JP2007284105A - 積層フィルム、及びそれからなる多重包装袋 - Google Patents

積層フィルム、及びそれからなる多重包装袋 Download PDF

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Abstract

【課題】 積層フィルムを用いて油脂類を含有する流動体の包装体とした場合に、包装体が耐屈曲疲労性、耐ピンホール性、耐落下衝撃性等の性能において優れた性能を有する積層フィルム等を提供する。
【解決手段】 基材層、第1の接合層、中間層、第2の接合層、シーラント層が順次積層された積層フィルムであって、前記中間層がポリオレフィン系樹脂フィルムであり、前記シーラント層が線状低密度ポリエチレン樹脂フィルムであり、前記第2の接合層が押出ラミネーション法により形成された厚み3〜13μmのポリエチレン系樹脂層である、油脂類を含有する流動体の包装用積層フィルム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、食品や医薬品等のごとき、油脂類を含有する液体、粘体状の流動体である内容物を充填包装し、その品質を保持するための包装袋に関し、特に主に業務用に使用される油脂類を含有する液体食品等を自動的に製袋充填包装し、さらに殺菌等の目的から比較的高温で熱処理するために使用され、熱処理した後の包装袋が耐屈曲疲労性、耐ピンホール性、耐落下衝撃性等の機械特性に優れたフレキシブルな積層フィルム、またはそれからなる多重包装袋に関する。
従来、業務用に使用される液体または粘体の食品等は、金属やプラスチック等の硬質容器に充填して輸送、保管、販売等の流通に供されていた。しかしながら、金属等の硬質容器は使用後の容器が嵩張ること、内容物を取出し難いこと、容器の再利用が困難なことなどの欠点があった。近時、取り扱い性の良さや、軽量化、廃棄物の減量などの点から、柔軟なプラスチック包装袋に充填されることが多い。これら軟包装材料は、酸素ガス、および水蒸気等に対するバリアー性、柔軟性、耐衝撃性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、透明性、耐熱性、ヒートシール性、品質保持性、印刷適正、開口性、充填包装適正等、様々な特性が要求される。特に内容物が流動性であったり、粘稠性流体であったり、低温保存用であったりする場合に、包装袋の耐ピンホール性は、内容物の保護や漏洩等に対する基本的な問題であり、様々なフィルム素材や構成による包装材料の提案がなされてきた。
包装袋の材料として単層フィルムが用いられる場合も多いが、上記の要求特性を満たす必要性から、フィルムの強度、熱シール性、ガスバリアー性などの機能を持たせたラミネートフィルムを用いることが好ましい。ラミネートフィルムの構成としては、機械的強度を保持するための基材フィルムとして、強度の大きい二軸延伸ポリエステルフィルムや、低温疲労、衝撃性など衝撃特性に優れた二軸延伸ナイロンフィルムなどが主として単独または組み合わせて用いられ、また熱シール可能なシーラントフィルムとしては、一般的にはポリエチレンフィルム、中でも特にヒートシール強度、耐ストレスクラック性、耐衝撃性、低温特性など多くの特性に優れた線状低密度ポリエチレンフィルムが好ましく用いられている。
さて、主に輸送過程での振動による包装袋の屈曲、磨耗の繰り返しによるピンホールの発生に対する解決手段として、基材フィルム層とシーラント層との間に、部分的に未接着部位を持つ構成とした耐ピンホール性包装材料が提案されている。即ち、シーラント層になり得るポリオレフィン系樹脂フィルムとガスバリアー性を有するガスバリアー層とが、この2層と接着性を有する材料と接着性を有さない材料とが任意の割合で混合分散された接着層を介して積層され、前記接着性を有する材料が、被着体表面上を50%以上占有していることを特徴とする包装材料が開示されている(特許文献1参照)。
また、他の解決手段として、ラミネートフィルムを二重またはそれ以上重ねた多重袋とし、液体を直接包装する最内側の袋と外容器(段ボール)間に外側の袋を介在させることにより、輸送時の振動等により最内側の袋と段ボールが直接擦れること及び袋が屈曲した時にラミネートフィルムに加わる曲げ応力の増大を防止して、耐ピンホール性や耐落袋性を向上させた技術が開示されている。具体的には、二軸延伸ナイロンフィルムと二軸延伸ポリエステルフィルムよりなる群から選ばれた少なくとも一種のフィルムと、線状低密度ポリエチレンフィルムが、相互にブロッキング接着した2層以上のフィルムからなることを特徴とする包装材である。この多重袋は1枚のフィルムにピンホールが生じても他の1枚は無傷であり、また屈曲応力に対しても、個々の独立したフィルム1枚がその応力を受け、他の1枚は滑って逃げることができるため極度の屈曲応力が加わるおそれもなく、優れた機械的強度を有している(特許文献2参照)。
昨今、食品に対する衛生上の要請、そしてこの対応効率の観点から、加熱殺菌された液体食品等を高温のまま充填包装したり、或いは充填包装した状態で加熱殺菌等の目的で比較的高温で熱処理できることが求められている。特許文献2に記載の技術は、ラミネート工程、製袋、包装作業時の機械適正を損なわない程度の相互にブロッキング接着した2層以上のフィルムを得るために、使用する線状低密度ポリエチレンの密度を選択する必要があったため、加熱殺菌等の高温処理により、最内層と外層との間で強固な熱ブロッキングが形成し、あたかも単層としての挙動を呈し、当該多重袋の特徴であった耐屈曲疲労性、耐ピンホール性、耐落下衝撃性が著しく低下することが判り、大きな問題となっている。
特開2004−148635号公報 特許3515194号公報
本発明の課題は、積層フィルムを用いて油脂類を含有する流動体の包装体とした場合に、包装体が耐屈曲疲労性、耐ピンホール性、耐落下衝撃性等の性能において優れた性能を有する積層フィルム等を提供する。
本発明の第1は、基材層(1)、第1の接合層(2)、中間層(3)、第2の接合層(4)、シーラント層(5)が順次積層された積層フィルムであって、前記中間層(3)がポリオレフィン系樹脂フィルムであり、前記シーラント層(5)が線状低密度ポリエチレン樹脂フィルムであり、前記第2の接合層(4)が押出ラミネーション法により形成された厚み3〜13μmのポリエチレン系樹脂層である、油脂類を含有する流動体の包装用積層フィルムである。ここで、前記基材層(1)が2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムとからなる群から選ばれた少なくとも1種のフィルムであり、前記基材層(1)と前記中間層(3)との間にガスバリアー層(7)がさらに積層されたことは好ましい。
発明の第2は、上記の積層フィルムを用い、前記シーラント層(5)を内側にしてヒートシールにより製袋された、油脂類を含有する流動体包装用の多重包装袋である。
発明の第3は、上記の多重包装袋に、油脂類を含有する流動体を充填密封し、70℃以上で、かつ前記シーラント層(5)を形成する線状低密度ポリエチレン樹脂の示差走査熱量計によって測定される結晶融解ピーク温度Tpmより5℃低い温度以下の温度に加熱処理する、油脂類を含有する流動体の包装方法である。
発明の第4は、上記の多重包装袋に、油脂類を含有する液体・粘体状食品が密封充填されており、かつ、前記積層フィルムの中間層(3)とシーラント層(5)間の剥離強度が、5〜100g/15mmの範囲である多重包装体である。
積層フィルムを用いて油脂類を含有する流動体の包装体とした場合に、流動体の密封性等には何ら問題なく、包装体の耐屈曲疲労性、耐ピンホール性、耐落下衝撃性等の性能において優れた耐性を示す。
以下、本発明の積層フィルム、およびそれからなる多重包装袋等の実施の形態例について図面も用いて詳しく説明する。図1は本発明にかかる積層フィルムの積層構造の一例を示す断面図である。図1において、基材層(1)は、第1の接合層(2)を介してポリオレフィン系樹脂からなる中間層(3)に接着されている。中間層(3)は、厚み3〜13μmのポリエチレン系樹脂の押出ラミネーションで形成される第2の接合層(4)を介して、シーラント層(5)に接着されている。また、図2は、積層フィルムに関する他の実施の形態例であり、上記構成の積層構成に加えて、第1の接合層(2)と基材層(1)との間にガスバリアー層(7)を第3の接合層(2a)を介して積層ラミネートしたものである。このように、積層フィルムは、基材層(1)と第1の接合層(2)とに関して必要により様々な変型を行うことが可能である。
ところで、一般にポリエチレン系樹脂を用いた押出ラミネーションにおいては、当該業務に精通した者の熟知するところであるが、十分なラミネート強度を発現させるためには、押し出されるポリエチレン系樹脂の厚みは15μm以上とすることが行われている。しかし、本発明においては、従来概念とは異なり、この厚みを3〜13μmと生産上可能な限り薄い層厚みとした第2の接合層(4)を設けることに特徴の1つがある。
本発明者は、鋭意研究の結果、基材層(1)以外に中間層(3)を設け、この中間層(3)とシーラント層(5)との間の第2の接合層(4)を上記の厚みの薄い層とし、さらにこのような積層フィルムをシーラント層(5)が油脂類を含有する液体・粘体状の食品の内容物と接触した状態で、適度に加熱処理することで、第2の接合層(4)とシーラント層(5)間、または中間層(3)と第2の接合層(4)間のラミネート強度が低下し、易剥離性の界面が形成されて包装材料の耐ピンホール性、耐衝撃破壊性を向上させることを見出した。即ち、包装体が振動による屈曲や落下衝撃を受けた際に、包装材に発生する局部的な応力が、包装袋を構成する積層フィルムの層間剥離を誘発し、応力分散、或いは緩和されて、包装材料の破壊を未然に防ぐことができることを見出し、本発明をなすに至った。
ここに、適度な加熱処理とは、70℃以上で、かつシーラント層(5)を形成する線状低密度ポリエチレン樹脂の示差走査熱量計(DSC)によって測定される結晶融解ピーク温度Tpmより5℃低い温度以下の温度に加熱処理することである。即ち、上記積層フィルムから袋を製袋し、これに充填された内容物の温度として、液状食品であれば、殺菌のために加熱されるために少なくとも70℃以上であり、また、シーラント層(5)と第2の接合層(4)、及び中間層(3)とが強固な溶融接着を起こさずに、易剥離性の界面を発現できる上限の温度として、シーラント層(5)の結晶融解温度Tpm−5℃の範囲において加熱処理することである。このようにすることにより、内容物の密封包装には何ら問題無く、かつ包装体が振動による屈曲や落下衝撃を受けた際に、包装材に発生する局部的な応力が、包装袋を構成する積層フィルムの層間剥離を誘発する。
図3は、本発明の積層フィルムから製造した2重包装袋の一例であるピロー包装袋9である(ヒートシール部分を斜線で表示)。このピロー包装袋9は、シーラント層を内側にして、横シール部分8a、及び背貼り縦シール部分8bでヒートシールされている。包装袋の形状はピロー包装袋に限定されるものではなく、油脂類を含有する流動体の包装に用いられる公知の様々な形状とすることができる。
図4は、図1の構造を有する積層フィルムを折り畳んで製袋した多重袋に、油脂類を含有する流動体である内容物11を充填包装した時の、シール部の拡大断面図である。図中の10は、シーラント層(5)の線状低密度ポリエチレンフィルムどうしを内側にして重ね合わせてヒートシール、インパルスシール、超音波シール、高周波シールなどの方法で熱シールすることによって密封されたシール部10である。シール部10においては、線状低密度ポリエチレンのシーラント層(5)、押出ラミネート法により形成されるポリエチレン系樹脂の第2の接合層(4)、及びポリオレフィン系樹脂の中間層(3)が溶融圧着して互いに接着されており、合計6層が強固に接着一体化されている。即ち、シール部10では、包装材料を構成するすべての積層ラミネート層が強固に接着一体化して内容物の液体の漏れを防ぐことができる。
シール部10以外では、内容物11がシーラント層(5)に直接接触しており、シーラント層(5)が第2の接合層(4)を介して中間層(3)に積層され、さらに中間層(3)には第1の接合層(2)を介して基材層(1)が積層されている。内容物が、油脂類を含有する流動体、具体的には、流動性の食品または医薬品等の、油脂類を含有する液体や粘体である場合に、殺菌のために上述のような温度範囲で加熱処理を行うことにより、該積層フィルムは、中間層(3)とシーラント層(5)間の剥離強度が、5〜100g/15mmと低下する。なお、内容物が油脂類を含有しない水のような場合には、剥離強度が低下せず、高いままとなる。
このような現象が生じる原因は明らかではないが、包装袋の内容物である油脂類を含有する流動体が、包装袋の積層フィルムと高温で接触することによって、内容物中に含有される油脂類がシーラント層の線状低密度ポリエチレン中に浸透し、当該層と接合層との間の接着性を低下させ、そこに易剥離性の界面を形成させるのではないかと考えられる。このようにして得られた包装体がダンボール等に集合包装され、運搬・輸送に供され、振動や落下衝撃を受けた場合、屈曲や衝撃等による瞬時的な局部応力を受けても、中間層とシーラント層間での剥離現象が起こり、瞬時的な応力分散が達成されることによって耐ピンホール性や耐落袋性が向上されるものと推定される。なお、中間層(3)とシーラント層(5)間の剥離強度は、5〜70g/15mmの範囲内となるのがより好ましい。
以下、少なくとも5層からなる積層フィルムの構成について述べる。まず、基材層(1)は積層フィルムへの強靭性の付与を主たる目的とする。基材層(1)は、包装袋に必要とされる性能が複数ある場合、例えば、強靭性とガスバリア性の双方が必要な場合には、それに応じた性能を有する層を積層した複合基材層とすることが出来る。基材層(1)の厚みは、包装袋の目的に応じ適宜選択することができるが、突き刺しや耐磨耗性等の機械的強度の点から、10〜50μmの厚みであることが好ましい。
基材層(1)を構成する基材は、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂、及びポリプロピレン系樹脂の延伸フィルムないしシートであればよい。基材層(1)は、フィルム強度、強靭性、酸素ガスや水蒸気等に対するガスバリアー性、耐衝撃性、耐屈曲ピンホール性、耐突き刺し性等の必要な性能を適宜有するようにする。延伸フィルムとしては、例えば2軸延伸ナイロン(商標)フィルム、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルムを代表例としてあげることができる。
2軸延伸ナイロンフィルムの例としては、MXDナイロン6フィルム、MXDナイロン樹脂とナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等の商品名で示される各種のポリアミド系樹脂の、Tダイ法やインフレーション法による単独または共押出の、同時または逐次2軸延伸フィルムが挙げられる。特にナイロン6フィルムがコスト、製膜のし易さから最も好ましい。また、2軸延伸ポリエステルフィルムの例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の単独または共重合体のTダイ法による2軸延伸フィルムを用いることができるが、このうちポリエチレンテレフタレートの単独または共重合体が、コストの面から最も好ましい。
ところで、内容物が酸素と反応して変褪色、褐変、味・香りの変化、栄養成分の減少、有害成分の発生などを伴う変質が生じる場合や、内容物に酸素存在下で細菌、カビ、酵母などの微生物が発育し易い場合は、これを防止するために、上述の2軸延伸ナイロンフィルム、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム等の基材層と、後述の中間層(3)との間に、ガスバリアー層(7)を設けて酸素を遮断するのが好ましい。ガスバリアー層としては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム、エチレン−ビニルアルコール系樹脂フィルム、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム、ポリ塩化ピニリデンコート系薄膜、架橋ポリアクリル酸系コート薄膜、アルミニウムなどの金属蒸着薄膜、酸化珪素や酸化アルミニウムなどの金属酸化物蒸着薄膜、またはアルミニウム箔の一種または2種以上をラミネートすることができる。
次に、第1の接合層(2)は、基材層(1)と中間層(3)、及び必要に応じて設けられるガスバリアー層(7)とを接合する為の層であり、第1の接合層(2)を形成するラミネーション法としては、例えば接着剤を介して接着するドライラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、ホットメルトラミネーション法、押出ラミネーション法などを用いればよい。
ドライラミネーション法による場合、接着剤の種類は内容物の種類、包装形態などを考慮して選択されるが、一液性または二液性のポリウレタン接着剤を用いるのが好ましい。より好ましくは、二液性のポリエステル系ポリウレタン接着剤である。
ラミネートするフィルム間の貼り合わせ接着力を向上するために、ラミネーションに先立ってまたはラミネーションと同時に、ラミネートする層のいずれか一方または両方の貼り合わせ接着面に、コロナ放電処理、オゾン処理、アンカーコート剤塗布などの方法による表面処理をすることが好ましい。
中間層(3)は、基材層(1)と強固に接着することで基材層(1)を補完すると共に、内容物を充填した包装袋とされたあとに、ヒートシール部分を除き、屈曲や瞬時的な衝撃応力を受けた際に、シーラント層(5)に対して移動可能な界面を形成して応力分散させるという多重袋としての機能を発現させるために必須の構成要素である。中間層の材質はポリオレフィン系重合体を用いることが好ましい。具体的には、線状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、低圧法高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、或いはこれらの混合物等を用いるのが好ましい。なかでも、線状低密度ポリエチレンが、ヒートシール強度の観点から特に好ましい。これら中間層(3)を形成する樹脂には、滑剤等の添加剤が配合されても良い。当該中間層の厚みは、自動充填特性の観点から好ましくは20〜80μmであり、さらに好ましくは25〜60μmである。
次に、第2の接合層(4)は、製袋時には中間層(3)とシーラント層(5)とを接合する機能を担うと共に、屈曲や瞬時的な衝撃応力を受けた際には部分的に剥がれることで中間層(3)とシーラント層(5)とを相互移動可能とするための層である。
第2の接合層(4)の材質は、エチレン系重合体とするのが好ましく、具体的には線状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンが好ましい。なかでも線状低密度ポリエチレンがさらに好ましい。殊にホットパックを目的とする場合は、線状低密度ポリエチレンが好ましい。線状低密度ポリエチレンの密度は好ましくは0.905〜0.930g/cm3であり、さらに好ましくは0.915〜0.925g/cm3である。また、メルトインデックス(190℃、2.16kg)は、好ましくは2〜12g/10分、さらに好ましくは5〜10g/10分である。
第2の接合層(4)には、他の樹脂を配合しても良い。他の樹脂としては、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体があげられる。不飽和カルボン酸は特に限定しないが、エチレンと共重合可能な不飽和カルボン酸であれば良い。エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の具体例として、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−エタクリル酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、エチレン−フマール酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
なかでもエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体が好ましい。また、エチレンや不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を用いてもよい。そのような他の単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸イソブチル、マレイン酸ジエチル等の不飽和カルボン酸エステル等を挙げることができるが、他の単量体の配合量は、第2の接合層(4)の樹脂量に対して40重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
なお、ここで云うエチレン−不飽和カルボン酸共重合体には、エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体の他に、例えばポリエチレンに無水マレイン酸をグラフト反応させて得られた無水マレイン酸グラフトポリエチレン共重合体のような、グラフト共重合体も包含する。
また、配合しても良い他の樹脂として、上記したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体に加え、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体を挙げることができる。なお、第2の接合層(4)に使用されるポリエチレン系樹脂には、滑剤等の添加剤は使用しないことが好ましい。
第2の接合層(4)の形成法としては、押出ラミネーション法を用いる。ラミネートに先立ち、ラミネートする中間層(3)、及びシーラント層(5)のいずれか一方または両方の貼り合わせ接着する面にコロナ放電処理、オゾン処理、アンカーコート剤塗布などの方法による表面処理をすることが好ましい。層の厚みは、押し出しラミネーション加工特性、界面接着性、さらには本発明の特徴である加熱処理による界面剥離性を発現させる為に3〜13μmであり、好ましくは5〜12μm、さらに好ましくは8〜10μmである。
次に、シーラント層(5)は、製袋に必要なヒートシールの機能を担った層である。ここに用いられる樹脂は、線状低密度ポリエチレンが好ましい。線状低密度ポリエチレンの密度は好ましくは0.905〜0.925g/cm3である。また、メルトインデックス(190℃、2.16kg)は、好ましくは1〜10g/10分である。シーラント層(5)の層の厚みは、好ましくは30〜100μmである。
上記の少なくとも5層が積層された積層フィルムは、それを用いて包装袋を製袋し、油脂類を含んだ流動体を密封包装して適度な加熱処理を加えた場合に、密封性能には何ら問題ないにも係わらず、積層フィルムのシール部以外の剥離強度が上記の一定範囲に低下し、そのため、包装体が運搬時等に受ける局部的な応力が積層フィルムの層間剥離を誘発し、応力分散や応力緩和が生じることで包装体の破壊を防ぐことが可能になる。
包装体に対して加えるべき適度な加熱処理についてはすでに上記したが、加熱処理の温度範囲において用いられる示差走査熱量計(DSC)による測定は、JIS K7121に準じて行えばよい。具体的には、試験片をDSC装置の容器に入れ、昇温速度10℃/minにて融解ピーク終了時より約30℃高い温度まで加熱溶融させ、その温度に10分間保持した後、10℃/minで室温まで冷却した試験片を当該測定に供する。上記した結晶融解ピーク温度Tpmは、融解ピークが2以上存在する樹脂の場合は、最も低温側のピーク温度をTpmとする。
上記した、70℃以上でかつ結晶融解ピーク温度Tpmより5℃低い温度以下の温度に加熱処理後、該積層フィルムの中間層(3)とシーラント層(5)間の剥離強度を測定するに際しては、積層フィルムを製袋し、油脂を含有する液状食品を充填して、ヒートシールして包装体とした後、該包装体を上記温度範囲に少なくとも10分以上加熱処理した後、室温に冷却して測定に供する。剥離強度の測定は、JIS Z0237に準じて行えばよく、180度引き剥がし法により、毎分50mmの速さで試験片を引き剥がす。
上記した適度な加熱処理の温度範囲は、積層フィルムからなる多重包装袋に充填される内容物、つまり油脂を含有する流動体を殺菌等の目的で加熱する時の温度に対応する。そのため、内容物の充填後に加熱殺菌処理を行うことで、積層フィルムが実質的に2つ以上のフィルムからなる多重フィルムとなる。なお、積層フィルムを実質的に3重に機能するようにするには、図1において接合層4とシーラント層5との間に、さらに二つ目の中間層3と二つ目の接合層4とを設けて、合計7層とすればよい。
このシーラント層(5)を形成する樹脂には、滑剤が配合されていることが好ましい。またシーラント層(5)のラミネートされる側の表面は、あらかじめコロナ放電処理等で、カルボニル基を生成させておくことが有効である。コロナ放電処理により得られる表面張力は38〜50dyn/cmが望ましい。
中間層(3)及びシーラント層(5)の樹脂に配合できる滑剤を以下に例示する。なお、参考までに、各滑剤の代表的な商品名と製造メーカー名または滑剤の内容を一緒に例示する。
(イ)オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ライオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュートロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、アルフロE−10(日本油脂)、ダイヤミッドO−200(日本化成)、ダイヤミッドG−200(日本化成)等
(ロ)エルカ酸アミド系滑剤;アルフロ−P−10(日本油脂)等
(ハ)ステアリン酸アミド系滑剤;アルフロ−S−10(日本油脂)、ニュートロン2(日本精化)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)等
(ニ)ビス脂肪酸アミド系滑剤;ビスアマイド(日本化成)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)、アーモワックスEBS(ライオン・アクゾ)等
(ホ)アルキルアミン系滑剤;エレクトロストリッパ−TS−2(花王石鹸)等
(ヘ)炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、塩素化炭化水素、フルオロカルボン等
(ト)脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上が好ましい)、オキシ脂肪酸等
(チ)エステル系滑剤;脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル等
(リ)アルコール系滑剤;多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール等
(ヌ)金属石けん;ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金属との化合物等
(ル)シリコーン系滑剤;各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性物(信越シリコーン、東レシリコーン)等
滑剤の中間層(3)、及びシーラント層(5)を形成する樹脂への配合量は50乃至1000ppmが好ましく、100乃至600ppmがさらに好ましく、150乃至400ppmがさらに好ましい。
次に、これら各層からなる積層フィルムの製法について述べる。あらかじめ製膜された基材層(1)と中間層(3)とを接合するラミネーション法として、例えば接着剤を介して接着するドライラミネーション法、押出しラミネーション法などを用いられることができるが、得られる包装材料の性能からドライラミネーション法が好ましい。これらのラミネーション法を用いることにより、基材層(1)と中間層(3)との間に第1の接合層(2)が形成される。
次いで、この基材層(1)、第1の接合層(2)、中間層(3)からなる積層フィルムの原反を捲出し、一方からシーラント層(5)の原反フィルムを捲出し、両原反フィルムを貼合せる。その際、両フィルムの貼り合わせ面に対し、第2の接合層(4)を形成するポリエチレン系樹脂の溶融物を、Tダイを備えた押出機からフィルム状に押し出し、これらが積層されたものをニップロール等で挟み込み、圧接することにより両原反フィルムを貼合せる。これで、基材層(1)、第1の接合層(2)、中間層(3)、第2の接合層(4)、シーラント層(5)が順次積層された積層フィルムが得られる。
このようにして得られた少なくとも5層からなる積層フィルムは、シーラント層が油脂類を含有する流動体、例えば、液体・粘体状の食品や医薬品に接した状態で加熱処理(例えば、85℃×30分)することで、シーラント層と中間層の間の剥離強度が低下し、5〜100g/15mmの範囲となる。さらに好ましくは5〜70g/15mmの範囲となる。
油脂類を含む食品の例としては、例えば液体スープ、たれ、ソース、醤油、ケチャップ、カレー、味噌、シチュー、ジャム、マヨネーズ、ドレッシング、あん類、魚肉練りなどの液体及び流動性の食品が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、これらの食品以外の液体及び流動性物質の充填包装も可能である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は以下の具体的態様に限定されるものではない。
図1に記載の層構成を有する積層フィルムを作成した。基材層(1)としては厚み15μmの2軸延伸ナイロンフィルムを使用し、中間層(3)として厚み25μmの線状低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.925g/cm3、MI:7g/10分)より製膜した未延伸フィルムを用い、基材層(1)の一面に第1の接合層(2)として3g/m2のポリエステル系ポリウレタン接着剤を塗布し、この塗布面に中間層(3)を積層することで、ドライラミネーション法によりラミネートした。
次に、シーラント層(5)として厚み50μmの線状低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.920g/cm3、MI:7g/10分)より製膜した未延伸フィルムを準備し、この片面にコロナ処理を施し、このコロナ処理面と、上記でラミネートしたフィルムの中間層(3)側の面とを対向させて、両者の間に厚み9μmの線状低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.920g/cm3、MI:7g/10分、Tpm:105℃)を用いた溶融押出し樹脂層を第2の接合層(4)として積層し、積層フィルムを得た。第2の接合層(4)の厚みは12μmであった。その結果、層構成として、2軸延伸ナイロンによる基材層(1)/ポリウレタン系接着剤による第1の接合層(2)/線状低密度ポリエチレン未延伸フィルムによる中間層(3)/溶融押出しポリエチレン樹脂による第2の接合層(4)/線状低密度ポリエチレン未延伸フィルムによるシーラント層(5)からなる、総厚みが105μm(表1のa)、及び102μm(表1のb)の2種の積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの機械強度、及びシール部の強度をヒートシール強度として表1に示した。
なお、上記で用いた材料の種類を以下に示す。
・2軸延伸ナイロンフィルム: 商品名「NH#15」(ユニチカ(株)製)
・未延伸の線状低密度ポリエチレンフィルム: 商品名「XHT」(二村化学(株)製)
・溶融押出しポリエチレン樹脂: 商品名「021GT」(宇部興産(株)製)
・未延伸の線状低密度ポリエチレンフィルム: 商品名「MTN」(二村化学(株)製)
得られた2種の積層フィルムをそれぞれ420mmの幅にスリットして、縦型ピロー自動充填製袋機にて図3に記載のものと同様の包装袋を作成した。具体的には図3の縦シール部8bを、次いで下側の横シール部8a形成を形成した後、食用油を0.5、または4重量%を含有する90℃の熱水をノズルより1kgを加熱状態のまま充填して(ホットパック)、上側の横シール部8cを設けて、図3に示すピロー包装袋(寸法:縦260mm、横200mm)に内容物が充填された包装体(サンプル1〜4)を得た。次いで、各包装体を90℃に30分間保持してボイル処理(加熱処理)を行った。ボイル処理前後における包装体のヒートシール部分のシール強度、及び充填された内容物と接していた積層フィルム部分のラミネート強度を中間層(3)とシーラント層間の剥離強度として測定し、その結果をn数8の平均値として表2に示した。
表2から明らかなように、ヒートシール部のシール強度は、加熱処理で変化することなく、大きな値を維持している。一方、ヒートシールされていない積層フィルムの部分では、90℃に30分間の加熱処理後の剥離強度がホットパック後の強度に比べて大幅に低い値となっていることが分かる。即ち、加熱処理により、中間層(3)とシーラント層(5)間の剥離強度が低下して、易剥離性の界面が形成されていることがわかる。
比較例1
包装袋に充填する内容物として、食用油を含まない90℃の熱水を用いた以外は、実施例1と同様にして包装体を得て、実施例1と同様にして各部の剥離強度を測定した。結果をn数8の平均値として表2に示す。内容物が熱水だけの場合は、ホットパック後のラミネート強度(剥離強度)が、ホットパック前の値に対して大幅に増加していることがわかる。
Figure 2007284105
Figure 2007284105
溶融押出し樹脂による第2の接合層(4)の厚みを10μm、及びシーラント層(5)の厚みを80μmとした以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作成し、層構成として、2軸延伸ナイロンの基材層(1)/ポリウレタン系接着剤の第1の接合層(2)/線状低密度ポリエチレン未延伸フィルムの中間層(3)/溶融押出しポリエチレン樹脂の第2の接合層(4)/線状低密度ポリエチレン未延伸フィルムのシーラント層(5)からなる、総厚みが133μmの積層フィルムを得た。該積層フィルムを420mm幅にスリットして、実施例1と同様にして、食用油を4重量%となるように添加した90℃の熱水1kgが充填されたピロー包装体を得た。当該充填ピロー袋を以下に示す方法で落下試験、及び振盪試験に供し、破袋に至るまでの落下回数、及びピンホール発生に至るまでの振盪時間(分)を測定した。その結果を表3に示す。表3から、積層フィルムによる多重袋が耐衝撃性や耐屈曲疲労性、耐ピンホール性に優れることがわかった。
(落下試験)
・試験方式: 上記ピロー包装体をJIS Z0201の重包装袋の呼称に準じて、天面、底面、下端、上端の順番で、JIS Z0238に準じて水平・鉛直の交互落下試験を行った。
・落下距離: 80cm
・測定温度: 5℃(大型冷蔵庫内にて試験した)
・判定 : 落下後の破袋の有無、ピンホールの有無を調べ、破袋またはピンホールの発生にいたる落下回数を記録した。
(振盪試験)
・試験方式 : 上記ピロー包装体2個を、内寸が410×210×170mmの段ボール箱に底板を敷いた上に中仕切り板(段ボール製)で隔絶して配置して、開封状態で試験に供した。
・振盪試験機 : 振盪台が、その振れ幅が30mmとなるように水平移動するものを使用し、毎分300往復の条件で試験を行った。
・測定温度 : 5℃(大型冷蔵庫内にて試験した)
・判定 : 所定時間の振盪試験後、破袋の有無、ピンホールの有無を調べ、破袋またはピンホールの発生にいたる時間を記録した。
比較例2
基材層(1)として厚み15μmの2軸延伸ナイロンフィルムを使用し、その裏面に第1の接合層(2)として3g/m2でポリエステル系ポリウレタン接着剤を塗布し、シーラント層(5)として、厚み120μmの線状低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.925g/cm3、MI:7g/10分)より製膜した未延伸フィルムをドライラミネーション法によりラミネートして3層のフィルムを作成した。層構成としては、中間層(3)と第2の接合層(4)が無く、2軸延伸ナイロンの基材層(1)/ポリウレタン系接着剤の第1の接合層(2)/線状低密度ポリエチレン未延伸フィルムのシーラント層(5)からなる総厚みが148μmの3層のフィルムを得た。該フィルムを420mm幅にスリットして、実施例1と同様にして、食用油を4重量%となるように添加した90℃の熱水1kgが充填されたピロー包装体を得た。当該ピロー包装体を用いて実施例2と同様の試験評価を行った。その結果を表3に示す。実施例2とほぼ同一の厚みの積層フィルムであるにも拘わらず、強固に一体化された積層フィルムでは、落下衝撃、及び振動による屈曲疲労による破袋が、試験の初期に発生することがわかる。
Figure 2007284105
積層フィルムの断面構造例を示す模式図である。 積層フィルムの他の断面構造例を示す模式図である。 ピロー形状の多重包装袋の一例を示す正面図である。 多重包装袋例のシール部断面の一部を拡大した模式図である。
符号の説明
1 基材層
2 接合層
2a 接合層
3 中間層
4 接合層
5 シーラント層
7 ガスバリアー層
8a〜c ヒートシール部
9 ピロー包装袋
10 シール部
11 内容物

Claims (5)

  1. 基材層(1)、第1の接合層(2)、中間層(3)、第2の接合層(4)、シーラント層(5)が順次積層された積層フィルムであって、前記中間層(3)がポリオレフィン系樹脂フィルムであり、前記シーラント層(5)が線状低密度ポリエチレン樹脂フィルムであり、前記第2の接合層(4)が押出ラミネーション法により形成された厚み3〜13μmのポリエチレン系樹脂層である、油脂類を含有する流動体の包装用積層フィルム。
  2. 前記基材層(1)が2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムとからなる群から選ばれた少なくとも1種のフィルムであり、前記基材層(1)と前記中間層(3)との間にガスバリアー層(7)がさらに積層された請求項1記載の積層フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の積層フィルムを用い、前記シーラント層(5)を内側にしてヒートシールにより製袋された、油脂類を含有する流動体包装用の多重包装袋。
  4. 請求項3に記載の多重包装袋に、油脂類を含有する流動体を充填密封し、70℃以上で、かつ前記シーラント層(5)を形成する線状低密度ポリエチレン樹脂の示差走査熱量計によって測定される結晶融解ピーク温度Tpmより5℃低い温度以下の温度に加熱処理する、油脂類を含有する流動体の包装方法。
  5. 請求項3に記載の多重包装袋に、油脂類を含有する液体・粘体状食品が密封充填されており、かつ、前記積層フィルムの中間層(3)とシーラント層(5)間の剥離強度が、5〜100g/15mmの範囲である多重包装体。
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