JP2007111827A - ダイヤモンドまたはcBN砥石及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成されるボンド材を用いたダイヤモンド及び/またはcBN砥石において、砥粒を高分散状態でボンド内に配置することにより、砥粒径に応じた加工品質を得る。
【解決手段】砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、砥粒を結合するボンド材が、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成した非晶質構造の炭素からなる。上記砥粒をボンド材前駆体内に分散させるに際し、該ボンド材前駆体を加熱または有機溶剤に溶解させて液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合し、ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とした焼結体からなる砥石を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミックス、金属、ガラス、合成樹脂、若しくはそれらの複合材料、または生セラミックス等のワークに対して、切断・溝入れ加工またはその他の成形加工を行うのに有効なダイヤモンド及び/またはcBN砥石及びその製造方法に関するものである。
従来から、セラミックス、金属、ガラス、合成樹脂、若しくはそれらの複合材料、または生セラミックス等に対して、高速での切断・溝入れ加工、高品質加工が要求される成形加工においては、ビトリファイドあるいはレジノイドをボンド材としたダイヤモンドまたはcBN砥石が使用されている。それらのボンド材は、基本的に砥粒の自生発刃を活発に行うことで、連続的に研削を行うことを可能にしていた。そのため、砥石の磨耗量が極端に多く、寿命が短いことが難点として挙げられていた。また、ボンド材のヤング率や硬度が低いことから、要求される加工品質を満たし、かつ、高精度加工を行うことには限界があった。さらに、切断用ブレードに関しては、その製法及び材料特性により、厚みを薄くした砥石の製造には限界があった。
上記のような問題を解決するために、特許文献1または特許文献2に示されているように、ボンド材としてアモルファスカーボンを用いた砥石が開発されている。これらは、砥粒とフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を混合、成形した後、その成形体を不活性雰囲気中または還元性雰囲気中で焼成し、熱硬化性樹脂をアモルファスカーボンとしたもので、このようなボンド材を用いることにより、従来のレジンボンドに見られる耐摩耗性等の欠点を改善しようとしたものである。
しかしながら、特許文献1の実施例の再現テストを試みたところ、焼成時、樹脂の揮発分が多いために焼成時の収縮量が大きいことがわかった。このことによって、焼成後、焼成体内部に気泡やクラックの発生が多く認められた。
さらに、その焼成の再現性には問題があり、焼成炉内の温度分布、またはガス流量、真空度によって、得られる焼成体の密度や物性に違いが認められた。
一方、特許文献2の再現テストにおいては、使用しているフェノール樹脂が高分子量であるため、特許文献1の再現にて認められたような焼成時の収縮は抑えられていたが、砥石として使用した際、摩耗の度合いに個体間のばらつきが認められた。
この原因について調査したところ、砥粒は直径20μm以上のアモルファスカーボン粒子を覆うように分布し、そのアモルファスカーボン粒子内部には砥粒が含まれていない状態となっていることが確認された。これは、使用したフェノール樹脂が高分子量であるために成形時の流動性が悪く、樹脂が粒子形状を保持したまま成形、焼成されたためと考えられる。そのため、砥石として使用した場合、アモルファスカーボン粒子単位での脱落が起こり、このことが個体によって摩耗の度合いにばらつきが生じる原因となっていると推察される。
一般的に、ダイヤモンドまたはcBN砥石を用いて加工を行った場合、チッピングや面粗度等の加工品質は砥粒径に応じたレベルとなる。大径の砥粒を用いた場合、チッピングは大きく、面粗度は悪くなるが、加工速度を速くすることができる。一方、小径の砥粒を用いた場合、チッピングは小さく、面粗度は良くなるが、加工速度は速くできない。よって、使用する砥石の砥粒径は求める加工速度、加工品質の兼ね合いで選定される。
しかし、小径の砥粒を用いることによる加工品質の向上には限度があり、ある程度以上砥粒を小径化しても加工品質の向上は見られず、逆に悪化する場合もある。これは、細粒の単位体積当たりの表面積が大きいため、砥粒の凝集が起こりやすく、その凝集体が見かけ上の砥粒径となり、その凝集体の粒径に応じた加工品質となるからである。
従って、砥粒をできるだけ高分散状態でボンド内に配置するのが、加工品質の向上のために有効であり、また、高分子量の熱硬化性樹脂をアモルファスカーボン化する前記特許文献2の砥石のように、アモルファスカーボン粒子単位での脱落をなくすためにも有効である。
また、砥石のボンド材中に分散配置される気孔は、それによって研削水のかかりを良くし、さらに研削カスを良好に排出することができることに加え、見かけ上の砥粒突き出し高さを大きくできることから、砥粒の切り込み深さが大きくなり、研削性を向上させることができるものである。従来、この気孔を形成するためには、ボンド材よりも熱分解を起こす温度が低い粉末を混合するか、水に可溶で砥石作製後までその形状を保つ粉末を混合し、前者の場合にはその粉末を熱分解させ、後者の場合には、砥石作製後に水に浸漬してその粉末を溶解させる手法等が用いられていたが、これらの手法を用いた場合、粉末には粒度分布があり、均一な気孔の形成が不可能なことと、極小さな気孔の形成には小径の粉末を調整する必要があるため、その調整と混合に困難を極め、均一で極小さな気孔を簡単に形成することが困難であった。
さらに、前述の従来技術によれば、アモルファスカーボンをボンド材とすることで、ビトリファイドあるいはレジノイドをボンド材とした砥石以上の耐摩耗性を得られる可能性があるが、それはメタルボンド砥石あるいはNi電鋳砥石に及ぶものではない。そのために、このアモルファスカーボンをボンド材とした砥石の耐摩耗性の向上が望まれる。
特開昭60−232873号公報 特開2001−260033号公報
本発明の技術的課題は、基本的には、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成されるボンド材を用いたダイヤモンド及び/またはcBN砥石及びその製造方法において、砥粒を高分散状態でボンド内に配置することにより、使用した砥粒径に応じた加工品質を得ることを可能にすることにある。
本発明の他の技術的課題は、ボンド材が高ヤング率、高硬度であり、砥粒の保持力が高いことで、常に十分な砥粒の突き出し量を維持でき、また、ボンド材の滑り性を良好にすることにより、研削カスの砥石への堆積の抑制や加工面精度の向上を図れるようにしたダイヤモンドまたはcBN砥石及びその製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の技術的課題は、フィラーや気孔径の微小均一化によって、ボンド材が適度な脆性を持ち、自生発刃を効果的に維持して連続的な高速度加工を可能にしたダイヤモンドまたはcBN砥石及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のダイヤモンドまたはcBN砥石は、砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼結体からなる砥石であって、上記非晶質構造の炭素は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成され、上記砥粒をボンド材前駆体内に分散させるに際し、該ボンド材前駆体を加熱または有機溶剤に溶解させて液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合し、ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とされていることを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明の砥石では、砥粒をボンド材前駆体内に分散させるに際し、該ボンド材前駆体を加熱または有機溶剤による溶解で液状化し、流動性を高めた状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合し、ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態にするので、非晶質炭素粒子自体の形態が崩れてその内部にも砥粒が含まれる状態になり、結果的に砥粒がボンド材中に高分散状態に配置され、小径の砥粒を用いた場合にも砥粒の凝集が無く、ボンド材がワークに接触することでワークに加工歪みを与える等の不具合を抑制することができる。また、ボンド材前駆体として分子量3,000以上の熱硬化性樹脂を用いることで、焼成時の収縮を抑え、焼成体内部の気泡やクラックの発生を抑制し、歩留まりが高く品質の安定性に優れたダイヤモンドまたはcBN砥石を得ることができる。
本発明に係る上記砥石の好ましい実施形態においては、ボンド材中に実質的に砥粒の凝集体が存在せず、且つ、各砥粒を含む1〜3程度の平面内のみに、つまり、隣接する非晶質炭素粒子の表面のみに砥粒が偏在せず、各砥粒から3次元的な放射方向の20μm以内に多数の砥粒が存在するものとして上記砥石が構成される。これにより、個体間での摩耗量等物性のばらつきを抑えることができる。
