JP6834705B2 - 積層体、その製造方法およびこの積層体から成る包装材料 - Google Patents

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Description

本発明は、易開封性に優れ、かつ、良好な製袋適性を示す積層体に関するものである。
食品や飲料、医薬品などの包装材料は、一般に、フィルム強度に優れるポリエステルやナイロンのようなバリア性フィルムの一方の面に、アンカーコート剤を介してシーラント層となるポリオレフィン系樹脂フィルム、中でもポリプロピレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン単独重合体、エチレン−酢酸ビニル等を積層した多層フィルムが広く利用されている。
このような包装材料は、主に、押出ラミネート法、溶剤型ドライラミネート法、無溶剤型ドライラミネート法などにより製造される。なかでも押出ラミネート法は優れた生産性を示すため、多様な包装材料の製造方法として利用され、押出ラミネート加工性に優れる高圧法低密度ポリエチレン(以下、LDPEと記す)が広く用いられている。
しかし、スナック菓子やインスタントラーメンなどの油性食品包装分野において、耐油性、易開封性が求められることから、シーラント層にはLDPEではなくポリプロピレンが用いられている。このポリプロピレンは、押出ラミネート加工に供した際、バリア性フィルムとの接着性が悪いため押出ラミネート加工には用いられず、バリア性フィルムと無延伸ポリプロピレンフィルムとをLDPEを用いたサンドウィッチラミネート加工する方法が一般的であった。そのため、包装材料を薄膜化することが困難であった。
そこで、ポリプロピレンフィルムを用いず、耐油性、易開封性に優れる積層体を得る手法として、ガラス転移温度が低く、貯蔵弾性率が低い接着剤を介してバリア性フィルムとポリオレフィンとを接着させた積層体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、特定の密度を有し、かつ高密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、高圧法低密度ポリエチレンからなるポリエチレン系樹脂組成物をシーラント層に用いた積層体が提案されている(例えば、特許文献2参照。)
しかし、いずれの手法も耐油性、易開封性は優れるものの製袋適性に劣るため、生産性に劣っていた。
特開2016−83930号公報 特開2016−84164号公報
本発明の目的は、易開封性に優れ、かつ、良好な製袋適性を示す積層体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の積層体が易開封性に優れ、かつ、良好な製袋適性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、少なくとも(A)層、(B)層、(C)層の順に積層された3層から構成され、(A)層が下記要件(i)から(iv)を満たすポリオレフィン(a)からなる層、(B)層が下記要件(v)から(vii)を満たす接着剤(b)からなる層、(C)層が少なくとも1層以上の基材からなる層であることを特徴とする積層体に関するものである。
(i)JIS K6922−1(1997年)により測定した測定された密度が900kg/m以上970kg/m以下
(ii)JIS K6922−1(1997年)により測定した測定されたメルトマスフローレート(MFR)が2g/10分以上30g/10分以下
(iii)表面酸化度が0.02以下
(iv)厚みが5μm以上25μm以下
(v)厚みが0.01μm以上3.0μm以下
(vi)JIS K7121に基づき測定されたガラス転移点が−30℃以上+10℃
(vii)20℃の貯蔵弾性率E’が1.0×10Pa以上2.5×10Pa以下
また、上記積層体からなる包装材料に関するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の(A)層を構成するポリオレフィン(a)は特に限定はなく、エチレン、プロピレン、1−ブテンなど炭素数2〜12のα−オレフィンの単独重合体又はこれらの共重合体、及びエチレンとビニルエステルやアクリル酸エステル、アクリル酸との共重合体からなる。例えば、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などのエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体等のエチレン系重合体、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、ポリ1−ブテン、ポリ1−ヘキセン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、これらは1種単独又は2種以上の組み合わせで用いてもよい。特に、(B)層との接着性の観点からエチレン単独重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体又は高圧法低密度ポリエチレンが好ましく、これらの組成物が押出ラミネート加工性にも優れるため最も好ましい。
ポリオレフィン(a)のJIS K6922−1(1997年)により測定された密度(以下、単に密度と略す)は、900〜970kg/mの範囲であり、易開封性に優れることから、より好ましくは915〜955kg/m、さらに好ましくは927〜945kg/mの範囲である。密度が900kg/m未満の範囲では易開封性に劣るため好ましくなく、970kg/mを超える範囲では(C)層のとの接着性に劣るため好ましくない。
