JP2007169466A - 剥離ライナー - Google Patents

剥離ライナー Download PDF

Info

Publication number
JP2007169466A
JP2007169466A JP2005369253A JP2005369253A JP2007169466A JP 2007169466 A JP2007169466 A JP 2007169466A JP 2005369253 A JP2005369253 A JP 2005369253A JP 2005369253 A JP2005369253 A JP 2005369253A JP 2007169466 A JP2007169466 A JP 2007169466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
ethylene
density
release liner
jis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005369253A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5158301B2 (ja
Inventor
Shingo Koda
真吾 幸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2005369253A priority Critical patent/JP5158301B2/ja
Publication of JP2007169466A publication Critical patent/JP2007169466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5158301B2 publication Critical patent/JP5158301B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 本発明は、粘着剤に対する離型性を保持したまま、耐熱性に優れた積層体を得ることを目的とするものである。
【解決手段】基材の少なくとも片面に下記の要件を満たす(a)層、該(a)層上に下記の要件を満たす(b)層が積層されてなることを特徴とする剥離ライナーを用いる。
(a)層:JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜970kg/mであるエチレン系重合体からなる層。
(b)層:JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が880〜915kg/mであるエチレン・α−オレフィン共重合体からなる層。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は粘着剤などに対する優れた離型性を有し、かつ離型剤の脱離がなく、しかも基材との接着性に優れた粘着テープおよびラベル台紙などに好適な剥離ライナーに関するものである。更に詳しくは、粘着剤塗布工程における耐熱性を改善し、耐熱ピンホール性、光沢性に優れた剥離ライナーに関するものである。
粘着テープやラベルなどの粘着製品は、一般に、粘着剤層、基材層、離型層から構成されている。粘着剤にはゴムやアクリル系などの材料が、基材には紙、プラスチックフィルム等が使用され、また、離型剤には、シリコーン化合物、長鎖アルキル基含有化合物等が用いられている。このような粘着製品において、離型剤が基材と十分密着していない場合、離型フィルムからテープやラベルを剥離した際にテープやラベルの粘着剤表面に離型剤が転写し、テープやラベルの粘着性を悪化させる場合がある。
また、上記のような離型剤を使用しない方法として、密度が0.90g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を利用する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。この方法によれば、アクリル粘着剤に対する離型性には優れるものの、アクリル粘着剤の硬化工程において高温に晒されるとピンホールが多数発生する、エチレン・α−オレフィン共重合体表面の光沢が損なわれるといった問題があった。
特開昭55−65281号公報
本発明は、上記のような状況を鑑みなされたものであって、粘着剤に対する離型性を保持したまま、耐熱性に優れた積層体を得ることを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、基材の少なくとも片面に特定のエチレン系重合体からなる層を設け、さらにその層上に特定のエチレン・α−オレフィン共重合体からなる層を形成した剥離ライナーが粘着剤との離型性に優れ、かつ高温度下において発生するピンホールを抑制するばかりか耐熱性に劣るエチレン・α−オレフィン共重合体表面の光沢悪化をも抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、基材の少なくとも片面に下記の要件を満たす(a)層、該(a)層上に下記の要件を満たす(b)層が順に積層されてなることを特徴とする剥離ライナーに関するものである。
(a)層:JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜970kg/mであるエチレン系重合体からなる層。
(b)層:JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が880〜915kg/mであるエチレン・α−オレフィン共重合体からなる層。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の剥離ライナーを構成する基材は、合成高分子重合体フィルム又はシート、織布、不織布、紙、金属箔等が挙げられる。合成高分子重合体フィルム又はシートとして、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成高分子重合体からなるフィルム又はシート等が挙げられる。更に、これら高分子重合体フィルム又はシートはさらにアルミ蒸着、アルミナ蒸着されたものでもよい。また、これら高分子重合体フィルム又はシートは、さらにウレタン系インキ等を用い印刷されたものでもよい。織布、不織布としては、ポリエステルやポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂製のもの、あるいはスフなどの天然材料を原料したものが挙げられる。紙としては、クラフト紙、クルパック紙、上質紙、グラシン紙、板紙等が挙げられ、金属箔としては、アルミニウム箔、銅箔などが挙げられる。
特に、紙、布、合成樹脂からなる織布又は不織布から選ばれる1種以上であると、本発明の剥離ライナーを用いて製造した粘着テープやラベルの粘着性や易引き裂き性に優れるため好ましい。
本発明の(a)層を構成するエチレン系重合体は、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜970kg/m、好ましくは928〜970kg/m、さらに好ましくは932〜970kg/mの範囲にある。密度が915kg/m未満の場合、加熱処理におけるピンホール発生および(b)層表面の光沢性に劣るため好ましくない。一方、密度が970kg/mを超える場合、エチレン系重合体の工業生産が困難である。
また、このようなエチレン系重合体は、JIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレートが1〜100g/10分にあると剥離ライナーの成形性に優れるため好ましい。より好ましい範囲は2〜50g/10分、さらに好ましい範囲は3〜30g/10分である。
このようなエチレン系重合体としては、例えば、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体を挙げることができ、これらを2種以上混合した樹脂組成物として使用することもできる。
本発明の樹脂組成物としては、密度が940〜970kg/mである高密度ポリエチレン及び/又はエチレン・αーオレフィン共重合体20〜95重量%、及びJIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレートが0.1〜10g/10分、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜930kg/mである高圧法低密度ポリエチレン5〜80重量%とした場合、耐熱性と剥離ライナーの成形性に優れるため好ましく、最も好ましくは高密度ポリエチレン及び/又はエチレン・αーオレフィン共重合体が40〜80重量%、及び高圧法低密度ポリエチレンが20〜60重量%である。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどを例示することができる。このようなエチレン系重合体の製造方法は、特に限定するものではないが、高圧ラジカル重合、チーグラー・ナッタ触媒やフィリップス触媒、メタロセン触媒を用いた高・中・低圧イオン重合法などを例示することができ、このようなエチレン系重合体は、市販品の中から便宜選択することができる。
また、本発明の(a)層に用いるエチレン系重合体は、必要に応じて酸化防止剤、滑剤、中和剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、スリップ剤等、通常ポリオレフィンに使用される添加剤を添加したものでもかまわない。
本発明の樹脂組成物の製造、及び/又は添加剤を混合する場合、通常用いられる樹脂の混合装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダ−、回転ロールなどの溶融混練装置、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーなどが挙げられる。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はエチレン系重合体の融点〜300℃程度が好ましい。
本発明を構成する(a)層の厚みは、本発明の目的が達成される限りにおいて特に限定はなく、柔軟性に優れ、破損などの問題が小さいことから、1μm〜5mmの厚みであることが好ましく、経済性の観点から、1μm〜100μmの範囲が最も好適である。
本発明の(b)層を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体は、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が880〜915kg/m、好ましくは885〜915kg/m、さらに好ましくは892〜910kg/mの範囲にある。密度が880kg/m未満の場合、剥離ライナーを成形する際に成形機のロール剥離性に劣るため好ましくなく、密度が915kg/mを超える場合は剥離ライナーと粘着テープ間の離型性に劣り好ましくない。また、剥離ライナーの成形性の観点からは、エチレン・αーオレフィン共重合体と高圧法低密度ポリエチレンとからなる樹脂組成物が好ましい。この場合、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が880〜915kg/m、好ましくは885〜915kg/m、さらに好ましくは892〜910kg/mの範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体20〜95重量%、及びメルトマスフローレートが0.1〜10g/10分、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜930kg/mである高圧法低密度ポリエチレン5〜80重量%であると離型性と剥離ライナーの成形性に優れるため好ましく、さらに好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体が50〜90重量%、高圧法低密度ポリエチレンが10〜50重量%である。
また、(b)層を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体は、JIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレートは特に限定されるものではないが、好ましい範囲として1〜100g/10分、さらに好ましくは2〜80g/10分、最も好ましくは5〜60g/10分の範囲にあると剥離ライナーの成形性に特に優れる。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒もしくはチーグラー触媒を用い、例えば、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法、気相重合法等により製造される。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとして、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどが例示され、プロピレン、1−ブテンが本発明の剥離ライナーを用いて製造した粘着テープやラベルの粘着性や易引き裂き性に優れるため特に好ましい。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は、ゲル浸透クロマトグラフィを用いて、以下に示す条件で測定して得られる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下であることが好ましく、これによって得られた剥離ライナーは優れた離型性を示す。
機種:ウォーターズ 150C ALC/GPC
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
流速:1mL/分
温度:140℃
測定濃度:30mg/30mL
注入量:100μL
カラム:東ソー製 TSKgel GMH HR−H 3本
また、本発明の(b)層に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、官能基当量が500g/mol以上50000g/mol以下であるエポキシ基及び/又はアミノ基を有するポリジメチルシロキサンを0.01〜5重量%含むとさらに離型性が向上するため好ましい。
このようなポリジメチルシロキサンのエポキシ基及び/又はアミノ基当量は500〜50000g/molの範囲にある場合、剥離ライナーの離型性、および該ポリジメチルシロキサンと(b)層に用いられるオレフィン系重合体の密着性に優れ、好ましい。
このようなエポキシ基及び/又はアミノ基を有するポリジメチルシロキサンは、25℃における粘度が50cSt以上を示すものが押出成形時の減量が少なく好ましい。
本発明にて用いられるエポキシ基当量が500g/mol以上50000g/mol以下であるポリジメチルシロキサンは、例えば信越化学工業株式会社から商品名信越シリコーンKF−1001、KF−102、等が市販されている。
また、本発明にて用いられるアミノ基当量が500g/mol以上50000g/mol以下であるポリジメチルシロキサンは、例えば東レ・ダウ・コーニング・シリコーン株式会社からSF8417等が市販されている。
また、本発明の(b)層に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、必要に応じて酸化防止剤、滑剤、中和剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、スリップ剤等、通常ポリオレフィンに使用される添加剤を添加したものでもかまわない。
ポリジメチルシロキサンなどを混合する場合、通常用いられる樹脂の混合装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリ−ミキサー、加圧ニーダ−、回転ロールなどの溶融混練装置、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーなどが挙げられる。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はエチレン・α−オレフィン系重合体の融点〜300℃程度が好ましい。
本発明を構成する(b)層の厚みは、本発明の目的が達成される限りにおいて特に限定はなく、柔軟性に優れ、破損などの問題が小さいことから、1μm〜5mmの厚みであることが好ましく、経済性の観点から、1μm〜100μmの範囲が最も好適である。
本発明の剥離ライナーは、カレンダー成形機、プレス成形機、押出ラミネート成形機等を用いて製造することができる。この中で、特に押出ラミネート成形が(a)層および(b)層の厚みを薄くすることが可能となるため好適である。
押出ラミネート成形に供する場合、基材に(a)層に用いるエチレン系重合体を押出し2層の積層体を形成した後(b)層に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体を押出して本発明の剥離ライナーを得る方法(タンデム押出ラミネート法)や、(a)層に用いるエチレン系重合体と(b)層に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体を押出した後ダイ内で2層とした後、基材と貼り合わせる方法(共押出ラミネート成形法)が、経済性の観点から最も好ましい。
押出ラミネート加工に供する際、(a)層を構成するエチレン系重合体の押出樹脂温度は200〜350℃の範囲にあると基材との接着性に優れるため好ましく、(b)層を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体の押出樹脂温度は、150〜300℃にあると(a)層/(b)層間の接着強度及び粘着剤に対する離型性に優れるため好ましく、さらに好ましくは180〜280℃、特に好ましくは200〜270℃である。
押出ラミネート加工に供する際、基材や(b)層表面に対し、オゾン処理やアンカーコート剤処理、コロナ処理などの接着性を向上させる公知の表面処理を施すこともできる。
本発明の剥離ライナーは、基材の少なくとも片面に(a)層、該(a)層上に下記の要件を満たす(b)層が積層されてなることを特徴とするものであり、具体的には、基材/(a)層/(b)層、(b)層/(a)層/基材/(a)層/(b)層、(a)層/基材/(a)層/(b)層、(b)層/基材/(a)層/(b)層、他の材料/基材/(a)層/(b)層などが例示される。
本発明の剥離ライナーは、粘着塗工などの加熱処理工程における耐熱ピンホール性、光沢性に優れ、かつ粘着剤に対する離型性、積層体の成形性に優れるため、ラベル、シール用の台紙やテープ等、広範囲にわたる産業用資材として極めて有用である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下に、物性、加工性の測定方法と評価方法を示す。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
JIS K6922−1(1997年)に準拠。
(2)密度
JIS K6922−1(1997年)に準拠。
(3)離型性
実施例により得られた剥離ライナーの(b)層表面にポリエステル粘着テープ(日東電工(株)製 商品名31B)を貼付し、線圧5kg/cm、速度5m/分の条件でゴムロール間を通過させた後、40℃の雰囲気で7日間放置した。その後、ポリエステル粘着テープと(b)層との接着強度をオートグラフDCS−100引張試験機(島津製作所製)にて測定した。剥離速度は300mm/分、試験片の巾は15mmである。
(4)粘着剤の再粘着性
離型性試験により剥離したポリエステル粘着テープをアルミニウム板(東洋アルミニウム(株)製 商品名A1N30H−H18、厚み0.1mm)に5kg/cmの線圧で貼付した。23℃の雰囲気にて1日放置した後、ポリエステル粘着テープとアルミニウム板の接着強度をオートグラフDCS−100引張試験機にて測定した。剥離速度は300mm/分、試験片の巾は15mmである。
(5)基材接着強度
実施例により得られた剥離ライナーのクラフト紙/(a)層間の接着強度をオートグラフDCS−100引張試験機にて測定した。剥離速度は300mm/分、試験片の巾は15mmである。
(6)耐熱ピンホール性
実施例により得られた剥離ライナーのクラフト紙表面に、押出ラミネーターを用い320℃の温度にて中密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセンLW04−1)を20μm貼り合わせた試料を用いた。このようにして得られた試料を120℃に設定した小型オーブン(Werner Mathis AG社製)中へ30秒間放置し、取り出した積層体の(b)層表面にメチレンブルー液を塗布し、これをふき取った後の状態を目視にて観察し、試料300cmに発生したピンホール数を数えた。
(7)光沢性(グロス)
実施例により得られた積層体のクラフト紙表面に、押出ラミネーターを用い320℃の温度にて中密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセンLW04−1)を20μm貼り合わせた試料を用いた。このようにして得られた試料を120℃に設定した小型オーブン(Werner Mathis AG社製)中へ30秒間放置し、取り出した積層体の(b)層表面のグロスをJIS K7150に準拠し測定した。グロスメーターには日本電飾(株)製、300A VGS−SENSORを用い、入射角度60°、反射角度60°のグロスを測定した。
実施例1
基材として50W・分/mの条件でコロナ処理を施したクラフト紙(中越パルプ工業(株)製 坪量50g/m)のコロナ処理面に、(a)層として密度が964kg/m、MFRが20g/10分である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード1000、以下HD−1と記す場合がある。)を50重量%、密度が924kg/m、MFRが3g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン205、以下LD−1と記す場合がある。)を50重量%とからなる樹脂組成物ペレットを25mmφのスクリューを有する押出機に供給し、310℃の温度でTダイ(プラコー(株)製)より押出し、クラフト紙/(a)層(20μm)からなる積層体を得た。さらにこの(a)層上に、(b)層として密度が893kg/mであるエチレン・1−ブテン共重合体(東ソー(株)製 商品名ニポロン−Z 04L54A、Mw/Mn=2.4、以下EC−1と記す場合がある。)を70重量%、密度が918kg/m、MFRが8g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン213、以下LD−2と記す場合がある。)を30重量%からなる樹脂組成物ペレットを25mmφのスクリューを有する押出機に供給し、260℃の温度でTダイ(プラコー(株)製)より押出し、クラフト紙/(a)層(20μm)/(b)層(20μm)からなる剥離ライナーを得た。
得られた積層体を20時間40℃に保温されたオーブン中に保管した後、離型性、再粘着性、基材との接着性、耐熱ピンホール性、光沢性を測定し、その測定結果を表1に示した。
Figure 2007169466
実施例2
(a)層としてHD−1を75重量%、LD−1を25重量%とした以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表1に示した。
実施例3
(a)層としてHD−1を25重量%、LD−1を75重量%とした以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表1に示した。
実施例4
(b)層としてEC−1を70重量%、LD−1を30重量%とした代わりに、密度が902kg/mであるエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル製 商品名アフィニティPT1450、Mw/Mn=2.3、以下EC−2と記す場合がある)を70重量%、LD−1を30重量%とした以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表1に示した。
実施例5
(b)層としてEC−1を70重量%、LD−1を30重量%とした代わりに、密度が910kg/mであるエチレン・1−ブテン共重合体(東ソー(株)製 商品名ルミタック54−1、Mw/Mn=3.3、以下EC−3と記す場合がある)を70重量%、LD−1を30重量%とした以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表1に示した。
実施例6
(a)層としてHD−1を75重量%、LD−1を30重量%とした代わりに、LD−1を100重量%とした以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表1に示した。
実施例7
(a)層としてHD−1を75重量%、LD−1を25重量%とした代わりに、LD−2を100重量%とした以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表2に示した。
Figure 2007169466
実施例8
(b)層としてEC−1を70重量%、LD−1を30重量%とした代わりに、EC−1を70重量%とLD−1を30重量%とからなる樹脂組成物100部に対し、エポキシ当量が3500g/molであるポリジメチルシロキサン(信越化学工業(株)製 商品名KF−1001、以下S−1と記す場合がある)を0.5部配合した材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして剥離ライナーを得た。評価結果を表2に示した。
