JP2009166311A - ラミネートフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ポリウレタン系接着剤やイソシアネート系接着剤のポットライフを損なわずにラミネート成形直後の接着性を改良したラミネートフィルムを提供することである。
【解決手段】オレフィン系重合体98〜99.999重量%、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含む脂肪酸金属塩0.001〜2重量%から構成される樹脂組成物からなり、かつ接着面が酸化処理されているポリオレフィンフィルムをポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を介して、少なくとも1層以上の基材と貼り合わせたことを特徴とするラミネートフィルムを製造し用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明はラミネートフィルムに関するものである。更に詳しくは、ポリウレタン系接着剤やイソシアネート系接着剤のポットライフを損なわずにラミネート成形直後の接着性を改良したラミネートフィルムに関するものである。
ラミネートフィルムは、食品包装、医療品・薬品等の包装、シャンプー・化粧品等の包装など、包装材料の多機能化を可能とする方法として広く採用されている。このようなラミネートフィルムは、一般に、押出ラミネート法、溶剤型ドライラミネート法、無溶剤型ドライラミネート法などを用い、ポリエステルやポリアミド、アルミ箔などの基材にポリウレタン系接着剤やイソシアネート系接着剤を介し、ポリオレフィンフィルムを貼り合わせることで製造される。ポリウレタン系接着剤やイソシアネート系接着剤は、基材表面に塗布され、ポリオレフィンフィルムと貼り合わされた後に硬化することにより高い接着強度を発現させるが、これらの接着剤では硬化反応が遅く、エージングと称される40℃程度の熱処理が必要とされている。また、硬化速度が遅いことによりラミネート直後の接着強度が低いため、トンネリングなどの接着不良を生じることもある。
このため、接着剤の硬化速度を上げる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。たとえば、反応速度の高いイソシアネートを用いる方法、接着剤に反応速度を上げる触媒を添加する方法が知られているが、接着剤の粘度が上昇するため安定した塗布が行えないといった問題が生じる。とくに無溶剤型接着剤は、溶剤による粘度低下を行えないため、接着剤自体の粘度を下げる必要があり、このような方法を選択することができない。
また、印刷インキにポリウレタン硬化触媒を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法は、接着剤の粘度を変えずに接着剤の硬化速度を向上させる方法として有効であるものの、印刷を施さない場合や部分的に印刷インキが存在しない柄では、その部分の硬化速度を高めることができない。
さらに、貼り合わせるフィルムの少なくとも一方にポリウレタン硬化触媒を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、本文献に記載されている触媒は、アミン化合物、有機錫化合物、イプシロンカプロラクタムなど人体に悪影響を及ぼす可能性が高く、ラミネートフィルムの主用途である食品包装などに用いることができない。
特開平8−269428号公報 特表2000−514376号公報 国際公開第97/03821号パンフレット
本発明は、上記のような状況を鑑みなされたものであって、ポリウレタン系接着剤の硬化速度を高めるエージング処理を必要としなくともラミネート直後の接着性に優れ、かつ安全性に優れたラミネートフィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、オレフィン系重合体に特定の脂肪酸金属塩から構成される樹脂組成物からなるポリオレフィンフィルムを用いることによりラミネート直後の接着性が優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、オレフィン系重合体98〜99.999重量%、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含む脂肪酸金属塩0.001〜2重量%から構成される樹脂組成物からなり、かつ接着面が酸化処理されているポリオレフィンフィルムをポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を介して、少なくとも1層以上の基材と貼り合わせたことを特徴とするラミネートフィルムに関するものである。
また、本発明は、ラミネート成形後に30℃以上の熱処理が施されていないことを特徴とするラミネートフィルムに関するものである。
さらに、本発明は、ラミネート成形後、23℃の雰囲気で5分間放置した際の接着強度が0.7N/15mm以上であることを特徴とするラミネートフィルムに関するものである。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明を構成するオレフィン系重合体は、エチレン、プロピレン、1−ブテンなど炭素数2〜12のα−オレフィンの単独重合体もしくはビニル化合物との共重合体を示す。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体等のエチレン系重合体、ポリプロピレン(PP)、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体などのプロピレン系重合体、ポリ1−ブテン、ポリ1−ヘキセン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、これらオレフィン系重合体は、1種単独又は2種以上の組み合わせで用いてもよい。このようなオレフィン系重合体の中では、フィルム成形性やコストパフォーマンスに優れるため、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体が好ましく、フィルム強度の観点からエチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体が特に好ましい。
また、本発明を構成するオレフィン系重合体は、JIS K6922−1(1997年)で測定した密度が880〜970kg/mの範囲にあると包装材料などに適したラミネートフィルムが得られるため好ましい。密度が低すぎるとフィルムの耐熱性が不足する場合があり、密度が高すぎるとフィルムの剛性が高くなり過ぎる場合がある。
本発明を構成する脂肪酸金属塩は、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含むことを特徴とし、金属が亜鉛であると接着剤の硬化速度向上効果が高く好ましい。また、1分子内に1種、または鎖長、構造の異なる2種以上の脂肪酸を有していてもよい。
このような脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸は、炭素数4〜30、好ましくは炭素数8〜22、最も好ましくは炭素数12〜18である飽和及び/又は不飽和脂肪酸である。脂肪酸鎖長の制御は、脂肪酸金属塩の接着剤への移行速度を決定するため重要である。炭素数が4未満である場合、ポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤への移行量が減少し、接着剤の硬化速度向上効果が低く好ましくない。また炭素数が30を超える場合は金属原子の量が少なくなり、接着剤の硬化速度向上効果が低く好ましくない。このような脂肪酸金属塩としては、モノオクタン酸亜鉛、ジオクタン酸亜鉛、モノオクテン酸亜鉛、ジオクテン酸亜鉛、モノラウリン酸亜鉛、ジラウリン酸亜鉛、モノステアリン酸亜鉛、ジステアリン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、オクタン酸リチウム、ラウリン酸リチウム、ステアリン酸リチウム、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルトなどを例示することができる。
このような脂肪酸金属塩は市販品から入手することができ、脂肪酸亜鉛は、例えば日油株式会社からジンクラウレート、ジンクステアレートなどの商品名で販売されており、脂肪酸コバルトは、例えば日化産商事株式会社から販売されており、脂肪酸リチウムは、例えば川村化成工業株式会社から販売されている。
本発明を構成する樹脂組成物における配合は、オレフィン系重合体98〜99.999重量%、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含む脂肪酸金属塩0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%、さらに好ましくは0.02〜0.8重量%である。該脂肪酸金属塩が0.001重量%未満の場合、接着剤の硬化速度向上効果が低いため好ましくなく、該脂肪酸金属塩が2重量%を超える場合は、ラミネートフィルムからの滲出が過剰となり、包装材料とした場合に内容物の性質を損なう恐れがあるため好ましくない。
また、本発明を構成する樹脂組成物には、必要に応じて酸化防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、スリップ剤等、通常オレフィン系樹脂に使用される添加剤を、接着性を損なわない範囲で添加したものであっても構わない。
本発明の樹脂組成物は、通常用いられる樹脂の混合装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、回転ロールなどの溶融混練装置、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーなどが挙げられる。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はオレフィン系重合体の融点〜350℃程度が好ましい。
本発明のポリオレフィンフィルムは、インフレーション成形機やTダイキャスト成形機などの公知のフィルム成形装置により製造することができる。また、押出ラミネート成形機により溶融フィルムを製造することも可能である。さらに、共押出インフレーション成形機や共押出Tダイキャスト成形機、共押出ラミネート成形機などにより、他の高分子材料との多層フィルムも製造することが可能である。この場合、該多層フィルムは、オレフィン系重合体98〜99.999重量%、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含む脂肪酸金属塩0.001〜2重量%から構成される樹脂組成物からなる層(A層)、および上記脂肪酸金属塩を含まないオレフィン系重合体からなる層(B層)から構成される2層以上からなり、ポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤と接する層がA層であることが好ましい。他の高分子材料としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体等のエチレン系重合体、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体などのプロピレン系重合体、ポリ1−ブテン、ポリ1−ヘキセン、ポリ4−メチル−1−ペンテンなどのオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物などが挙げられる。
本発明を構成するポリオレフィンフィルムの厚みは、本発明の目的が達成される限りにおいて特に限定はなく、柔軟性に優れ、破損などの問題が小さいことから、1μm〜5mmの厚みであることが好ましく、経済性の観点から、1μm〜100μmの範囲が最も好適である。
本発明のポリオレフィンフィルム表面は、接着剤の硬化速度を高め良好な接着性能を得るために、接着剤と接する接着面が酸化されていることを特徴とする。
ポリオレフィンフィルム表面を酸化する際の酸化処理方法としては、クロム酸処理、硫酸処理、空気酸化、オゾン処理、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理等が挙げられ、ポリオレフィンフィルム表面に酸化物を効果的に形成させるためコロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、オゾン処理が特に好ましい。
コロナ放電処理は、プラスチックフィルムやシート表面の連続処理技術として広く使用されているものであり、コロナ放電処理機により発生したコロナ雰囲気にフィルムを通過させることにより行われる。コロナ放電密度として、1〜100W・分/mであることが粘着剤の再粘着性に優れ好ましい。
フレーム処理は、天然ガスやプロパン等を燃焼させたときに生じる火炎にフィルム表面を接することで処理が行われる。
プラズマ処理は、アルゴン、ヘリウム、ネオン、水素、酸素、空気等の単体又は混合気体をプラズマジェットで電子的に励起せしめた後、帯電粒子を除去し、電気的に中性とした励起不活性ガスをフィルム表面に吹き付けることにより行われる。
また、押出ラミネート成形に供する際には、良好な接着性を得るため、ダイより押出された本発明の押出ラミネート用樹脂組成物よりなる溶融フィルムの少なくとも基材と接する面を空気酸化、もしくはオゾン処理による酸化が可能である。空気による酸化反応を進行させる場合、ダイより押出された本発明の押出ラミネート用樹脂組成物の温度は290℃以上であることが好ましく、オゾンガスによる酸化反応を進行させる場合は、ダイより押出された本発明の押出ラミネート用樹脂組成物の温度は200℃以上であることが好ましい。またオゾンガスの処理量としては、ダイより押出された本発明の押出ラミネート用樹脂組成物よりなるフィルム1m当たり0.5mg以上であることが好ましい。
本発明を構成するポリウレタン系接着剤およびイソシアネート系接着剤は、特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。
ポリウレタン系接着剤は、分子内に少なくとも2個以上の水酸基を有する少なくとも1種以上のポリオール成分と分子内に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有する少なくとも1種以上のポリイソシアネート成分及び/又はジイソシアネートから構成される接着剤であることが好ましい。ポリオール成分は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオールなどから適宜選択することができる。ジイソシアネートとしては、4,4’−、2,4’−及び2,2’−ジイソシアネートジフェニルメタン、1,5−ジイソシアネートナフタリン、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキシルメタン、1,4−ジイソシアネートベンゼン、及び/又は2,4−もしくは2,6−ジイソシアネートトルエンなどの芳香族ジイソシアネート、1,6−ジイソシアネートヘキサン、1,10−ジイソシアネートデカン、1,3−ジイソシアネートシクロペンタン、1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、1−イソシアネート−3,3,5−トリメチル−3もしくは−5−イソシアネートメタンシクロヘキサンなどの脂肪族および脂環式ジイソシアネートを例示することができる。ポリイソシアネート成分は、これらのジイソシアネート単量体から製造することができる。
ポリウレタン系接着剤として、大日精化工業(株)製、商品名セイカボンドE−263、セイカボンドC−26等、イソシアネート系接着剤として、日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL等の市販品を用いることができる。
これらのポリウレタン系接着剤、イソシアネート系接着剤には、接着性やポットライフに悪影響を与えない範囲で反応触媒やその他の添加剤を配合することができる。
イソシアネート系接着剤としては、上記ポリイソシアネート及び/又はジイソシアネートを主成分とし、アミン化合物などを硬化剤として用いるものを例示することができる。
これらの接着剤の厚みは、特に限定されるものではないが、0.01〜10μmであると接着剤の硬化速度向上効果が高いため好ましく、更に好ましくは0.1〜6μmである。
接着剤は、公知の押出ラミネーター、溶剤型ドライラミネーター、無溶剤型ドライラミネーターに付帯されているコーターにて基材、および/またはポリオレフィンフィルムに塗布される。
接着剤の希釈に用いられる溶剤については、特に限定されるものではないが、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロリド、エチレンクロリド等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホアミド、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、水等を例示することができる。
本発明のラミネートフィルムを構成する基材としては、合成高分子フィルム又はシート、織布、不織布、紙、金属箔等が挙げられる。合成高分子フィルム又はシートとして、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成高分子からなるフィルム又はシート等が挙げられる。更に、これら高分子フィルム又はシートは、その表面がアルミニウムやアルミナ、シリカなどにより蒸着されたものでもよく、また、表面がウレタン系インキ等を用い印刷されたものであってもよい。織布、不織布としては、ポリエステルやポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂製のもの、あるいはスフなどの天然材料を原料したものが挙げられる。紙としては、クラフト紙、クルパック紙、上質紙、グラシン紙、板紙等が挙げられる。
