JP2016043964A - 包装体 - Google Patents
包装体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016043964A JP2016043964A JP2014169984A JP2014169984A JP2016043964A JP 2016043964 A JP2016043964 A JP 2016043964A JP 2014169984 A JP2014169984 A JP 2014169984A JP 2014169984 A JP2014169984 A JP 2014169984A JP 2016043964 A JP2016043964 A JP 2016043964A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin layer
- layer
- heat seal
- package
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Packages (AREA)
Abstract
Description
なお、本明細書において、「主成分として構成される」とは、各層を構成する樹脂の作用・効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。さらに、この用語は、具体的な含有率を制限するものではないが、各層の構成成分全体の70質量%以上100質量%以下、好ましくは85質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは95質量%以上100質量%以下を占めることを意味する。
したがって、ブロッキング防止パウダーを使用する必要がなく、スリップ剤やアンチブロッキング剤を添加する場合でも添加量を削減することができる。また、高温保管時においても、低分子量成分の溶出が少ないため、ブロッキングを防ぐことができる。更には、ポリプロピレン樹脂をシーラントとする底材に対しても、シール温度を低温にすることが可能で、夾雑物シール性及びホットタック性に優れる。
ビカット軟化点の下限値は85℃以上が好ましく、上限値は100℃以下が好ましい。
また、図4は、本発明で規定するフィルムを底材として用いた深絞り包装体の部分断面図であり、図5は、図4で示す深絞り包装体において、蓋材の一部を底材から剥離した状態の深絞り包装体の部分断面図であり、図5で示す深絞り包装体において、蓋材と底材とを再封した状態を示す部分断面図である。
試料を縦4mm、横60mmに切り出し、粘弾性スペクトロメーターDVA−200(アイティ計測(株)製)を用い、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間25mmの条件で、横方向について−100℃から測定し、得られたデータから損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度(℃)を求めた。
約10mm×幅10mm×厚さ3mmの板状試験片を射出成形にて成形後、温度23℃ 、相対湿度50%の恒温恒湿室にて24時間放置し状態調整した。ヒートディストーションテスターS3EH型(東洋精機製作所)を用い、50Nのウエイトを使用し、昇温速度50℃/hrの条件で、試験片に圧子が1mm進入した時の温度を測定した。2回試験を行い、その平均値をビカット軟化点(℃)とした。
試料のペレット4mgを140℃で溶媒o-ジクロロベンゼン4mlに溶解した後、高温GPCシステムGPCV2000(日本ウォーターズ(株)製)を用い、カラム:Styragel HT6E,4,3(4.6mm径300mm、3連)(日本ウォーターズ(株)製)、標準試料ポリスチレン、温度140℃の条件で、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を分析し、重量平均分子量のピーク値と分子量多分散度(Mw/Mz)を求めた。
得られた深絞り包装体の底材と蓋材のヒートシール部を15mm幅の短冊状に切り出し試験片とした。この試験片を万能試験機(インテスコ(株)製)を用い、温度23℃、引張速度200mm/min、引張角度180度の条件で測定し、粘着樹脂層(B)と剥離樹脂層(C)との層間剥離強度(N/15mm幅)を初期剥離強度とした。また、下記の基準も併記した。
A:初期剥離強度が5N/15mm幅以上10N/15mmの場合
B:初期剥離強度が5N/15mm幅未満の場合または10N/15mm以上の場合
得られた深絞り包装体の底材と蓋材のヒートシール部から手で剥離する場合の状況を下記の基準で目視により評価した。
A:剥離樹脂層(C)とヒートシール樹脂層(D)が、多層フィルムからきれいに破断し、毛羽立ち立ちがない場合
B:剥離樹脂層(C)とヒートシール樹脂層(D)が、多層フィルムから破断できなかったり、破断した場合でも毛羽立ちがある場合
得られた深絞り包装体の底材と蓋材のヒートシール部を15mm幅の短冊状に切り出し試験片とした。そのヒートシール部を開封し、粘着樹脂層(B)と剥離樹脂層(C)との間で剥離した箇所を、指で加圧圧着して再封することを5回繰り返す。そして、万能試験機(インテスコ(株)製)を用い、温度23℃、引張速度200mm/min、引張角度180度の条件で測定した剥離強度(N/15mm幅)を再封剥離強度とした。また、下記の基準も併記した。
A:再封剥離強度が0.5N/15mm幅以上の場合
B:再封剥離強度が0.5N/15mm幅未満の場合
得られた多層フィルムの表面樹脂層(A)とヒートシール樹脂層(D)の静止摩擦係数をJIS K 7125に規定される方法で測定した。また、下記の基準も併記した。
A:静止摩擦係数が2.0未満でスリット加工時のロール外観が良好な場合
B:静止摩擦係数が2.0以上でスリット加工時のロール外観が不良な場合
得られた多層フィルムを10×15cmのサイズに切り取り、ヒートシール樹脂層(D)同士を重ねて、ガラスプレートで挟み込んだ。40℃の恒温層に24時間保管し、その後23℃湿度50%で24時間放置した。ASTM D3354の方法で、2枚のフィルムを引張り試験機により剥離させ、ブロッキング力を測定した。また、下記の基準も併記した。
A:ブロッキング力が3N以下
B:ブロッキング力が3N以上
得られた多層フィルムを15mm幅の短冊状に切り出し試験片とした。その試験片のヒートシール層(D)同士を重ねてヒートシールし、剥離樹脂層(C)とヒートシール樹脂層(D)との間を剥離させ、万能試験機(インテスコ(株)製)を用い、温度23℃、引張速度200mm/min、引張角度180度の条件で測定した剥離強度(N/15mm幅)を層間接着強度とした。また、下記の基準も併記した。
A:層間接着強度が1.5N/15mm幅以上の場合
B:層間接着強度が1.5N/15mm幅未満の場合
蓋材と底材とのヒートシールにおいて、深絞り包装機(ムルチバック社製、型番R−530、シール時間2秒、シール圧力4kg/cm2)を用い、シール温度を130℃以上で10℃おきに設定した条件で行い、シールが出来たか否かを、手で両材を引張って確認した。
確実にシールが行えた最低シール温度をシール開始温度とした。
シール開始温度が低いほど、低温シール性が良好、即ち夾雑シール性やホットタック性が良好であることを示す。
[蓋材]
表面樹脂層(A)を以下の3種類の樹脂を用いて3層構成とした。
A1:エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物((株)クラレ製、商品名「エバールE105」、以下「EVOH」と略称する。)
A2:6−66ナイロン樹脂(ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名「ノバミッド2030」、以下「6−66Ny」と略称する。)
A3:オレフィン系接着性樹脂(三井化学(株)製、商品名「アドマーNF558」、以下「AD1」と略称する。)
最外層側から、EVOH、6−66Ny、AD1、ランダムポリプロレン樹脂(日本ポリプロピレン(株)製、商品名「ノバテックPP EG7FTB」、以下「PP1」と略称する。)に滑剤としてエルカ酸アミドを1000ppm、アンチブロッキング剤として天然シリカを2000ppm添加混合した樹脂組成物(ヒートシール樹脂層)の順に積層させ、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/30μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(Y1)を共押出法によって得た。
深絞り包装機(ムルチバック社製、型番:R−530)を使用して、上記の底材(Y1LS)を無延伸ポリエチレンテレフタレートシート層が外層になるように深絞り成形することにより、縦130mm、横170mm、フランジ部幅6mmの長方形の形状の容器に加工し、ヒートシール部において、深絞りされた底材に設けられたフランジ部分に上記の蓋材(X1LF)を、ヒートシール温度(シール開始温度)150℃、シール時間2秒、シール圧力4kg/cm2の条件でヒートシールすることにより深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を下記表1に示した。
[蓋材]
実施例1と同様に、ラミネートフィルム(X1LF)を得、包装体の蓋材に使用した。
実施例1の使用したヒートシール樹脂層に使用する樹脂をホモポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製、商品名「ノバテックPP FB3HAT」、以下「PP2」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様にして、最外層側から、EVOH、6−66Ny、AD1、PP2に滑剤としてエルカ酸アミドを1000ppm、アンチブロッキング剤として天然シリカを2000ppm添加混合した樹脂組成物(ヒートシール樹脂層)の順に積層させ、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/30μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(Y2)を共押出法によって得た。
ヒートシール温度をシール開始温度170℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1と同様に、ラミネートフィルム(X1LF)を得、包装体の蓋材に使用した。
[底材]
実施例1の使用したヒートシール樹脂層に使用する樹脂をポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、商品名「ノバテックLL UF240」、以下「LL」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様にして、最外層側から、EVOH、6−66Ny、AD1、LLDPEに滑剤としてエルカ酸アミドを1000ppm、アンチブロッキング剤として天然シリカを2000ppm添加混合した樹脂組成物(ヒートシール樹脂層)の順に積層させ、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/30μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(Y3)を共押出法によって得た。
ヒートシール温度をシール開始温度140℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、ヒートシール樹脂層(D)に使用する樹脂を、実施例1で使用したAD2の90質量部とランダムポリプロピレン樹脂「PP」110質量部とを混合した樹脂組成物に変更した以外は、実施例1と同様にして、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/5μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(X2)を得た。次いで、実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネーション法により貼り合わせて、総厚み86μmのラミネートフィルム(X2LF)を得、包装体の蓋材に使用した。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1の底材で作製した多層フィルム(Y1)の最外層側(EVOH面)に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ(株)製、商品名「エンブレット PET」、厚さ16μm)をドライラミネーション法により貼り合わせて、総厚み86μmのラミネートフィルム(Y1LF)を得、包装体の蓋材に使用した。
実施例1の蓋材で作製した多層フィルム(X1)の最外層側(EVOH面)に、総厚みが250μmの無延伸ポリエチレンテレフタレートシート(三菱化学(株)製、商品名「ノバクリアー」)をドライラミネーション法により貼り合わせて、総厚み320μmのラミネートシート(X1LS)を得、包装体の底材に使用した。
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例2の底材で作製した多層フィルム(Y2)の最外層側(EVOH面)に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ(株)製、商品名「エンブレット PET」、厚さ16μm)をドライラミネーション法により貼り合わせて、総厚み86μmのラミネートフィルム(Y2LF)を得、包装体の蓋材に使用した。
実施例1の蓋材で作製した多層フィルム(X1)の最外層側(EVOH面)に、総厚みが250μmの無延伸ポリエチレンテレフタレートシート(三菱化学(株)製、商品名「ノバクリアー」)をドライラミネーション法により貼り合わせて、総厚み320μmのラミネートシート(X1LS)を得、包装体の底材に使用した。
ヒートシール温度をシール開始温度140℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、ヒートシール樹脂層(D)に使用する樹脂を、ビカット軟化点78℃、高温GPC法により測定された重量平均分子量のピーク値が385000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である多分散度(Mw/Mn)が2.4である、メタロセン触媒を用いて製造されたランダムポリプロピレン系接着樹脂(以下「AD3」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様にして、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/5μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(X3)を得た。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、ヒートシール樹脂層(D)に使用する樹脂を、ビカット軟化点112℃、高温GPC法により測定された重量平均分子量のピーク値が405000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である多分散度(Mw/Mn)が2.1である、メタロセン触媒を用いて製造されたランダムポリプロピレン系接着樹脂(以下「AD4」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様にして、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/5μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(X4)を得た。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
ヒートシール温度をシール開始温度170℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、ヒートシール樹脂層(D)に使用する樹脂をビカット軟化点109℃、高温GPC法により測定された重量平均分子量のピーク値が376000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である多分散度(Mw/Mn)が2.5であるチーグラー・ナッタ触媒を用いて製造されたランダムポリプロピレン系接着樹脂(以下「AD5」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様にして、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/5μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(X5)を得た。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
ヒートシール温度をシール開始温度170℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
比較例3と同様にラミネートフィルム(X5LF)を得、包装体の蓋材に使用した。
実施例3と同様に、ラミネートシート(Y3LS)を包装体の底材に使用した。
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、粘着樹脂層(B)に使用する樹脂をTPS1からスチレン系熱可塑性エラストマー(旭化成(株)製、商品名「タフテックH1052」、スチレン含量20質量%、損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度−42.2℃、20℃でのtanδ値0.06、以下「TPS2」と略称する)に変更した以外は、実施例1と同様にして、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/5μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(X6)を得た。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、粘着樹脂層(B)に使用する樹脂をTPS1からスチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン含量:20質量%、損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度2℃、20℃でのtanδ値0.07、以下「TPS3」と略称する)に変更した以外は、実施例1と同様にして、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、各層の平均厚さが各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/5μm、全層の厚さが70μmの多層フィルム(X7)を得た。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