比較例1
(a)層としてHD−1を75重量%、LD−1を25重量%とした代わりにLD−2を100重量%とし、(B)層としてEB−1を70重量%、LD−2を30重量%とした代わりLD−2を100重量%とした以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。評価結果を表3に示すが、離型性に劣っていた。
Figure 2007169466
比較例2
(a)層としてHD−1を50重量%、LD−1を50重量%とした以外は、比較例1と同様にして積層体を得た。評価結果を表3に示すが、離型性に劣っていた。
比較例3
(a)層としてHD−1を75重量%、LD−1を25重量%とした代わりにHD−1を50重量%、LD−2を50重量%とし、(b)層としてEB−1を70重量%、LD−2を30重量%とした代わりにHD−1を50重量%、LD−1を50重量%とした以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。評価結果を表3に示すが、離型性に劣っていた。
比較例4
(a)層としてHD−1を75重量%、LD−1を25重量%とした代わりにEC−1を70重量%、LD−2を30重量%とした以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。評価結果を表3に示すが、耐熱ピンホール性と光沢性に劣っていた。
比較例5
(b)層としてEC−1を70重量%、LD−2を30重量%とした代わりに、密度が870kg/mであるエチレン・プロピレン共重合体(三井化学(株)製 商品名タフマーP、以下EC−4と記す場合がある)を100重量%とした以外は、実施例1と同様にして積層体の製造を試みたが、ロールリリース性が悪く、積層体を得ることができなかった。

Claims (6)

  1. 基材の少なくとも片面に下記の要件を満たす(a)層、該(a)層上に下記の要件を満たす(b)層が積層されてなることを特徴とする剥離ライナー。
    (a)層:JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜970kg/mであるエチレン系重合体からなる層。
    (b)層:JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が880〜915kg/mであるエチレン・α−オレフィン共重合体からなる層。
  2. 請求項1に記載の(a)層を構成するエチレン系重合体のJIS K6922−1(1997年)により測定した密度が928〜970kg/mであることを特徴とする請求項1に記載の剥離ライナー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の(a)層を構成するエチレン系重合体が、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が940〜970kg/mである高密度ポリエチレン及び/又はエチレン・αーオレフィン共重合体20〜95重量%、及びJIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレートが0.1〜10g/10分、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜930kg/mである高圧法低密度ポリエチレン5〜80重量%からなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の剥離ライナー。
  4. (b)層を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体が、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が880〜915kg/mであるエチレン・α−オレフィン共重合体20〜95重量%、及びメルトマスフローレートが0.1〜10g/10分、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が915〜930kg/mである高圧法低密度ポリエチレン5〜80重量%からなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の剥離ライナー。
  5. 請求項1〜請求項4に記載の(b)層を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体が、官能基当量が500g/mol以上50000g/mol以下であるエポキシ基及び/又はアミノ基を有するポリジメチルシロキサンを0.01〜5重量%含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の剥離ライナー。
  6. 基材が紙、布、合成樹脂からなる織布又は不織布から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の剥離ライナー。
JP2005369253A 2005-12-22 2005-12-22 剥離ライナー Expired - Fee Related JP5158301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005369253A JP5158301B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 剥離ライナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005369253A JP5158301B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 剥離ライナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007169466A true JP2007169466A (ja) 2007-07-05