本発明のラミネートフィルムは、公知の押出ラミネート成形機、溶剤型ドライラミネート成形機、無溶剤型ドライラミネート成形機などを用いて、ポリオレフィンフィルムと基材を貼り合わせることにより製造することができる。
本発明のラミネートフィルムは、公知の押出ラミネート成形や溶剤型ドライラミネート成形、無溶剤型ドライラミネート成形後に施される30℃以上での熱処理を施してもよいが、生産性の観点から該熱処理を不要とすることも可能である。
その際、ラミネート成形後、23℃の雰囲気で5分間放置した際の接着強度が0.7N/25mm以上であると、トンネリングなどの接着トラブルを回避することが可能となり好ましく、さらに好ましくは1.0N/25mm以上である。
このようなラミネートフィルムは、スナック菓子、インスタントラーメン等の乾燥食品、スープ、味噌、漬物、飲料等の水物飲食品、薬、輸液バッグ等の医薬品、シャンプー、化粧品など広範囲にわたる包装材料として用いることができる。
本発明のラミネートフィルムは、エージング処理を施さなくても接着性に優れるため、生産性に優れた食品などの包装フィルムとして非常に有用である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
エチレン系重合体の場合は、JIS K6922−1(1997年)に準拠し、プロピレン系重合体の場合はJIS K7210に準拠して測定した。
(2)密度
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(3)接着性
実施例により得られたラミネートフィルムを幅25mm、長さ100mmの形状に切り取り、ポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を介して接着させたPETフィルムとポリオレフィンフィルム間の接着強度をオートグラフDCS−100(島津製作所製)にて測定した。測定はラミネート成形5分後と700分後に行った。剥離速度は300mm/分である。
実施例1
オレフィン系重合体として、MFRが8g/10分、密度が918kg/mである低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン213、以下PE−Aと記す場合がある)99.7重量%、脂肪酸金属塩としてジステアリン酸亜鉛(日油(株)製 商品名ジンクステアレート、以下、B−1と記す場合がある)を0.3重量%になるよう配合し、ニ軸押出機(東洋精機製 ラボプラストミル)にて溶融混練し樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットを25mmΦのスクリューを有する押出ラミネート装置(プラコー(株)製)の押出機へ供給し、320℃の温度でTダイより押出することにより空気酸化したポリオレフィンフィルムを、ニ軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 商品名エステルフィルムE−5100、厚み25μm、以下、PETと記す場合がある)のコロナ処理面に以下に示す比率で配合したポリウレタン系接着剤を塗布し溶剤を乾燥した基材と、支持層として用いた厚みが35μmのPET/LDPE構成2層フィルムのLDPE面の間に、樹脂組成物が20μmの厚さになるようサンドイッチラミネートしラミネートフィルムを得た。得られたラミネートフィルムの構成を次に示す。
ポリウレタン系接着剤の配合:セイカボンドE−263(25部)+セイカボンドC−26(5部)+酢酸エチル(150部)
セイカボンドは大日精化工業(株)製
セイカボンドE−263:ポリエステルポリオール
セイカボンドC−26:ポリイソシアネート
接着剤厚み:1μm
ラミネートフィルムの構成:[PET(基材)]/[エチレン系樹脂組成物]/[LDPE/PET(支持層)2層フィルム]
得られたラミネートフィルムの接着強度を表1に示した。
Figure 2009166311
実施例2
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを99.4重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.6重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
実施例3
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩としてジラウリン酸亜鉛(日油(株)製、商品名ジンクラウレート、以下、B−2と記す場合がある。)を0.3重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
実施例4
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−2)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを99.9重量%、脂肪酸金属塩(B−2)を0.1重量%とした以外は、実施例3と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
実施例5
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、オレフィン系重合体としてMFRが10g/10分、密度が914kg/mであるエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンZ−TZ420、以下、PE−Bと記す場合がある。)を99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示した。
比較例1
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを100重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示したが、初期接着強度(5分後)、700分後の接着強度とも低く劣っていた。
比較例2
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを97.8重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を2.2重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムの製造を試みたが、押出フィルムの発煙が著しく多く、ラミネートフィルムを得ることはできなかった。
比較例3
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩としてステアリン酸マグネシウム(日油(株)製、商品名マグネシウムステアレートG、以下、B−3と記す場合がある。)を0.3重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示したが初期接着強度(5分後)、700分後の接着強度とも低く劣っていた。
比較例4
樹脂組成物として、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%の代わりに、PE−Aを99.7重量%、脂肪酸金属塩としてステアリン酸カルシウム(日油(株)製、商品名カルシウムステアレートG、以下、B−4と記す場合がある。)を0.3重量%とした以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを得た。評価結果を表1に示したが初期接着強度(5分後)、700分後の接着強度とも低く劣っていた。
実施例6
オレフィン系重合体として、MFRが6.5g/10分、密度が900kg/mであるプロピレン系重合体(日本ポリプロ製、商品名FW4BT、以下、PPと記す場合がある。)99.7重量%、脂肪酸金属塩(B−1)を0.3重量%になるよう配合し、ニ軸押出機(東洋精機製 ラボプラストミル)にて溶融混練し樹脂組成物のペレットを得た。
フィルム成形は、3種3層共押出キャストフィルム成形機(プラスチック工学研究所製)を用いた。一方の表面層(A層)を構成する押出機に上記樹脂組成物ペレットを、他の2層(B1層、B2層)を構成する押出機にはPP(100重量%)のペレットを供給し、220℃の温度でTダイより押出し、(A)層/(B1)層/(B2)層からなる多層フィルムを得た後、(A)層表面に30W・分/mの条件でコロナ処理を施した。各層の厚みは20μmであった。
ラミネート成形は、溶剤型ドライラミネーター(井上金属工業(株)製)を用いた。ニ軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 商品名エステルフィルムE−5100、厚み25μm、以下、PETと記す場合がある)のコロナ処理面に以下に示す比率で配合したポリウレタン系接着剤を塗布し溶剤を乾燥した基材と上記多層フィルムの(A)層表面とを貼り合わせラミネートフィルムを得た。
ポリウレタン系接着剤の配合:セイカボンドE−263(25部)+セイカボンドC−26(5部)+酢酸エチル(150部)
セイカボンドは大日精化工業(株)製
接着剤厚み:1μm
得られたラミネートフィルムの接着強度を表2に示した。
Figure 2009166311
実施例7
(A)層に用いるオレフィン系重合体として、MFRが2g/10分、密度が920kg/mであるエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンZ−ZF230、以下、PE−Cと記す場合がある)へ変更し、かつ(B1)層、(B2)層のPPをPE−Cに変更した以外は実施例6と同様にしてラミネートフィルムを得た。得られたラミネートフィルムの接着強度を表2に示した。
比較例5
(A)層表面にコロナ処理を施さなかったこと以外は実施例7と同様にしてラミネートフィルムを得た。得られたラミネートフィルムの接着強度を表2に示したが、接着性に劣っていた。

Claims (4)

  1. オレフィン系重合体98〜99.999重量%、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含む脂肪酸金属塩0.001〜2重量%から構成される樹脂組成物からなり、かつ接着面が酸化処理されているポリオレフィンフィルムをポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を介して、少なくとも1層以上の基材と貼り合わせたことを特徴とするラミネートフィルム。
  2. 脂肪酸金属塩が、炭素数が4〜30である高級脂肪酸亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載のラミネートフィルム。
  3. ポリオレフィンフィルムが、オレフィン系重合体98〜99.999重量%、亜鉛、リチウム、コバルトから選ばれる少なくとも1種の金属を含む脂肪酸金属塩0.001〜2重量%から構成される樹脂組成物からなる層(A層)、および上記脂肪酸金属塩を含まないオレフィン系重合体からなる層(B層)から構成される2層以上からなり、ポリウレタン系接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤と接する層がA層であることを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネートフィルム。
  4. ラミネート成形後、23℃の雰囲気で5分間放置した際の接着強度が0.7N/25mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラミネートフィルム。
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