[深絞り包装体]
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
[蓋材]
実施例1において、(A1)/(A2)/(A3)/(B)/(C)/(D)の6層構成で、剥離樹脂層(D)の厚みを40μmとし、各層の平均厚さを各々10μm/20μm/10μm/20μm/5μm/40μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、全層の厚さが105μmの多層フィルム(X8)を得た。
実施例1と同様に、ラミネートシート(Y1LS)を包装体の底材に使用した。
実施例1と同様の方法で、深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体を用いて評価した結果を表1に示した。
また、被シール体(底材)のヒートシール樹脂層がポリエチレン樹脂でも、十分なシール強度(初期剥離強度)であることが確認できた。(実施例2、3、6)。
また、ヒートシール樹脂層に、ビカット軟化点112℃であり、重量平均分子量ピーク405000であり、多分散度2.5である、メタロセン触媒を用いて製造されたランダムポリプロピレン系接着樹脂を配した多層フィルムは、剥離樹脂層(C)との層間接着強度が低く、デラミネーション現象が発生した。また、シール開始温度が170℃と高く、低温シール性(夾雑物シール性及びホットタック性)が劣っていた(比較例2)。
また、被シール体(底材)のヒートシール樹脂がポリエチレン系樹脂の場合、ヒートシールすることが困難であった(比較例4)。
なお、剥離樹脂層とヒートシール樹脂層との合計厚みが厚くなると(30μmを超える場合)、ヒートシール部から手で剥離する場合に剥離樹脂層とヒートシール樹脂層が破断できず、被シール体(底材側)に層が残ってしまった(参考例)。
2 底材
3 蓋材の表面樹脂層
4 蓋材の粘着樹脂層
5 蓋材の剥離樹脂層
6 蓋材のヒートシール樹脂層
7 底材の表面樹脂層
8 底材のヒートシール樹脂層
9 底材のヒートシール部
10 蓋材のタブ部
11 剥離時における粘着樹脂層の露出部
12 剥離時におけるヒートシール樹脂層の露出部
41 底材
42 蓋材
43 底材の表面樹脂層
44 底材の粘着樹脂層
45 底材の剥離樹脂層
46 底材のヒートシール樹脂層
47 蓋材の表面樹脂層
48 蓋材のヒートシール樹脂層
49 蓋材のヒートシール部
50 蓋材のタブ部
51 剥離時における粘着樹脂層の露出部
52 剥離時における剥離樹脂層の露出部
Claims (7)
- 表面樹脂層(A)、粘着樹脂層(B)、剥離樹脂層(C)、ヒートシール樹脂層(D)が順次に積層されてなる多層フィルムを包装体の蓋材または底材の一方に用い、当該多層フィルムのヒートシール樹脂層(D)を被シール体である包装体の底材または蓋材にヒートシールしてなる包装体であり、当該包装体のヒートシール部において、前記粘着樹脂層(B)と前記剥離樹脂層(C)とが層間剥離したときに、両層が再封可能な状態で露出する包装体であって、前記粘着樹脂層(B)が、動的粘弾性測定により周波数10Hzで測定される損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度が−35℃以上であるスチレン系熱可塑性エラストマーを主成分として構成される層からなり、前記ヒートシール樹脂層(D)が、ビカット軟化点が80℃以上105℃以下であり、高温GPC法により測定された重量平均分子量のピーク値が400000以上500000以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である多分散度(Mw/Mn)が1.5以上2.3以下であるランダムポリプロピレン系接着樹脂を主成分として構成される層からなることを特徴とする包装体。
- 包装体のヒートシール部における粘着樹脂層(B)の露出が、剥離樹脂層(C)および前記ヒートシール樹脂層(D)の多層フィルムからの破断と、粘着樹脂層(B)と剥離樹脂層(C)との層間剥離と、剥離樹脂層(C)およびヒートシール樹脂層(D)の被シール体側への移行とにより行われる請求項1または2に記載の包装体。
- 表面樹脂層(A)が、オレフィン系樹脂、アミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エステル系樹脂、およびスチレン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂を主成分として構成された多層フィルムを用いる請求項1〜2のいずれかに記載の包装体。
- 剥離樹脂層(C)がアミド系樹脂を主成分として構成された多層フィルムを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の包装体。
- 表面樹脂層(A)が2層以上で構成され、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を主成分とする層および/またはポリアミド系樹脂を主成分とする層を有する多層フィルムを用いる請求項1〜4のいずれかに記載の包装体。
- 剥離樹脂層(C)とヒートシール樹脂層(D)との合計厚みが1μm以上30μm以下である多層フィルムを用いる請求項1〜5のいずれかに記載の包装体。
- ヒートシール樹脂層(D)同士を重ねて、40℃の恒温層に24時間保管し、その後23℃湿度50%RHで24時間放置した後、ASTM D3354により測定されたブロッキング力が3N以下である請求項1〜6のいずれかに記載の包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014169984A JP6369221B2 (ja) | 2014-08-25 | 2014-08-25 | 包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014169984A JP6369221B2 (ja) | 2014-08-25 | 2014-08-25 | 包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016043964A true JP2016043964A (ja) | 2016-04-04 |
JP6369221B2 JP6369221B2 (ja) | 2018-08-08 |
Family
ID=55634895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014169984A Active JP6369221B2 (ja) | 2014-08-25 | 2014-08-25 | 包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6369221B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018065620A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-26 | 昭和電工パッケージング株式会社 | 包装体 |
JP2019151351A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-12 | 三菱ケミカル株式会社 | 包装体 |
JPWO2019225631A1 (ja) * | 2018-05-22 | 2021-05-13 | 富士フイルム株式会社 | 光学フィルム、偏光板、液晶パネル、タッチパネル及び画像表示装置 |
JP2021133679A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 住友ベークライト株式会社 | 透明多層フィルム及び包装体 |
KR20230069082A (ko) | 2020-09-15 | 2023-05-18 | 디아이씨 가부시끼가이샤 | 실란트 필름, 라미네이트 필름 및 포장재 |
KR20230115894A (ko) | 2022-01-27 | 2023-08-03 | 디아이씨 가부시끼가이샤 | 실란트 필름, 라미네이트 필름 및 포장재 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS641535A (en) * | 1987-03-09 | 1989-01-05 | Sumitomo Chem Co Ltd | Multi-layered shrinkable film |
JPH083380A (ja) * | 1994-06-22 | 1996-01-09 | Kyowa Leather Cloth Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物を用いた化粧シート |
JP2000239462A (ja) * | 1998-08-25 | 2000-09-05 | Tokuyama Corp | プロピレン系樹脂組成物、その製造方法および用途 |
JP2003277526A (ja) * | 2002-03-26 | 2003-10-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | Ptp用ポリプロピレン系シート |
JP2006255931A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 易剥離性フィルムおよび蓋材 |
JP4902237B2 (ja) * | 2006-03-22 | 2012-03-21 | 三菱樹脂株式会社 | 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた再封可能な包装体 |
JP2015071290A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-04-16 | 三菱樹脂株式会社 | 包装体 |
-
2014
- 2014-08-25 JP JP2014169984A patent/JP6369221B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS641535A (en) * | 1987-03-09 | 1989-01-05 | Sumitomo Chem Co Ltd | Multi-layered shrinkable film |
JPH083380A (ja) * | 1994-06-22 | 1996-01-09 | Kyowa Leather Cloth Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物を用いた化粧シート |
JP2000239462A (ja) * | 1998-08-25 | 2000-09-05 | Tokuyama Corp | プロピレン系樹脂組成物、その製造方法および用途 |
JP2003277526A (ja) * | 2002-03-26 | 2003-10-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | Ptp用ポリプロピレン系シート |
JP2006255931A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 易剥離性フィルムおよび蓋材 |
