JP6564686B2 - ビトリファイドボンド超砥粒ホイールおよびそれを用いたウエハの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ビトリファイドボンド超砥粒ホイールおよびそれを用いたウエハの製造方法に関する。より特定的には、超砥粒をビトリファイドボンドによって結合した、有気孔のビトリファイドボンド超砥粒ホイールおよびそのビトリファイドボンド超砥粒ホイールを用いてウエハを製造する方法に関する。
従来、超砥粒ホイールには、超砥粒を結合するのに用いられるボンド(結合材ともいう)の種類により、レジンボンド超砥粒ホイール、メタルボンド超砥粒ホイール、ビトリファイドボンド超砥粒ホイール、電着超砥粒ホイールがある。用途によって最適の超砥粒ホイールが選択されている。これらの超砥粒ホイールのうち、ビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、ボンドにガラス質またはガラス・セラミックス質よりなるビトリファイドボンドを用いている。ボンド自身が破砕性に優れていること、および気孔率を自由に変えることができるので、他のボンドを用いた超砥粒ホイールに比べてツルーイング、ドレッシングが容易で、高い加工精度が得られる等の優れた特徴を有している。超砥粒(ダイヤモンド砥粒、CBN砥粒)をビトリファイドボンドで結合したビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、例えば、以下の文献に記載されている。
特開2006−1007号公報 特開2006−224201号公報 特開平9−267263号公報
しかしながら、従来のビトリファイドボンド超砥粒ホイールで研削加工を行うと、研削加工を継続するにつれて、研削抵抗値が高くなり、しかも研削抵抗値が安定しない問題が発生することがあった。特に平均粒径が1μm以下の超微粒の超砥粒を用いたビトリファイドボンド超砥粒ホイールにおいては、超砥粒層の摩耗速度が速く、研削性能が安定しない問題が発生することがあった。
そこで、この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、超砥粒層の摩耗を抑制でき、かつ、研削性能が安定したビトリファイドボンド超砥粒ホイールおよびそれを用いたウエハの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様に係るビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、超砥粒をビトリファイドボンドによって結合した超砥粒層を有するビトリファイドボンド超砥粒ホイールであって、超砥粒層の見かけ密度は0.98g/cm以上1.4g/cm以下である。
本発明の別の一態様に係るビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、超砥粒をビトリファイドボンドによって結合した超砥粒層を有するビトリファイドボンド超砥粒ホイールであって、超砥粒層は、ダイヤモンド砥粒を23〜33体積%と、ビトリファイドボンドを7〜10体積%と、気孔を57〜70体積%を含む、ビトリファイドボンド超砥粒ホイールである。
上記によれば、超砥粒層は耐摩耗性に優れ、かつ、安定した良好な研削性能を発揮するビトリファイドボンド超砥粒ホイールおよびそれを用いたウエハの製造方法を提供することができる。
平面研削盤によりウエハを研削加工する方法を示す模式図である。 実施例5に従ったビトリファイドボンドダイヤモンドホイールの超砥粒層の模式図である。 実施例12に従ったビトリファイドボンドダイヤモンドホイールの超砥粒層の模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、超砥粒をビトリファイドボンドによって結合した超砥粒層を有するビトリファイドボンド超砥粒ホイールであって、超砥粒層の見かけ密度は0.98g/cm以上1.4g/cm以下である。
このように構成されたビトリファイドボンド超砥粒ホイールにおいては、安定した良好な研削性能を発揮することが可能となる。ここで見かけ密度とは、固体部分と、空隙の合計を体積とした場合の密度のことであり、固体部分とは超砥粒とビトリファイドボンドを示し、空隙とは気孔を示す。次に、見かけ密度の測定方法を説明する。超砥粒層の見かけ密度を測定するには、超砥粒層の設計に基づいて超砥粒、ビトリファイドボンドと一次バインダーをそれぞれ所定の質量を混合する。混合物をプレス成形、焼成して超砥粒層を作製する。次に、ダイヤモンド研削ホイールなどを用いて、超砥粒層を立方体または直方体に寸法精度良く研削加工して、その外形寸法から体積を算出し、質量を測定して見かけ密度を算出する。超砥粒は、ダイヤモンド砥粒またはCBN砥粒の少なくともいずれかひとつにより構成される。
本発明の別の一態様に係るビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、超砥粒をビトリファイドボンドによって結合した超砥粒層を有するビトリファイドボンド超砥粒ホイールであって、超砥粒層は、ダイヤモンド砥粒を23〜33体積%と、ビトリファイドボンドを7〜10体積%と、気孔を57〜70体積%を含む、ビトリファイドボンド超砥粒ホイールである。
ダイヤモンド砥粒を23〜33体積%と限定したのは、23体積%未満では超砥粒層の摩耗速度が速くなりホイール寿命を短くする原因となるからである。33体積%を超えると切れ味が悪化し加工能率を低下させるからである。
ビトリファイドボンドを7〜10体積%と限定したのは、7体積%未満では超砥粒の保持力が低くなりホイール寿命を短くする原因となるからである。10体積%を超えると切れ味が悪化し加工能率を低下させるからである。
気孔を57〜70体積%と限定したのは、57体積%未満では、切れ味が悪化し加工能率を低下させるからである。70体積%を超えると研削液の影響や研削抵抗の外力を受けて超砥粒層に欠けが発生し易くなるからである。
より好ましくは、超砥粒層は、ダイヤモンド砥粒を24〜33体積%と、ビトリファイドボンドを7〜10体積%と、気孔を57〜69体積%を含む。
最も好ましくは、超砥粒層は、ダイヤモンド砥粒を24〜33体積%と、ビトリファイドボンドを7〜10体積%と、気孔を58〜69体積%を含む。
ビトリファイドボンドとしては、様々な組成のビトリファイドボンドを適用することができる。例えば、以下の組成のビトリファイドボンドを適用することが可能である。
SiO:30〜50質量%、Al:2〜10質量%、B:40〜60質量%、RO(ROは、CaO、MgO、およびBaOより選ばれる1種類以上の酸化物):1〜10質量%、RO(ROは、LiO、NaOおよびKOより選ばれる1種類以上の酸化物):2〜5質量%。
なお、言うまでも無く、上記以外の組成のビトリファイドボンドであっても適用することが可能である。
超砥粒とビトリファイドボンドと気孔の体積比率を測定するには、断面組織における、超砥粒とボンドと気孔の面積比率で代用する。具体的には、組織断面のSEM(scanning electron microscope)観察から画像の電子データを得て、画像解析ソフトにて超砥粒部、ボンド部および気孔部を分類し、それぞれの面積比率を求めることで計算することができる。
好ましくは、超砥粒層は、フィラーを含まない。フィラーとしては、例えばSiC、SiO、Al等がある。フィラーを含まないことで、良好な切れ味を維持することができる。
超砥粒層は、超砥粒と、ビトリファイドボンドと、気孔を含み、フィラーを一切、含有しない。
より好ましくは、超砥粒層は、超砥粒と、ビトリファイドボンドと、気孔のみから構成される。
好ましくは、ビトリファイドボンドの軟化温度は600〜900℃である。
ビトリファイドボンド超砥粒ホイールにおいて、ビトリファイドボンドの軟化温度は以下のようにして測定される。ビトリファイドボンドの圧粉体の軟化温度を熱機械分析装置(たとえば島津製作所製・TMA−60/60H)によって測定し、これをビトリファイドボンドの軟化温度とすることができる。
特に、シリコン、サファイヤおよび化合物半導体等の各種ウエハを研削加工する際には、ビトリファイドボンドの軟化温度は600〜800℃であることがより好ましく、600〜700℃であることが最も好ましい。
ビトリファイドボンドの軟化温度が600℃未満では超砥粒の保持力が低下して超砥粒の脱落による工具寿命を短縮する原因となるために好ましくない。900℃を越えると超砥粒が熱損傷を受け超砥粒の耐摩耗性低下による工具寿命を短縮する原因となるので好ましくない。
好ましくは、超砥粒の平均粒径が1μm以下である。
超砥粒は平均粒径が1μm以下であると、ビトリファイドボンド超砥粒ホイール発明の効果を最大限に引き出すことが出来る。
ここでダイヤモンド砥粒の平均粒径は、株式会社島津製作所製のレーザ回折式粒度分布測定装置SALDシリーズで測定した平均粒径をいう。
好ましくは、ビトリファイドボンド超砥粒ホイールは、シリコン、サファイヤ、ガラス、セラミックス、石英、SiCおよび化合物半導体の少なくとも一つを含むウエハの研削加工に用いられる。
上記のビトリファイドボンド超砥粒ホイールを、シリコン、サファイヤ、ガラス、セラミックス、石英、SiCおよび化合物半導体の少なくとも一つを含むウエハの研削加工に用いると発明の効果をより引き出すことが出来る。特に、これらウエハの超精密平面研削加工に用いると発明の効果を最大限に引き出すことが出来る。
ウエハの製造方法は、上記のいずれかのビトリファイドボンド超砥粒ホイールを用いてシリコン、サファイヤ、ガラス、セラミックス、石英、SiCおよび化合物半導体の少なくとも一つを含むウエハを加工する工程を含む。
[本発明の実施形態の詳細]
(実施例1)
実施例1のビトリファイドボンド超砥粒ホイールの詳細は以下の通りである。
ビトリファイドボンドの組成は以下の通りである。
SiO:40.5質量%、Al:6.5質量%、B:48.2質量%、RO(ROは、CaO、MgO、およびBaOより選ばれる1種類以上の酸化物):1.8質量%、RO(ROは、LiO、NaOおよびKOより選ばれる1種類以上の酸化物):3.0質量%。
超砥粒として平均粒径1μmのダイヤモンド砥粒と、公知の気孔形成材を用いた。
超砥粒層作成のために、ダイヤモンド砥粒33体積%と、ビトリファイドボンド10体積%と、気孔形成材と一次バインダーとの合計を57体積%と、を混合した後、乾燥粉砕にて所定の造粒粉を得た。
超砥粒層の造粒粉をチップ状の成形体にプレスで成形し、脱バインダー処理を行い、引き続いて温度750℃で焼成を行った。
焼成の完了したチップは、接着剤を用いてアルミニウム合金製の台金に接着し、その後、在来砥石を用いてツルーイング・ドレッシングを行い、実施例1のビトリファイドボンドダイヤモンドホイール(ビトリファイドボンド超砥粒ホイール)を完成させた。
ホイールのサイズは外径200mm、超砥粒層の幅は5mm、超砥粒層の厚みは5mmのセグメント型カップホイール(JIS B4131 6A7S型)である。
予め準備した超砥粒層の切断面を走査型電子顕微鏡により観察した結果、ダイヤモンド砥粒が33体積%、ビトリファイドボンドが10体積%、気孔が57体積%であることを確認した。
この実施例1のビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを縦型ロータリーテーブル方式の平面研削盤に取り付け、シリコンウエハの研削加工を行って、効果を確認した。
図1は、平面研削盤によりウエハを研削加工する方法を示す模式図である。図1を参照して、平面研削加工方式において、テーブル20上にシリコンからなる工作物としてのウエハ21を固定した。テーブル20は矢印13で示す方向に回転可能である。ビトリファイドボンド超砥粒ホイール12は、チャック10とともに矢印11で示す方向に回転可能である。さらに矢印14で示す方向が切込み方向である。
図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行ったところ、切れ味は良好で安定しており、しかも超砥粒層の厚み方向の摩耗量も少なかった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低く、負荷電流値のばらつきは少なかった。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面粗さRaは2.2nmで良好な結果が得られた。
(実施例2)
実施例2のビトリファイドボンド超砥粒ホイールの詳細は以下の通りである。ビトリファイドボンドの組成は、実施例1と同一の組成を用いた。
超砥粒として平均粒径1μmのダイヤモンド砥粒と、公知の気孔形成材を用いた。超砥粒層作成のために、ビトリファイドボンド9体積%と、ダイヤモンド砥粒33体積%と、気孔形成材と一次バインダーとの合計を58体積%と、を混合した後、乾燥粉砕にて所定の造粒粉を得た。
超砥粒層の造粒粉をチップ状の成形体にプレスで成形し、脱バインダー処理を行い、引き続いて温度750℃で焼成を行った。焼成の完了したチップは、接着剤を用いてアルミニウム合金製の台金に接着し、その後、在来砥石を用いてツルーイング・ドレッシングを行い、実施例2のビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを完成させた。
ホイールのサイズは、実施例1と同一で、外径200mm、超砥粒層の幅は5mm、超砥粒層の厚みは5mmのセグメント型カップホイール(JIS B4131 6A7S型)である。
予め準備した超砥粒層の切断面を走査型電子顕微鏡により観察した結果、ダイヤモンド砥粒が33体積%、ビトリファイドボンドが9体積%、気孔が58体積%であることを確認した。
この実施例2のビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを縦型ロータリーテーブル方式の平面研削盤に取り付け、実施例1と同様に、シリコンウエハの研削加工を行って、効果を確認した。
図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行ったところ、切れ味は良好で安定しており、しかも超砥粒層の厚み方向の摩耗量も少なかった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低く、負荷電流値のばらつきは少なかった。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面粗さも良好な結果が得られた。
(実施例3)
実施例3のビトリファイドボンド超砥粒ホイールの詳細は以下の通りである。ビトリファイドボンドの組成は、実施例1、2と同一の組成を用いた。
超砥粒として平均粒径1μmのダイヤモンド砥粒と、公知の気孔形成材を用いた。超砥粒層作成のために、ビトリファイドボンド9体積%と、ダイヤモンド砥粒32体積%と、気孔形成材と一次バインダーとの合計を59体積%と、を混合した後、乾燥粉砕にて所定の造粒粉を得た。
