JP2007332206A - クロロプレン系重合体ラテックス及びその用途 - Google Patents

クロロプレン系重合体ラテックス及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】 相分離安定性が良好でコンタクト性に優れた接着剤用のクロロプレン系重合体組成物を提供する。
【解決手段】
次のラテックス(A)とラテックス(B)を、混合比(固形物換算)が2〜50/98〜50(質量%)となるようにブレンドしたクロロプレン系重合体ラテックス。
ラテックス(A):クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0.1〜10質量部とをアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルフォン酸塩またはアルキルジフェニルエーテルスルフォン酸塩の中から選ばれる1種類以上の化合物0.4〜5.0質量部を用いて乳化重合した共重合体のラテックス。
ラテックス(B):クロロプレンと共重合可能でエチレン性不飽和カルボン酸以外の単量体とクロロプレンとの共重合体のラテックスまたはクロロプレン単独のラテックス。
【選択図】なし

Description

本発明は、クロロプレン系重合体ラテックス及びその用途に関するものである。
クロロプレン系重合体、粘着付与樹脂及び金属酸化物等の混合物をトルエン、アセトン、メチルエチルケトンやヘキサン等の有機溶剤に溶解したクロロプレン系接着剤は接着性能に優れるため、木工、家具、車輌及びその他の分野において広く使用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、静置状態で放置すると相分離する問題があり、改善が望まれていた。
特開2003−226852号公報(第3頁;実施例1及び2) 特開2005−8713号公報(第8頁、実施例1〜12)
本発明は、接着剤とした際の接着性能を維持しつつ、相分離安定性に優れたクロロプレン系重合体組成物を提供するものである。
本発明は、次のラテックス(A)とラテックス(B)を、混合比(固形物換算)が2〜50/98〜50(質量%)となるようにブレンドしたクロロプレン系重合体ラテックスに関する。
ラテックス(A):クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0.1〜10質量部とをアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルフォン酸塩またはアルキルジフェニルエーテルスルフォン酸塩の中から選ばれる1種類以上の化合物0.4〜5.0質量部を用いて乳化重合した共重合体のラテックス。
ラテックス(B):クロロプレンと共重合可能でエチレン性不飽和カルボン酸以外の単量体とクロロプレンとの共重合体のラテックスまたはクロロプレン単独のラテックス。
ここで、ラテックス(A)およびラテックス(B)の少なくとも一方に、クロロプレン100質量部に対してロジン酸の金属塩を0.1〜10質量部含むことが好ましい。更に、ラテックス(A)およびラテックス(B)の少なくとも一方に、クロロプレン100質量部に対して芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩を0.2〜5.0質量部含むことが好ましい。そして、本発明のクロロプレン系重合体ラテックスを乳化破壊し、固形物として分離して得られたクロロプレン系重合体組成物、及びこのクロロプレン系重合体組成物を用いた接着剤により上記課題を解決したものである。
本発明のクロロプレン系重合体ラテックスから得られるクロロプレン系重合体組成物を含有してなる接着剤は、相分離安定性に優れている。このため、木工、家具、車輌、布材、皮材、金属、複合材料や靴部品等の接着剤として好適である。
本発明で云うクロロプレン系重合体ラテックスとは、後述する2種類のクロロプレン系重合体のラテックス(A)およびラテックス(B)をブレンドした後のラテックスである。
ここで、クロロプレン系重合体とは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンと称す)の単独重合体、またはクロロプレン及びクロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体の総称である。
ラテックス(A)は、クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0.1〜10質量部とをアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルフォン酸塩及びアルキルジフェニルエーテルスルフォン酸塩の中から選ばれる1種類以上の化合物0.4〜5.0質量部を用いて乳化重合した共重合体のラテックスである。ラテックス(A)を用いることで、相分離安定性に優れた接着剤が得られる。
ラテックス(B)は、クロロプレンと共重合可能でエチレン性不飽和カルボン酸以外の単量体とクロロプレンとの共重合体のラテックスまたはクロロプレン単独のラテックスである。ラテックス(B)を用いることで、粘度安定性に優れた接着剤が得られる。
本発明のクロロプレン系重合体ラテックスは、ラテックス(A)とラテックス(B)を、混合比(固形分換算)が2〜50/98〜50(質量%)となるようにブレンドしたクロロプレン系重合体ラテックスである。この混合比は、好ましくは3〜40/97〜60(質量%)、更に好ましくは5〜35/95〜65(質量%)である。このような混合比とすることで、優れた接着性能を維持しつつ、相分離安定性及び貯蔵時の粘度安定性のバランスに優れた接着剤が得られる。ラテックス(A)が2%に満たないと得られる接着剤は、相分離安定性が悪く、50%を超えると粘度安定性が悪化する。
クロロプレンと共重合可能なエチレン性不飽和カルボン酸は、特に限定するものではないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等が挙げられる。これらは単独または2種類以上を併用しても良い。
エチレン性不飽和カルボン酸の添加量は、クロロプレン100質量部に対して0.1〜10質量部である。好ましくは0.5〜5質量部で、更に好ましくは0.6〜4質量部である。エチレン性不飽和カルボン酸の添加量が0.1質量部未満では接着剤の相分離安定性が悪く、10質量部を超えると、ラテックス(A)の粘度が上昇して重合が困難となり、また得られる接着剤の粘度安定性が悪くなる。
アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルフォン酸塩またはアルキルジフェニルエーテルスルフォン酸塩等は、各工程におけるクロロプレン系重合体の安定性を保持するために使用される乳化剤である。
これら乳化剤としては、このような構造であれば特に限定されるものではないが、例えば、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸カリウム、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸カリウム、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルスルフォン酸カリウム等が挙げられる。
ドデシルベンゼンスルフォン酸塩は、直鎖型と側鎖型があるが、直鎖型のものを使用することが好ましい。
ラテックス(A)には、これらの乳化剤の中から選ばれる1種類以上の乳化剤を含有することが必須である。その添加量は、クロロプレン100質量部に対して合計で0.4〜5.0質量部である。好ましくは0.5〜3.0質量部で、更に好ましくは0.55〜2.5質量部である。0.4質量部に満たない場合は、クロロプレン系重合体の重合安定性が不十分であり、5.0質量部を越えて添加してしまうと得られる接着剤の接着性能が悪くなる恐れがある。
クロロプレンと共重合可能でエチレン性不飽和カルボン酸以外の単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸のエステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸のエステル類、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられ、必要に応じて2種類以上を併用することも可能である。ラテックス(B)に用いるこれらの単量体は、全単量体の30質量%以下が好ましい。
ラテックス(A)およびラテックス(B)の少なくとも一方にロジン酸の金属塩を添加すると、クロロプレン系重合体ラテックスを中性にしてから乳化破壊するとき、固体化し易く好ましい。このロジン酸の金属塩は乳化重合する際の乳化剤として添加しても良く、また重合後に添加剤として添加しても構わない。
ロジン酸としては、例えば、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸やピマール酸等の単独または混合物が挙げられる。これらにステアリン酸やオクタデセン酸等の脂肪酸が含まれても構わない。
ロジン酸の金属塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。これらの中でも、ナトリウム塩やカリウム塩が取り扱い易く好適に用いられる。
ロジン酸の金属塩は、クロロプレン100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲で添加するのが良く、好ましくは1〜7質量部で、更に好ましくは1.2〜5質量部である。ロジン酸の金属塩が0.1質量部未満ではクロロプレン系重合体ラテックスを乳化破壊して、固体化することが困難となる恐れがあり、10質量部を越えて添加してしまうと得られる接着剤の接着性能が悪くなる恐れがある。
ラテックス(A)およびラテックス(B)の少なくとも一方に芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩を乳化分散助剤として用いると、重合反応が安定化され制御し易くなる、乳化破壊の前のラテックス中和工程の安定性が増し、好ましい。芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩の添加時期は重合反応の前でも後でもいずれでも構わないが、重合前が好ましい。その添加量としてはクロロプレン100質量部に対して0.2〜5.0質量部が好ましい。0.2部に満たない場合は、中和したラテックスの安定性が不十分である。5.0質量部を超えると本発明の接着剤の接着性能が悪くなる恐れがある。
ラテックス(A)またはラテックス(B)は、乳化剤、乳化分散助剤として、前出の化合物を用いればよく、一般に公知のクロロプレン系重合体の乳化重合方法で製造できる。即ち、ラテックス(A)においてはクロロプレンとエチレン性不飽和カルボン酸を、ラテックス(B)においてはクロロプレン単独、またはクロロプレン及びエチレン性不飽和カルボン酸以外でクロロプレンと共重合可能な単量体を、乳化剤、乳化分散助剤、及び触媒や連鎖移動剤の存在下で乳化重合させ、目的とする重合率に達した際に重合禁止剤を添加して得られるものである。
重合の触媒としては、過硫酸カリウム等の無機過酸化物、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類等の有機過酸化物等を挙げることができる。これらの中でも、安定した重合が行えるという観点から、過硫酸カリウムを使用することが好ましい。触媒は、0.1〜5質量%の水溶液で使用することが好ましい。
触媒の活性を高めるために、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ハイドロサルファイトソーダ、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸カリウム、酸化鉄(II)、アントラキノンβスルフォン酸ナトリウム、フォルムアミジンスルフォン酸、L−アスコルビン酸等を添加することができる。
連鎖移動剤としては、クロロプレン系重合体の製造に一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類や、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用することができる。
重合禁止剤としては、クロロプレン系重合体の製造に一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、チオジフェニルアミン、ジエチルハイドロキシルアミン、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ハイドロキノンメチルエーテル等の公知の重合禁止剤を使用することができる。
最終重合率については、特に限定されるものではなく任意に決めることができるが、55〜95%の範囲にすることが好ましい。最終重合率が55%未満では接着強度が低くなる恐れがあり、95%を越えると溶剤に不要のゲルを生成するため接着剤として使い難くなる恐れがある。なお、連鎖移動剤の種類や使用量、重合率の制御を行うことにより、クロロプレン系重合体のムーニー粘度も制御することができる。
重合温度は、制御しやすいという観点から0〜55℃の範囲であることが好ましい。なお重合反応をより円滑かつ安全に行うには、重合温度を10〜45℃とすることが好ましい。このようにして得られたラテックス(A)またはラテックス(B)は、スチームフラッシュ法や濃縮法により高温下にさらして未反応の単量体を除去する。
単量体を除去したラテックス(A)およびラテックス(B)はpHを中性に調整する。この中和のタイミングは2種類のラテックスをブレンドし、本発明のクロロプレン系重合体ラテックスを得た後でも構わない。
中和剤としては酢酸、メタクリル酸等の酸性物質の水溶液や苛性ソーダ、水酸化カリウム、炭酸ソーダ等の塩基性物質の水溶液が使用される。
クロロプレン系重合体ラテックスには、老化防止剤を添加することができる。例えば、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシアルキルエステル、ジエチル[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ホスホネート、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6トリイル)トリ−p−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)ポロピオネート]等が挙げられる。
クロロプレン系重合体ラテックスには、耐光性を良くする目的でベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン等の光安定剤を任意に添加することができる。
このようにして得られたクロロプレン系重合体ラテックスを乳化破壊して、固体化してクロロプレン系重合体組成物が得られる。この乳化破壊の方法は、特に限定されるものではないが、例えば、得られたクロロプレン系重合体ラテックスを凍結凝固または塩析させることによって行える。その後、水洗、乾燥して固体化することにより本発明のクロロプレン系重合体組成物が得られる。クロロプレン系重合体組成物はシート状またはチップ状に成形して使用する。
クロロプレン系重合体組成物は適当な有機溶媒、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタン、酢酸イソプロピルや酢酸エチル等の単独または混合物に溶解して接着剤として使用することができる。
接着剤には、亜鉛華やマグネシウム等の様な金属酸化物や老化防止剤、フェノール系樹脂、ロジン樹脂、クマロン樹脂や石油樹脂等の粘着付与樹脂、ホルムアルデヒドキャッチャー剤、充填剤等の接着剤に一般的に用いる添加剤を添加することができる。
接着剤の製造方法としては、アルキルフェノール樹脂と酸化マグネシウムを有機溶剤に溶かし25℃で20時間放置させた前反応樹脂溶液にクロロプレン系重合体組成物、金属酸化物や老化防止剤等をロール混練したものを溶解させる方法が一般的であるが、前反応やロール混練等の準備作業を省略しても構わない。特に生産性を考慮すると、クロロプレン系重合体組成物、金属酸化物や老化防止剤等をロール混練せずに有機溶剤に直接溶解するのが好ましい。
接着剤は、紙、木材、布、皮、ジャージ、革、レザー、ゴム、プラスチック、フォーム、陶器、ガラス、モルタル、セメント系材料、セラミック、金属などの同種、あるいは異種の接合用に好適である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。なお、下記の実施例において部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
[実施例1]
[ラテックス(A)の製造]
内容積5リットルの反応器を用い、窒素気流下で、水120部、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム1.0部(ネオペレックスG−65:花王社製)、β−ナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(デモールNL:花王社製)1.0部、その他添加剤として水酸化ナトリウム0.2部、亜硫酸ナトリウム0.1部を仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン100部、メタクリル酸(MAA GE−110:三菱瓦斯化学社製)2部とn−ドデシルメルカプタン0.2部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を触媒として用いて窒素雰囲気下40℃で重合させ、最終重合率が85%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止させた。得られた共重合体乳化液に2%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを9.0に調整し、減圧下で未反応単量体を除去した。
[ラテックス(B)の製造]
内容積5リットルの反応器を用い、窒素気流下で、水120部、ロジン酸のナトリウム塩(ロンジス3RN:荒川化学社製)4.0部、β−ナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(デモールNL:花王社製)0.5部、その他添加剤として水酸化ナトリウム0.5部、亜硫酸水素ナトリウム0.3部を仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン100部とn−ドデシルメルカプタン0.1部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を触媒として用いて窒素雰囲気下40℃で重合させ、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止し、減圧下で未反応単量体を除去した。
[クロロプレン系重合体組成物のゴムシート作製]
固形分換算でラテックス(A)とラテックス(B)を10%/90%でブレンドしたクロロプレン系重合体ラテックスを得、5%酢酸水溶液にてpHを7に調整した。ここにおいて凝固物発生等の異常は見られなかった。凍結凝固乾燥法により、クロロプレン系重合体組成物を得、ゴムシートに成形した。
[接着剤の製造]
粘着付与樹脂と酸化マグネシウムを有機溶剤に溶かし25℃で20時間反応させた樹脂溶液にクロロプレン系重合体組成物のゴムシート、老化防止剤、酸化マグネシウム、酸化亜鉛及び老化防止剤を直接溶解することにより接着剤を製造した。各成分の詳細と配合量については、表1のとおり。
[接着剤相分離安定性]
接着剤溶液をガラス瓶に入れ、50℃4週間後の溶液状態を目視で観察した。○は均一、△は少し相分離が有り、×は相分離がひどい状態。
[接着剤粘度安定性]
接着剤溶液をガラス瓶に入れた直後と、50℃4週間放置後の溶液粘度をブルックスフィールド粘度計を用いて測定比較した。
[接着剥離強度]
帆布(25×150mm)2枚それぞれに接着剤を200g/m塗布する。オープンタイムを30分とりハンドローラーで5往復した。セットタイム3時間後の初期強度及び10日後の常態強度を200mm/minの引張速度で測定した。
[実施例2]
クロロプレン系重合体ラテックスとして、固形分換算でラテックス(A)とラテックス(B)を40%/60%でブレンドした以外は、実施例1と同様に評価を行った。
[実施例3]
ラテックス(A)において、メタクリル酸の添加量を1.0部、重合温度を30℃、重合率を90%とした以外は、実施例1と同様に評価を行った。
[実施例4]
ラテックス(A)において、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムをアルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム(ペレックスSSH:花王社製)1.0部に変更し、β−ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩の添加量を0.5部とした以外は、実施例1と同様に評価を行った。
[比較例1]
クロロプレン系重合体ラテックスとして、ラテックス(B)が100%とした以外は、実施例1と同様に評価を行った。相分離安定性が悪いことがわかる。
[比較例2]
クロロプレン系重合体ラテックスとして、固形分換算でラテックス(A)とラテックス(B)を75%/25%でブレンドした以外は、実施例1と同様に評価を行った。40℃4週間後の粘度が急激に増加した。即ち、貯蔵時の粘度安定性が悪いことがわかる。
[比較例3]
ラテックス(A)において、メタクリル酸の添加量を11.0部に変更したが、重合中に不安定化し凝固してしまった。評価は出来なかった。
Figure 2007332206
Figure 2007332206

Claims (5)

  1. 次のラテックス(A)とラテックス(B)を、混合比(固形物換算)が2〜50/98〜50(質量%)となるようにブレンドしたクロロプレン系重合体ラテックス。
    ラテックス(A):クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0.1〜10質量部とをアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルフォン酸塩またはアルキルジフェニルエーテルスルフォン酸塩の中から選ばれる1種類以上の化合物0.4〜5.0質量部を用いて乳化重合した共重合体のラテックス。
    ラテックス(B):クロロプレンと共重合可能でエチレン性不飽和カルボン酸以外の単量体とクロロプレンとの共重合体のラテックスまたはクロロプレン単独のラテックス。
  2. ラテックス(A)およびラテックス(B)の少なくとも一方が、クロロプレン100質量部に対してロジン酸の金属塩を0.1〜10質量部含むことを特徴とする請求項1に記載のクロロプレン系重合体ラテックス。
  3. ラテックス(A)およびラテックス(B)の少なくとも一方が、クロロプレン100質量部に対して芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物の金属塩を0.2〜5.0質量部含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロプレン系重合体ラテックス。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のクロロプレン系重合体ラテックスを乳化破壊し、固形物として分離して得られたクロロプレン系重合体組成物。
  5. 請求項4に記載のクロロプレン系重合体組成物を用いた接着剤。

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