また、ポリオレフィン(a)のJIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレート(以下、単にMFRと略す)は、2〜30g/10分の範囲であり、易開封性および製袋適性に優れることから、好ましくは5〜25g/10分の範囲より好ましくは10〜15g/10分の範囲である。MFRが2g/10分未満の範囲では易開封性に劣るため好ましくなく、30g/10分を超える範囲では押出ラミネート成形性に劣るため好ましくない。
これらの中で、易開封性、製袋適性に優れることから、密度が940kg/m以上980kg/m以下である高密度ポリエチレン(c)を10〜70重量部、密度が940kg/m未満であるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体(以下、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)という。)を5〜80重量部、高圧法低密度ポリエチレン(e)が10〜85重量部((c)と(d)と(e)の合計は100重量部)を含むエチレン系樹脂組成物(f)であることが好ましい。易開封性に優れることから、高密度ポリエチレン(c)を15〜50重量部、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)を5〜65重量部、および高圧法低密度ポリエチレン(e)を20〜80重量部((c)と(d)と(e)の合計は100重量部)を含むエチレン系樹脂組成物であることがより好ましく、高密度ポリエチレン(c)を15〜40重量部、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)を5〜35重量部、および高圧法低密度ポリエチレン(e)を50〜80重量部((c)と(d)と(e)の合計は100重量部)を含むエチレン系樹脂組成物であることが最も好ましい。
高密度ポリエチレン(c)は、従来公知の中・低圧イオン重合法により得られるエチレン単独重合体、チーグラー・ナッタ触媒やフィリップス触媒、メタロセン触媒を用いた高・中・低圧イオン重合法などにより得られるエチレン・α−オレフィン共重合体が例示される。
エチレン・α−オレフィン共重合体(d)に用いる炭素数4以上のα−オレフィンとしては、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらの内、易開封性に優れることから、炭素数6以上のα−オレフィンを少なくとも1種用いることが好ましい。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)を得るための方法は特に限定するものではなく、チーグラー・ナッタ触媒やフィリップス触媒、メタロセン触媒を用いた高・中・低圧イオン重合法などを例示することができる。このような共重合体は、市販品の中から便宜選択することができる。
高圧法低密度ポリエチレン(e)は、従来公知の高圧ラジカル重合法により製造される。
このような高密度ポリエチレン(c)において、エチレン系樹脂組成物(f)の製袋適性に優れることから、MFRは3〜50g/10分の範囲が好ましく、より好ましくは3〜30g/10分、最も好ましくは5〜20g/10分である。
さらに、高密度ポリエチレン(c)の密度は、エチレン系樹脂組成物(f)のラミネート加工性、易開封性に優れるため、940〜980kg/mが好ましく、945〜970kg/mがより好ましい。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)のMFRは、エチレン系樹脂組成物(f)の易開封性に優れることから、MFRは1〜50g/10分の範囲が好ましく、より好ましくは1〜20g/10分の範囲である。
さらに、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)の密度は、エチレン系樹脂組成物(f)のラミネート加工性、易開封性に優れるため、925kg/m以上、940kg/m未満の範囲がより好ましい。
高圧法低密度ポリエチレン(e)のMFRは、エチレン系樹脂組成物(f)の押出ラミネート加工性、易開封性、製袋適性に優れるため、1〜50g/10分の範囲が好ましく、より好ましくは3〜30g/10分、最も好ましくは6〜15g/10分の範囲である。
また、高圧法低密度ポリエチレン(g)において、エチレン系樹脂組成物(h)の製膜安定性に優れることから、密度は910〜935kg/mの範囲が好ましい。
このような高圧法低密度ポリエチレン(g)のうち、製袋適性に優れることから、MFRが0.5〜5g/10分である高圧法低密度ポリエチレンとMFRが25〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレンの配合品である高圧法低密度ポリエチレン組成物がより好ましい。
本発明の積層体を構成するポリオレフィン(a)として、2種以上のポリオレフィンを混合する時は、2種以上のポリオレフィンのペレットを固体状態で混合したペレット混合物であってもよいが、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリー等で溶融混練した混合物の方が、品質の安定した製品が得られるので好ましい。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はポリオレフィン系樹脂の融点〜300℃程度が好ましい。
また、本発明の積層体を構成するポリオレフィン(a)には、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等、ポリオレフィン樹脂に一般に用いられている添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。これらの中で、製袋適性に優れることから、ポリオレフィン(a)100重量部に対し、酸化防止剤を0.010〜0.20重量部添加することが好ましく、0.015〜0.10重量部添加することがより好ましい。
このような酸化防止剤は特に限定はなく、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などを例示することができる。これらの酸化防止剤のうち、ホットタック性に優れることから、溶解度パラメーター(以下、SP値と略す)が10.0(cal/cm1/2以上の酸化防止剤を用いることが好ましい。
このSP値はFedors法により算出される。まず、酸化防止剤の構造式をメチル基、エチル基、フェニル基などの特性基やヒドロキシル基、アミノ基などの官能基などの構造に分割する。SP値はその構造毎に決められた蒸発熱因子e(cal/mol)の総和Σeおよびモル体積因子v(cm/mol)の総和Σvを用い、下式(1)により算出する。
SP値 =(Σei/Σvi)1/2 (1)
溶解度パラメーターの算出方法および各構造のeおよびvは、井本稔著「接着の基礎理論」P91−93(高分子刊行会出版、1993年)やR.F.Frdors,Polymer Engineering & Science,Vol.14,P147−154(Wiley出版、1974年)などに記載されている。
本発明の(B)層を構成する接着剤(b)は、JIS K7121(2012年)により測定したガラス転移温度が−30〜+10℃の範囲であり、易開封性に優れることから、好ましくは−25〜+5℃の範囲であり、更に好ましくは−20〜0℃の範囲、最も好ましくは−20〜−5℃の範囲である。ガラス転移温度が−30℃未満の範囲では破袋強度が低くなり好ましくなく、+10℃を超える範囲では開封外観に劣るため好ましくない。
また、本発明の(B)層を構成する接着剤(b)は、20℃、周波数10Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×10〜2.5×10Paの範囲であり、易開封性に優れることから、好ましくは4.0×10〜2.0×10Paの範囲であり、更に好ましくは8.0×10〜2.0×10Paの範囲であり。貯蔵弾性率が1.0×10Pa未満の範囲では破袋強度が低くなり好ましくなく、2.5×10Paを超える範囲では開封外観に劣るため好ましくない。
このような接着剤を構成する化合物は、ガラス転移温度および貯蔵弾性率が上記の範囲にあれば特に限定されるものではなく、ポリウレタン接着剤、ポリイソシアネート接着剤、ポリウレア接着剤、エポキシ接着剤、アクリル接着剤、ポリアミド接着剤、ポリブタジエン系接着剤などを例示することができるが、接着性に優れることからポリウレタン接着剤、ポリブタジエン系接着剤が好ましい。
このようなポリウレタン接着剤は、分子内に少なくとも2個以上の水酸基を有するポリオール成分と分子内に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート成分から構成される。ポリオール成分としては、ポリウレタンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオールなどが挙げられ、このようなポリオール成分を2種以上混合して用いても構わない。中でも、ガラス転移温度と貯蔵弾性率の制御が容易なポリウレタンポリオール、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオールが好ましい。また、ポリウレタンポリオールやポリエステルポリオールを構成するジカルボン酸成分、ジオール成分、ジエステル成分の30重量%以上が脂肪族系であることが、易開封性に優れるため好ましい。
一方、イソシアネート成分としては、芳香脂肪族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン若しくはその混合物、ω,ω′−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン等を挙げることができる。脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート等を挙げることができる。脂環族ジイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等を挙げることができる。
また、イソシアネート成分として、前記ジイソシアネートのビウレット体,ダイマー体,トリマー体,ダイマー・トリマー体,ウレトンイミン変性体などのポリメリック体や,2官能以上のポリオール等と前記ジイソシアネート或いはそのポリメリック体との反応で得られるポリイソシアネートのアダクト体などの有機ポリイソシアネート変性体が挙げられる。
これらは単独で或いは2種類以上を混合して使用することができる。
これらのうち脂肪族イソシアネート変性体及び/又は脂環族イソシアネート変性体、更に脂肪族イソシアネート変性体が易開封性に優れるため好ましい。
このようなポリウレタン接着剤は、適宜市販品の中から選択することができ、東ソー(株)から、商品名ニッポラン、商品名コロネートなどが市販されている。
ガラス転移温度および貯蔵弾性率の調整は、ポリオール成分やイソシアネート成分の選択及びポリオール成分とイソシアネート成分の配合比により調整することができる。また、ポリウレタン接着剤を構成するポリオール成分の水酸基数とイソシアネート成分のイソシアネート基数の比率(NCO/OH)が0.5〜2.5の範囲にあると、易開封性、特に開封外観に優れるため特に好ましく、好ましくは0.7〜2.0の範囲にあると、最も好ましくは0.8〜1.6である。
