JP5603356B2 - ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物 - Google Patents

ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5603356B2
JP5603356B2 JP2012024339A JP2012024339A JP5603356B2 JP 5603356 B2 JP5603356 B2 JP 5603356B2 JP 2012024339 A JP2012024339 A JP 2012024339A JP 2012024339 A JP2012024339 A JP 2012024339A JP 5603356 B2 JP5603356 B2 JP 5603356B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latex
chloroprene
mass
polymer latex
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012024339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013159741A (ja
Inventor
裕之 八嶋
健二 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP2012024339A priority Critical patent/JP5603356B2/ja
Publication of JP2013159741A publication Critical patent/JP2013159741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5603356B2 publication Critical patent/JP5603356B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物に関する。より詳しくは、2種以上のラテックスを含有するラテックス組成物を得る技術に関する。
クロロプレン系重合体は、耐熱性、耐候性、耐オゾン性、耐薬品性、難燃性(自己消火性)等に優れた物質であり、天然ゴムや他の合成樹脂等と比較しても多くの優れた特性を有する。このように全体的にバランスのとれた物性を有するクロロプレン系重合体は、種々の用途に使用されており、その中の代表例として溶剤型接着剤としての用途が挙げられる。
ところが、クロロプレン系溶剤型接着剤は、トルエン、酢酸エチル、ノルマルヘキサン等の有機溶剤を含むため、より環境負荷が少ない接着剤が求められている。そこで、有機溶剤を使用しない水系接着剤の開発が行われている(例えば、特許文献1、2を参照)。
例えば、特許文献1では、クロロプレンに所定量の2,3−ジクロロブタジエンとエチレン系不飽和カルボン酸とを水溶性高分子の存在下で乳化重合して得られるクロロプレンラテックスにより、接着特性、耐変色性、及び耐熱接着強度を改良することについて記載されている。また、特許文献2では、ポリビニルアルコールの存在下、クロロプレンと特定量のエチレン性不飽和カルボン酸とを重合することにより得られるクロロプレンラテックス組成物により、耐水接着性を改良することについて記載されている。
しかし、上述した従来のクロロプレン系水系接着剤では、耐水接着強度及び耐熱接着強度の双方を改良するには未だ十分とはいえないという問題があった。当該問題に対しては、耐水接着強度に優れる重合体と、耐熱接着強度に優れる重合体とを含有した組成物を用いることが挙げられる。
例えば、特許文献3、4では、ロジン酸塩系活性剤を使用して合成されたクロロプレンゴムラテックスと、分子内にカルボキシル基または水酸基を有するクロロプレンゴムラテックスとを含有するクロロプレンゴムラテックス接着剤組成物について記載されている。
特開平06−287360号公報 特開2000−303043号公報 特開2010−084023号公報 特開2011−063672号公報
しかしながら、上述した特許文献3、4に記載のクロロプレン系水系接着剤では、組成物の貯蔵安定性を維持することが困難であった。
そこで、本発明は、優れた貯蔵安定性を有しつつ、接着剤とした際に耐水接着強度と耐熱接着強度に優れたクロロプレン系のラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物を提供することを主目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、クロロプレン系重合体ラテックスA、及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBに特定の界面活性剤Cをブレンドすることにより得られたラテックス組成物を使用して作製する水系接着剤組成物により、前記の課題を解決できることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明に係るラテックス組成物は、クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体とを、ロジン酸金属塩の存在下で乳化重合させて得られるクロロプレン系重合体ラテックスAと、クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを非イオン系界面活性剤の存在下で乳化重合して得られるカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBと、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cと、を含有するラテックス組成物である。
本発明に係るラテックス組成物は、クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体とをロジン酸金属塩を含む乳化剤の存在下で乳化重合させて得られるクロロプレン系重合体ラテックスAを含有することにより耐水接着強度を向上させることができる。
また、本発明に係るラテックス組成物は、クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸を非イオン系界面活性剤の存在下に乳化重合して得られるカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを含有することにより耐熱接着強度を向上させることができる。
そして、混合時の相性が悪く、ブレンドする際やブレンドした後に保管する際等に、凝固物が発生しやすい異種ラテックスのクロロプレン系重合体ラテックスAとカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBとに、特定の界面活性剤Cを加えることで、前記異種ラテックスを凝固させること無く貯蔵安定性に優れたラテックス組成物を得ることができる。
本発明に係るラテックス組成物では、前記クロロプレン系重合体ラテックスAが、前記クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体:100質量部に対し、前記ロジン酸金属塩を0.5〜8質量部配合して重合したものであってもよい。
また、本発明に係るラテックス組成物では、前記カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBは、前記クロロプレン単量体:100質量部に対し、前記エチレン性不飽和カルボン酸を0.5〜10質量部配合して重合したものであってもよい。
前記エチレン性不飽和カルボン酸については、メタクリル酸及び/又はアクリル酸とすることができる。
また、前記カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを得る際に添加される前記非イオン系界面活性剤については、ポリビニルアルコールとする。
前記クロロプレン系重合体ラテックスAが固形分換算で20〜80質量%であり、前記カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBが固形分換算で80〜20質量%であってよい。
更に、本発明に係る水系接着剤組成物は、上述したラテックス組成物と、粘着付与樹脂と、を含むものである。
前記水系接着剤組成物では、ラテックス組成物を固形分換算で100質量部含み、粘着付与樹脂を固形分換算で10〜80質量部含んでもよい。
当該水系接着剤組成物は、木工、家具、建築材料、車両、靴、鞄、ベルト、各種ラミネーションを接着するための接着剤等に使用することが出来る。
更に、本発明はクロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体とを、ロジン酸金属塩を含む乳化剤の存在下で乳化重合させて得られるクロロプレン系重合体ラテックスAに、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cを添加し、クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合して得られるカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを混合するラテックス組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、優れた貯蔵安定性を有しつつ、接着剤とした際に優れた耐水接着強度と耐熱接着強度を有するクロロプレン系のラテックス組成物を得ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下は本発明に係わる代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<第1実施形態−ラテックス組成物>
本発明の第1実施形態に係るラテックス組成物は、クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体を、ロジン酸金属塩の存在下で乳化重合させて得られるクロロプレン系重合体ラテックスAと、クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを非イオン系界面活性剤の存在下で乳化重合して得られるカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBと、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cと、を含有するものである。
以下、本実施形態に係るラテックス組成物に含有されるクロロプレン系重合体ラテックスA、カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスB、界面活性剤Cについて順に説明する。
[クロロプレン系重合体ラテックスA]
「クロロプレン系重合体」とは、重合に用いる2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、「クロロプレン」という。)の単独重合体、又はクロロプレンと該クロロプレンと共重合可能な他の単量体からなり、ロジン酸金属塩の存在下で乳化重合させて得られる共重合体をいう。この前記共重合体には、2種類以上の単量体からなるものも含まれる。ラテックス組成物がこのクロロプレン系重合体ラテックスAを含有することにより、耐水接着強度が向上する。
クロロプレン系重合体ラテックスAを構成する他の単量体は、クロロプレン単量体と共重合可能な単量体であればよく、その種類等については特に限定されず、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸のエステル類や、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等のメタクリル酸のエステル類や、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(メタ)アクリレート類や、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、エチレン、スチレン、アクリロニトリル等を用いることができ、必要に応じて、2種類以上を併用することもできる。
クロロプレン単量体と共重合可能な単量体の中では、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンが特に好適である。
(ロジン酸金属塩)
クロロプレン系重合体ラテックスAは、乳化剤としてロジン酸金属塩を用いる。「ロジン酸」とは、モノカルボン酸系のジテルペン酸であり、分子式C2030で一般的に示される物質である。
なお、ロジン酸の異性体については限定されず、例えば、アビエチン酸(下記式(1)参照)、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ピマール酸、ジヒドロピマール酸、イソピマール酸、セコデヒドロアビエチン酸等が挙げられ、これらの単独あるいは混合物であっても良い。また、オレイン酸、オクタデセン酸あるいはステアリン酸等の脂肪酸が含有されていてもよい。
Figure 0005603356
クロロプレン系重合体ラテックスAを得る際に用いるロジン酸金属塩は、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を用いることができるが、好適には、アルカリ金属塩であることが望ましく、そのなかでもより好適には、ナトリウム塩やカリウム塩であることが望ましい。かかる金属塩とすることで、取扱い性をより向上させることができる。
また、ロジン酸金属塩の添加量はクロロプレン単量体100質量部に対して0.5〜8.0質量部であることが好ましく、より好適には、1.5〜5.0質量部である。0.5質量部未満では、クロロプレンラテックスが不安定なため重合缶に付着してしまう場合があり、8.0質量部を超えて添加すると、ラテックス組成物を含む水系接着剤の耐水接着強度が悪くなる場合がある。
また、乳化剤は、ロジン酸金属塩の他に、例えば、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸カリウム、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸カリウム、ポリオキシプロプレンアルキルエーテルスルフォン酸カリウム等を含有していてもよい。
[カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスB]
カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBは、クロロプレン系単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを非イオン系界面活性剤の存在下で乳化重合して得られる共重合体ラテックスである。ラテックス組成物がこのカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを含有することにより、耐熱接着強度が向上する。
カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを構成するエチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸、グルタコン酸等があり、これらを単独もしくは2種類以上使用しても良い。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸を使用することが、製造上好ましい。
カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを構成するエチレン性不飽和カルボン酸の量は、クロロプレン系単量体100質量部に対し、0.5〜10質量部含まれることが好ましく、更には、1〜4質量部含まれることがより好ましい。0.5質量部に満たなければ、水系接着剤とした場合の耐熱接着強度が不足する場合があり、10質量部を越える場合はラテックス組成物の貯蔵安定性が損なわれる場合がある。
(非イオン系界面活性剤)
カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを構成する非イオン系界面活性剤は、特に限定されるものでは無く、公知のものを使用することが出来る。例えば、ポリビニルアルコール(以後PVAとも記す)、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル等のポリオキシアルキレン誘導体類、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウリレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、グリセロールモノステアレート等のグリセロールの脂肪酸エステル類、脂肪族アルカノールアミン類等を挙げることができる。
カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの非イオン系界面活性剤としてPVAを使用することができる。PVAとは、ビニルエステル単量体の単独重合体を、またはビニルエステル単量体及びそれと共重合可能な単量体の共重合体を、けん化させることによって得られた重合体である。
ビニルエステル単量体としては、特に限定するものではないが、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルやステアリン酸ビニル等が挙げられる。また、これらの中で重合時の安定性を考慮した場合、特に酢酸ビニルを使用することが好ましい。
PVAの重合度は特に限定されるものでは無いが、クロロプレンの重合操作を安定的に行い、安定性の良いクロロプレン系重合体を得るという意味合いから、150〜3000が好ましく、200〜700のものが更に好ましい。
また、PVAのけん化方法は、特に限定するものでは無く、公知の技術を使用することが出来る。一般的には、前述した方法で得られた重合体について、アルカリ触媒または酸触媒の存在下で、分子中のエステル部を加水分解することで行うことが出来る。
その際に使用されるアルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムメチラート及びカリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラート等を用いることが出来る。また、酸触媒としては、例えば塩酸や硫酸等の無機酸水溶液、p−トルエンスルフォン酸等の有機酸水溶液を用いることができるが、特に水酸化ナトリウムを使用することが好ましい。
PVAのけん化度は特に限定されるものではないが、クロロプレンの重合操作を安定的に行い、安定性の良いクロロプレン系重合体を得るという意味合いから、60モル%以上99モル%以下が好ましく、更には、80モル%以上90モル%以下が好ましい。
[界面活性剤C]
本実施形態のラテックス組成物は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cを含有することにより、上述したクロロプレン系重合体ラテックスAとカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBとを、凝固させること無く混合させ安定性に優れたラテックス組成物を得ることができる。
ここで界面活性剤Cは、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸カリウムや、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムやポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸カリウム等のポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸カリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、ラウリルベタイン等の中から選ばれたもので、1種類以上使用することができる。この中でも、ラテックス組成物の貯蔵安定性を良好なものとするという観点から、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリエチレングリコールモノラウレートが好ましく、更には、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。
界面活性剤Cの添加量は、クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの固形分換算での合計100質量部に対して界面活性剤Cの添加量が0.1〜5質量部であることが好ましく、更には、0.2〜3質量部であることが好ましい。0.1質量部未満では、ラテックス組成物の貯蔵安定性が不十分である場合があり、5質量部以上では、水系接着剤組成物の耐水接着強度が不十分である場合がある。
[ラテックス組成物の製造方法]
(クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの重合条件)
クロロプレン系重合体ラテックスAを得る乳化重合反応は特に限定されるものでは無く、公知の技術を使用することが出来る。即ち、クロロプレン単量体、又はクロロプレンと該クロロプレンと共重合可能な単量体を、前記乳化剤、分散剤、重合開始剤、連鎖移動剤等の存在下で、乳化重合させることで、クロロプレン系重合体Aを得ることができる。
カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを得る乳化重合反応も特に限定されるものでは無く、公知の技術を使用することが出来る。即ち、クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを、非イオン系界面活性剤、上述した乳化剤、分散剤、重合開始剤、連鎖移動剤等の存在下で、乳化重合させることで、カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを得ることができる。
重合反応の制御を安定化させるために、適宜、クロロプレン系重合体ラテックスAを構成するロジン酸金属塩及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを構成する非イオン系界面活性剤以外に、夫々、他の乳化剤を併用してもよく、例えば、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩や、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸カリウム、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸カリウム、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルスルフォン酸カリウム等を用いることができる。
重合反応の重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、最終重合率等を適宜、選定・制御することで、重合により得られるクロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの重合体の分子量、分子量分布、分子末端構造、結晶化速度等を制御することができる。クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの夫々を得るための重合において、重合温度については、特に限定されないが、好適には8〜50℃、更に好適には10〜45℃である。この重合温度とすることにより、重合反応を安定に進めることができ、凝集物等のないクロロプレン系重合体ラテックスが得られる。
また、重合反応の重合開始剤としては、過硫酸カリウム等の無機過酸化物や、ケトンパーオキサイド類や、パーオキシケタール類や、ハイドロパーオキサイド類や、ジアルキルパーオキサイド類や、ジアシルパーオキサイド類等の有機化酸化物等を用いることができるが、このなかでも好適には、過硫酸カリウムを使用することが望ましい。過硫酸カリウムは安定した重合が行なうことができる点で好ましい。そして、前記触媒の使用条件等については、特に限定されないが、好適には、0.1〜5質量%の水溶液として使用することが望ましい。この重合開始剤を添加することで重合反応が開始される。
そして、前記重合開始剤の活性をより向上させるための添加剤(重合促進剤)を用いることができ、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸カリウム、酸化鉄(II)、アントラキノンβスルフォン酸ナトリウム、ホルムアミジンスルホン酸、L−アスコルビン酸等を用いることができる。
クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの夫々を得るための重合反応において、連鎖移動剤を用いることができ、この連鎖移動剤の種類は特に限定されず、例えば、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類や、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類や、テトラエチルチウラムスルフィド、テトラブチルチウラムスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム化合物やヨードホルム等を用いることができる。
また、クロロプレン系重合体の重合反応が所望の重合率に達した際に重合反応を停止させるが、この停止方法は特に限定されず、例えば、重合禁止剤を加えたり、反応温度を変化させたりすること等により停止させることができる。その際用いる重合禁止剤の種類は特に限定されず、例えば、チオジフェニルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、フェノチアジン、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ハイドロキノンメチルエーテル等を用いることができる。
クロロプレン系重合体ラテックスAの重合体の最終重合率についてはその範囲において、所望するポリクロロプレン系接着剤組成物の物性や用途等を考慮して、適宜、決定できるが、60%以上であることが好ましく、更に好適には、68〜96%である。最終重合率が60%未満であれば、耐熱接着強度が低くなる場合がある。
また、カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの重合体の最終重合率については、80%以上であればよく、好適には、90%以上である。最終重合率が80%未満であれば、耐熱接着強度が低くなる場合がある。
前記重合反応後の後処理としては、例えば、スチームフラッシュ法や濃縮法により高温下にさらすことで、未反応の単量体等を除去することができる。
前記未反応の単量体等を除去されたカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの重合体については、酸性度を中性となるように調整する。この際に用いられる中和剤としては、例えば、酢酸、メタクリル酸等の酸性物質の水溶液や、苛性ソーダ、水酸化カリウム、炭酸ソーダ等の塩基性物質の水溶液等を用いることができる。このような後処理により、カルボキシ変性クロロプレン系重合体のラテックスBを得ることができる。
(クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの混合)
クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの混合は、特に限定されるもので無く公知の技術を使用できるが、混合の順序としては、クロロプレン系重合体ラテックスAに界面活性剤Cを添加した後にカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを混合することが、安定な製造をする上で好ましい。
クロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの混合比は特に限定されるものではないが、好ましくは、クロロプレン系重合体ラテックスAが固形分換算で20〜80質量%、カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBが固形分換算で80〜20質量%の比率であり、更にはクロロプレン系重合体ラテックスAが固形分換算で30〜70質量%、カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBが固形分換算で70〜30質量%の比率であることがより好ましい。
クロロプレン系重合体ラテックスAが20質量%に満たないと水系接着剤組成物とした際の耐水接着強度が不足する場合がある。カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBが20質量%に満たないと耐熱接着強度が不足する場合がある。
本実施形態のラテックス組成物は、更に老化防止剤を添加することができ、例えば、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシアルキルエステル、ジエチル[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ホスホネート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)ポロピオネート]、4’,4−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等を用いることができる。
ラテックス組成物には、耐光性を向上させる目的で、ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤や、ヒンダードアミン等の光安定剤を添加することもできる。
ラテックス組成物の混合装置としては、特に限定されるものでは無く、例えば、スリーワンモーター、ビーズミル、ボールミル、コロイドミル、モルタルミキサーやホモジナイザー等の公知の装置を使用することが出来る。
以上詳述したように、本発明の第1実施形態に係るラテックス組成物は、混合時の相性が良くない異種ラテックス同士であるクロロプレン系重合体ラテックスAとカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBとに、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cを加えることで凝固させること無く混合させ安定性に優れたものとすることができる。そのため、本実施形態に係るラテックス組成物は、優れた貯蔵安定性を有しつつ、接着剤とした際に優れた耐水接着強度と耐熱接着強度を有する。
<第2実施形態−水系接着剤組成物>
本発明の第2実施形態に係る水系接着剤組成物は、上述した本発明の第1実施形態に係るラテックス組成物と、粘着付与樹脂とを含むものである。
[粘着付与樹脂]
ラテックス組成物に粘着付与樹脂を加えることで水系接着剤組成物を得ることが出来る。粘着付与樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂や、ロジン樹脂や、クマロン樹脂や、石油樹脂等を用いることができる。粘着付与樹脂の形態としては、界面活性剤等を用いて水分散化されたものが好適に使用される。
粘着付与樹脂は、ラテックス組成物を固形分換算で100質量部とした場合に、固形分換算で10〜80質量部含むことが好ましい。粘着付与樹脂が10質量部未満であると、常態接着力が不足する場合があり、80質量部を超えると、耐熱接着強度が不足する場合がある。なお、本実施形態の粘着付与樹脂とは、ラテックス組成物の粘着特性などの向上を目的として添加される化合物であり、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂、重合ロジン誘導体やテルペン系樹脂を主原料とする化合物等が知られている。具体的には、例えば、スーパーエステル(荒川化学工業株式会社製)やタマノル(荒川化学工業株式会社製)、ハリエスター(ハリマ化成株式会社製)、ネオトール(ハリマ化成株式会社製)、ハリタック(ハリマ化成株式会社製)等が挙げられる。
[その他の添加剤]
本実施形態の水系接着剤組成物には、所望の物性に応じて、金属酸化物や充填剤等を添加できる。金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化マグネシウム等を用いることができる。充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー、スメクタイト、シリカ、ハイドロタルサイトやマイカ等を用いることができる。
本実施形態の水系接着剤組成物を製造する際使用する混合装置としては、特に限定されるものでは無く、例えば、スリーワンモーター、ビーズミル、ボールミル、コロイドミル、モルタルミキサーやホモジナイザー等の公知の装置を使用することが出来る。
[水系接着剤組成物の用途]
本実施形態の水系接着剤組成物は、紙、木材、布、皮革、ジャージ、レザー、ゴム、プラスチック、フォーム、陶器、ガラス、モルタル、セメント系材料、セラミック、金属等の同種、あるいは異種の接合・接着用に好適に用いることができる。
また、接着時の施行方法に関しては、特に限定される物では無く、例えば、刷毛塗り、コテ塗り、ブラシ塗り、スプレー塗布、バーコーター塗布やロールコーター塗布が可能である。
以上詳述したように、本発明の第2実施形態に係る水系接着剤組成物は、クロロプレン系重合体ラテックスA、カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスB及び界面活性剤Cを含有するラテックス組成物を有するため、接着剤とした際に優れた耐水接着強度と耐熱接着強度を有する。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果を確かめることを目的に比較実験を行った。即ち、種々の条件のクロロプレン系重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBからラテックス組成物を、ラテックス組成物から水系接着剤組成物を製造し、その比較実験を行った。結果を表1に示す。
<実施例1>
[クロロプレン系重合体ラテックスAの製造]
純水120部、ロジン酸のナトリウム塩(商品名「ロンヂス(登録商標)」、荒川化学工業株式会社製)4.0部、水酸化カリウム0.5部の乳化剤水溶液に亜硫酸水素ナトリウム0.5部を添加した。その他の添加剤として、β−ナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(商品名「デモールNL(登録商標)」、花王株式会社製)0.5質量部を仕込んで溶解させた。この溶液を内容積5リットルの反応器を用いて、撹拌しながらクロロプレン単量体85質量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン15質量部とn−ドデシルメルカプタン0.1質量部を加えた。更に、過硫酸カリウム0.1質量部を触媒として用いて、窒素ガス雰囲気下40℃で重合させ、最終重合率が85%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止させた。そして、減圧下で反応溶液中の未反応単量体を除去することによりクロロプレン系重合体ラテックスAを得た。
[カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの製造]
純水100部、ポリビニルアルコール(商品名「UHR−20H」、けん化度79mol%、重合度380、ユニチカ株式会社製)4.0部の乳化剤水溶液にクロロプレン系単量体98質量部、メタクリル酸2質量部及びオクチルメルカプタン0.3質量部を添加した。これを45℃に保持しながら、加硫酸カリウムと亜硫酸ナトリウムを開始剤として用い重合しカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを得た。最終重合率は99.5%であった。
[クロロプレン重合体ラテックスA、カルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスB及び界面活性剤Cの混合物の作製及び貯蔵安定性の測定]
クロロプレン重合体ラテックスA80質量部と界面活性剤Cとしてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム1質量部(商品名「ハイテノールNF−13、第一工業製薬株式会社製」)の混合物を、カルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスB20質量部に攪拌しながら加えた。初期の粘度を測定後、40℃で4週間保管した後の粘度を測定した。粘度は、ブルックスフィールド粘度計で、温度20℃、30rpmの条件で測定した。
[水系接着剤組成物の製造]
クロロプレン重合体ラテックスA80質量部、界面活性剤Cとしてポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム1質量部、及び粘着付与樹脂としてテルペンフェノール樹脂エマルジョン(タマノルE−100、第一工業製薬株式会社製)30質量部の混合物をカルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスB20質量部に攪拌しながら加え、水系接着剤組成物を製造した。このようにして得られた、水系接着剤の常態接着剥離強度、耐熱接着剥離強度及び耐水接着剥離強度についてそれぞれ評価を行なった。
[常態接着剥離強度]
帆布(25mm×150mm)2枚それぞれに接着剤組成物を300(固形分換算)g/m塗布した。そして、80℃で9分間乾燥し、ハンドローラーで5往復させ圧着した。セットタイム7日後の常態強度を200mm/minの引張強度で測定した。
[耐熱接着剥離強度]
セットタイム7日後の被着体である帆布(キャンバス)を80℃の恒温槽付きの引張試験機で200mm/minの条件で剥離強度を測定した。
[耐水接着剥離試験]
セットタイム7日後の被着体を、水中に2日間浸漬し、引張試験機で200mm/minの条件で剥離強度を測定した。
<実施例2>
クロロプレン重合体ラテックスAを70質量部に、カルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスBを30質量部に変更し、実施例1同様に評価を行った。
<実施例3>
クロロプレン重合体ラテックスAを50質量部に、カルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスBを50質量部に変更し、実施例1同様に評価を行った。
<実施例4>
クロロプレン重合体ラテックスAを80質量部に、カルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスBを20質量部に変更し、実施例1同様に評価を行った。
<実施例5>
界面活性剤Cをポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム(商品名「ハイテノールNF−17、第一工業製薬株式会社製」)に変更し、実施例3同様に評価を行った。
<実施例6>
界面活性剤Cをポリオキシエチレンインデシルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールLA−12、第一工業製薬株式会社製」)に変更し、実施例3同様に評価を行った。
<実施例7>
界面活性剤Cをポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(商品名「エマールD−4−D、花王株式会社製」)に変更し、実施例3同様に評価を行った。
<実施例8>
界面活性剤Cをジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ペレックスTA、花王株式会社製」)に変更し、実施例3同様に評価を行った。
<実施例9>
界面活性剤Cのポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム6質量部に増量して、実施例3同様に評価を行った。実施例1〜8に比べ、接着剤としての耐熱接着強度及び耐水接着強度は劣るものの、クロロプレン重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスBの混合物は凝固せず、貯蔵安定性は優れていた。
<比較例1>
界面活性剤Cを無添加で実施例3同様に評価を行おうとしたところ、クロロプレン重合体ラテックスA及びカルボキシ変性クロロプレン重合体ラテックスBの混合物は凝固してしまった。そのため、評価を行うことができなかった。
Figure 0005603356
本発明に係るポリクロロプレン水系接着剤組成物は、耐熱接着力及び耐水接着力に優れるため、木工、家具、紙、布類、皮革類、靴、車輌、建築材料、ジャージ、各種発泡体、合成レザー類、ゴム類、プラスチック類、陶器、セラミックス、ガラス、モルタル、セメント、金属類等の幅広い材料の接着剤等として好適に用いることができる。

Claims (12)

  1. クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体とを、ロジン酸金属塩の存在下で乳化重合させて得られるクロロプレン系重合体ラテックスAと、
    クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合して得られるカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBと、
    ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cと、を含有するラテックス組成物。
  2. 前記クロロプレン系重合体ラテックスAは、
    前記クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体:100質量部に対し、
    前記ロジン酸金属塩を0.5〜8質量部配合して重合したものであることを特徴とする請求項1記載のラテックス組成物。
  3. 前記カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBは、
    前記クロロプレン単量体:100質量部に対し、
    前記エチレン性不飽和カルボン酸を0.5〜10質量部配合して重合したものであることを特徴とする請求項1又は2記載のラテックス組成物。
  4. 前記エチレン性不飽和カルボン酸が、メタクリル酸及び/又はアクリル酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のラテックス組成物。
  5. 前記クロロプレン系重合体ラテックスAが固形分換算で20〜80質量%であり、前記カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBが固形分換算で80〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のラテックス組成物。
  6. 前記クロロプレン系重合体ラテックスA及び前記カルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBの固形分換算での合計100質量部に対して、前記界面活性剤Cの添加量が0.1〜5質量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のラテックス組成物。
  7. 前記界面活性剤Cが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩又はポリエチレングリコールモノラウレートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のラテックス組成物。
  8. 前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸カリウム、又はポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウムであることを特徴とする請求項7記載のラテックス組成物。
  9. 前記ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩は、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸カリウム、又はポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸ナトリウムであることを特徴とする請求項7記載のラテックス組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載のラテックス組成物と、粘着付与樹脂とを含むことを特徴とする水系接着剤組成物。
  11. 前記ラテックス組成物を固形分換算で100質量部含み、粘着付与樹脂を固形分換算で10〜80質量部含むことを特徴とする請求項10記載の水系接着剤組成物。
  12. クロロプレン単量体単独、又は、クロロプレン単量体と他の単量体とを、ロジン酸金属塩の存在下で乳化重合させて得られるクロロプレン系重合体ラテックスAに、
    ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリエチレングリコールモノラウレート、及びラウリルベタインの中から選ばれる1種類以上の界面活性剤Cを添加し、
    クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とを非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合して得られるカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックスBを混合するラテックス組成物の製造方法。
JP2012024339A 2012-02-07 2012-02-07 ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物 Active JP5603356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012024339A JP5603356B2 (ja) 2012-02-07 2012-02-07 ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012024339A JP5603356B2 (ja) 2012-02-07 2012-02-07 ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013159741A JP2013159741A (ja) 2013-08-19
JP5603356B2 true JP5603356B2 (ja) 2014-10-08

Family

ID=49172271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012024339A Active JP5603356B2 (ja) 2012-02-07 2012-02-07 ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5603356B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106232645A (zh) * 2014-04-18 2016-12-14 电化株式会社 橡胶胶乳、橡胶胶乳组合物及成形品
US9688780B2 (en) 2014-08-08 2017-06-27 Rhodia Operations Allyl ether sulfate polymerizable surfactants and methods for use
MY190746A (en) 2016-09-02 2022-05-12 Denka Company Ltd Chloroprene rubber latex adhesive composition
EP4089143A4 (en) * 2020-01-06 2024-01-03 Resonac Corp LATEX COMPOSITION, MOLDED BODY AND METHOD FOR PRODUCING MOLDED BODY

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001019805A (ja) * 1999-07-07 2001-01-23 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレンラテックス組成物およびその製造方法、それを用いた接着剤組成物
JP4597607B2 (ja) * 2004-08-09 2010-12-15 電気化学工業株式会社 水系接着剤組成物およびその製造方法
JP5228333B2 (ja) * 2007-02-15 2013-07-03 東ソー株式会社 クロロプレン系共重合体ラテックス、その製造方法及びその用途
US20120238678A1 (en) * 2009-11-30 2012-09-20 Showa Denko K.K. Chloroprene polymer latex composition and use thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013159741A (ja) 2013-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5153735B2 (ja) 接着剤及びその製造方法
JP4928422B2 (ja) クロロプレン系重合体組成物、その製造方法、並びにこれを用いた接着剤
JP6841827B2 (ja) ラテックス組成物及び該ラテックス組成物からなる一液型水性接着剤
JP2009293048A (ja) ポリクロロプレン分散液
JP5603356B2 (ja) ラテックス組成物、該組成物の製造方法及び水系接着剤組成物
JP2007332206A (ja) クロロプレン系重合体ラテックス及びその用途
JPWO2016133190A1 (ja) ラテックス組成物及び一液系水性接着剤
JP4342706B2 (ja) ポリクロロプレンラテックス組成物およびその製造方法、それを用いた接着剤組成物
JP2013177504A (ja) クロロプレン重合体組成物、その製造方法
JP5658011B2 (ja) ポリクロロプレン系接着剤組成物及びその製造方法
JP4819500B2 (ja) ポリクロロプレンラテックス組成物の製造方法
JP5993366B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法
JP5484680B2 (ja) クロロプレン系重合体組成物の製造方法
JP5521205B2 (ja) クロロプレンラテックス及びその製造方法
JP4503261B2 (ja) 長期保存安定性に優れた共重合体ラテックス
JP2006219546A (ja) ポリクロロプレンラテックス及びその製造方法並びに用途
JP4597607B2 (ja) 水系接着剤組成物およびその製造方法
JP5663827B2 (ja) クロロプレンラテックス及びその製造法
JP2010106073A (ja) クロロプレンラテックス及びその製造方法
JP2017206634A (ja) ゴムアスファルト組成物
JP2009108195A (ja) 加硫ゴム製造用クロロプレンポリマーラテックス組成物及びその製造方法
JP6527351B2 (ja) 水性接着剤
JP4472242B2 (ja) イソシアネート系接着剤用ラテックス及びイソシアネート系接着剤
JP2006160804A (ja) ポリクロロプレンラテックス組成物およびその製造方法並びにそれを用いた水性接着剤組成物
JP2005008859A (ja) ポリクロロプレン系ラテックス組成物、接着剤、塗布剤、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140812

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5603356

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250