また、本発明に係る上記砥石の他の好ましい実施形態においては、上記ボンド材前駆体として、フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物であって、メチレン基、メチロール基及びフェノール類の3官能性の残基を主たる結合単位として含有し、遊離フェノール含有量が500ppm以下のフェノール樹脂が用いられる。
本発明に係る上記砥石の他の好ましい実施形態においては、上記ボンド材中に均一分散した気孔が含まれ、該気孔の大きさが10nmから20μmであり、含有量がボンド材の1〜30vol%であるものとして上記砥石が構成される。
ボンド材中にこのような気孔を含むことによって、研削水のかかりが良くなり、さらに研削カスを良好に排出することができることに加え、見かけ上の砥粒突き出し高さを大きくできることから、砥粒の切り込み深さが大きくなり、研削性が向上し、また、気孔が弾性を持つことによって砥石自体の弾性率も改善されたダイヤモンドまたはcBN砥石を得ることができる。
本発明の砥石における上記ボンド材は、フィラーとして周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上を含むものとすることができ、これにより焼成時の収縮量が均一化されて個体間ばらつきを抑え、クラックの量の低減と品質の安定化を図ることができる。そのフィラーは、ボンド材の非晶質構造の炭素と反応し、炭化物を形成しているものとするのが望ましく、これにより、ボンド材の硬度が上昇し、焼成体の耐摩耗性や曲げ強度等の物性を向上させることができる。
上記フィラーは、粒径が20μm以下であり、その含有量が、砥粒、フィラー及びボンド材を含む焼成体中において、1〜64vol%であることが望ましい。
また、上記砥粒は、その平均粒径が、0.1〜300μmであり、焼成体中に3.5〜64vol%含有されていることが望まれる。
上記砥石において、上記砥粒、フィラー及びボンド材を含む焼成体中の上記非晶質構造の炭素は、その含有率が、一般的には40〜96.5vol%である。該非晶質構造の炭素は、炭素化合物からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成されたものである。
上記砥粒は、周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上によりコーティング処理されたものとし、砥粒の保持力を向上させることができる。その場合、砥粒とそのコーティングが、砥粒表面において該砥粒とコーティング材料との反応生成物を形成しているものとし、また、砥粒のコーティング材料が、ボンド材における非晶質構造の炭素との間で反応生成物を形成しているものとすることができる。これにより、砥粒の保持力を更に向上させたダイヤモンドまたはcBN砥石を得ることができる。
一方、前記課題を解決するための本発明に係るダイヤモンドまたはcBN砥石の第1の製造方法は、砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼結体からなる砥石を製造する方法であって、上記非晶質構造の炭素は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体内に上記砥粒を分散させるに際し、該ボンド材前駆体を加熱により液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合して、該ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とし、該ボンド材前駆体を冷却固化させて成形することにより成形体とし、該成形体を真空中、または不活性ガス若しくは還元性ガスの雰囲気中で焼成して、ボンド材前駆体を炭化し、上記焼成体とすることを特徴とするものである。
また、本発明に係る砥石の第2の製造方法は、砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼結体からなる砥石を製造する方法であって、上記非晶質構造の炭素は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体内に上記砥粒を分散させるに際し、該ボンド材前駆体を有機溶剤への溶解により液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合して、該ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とし、該ボンド材前駆体を上記有機溶剤の除去により固化させて成形することにより成形体とし、該成形体を真空中、または不活性ガス若しくは還元性ガスの雰囲気中で焼成して、ボンド材前駆体を炭化し、上記焼成体とすることを特徴とするものである。
上記第1及び第2の製造方法の好ましい実施形態においては、上記ボンド材前駆体として、フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物であって、メチレン基、メチロール基及びフェノール類の3官能性の残基を主たる結合単位として含有し、遊離フェノール含有量が500ppm以下のフェノール樹脂が用いられる。また、上記熱硬化性樹脂からなる成形体の焼成は、400℃〜1400℃にて行われる。
さらに、上記砥石の製造方法の好ましい実施形態においては、周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上によりコーティング処理されている砥粒が用いられ、上記砥粒とそのコーティング材料との間に、上記コーティング処理の際、あるいは、上記成形体を焼成する際に、砥粒表面においてそれらの反応生成物が生成される。
また、上記砥粒のコーティング材料に、上記コーティング処理の際、あるいは、上記成形体を焼成する際に、ボンド材における非晶質構造の炭素との間で反応生成物を生成させる。
更に、本発明に係る上記砥石の他の好ましい実施形態においては、砥粒及びボンド材前駆体を、気孔形成用の液体と共に混合し、その液体を含んだ混合物により形成した成形体を焼成することにより、焼成体に気孔を含む砥石が製造される。
ボンド材前駆体として、上述したフェノール樹脂を用いることにより、上記気孔を形成する場合の砥粒、フィラー及びボンド材前駆体を上記液体とともに混合する際、液体への遊離フェノールの溶出による組成分離等の不具合の発生する危険性がなく、品質の安定した製品を得ることができる。
上述した本発明のダイヤモンドまたはcBN砥石は、カップ状砥石としてSiウェーハの研削に用いることができ、その場合、ボンド材の有する高ヤング率、高硬度といった特性や、均一に分散した気孔及び砥粒の高分散化によって、Siウェーハの面粗度を向上させ、Siウェーハの抗折強度を改善することができ、上記特性により砥石の磨耗を抑えることができる。
更に、上記砥石は切断用ブレードとして有効に利用することができ、その場合には、ボンド材が持つ高い剛性により、その厚みが0.1mm以下の薄刃品の製造が可能となり、更に具体的には、その厚みが0.01〜1.0mmであるオールブレードタイプの切断用ブレードとして構成することができる。
しかしながら、本発明に係る砥石の用途は、上記カップ状砥石及び上記切断用ブレードに限定されるものではなく、他の切断、研削用砥石に適用することができる。
上述した本発明のダイヤモンドまたはcBN砥石及びその製造方法によれば、ダイヤモンド及び/またはcBNの粒子からなる砥粒を、主として非晶質構造の炭素からなるボンド材中に高分散状態で配置したことにより、従来のアモルファスカーボンをボンド材とした砥石では不可能であった小径の砥粒を使用して、使用した砥粒径に応じた加工品質を得ることが可能となり、ワークにボンドが接触することによる加工歪みが皆無となり、さらに個体間における磨耗量のばらつきを抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係るダイヤモンドまたはcBN砥石は、砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼成体により形成される。
使用するダイヤモンド及び/またはcBN砥粒は、その平均粒径が0.1〜100μmであって、焼成体中に3.5〜64vol%、好ましくは、12.5〜31.25vol%含有される状態が、ダイヤモンドまたはcBN砥石として、すぐれた加工精度、高速度加工のために有効である。上記粒径が0.1μm未満であると、加工速度を遅くする必要があって実用性に劣り、100μmを超えると加工面が粗くなり、必要な加工精度が得られない。また、上記砥粒含有率が3.5vol%未満であると加工速度を遅くする必要があるとともに、加工能力が低下し、好ましくない。64vol%を超えると、砥粒の保持力が低下して好ましくない。
上記砥粒は、その表面を周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上により、数μm程度のコーティング処理を行うことが望ましいが、不コートとすることもできる。上記コーティング処理をした砥粒を使用することにより、上記金属と砥粒、あるいは、上記金属とボンド材である非晶質炭素間において、上記金属の反応生成物が生じ、砥粒保持力を増大させ、ひいては、砥石強度及びその寿命の面での性能向上を図ることができる。
非晶質構造の炭素によって形成される砥粒を結合するためのボンド材は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成される。
上記熱硬化性樹脂としては、フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物であって、メチレン基、メチロール基及びフェノール類の3官能性の残基を主たる結合単位として含有し、遊離フェノール含有量が500ppm以下のフェノール樹脂であることが望ましい。分子量が大きければ大きいほど焼成時の収縮が抑えられ、個体間のばらつきのない砥石を得ることができる。
また、非晶質構造の炭素をボンド材として構成される上記砥石中には、フィラーとして周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上の粉末を混入させることができる。このフィラーは、粒径が20μm以下で、その含有量が、砥粒、フィラー及びボンド材を含む焼成体中において、1〜64vol%であることがのぞまれる。
上記フィラーを混入した場合、該フィラーの金属とボンド材である非晶質炭素間において、上記金属の炭化物が生成することで、単に金属フィラーの混入による加工性への好影響及び焼成時の収縮量の均一化だけでなく、砥石としての剛性及び強度を向上させることができる。
上記熱硬化性樹脂の炭化焼成は、真空中、または不活性ガス若しくは還元性ガスの雰囲気中で行うことができる。不活性ガスとしては、特に限定されるものではないが、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等が挙げられ、還元性ガスとしては、これも特に限定されるものではないが、水素ガス、炭化水素ガス、一酸化炭素ガス等が挙げられる。
焼成温度は、400℃以上で1400℃未満が望ましい。焼成温度が400℃未満であると、焼成体内の樹脂分が十分に炭化されないため、機械的強度に劣る場合や、不均一に炭化が成され、製品としての不安定性を招く場合がある。1400℃以上の温度ではダイヤモンドまたはcBN砥粒の熱劣化による機械的強度の低下を生じる虞れがある。
上記焼成体には、40〜96.5vol%の上記非晶質構造の炭素を含有することが望まれる。この含有量が40vol%未満であると、上記砥石の弾性及び滑り性が低下するとともに、砥粒の保持力が低下して砥石の薄刃化が困難になる。また、96.5vol%を超えると研削能力が低下するとともに、自生発刃が困難になり、好ましくない。
ところで、上記炭素は、上述のように熱硬化性樹脂を炭化して得られるので、焼成後の含有量は、上記炭素の原料として使用する熱硬化性樹脂の添加量で調整される。
すなわち、該樹脂における炭素含有量を計算して該樹脂添加量が決定される。一般的には、熱硬化性樹脂を炭化すると該樹脂量の40〜60%が炭素として残留するが、この残炭率は該樹脂の種類により異なる。そして、この残炭率が多い樹脂程、その添加量が少なくても済むとともに、分解して消失する量も少なくなるので好ましい。樹脂の消失量が少ないことは、分解による放出ガスが少ないことであり、その結果、焼成体に残存してしまうガス量も少なくなり、ひいては、製品の均一性を向上させることができる。
また、上記ボンド材中には、均一分散した気孔を含ませることができ、該気孔の大きさは、10nmから20μmで、含有量はボンド材の1〜30vol%であることが望まれる。上記気孔の存在によって、研削水のかかりが良くなり、研削カスを良好に排出ができることに加え、見かけ上の砥粒突き出し高さを大きくできることから、砥粒の切り込み深さが大きくなり、研削性を向上させることができる。
上記砥石を製造するに際しては、まず、上記ボンド材前駆体を加熱または有機溶剤に溶解させて液状化し、流動性を高めた状態で、必要量の砥粒とフィラーを混合し、混合後にその液状化したボンド材前駆体を固化させたうえで成形して成形体とし、該成形体を真空中、または、不活性ガスあるいは還元性ガスの雰囲気下で炭化する。
上記砥粒を液状化したボンド材前駆体内に分散させる場合に、そのボンド材前駆体である熱硬化性合成樹脂の分子内にも砥粒が分散する程度に混合する必要があるが、その混合の程度は上記熱硬化性樹脂の性状に応じて相違し、そのため、この混合はボールミル等の混合手段によって、該熱硬化性合成樹脂の分子内に個別的に分散状態となった砥粒が存在するようになるまで行う必要がある。
このような混合により、ボンド材中に実質的に砥粒の凝集体(数個以上の凝集体)が存在せず、且つ、ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がなく、一般的には、各砥粒を含む1〜3の平面内のみに砥粒が偏在せず、各砥粒から3次元的な放射方向の20μm以内に多数の砥粒が存在する高分散状態にすることができる。なお、上記20μmは、前記熱硬化性樹脂を液状化することなく炭化焼成したときに生じる非晶質炭素粒の粒径に近似した値である。
ボンド材前駆体である熱硬化性樹脂を有機溶媒中に溶解させて液状化する場合には、その液状化の後に砥粒及びフィラーを混合するが、この有機溶媒については、熱硬化性樹脂を分解せずに溶解させることが可能なものであれば、特に限定せずに使用できる。また、前記気孔の無い砥石を製造する場合には、有機溶媒を用いて砥粒とフィラーを混合した後に該有機溶媒を完全に除去する必要がある。
上記熱硬化性樹脂を分解せずに溶解する有機溶媒が存在しない場合、または有機溶媒を使用できない場合には、熱硬化性樹脂が硬化する前の流動性を示す温度まで加熱した状態で、砥粒とフィラーを混合すればよい。この場合は、砥粒とフィラーを混合後、有機溶媒を蒸発させる必要が無く、そのまま成形用の金型に流し込んで圧縮成形を行うか、射出成形等を行うことができる。
なお、ボンド材前駆体の成形法については、これらに限定されるものではなく、通常の熱硬化性樹脂を成形する方法を用いることができる。
前記気孔を形成するためには、砥粒、フィラー及びボンド材前駆体を、気孔形成用の液体、具体的には、該ボンド材前駆体を溶解する液体または溶解しない液体と混合し、その混合物中に含まれている液体を乾燥せずに成形し、炭化焼成することによって得ることができる。液体を混合する時点としては、砥粒、フィラー及びボンド材前駆体を混合する時点に限定するものではなく、混合前、あるいは混合後でも差し支えない。混合する液体の量、粘度、沸点、分解温度によって焼成後の気孔の大きさ、含有量を制御することができる。また、従来のように粉末状気孔形成材を調整する必要が無く、簡便な手法にて気孔の大きさ、含有率の制御が可能である。
気孔を形成するために熱硬化性樹脂を樹脂の溶解しない液体とともに混合する場合は、その液体に遊離フェノールのみが溶解し、その後の成形、焼成時における組成の分離を抑えるために、遊離フェノール量は低いことが望まれ、その量は500ppm以下であることが好ましい。
上述したところによって製造される砥石を切断用ブレードとする場合には、その厚さを0.01〜1.0mmとするのが、加工精度あるいは経済性の観点から望ましい。この厚さが0.01mm未満になると、切断用ブレードとしての機械強度が不足し、真直性が低下して好ましくない。また、1.0mmを超えると、被切削材の材料ロスが多くなり、好ましくない。
切断に際しては、一般に、材料ロスを減らすためにより薄いブレードが望まれるが、上記非晶質構造の炭素からなるボンド材は、ボンドマトリクス中に粒界が存在せず、高い密度を有することで、ブレードを薄くした場合でも形状を維持できるため、極めて薄い切断用ブレードを作製することができる。
また、上記砥石はカップタイプの研削成形用カップ状砥石に適用することができ、その場合は加工面精度の向上が図れるので好ましい。
以下に本発明の実施例を比較例との関連において具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定的に解されるべきではない。
[実施例1]
平均粒径20μmのフェノール樹脂(商品名:ベルパール)粉末65vol%、粒径が0.5〜3μmのダイヤモンド砥粒25vol%、及びフィラーとして粒径1μmのタングステン粉末10vol%に、上記フェノール樹脂を液状化するためのエチルアルコールを、上記樹脂に対して100wt%加え、ボールミルにて100rpmで8時間混合した。混合後、その混合物をオーブンにて加熱し、エチルアルコールを完全に蒸発させたのちに、粉砕と篩通しを行い、外径85mm、内径39.8mmの金型中に均一に型込めし、成形温度200℃、圧力250kg/cmで1時間保持することにより圧縮成形した。得られた成形体を型から外し、真空炉中で900℃、1×10−4Torrの下にて熱処理することにより焼成体を得た。
これを外径80mm、内径40mm、厚さ0.1mmに仕上げ、オールブレードタイプの切断ブレードとした。得られたブレードは、突き出し量が1.2mmになるようにステンレス製スペーサを用いてフランジに組み込み、回転軸に装着した。切断にはスライシングマシンを使用し、砥石回転数10,000rpm、送り速度90mm/minで加工を行った。切断用被削物は、難削材の一つとして挙げられるAl−TiCを、長さ70mm、厚さ0.3mmに切り出し、それをUVシートで接着したものである。切断評価は、切り込み量を0.35mmにし、0.5mmのピッチで10ライン加工し、端面のチッピングの大きさを測定した。
チッピングは、各ラインにおいて、加工面の上部の最大のものから10個測定し、その平均値を求めた。結果を比較例1の値と共に表1に示す。また、砥粒の分散状態を比較例1との対比で図1の写真に示す。
[実施例2]
この実施例2では、砥粒が高分散状態になるか否かについては度外視し、ボンド材中に微細な気孔を形成できることの確認を行った。
具体的には、実施例1の場合と同じ平均粒径20μmのフェノール樹脂粉末65vol%、粒径が2〜4μmのダイヤモンド砥粒25vol%、及びフィラーとして粒径1μmのシリコン粉末10vol%に、気孔形成用の液体としての蒸留水を、粉末全体に対して20vol%加え、これをボールミルにて100rpm、8時間混合した。この混合物を外径155mm、内径130mmの金型中に均一に型込めし、実施例1と同様に焼成体を作製し、それを外径150mm、内径120mm、厚さ5mmに仕上げて台金に接着し、カップタイプの研削砥石とし、機械に装着した。研削には横軸インフィード型研削盤を用い、砥石回転数6,500rpm、ワーク回転数20rpm、送り速度15μm/minにて加工を行った。加工対象物は、φ125mmのシリコンウェハーを#400のレジン砥石にて加工したものを用いた。加工ワークの評価は、拮抗強度を測定することで行った。測定には加工後のワークを10×20mmに切り出し、各20点の評価を行った。結果を図2に示す。
[比較例1]
実施例1の場合と同じ平均粒径20μmのフェノール樹脂粉末65vol%に対して、粒径が0.5〜3μmのダイヤモンド砥粒25vol%、及びフィラーとして粒径1μmのタングステン粉末10vol%を乳鉢にて混合した。混合後、外径85mm、内径39.8mmの金型中に均一に型込めし、成形温度200℃、圧力250kg/cmで1時間保持することで圧縮成形した。得られた成形体を型から外し、真空炉中で900℃、1×10−4Torr下にて熱処理することで焼成体を得た。
これを外径80mm、内径40mm、厚さ0.1mmに仕上げ、オールブレードタイプの切断ブレードとし、実施例1と同様に切断試験を行った。結果を表1に示す。実施例1と比較して、研削抵抗の上昇が確認され、チッピングは砥粒径から予測されるレベルよりも大きく、平均3.3μmとなっていた。また、砥粒の分散状態を実施例1との対比で図1の写真に示す。
[比較例2]
実施例2の場合の蒸留水を加えることなく、平均粒径20μmのフェノール樹脂粉末65vol%、粒径が2〜4μmのダイヤモンド砥粒25vol%、及びフィラーとして粒径1μmのシリコン粉末10vol%を乳鉢にて混合した。この混合物を外径155mm、内径130mmの金型中に均一に型込めし、実施例2と同様に焼成体を作製し、それを外径150mm、内径120mm、厚さ5mmに仕上げて台金に接着し、カップタイプの研削砥石とし、機械に装着した。その後、実施例2と同様に研削加工を行った。結果を図2に示す。実施例2と比較してワークの抗折強度は低下していた。
本発明の実施例及び比較例の砥石表面における微小砥粒の分散状態を示す図面代用顕微鏡写真である。 本発明の実施例及び比較例におけるワークの抗折強度についての測定結果を示すグラフである。

Claims (18)

  1. 砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼結体からなる砥石であって、
    上記非晶質構造の炭素は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体を炭化焼成して形成され、
    上記砥粒をボンド材前駆体内に分散させるに際し、該ボンド材前駆体を加熱または有機溶剤に溶解させて液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合し、ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とされている、
    ことを特徴とするダイヤモンドまたはcBN砥石。
  2. ボンド材中に実質的に砥粒の凝集体が存在せず、且つ、各砥粒を含む1〜3の平面内のみに砥粒が偏在せず、各砥粒から3次元的な放射方向の20μm以内に多数の砥粒が存在する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  3. 上記ボンド材前駆体は、フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物であって、メチレン基、メチロール基及びフェノール類の3官能性の残基を主たる結合単位として含有し、遊離フェノール含有量が500ppm以下のフェノール樹脂である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  4. 上記ボンド材中に均一分散した気孔が含まれ、該気孔の大きさが10nmから20μmであり、含有量がボンド材の1〜30vol%である、
    ことを特徴とする請求項1〜3に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  5. 上記ボンド材に、フィラーとして周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  6. 上記フィラーが、ボンド材の非晶質構造の炭素と反応し、炭化物を形成している、
    ことを特徴とする請求項5に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  7. 上記フィラーは、粒径が20μm以下であり、その含有量が、砥粒、フィラー及びボンド材を含む焼成体中において、1〜64vol%である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  8. 上記砥粒は、その平均粒径が、0.1〜100μmであり、焼成体中に3.5〜64vol%含有されている、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  9. 上記砥粒が、周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上によりコーティング処理されている、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  10. 上記砥粒とそのコーティングが、砥粒表面において該砥粒とコーティング材料との反応生成物を形成している、
    ことを特徴とする請求項9に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  11. 上記砥粒のコーティング材料が、ボンド材における非晶質構造の炭素との間で反応生成物を形成している、
    ことを特徴とする請求項9または10に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石。
  12. 砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼結体からなる砥石を製造する方法であって、
    上記非晶質構造の炭素は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体内に上記砥粒を分散させるに際し、該ボンド材前駆体を加熱により液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合して、該ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とし、
    該ボンド材前駆体を冷却固化させて成形することにより成形体とし、
    該成形体を真空中、または不活性ガス若しくは還元性ガスの雰囲気中で焼成して、ボンド材前駆体を炭化し、上記焼成体とする、
    ことを特徴とするダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
  13. 砥粒がダイヤモンド及び/またはcBNからなり、該砥粒を結合するボンド材が主として非晶質構造の炭素からなり、該砥粒を上記ボンド材内に高分散状態で配設した焼結体からなる砥石を製造する方法であって、
    上記非晶質構造の炭素は、分子量3,000以上の熱硬化性樹脂からなるボンド材前駆体内に上記砥粒を分散させるに際し、該ボンド材前駆体を有機溶剤への溶解により液状化した状態で、その分子内にも砥粒が分散する程度に混合して、該ボンド材前駆体の炭化焼成後に非晶質炭素粒の表面に沿う砥粒の偏在がない高分散状態とし、
    該ボンド材前駆体を上記有機溶剤の除去により固化させて成形することにより成形体とし、
    該成形体を真空中、または不活性ガス若しくは還元性ガスの雰囲気中で焼成して、ボンド材前駆体を炭化し、上記焼成体とする、
    ことを特徴とするダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
  14. 上記ボンド材前駆体として、フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物であって、メチレン基、メチロール基及びフェノール類の3官能性の残基を主たる結合単位として含有し、遊離フェノール含有量が500ppm以下のフェノール樹脂を用いる、
    ことを特徴とする請求項12または13に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
  15. 上記成形体の焼成を、400℃〜1400℃にて行う、
    ことを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載のダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
  16. 周期律表IVa、Va、VIa、Ib、IVbまたはVIII族に属する金属の1種類または2種類以上によりコーティング処理されている砥粒を用い、上記砥粒とそのコーティング材料とに、上記コーティング処理の際、あるいは、上記成形体を焼成する際に、砥粒表面において反応生成物を生成させる、
    ことを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載のダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
  17. 上記砥粒のコーティング材料に、上記コーティング処理の際、あるいは、上記成形体を焼成する際に、ボンド材における非晶質構造の炭素との間で反応生成物を生成させる、
    ことを特徴とする請求項16に記載のダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
  18. 砥粒及びボンド材前駆体を、気孔形成用の液体と共に混合し、その液体を含んだ混合物により形成した成形体を焼成することにより、焼成体に気孔を含む砥石を製造する、
    ことを特徴とする請求項12〜17のいずれかに記載のダイヤモンドまたはcBN砥石の製造方法。
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