JP2002036102A - ウエハ保持治具 - Google Patents

ウエハ保持治具

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JP2002036102A
JP2002036102A JP2000229790A JP2000229790A JP2002036102A JP 2002036102 A JP2002036102 A JP 2002036102A JP 2000229790 A JP2000229790 A JP 2000229790A JP 2000229790 A JP2000229790 A JP 2000229790A JP 2002036102 A JP2002036102 A JP 2002036102A
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Japan
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wafer
holding jig
porous ceramic
metal
silicon carbide
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JP2000229790A
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Hiroyuki Yasuda
裕之 安田
Tokuji Mishima
篤司 三島
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱を伴うウエハの加工に用いても、その熱
伝導率が高いため良好に放熱を行うことができ、また、
その内部に熱応力が生じないため反りが発生しない形状
安定性に優れるウエハ保持治具を提供する。 【解決手段】 真空又は減圧を利用して、ウエハを保持
面に吸着、保持するウエハ保持治具であって、上記ウエ
ハ保持治具は、主に、溶融金属が含浸された金属−多孔
質セラミック複合体からなり、上記保持面の下には、ウ
エハ接触部分の外縁部分を除いて金属を含浸しない多孔
質セラミック層が形成されるとともに、上記保持面の裏
面から上記多孔質セラミック層に貫通する吸引孔が設け
られていることを特徴とするウエハ保持治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ウエハ等
の表面を研磨する際等に用いられ、該ウエハ等を吸着、
保持した状態で研磨等の処理を行うことができるように
構成されたウエハ保持治具に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品を製造する際には、各製造工
程において、ウエハを固定して処理を行う装置(治具)
が必要となるが、このような固定用の装置として、従来
から様々な種類のものが提案されている。
【0003】半導体製品の製造工程の一例として、例え
ば、ウエハのデバイス形成面を研磨する研磨工程を挙げ
ることができる。この研磨工程は、精密な半導体製品
(半導体チップ)を製造するために必要不可欠な重要な
工程であるが、この研磨工程においても、以下のような
構成からなるウエハ保持治具が使用されている。
【0004】図1は、ウエハ保持治具を用いるウエハ研
磨工程の一例を模式的に示す断面図である。図1に示す
通り、ウエハ研磨装置1は、主として、ウエハ3を保持
し、このウエハ3をテーブル5の研磨面5aに当接させ
た後、回転させることによりウエハ3の表面を研磨する
ように構成されたウエハ保持治具2と、研磨面5aを有
するテーブル5とから構成されている。
【0005】ウエハ保持治具2は円板状であり、ウエハ
3を吸着・保持する保持面2aが下に向いた状態で、テ
ーブル5の上方に配置されており、非保持面2bの中心
部には、プッシャ棒4が固定されている。また、このプ
ッシャ棒4は図示しない駆動手段に連結され、この駆動
手段を駆動させると、プッシャ棒4及びウエハ保持治具
2が回転するようになっている。また、プッシャ棒4は
ウエハ保持治具2を水平に支持しており、これにより、
ウエハ保持治具2の保持面2aは、テーブル5の研磨面
5aと平行になるように設定されている。
【0006】また、駆動手段は、ウエハ保持治具2を上
下左右に自由に移動させることができるようになってお
り、これにより、ウエハ保持治具2を上下動させ、ウエ
ハ保持治具2に保持されたウエハ3を、テーブル5の所
定場所に載置した後、所定の圧力でテーブル5の研磨面
5aに当接させることができるようになっている。
【0007】このウエハ3は、ウエハ保持治具2の保持
面2aに、例えば、熱可塑性ワックス等を用いて貼着さ
れる。
【0008】テーブル5は円板状であり、研磨面5aに
は図示しない研磨クロスが貼り付けられており、テーブ
ル5の研磨面5aの反対側の中心部には、図示しない円
柱状の回転軸が固定され、この回転軸を回転駆動させる
と、回転軸とともにテーブル5が一体的に回転するよう
になっている。また、テーブル5の内部には、冷却水を
流通させる流路(図示せず)が形成されており、この冷
却水等の冷媒を上記流路に循環させることにより、テー
ブル5の温度を制御することができるようになってい
る。
【0009】ウエハ3の研磨を行う際には、まず、この
ウエハ保持治具2とテーブル5とを回転させる。次に、
ウエハ保持治具2又はテーブル5を上下動させ、ウエハ
3と上記研磨クロスとを摺接させることによりウエハ3
の被研磨面3aの研磨を行っていた。
【0010】このような構成からなるウエハ研磨装置1
を用いてウエハ3の研磨加工を行うと、研磨の際の摩擦
により、かなり大量の摩擦熱が発生する。テーブル5で
は、上述したように、内部に冷媒を循環させているの
で、ある程度、その温度を制御することができる。
【0011】しかしながら、従来のウエハ保持治具2
は、主に、ガラス、アルミナ、ステンレス等から構成さ
れており、熱伝導率が低いため、ウエハ保持治具2が高
温になってしまうとともに、均熱性にも劣り、内部に発
生する熱応力等に起因して反りが発生していた。このた
め、研磨工程において、ウエハにも反りが生じてしま
い、ウエハが破損したり、研磨されたウエハの厚さが不
均一になるという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたものであり、発熱を伴うウエハの加工に
用いても、その熱伝導率が高いため良好に放熱し、その
内部に生じる熱応力が小さいために反り等が発生しない
形状安定性に優れるウエハ保持治具を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のウエハ保持治具
は、真空又は減圧を利用して、ウエハを保持面に吸着、
保持するウエハ保持治具であって、上記ウエハ保持治具
は、主に、溶融金属が含浸された金属−多孔質セラミッ
ク複合体からなり、上記保持面の下には、ウエハ接触部
分の外縁部分及びその外側を除いて溶融金属が含浸され
ていない多孔質セラミック層が形成されるとともに、上
記保持面の裏面から上記多孔質セラミック層に貫通する
吸引孔が設けられていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のウエハ保持治具に
ついて図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明
においては、本発明のウエハ保持治具をウエハ研磨装置
に用いることとする。
【0015】また、本発明のウエハ保持治具を備えたウ
エハ研磨装置の構造は、上述した従来のウエハ研磨装置
とほぼ同一であるので、以下の説明においても図1を適
宜参照しながら説明する。
【0016】まず、本発明のウエハ保持治具は、真空又
は減圧を利用して、ウエハ3をその保持面に吸着、保持
するものである。
【0017】即ち、本発明のウエハ保持治具は、ウエハ
3を熱可塑性ワックスでその保持面に貼着したり、静電
的に吸着したりする構造ではなく、ウエハ3が載置され
た部分の下側に空間を設け、この部分を真空又は減圧の
状態にすることにより、ウエハ3を保持面に吸着、保持
することができるように構成されている。なお、これら
の具体的構造及び手段については、後述する。
【0018】本発明のウエハ保持治具は、主に、溶融金
属が含浸された金属−多孔質セラミック複合体からなる
ものである。このような金属−多孔質セラミック複合体
を用いることにより、本発明のウエハ保持治具の熱伝導
率を高くすることができる。
【0019】上記金属としては特に限定されず、例え
ば、金属シリコン、金属アルミニウム等を挙げることが
できる。これらの中では、金属シリコンが好ましい。そ
れ自体が高い熱伝導率を有しているので、この金属シリ
コンをセラミック焼結体の開放気孔内に充填すること
で、多孔質セラミックの熱伝導率を確実に向上させるこ
とができるからである。
【0020】また、上記金属は、多孔質セラミック10
0重量部に対して15〜50重量部含浸されていること
が好ましい。この範囲で多孔質セラミックに金属含浸を
行うことにより、金属が多孔質セラミックの開放気孔内
に埋まり込んで緻密体となり、多孔質セラミックの熱伝
導率及び強度の向上を図ることができる。
【0021】上記多孔質セラミックとしては特に限定さ
れず、例えば、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ
素等の窒化物セラミック、炭化珪素、炭化ジルコニウ
ム、炭化タンタル等の炭化物セラミックを挙げることが
できる。これらのセラミックは、それ自体が高い熱伝導
率を有している。
【0022】上記多孔質セラミックの平均粒径は、20
〜120μmであることが好ましい。このように平均粒
径が20〜120μmと比較的大きめの粒子が好ましい
のは、一般に、熱が粒子の内部を伝導する効率は、熱が
粒子間を伝導する効率に比べて高いため、平均粒径が大
きいほど熱伝導率が高くなるからである。また、上記多
孔質セラミックの平均粒径は30〜90μmであること
がより好ましく、40〜70μmであることが最も好ま
しい。平均粒径が大きくなりすぎると、金属−多孔質セ
ラミック複合体が過度に緻密化していまう場合がある。
【0023】また、上記多孔質セラミックの気孔率は、
5〜43%であることが好ましい。気孔率がこの範囲で
あると、溶融金属が充填されることにより、多孔質セラ
ミック中における空隙領域が減り、熱が伝導しやすくな
って熱伝導率が高くなる。上記多孔質セラミックの気孔
率は10〜25%であることがより好ましく、10〜2
0%であることが最も好ましい。
【0024】また、上記多孔質セラミックは、平均粒径
が0.1〜1.0μmの細かいセラミック粒子(以下、
微粒子という)を10〜50体積%含み、かつ、平均粒
径が25〜150μmの粗いセラミック粒子(以下、粗
粒子という)を50〜90体積%含むものであることが
好ましい。
【0025】このように、多孔質セラミックが微粒子と
粗粒子とが適度の比率で含まれる複合体であると、上記
多孔質セラミックの熱伝導率は高いものとなるからであ
る。その理由は明確ではないが、このような構成からな
る多孔質セラミックは、粗粒子間に形成される空隙が微
粒子で埋まった状態となりやすく、実質的な空隙の比率
が小さくなり、セラミック粒子間の熱抵抗がよりいっそ
う小さくなることで、熱伝導率が高くなるものと考えら
れる。
【0026】上記微粒子の平均粒径は0.1〜1.0μ
mであることが好ましいが、0.2〜0.9μmである
ことがより好ましく、0.3〜0.7μmであることが
最も好ましい。0.1μm未満であると、材料に高価な
微粉末を使用する必要があり、材料コストの高騰を招
く。一方、1.0μmを超えると、粗粒子間に形成され
る空隙を充分に埋めることができなくなり、多孔質セラ
ミックの熱伝導率を充分に高くすることができなくなる
場合がある。
【0027】また、上記微粒子は多孔質セラミック中に
10〜50体積%含まれることが好ましいが、15〜4
0体積%含まれていることがより好ましく、20〜40
体積%含まれていることが最も好ましい。10体積%未
満であると、粗粒子間に形成される空隙を埋めるのに充
分な量の微粒子が確保されにくくなり、多孔質セラミッ
クの熱伝導率を確実に高くすることができない場合があ
る。一方、50体積%を超えると、上記空隙を埋める微
粒子が過剰となり、本来熱伝導性の向上に必要な粗粒子
が確保されなくなり、多孔質セラミックの熱伝導率が小
さくなる場合がある。
【0028】上記粗粒子の平均粒径は25〜150μm
であることが好ましいが、40〜100μmであること
がより好ましく、60〜80μmであることが最も好ま
しい。25μm未満であると、上記微粒子との粒径差が
小さくなり、微粒子と粗粒子との混合による熱伝導率向
上効果を期待することができなくなる場合がある。一
方、150μmを超えると、粗粒子間に形成される個々
の空隙が大きくなりすぎ、たとえ充分な量の微粒子があ
ったとしても上記空隙を充分に埋めることが困難にな
り、多孔質セラミックの熱伝導率を充分に向上すること
ができなくなる場合がある。
【0029】上記粗粒子は、多孔質セラミック中に50
〜90体積%含まれていることが好ましいが、60〜8
5体積%含まれていることがより好ましく、60〜80
体積%含まれていることが最も好ましい。50体積%未
満であると、本来熱伝導率の向上に必要な程度の粗粒子
を確保することができなくなり、多孔質セラミックの熱
伝導率を低減させる場合がある。一方、90体積%を超
えると、相対的に微粒子の含有比率が小さくなり、粗粒
子間に形成される空隙を充分に埋めることができず、多
孔質セラミックの熱伝導率を確実に向上させることがで
きなくなる場合がある。
【0030】上記金属−多孔質セラミック複合体を構成
するセラミックは、炭化珪素であることが望ましく、そ
の熱伝導率は、160W/m・Kであることが好まし
く、180〜280W/m・Kであることがより好まし
く、200〜260W/m・Kであることが特に好まし
い。
【0031】図2は、本発明のウエハ保持治具を模式的
に示す断面図である。図2に示す通り、本発明のウエハ
保持治具10は、主に、金属−多孔質セラミック複合体
8から構成されている。また、保持面10aの下には、
ウエハ3の接触部分の外縁部分及びその外側を除いて上
記溶融金属が含浸されていない多孔質セラミック層6が
形成されるとともに、非保持面10bから多孔質セラミ
ック層6に貫通する吸引孔7が複数設けられている。
【0032】そして、図示はしないが、吸引孔7の非保
持面10b側の端部には、真空又は減圧にするための手
段(以下、単に減圧手段という)からの配管等が接続さ
れている。例えば、この吸引孔7には、真空ポンプから
延びる配管が接続され、真空ポンプを作動させることに
より、吸引孔7を介して多孔質セラミック層6内の空気
を吸引することができるようになっている。なお、実際
には、ウエハ保持治具2を回転させながら吸引を行うた
め、回転させながら吸引孔7から吸引できるような構成
でポンプの配管との接続が行われている。
【0033】また、多孔質セラミック層6の内部に形成
された各気孔は連通しており、ウエハ等を載置すること
により多孔質セラミック層6の上を完全に覆い、多孔質
セラミック層6の一部を真空又は減圧状態にすると、多
孔質セラミック層6の全体が同じ圧力となるようになっ
ている。
【0034】多孔質セラミック層6の形状は平面視ほぼ
円形であり、その直径は、保持対象物であるウエハ3の
直径よりも若干小さくなるように調製されている。多孔
質セラミック層6の直径がウエハ3の直径よりも大きい
と、はみ出した部分から外気が漏れ入ってしまい、ウエ
ハ3を吸着、保持することができないからである。
【0035】多孔質セラミック層6の厚さは、0.1〜
10mmであることが好ましい。0.1mm未満である
と、多孔質セラミック層6中の気孔に連通しない部分が
発生し、ウエハを均一な吸着力で吸引することができな
くなってしまう。一方、多孔質セラミック層6の厚さが
10mmを超えると、ウエハ保持治具2の熱伝導率が低
下し、また、ウエハ保持治具2の機械的強度も低下して
しまう。
【0036】上述したように、吸引孔7は、ウエハ保持
治具2の非保持面2bから多孔質セラミック層6に貫通
するように形成されている。吸引孔7の数や直径は特に
限定はされないが、真空ポンプ等で吸引した際、迅速
に、多孔質セラミック層6内の圧力が、充分にウエハを
吸着、保持することができる圧力になるような大きさや
数で形成されている必要がある。
【0037】また、テーブル5は、上述した従来のウエ
ハ研磨装置で説明したものと同様のものを用いることが
でき、その材質は、本発明のウエハ保持治具に用いる金
属−多孔質セラミック複合体と同様のものからなること
が好ましい。ウエハ3の研磨加工を行うことにより、テ
ーブル5側も高温になりやすいため、冷媒により冷却効
果を上げるため、熱伝導率の高いものを使用する必要が
あるからである。
【0038】テーブル5の研磨面5aに貼り付ける研磨
クロスとしては、例えば、研磨紙、研磨布、研磨ベルト
等を挙げることができるが、上記研磨クロスを貼り付け
る代わりに、例えば、研磨面5aにダイヤモンド砥粒等
を用いてJIS B 0601によるRa=0.2〜
0.5μm程度の粗化面を形成してもよい。
【0039】なお、このウエハ研磨装置1は、ウエハ保
持治具2を上下動させてウエハ3をテーブル5の研磨面
5aに当接させ、研磨を行うように構成されていてもよ
く、テーブル5を上下動させることにより、ウエハ3を
テーブル5の研磨面5aに当接させ、研磨を行うように
構成されていてもよい。
【0040】このウエハ研磨装置1を用いてウエハ3の
研磨を行う際には、まず、ウエハ3をウエハ保持治具1
0の保持面2aに載置した後、真空ポンプ等の減圧手段
を作動させる。これにより、多孔質セラミック層6内の
空気が吸引され、減圧状態となり、ウエハ3が保持面1
0aに吸着、保持される。
【0041】次に、ウエハ保持治具10及びテーブル5
を回転させ、ウエハ保持治具10を上下させるか、又
は、テーブル5を上下させることにより、ウエハ保持治
具10に保持されたウエハ3をテーブル5の研磨面5a
に接触させ、ウエハ3の研磨を行なう。
【0042】ウエハ保持治具10でウエハ3を保持した
際、多孔質セラミック層6内の全ての部分は、同じ圧力
の減圧状態となり、しかも多孔質セラミック層6の表面
は、例えば、平均粒径が20〜120μmの微細な粒子
と気孔とが均一に分散した状態となっているため、ウエ
ハ3は、ほぼ全面が均等な吸着力で保持面2aに吸着す
る。従って、ウエハ3に反り等が発生し、破損したり、
保持したウエハ3に歪み等が発生することはない。
【0043】また、本発明のウエハ保持治具は、主に金
属−多孔質セラミック複合体からなり、熱伝導率が非常
に高いため、ウエハの研磨加工のような発熱を伴うウエ
ハの加工を行っても、ウエハ保持治具は良好に放熱を行
い、あまり高温になることはなく、その内部に熱応力が
生じて、反りが発生することはない。従って、ウエハ3
は、均一な厚さで研磨処理がなされ、研磨処理後のウエ
ハ3の厚さに不均一な部分が生じることはない。また、
保持面が平面であることから、ウエハに反りが発生する
ことはなく、この反り等に起因して、破損したりするこ
ともない。
【0044】次に、本発明のウエハ保持治具の製造方法
について説明する。以下の説明においては、原料セラミ
ックとして炭化珪素を使用する場合について説明する。
【0045】はじめに、本発明のウエハ保持治具の原料
となる炭化珪素粉末を調製する。この炭化珪素粉末の調
製は、平均粒径5〜100μmのα型炭化珪素の粗粉末
100重量部に対して、平均粒径0.1〜1.0μmの
α型炭化珪素の微粉末を10〜100重量部を配合し、
これを均一に混合することにより行う。なお、微粉末と
してα型を選択した理由は、β型に比べて熱伝導率が幾
分高くなる傾向があるからであるが、β型であってもよ
い。
【0046】上記材料調製工程においては、上記2種の
粉末とともに、バインダーや分散媒液を必要に応じて配
合する。そして、これらを均一に混合、混練して粘度を
適宜調製することにより、原料スラリーが得られる。な
お、原料スラリーを混合する手段としては、振動ミル、
アトライター、ボールミル、コロイドミル、高速ミキサ
ー等を挙げることができ、混合された原料スラリーを混
練する手段としては、例えば、ニーダー等を挙げること
ができる。
【0047】上記バインダーとしては、例えば、ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレ
ングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂等を挙げることができる。また、その配合量は、
一般に、炭化珪素粉末100重量部に対して、1〜10
重量部であることが好ましい。1重量部未満であると、
得られる成形体の強度が不充分となり、取扱性が悪くな
る。一方、10重量部を超えると、乾燥等によってバイ
ンダーを除去する際に成形体にクラックが生じやすくな
り、歩留りが悪化する。
【0048】上記分散媒液としては、例えば、ベンゼ
ン、シクロヘキサン等の有機溶剤、メタノール等のアル
コール、水等を挙げることができる。また、含浸させる
金属に金属シリコンを使用する場合、上記原料スラリー
中には、さらに、炭素源となる有機物が炭素重量換算値
で1〜10重量%、特には、6〜9重量%配合されてい
ることが好ましい。即ち、上記有機物に由来する炭素が
焼結体の炭化珪素の表面に付着することにより、含浸し
てきた金属シリコンと炭素とが反応し、そこに新たに炭
化珪素を生成する。従って、そこに強いネッキングが生
じ、熱伝導率及び強度の向上を図ることができる。
【0049】上記有機物の配合量が1重量%未満である
と、焼結体表面を覆う酸化珪素膜が厚くなり、焼結体側
に金属シリコンが含浸されにくくなり、新たな炭化珪素
が生成しにくくなる。一方、10重量%を超えると、例
えば、上記有機物として樹脂を選択した場合において、
成形時の離形性が悪化することがある。また、原料であ
る炭化珪素の焼結が阻害され、強度が低下する場合があ
る。
【0050】上記有機物としては、例えば、フェノール
レジン、カーボンブラック、アセチレンブラック、ピッ
チ、タール等を挙げることができる。これらの中ではフ
ェノールレジンが、ボールミルを用いた場合に原料を均
一に混合することができるという点で有利である。
【0051】次いで、上記原料スラリーを用いて、炭化
珪素の顆粒を形成する。炭化珪素粉末を顆粒化する方法
としては、噴霧乾燥による顆粒化法(いわゆるスプレー
ドライ法)のように、従来からある汎用技術を用いるこ
とができる。即ち、原料スラリーを高温状態に維持した
容器内へ噴霧し、急速に乾燥を行う方法等を適用するこ
とができる。
【0052】ここで、顆粒水分率は0.1〜2.0重量
%であることが好ましく、0.2〜0.9重量%である
ことがより好ましい。この範囲であると、成形体密度及
び焼結体密度が高くなり、熱伝導率が高くなるからであ
る。0.1重量%未満であると、成形体密度及び焼結体
密度が充分に高くならず、熱伝導率が高くなりにくい。
一方、2.0重量%を超えると、乾燥時に成形体にクラ
ックが入りやすくなり、歩留りの悪化につながる。
【0053】次に、上記材料調製工程で得られた混合物
からなる顆粒を所定形状に成形して成形体を作製する。
この時、成形圧力は、96MPa(1.0t/cm2
〜144MPa(1.5t/cm2 )であることが好ま
しく、106MPa(1.1t/cm2 )〜134MP
a(1.4t/cm2 )であることがより好ましい。成
形体密度及び焼結体密度が高くなり、熱伝導率が高くな
る。96MPa(1.0t/cm2 )未満であると、成
形体密度及び焼結体密度が充分に高くならないため、熱
伝導率が高くならない。一方、144MPa(1.5t
/cm2 )を超えると、成形体密度を充分に高くするこ
とができるが、専用のプレス装置が必要となり、設備コ
ストの高騰や製造の困難化を招く。
【0054】また、成形体の密度は、2.0g/cm3
以上であることが好ましく、特に、2.2〜2.7g/
cm3 であることがより好ましい。2.0g/cm3
満であると、炭化珪素粒子相互の結合箇所が少なくな
り、得られる多孔質体の強度が低下し、取扱性に劣る。
一方、2.7g/cm3 を超えると、専用のプレス装置
が必要となり、設備コストの高騰や製造の困難化を招
く。
【0055】続いて上記成形工程で得られた成形体を1
700〜2400℃で焼成する焼成工程を行う。上記焼
成温度は、2000〜2400℃が好ましく、2000
〜2300℃がより好ましい。1700℃未満である
と、炭化珪素粒子同士を結合するネック部を充分に発達
させることが困難になり、高熱伝導率及び高強度を達成
することができない場合がある。一方、2400℃を超
えると、炭化珪素の熱分解が始まり、焼結体の強度を低
下させる場合がある。さらに、焼成炉に投じる熱エネル
ギー量が増大するので、製造コスト的に不利となる。
【0056】また、焼成時において、焼成炉の内部は、
例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素、水素及び
一酸化炭素の中から選択される少なくとも一種からなる
ガス雰囲気(即ち、非酸化性雰囲気、不活性雰囲気)に
保たれる。また、焼成炉内は、真空状態であってもよ
い。
【0057】さらに、焼成時においては、ネック部の成
長を促進させるために、成形体からの炭化珪素の揮散を
抑制することが好ましい。成形体からの炭化珪素の揮散
を抑制する方法としては、外気の侵入を遮断可能な耐熱
性の容器内に成形体を装入することが好ましい。上記耐
熱性の容器の成形材料としては、例えば、黒鉛、炭化珪
素等を挙げることができる。
【0058】続いて、以下のようにして得られた焼結体
に金属を含浸する金属含浸工程を行う。例えば、金属シ
リコンを含浸する場合、前もって焼結体に炭素質物質を
含浸することが好ましい。このような炭素質物質として
は、例えば、フルフラール樹脂、フェノール樹脂、リグ
ニンスルホン酸塩、ポリビニルアルコール、コーンスタ
ーチ、糖蜜、コールタールピッチ、アルギン酸塩等の各
種有機物質を挙げることができる。なお、カーボンブラ
ック、アセチレンブラックのような熱分解炭素も同様に
使用することができる。
【0059】上記炭素質物質をあらかじめ含浸する理由
は、焼結体の開放気孔の表面に新たな炭化珪素の膜が形
成されるため、これによって溶融金属シリコンと多孔質
体との結合が強固なものとなるからである。また、炭素
質物質の含浸によって、焼結体の強度も強くなるからで
ある。
【0060】また、金属シリコンを開放気孔中へ充填す
る方法としては、例えば、金属シリコンを加熱溶融させ
て含浸する方法を挙げることができる。また、微粉化し
た金属シリコンを分散媒液中に分散させ、この分散媒液
を多孔質体に含浸させて乾燥した後、金属シリコンの溶
融温度以上に加熱するという方法も適用することができ
る。また、上記金属含浸工程は、炭化珪素成形体(即
ち、焼成工程前)に対して行ってもよい。この方法によ
ると、得られる製品の品質は若干劣るが、省電力化を図
ることができ、製造コストを抑えることができる。
【0061】次に、エッチング工程を行い、上記工程で
得られた金属−多孔質炭化珪素複合体の一主面に、フッ
硝酸等のエッチング液を用いてエッチングを施すことに
より、所定の形状及び厚さの多孔質炭化珪素層を形成す
る。
【0062】上記エッチングの方法としては、まず、金
属−多孔質炭化珪素複合体の一主面の外周部にエッチン
グレジストを形成する。このとき、上記エッチングレジ
スト非形成部の直径が、ウエハの直径よりも若干小さく
なるように調整する。また、上記金属−多孔質炭化珪素
複合体の側面部にも上記エッチングレジストを形成して
おく。上記エッチングレジストとしては、例えば、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
【0063】そして、例えば、上記エッチング液中に、
一主面にエッチングレジストを形成した金属−多孔質炭
化珪素複合体を浸漬し、所定時間経過後引き上げること
により、厚さ0.1〜10mmの多孔質炭化珪素層を形
成する。その後、上記エッチングレジストを除去するこ
とにより多孔質炭化珪素層を有する金属−多孔質炭化珪
素複合体を製造する。
【0064】最後に、上記製造した金属−多孔質炭化珪
素複合体の多孔質炭化珪素層の裏面から上記多孔質炭化
珪素層に貫通する吸引孔を、例えば、ドリル加工により
形成することにより、本発明のウエハ保持治具の製造を
終了する。
【0065】以上説明した各工程を実施することで、熱
伝導率が高く、均熱性及び形状安定性に極めて優れたウ
エハ保持治具を製造することができる。
【0066】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0067】実施例1 平均粒径30μmのα型炭化珪素粉末(♯400)10
0重量部、平均粒径0.3μmのα型炭化珪素粉末(G
MF−15H2)30重量部を配合し、均一に混合し
た。次に、この混合物100重量部に対して、ポリビニ
ルアルコール5重量部、フェノールレジン3重量部、水
50重量部を配合した後、ボールミル中にて5時間混合
することにより、均一な混合物を得た。この混合物を所
定時間乾燥して水分をある程度除去した後、その乾燥混
合物を適量採取し、スプレードライ法等を用いて顆粒化
した。このとき、顆粒の水分率を約0.8重量%になる
ように調整した。
【0068】次いで、上記混合物の顆粒を、金属製押し
型を用いて、125MPa(1.3t/cm2 )のプレ
ス圧力で成形した。得られた円板状の生成形体(直径2
00mm、厚さ25mm)の密度は、2.6g/cm3
であった。
【0069】続いて、黒鉛製ルツボに上記生成形体を装
入し、タンマン型焼成炉を使用して、1気圧のアルゴン
雰囲気中、昇温速度10℃/分、2200℃で4時間保
持することで上記生成形体の焼成を行い、その後、切削
加工を施すことにより、直径が200mm、厚さが25
mmの多孔質セラミックからなる円板状体を得た。この
多孔質セラミックの気孔率は、20%であった。
【0070】次いで、得られた多孔質焼結体にフェノー
ル樹脂(炭化率30重量%)をあらかじめ真空含浸し、
かつ、乾燥した。その後、上記多孔質焼結体の表面に、
金属シリコンを含むスラリーをコーティングした。
【0071】ここで、上記スラリーとしては、平均粒径
が20μm、純度が99.9999重量%以上の金属シ
リコン粉末100重量部と、5%アクリル酸エステル・
ベンゼン溶液60重量部とが混合されたものを用いた。
そして、金属シリコンをコーティングした多孔質焼結体
をアルゴンガス気流中で450℃/時間の昇温速度で加
熱し、最高温度1450℃で約1時間保持した。このよ
うな処理により金属シリコンを多孔質焼結体中へ浸透さ
せて、金属−多孔質炭化珪素複合体を得た。なお、炭化
珪素100重量部に対する上記金属シリコンの含浸量
は、30重量部であった。
【0072】得られた金属−多孔質セラミック複合体の
熱伝導率は、210W/m・K、密度は、3.0g/c
3 であった。また、多孔質炭化珪素結晶の平均粒径は
30μmであり、具体的には、平均粒径1.0μmの微
結晶を20体積%、平均粒径40μmの粗結晶を80体
積%含んでいた。
【0073】続いて、上記金属−多孔質炭化珪素複合体
の一主面の外周部及び側面に、エポキシ樹脂からなるエ
ッチングレジストを形成した。このとき、上記金属−多
孔質炭化珪素複合体のエッチングレジスト非形成部の直
径は180mmであった。
【0074】そして、フッ化水素:硝酸:水=1:1:
1(体積比)からなるエッチング液中に、上記金属−多
孔質炭化珪素複合体を浸漬し、180秒経過後引き上
げ、上記一主面に厚さ0.5mmの多孔質炭化珪素層を
形成した。
【0075】その後、熱処理により上記エッチングレジ
ストを除去することで、一主面に多孔質炭化珪素層を有
する金属−多孔質炭化珪素複合体を製造した。
【0076】次に、製造した上記金属−多孔質炭化珪素
複合体の多孔質炭化珪素層非形成面から多孔質炭化珪素
層に貫通する吸引孔(直径5mm)をドリル加工により
7本形成し、ウエハ保持治具の製造を完了した。
【0077】このようにして製造したウエハ保持治具
を、図1に示したようなウエハ研磨装置に取り付けた。
そして、吸引孔と減圧手段である吸引ポンプの配管とを
接続し、保持面にウエハを載置し、上記吸引ポンプを作
動させて、ウエハをウエハ保持治具の保持面に吸着、保
持し、ウエハの研磨を行った。このとき、テーブルの研
磨面には、フェルト状の研磨クロスを張り付けた。テー
ブルの回転数は1.2s-1であった。
【0078】その後、同様のウエハの研磨工程を続けて
100回行ったが、ウエハ保持治具はあまり高温にはな
らず、また、熱応力に起因する反りは観察されず、良好
にウエハの研磨を行うことができた。
【0079】実施例2 平均粒径35μmのα型炭化珪素の粗粉末(♯360)
100重量部、平均粒径0.3μmのα型炭化珪素の微
粉末(GMF−15H2)40重量部を用いたほかは、
実施例1と同様にしてウエハ保持治具を製造した。
【0080】得られた金属−多孔質炭化珪素複合体を構
成する多孔質炭化珪素の開放気孔の気孔率は17%、金
属−多孔質炭化珪素複合体の熱伝導率は220W/m・
K、密度は3.0g/cm3 であった。また、炭化珪素
結晶の平均粒径は36μmであり、具体的には、平均粒
径1.0μmの微結晶を20体積%、平均粒径45μm
の粗結晶を80体積%含むものであった。
【0081】このウエハ保持治具を用いて、実施例1と