このようなポリブタジエン系接着剤は、適時市販品の中から選択することができ、大日精化工業(株)から商品名セイカダイン、日本曹達(株)から商品名チタボンドなどが市販されている。
また、接着剤(B)の希釈に用いられる溶剤については、特に限定されるものではないが、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロリド、エチレンクロリド等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホアミド、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、水等を例示することができる。
このような接着剤(B)は、公知の押出ラミネーターに付帯されているコーターにて(C)層の基材に塗布される。
本発明の(C)層を構成する基材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、セルロース系樹脂などの高分子重合体からなるフィルム、セロファンが挙げられ、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリビニルアルコールからなる郡より選ばれる少なくとも1種以上のフィルムであることが好ましい。これらのフィルムの中で、ポリエステルフィルムが耐熱性に優れるため好ましい。
更に、これらのフィルムは、さらにアルミニウム蒸着、アルミナ蒸着、二酸化珪素蒸着、アクリル処理されたものでもよく、アルミニウム、アルミナ、シリカなどの金属または金属酸化物からなる蒸着薄膜を有するフィルムであることが好ましい。
また、これらの中ではアルミニウム蒸着層、アルミナ蒸着層、二酸化珪素蒸着層、アクリル処理層からなる群から選ばれた層を有する二軸延伸ポリエステルフィルムまたはポリアミドフィルムが、A層との接着性や遮光性、バリア性に優れるため好ましい。
本発明の積層体を構成する(A)層の厚みは5〜25μmの範囲であり、易剥離性に優れることから15〜25μmの範囲が好ましい。ラミネート用樹脂組成物からなる(A)層の厚みが5μm未満の範囲では(C)層との基材接着性と耐油性に劣るため好ましくなく、25μmを超える範囲では経済性、剥離外観に劣るため好ましくない。
また、本発明の積層体を構成する(B)層の厚みは0.01〜3.0μmの範囲であり、(C)層との接着性、易開封性に優れることから、好ましくは0.1〜1.0μmの範囲であり、より好ましくは0.1〜0.7μmの範囲である。(B)層の厚みが0.01μm未満の範囲では(C)層との基材接着性に劣るため好ましくなく、3.0μmを超える範囲では経済性、易剥離性に劣るため好ましくない。
本発明の積層体を得る手法としては特に限定はなく、従来公知のラミネート法で得ることができる。ラミネート法としては、押出ラミネート法、ドライラミネート法、ノンソルベントドライラミネート法、ウェットラミネート法、サーマルラミネート法などが例示される。これらのうち、コストや薄膜成形性の観点から押出ラミネート法が好ましい。
押出ラミネート法により積層体を得る手法として、シングルラミネート加工法、タンデムラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、共押出ラミネート加工法などの各種押出ラミネート加工法を例示することができる。
押出ラミネート法における樹脂の温度は、240〜350℃の範囲が好ましく、製袋適性に優れることから、より好ましくは240〜310℃の範囲、最も好ましくは250〜300℃の範囲である。また、冷却ロールの表面温度は10〜50℃の範囲が好ましい。
このような押出ラミネート法において、ポリオレフィン(a)を溶融状態で押出し層とした直後に、該層の基材接着面を含酸素気体又は含オゾン気体に曝し、基材と貼り合わせる手法を用いると、基材層との接着性に優れることから好ましい。含オゾン気体により熱可塑製樹脂と基材との接着性を向上させる場合は、オゾンガスの処理量としては、(C)層との接着性に優れることから、ダイより押出されたポリオレフィン(a)よりなるフィルム1m当たり0.5〜100mgのオゾンを吹き付けることが好ましく、より好ましくは3〜50mg、最も好ましくは5〜40mgである。
さらに、(C)層は(B)層との基材接着性に優れることから、(B)層を塗布する前に、(C)層の(B)層と接する面に対してコロナ処理、フレーム処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施すことが好ましい。
本発明の積層体を構成するポリオレフィン(a)の表面酸化度は、製袋適性に優れることから、0.02以下であり、より好ましくは0.01以下である。表面酸化度が0.02を超える範囲では、製袋適性に劣るため好ましくない。
この表面酸化度はATR法によるフーリエ変換赤外分光法により測定する。本発明の積層体のポリオレフィン(a)からなる(A)層表面を赤外分光光度計で測定して得られる吸光度スペクトルのうち、1700〜1750cm−1付近にあるカルボニル基由来の吸光ピークの高さHC=Oと1471cm−1付近にあるメチレン基由来の吸光ピークの高さHCH2の比HC=O/HCH2が表面酸化度の値となる。
本発明の積層体は、少なくとも(A)層、(B)層、(C)層の順に3層から構成されることを特徴とするものであり、(A)層と(B)層と(C)層の3成分のみからなるものだけでなく他の成分、例えば(D)層を含んでいてもよい。具体的には、(A)層/(B)層/(C)層/(D)層、(D)層/(A)層/(B)層/(C)層などが例示される。
(D)層の材料は特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、セルロース系樹脂などを例示することができる。