JP4902237B2 (ja) * | 2006-03-22 | 2012-03-21 | 三菱樹脂株式会社 | 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた再封可能な包装体 |
JP2015071290A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-04-16 | 三菱樹脂株式会社 | 包装体 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018065620A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-26 | 昭和電工パッケージング株式会社 | 包装体 |
JP6998165B2 (ja) | 2016-10-14 | 2022-01-18 | 昭和電工パッケージング株式会社 | 包装体 |
JP2019151351A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-12 | 三菱ケミカル株式会社 | 包装体 |
JPWO2019225631A1 (ja) * | 2018-05-22 | 2021-05-13 | 富士フイルム株式会社 | 光学フィルム、偏光板、液晶パネル、タッチパネル及び画像表示装置 |
JP2021133679A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 住友ベークライト株式会社 | 透明多層フィルム及び包装体 |
KR20230069082A (ko) | 2020-09-15 | 2023-05-18 | 디아이씨 가부시끼가이샤 | 실란트 필름, 라미네이트 필름 및 포장재 |
KR20230115894A (ko) | 2022-01-27 | 2023-08-03 | 디아이씨 가부시끼가이샤 | 실란트 필름, 라미네이트 필름 및 포장재 |
US11752747B2 (en) | 2022-01-27 | 2023-09-12 | Dic Corporation | Sealant film, laminate film, and packaging material |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6369221B2 (ja) | 2018-08-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5117255B2 (ja) | 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた包装体 | |
JP4902237B2 (ja) | 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた再封可能な包装体 | |
JP6369221B2 (ja) | 包装体 | |
JP6331783B2 (ja) | 包装体 | |
JP5106795B2 (ja) | 再封機能付き蓋材及びこれを用いた包装体 | |
JP5121244B2 (ja) | 再封機能付き底材及びこれを用いた包装体 | |
JP5713190B2 (ja) | 易開封性多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材 | |
JP6057801B2 (ja) | 再封可能な包装体 | |
JP4749119B2 (ja) | 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた再封可能な包装体 | |
JP5182183B2 (ja) | 易開封性フィルム、これを用いる蓋材及び包装袋 | |
JP2002301786A (ja) | 共押出多層フィルムおよび容器の蓋材 | |
JP2018020523A (ja) | 易開封性積層フィルム、易開封性ラミネートフィルム、及び蓋材 | |
JP2005119075A (ja) | 多層フィルム、容器の蓋材および袋 | |
JP2019151351A (ja) | 包装体 | |
JP2015189481A (ja) | 包装体 | |
JP2004058568A (ja) | 多層フィルム、その製造方法および袋 | |
JP2004075181A (ja) | 容器の蓋材および再封性包装容器 | |
JP4018053B2 (ja) | 商品展示体 | |
JP5380866B2 (ja) | 積層体、及びこれを用いた密閉容器用蓋材並びに密閉容器 | |
JP2017088229A (ja) | 包装体 | |
JP6839924B2 (ja) | 蓋材 | |
JP7276394B2 (ja) | 積層フィルム及び包装材 | |
US11752747B2 (en) | Sealant film, laminate film, and packaging material | |
JP2005212846A (ja) | 再封止可能な袋 | |
JP2016175328A (ja) | 包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170424 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170524 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180313 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180323 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180612 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180625 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6369221 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |