JP2004075181A - 容器の蓋材および再封性包装容器 - Google Patents

容器の蓋材および再封性包装容器 Download PDF

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Abstract

【課題】粘着剤や剥離剤を塗布するためのコーターや乾燥設備等の特別な工程を必要とせず、簡便に衛生性に優れた良好な粘着性を有する再封止が可能な容器の蓋材およびこの蓋材を用いて封止された再封性包装容器を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂(a)を含有してなる表面樹脂層(A)と、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質ブロック共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)とを含有してなる粘着樹脂層(B)と、熱可塑性樹脂(c)を含有してなるヒートシール樹脂層(C)とが順に積層されている共押出多層フィルム(X)を用いてなる容器の蓋材であって、この蓋材のヒートシール樹脂層(C)と容器のヒートシール樹脂層とをヒートシールし、次いでヒートシールされた蓋材を容器から引き剥がした場合に、粘着樹脂層(B)がヒートシール部分において再封止可能な粘着状態で露出する容器の蓋材。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は良好な粘着性を有する再封止が可能な容器の蓋材およびこの蓋材を用いて封止された再封性包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の再封止が可能な容器の蓋材としては、蓋材本体と該蓋材本体に隣接して設けられたタブ部とからなる蓋材であって、該蓋材は基材とこれを被覆する表面シートが接着剤層を介して積層され、かつタブ部において前記基材と表面シートの層間に位置する表面シートの一部裏面側に粘着材層と剥離ニス層とが順次積層され、容器入りインスタント食品における湯入れ後の蓋開き防止機能として
特開2002−012255号公報等が知られている。
【0003】
前記特開2002−012255号公報に記載の蓋材に使用の粘着層としてはとしては、アクリル、ゴム系樹脂を主成分とする粘着系コート剤やコールドシール、感熱ニスをコートして設けた層であり、その実施例には、タブ部に紙/アクリル系粘着剤/剥離ニス層/ポリエチレン/アルミニュウム箔/EVA系シール剤構成のものが例示されており、アクリル系粘着剤と剥離ニス層との層間で剥離することにより粘着面が露出され、タブ部がそのままタックシールとして使用できる蓋材が記載されている。
【0004】
しかしながら、前記特開2002−012255号公報に記載の粘着剤は粘度が極端に高いコート用の材料であり、低分子量成分による臭いやシール面側への浮きだし(ブリード)等の管理必要となる上、特別なコーターや乾燥設備が必要になる。更に、確実に粘着樹脂層が露出し、粘着性を維持するためには剥離ニス層が必要となり、粘着剤コート時と同様な設備が必要とされる上、容器とのシールが必要なためEVA系のシール剤コートの工程も加わる。また、タブ部のみに粘着層や剥離ニス層が必要となるため、位置あわせや基材加工の前行程が多岐にわたるため、煩雑になりコストアップになるなどの欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は粘着剤や剥離剤を塗布するためのコーターや乾燥設備等の特別な工程を必要とせず、簡便に衛生性に優れた良好な粘着性を有する再封止が可能な容器の蓋材およびこの蓋材を用いて封止された再封性包装容器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の知見(1)〜(3)を見出した。
(1)表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)とが(A)/(B)/(C)の順に積層されている共押出多層フィルム(X)を用いてなる容器の蓋材であって、粘着樹脂層(B)に粘着付与剤(b2)と共にスチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質ブロック共重合体の水素添加物(b1)を含有している容器の蓋材は、容器のヒートシール部とヒートシールし、ヒートシールした蓋材を引き剥がした場合に、粘着樹脂層(B)がヒートシール領域表面において再封止可能な良好な粘着状態で露出し、手による圧力だけで容易に再封止できること。
(2)この容器の蓋材は粘着付与するためのコーティング工程等の加工工程の不要であること。
(3)粘着樹脂層(B)が低臭性であり、再封止可能な良好な粘着状態で露出しても臭気の問題がなく、各種食品等の包装容器に好適であること。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂(a)を含有してなる表面樹脂層(A)と、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質ブロック共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)とを含有してなる粘着樹脂層(B)と、熱可塑性樹脂(c)を含有してなるヒートシール樹脂層(C)とが、(A)/(B)/(C)の順に積層されている共押出多層フィルム(X)を用いてなる容器の蓋材であって、この蓋材のヒートシール樹脂層(C)と容器のヒートシール樹脂層とをヒートシールし、次いでヒートシールされた蓋材を容器から引き剥がした場合に、粘着樹脂層(B)がヒートシール部分において再封止可能な粘着状態で露出することを特徴とする容器の蓋材を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、前記容器の蓋材で開口部を封止されていることを特徴とする再封性包装容器を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳述する。
本発明の容器の蓋材は、前記した共押出多層フィルム(X)を用いてなる容器の蓋材であればよく、例えば、共押出多層フィルム(X)をそのまま蓋材としたもの、共押出多層フィルム(X)の表面樹脂層(A)上に各種の基材を接着性樹脂や接着剤を介してラミネートしたもの等が挙げられる。これらは、印刷されていても良い。
【0010】
本発明の容器の蓋材で用いる共押出多層フィルム(X)は、熱可塑性樹脂(a)を含有してなる表面樹脂層(A)と、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質ブロック共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)とを含有してなる粘着樹脂層(B)と、熱可塑性樹脂(c)を含有してなるヒートシール樹脂層(C)とが、(A)/(B)/(C)の順に積層されている共押出多層フィルムであって、ヒートシール樹脂層(C)と該ヒートシール樹脂層(C)とヒートシール可能な熱可塑性樹脂層とをヒートシールして引き剥がした場合に、粘着樹脂層(B)がヒートシール領域表面において再封止可能な粘着状態で露出する共押出多層フィルムであればよく、粘着樹脂層(B)がヒートシール領域表面において再封止可能な粘着状態で露出する機構や共押出多層フィルムの製造方法等に特に限定はない。
【0011】
このような共押出多層フィルムとしては、例えば、ヒートシール樹脂層(C)と該ヒートシール樹脂層(C)とヒートシール可能な熱可塑性樹脂層とをヒートシールして引き剥がした場合に、▲1▼ヒートシール樹脂層(C)が破断すると共にヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)の層間が剥離して、粘着樹脂層(B)がヒートシール領域表面において再封止可能な粘着状態で露出する共押出多層フィルム(I)、▲2▼ヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)が破断すると共に粘着樹脂層(B)と表面樹脂層(A)の層間が剥離して、粘着樹脂層(B)がヒートシール領域表面において再封止可能な粘着状態で露出する共押出多層フィルム(II)、▲3▼ヒートシール樹脂層(C)が破断すると共に粘着樹脂層(B)が破壊されて剥離し、ヒートシール領域表面において再封止可能な粘着状態で露出する共押出多層フィルム(III)等が挙げられ、なかでも剥離面の荒れが少なく、再封止時の接着強度が強く安定していることから、共押出多層フィルム(I)、共押出多層フィルム(II)が好ましい。
【0012】
前記共押出多層フィルム(X)の表面樹脂層(A)は、熱可塑性樹脂(a)を主成分として含有してなる樹脂層であればよく、単層構成の樹脂層であっても、多層構成の樹脂層であってもよい。ここで用いる熱可塑性樹脂(a)としては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物系樹脂等が挙げられ、単独もしくは2種以上の混合による単層構成、または、多層構成用として用いられる。例えば、熱可塑性樹脂(a)として、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物系樹脂等のような、剛性、ガスバリヤー性等の物性に優れるが、粘着樹脂層(B)との接着性に劣る樹脂などを用いて、ヒートシール部分の引き剥がし時に粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間が剥離する多層フィルム(I)を製造する場合、粘着樹脂層(B)との接着性向上を目的として、表面樹脂層(A)は、これらの樹脂からなる層に接して粘着樹脂層(B)側にオレフィン系接着性樹脂等からなる接着層を設けた多層構成とすることが好ましい。該オレフィン系接着性樹脂としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれた少なくとも一種のモノマーをグラフトした酸変性オレフィン系樹脂が挙げられる。
【0013】
前記エチレン系樹脂としては、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のエチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート(EMA)共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン系共重合体;更にはエチレン−アクリル酸共重合体の金属中和物、エチレン−メタクリル酸共重合体の金属中和物等が挙げられる。
【0014】
また、プロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のα−オレフィン、例えばエチレン、ブテン等との共重合体が挙げられ、共重合体としてはランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれもが使用できる。プロピレン単独重合体としては、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アタックチックポリプロピレンを挙げることができるが、この内ではアイソタクチックポリプロピレンが好ましい。
【0015】
これら熱可塑性樹脂(a)としては、前記共押出多層フィルム(I)の場合、安価で成形加工性に優れることから、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等が好ましく、なかでも線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体が特に好ましい。
【0016】
また、これら熱可塑性樹脂(a)としては、前記共押出多層フィルム(II)の場合、安価で成形加工性に優れることから、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等が好ましく、なかでも、粘着樹脂層(B)との層間接着強度が適当な強度(例えば、2〜23N/15mm)で容易に剥離し、ヒートシール部分を引き剥がした場合の層間剥離が面の荒れが少なく、開封と再封を繰り返した場合の再封強度が高いフィルムが容易に得られることから、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物が好ましく、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属中和物が特に好ましい。該エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属中和物としては、例えば、そのカルボキシル基のうちの少なくとも10モル%、好ましくは10〜60モル%がナトリウム、亜鉛等の金属のイオンで中和されているものが挙げられる。
【0017】
さらに、表面樹脂層(A)には、必要に応じて、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分が、本発明の目的を損なわない範囲で添加されても良い。
【0018】
前記共押出多層フィルム(X)の粘着樹脂層(B)としては、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)とを含有してなる粘着樹脂層であって、粘着性を有するものであればよい。ここで使用される該ゴム質共重合体の水素添加物(b1)としては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB)の水素添加物、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加物、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)の水素添加物、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SBBS)の水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)の水素添加物、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)の水素添加物等が挙げられる。
【0019】
これらゴム質共重合体の水素添加物(b1)のなかでも、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB)の水素添加物(HSB)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加物〔スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)またはスチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SBBS)〕およびスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)の水素添加物〔スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)〕からなる群から選ばれる1種以上のゴム質ブロック共重合体水素添加物が好ましい。
【0020】
これらゴム質共重合体の水素添加物(b1)の水素添加割合は、通常10〜100モル%であり、なかでも30〜100モル%であることが好ましい。また、メルトインデックス(MI、JIS K−7210に準拠して190℃で測定したもの。)は、流動乱れが起きにくいことから、2〜30g/10分間であることが好ましい。
【0021】
粘着付与剤(b2)としては、天燃樹脂や合成樹脂からなる常温で粘着性を有する樹脂が挙げられ、例えば、天然樹脂ロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、グリセルネステルロジン、ペンタエリスリトール等のロジン系樹脂;テルペン、芳香族変性テルペン、テルペンフェノール、水素添加テルペン等のテルペン系樹脂;脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、水添脂環式系石油樹脂等の石油樹脂;常温で液状のポリブタジエン、常温で液状のポリイソプレン、常温で液状のポリイソブチレンなどが挙げられ、なかでも、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂が好ましい。
【0022】
スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)の配合比率は、粘着効果と押出成形加工性のバランスが良好なことから、該ゴム質共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)の重量比(b1/b2)が50/50〜98/2となる範囲が好ましく、なかでも60/40〜90/10となる範囲が特に好ましい。
【0023】
前記粘着樹脂層(B)には、必要に応じて、種々の添加剤、例えば軟化剤、オイル(鉱物油)、安定剤(酸化防止剤等)、着色剤、流動パラフィン等を添加してもよい。
【0024】
本発明で用いる共押出多層フィルム(X)のうち、前記共押出多層フィルム(I)は、該フィルム(I)のヒートシール樹脂層(C)とヒートシール可能な容器のヒートシール樹脂層とをヒートシールして引き剥がした場合に、ヒートシール樹脂層(C)が破断すると共にヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)の層間が剥離するものであることから、これらの層間接着強度が、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間接着強度は2〜20N/15mmでかつ表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度よりも小さく、しかも、ヒートシール樹脂層(C)の厚さが0.5〜10μmである組み合わせとすることが好ましい。
【0025】
このような条件を満たす表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の組み合わせとしては、例えば、粘着樹脂層(B)として、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質共重合体の水素添加物(b1)と、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂および石油樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなる粘着付与剤とからなる樹脂層を用いた場合、この粘着樹脂層に、該粘着樹脂層との接着性が良好なオレフィン系樹脂(a1)から構成された単層構成の樹脂層を表面樹脂層(A)として用いた組み合わせや、該粘着樹脂層との接着性に比較的劣る樹脂(a2)から構成された層(表面側の樹脂層)と、オレフィン系接着性樹脂等から構成された接着層〔粘着樹脂層(B)と接する側の樹脂層〕とからなる多層構成の樹脂層を表面樹脂層(A)として用いた組み合わせなどが挙げられる。
【0026】
前記オレフィン系樹脂(a1)としては、安価で成形加工性に優れることから、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等が好ましく、なかでも線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体が特に好ましい。また、粘着樹脂層との接着性に比較的劣る樹脂(a2)としては、例えば、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物系樹脂等が挙げられる。
【0027】
また、本発明で用いる共押出多層フィルム(X)のうち、前記共押出多層フィルム(II)は、該フィルム(II)のヒートシール樹脂層(C)とヒートシール可能な容器のヒートシール樹脂層とをヒートシールして引き剥がした場合に、ヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)が破断すると共に粘着樹脂層(B)と表面樹脂層(A)の層間が剥離するものであることから、表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の組み合わせは、これらの層間接着強度が、2〜23N/15mmで、かつ、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間接着強度よりも小さく、しかも、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の合計厚さが3〜25μmである組み合わせとすることが好ましい。
【0028】
このような条件を満たす表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の組み合わせとしては、前記したように、これらの層間の接着強度が2〜23N/15mmと小さいことが好ましく、例えば、粘着樹脂層(B)として、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質共重合体の水素添加物(b1)と、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂および石油樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなる粘着付与剤とからなる樹脂層を用いた場合、この粘着樹脂層に、該粘着樹脂層と適度の接着性があり、これらの層間の接着強度が2〜23N/15mm程度に小さくなるオレフィン系樹脂(a3)から構成された単層構成の樹脂層を表面樹脂層(A)として用いた組み合わせや、該粘着樹脂層との接着性に劣る樹脂(a2)から構成された層(表面側の樹脂層)と、オレフィン系接着性樹脂等を用いて構成された接着層〔粘着樹脂層(B)と接する側の樹脂層〕とからなる多層構成の樹脂層であって、該粘着樹脂層との層間接着強度が2〜23N/15mm程度に小さくなる樹脂層を表面樹脂層(A)として用いた組み合わせなどが挙げられる。
【0029】
前記オレフィン系樹脂(a3)としては、表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)との層間の剥離性が良好であることから、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物が好ましく、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属中和物が特に好ましい。
【0030】
前記共押出多層フィルム(X)のヒートシール樹脂層(C)としては、熱可塑性樹脂(c)を主成分として含有してなるシートシール可能な樹脂層であればよいが、前記共押出多層フィルム(I)のヒートシール樹脂層の場合では、粘着樹脂層(B)との層間接着強度が、表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度よりも小さいが、容易に層間剥離することがなく、多層フィルムとしての機能が維持できる程度の層間接着強度、例えば2〜20N/mmとなる樹脂層であることが好ましい。また、前記共押出多層フィルム(II)のヒートシール樹脂層の場合では、粘着樹脂層(B)との層間接着強度が、表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度、例えば2〜23N/mmよりも大きくなる樹脂層であることが好ましい。
【0031】
ここで用いる前記熱可塑性樹脂(c)としては、共押出多層フィルム(X)を蓋材として用いる場合の被着体である容器のヒートシール部分を構成するヒートシール樹脂層の材質を考慮して適切なヒートシール強度となるように任意に選択することが可能であり、例えば、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン系樹脂またはスチレン系樹脂との接着性を有するエチレン系樹脂、エステル系樹脂との接着性を有するエチレン系樹脂等が挙げられる。
【0032】
前記エチレン系樹脂としては、熱可塑性樹脂(a)として前記したエチレン系樹脂と同様のものや、スチレン系、エステル系樹脂との接着性を有するエチレン系樹脂が使用できる。また、前記プロピレン系樹脂としては、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、例えばプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等が挙げられる。
【0033】
また、スチレン系またはエステル系樹脂との接着性を有するエチレン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)や、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)にロジン、水添ロジン、ロジンエステル誘導体、重合ロジン、テルペン、変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、無水マレイン酸等を混合変性した変性ポリエチレンが好ましく、なかでも変性EVAが特に好ましい。
【0034】
例えば、前記共押出多層フィルム(X)をそのまま、または、他のフィルムやシートと積層して蓋材として用い、かつ、その被着体である容器のヒートシール樹脂層の材質がポリスチレンベースのレジンで構成されている場合、共押出多層フィルム(X)のヒートシール樹脂層(C)に用いる熱可塑性樹脂(c)としては、安価で、成形加工性、シール適性等に優れることから、スチレン系樹脂またはスチレン系樹脂との接着性を有するエチレン系樹脂が好ましい。ここで熱可塑性樹脂(c)として用いるスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレンの他、スチレンモノマーに対して少量のゴム分や他のビニル系単量体が共重合されているスチレン系共重合体等が挙げられる。他のビニル系単量体としては、例えば、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン系モノマーや、アクリルニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等が挙げられる。また、ゴム分の使用割合は、通常0.1〜20重量%、他のビニル系単量体の使用割合は0.1〜30重量%である。熱可塑性樹脂(c)として用いるスチレン系樹脂として好ましいものとしては、ポリスチレンや、ジエン系ゴムとスチレンの共重合体であるハイインパクトポリスチレン(HIPS)が挙げられる。
【0035】
また、被着体である容器のヒートシール樹脂層の材質がポリエチレンベースのレジンで構成されている場合、共押出多層フィルム(X)のヒートシール樹脂層(C)に用いる熱可塑性樹脂(c)としては、成形加工性、シール適性等に優れることから、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のエチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート(EMA)共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン系共重合体;更にはエチレン−アクリル酸共重合体の金属中和物、エチレン−メタクリル酸共重合体の金属中和物等が挙げられる。
【0036】
これら熱可塑性樹脂(c)のなかでも、共押出多層フィルム(I)のヒートシール樹脂層(C)に用いる熱可塑性樹脂としては、粘着樹脂層(B)との層間接着強度を2〜20N/15mmに制御しやすく、成形加工性能、低温シール性等のヒートシール適性に優れ、ヒートシール部分を引き剥がした場合の層間剥離が面の荒れが少なく、開封と再封を繰り返した場合の再封強度が高いフィルムが容易に得られることから、熱可塑性樹脂(c)としてエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物を用いたヒートシール樹脂層が好ましく、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属中和物を用いたヒートシール樹脂層が特に好ましい。該エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属中和物としては、例えば、そのカルボキシル基のうちの少なくとも10モル%、好ましくは10〜60モル%がナトリウム、亜鉛等の金属のイオンで中和されているものが挙げられる。
【0037】
なお、熱可塑性樹脂(c)として、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂や、スチレン系樹脂を使用する場合、容器と蓋材の密着性、シール強度の安定性等に優れることから、JIS K−7210に準拠して、エチレン系樹脂では190℃、プロピレン系樹脂系では210℃、スチレン系樹脂では200℃で測定したMI(メルトインデックス)が2〜80g/10分間であるものが好ましい。
【0038】
前記ヒートシール樹脂層(C)としては、成膜時の加工適性、充填機の包装適性を考慮すると、ヒートシール樹脂層(C)の摩擦係数が0.7以下、なかでも0.5以下であることが望ましい。このため、ヒートシール樹脂層(C)には、滑剤やアンチブロッキング剤を適宜添加することが好ましい。なお、ヒートシール部分を引き剥がした場合に粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間剥離が起こる共押出多層フィルム(I)では、滑剤、アンチブロッキング剤等の添加剤のヒートシール樹脂層(C)への添加により、再封性の低下等が発生しやすくなるため、注意を要する。
【0039】
また、前記ヒートシール樹脂層(C)の表面には、粘着樹脂層(B)中の粘着付与剤(b2)から低分子量成分等が経時的にブリート(析出)してくる場合があり、滑り性の悪化やフィルムのブロッキングの問題が生じる易くなる。その解決策として、ヒートシール樹脂層(C)に充填剤を添加することが有効である。充填剤としては、炭酸カルシュウムやタルク等の無機材料が価格面と表面に大きな凹凸が発現された状態になり、良好な摩擦係数を維持できるので望ましい。
【0040】
さらに、ヒートシール樹脂層(C)には、必要に応じて、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を、本発明の目的を損なわない範囲で添加しても良い。
【0041】
本発明で用いる共押出多層フィルム(X)のなかでは、前記したように熱可塑性樹脂(c)または(a)としてエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物を用いた共押出多層フィルム(I)や(II)が好ましいが、ヒートシール樹脂層(C)に含有させる熱可塑性樹脂(c)としてエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、スチレン系樹脂、または、スチレン系樹脂あるいはエステル系樹脂との接着性を有するエチレン系樹脂等の各種の熱可塑性樹脂を採用することが可能で、被着体である容器のヒートシール樹脂層の各種の材質に対応できることから、熱可塑性樹脂(a)としてエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物を用いた共押出多層フィルム(II)が好ましい。さらに、この共押出多層フィルム(II)は、ヒートシール部分を引き剥がした場合の層間剥離が表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間で起こることから、滑剤、アンチブロッキング剤等の添加剤のヒートシール樹脂層(C)への添加による再封性の低下等がない点でも好ましい。
【0042】
前記本発明で用いる共押出多層フィルム(X)の製造方法は、熱可塑性樹脂(a)を含有してなる表面樹脂層(A)用樹脂と、ゴム質熱可塑性樹脂(b1)と粘着付与剤(b2)とを含有してなる粘着樹脂層(B)用樹脂と、熱可塑性樹脂(c)を含有してなるヒートシール樹脂層(C)用樹脂とを、それぞれ別の押出機で加熱溶融させ、(A)/(B)/(C)の順でフィルム状に共押出積層成形する共押出法であり、より具体的には、3台以上の押出機を用いて、表面樹脂層(A)用樹脂と粘着樹脂層(B)用樹脂とヒートシール樹脂層(C)用樹脂のそれぞれを加熱溶融し、共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の公知の方法で溶融状態で積層した後、インフレーションやTダイ・チルロール法等により多層フィルムとする共押出積層成形方法等が挙げられる。また、印刷の接着性、ラミネート適性を向上させるために、表面樹脂層(A)に表面処理を施すことが望ましい。
【0043】
表面処理としてはコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の表面酸化処理、あるいはサンドブラスト等の表面凹凸処理を挙げることができるが、好ましいにはコロナ処理である。
【0044】
前記のような共押出法による共押出多層フィルム(X)の製造方法では、粘着樹脂層(B)のゴム質樹脂成分として熱安定性に優れるスチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質共重合体の水素添加物(b1)を用いているため、熱安定性性に優れる。また、この製造方法では、粘着樹脂層(B)が表面樹脂層(A)とヒートシール樹脂層(C)とに挟まれているため、通常200℃を越える高温に加熱されているフィードブロックやダイス等からの直接の熱履歴を受けにくく、粘着樹脂層(B)にゲル、フィッシュアイ、流動乱れ等が発生しにくいという利点がある。
【0045】
なお、本発明の容器の蓋材のように再封性を有する包装材料は、開封された後、再封されて陳列販売される危険を防止できることから、開封時の痕跡が容易に判別できるものであることが好ましい。開封時の痕跡が残るようにする方法としては、前記共押出多層フィルム(I)のように、ヒートシール部分を引き剥がした場合の層間剥離が粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間で起こる多層フィルムでは、ヒートシール樹脂層(C)に充填剤や着色剤を添加することが有効であり、前記共押出多層フィルム(II)のように、ヒートシール部分を引き剥がした場合の層間剥離が表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間で起こる多層フィルムでは、表面樹脂層(A)に充填剤や着色剤を添加することが有効である。表面樹脂層(A)に充填剤や着色剤を添加する場合、表面樹脂層(A)を多層構成として粘着樹脂層(B)に接する樹脂層のみに充填剤や着色剤を添加してもよい。充填剤としては、炭酸カルシュウムやタルク等の無機材料が価格面と痕跡状態が明確になることから望ましい。この方法は、容器の蓋材および/または容器のヒートシール部分が透明または半透明である場合に有効であり、アルミニウム箔、紙等の不透明材料を使用する場合は、ヒートシール部分や容器全体をシュリンクフィルム等で包装することが望ましい。
【0046】
また、本発明で用いる共押出多層フィルム(X)において、各樹脂層の層間接着強度は、樹脂層間の接着性に大きく依存しており、目標とする層間接着強度するためには各樹脂層の組み合わせを適宜選択することが重要であるが、この際には樹脂層の厚さによっても層間接着強度が変化することも考慮する必要がある。粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)とを接着性に比較的優れる組み合わせで用いたとしても、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属中和物からなるヒートシール樹脂層の場合、その厚さが0.3〜1μmと小さいと粘着樹脂層(B)との層間接着強度は大きく低下するし、逆に20〜30μmと大きいと層間接着強度は低下することなく大きな値となる。
【0047】
本発明で用いる共押出多層フィルム(X)の厚さは、通常シートと言われる厚さまで含み、20〜500μmの範囲であるが、なかでも、20〜200μmの範囲であることが好ましい。例えば、厚さが50〜200μmのものはそのままで、厚さが20〜100μmのものは延伸熱可塑性樹脂フィルム、紙、アルミニウム箔、セロハン等にラミネートして、本発明の容器の蓋材として好適に使用できる。
【0048】
本発明で用いる共押出多層フィルム(X)の中で、前記共押出多層フィルム(I)は、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間接着強度が、2〜20N/15mmであることが好ましく、なかでも4〜15N/15mmであることが特に好ましい。また、これらのヒートシール樹脂層(C)の厚さとしては、0.6〜10μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましく、1〜6μmであることが最も好ましい。
【0049】
また、本発明で用いる共押出多層フィルム(X)の中で、前記共押出多層フィルム(II)は、表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度が、2〜23N/15mmであることが好ましく、なかでも4〜20N/15mmであることがより好ましく、5〜15N/15mmであることが最も好ましい。また、これらの粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の合計厚さとしては、3〜25μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましく、5〜15μmであることが最も好ましい。さらに、これらのヒートシール樹脂層(C)の厚さとしては、1〜18μmであることが好ましく、1.5〜12μmであることが特に好ましい。
【0050】
本発明で用いる共押出多層フィルム(X)は、そのまま容器の蓋材として用いることもできるが、表面樹脂層(A)上に接着性樹脂や接着剤を介して基材を積層してラミネートフィルムとし、容器の蓋材として用いることもできる。基材としては、延伸熱可塑性樹脂フィルム、例えば、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、2軸延伸ナイロン(ONY)フィルム、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アルミニュウム(AL)箔、紙、セロハン、不織布等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。接着方法としては、ウエットラミネーション、ノンソルベントラミション、ドライラミネーション、押出ラミネーション等が挙げられる。
【0051】
ドライラミネーションの接着剤としては、例えば、ポリエステル−ポリウレタン系接着剤、ポリエーテル−ポリウレタン系接着剤等が挙げられる。
【0052】
本発明の容器の蓋材としては、共押出多層フィルム(X)を用いた容器の蓋材であればよく、共押出多層フィルム(X)をそのまま容器の蓋材としたもの、表面樹脂層(A)上に接着性樹脂や接着剤を介して基材を積層したラミネートフィルムうぃ容器の蓋材としたもの等が挙げられる。これら容器の蓋材の中でも、持ち手用タブを有する形状の容器の蓋材であって、持ち手用タブの基部にヒートシール樹脂層(C)の一部ないし全部もしくはヒートシール樹脂層(C)の全部と粘着樹脂層(B)の一部ないし全部に達する厚さ方向のハーフカット(一定深さのスリット)を有する容器の蓋材は、開封が確実で、開封感に優れた容器の蓋材となることから好ましい。
【0053】
持ち手用タブの基部にヒートシール樹脂層(C)の一部ないし全部をハーフカットした場合は、ヒートシール樹脂層(C)と、該ヒートシール樹脂層(C)と容器のヒートシール樹脂層とをヒートシールし、次いで引き剥がした場合に、ヒートシール樹脂層(C)が破断すると共にヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)の層間が剥離するため、蓋材側に粘着樹脂層(B)が露出する形態となる。この場合、共押出多層フィルム(X)として共押出多層フィルム(I)を用いると好ましい。一方、ヒートシール樹脂層(C)の全部と粘着樹脂層の一部ないし全部に達する厚さ方向のハーフカットした場合は、ヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)が破断すると共に粘着樹脂層(B)と表面樹脂層(A)の層間が剥離して、容器側に粘着樹脂層(B)が露出する形態となるか、あるいは、ヒートシール樹脂層(C)とが破断すると共に粘着樹脂層(B)が破壊されて剥離して、蓋材側と容器側の両側に破壊された粘着樹脂層(B)が露出する形態となる。この場合、共押出多層フィルム(X)として共押出多層フィルム(II)あるいは(III)を用いると好ましい。
【0054】
従来、ラーメンカップのような即席食品用容器の蓋材には、紙/アルミ/ホットメルトのような構成のフィルムが使用されているが、このような構成としているのは、開封が容易な易開封機能を有することと、アルミの持つ塑性変形特性を利用して、熱湯を注ぐときには蓋をめくり上げた状態を保ち、調理時間中は蓋の持ち手部分を折り曲げる等により蓋をした状態を保持するためである。しかし、蓋材がお湯などの蒸気により浮き上がってしまう場合があり、容器の一部に別に用意したタックシールを貼り付けておき、消費者がそのタックシールを破がして、容器にお湯を注いで蓋をした後、蓋開き防止としてそのシールを貼っていた。
【0055】
また、薄いアルミニウムを使用した時やアルミニウムを抜いた構成のフィルムの場合は、前記の塑性変形性が維持できず、更に顕著に元の状態に戻らないケースが発生し、調理時間中、重しを乗せて蓋を閉じたりしている。さらに、近年の環境負荷低減および分別回収が困難である上、X線等で中身を調べ異物混入を防止する、欠点検出機が使用できないため等の理由からアルミの使用を抑制したい要望が強くある。しかし、アルミと同等な塑性変形性能を有する材料はなく、調理中は再封状態を容易に保てる素材はなかなかの見あたらないのが現状であった。さらに加工工程を減少させる目的で、上記の要求を満たす多層フィルムが要望されていた。
【0056】
本発明の容器の蓋材を、ラーメンカップのような即席食品用蓋材に使用すると、開封は容易な易開封機能を有すると同時に、タックシール等を使用せずとも調理時間中は蓋をした状態で、確実に保持することが可能となり、さらにアルミニウムの塑性変形性能を代替できる素材になる。また、本発明の容器の蓋材を用いれば、かねてから要望の強かった脱アルミニウム構成の容器の蓋材も可能となり、加工工程も減少でき環境負荷の低減にも貢献できる。
【0057】
本発明の容器の蓋材は、この蓋材のヒートシール樹脂層(C)と、食品等の物品が充填された容器のヒートシール樹脂層とを重ね合わせてヒートシールすることにより、気密性や実用強度を有する再封性包装容器とすることができる。得られた本発明の再封性包装容器は、開封後の剥離面に粘着樹脂層(B)が再封止可能な状態で表面に露出し、手による感圧接着のみで再封止(リシール)が可能である。
【0058】
本発明の再封性包装容器に用いる容器としては、例えば、スチレン系樹脂、発泡スチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、エステル系樹脂等を射出成形、真空成形、圧空成形等の成形方法により製造されたカップやトレー、更には、紙にポリエチレンなどのオレフィン系樹脂を積層させて成形した紙カップや紙トレーなどが挙げられる。これらの容器は、蓋材とのヒートシール部分、例えば、鍔状のヒートシール部分を有しており、この部分の樹脂の種類に応じて、蓋材のヒートシール樹脂の種類を選択し、シール強度を調整することができる。
【0059】
さらに、本発明の容器の蓋材および再封性包装容器に好ましいものとしては、特にインスタントラーメンの蓋材および容器、スナック菓子、チョコレート菓子等の蓋材および容器、スライスハム等の畜肉加工品用の蓋材および容器、ウェットティシュ、汗取り紙、芳香剤、使い捨ておしめ等のように数個単位で包装されていたり、その都度開封して使用する化粧品や生理用品の蓋材および容器、シップ薬、救急絆創膏、のど飴等の医薬品の蓋材および容器などが挙げられる。
【0060】
【実施例】
次に、実施例および比較例を挙げて本発明をより詳しく説明する。
実施例1
表面樹脂層(A)用樹脂として密度0.94g/cmのエチレン−メタアクリル酸共重合体の亜鉛中和物(アイオノマー樹脂)を用い、粘着樹脂層(B)用樹脂としてスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加物〔スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)〕60重量部と、テルペン樹脂〔ヤスハラケミカル(株)製テルペン樹脂、YSレジンPX1150〕38.5重量部と、フェノール系酸化防止剤0.5重量部と、流動パラフィン1重量部とを二軸押出機で均一に混合しペレット化した樹脂を用い、ヒートシール樹脂層(C)用樹脂としてエチレン由来成分含有率3重量%、密度0.90g/cmのプロピレン−エチレン共重合体(COPP)にエルカ酸アミド(滑剤)1000ppmと天然シリカ(アンチブロッキング剤)2000ppmを添加混合した樹脂を用い、(A)層用押出機(口径50mm)、(B)層用押出機(口径50mm)、(C)層用押出機(口径40mm)およびフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置の各押出機にそれぞれ供給して、押出機温度200〜230℃、フィードブロックおよびTダイ温度270℃の条件で共溶融押出を行い、A/B/Cの3層構成で、各層の平均厚さが40μm/5μm/5μmで、全体厚さが50μmで、ヒートシール樹脂層(C)表面の摩擦係数が0.6の共押出多層フィルム(1)を得た。得られた共押出多層フィルム(1)の表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度は15N/15mmで、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂(C)の層間接着強度は25N/15mmであった。
【0061】
次いで、得られた共押出多層フィルム(1)の表面樹脂層(A)側に2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム基材(厚さ12μm)をドライラミネーションで貼り合わせて、ラミネートフィルム(I)を得た。この際、ドライラミネーション用接着剤としては、大日本インキ化学工業(株)製2液硬化型接着剤(ポリエステル系接着剤LX63Fおよび硬化剤KP90)を使用した。
【0062】
得られたラミネートフィルム(I)を蓋材として、第1表に示す材質からなる外形70mm、幅5mmの鍔を有する丸カップ容器の鍔の部分に、第1表に示すヒートシール条件(シール温度、シール時間、シール圧力)でヒートシールした後、シール強度を測定した。また、開封した際の開封感を評価し、開封した部分の膜残り状況も目視により評価した。更に、開封後に指で再度蓋材と容器を圧着した後、再度開封した際のシール強度(リシール強度)と、開封と再シールを5回繰り返した後のシール強度(繰り返しリシール強度)を測定した。この結果を第2表に示す。
【0063】
なお、開封感は、実際に容器から蓋剤を剥離し、剥離に要する力が一定で円滑な剥離が容易なものを○、剥離に要する力が一定せず、剥離に円滑さを欠く場合を×として、また、膜のこり状況は、剥離後の鍔部と蓋材のシール面のフィルム残り、ケバ立ち状態を目視観察し、フィルム残り、ケバ立ちのないものを○、フィルム残り、ケバ立ちのあるものを×として、それぞれ評価した。
【0064】
実施例2
表面樹脂層(A)用樹脂として密度0.93g/cmの中密度ポリエチレン樹脂を用い、粘着樹脂層(B)用樹脂としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB)の水素添加物(HSB)30重量部と、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加物〔スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)〕30重量部と、石油樹脂〔荒川化学(株)製水添石油樹脂、アルコンP−125〕39.5重量部と、フェノール系酸化防止剤0.5重量部とを二軸押出機で均一に混合しペレット化した樹脂を用い、ヒートシール樹脂層(C)として密度0.94g/cmでメタクリル酸由来成分含有率10重量%のエチレン−メタアクリル酸共重合体(EMAA)を用い、これらをそれぞれ使用した以外は実施例1と同様にして、A/B/Cの3層構成で、各層の平均厚さが37μm/10μm/3μmで、全体厚さが50μmの共押出多層フィルム(2)を得た。得られた共押出多層フィルム(2)の表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度は20N/15mmで、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂(C)の層間接着強度は10N/15mmであった。
【0065】
次いで、得られた共押出多層フィルム(2)の表面樹脂層(A)上に、ラミネート用低密度ポリエチレン(LDPE)(MI=10g/min)の330℃での溶融押出による押出ラミネーションを行って、紙基材(坪量80g/cm )と貼り合わせて、ラミネート紙(II)を得た。
【0066】
得られたラミネート紙(II)を蓋材として、第1表に示す材質からなる外形70mm、幅5mmの鍔を有する丸カップ容器の鍔の部分に、第1表に示すヒートシール条件でヒートシールした後、実施例1と同様にして、シール強度と、開封感と、膜残り状況と、リシール強度と、繰り返しリシール強度の評価や測定を行った。この結果を第2表に示す。
【0067】
実施例3
表面樹脂層(A)用樹脂として密度0.94g/cmのエチレン−メタアクリル酸共重合体のナトリウム中和物(アイオノマー樹脂)を用い、粘着樹脂層(B)用樹脂としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB)の水素添加物(HSB)60重量部と、テルペン樹脂〔ヤスハラケミカル(株)製テルペン樹脂、YSレジンPX1150〕38.5重量部と、フェノール系酸化防止剤0.5重量部とを二軸押出機で均一に混合しペレット化した樹脂を用い、ヒートシール樹脂層(C)用樹脂としてハイインパクトポリスチレン〔大日本インキ化学工業(株)製:CR8300〕を用い、これらをそれぞれ使用した以外は実施例1と同様にして、A/B/Cの3層構成で、各層の平均厚さが40μm/5μm/5μmで、全体厚さが50μmで、ヒートシール樹脂層(C)表面の摩擦係数が0.6の共押出多層フィルム(3)を得た。得られた共押出多層フィルム(3)の表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度は12N/15mmで、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂(C)の層間接着強度は25N/15mmであった。
【0068】
次いで、得られた共押出多層フィルム(3)の表面樹脂層(A)上に、ラミネート用低密度ポリエチレン(LDPE)(MI=10g/min)の330℃での溶融押出による押出ラミネーションを行って、紙基材(坪量80g/cm )を貼り合わせて、ラミネート紙(III) を得た。
【0069】
得られたラミネート紙(III)を蓋材として、第1表に示す材質からなる外形70mm、幅5mmの鍔を有する丸カップ容器の鍔の部分に、第1表に示すヒートシール条件でヒートシールした後、実施例1と同様にして、シール強度と、開封感と、膜残り状況と、リシール強度と、繰り返しリシール強度の評価や測定を行った。この結果を第2表に示す。
【0070】
実施例4
表面樹脂層(A)用樹脂として密度0.94g/cmのエチレン−メタアクリル酸共重合体のナトリウム中和物を用い、粘着樹脂層(B)用樹脂としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB)の水素添加物(HSB)30重量部と、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)の水素添加物〔スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)〕30重量部と、テルペン樹脂〔ヤスハラケミカル(株)製テルペン樹脂、YSレジンPX1150〕38.5重量部と、フェノール系酸化防止剤0.5重量部とを二軸押出機で均一に混合しペレット化した樹脂を用い、ヒートシール樹脂層(C)用樹脂として酸変性ポリエチレン〔三井化学(株)製SF731〕を用い、これらをそれぞれ使用した以外は実施例1と同様にして、A/B/Cの3層構成で、各層の平均厚さが35μm/10μm/5μmで、全体厚さが50μmで、ヒートシール樹脂層(C)表面の摩擦係数が0.6の共押出多層フィルム(4)を得た。得られた共押出多層フィルム(4)の表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度は12N/15mmで、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂(C)の層間接着強度は20N/15mmであった。
【0071】
次いで、得られた共押出多層フィルム(4)の表面樹脂層(A)側に2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム基材(厚さ12μm)をドライラミネーションで貼り合わせて、ラミネートフィルム(IV)を得た。この際、ドライラミネーション用接着剤としては、大日本インキ化学工業(株)製2液硬化型接着剤(ポリエステル系接着剤LX63F、および、硬化剤KP90)を使用した。
【0072】
得られたラミネートフィルム(IV)を蓋材として、第1表に示す材質からなる外形70mm、幅5mmの鍔を有する丸カップ容器の鍔の部分に、第3表に示すヒートシール条件でヒートシールした後、実施例1と同様にして、シール強度と、開封感と、膜残り状況と、リシール強度と、繰り返しリシール強度の評価や測定を行った。この結果を第2表に示す。
【0073】
【表1】
Figure 2004075181
【0074】
【表2】
Figure 2004075181
【0075】
【発明の効果】
表面樹脂層(A)/粘着樹脂層(B)/ヒートシール樹脂層(C)の順に積層されている共押出多層フィルムを用いた本発明の容器の蓋材は、粘着剤や剥離剤を塗布するためのコーターや乾燥設備等の特別な工程を必要とせず、簡便に衛生性に優れた良好な粘着性を有する再封止が可能な容器の蓋材であり、この蓋材を用いることにより容易に再封止可能な包装容器を提供できる。

Claims (14)

  1. 熱可塑性樹脂(a)を含有してなる表面樹脂層(A)と、スチレンブロックとジエンブロックとを含有するゴム質ブロック共重合体の水素添加物(b1)と粘着付与剤(b2)とを含有してなる粘着樹脂層(B)と、熱可塑性樹脂(c)を含有してなるヒートシール樹脂層(C)とが、(A)/(B)/(C)の順に積層されている共押出多層フィルム(X)を用いてなる容器の蓋材であって、この蓋材のヒートシール樹脂層(C)と容器のヒートシール樹脂層とをヒートシールし、次いでヒートシールされた蓋材を容器から引き剥がした場合に、粘着樹脂層(B)がヒートシール部分において再封止可能な粘着状態で露出することを特徴とする容器の蓋材。
  2. ゴム質ブロック共重合体の水素添加物(b1)がスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB)の水素添加物、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加物およびスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)の水素添加物からなる群から選ばれる1種以上のゴム質ブロック共重合体水素添加物である請求項1記載の容器の蓋材。
  3. ヒートシールされた蓋材を容器から引き剥がした場合に、ヒートシール樹脂層(C)が破断すると共にヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)の層間が剥離して、粘着樹脂層(B)がヒートシール部分において再封止可能な粘着状態で露出する請求項2記載の容器の蓋材。
  4. 粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間接着強度が2〜20N/15mmで、かつ、表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度よりも小さく、しかも、ヒートシール樹脂層(C)の厚さが0.5〜10μmである請求項2記載の容器の蓋材。
  5. 熱可塑性樹脂(a)がエチレン系樹脂またはプロピレン系樹脂で、かつ、熱可塑性樹脂(c)がエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物である請求項4記載の容器の蓋材。
  6. ヒートシールされた蓋材を容器から引き剥がした場合に、ヒートシール樹脂層(C)と粘着樹脂層(B)が破断すると共に粘着樹脂層(B)と表面樹脂層(A)の層間が剥離して、粘着樹脂層(B)がヒートシール部分において再封止可能な粘着状態で露出する請求項2記載の容器の蓋材。
  7. 表面樹脂層(A)と粘着樹脂層(B)の層間接着強度が2〜23N/15mmで、かつ、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の層間接着強度よりも小さく、しかも、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)の合計厚さが3〜25μmである請求項2記載の容器の蓋材。
  8. 熱可塑性樹脂(a)がエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体および/またはその金属中和物で、かつ、熱可塑性樹脂(c)がオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂またはスチレン系樹脂である請求項7記載の容器の蓋材。
  9. 粘着付与剤(b2)がロジン系樹脂、テルペン系樹脂および石油樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなる樹脂である請求項1〜8のいずれか1項記載の容器の蓋材。
  10. 粘着樹脂層(B)中のゴム質熱可塑性樹脂(b1)と粘着付与剤(b2)の重量比(b1/b2)が50/50〜98/2である請求項9記載の容器の蓋材。
  11. 共押出多層フィルム(X)の表面樹脂層(A)側に基材を積層接着されている請求項9記載の容器の蓋材。
  12. 基材が、延伸熱可塑性樹脂フィルム、紙またはアルミニュウム箔、セロハンである請求項11記載の容器の蓋材。
  13. 持ち手用タブを有する形状の容器の蓋材であって、持ち手用タブの基部にヒートシール樹脂層(C)の一部ないし全部もしくはヒートシール樹脂層の全部と粘着樹脂層の一部ないし全部に達する厚さ方向のハーフカットを有する請求項9記載の容器の蓋材。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項記載の容器の蓋材で開口部を封止されていることを特徴とする再封性包装容器。
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