JP2010058183A - ドレッシングボード及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結合材3中に、砥粒としての研磨材2の粉末が略均一に分散させた状態で保持されて成るドレッシングボード1において、上記結合材3を、熱硬化性樹脂を炭化焼成することにより得られるアモルファスカーボンで形成した。
【選択図】図1
Description
ところで、このようなドレッシングボードとしては、砥粒としてのアルミナ粉末や炭化珪素粉末等から成る研磨材を、ガラスや樹脂(レジン)から成る結合材中に保持させたものが知られており(特許文献1参照)、ドレッシングにあたっては、上記超砥粒ブレードで当該ドレッシングボードを加工して上記研磨材の遊離砥粒を生じさせることにより、上記ブレードにおける超砥粒の刃先を整えたり突き出し量を確保している。
ここで、当該ドレッシングボードにおいては、上記研磨材が酸化アルミニウム、炭化珪素、酸化珪素、酸化セリウムの中から選択した一種又は複数種の組合せから成ることが望ましく、また、好ましくは、砥粒率が20〜95vol%である。
上記研磨材2は、粒径が好ましくは約8〜16μm程度の粉末状のもので、酸化アルミニウム(アルミナ)、炭化珪素、酸化珪素、及び酸化セリウムの中から選択された一種、又は複数種の組合せから成っていることが望ましい。ただし、本発明において、研磨材の粒径や材料については、特に上記のものに限定されるものではない。
このとき、上記ドレッシングボード1全体に占める研磨材2の体積割合すなわち砥粒率は、特に限定されるものではないが、好ましくは約20〜95vol%である。ただし、ドレッシング効率を考慮した場合、当該砥粒率はより大きいことが望ましい。
当該ドレッシングボード1の製造方法は、上記研磨材2の粉末、上記熱硬化性樹脂の粉末及び揮発性の有機溶剤を混合する混合工程4と、該混合工程4で得られた生成物を、上記有機溶剤を揮発させると共に、上記熱硬化性樹脂を圧力下で熱硬化させることにより、所定の形状に成形する圧縮成形工程5と、該圧縮成形工程5で得られた生成物を真空あるいは不活性ガス雰囲気中において炭化焼成する焼成工程6とを有している。
このように、この混合工程4では、熱硬化性樹脂を有機溶剤で液状化して結合材前駆体とするため、当該結合材前駆体に対する研磨材2の含有率が高くても、該研磨材2を該結合材前駆体中に略均一に分散させることができる。そして、その結果、ドレッシングボード1における砥粒率をより高めることができ、高効率なドレッシングが可能となる。
当該ダイヤモンドブレード7は、直径が100mm、内径が40mm、厚さが0.1mmに形成されたもので、ダイヤモンド砥粒の粒径が8〜16μm、ダイヤモンド砥粒の体積比が25vol%、結合材が80wt%銅−20wt%錫から成る合金であった。
ドレッシング後、ダイヤモンドブレード7の外周部を顕微鏡で観察したところ、ダイヤモンド砥粒の脱落はなく、結合材表面からのダイヤモンド砥粒の平均突き出し量、すなわち平均砥粒突き出し量は3.3μmであった。なお、ドレッシング後の砥粒突き出し量は、全体に亘って略均一であった。
ドレッシング後、ダイヤモンドブレードの外周部を顕微鏡で観察したところ、一部のダイヤモンド砥粒の脱落が確認され、結合材表面からのダイヤモンド砥粒の平均突き出し量、すなわち平均砥粒突き出し量は1.8μmであった。また、ドレッシング後の砥粒突き出し量は、上記実施例の結果と比較して一部に偏りが見られた。
以上の試験結果より、本発明に係るドレッシングボードでダイヤモンドブレードをドレッシングすることにより、研磨材の遊離砥粒をより効率的に発生させて、ダイヤモンド砥粒の刃先にダメージを与えることなく、十分な砥粒突き出し量を確保できることが確認された。
2 研磨材
3 結合材
4 混合工程
5 圧縮成形工程
6 焼成工程
Claims (7)
- 砥粒としての研磨材を、結合材中に略均一に分散させて保持させることにより形成されていて、上記結合材がアモルファスカーボンから成る、
ことを特徴とするドレッシングボード。 - 上記研磨材が酸化アルミニウム、炭化珪素、酸化珪素、酸化セリウムの中から選択した一種又は複数種の組合せから成る、
ことを特徴とする請求項1に記載のドレッシングボード。 - 砥粒率が20〜95vol%である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のドレッシングボード。 - 熱硬化性樹脂を有機溶剤に溶解した結合材前駆体に対し、砥粒としての研磨材を混合して略均一に分散させる混合工程と、
該混合工程で得られた生成物を、上記有機溶剤を揮発させると共に、上記熱硬化性樹脂を圧力下で熱硬化させることにより、所定形状に成形する圧縮成形工程と、
該圧縮成形工程で得られた生成物を真空あるいは不活性ガス雰囲気中において炭化焼成することにより、上記熱硬化性樹脂をアモルファスカーボン化させて結合材と成し、該結合材中に上記研磨材を略均一に分散させた状態で保持させる焼成工程とを含む、
ことを特徴とするドレッシングボードの製造方法。 - 上記研磨材が酸化アルミニウム、炭化珪素、酸化珪素、酸化セリウムの中から選択した一種又は複数種の組合せから成る、
ことを特徴とする請求項4に記載のドレッシングボードの製造方法。 - 上記焼成工程で得られた焼成体の砥粒率が20〜95vol%である、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のドレッシングボードの製造方法。 - 上記焼成工程における焼成温度が400〜1400℃である、
ことを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載のドレッシングボードの製造方法。
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JP2008223991A JP2010058183A (ja) | 2008-09-01 | 2008-09-01 | ドレッシングボード及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015096288A (ja) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | 株式会社東京精密 | 目立て用工具 |
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2008
- 2008-09-01 JP JP2008223991A patent/JP2010058183A/ja active Pending
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