JP2010094911A - ラミネートフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも(A)層/(B)層/(C)層/(D)層の4層から構成され、(A)層が熱可塑性樹脂から構成される熱可塑性樹脂フィルム、(B)層がオレフィン系重合体、下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンから構成される樹脂組成物からなるポリオレフィンフィルム、(C)層がポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤、(D)層が基材から構成されるラミネートフィルムを用いる。
【化1】
(式中、R1はアルキル基又はアルケニル基を示し、R2、R3は−OCR′(R′は炭化水素基を表す)又は−Hを表し、m、nは1〜10の整数である。)
【選択図】 なし
Description
以下に、本発明について詳細に説明する。
このようなポリオキシエチレンアルキルアミンを構成するR1、R2、R3の炭素数は、該ポリオキシエチレンアルキルアミンの接着剤への移行速度を決定するため重要であり、炭素数が8〜30であり、好ましくは8〜22である。R1、R2、R3の炭素数が7以下である場合、ポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤への移行量が減少し、接着剤の硬化速度向上効果が低く好ましくない。また炭素数が30を超える場合はアミノ基の量が少なくなり、接着剤の硬化速度向上効果が低く好ましくない。このようなポリオキシエチレンアルキルアミンとしては、ドデシルジオキシエチルアミン、テトラデシルジオキシエチルアミン、オクタデシルジオキシエチルアミン、16−オキシヘプタデシルジオキシエチルアミン、オクタデシルオキシエトキシエチルアミン、17−オクタデセニルジオキシエチルアミン、1−メチルヘプタデシルジオキシエチルアミンなどを例示することができる。このようなポリオキシエチレンアルキルアミンは一種を単独で用いても構わないが、二種以上を混合して使用してもよい。
エチレン系重合体の場合は、JIS K6922−1(1997年)に準拠し、プロピレン系重合体の場合はJIS K7210に準拠して測定した。
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
実施例により得られたラミネートフィルムを幅25mm、長さ100mmの形状に切り取り、ポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を介して接着させたPETフィルムとポリオレフィンフィルム間の接着強度をオートグラフDCS−100((株)島津製作所製)にて測定した。測定はラミネート成形5分後と700分後に行った。剥離速度は300mm/分である。
(株)アドバンテスト製TR8601とTR−42を用い、23℃,50%RHの環境下で、加電圧500kVにおける1分後の実施例により得られたラミネートフィルムの(A)層側表面の固有抵抗値を測定した。
協和界面科学(株)製自動接触角・界面張力計PD−Zを使用し、23℃、50%RHの環境下において、実施例により得られたラミネートフィルムの(A)層側表面に純水を滴下した直後の接触角を求めた。
オレフィン系重合体として、MFRが8g/10分、密度が918kg/m3である低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン213、以下PE−Aと記す場合がある)99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミンとしてポリオキシエチレンドデシルアミン(日油(株)製 商品名ナイミーンL−202、以下、B−1と記す場合がある)を0.05重量%になるよう配合し、ニ軸押出機((株)東洋精機製作所製 ラボプラストミル)にて溶融混練し樹脂組成物のペレットを得た。
セイカボンドは大日精化工業(株)製
セイカボンドE−263:ポリエステルポリオール
セイカボンドC−26:ポリイソシアネート
接着剤厚み:1μm
得られたラミネートフィルムの接着強度を表1に示した。
樹脂組成物として、PE−Aを99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.05重量%の代わりに、PE−Aを99.99重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.01重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
樹脂組成物として、PE−Aを99.95重量%、脂肪酸アミン(B−1)を0.05重量%の代わりに、PE−Aを99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミンとしてポリオキシエチレンオクタデシルアミン(日油(株)製、商品名ナイミーンS−202、以下、B−2と記す場合がある。)を0.05重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
樹脂組成物として、PE−Aを99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−2)を0.05重量%の代わりに、PE−Aを99.9重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−2)を0.1重量%とした以外は、実施例3と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
樹脂組成物として、PE−Aを99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.05重量%の代わりに、オレフィン系重合体としてMFRが10g/10分、密度が914kg/m3であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンZ−TZ420、以下、PE−Bと記す場合がある。)を99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.05重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
熱可塑性樹脂フィルムとして、ポリエチレンフィルムの代わりに無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績(株)製、商品名パイレンフィルム−CT P1128、厚み20μm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
樹脂組成物として、PE−Aを99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.05重量%の代わりに、PE−Aを100重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示したが、初期接着強度(5分後)、700分後の接着強度とも低く劣っていた。
樹脂組成物として、PE−Aを99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.05重量%の代わりに、PE−Aを97重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を3重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムの作製を試みたが、押出機より樹脂組成物を押出すことができなかった。
オレフィン系重合体として、MFRが6.5g/10分、密度が900kg/m3であるプロピレン系重合体(日本ポリプロ(株)製、商品名FW4BT、以下、PPと記す場合がある。)99.95重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン(B−1)を0.05重量%になるよう配合し、ニ軸押出機((株)東洋精機製作所製 ラボプラストミル)にて溶融混練し樹脂組成物のペレットを得た。
セイカボンドは大日精化工業(株)製
接着剤厚み:3μm
得られたラミネートフィルムの接着強度を表2に示した。
Claims (6)
- 少なくとも(A)層/(B)層/(C)層/(D)層の4層から構成され、(A)層が熱可塑性樹脂から構成される熱可塑性樹脂フィルム、(B)層がオレフィン系重合体98〜99.999重量%、下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミン0.001〜2重量%から構成される樹脂組成物からなるポリオレフィンフィルム、(C)層がポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤、(D)層が少なくとも1層以上の基材からなることを特徴とするラミネートフィルム。
- (A)層の熱可塑性樹脂フィルムが、一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンを含まないことを特徴とする請求項1に記載のラミネートフィルム。
- (B)層の樹脂組成物が、グリセリン脂肪酸エステルを含まないことを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネートフィルム。
- ラミネートフィルムの(A)層側表面の表面固有抵抗値が1013〜1017(Ω)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラミネートフィルム。
- ラミネートフィルムの(A)層側表面における水の接触角が50°以上110°以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のラミネートフィルム。
- ラミネート成形後、23℃の雰囲気で5分間放置した際の接着強度が0.7N/25mm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のラミネートフィルム。
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