同条件でウエハの研磨加工を行ったが、本実施例2で得
られたウエハ保持治具もあまり高温にはならず、また、
熱応力に起因する反りは観察されず、良好にウエハの研
磨を行うことができた。
【0082】実施例3 平均粒径57μmのα型炭化珪素の粗粉末(♯240)
100重量部、平均粒径0.3μmのα型炭化珪素の微
粉末(GMF−15H2)40重量部を用いたほかは、
実施例1と同様にしてウエハ保持治具を製造した。
【0083】得られた金属−多孔質炭化珪素複合体を構
成する多孔質炭化珪素のウエハ保持治具の開放気孔の気
孔率は15%、金属−多孔質炭化珪素複合体の熱伝導率
は230W/m・K、密度は3.1g/cm3 であっ
た。また、炭化珪素結晶の平均粒径は65μmであり、
具体的には、平均粒径1.0μmの微結晶を20体積
%、平均粒径80μmの粗結晶を80体積%含むもので
あった。
【0084】このウエハ保持治具を用いて、実施例1と
同条件でウエハの研磨加工を行ったが、本実施例3で得
られたウエハ保持治具もあまり高温にはならず、また、
熱応力に起因する反りは観察されず、良好にウエハの研
磨を行うことができた。
【0085】比較例1 直径206mm、厚さ25mmの円板状アルミナ部材
(熱伝導率25W/m・K、密度3.87g/cm3
の一主面の一部に、幅1mm、深さ2mmの溝を平行か
つ均等に10本形成し、この溝を形成した面をウエハ保
持面とした。上記溝は、上記ウエハ保持面の中心とウエ
ハの中心とを合わせて重ねた際、ウエハで完全に覆われ
る程度の大きさで形成した。また、上記溝の底面には、
他の主面に貫通する吸引孔を設けた。
【0086】その後、このウエハ保持治具を用いて実施
例1と同条件でウエハの研磨加工を行ったが、本比較例
1で製造したウエハ保持治具は、研磨加工中にウエハと
研磨クロスとの間て生じた摩擦熱で約110℃と高温と
なり、研磨途中でウエハ保持治具に反りが発生し、ウエ
ハを均一に研磨をすることができなかった。
【0087】このように実施例1〜3に係るウエハ保持
治具は、その熱伝導率が高いものであるため、ウエハの
研磨加工に使用しても、生じた摩擦熱を外部に良好に放
熱することができるので、反り等が発生することなく、
良好にウエハの研磨を行うことができた。一方、比較例
1に係るウエハ保持治具は、その熱伝導率が低いもので
あるため、ウエハの研磨加工に使用すると、発生した摩
擦熱により、その内部に熱応力が生じ、この熱応力に起
因する反りが発生してしまい、ウエハの研磨加工を連続
的に続けることができなかった。
【0088】
【発明の効果】本発明のウエハ保持治具は、上記のよう
に構成されているので、発熱を伴う加工に使用しても、
余り高温にならず、熱応力に起因して反り等が発生する
ことがなく、ウエハの研磨等を良好に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエハ保持治具を用いるウエハ研磨装置の一例
を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図2】本発明のウエハ保持治具の一例を模式的に示す
断面図である。
【符号の説明】
1 ウエハ研磨装置 2、10 ウエハ保持治具 2a 保持面 2b 非保持面 3 ウエハ 4 プッシャ棒 5 テーブル 6 多孔質セラミック層 7 吸引孔 8 金属−多孔質セラミック複合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C016 DA05 3C058 AB01 AB04 AB06 DA17 5F031 CA02 HA02 HA03 HA13 MA22 5F043 DD16 EE08 EE35 EE36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空又は減圧を利用して、ウエハを保持
    面に吸着、保持するウエハ保持治具であって、前記ウエ
    ハ保持治具は、主に、溶融金属が含浸された金属−多孔
    質セラミック複合体からなり、前記保持面の下には、ウ
    エハ接触部分の外縁部分及びその外側を除いて溶融金属
    が含浸されていない多孔質セラミック層が形成されると
    ともに、前記保持面の裏面から前記多孔質セラミック層
    に貫通する吸引孔が設けられていることを特徴とするウ
    エハ保持治具。
  2. 【請求項2】 金属−多孔質セラミック複合体を構成す
    る多孔質セラミックの平均粒径は、20〜120μm、
    気孔率は、5〜43%であり、溶融金属が含浸されてい
    ない多孔質セラミック層の厚さは、0.1〜10mmで
    ある請求項1記載のウエハ保持治具。
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