JP5158301B2 JP5158301B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=38296459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005369253A Expired - Fee Related JP5158301B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 剥離ライナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5158301B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009060924A1 (ja) * 2007-11-08 2009-05-14 Lintec Corporation 剥離シート及び粘着体
JP2012135992A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Tosoh Corp 積層体並びにこれよりなる離型シートおよび粘着テープ用基材
WO2020050037A1 (ja) * 2018-09-07 2020-03-12 東レフィルム加工株式会社 離型フィルム、およびそれを用いた粘着シート積層体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6223790Y2 (ja) * 1983-02-18 1987-06-17
JPH06155687A (ja) * 1992-11-18 1994-06-03 Dainippon Printing Co Ltd 剥離紙及びその製造方法
JP2005171224A (ja) * 2003-11-21 2005-06-30 Tosoh Corp 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6223790Y2 (ja) * 1983-02-18 1987-06-17
JPH06155687A (ja) * 1992-11-18 1994-06-03 Dainippon Printing Co Ltd 剥離紙及びその製造方法
JP2005171224A (ja) * 2003-11-21 2005-06-30 Tosoh Corp 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6011058907; MARUZEN高分子大辞典 , 19940920, 第103頁, 丸善株式会社 *

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009060924A1 (ja) * 2007-11-08 2009-05-14 Lintec Corporation 剥離シート及び粘着体
JP5284976B2 (ja) * 2007-11-08 2013-09-11 リンテック株式会社 剥離シート及び粘着体
JP2012135992A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Tosoh Corp 積層体並びにこれよりなる離型シートおよび粘着テープ用基材
WO2020050037A1 (ja) * 2018-09-07 2020-03-12 東レフィルム加工株式会社 離型フィルム、およびそれを用いた粘着シート積層体
CN112638647A (zh) * 2018-09-07 2021-04-09 东丽薄膜先端加工股份有限公司 脱模膜、及使用其的粘合片层叠体
CN112638647B (zh) * 2018-09-07 2022-12-06 东丽薄膜先端加工股份有限公司 脱模膜、及使用其的粘合片层叠体
TWI816873B (zh) * 2018-09-07 2023-10-01 日商東麗薄膜先端加工股份有限公司 離型膜、及使用其之黏著片積層體

Also Published As

Publication number Publication date
JP5158301B2 (ja) 2013-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4786657B2 (ja) 4−メチル−1−ペンテン系重合体を含む積層体およびこれからなる離型フィルム
TWI480158B (zh) 表面保護薄膜
TWI364446B (en) Surface protective film
JP3873379B2 (ja) 表面保護フィルム
JP3370198B2 (ja) 表面保護フィルム
JP4737368B2 (ja) 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
WO2007085283A1 (en) Transparent, stiff and printable polypropylene blown films
JP2009173034A (ja) ライナーおよびその使用
KR102494458B1 (ko) 고광학 특성의 종방향 배향된 라벨 페이스스톡
JP5113991B2 (ja) 表面保護フィルム
JP5158301B2 (ja) 剥離ライナー
JP2011089012A (ja) 粘着フィルムロール
JP2009173035A (ja) ライナーおよびその使用
JP4696562B2 (ja) 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
JP4442196B2 (ja) 離型剤、粘着性積層体および粘着性積層テープ
JP4645201B2 (ja) 積層体
JP4737377B2 (ja) 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
JP2006321164A (ja) ポリプロピレン系多層フィルム
JP4539030B2 (ja) 接着性フィルム
JP5125088B2 (ja) 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
JP4552661B2 (ja) 積層体の製造方法
JP4852899B2 (ja) 積層体
JP4876667B2 (ja) 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
JP2014024940A (ja) 二軸延伸自己粘着性プロテクトフィルム
JP5505168B2 (ja) 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5158301

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees