JP5663827B2 - クロロプレンラテックス及びその製造法 - Google Patents
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ラテックスを流延乾燥してゴムフィルムを作製し、そのゴムを重量換算で0.6%の濃度となるようにトルエンに浸漬、マグネットスターラにて遮光状態で24時間混合・溶解した後、200メッシュの金網にてろ過、トルエンにて洗浄後、残渣を110℃で1時間乾燥し、その重量と溶解したゴムの重量の比をゲル分とした。
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に下塗りとして刷毛で接着剤組成物を約250g/m2塗布し、80℃で5分乾燥後、再度刷毛で接着剤組成物を110g/m2塗布、80℃で5分乾燥後に冷却を行うことで被着体を作製した。その被着体に配合した接着剤組成物を刷毛で110g/m2塗布し、80℃にて5分間乾燥した後にハンドローラーを用いて圧着した。それを、150mm×25mmのサイズに切り出したものを測定用の試験片とした。23℃にて1週間養生した試験片を、80℃の雰囲気下にて5分間状態調整を実施した後に、テンシロン型引っ張り試験機を用いて80℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて耐熱強度の測定を行った。
9号帆布2枚(約150mm×60mm)それぞれの片面に下塗りとして刷毛で接着剤組成物を約250g/m2塗布し、80℃で5分乾燥後、再度刷毛で接着剤組成物を110g/m2塗布、80℃で5分乾燥後に冷却を行うことで被着体を作製した。それに、接着剤組成物を刷毛で110g/m2塗布した後23℃の室温にて1時間乾燥し、ハンドローラーを用いて圧着。150mm×25mmのサイズに切り出したものを測定用の試験片とした。接着強度の測定はテンシロン型引っ張り試験機を用いて23℃の雰囲気下にて100mm/minの剥離速度で180°方向の引っ張りにて行った。測定は圧着してから2分後に実施した。
表1で示した割合のクロロプレン、メタクリル酸、n−ドデシルメルカプタン、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(商品名:ペレックスSS−H、花王(株)製)、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物(商品名:デモールN、花王(株))、ハイドロサルファイトナトリウム、及び純水を攪拌機付き10Lオートクレーブ中40℃で重合を行った。重合は窒素雰囲気下で0.35重量%の過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴下して行い、重合転化率が90%となった時点で重合停止剤として2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を添加し重合を停止した。その後、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスAを得た。ラテックスのゲル分は0.2重量%であった。
ラテックスAをギヤオーブンにて50℃で3日間熟成を実施し、ゲル分が1.6%のラテックスBを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
重合温度を10℃に変更し、重合転化率を93%とした以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスCを得た。ラテックスのゲル分は0.4重量%であった。
ラテックスCをギヤオーブンにて50℃で3日間熟成を実施し、ゲル分が1.4%のラテックスDを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
単量体として更に2,3−ジクロロブタジエンを使用し、10℃で重合を行った以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ゲル分が0.7重量%のラテックスEを得た。
ラテックスAとラテックスEを50:50で混合し、ゲル分が0.6重量%のラテックスを得た。その後、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
n−ドデシルメルカプタン量を表1に示した割合に変更した以外は実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整しゲル分が0重量%のラテックスFを得た。更に、ラテックスFとラテックスBを20:80で混合し、ゲル分が1.2重量%のラテックスを作成し、実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分の変化は少なく、接着強度は安定して良好な値であった。
ラテックスFについて実施例1に従ってラテックスの安定性および接着物性の評価を行った。結果を表4に示す。表4の結果より、保管の前後共にラテックスのゲル分は0重量%であり、耐熱接着強度が低かった。
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンを変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整した後、ギヤオーブンにて50℃で3日間熟成を実施し、ゲル分が10重量%のラテックスGを得た。
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンを変更し、重合転化率を98%に変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスHを得た。ラテックスのゲル分は9重量%であった。
表1で示した割合にn−ドデシルメルカプタンを変更し、重合転化率を98%に変更した以外は、実施例1に従って重合を行い、減圧下で未反応単量体の除去及び濃縮によりラテックスの固形分を55%に調整し、ラテックスIおよびラテックスJを得た。ラテックスのゲル分はそれぞれ0重量%、60重量%であった。更に、ラテックスIとラテックスJを80:20で混合し、ゲル分12重量%のラテックスを得た。
Claims (2)
- クロロプレン単量体又はクロロプレン単量体とクロロプレンと共重合可能なその他の単量体と、カルボキシル基を含有する単量体、アニオン型乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、連鎖移動剤を用いて重合し、重合転化率95%以下で重合を停止して、クロロプレン共重合体のゲル分が0重量%より大きく2重量%未満のクロロプレンラテックスを得て、その後、30〜70℃で熟成することを特徴とする、アニオン型乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、並びにカルボキシル基を含むクロロプレン共重合体を含有し、該共重合体のゲル分が0重量%より大きく2重量%未満であるクロロプレンラテックスの製造法。
- アニオン型乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム及びカルボキシル基を含むクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%以上のラテックスと、アニオン型乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム及び当該ゲル分が20重量%以下のクロロプレンラテックスを10:90〜90:10の比で混合しクロロプレン共重合体のゲル分が0重量%より大きく2重量%未満のクロロプレンラテックスを得ることを特徴とする、アニオン型乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、並びにカルボキシル基を含むクロロプレン共重合体を含有し、該共重合体のゲル分が0重量%より大きく2重量%未満であるクロロプレンラテックスの製造法。
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