JP2010106073A - クロロプレンラテックス及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 カルボン酸のアルカリ金属塩からなる乳化剤、並びにクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体を含有し、該重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満であるクロロプレンラテックス、並びにその製造方法。
【選択図】 なし
Description
ラテックスを流延乾燥してゴムフィルムを作製し、そのゴムを重量換算で0.6%の濃度となるようにトルエンに浸漬、マグネットスターラにて遮光状態で20時間混合・溶解した後、200メッシュの金網にてろ過、トルエンにて洗浄後、残渣を110℃で1時間乾燥し、その重量と溶解したゴムの重量の比をゲル分とした。
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に下塗りとして刷毛で接着剤組成物を約250g/m2塗布し、80℃で5分乾燥後、再度刷毛で接着剤組成物を110g/m2塗布、80℃で5分乾燥後に冷却を行うことで被着体を作製した。その被着体に配合した接着剤組成物を刷毛で110g/m2塗布し、80℃にて5分間乾燥した後にハンドローラーを用いて圧着した。そして試験片として150mm×25mmのサイズに切り出し、80℃の雰囲気下にて5分間状態調整を実施した後に、テンシロン型引っ張り試験機を用いて80℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて耐熱強度の測定を行った。
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に下塗りとして刷毛で接着剤組成物を約250g/m2塗布し、80℃で5分乾燥後、再度刷毛で接着剤組成物を110g/m2塗布、80℃で5分乾燥後に冷却を行うことで被着体を作製した。それに、接着剤組成物を刷毛で110g/m2塗布した後23℃の室温にて1時間乾燥し、ハンドローラーを用いて圧着。150mm×25mmのサイズに切り出したものを測定用の試験片とした。接着強度の測定はテンシロン型引っ張り試験機を用いて23℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて行った。測定は圧着してから2分後に実施した。
表1で示した割合のクロロプレン、n−ドデシルメルカプタン、ロジン酸カリウム(商品名:ロンヂスK−25、荒川化学工業(株))、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物(商品名:デモールN、花王(株))、水酸化ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム、及び純水を攪拌機付き10Lオートクレーブ中15℃で重合を行った。重合は窒素雰囲気下で0.35重量%の過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴下して行い、重合転化率92%で重合停止剤として2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を添加し重合を停止した。その後、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスAを得た。ラテックスのゲル分は0.4重量%であった。
ラテックスAをギヤオーブンにて50℃で5日間熟成を実施し、ゲル分が1.7%のラテックスBを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
n−ドデシルメルカプタンの量を変更した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスCを得た。ラテックスのゲル分は2.1重量%であった。
クロロプレン単量体と2,3−ジクロロブタジエン単量体を用いて重合を実施した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスDを得た。ラテックスのゲル分は0.7重量%であった。
ラテックスAとラテックスCを20:80の割合で混合し、ゲル分1.8重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
ラテックスAとラテックスCを80:20の割合で混合し、ゲル分0.7重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
n−ドデシルメルカプタン量を表1に示した割合に変更した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分が0重量%のラテックスEおよびゲル分が10重量%のラテックスFを得た。更に、ラテックスEとラテックスFを80:20で混合し、ゲル分が2重量%のラテックスを作成し、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
ラテックスEについて実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった
ラテックスFについて実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。保管により、ラテックスのゲル分は増加し、常温初期接着強度が低かった
比較例3
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンおよびナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物を変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分0重量%のラテックスGを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった。
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンおよび重合転化率を変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分31重量%のラテックスHを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、常温初期接着強度および初期耐熱接着強度が低かった。
ラテックスEとラテックスGを50:50の割合で混合し、ゲル分0重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった。
ラテックスCとラテックスFを50:50の割合で混合し、ゲル分6重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管により、ラテックスのゲル分は増加し、常温初期接着強度が低かった
比較例7
ラテックスGとラテックスHを70:30の割合で混合し、ゲル分9重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に合わせて示す。表4の結果より、保管により、ラテックスのゲル分は増加し、常温初期接着強度が低かった。
Claims (7)
- カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、並びにクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体を含有し、該重合体及び/又は該共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満であることを特徴とするクロロプレンラテックス。
- カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤がロジン酸のアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1に記載のクロロプレンラテックス。
- ゲル分が1重量%より大きく3重量%未満であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロプレンラテックス。
- クロロプレン単量体又はクロロプレン単量体とクロロプレンと共重合可能なその他の単量体と、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、連鎖移動剤を用いて重合し、重合転化率95%以下で重合を停止して、重合体及び/又は共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満のクロロプレンラテックスを得ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
- クロロプレン単量体又はクロロプレン単量体とクロロプレンと共重合可能なその他の単量体と、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、連鎖移動剤を用いて重合し、重合転化率95%以下で重合を停止して、重合体及び/又は共重合体のゲル分が0重量%より大きく3重量%未満のクロロプレンラテックスを得て、その後、30〜70℃で熟成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
- クロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%以上のラテックスと、当該ゲル分が30重量%以下のクロロプレンラテックスを10:90〜90:10の比で混合し当該ゲル分が0重量%より大きく3重量%未満のクロロプレンラテックスを得ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
- 請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスを含有することを特徴とする接着剤組成物。
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