックスのゲル分は増加し、常温初期接着強度が低かった。

Claims (7)

  1. カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、並びにクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体を含有し、該重合体及び/又は該共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満であることを特徴とするクロロプレンラテックス。
  2. カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤がロジン酸のアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1に記載のクロロプレンラテックス。
  3. ゲル分が1重量%より大きく3重量%未満であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロプレンラテックス。
  4. クロロプレン単量体又はクロロプレン単量体とクロロプレンと共重合可能なその他の単量体と、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、連鎖移動剤を用いて重合し、重合転化率95%以下で重合を停止して、重合体及び/又は共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満のクロロプレンラテックスを得ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
  5. クロロプレン単量体又はクロロプレン単量体とクロロプレンと共重合可能なその他の単量体と、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、連鎖移動剤を用いて重合し、重合転化率95%以下で重合を停止して、重合体及び/又は共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満のクロロプレンラテックスを得て、その後、30〜70℃で熟成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
  6. クロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%以上のラテックスと、当該ゲル分が30重量%以下のクロロプレンラテックスを10:90〜90:10の比で混合し当該ゲル分が0重量%より大きく3重量%未満のクロロプレンラテックスを得ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスを含有することを特徴とする接着剤組成物。
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