本発明の積層体は袋にした場合、接着面である(A)層の易開封性に優れ、かつ、良好な製袋適性を示す。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)密度
密度は、JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(2)メルトマスフローレート(MFR)
MFRは、JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(3)ガラス転移点(Tg)
TgはJIS K7122(1987年)に準拠して測定した。
(4)貯蔵弾性率(E’)
E’は、(株)ユービーエム製Rheogel E4000を用い、引張モードで測定した。周波数を10Hzとし、−100〜200℃の範囲で測定し、貯蔵弾性率を求めた。
(5)表面酸化度
赤外分光光度計(日本分光(株)製 IRT−3000/FTIR−4100)を用い、実施例により得られた積層体の(A)層表面をATR法で測定し、吸光度スペクトルを得た。得られた吸光度スペクトルのうち、1700〜1750cm−1付近にあるカルボニル基由来の吸光ピークの高さHC=Oと1471cm−1付近にあるメチレン基由来の吸光ピークの高さHCH2の比HC=O/HCH2を表面酸化度の値とした。なお、検出下限が0.01のため、0.01未満は0.01<と表記した。
(6)ホットタック性
実施例により得られた積層体をホットタックテスター(テスター産業(株)製 TP701)を用いて、30mm幅に切り出し積層体の(A)層面が内側で接するように2枚を重ね、シール温度140℃、両面加熱、エアー圧力0.2MPa、シール時間0.3秒の条件で幅10mm、長さ300mmのシールバーでヒートシールを行った0.8秒後に、積層体の端につけた錘の荷重(各15g)でT剥離を行った。ホットタック性は、シール部分のうち剥離した距離で評価した。剥離距離が短いほど製袋適性が良好であり、20mm以上であれば×、15mm以上20mm未満であれば△、10mm以上15mm未満であれば○、10mm未満を◎とした。なお、剥離距離が20mm未満であれば良好と評価した。
(7)易開封性
実施例より得られた積層体をホットタックテスター(テスター産業(株)製 TP701)を用い、シール温度140℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒にて上下加熱でヒートシールし、100cmのピロー袋を作成した。このピロー袋を用い、引張試験機(ORIENTEC製 テンシロンRTE−1210)により、300mm/分の引張速度にて、ピロー袋の開封を行い開封強度を測定した。また剥離外観は、積層体に破れがないか有無を確認した。
(8)破袋強度
実施例より得られた積層体をホットタックテスター(テスター産業(株)製 TP701)を用い、シール温度140℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒にて上下加熱でヒートシールし100cmのピロー袋を作成した。このピロー袋を用い、ピロー袋内に注射針を用いてエアーを0.75L/分の速度で注入し、破袋時の最大圧力を計測した。なお、測定方法はJIS Z 0238に準拠した。
(A)層のポリオレフィン(A1)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A1)として、MFRが20g/10分、密度が964kg/mである高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)(C1)とMFRが2.0g/10分、密度936kg/mであるエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロン−ZZF260)(D1)とMFRが24g/10分、密度が919kg/mである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン202K)(E1)とSP値が10.2である酸化防止剤(住友化学(株)製、商品名スミライザーGP)(F1)を30/10/60/0.050重量部の割合でドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度180℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした。このポリオレフィン(A1)のMFR、密度は各々18g/10分、934kg/mであった。
(A)層のポリオレフィン(A2)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A2)として、高密度ポリエチレン(C1)とエチレン・1−ヘキセン共重合体(D1)とMFRが13g/10分、密度が918kg/mである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン212)(E2)と酸化防止剤(F1)を35/10/55/0.050重量部の割合でドライブレンドした以外は(A1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A2)のMFR、密度は各々13g/10分、936kg/mであった。
(A)層のポリオレフィン(A3)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A3)として、高密度ポリエチレン(C1)とエチレン・1−ヘキセン共重合体(D1)とMFRが8.0g/10分、密度が919kg/mである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン203)(E3)と酸化防止剤(F1)を35/10/55/0.050重量部の割合でドライブレンドした以外は(A1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A3)のMFR、密度は各々10g/10分、936kg/mであった。
