JP2001198835A - 砥 石 - Google Patents
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Abstract
砥粒4の混合物を焼結することでフェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂がアモルファスカーボン化してアモルファ
スカーボン粒6からなる結合強度の高い結合相3を構成
する。隣り合うアモルファスカーボン粒6,6の粒界ま
たはその近傍に超砥粒4を打ち込む形で偏析させて砥石
1を構成する。超砥粒4がアモルファスカーボン粒6の
粒径をピッチとして配列する。
Description
成したアモルファスカーボンからなる結合相に超砥粒等
の砥粒が分散配置された砥石に関するものである。
脂結合相が比較的軟質で脆いために比較的硬い被削材に
対して研削を行った場合、研削面の目詰まりや超砥粒の
摩耗による切れ味の低下が起こるより早く超砥粒を支え
る樹脂結合相が破砕または摩耗して超砥粒が脱落する。
そのためレジンボンド砥石は研削面の目詰まりや超砥粒
の摩耗による切れ味低下が起き難く、メタルボンド砥石
等と比較して研削を効率よく行え、しかも樹脂結合相で
保持された超砥粒に弾性効果があるためにメタルボンド
砥石を用いた場合よりも被削材のダメージが小さく仕上
げ面が良好である。そのため、例えば半導体ウエーハ等
の被削材の鏡面研削等、小さい面粗さが要求される研削
に用いられるという利点を有している。その反面、レジ
ンボンド砥石はフェノール樹脂等で構成される樹脂結合
相の耐熱性が小さく摩耗が激しい欠点を有するために寿
命が短い。
しようとした技術として、例えば特開昭60−2328
73号公報に開示された砥石がある。この砥石は結合相
としてガラス状炭素(アモルファスカーボン)を用いて
おり、砥石の製造に際して、フェノール樹脂やエポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂と砥粒の混合物を不活性雰囲気中
で800℃以上の温度で焼結したものである。これによ
って耐熱硬化性樹脂が炭化されてガラス状炭素となり砥
粒同士を結合させるというものである。このガラス状炭
素は2500℃以上の温度で安定し耐熱性と耐久性に優
れているとしている。
フェノール樹脂を焼成してガラス状炭素とする場合、砥
粒とフェノール樹脂の混合物を先ず固化させ、次にこの
固化体を不活性雰囲気中で800℃以上の温度でガラス
状炭素に変換するが、このガラス状炭素に変換する際に
ガスによる発泡作用が生じるために焼成後に生成される
ガラス状炭素は脆弱で砥粒保持力が小さいという欠点が
ある。本発明は、このような実情に鑑みて、従来のガラ
ス状炭素よりも強度と砥粒保持力の高いアモルファスカ
ーボンを結合相とする砥石を提供することを目的とす
る。
合相中に超砥粒が分散配置されてなる砥石において、結
合相がフェノール−ホルムアルデヒド樹脂をアモルファ
スカーボン化したアモルファスカーボン粒で構成され、
これらアモルファスカーボン粒の粒界及びその近傍に砥
粒が偏析されて成ることを特徴とする。隣り合う複数の
アモルファスカーボン粒の粒界やその近傍に超砥粒等の
砥粒が偏析されるために砥粒のピッチが一定になり、し
かもフェノール−ホルムアルデヒド樹脂をアモルファス
カーボン化することでこのアモルファスカーボン粒から
なる結合相の砥粒保持力が高く、結合相の硬さはショア
硬さにして100〜120となり硬度が大きく耐摩耗性
が高い。しかもアモルファスカーボン粒が固体潤滑剤と
して機能するために研削時の被削材に対する接触抵抗が
小さい。
5〜50μmであってもよい。アモルファスカーボン粒
の平均粒径が50μmを越えると砥粒の切れ刃間隔が大
きくなって被削材の面粗度が悪くなり、5μm未満にな
ると砥粒の保持力が低下する。
ルムアルデヒド樹脂と砥粒の混合物を焼結した固化体を
形成し、その後この固化体を高温の不活性雰囲気中で焼
成することでフェノール−ホルムアルデヒド樹脂がアモ
ルファスカーボン化されてアモルファスカーボン粒から
なる結合相を構成し、これらアモルファスカーボン粒の
粒界またはその近傍に砥粒が偏析されて成ることを特徴
とする。フェノール−ホルムアルデヒド樹脂粒は焼結時
に溶解することなく砥粒との混合物として固化体をな
し、この固化体を高温の不活性雰囲気で焼成してフェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂をアモルファスカーボン化
する際に、クラックやガスふくれを発生することがな
く、形成されるアモルファスカーボンが緻密であり強度
も高い。そのために砥粒保持力が高く、また固化体の焼
成時にアモルファスカーボン粒の粒界などに自動的に砥
粒が集合させられることになり、砥粒はアモルファスカ
ーボン粒の粒界毎に均一なピッチで配置される。しかも
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂をアモルファスカー
ボン化することで結合相の硬度が大きく耐摩耗性が高
い。また焼結に際して、フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂と砥粒の混合物を200℃程度の低温で焼結固化さ
せ、更に非酸化性雰囲気中で500〜950℃程度の温
度で焼成することでフェノール−ホルムアルデヒド樹脂
をアモルファスカーボン化してもよい。
図面により説明する。図1は実施の形態による砥石の部
分縦断面図である。実施の形態による砥石1は、例えば
硬脆材料の鏡面研削用の砥石であり、砥粒層2はカップ
型砥石等の台金の略リング状先端部に固定されていても
よいし、台金を設けることなく砥粒層2のみによって砥
石が構成されていても良い。図1に示すように砥粒層2
は結合相3中にダイヤモンドまたはcBN等からなる超
砥粒4が分散配置されており、結合相3はフェノール−
ホルムアルデヒド樹脂を焼成して分散配置されてなる多
数のアモルファスカーボン粒6からなり、隣り合うアモ
ルファスカーボン粒6,6の粒界やその近傍に複数の超
砥粒4…を偏析した状態で配置されている。アモルファ
スカーボン粒6は超砥粒4よりも粒径が大きいために超
砥粒4が隣り合うアモルファスカーボン粒6,6の間で
ある粒界に打ち込まれる形で挟持固着されて配列されて
いる。
多面体をなしていて粒径は特に限定されないが好ましく
は50μm未満とされ、アモルファスカーボン粒6の粒
径が50μm以上であると超砥粒4の分散ピッチが延び
て研削効率が低下し被削材と結合相3との接触長さが増
大する欠点が生じる。ここで、アモルファスカーボン粒
6の粒径を例えば10μm程度とし、超砥粒4の粒径を
例えば2〜4μmとすると、超砥粒4は砥石1の研削面
上にアモルファスカーボン粒6の粒径をピッチとして所
定間隔で分散配置されていることになる。そしてアモル
ファスカーボン粒6は固体潤滑剤として機能する。砥粒
層2中のアモルファスカーボン粒6と超砥粒4の含有比
率は体積(vol%)比で例えば95:5〜50:50
の範囲とされる。ここで、超砥粒4の含有量が5vol
%未満であると集中度が低下して研削効率が悪く、50
vol%を越えるとアモルファスカーボン粒6による砥
粒結合強度が低下して耐摩耗性が劣るという欠点が生じ
る。またアモルファスカーボン粒6の硬さはショア硬さ
Hs=100〜120に設定されており、ここでショア
硬さHsが100未満になるとアモルファスカーボン粒
6の強度が低下したり潤滑性が低下して砥石1が偏摩耗
することを抑制できず、更に潤滑性が低いことから被削
材との間の研削抵抗を低減して研削熱の発生を抑制でき
ない。
備えており、次にその製造方法について説明する。分子
量2000以上で粒径30μm未満、例えば粒径10μ
mのフェノール−ホルムアルデヒド樹脂(例えば商品名
「ベルパール」または「ユニベックス」)を例えばダイ
ヤモンドの超砥粒4と例えば75:25の割合で混合し
て混合物中に超砥粒4を均一に分散配置させる。この混
合物を約200℃で焼結して固化体にした後、非酸化性
雰囲気で500〜950℃の温度で焼成する。これによ
ってフェノール−ホルムアルデヒド樹脂を炭素化してア
モルファスカーボン粒6を焼成でき、フェノール−ホル
ムアルデヒド樹脂粒は溶融することなくアモルファスカ
ーボン化して粒化するので超砥粒4がアモルファスカー
ボン粒6の粒界及びその近傍に打ち込まれた状態で存在
する。このようにして結合相3を構成するアモルファス
カーボン粒6の粒界付近に超砥粒4が集合して配列され
て砥石1が製作される。この砥石1の砥粒層2は、図1
に示すようにその研削面においてアモルファスカーボン
粒6の粒径をピッチとして超砥粒4が分散配置されたこ
とになり、隣り合うアモルファスカーボン粒6,6の境
界に沿って超砥粒が配列されている。
粒4は高い保持強度を以てアモルファスカーボン粒6で
保持されて研削に供され、圧縮剛性も高いために精密な
加工が可能となり、平坦度が高く面粗さが向上する。そ
して研削時に被削材と接触して摩耗するアモルファスカ
ーボン粒6は固体潤滑剤として機能して潤滑性を向上で
きると共に耐熱性が高く破砕や摩耗が抑制できて砥石1
の寿命を向上できる。
ノール−ホルムアルデヒド樹脂を焼成してなるアモルフ
ァスカーボン粒6で結合相を構成するために超砥粒4の
保持強度と曲げ強度を高くすることができる上に、超砥
粒4はアモルファスカーボン粒6の粒径寸法による一定
ピッチで配列できて研削精度と効率がよい。また、アモ
ルファスカーボン粒6は固体潤滑相としての役割を果た
し固体潤滑剤として機能するために研削時の結合相3の
接触抵抗も小さく、従来潤滑剤として用いられていたC
aF2、hBN、黒鉛(結晶質カーボン)等と比較して
砥石1の耐摩耗性を向上させることができる。
6とは別にその他の材料、例えばCaF2、hBN、黒
鉛(結晶質カーボン)等を同時に結合相3中に分散配置
してもよい。砥粒は超砥粒4に限らず一般砥粒を用いて
もよい。また本発明による砥石は鏡面研削に限定される
ことなく他の種類の研削にももちろん採用できる。
は、結合相がフェノール−ホルムアルデヒド樹脂をアモ
ルファスカーボン化したアモルファスカーボン粒で構成
され、これらアモルファスカーボン粒の粒界及びその近
傍に砥粒が偏析されて成るから、砥粒の配置間隔が一定
になり、アモルファスカーボン粒からなる結合相の砥粒
保持力が高く硬さが大きい。しかもアモルファスカーボ
ン粒が固体潤滑剤として機能するために研削時の被削材
に対する接触抵抗が小さい。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 結合相中に砥粒が分散配置されてなる砥
石において、前記結合相がフェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂をアモルファスカーボン化したアモルファスカー
ボン粒で構成され、これらアモルファスカーボン粒の粒
界及びその近傍に砥粒が偏析されて成ることを特徴とす
る砥石。 - 【請求項2】 前記アモルファスカーボン粒は平均粒径
が5〜50μmであることを特徴とする請求項1記載の
砥石。
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