超砥粒層の造粒粉をチップ状の成形体にプレスで成形し、脱バインダー処理を行い、引き続いて温度750℃で焼成を行った。焼成の完了したチップは、接着剤を用いてアルミニウム合金製の台金に接着し、その後、在来砥石を用いてツルーイング・ドレッシングを行い、実施例3のビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを完成させた。
ホイールのサイズは、実施例1、2と同一で、外径200mm、超砥粒層の幅は5mm、超砥粒層の厚みは5mmのセグメント型カップホイール(JIS B4131 6A7S型)である。
予め準備した超砥粒層の切断面を走査型電子顕微鏡により観察した結果、ダイヤモンド砥粒が32体積%、ビトリファイドボンドが9体積%、気孔が59体積%であることを確認した。
この実施例3のビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを縦型ロータリーテーブル方式の平面研削盤に取り付け、実施例1、2と同様に、シリコンウエハの研削加工を行って、効果を確認した。
図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行ったところ、切れ味は良好で安定しており、しかも超砥粒層の厚み方向の摩耗量も少なかった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低く、負荷電流値のばらつきは少なかった。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面粗さも良好な結果が得られた。
実施例4〜実施例13についても、上記の実施例1〜実施例3と同様にビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを製作した。実施例4〜13におけるダイヤモンド砥粒の粒径およびビトリファイドボンドの組成は、実施例1から3と同じである。ビトリファイドボンドダイヤモンドホイールの組成を表1で示す。
Figure 0006564686
図2は、実施例5に従ったビトリファイドボンドダイヤモンドホイールの超砥粒層の模式図である。図3は、実施例12に従ったビトリファイドボンドダイヤモンドホイールの超砥粒層の模式図である。図2および図3を参照して、ビトリファイドボンド超砥粒ホイールの超砥粒層100は複数のダイヤモンド砥粒110と、複数のダイヤモンド砥粒110を結合するビトリファイドボンド120,130とを含む。ビトリファイドボンド130は大気孔140を取り囲むように配置されている。ダイヤモンド砥粒110の間には、大気孔140よりも小径の小気孔150が形成されている。大気孔140と小気孔150とが気孔を構成する。
実施例4−13のビトリファイドボンド超砥粒ホイールを用いて、図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行った。その結果、実施例4〜実施例13についても、切れ味は良好で安定しており、しかも超砥粒層の厚み方向の摩耗量も少なかった。研削加工中の平面研削盤の主軸モーターの負荷電流値は低く、負荷電流値のばらつきは少なかった。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面粗さも良好な結果が得られた。
(比較例1)
比較例1は、超砥粒層作成のために、ビトリファイドボンド12体積%と、ダイヤモンド砥粒35体積%と、気孔形成材と一次バインダーの合計を53体積%とした以外はすべて実施例1〜実施例13と同様にしてビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを製作した。図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行った。その結果、切れ味は良好ではなく不安定であった。超砥粒層の厚み方向の摩耗量は少なかった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低くなく、負荷電流値のばらつきが確認された。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面には焼けの発生が認められた。
(比較例2)
比較例2は、超砥粒層作成のために、ビトリファイドボンド11体積%と、ダイヤモンド砥粒34体積%と、気孔形成材と一次バインダーの合計を55体積%とした以外はすべて実施例1〜実施例13、および比較例1と同様にしてビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを製作した。図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行った。その結果、切れ味は良好ではなく不安定であった。超砥粒層の厚み方向の摩耗量は少なかった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低くなく、負荷電流値のばらつき若干であるが確認された。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面には焼けの発生がわずかに認められた。
(比較例3)
比較例3は、超砥粒層作成のために、ビトリファイドボンド6体積%と、ダイヤモンド砥粒22体積%と、気孔形成材と一次バインダーの合計を72体積%とした以外はすべて実施例1〜実施例13、および比較例1、2と同様にしてビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを製作した。図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行った。その結果、切れ味は良好であったが、超砥粒層の厚み方向の摩耗量は若干多かった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低くなく、負荷電流値のばらつきは確認されなかった。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面粗さは良好であった。
(比較例4)
比較例4は、超砥粒層作成のために、ビトリファイドボンド6体積%と、ダイヤモンド砥粒21体積%と、気孔形成材と一次バインダーの合計を73体積%とした以外はすべて実施例1〜実施例13、および比較例1〜3と同様にしてビトリファイドボンドダイヤモンドホイールを製作した。図1で示す平面研削加工方式を用いて研削加工を行った。その結果、切れ味は良好であったが、超砥粒層の厚み方向の摩耗量は比較例3より多かった。研削加工中の主軸モーターの負荷電流値は低くなく、負荷電流値のばらつきは確認されなかった。ワークであるシリコンウエハの加工後の表面粗さは良好であった。
表1における「切れ味」の欄で、「A」は良好な切れ味であったことを示し、「B」は切れ味は良好ではなく、ワークであるシリコンウエハには加工後にわずかの焼けが発生したことを示し、「C」は切れ味は良好ではなく、ワークであるシリコンウエハには加工後に明確に認識できる焼けが発生したことを示す。
表1における「寿命」の欄で、「A」は超砥粒層の厚み方向の摩耗量が少なかったことを示し、「B」は超砥粒層の厚み方向の摩耗量が多かったことを示す。「C」は「B」より摩耗量が多かったことを示す。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明はビトリファイドボンド超砥粒ホイールおよびそれを用いたウエハの製造方法の分野において用いることができる。
100 超砥粒層、110 ダイヤモンド砥粒、120,130 ビトリファイドボンド、140 大気孔、150 小気孔。

Claims (6)

  1. ダイヤモンド砥粒をビトリファイドボンドによって結合した超砥粒層を有するビトリファイドボンド超砥粒ホイールであって、
    前記超砥粒層の見かけ密度は0.98g/cm以上1.4g/cm以下であり、
    前記ダイヤモンド砥粒と前記ビトリファイドボンドとの体積比(前記ダイヤモンド砥粒/前記ビトリファイドボンド)が3.25以上3.71以下であり、
    前記超砥粒層はフィラーを含まない、ビトリファイドボンド超砥粒ホイール。
  2. ダイヤモンド砥粒をビトリファイドボンドによって結合した超砥粒層を有するビトリファイドボンド超砥粒ホイールであって、
    前記超砥粒層は、前記ダイヤモンド砥粒を23体積%以上33体積%以下、前記ビトリファイドボンドを7体積%以上10体積%以下、気孔を57体積%以上70体積%以下含み、
    前記ダイヤモンド砥粒と前記ビトリファイドボンドとの体積比(前記ダイヤモンド砥粒/前記ビトリファイドボンド)が3.25以上3.71以下であり、
    前記超砥粒層はフィラーを含まない、ビトリファイドボンド超砥粒ホイール。
  3. 前記ビトリファイドボンドは、SiO:30〜50質量%、Al:2〜10質量%、B:40〜60質量%、RO(ROは、CaO、MgO、およびBaOより選ばれる1種類以上の酸化物):1〜10質量%、RO(ROは、LiO、NaOおよびKOより選ばれる1種類以上の酸化物):2〜5質量%を含む、請求項1または2に記載のビトリファイドボンド超砥粒ホイール。
  4. 前記ビトリファイドボンドの軟化温度は600℃以上900℃以下である、請求項1からのいずれか1項に記載のビトリファイドボンド超砥粒ホイール。
  5. シリコン、サファイヤ、ガラス、セラミックス、石英、SiCおよび化合物半導体の少なくとも一つを含むウエハSiC、および化合物半導体からなる群より選ばれた少なくとも一種を含むウエハの研削加工に用いられる、請求項1からのいずれか1項に記載のビトリファイドボンド超砥粒ホイール。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載のビトリファイドボンド超砥粒ホイールを用いてシリコン、サファイヤ、ガラス、セラミックス、石英、SiCおよび化合物半導体の少なくとも一つを含むウエハを研削加工する、ウエハの製造方法。
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