(A)層のポリオレフィン(A4)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A4)として、高密度ポリエチレン(C1)とエチレン・1−ヘキセン共重合体(D1)とMFRが4.5g/10分、密度が923kg/mである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン217−1)(E4)と酸化防止剤(F1)を30/10/60/0.050重量部の割合でドライブレンドした以外は(A1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A4)のMFR、密度は各々6.5g/10分、937kg/mであった。
(A)層のポリオレフィン(A5)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A5)として、酸化防止剤(F1)の代わりにSP値が9.6である酸化防止剤(BASFジャパン(株)製、商品名イルガノックス1076)(F2)を添加した以外は(A1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A5)のMFR、密度は各々18g/10分、934kg/mであった。
(A)層のポリオレフィン(A6)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A6)として、酸化防止剤(F1)を添加しなかった以外は(A1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A6)のMFR、密度は各々18g/10分、934kg/mであった。
(A)層のポリオレフィン(A7)の製造例
(A)層のポリオレフィン(A7)として、高密度ポリエチレン(C1)とエチレン・1−ヘキセン共重合体(D1)とMFRが70g/10分、密度が916kg/mである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン249)(E4)と酸化防止剤(F1)を20/10/70/0.050重量部の割合でドライブレンドした以外は(A1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A4)のMFR、密度は各々38g/10分、928kg/mであった。
Figure 0006834705
実施例1
(A)層としてポリオレフィン(A1)を用い、90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、基材の引取速度を100m/分として、開口幅を600mmとしたTダイより307℃の温度で押出し、(C)層として第一給紙部から繰り出した二軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡エステルフィルムE−5100、厚み25μm、以下、PET)(C1)のコロナ処理面に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤層(B1)として以下に示す比率で配合した接着剤を塗布し溶剤を乾燥した上にポリオレフィン(A1)が20μmの厚さになるように押出ラミネートしたラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
接着剤:
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(東ソー(株)製、商品名ニッポラン3228)とポリイソシアネート(東ソー(株)製、商品名コロネートHL)を重量比100/5で混合し、酢酸エチルを用いて固形分濃度を7%となるように希釈した。
実施例2
(A)層を形成するときのポリオレフィン(A1)の樹脂温度を295℃とし、押出し層とした直後に、該層の基材接着面にフィルム1m当り20mgのオゾン気体に曝した以外は、実施例1と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例3
(A)層の樹脂として、ポリオレフィン(A2)を使用した以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例4
(A)層の樹脂として、ポリオレフィン(A3)を使用した以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例5
(A)層の樹脂として、ポリオレフィン(A4)を使用した以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例6
(A)層の樹脂として、ポリオレフィン(A5)を使用した以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例7
(A)層の樹脂として、ポリオレフィン(A6)を使用した以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例8
(A)層を形成するときにオゾン気体に晒さなかったこと以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表2に示す。
Figure 0006834705
比較例1
(A)層を形成するときの樹脂温度を320℃とした以外は、実施例1と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。ホットタック性に劣っていた。
比較例2
(A)層を形成するときの樹脂温度を320℃とした以外は、実施例3と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。ホットタック性に劣っていた。
比較例3
(A)層を形成するときの樹脂温度を320℃とした以外は、実施例4と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。ホットタック性に劣っていた。
比較例4
(A)層を形成するときの樹脂温度を320℃とした以外は、実施例5と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。ホットタック性に劣っていた。
比較例5
(A)層を形成するときの樹脂温度を320℃とした以外は、実施例6と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。ホットタック性に劣っていた。
比較例6
(A)層を形成するときの樹脂温度を320℃とした以外は、実施例7と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを使って、ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。ホットタック性に劣っていた。
比較例7
(A)層の樹脂として、ポリオレフィン(A7)を使用した以外は、実施例2と同様の手法によりラミネートフィルムを得た。ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。(A)層の成膜時にラミ厚みが安定せず、ラミネートフィルムの評価ができなかった。
比較例8
(C1)のコロナ処理面に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤層(B2)として以下に示す比率で配合した接着剤を塗布した以外は、実施例2と同様の手法によりよりラミネートフィルムを得た。ホットタック性、開封強度、開封外観、剥離外観を評価した。結果を表3に示す。開封外観に劣っていた。
接着剤:
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(東ソー(株)製、商品名ニッポラン3228)とポリイソシアネート(東ソー(株)製、商品名コロネートHL)を重量比100/15で混合し、酢酸エチルを用いて固形分濃度を7%となるように希釈した。
Figure 0006834705
本発明の積層体は袋にした場合、接着面である(A)層の、易開封性、製袋適性に優れており、(C)層との基材接着性が高いことから、多岐にわたる易開封性包装材料として用いることができるが、耐油性にすぐれることからスナック菓子やインスタントラーメンなどの油脂成分含有内容物の包装材料として特に好適である。

Claims (7)

  1. 少なくとも(A)層、(B)層、(C)層の順に積層された3層から構成され、(A)
    層が下記要件(i)から(iv)を満たすポリオレフィン(a)及び溶解度パラメーターが10.0以上の酸化防止剤からなる層、(B)層が下記要件(v)から(vii)を満たす接着剤(b)からなる層、(C)層が少なくとも1層以上の基材からなる層であることを特徴とする積層体。
    (i)JISK6922−1(1997年)により測定した測定された密度が900kg/m以上970kg/m以下
    (ii)JISK6922−1(1997年)により測定した測定されたメルトマスフローレート(MFR)が2g/10分以上30g/10分以下
    (iii)表面酸化度が0.02以下
    (iv)厚みが5μm以上25μm以下
    (v)厚みが0.01μm以上3.0μm以下
    (vi)JISK7121に基づき測定されたガラス転移点が−30℃+10℃
    (vii)20℃の貯蔵弾性率E’が1.0×10Pa以上2.5×10Pa以下
  2. ポリオレフィン(a)が、密度が940kg/m以上980kg/m以下である高密度ポリエチレン(c)を10重量部以上70重量部以下、密度が940kg/m未満であるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体(以下、エチレン・α−オレフィン共重合体(d)という。)を5重量部以上80重量部以下、高圧法低密度ポリエチレン(e)が10重量部以上85重量部以下((c)と(d)と(e)の合計は100重量部)を含むエチレン系樹脂組成物(f)であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. ポリオレフィン(a)100重量部に対し、酸化防止剤を0.010重量部以上、0.20重量部以下含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の積層体。
  4. 前記(A)層が、(C)層上に(B)層を介し押出ラミネート法により形成され、(A)層を形成するときのポリオレフィン(a)の樹脂温度が240℃以上310℃以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  5. (A)層を形成するときに、ダイから押し出されたポリオレフィン(a)からなる溶融フィルム1m当り0.5mg以上100mg以下のオゾンを吹き付けることを特徴とする請求項に記載の積層体の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の積層体からなる包装材料。
  7. 油脂成分含有内容物の包装用であることを特徴とする請求項に記載の包装材料。
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