JP5949237B2 - クロロプレンラテックス及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ラテックスをドライアイス/メタノール冷媒にて凍結後真空乾燥してクロロプレン重合体またはクロロプレン共重合体を取り出し、粘弾性測定装置(ALPHA TECHNOLOGIES製 RUBBER PROCESS ANALYZER RPA2000)により粘弾性測定(弾性トルクの測定)を行った。弾性トルクの測定は、クロロプレン重合体またはクロロプレン共重合体に、120℃にて変位1度、周波数100CPMの振動を15分間与えた後に120℃にて変位1度、周波数10CPMにて実施した。
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に刷毛で接着剤組成物を250g/m2塗布した後に80℃で5分乾燥し、ハンドローラーを用いて圧着した。150mm×25mmのサイズに切り出したものを測定用の試験片とした。高温剥離強度の測定は試験片を貼り合わせ直後に80℃の雰囲気下にて5分間状態調整を実施した後に、テンシロン型引っ張り試験機を用いて80℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて行った。
高温接着保持強度の測定は、高温剥離強度と同様に試験片を作製し、80℃の雰囲気下にて5分間状態調整を実施し、500gの錘をぶら下げ、30分後に剥離した長さ(mm)を測定した。
表1で示した割合のクロロプレン単量体、n−ドデシルメルカプタン、ロジン酸カリウム(商品名:ロンヂスK−25、荒川化学工業(株))、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物(商品名:デモールN、花王(株))、ハイドロサルファイトナトリウム、及び純水を攪拌機付き10Lオートクレーブ中15℃で重合を行った。重合は窒素雰囲気下で0.35重量%の過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴下して行い、重合転化率が90%となった時点で重合停止剤として2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を添加し重合を停止した。その後、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を50%に調整し、ラテックスAを得た。
使用する単量体をクロロプレン単量体および2,3−ジクロロブタジエン単量体に変更し、n−ドデシルメルカプタン量を変更した以外は、実施例1と同様にしてラテックスBおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表3に示す。表3の結果より、耐熱接着強度は良好な値であった。
使用するn−ドデシルメルカプタン量を表1で示した量に変更した以外は実施例1と同様にしてラテックスCおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表3に示す。表3の結果より、耐熱接着強度は良好な値であった。
n−ドデシルメルカプタン量と重合温度を表1で示した値に変更した以外は実施例1と同様にしてラテックスDおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表3に示す。表3の結果より、耐熱接着強度は良好な値であった。
使用するn−ドデシルメルカプタン量を表1で示した量に変更し、停止する重合転化率を83%とした以外は実施例4と同様にしてラテックスEおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表3に示す。表3の結果より、耐熱接着強度は良好な値であった。
使用するn−ドデシルメルカプタン量を表1で示した量に変更し、停止する重合転化率を94%とした以外は実施例4と同様にしてラテックスFおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表3に示す。表3の結果より、耐熱接着強度は良好な値であった。
n−ドデシルメルカプタン量を表1で示した値に変更した以外は実施例4と同様にして、ラテックスGおよびHを得て、それらを6:4の比率でブレンドしたラテックスおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表3に示す。表3の結果より、耐熱接着強度は良好な値であった。
ラテックスG単独および接着剤組成物について、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表4に示す。弾性トルクは10.4dNmであり、高温接着保持強度は良好であったが、高温剥離強度が低かった。
n−ドデシルメルカプタン量を表1で示した値に変更した以外は実施例4と同様にしてラテックスaおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表4に示す。弾性トルクは6.3dNmであり、耐熱接着強度の高温接着保持強度、高温剥離強度共に不十分であった。
n−ドデシルメルカプタン量を表1で示した値に変更した以外は実施例4と同様にしてラテックスbおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表4に示す。弾性トルクは6.4dNmであり、耐熱接着強度の高温接着保持強度、高温剥離強度共に不十分であった。
n−ドデシルメルカプタン量を表1で示した値に変更し、ラテックスの固形分を43%に変更した以外は実施例4と同様にしてラテックスcおよび接着剤組成物を得て、弾性トルクおよび耐熱接着強度の測定を行った。結果を表4に示す。弾性トルクは8.3dNmであったが、耐熱接着強度の高温接着保持強度、高温剥離強度共に低かった。
Claims (4)
- 120℃にて変位1度、周波数100CPMの振動を15分間与えた後に120℃にて変位1度、周波数10CPMにて測定される弾性トルクが6.5〜10dNmであり、クロロプレン単量体100重量部またはクロロプレン単量体とこれと共重合可能な単量体との合計100重量部に対し、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.015〜0.045重量部を含み、重合転化率が80〜90%であるクロロプレン重合体またはクロロプレン共重合体を45重量%以上含有し、他にアニオン系乳化剤を含有することを特徴とするクロロプレンラテックス。
- アニオン系乳化剤が、ロジン酸のアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1に記載のクロロプレンラテックス。
- クロロプレン単量体100重量部またはクロロプレン単量体とこれと共重合可能な単量体との合計100重量部に対し、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.015〜0.045重量部を用い、さらにアニオン系乳化剤を用いて重合転化率80〜95%まで乳化重合することを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスの製造方法。
- 請求項1〜請求項2のいずれかの項に記載のクロロプレンラテックスを含有することを特徴とする接着剤組成物。
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