JP6977395B2 - セシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法、セシウムタングステン酸化物焼結体及び酸化物ターゲット - Google Patents
セシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法、セシウムタングステン酸化物焼結体及び酸化物ターゲット Download PDFInfo
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Description
1.セシウムタングステン酸化物焼結体
2.セシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法
2−1.秤量工程
2−2.焼結工程
3.セシウムタングステン酸化物ターゲット
本発明の一実施形態に係るセシウムタングステン酸化物焼結体は、セシウムタングステン酸化物の粉末からなる。また、上記のセシウムタングステン酸化物焼結体は、セシウムタングステン酸化物薄膜を形成するために用いられる。
図1は、本発明の一実施形態に係るセシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法の概略を示す工程図である。本発明の一実施形態に係るセシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法は、上記セシウムタングステン酸化物の粉末を秤量する秤量工程と、上記秤量工程で得られた前記セシウムタングステン酸化物の粉末をプレスし焼結する焼結工程とを有する。また、本発明の一実施形態に係るセシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法によって得られたセシウムタングステン酸化物焼結体は、セシウムタングステン酸化物薄膜を形成するために用いられる。
まず、既知の方法を用いてセシウムタングステン粉末を用意する。例えば、特許文献3にあるように、タングステン酸(H2WO4)に炭酸セシウムを添加して加水分解させた後に溶媒を蒸発させて得たタングステンの水和物を、乾式混合し、得られた混合粉体を、不活性ガス雰囲気および/ または還元性ガス雰囲気下で、熱処理(焼成)する。このセシウムタングステン酸化物の粉末を用いて、セシウムタングステン酸化物焼結体を製造する。
図1に示す焼結工程では、上記秤量工程で得られた上記セシウムタングステン酸化物の粉末をモールド型に充填する。その後、ホットプレス法又は熱間静圧プレス法にて焼結する。焼結された焼結体は、所定の寸法に切断加工および研削加工等の機械加工を行い、セシウムタングステン酸化物焼結体を得る。以下、詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るセシウムタングステン酸化物ターゲットは、セシウムタングステン酸化物の粉末からなるセシウムタングステン酸化物焼結体を用いた酸化物ターゲットである。また、上記のセシウムタングステン酸化物ターゲットは、セシウムタングステン酸化物薄膜を形成するために用いられる。
大口電子株式会社製セシウムタングステン酸化物粉末(型番:YM−01)を2200g秤量した。そして、200×200mmのカーボン製モ−ルドに充填し、プレス圧24.5MPa(250kgf/cm2)、昇圧速度1.1MPa/min、降圧速度1.1MPa/minで、真空雰囲気で、昇温速度5℃/minで950℃まで昇温し、950℃で4時間保持したのち、冷却速度を3℃/minで冷却を行った。
曲げ強度(MPa)=3×荷重(N)×支点間距離(mm)/(2×幅(mm)×厚み(mm)×厚み(mm))
セシウムタングステン酸化物粉末を300×300mmのカーボン製モ−ルドに充填した以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。得られたセシウムタングステン酸化物焼結体の面積は900cm2であった。このセシウムタングステン酸化物焼結体を260×260×5mmに加工し、セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が板状で676.0cm2とし、同じものを8枚用意した。300×2200mmの無酸素銅製のバッキングプレートにインジウムロウ材を用いて8枚並べてボンディングし、スパッタリングターゲットを得た。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
セシウムタングステン酸化物粉末を、200×200mmのカーボン製モ−ルドに充填し、プレス圧を24.5MPa(250kgf/cm2)、真空雰囲気で、昇温速度7℃/minで900℃まで昇温し、900℃で4時間保持したのち、3℃/minで冷却を行った。それ以外は実施例1と同様とした。
セシウムタングステン酸化物粉末を、200×200mmのカーボン製モ−ルドに充填し、プレス圧を24.5MPa(250kgf/cm2)、真空雰囲気で、昇温速度5℃/minで950℃まで昇温し、950℃で4時間保持したのち、3℃/minで冷却を行った。それ以外は実施例1と同様とした。
セシウムタングステン酸化物粉末を400×400mmのカーボン製モ−ルドに充填した以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。得られたセシウムタングステン酸化物焼結体の面積は1600cm2であった。このセシウムタングステン酸化物焼結体を350×350×5mmに加工し、セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が板状で1225.0cm2とし、同じものを8枚用意した。500×2200mmの無酸素銅製のバッキングプレートにインジウムロウ材を用いて8枚並べてボンディングし、スパッタリングターゲットを得た。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
セシウムタングステン酸化物粉末を、200×200mmのカーボン製モ−ルドに充填し、プレス圧を24.5MPa(250kgf/cm2)、真空雰囲気で、昇温速度5℃/minで950℃まで昇温し、950℃で4時間保持したのち、1℃/minで冷却を行った。それ以外は実施例1と同様とした。
セシウムタングステン酸化物粉末を、200×200mmのカーボン製モ−ルドに充填し、プレス圧を24.5MPa(250kgf/cm2)、真空雰囲気で、昇温速度5℃/minで950℃まで昇温し、950℃で6時間保持したのち、3℃/minで冷却を行った。それ以外は実施例1と同様とした。
セシウムタングステン酸化物粉末を、200×200mmのカーボン製モ−ルドに充填し、プレス圧を24.5MPa(250kgf/cm2)、昇圧速度1.5MPa/min、降圧速度1.5MPa/minとした。それ以外は実施例1と同様とした。
昇温速度を10℃/minとした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
冷却速度を4℃/minとした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
保持時間2時間とした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
焼結温度を800℃とした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
プレス圧を19.6MPaとした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
昇圧速度を2.0MPa/minとした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
降圧速度を2.0MPa/minとした以外は実施例1と同様に焼結体を作製した。また、製造工程中での割れの有無を確認した。
カーボン製モールドφ110mmを用いた以外は、比較例1〜5の条件にてセシウムタングステン酸化物焼結体を作製した。また、製造工程中での割れを確認した。以上の結果を表1に示す。
Claims (5)
- セシウムタングステン酸化物の粉末から製造されるセシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法であって、
前記セシウムタングステン酸化物の粉末を秤量する秤量工程と、
前記秤量工程で得られた前記セシウムタングステン酸化物の粉末をプレスし焼結する焼結工程とを有し、
前記セシウムタングステン酸化物の粉末のセシウムとタングステンの原子数の比率が、0.15〜0.50:1であり、
前記秤量工程では、前記セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が、板状で100cm2以上となるように前記セシウムタングステン酸化物の粉末を秤量し、
前記焼結工程では、前記セシウムタングステン酸化物の粉末を、真空又は不活性雰囲気下、焼結温度が900℃以上1100℃未満、最高温度での保持時間が4時間以上、最高温度までの昇温速度が7℃/min以下、焼結保持後の冷却速度が3℃/min以下、24.5MPa以上の圧力、昇圧速度1.5MPa/min以下、降圧速度1.5MPa/min以下の条件でホットプレス又は熱間静圧プレスすることを特徴とするセシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法。 - 前記秤量工程では、前記セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が、板状で181cm2〜676cm2となるように前記セシウムタングステン酸化物の粉末を秤量することを特徴とする請求項1に記載のセシウムタングステン酸化物焼結体の製造方法。
- セシウムタングステン酸化物の粉末からなるセシウムタングステン酸化物焼結体であって、
前記セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が、板状で100cm2以上であり、
前記セシウムタングステン酸化物焼結体のセシウムとタングステンの原子数の比率が、0.15〜0.50:1であり、
前記セシウムタングステン酸化物焼結体の曲げ強度の10点測定最小値が、40MPa以上であることを特徴とするセシウムタングステン酸化物焼結体。 - 前記セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が、板状で181cm2〜676cm2であることを特徴とする請求項3に記載のセシウムタングステン酸化物焼結体。
- セシウムタングステン酸化物の粉末からなるセシウムタングステン酸化物焼結体を用いた酸化物ターゲットであって、
前記セシウムタングステン酸化物焼結体の面積が、板状で100cm2以上であり、
前記セシウムタングステン酸化物焼結体のセシウムとタングステンの原子数の比率が、0.15〜0.50:1であり、
前記セシウムタングステン酸化物焼結体の曲げ強度の10点測定最小値が、40MPa以上であるセシウムタングステン酸化物焼結体を用いたことを特徴とするセシウムタングステン酸化物ターゲット。
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