JP6273734B2 - 平板形スパッタリングターゲットとその製造方法 - Google Patents

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本発明はセラミックス製の平板形スパッタリングターゲットに関するものである。
セラミックス製のスパッタリングターゲットは、金属製のターゲットと比較して強度が低いために大型の焼結体を製造することが難しく、大型のターゲットを作製する場合には、複数個のセラミックス焼結体(以下、焼結体ということがある)を金属製のバッキングプレートに張り合わせ一つの大型ターゲットを製造する方法が一般的である。
このような複数の焼結体をバッキングチューブに接合したスパッタリングターゲットは、隣接する焼結体の間に通常0.2〜0.8mm程度の間隔が設けられている。これはスパッタリング中に焼結体表面が加熱され膨張し、隣接する焼結体がお互いにぶつかることにより割れや欠けが生じないようするためである。この一定の間隔をあけた部分を分割部と言う。
しかし、この分割部の段差形状は、スパッタリング中の異常放電を誘発しパーティクルが発生しやすくなるため、作製された膜にはピンホール等の膜欠陥が発生し歩留り低下の原因となっていた。そのため、分割部が膜に影響を与えないスパッタリングターゲットの開発が強く望まれていた。
また、特許文献1には分割部からの不純物の混入が少ないターゲットとして、複数からなる焼結体の間に焼結体と同じ組成からなるセラミックス材を介在させ、そのセラミックス材を焼結することにより焼結体を接合する方法が示されている。しかし、この方法では一度1000℃以上で焼成した焼結体を、分割部にセラミックスを介在させた後に再度1000℃以上で熱処理しなければならず、プロセスが複雑でコストが高くなる欠点があった。
分割部付近での異常放電が発生しにくい方法として特許文献2では、分割部に焼結体とバッキングプレートの接合材よりも高い融点を有する合金を存在させる方法が示されている。しかしながら、焼結体はスパッタリング中に加熱と冷却が繰り返されるため、分割部の間隔も増加と減少を繰り返すこととなり、単に合金を分割部に充填しただけでは、長時間使用すると焼結体と合金の間に隙間が生じ異常放電の原因となっていた。
特開昭59−20470号公報 特開2000−144400号公報
本発明の目的は、分割部からの異常放電の発生が少なく、高い生産性を有するセラミックス製の平板形スパッタリングターゲットおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、セラミックス製の平板形スパッタリングターゲットの詳細な解析を行い、焼結体の割れ、異常放電および膜の組成変化の原因について考察した。その結果、図1に示すように隣接する平板型焼結体1の端面2を端面用ハンダ材5により接合することにより、高パワーで使用される平板形ターゲットにおいてもスパッタリング中に焼結体の割れが発生しないことを見出した。また、その端面用ハンダ材5で接合した後の端面2同士の距離(以下、分割部の間隔ということがある)が0.1mm未満になると急激に異常放電の発生が低下し、スパッタシングにより作製した膜の組成変化が少ないことを見出した。更に、前記端面用ハンダ材5を、平板形焼結体の裏面3とバッキングチューブ4の接合に用いる裏面用ハンダ材6よりも融点の高い材質にすることにより極めて簡便にセラミックス製の平板形スパッタリングターゲットが製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の態様は以下の通りである。
(1)平板形焼結体の裏面とバッキングプレートを裏面用ハンダ材により接合してなる平板形スパッタリングターゲットにおいて、少なくとも2個以上の平板形焼結体の端面が、前記裏面用ハンダ材よりも高い融点を持つ端面用ハンダ材で接合されており、かつ、分割部の間隔が0.1mm未満であることを特徴とするセラミックス製平板形スパッタリングターゲット。
(2)平板形焼結体の接合部の各端面の、算術平均粗さ(Ra)が1μm以下であり、最大高さ(Ry)が10μm以下であることを特徴とする(1)に記載のスパッタリングターゲット。
(3)平板形焼結体の接合部の各端面が鏡面仕上げとなっていることを特徴とする(1)又は(2)に記載のスパッタリングターゲット。
(4)端面で接合された焼結体同士の接合強度が1MPa以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
(5)少なくとも2個以上の平板形焼結体を端面用ハンダ材で接着固化させた後に、裏面用ハンダ材を用いて焼結体とバッキングプレートを接合することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、少なくとも2個以上の平板形焼結体の端面が、前記ハンダ材よりも高い融点を持つ端面用ハンダ材で接合されており、かつ、分割部の間隔が0.1mm未満であることを特徴とするセラミックス製平板形スパッタリングターゲットに関するものである。
本発明で用いる平板形焼結体は、セラミックスであれば特に限定されないが、例えば透明導電膜材料としてITO(インジウム、錫酸化物)、AZO(アルミニウム、亜鉛酸化物)、IZO(インジウム、亜鉛酸化物)などの材料があげられる。また、IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛酸化物)のような半導体材料は分割部の異常放電が膜質に与える影響が大きく特に本発明が極めて有効である。更に、TiO(チタン酸化物)、Nb(ニオブ酸化物)、SiO(珪素酸化物)などの光学材料にも適している。
焼結体の密度は特に限定されるものではないが、密度が低い場合には平板形焼結体の端面の加工によりチッピングや割れが発生しやすく、本発明における端面用ハンダ材による分割部の封止が不十分になりやすい。また、密度が低いと焼結体端面の平坦性が悪くなるため、やはり封止が不十分になる。そのため、密度は90%以上が好ましく、更に好ましくは95%以上である。
本発明で用いる平板形焼結体の厚みは特に限定されないが、3mm以上15mm以下が好ましい。3mmより薄い場合は、ターゲット利用率が低く経済的でない。また、焼結体端面の面積が少なく、端面における封止が不十分となりやすい。15mmより厚い場合には焼結体の密度むらが発生しやすく、中心部分まで均一な品質のターゲットが得られにくい。
本発明で用いる平板形焼結体の端面は、算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)が小さいほど、端面用ハンダ材との接合強度が強くなるため好ましい。Raは1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。さらに鏡面仕上げとなっていることが望ましい。また、Ryは10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、0.5μm以下が特に好ましい。
焼結体の内面および外面の表面粗さは特に限定されないが、表面粗さを小さくするのは研削時間がかかり経済的で無いため、Raは1μm以上であっても問題ない。
焼結体の長さは、取扱いできる長さであれば特に限定されないが、分割部の数を減らすために極力長い方が好ましく、焼結体の長辺の長さが100mm以上が好ましく、200mm以上がより好ましい。
また、本発明では分割部の間隔が0.1mm未満であることを特徴とする。より好ましくは0.01mm未満である。分割部の間隔とは、端面用ハンダ材で接合した後の平板形焼結体の端面同士の距離のことを指す。
次に本発明のスパッタリングターゲットの製造方法について、工程毎に説明する。
(1)平板形焼結体製造工程
平板形焼結体の製造方法は、原料粉末の焼結挙動に適した成形方法および焼成方法を適宜選択することが可能であり、特に限定されるものではない。成形方法は、原料粉末を目的とした形状に成形できる成形方法を適宜選択することが可能であり、特に限定されるものではない。成形方法としてはプレス成形法、鋳込み成形法、射出成形法等が例示できる。成形体の密度は特に限定されるものではないが、密度が高いほど取扱いによる成形体の割れが少なくなり、かつ、焼成した後の焼結体密度も上昇しやすいので可能な限り高めた方が好ましい。そのために冷間静水圧プレス(CIP)成形等の方法を用いることも可能である。また、焼成方法としては、電気炉、ガス炉、HIP(等方熱間プレス)、HP(ホットプレス)およびマイクロ波炉等が例示できる。
得られた焼結体は、平面研削盤、円筒研削盤、旋盤、切断機、マシニングセンター等の機械加工機を用いて、平板形状に研削加工する。
また、本発明に用いる平板形焼結体は外周端面を面取り加工することが好ましい。これは、セラミックスは脆性が高いために鋭角な部分は割れやすく、ターゲット表面がスパッタリング中に加熱され膨張した時に鋭角な端面は割れが生じやすいためである。面取りは大きいとターゲットの寿命が低下するためにR1以下、C1以下が好ましい。更に好ましくはR0.5以下C0.5以下が好ましい。更に好ましくは糸面取りが好ましい。
(2)平板形焼結体端面の接合工程
次に、平板形焼結体の端面に端面用ハンダ材を塗布する。ここで用いる端面用ハンダ材は、裏面用ハンダ材の融点よりも高いものを用いる必要がある。裏面用ハンダ材の融点よりも低いハンダ材を用いると、焼結体とバッキングプレートを裏面用ハンダ材を用いて接合する工程において端面用ハンダの融点以上の温度に加熱されるため、お互いの端面で接合した焼結体が剥がれてしまうからである。
また、分割部の接合に用いるハンダ材は、焼結体よりも熱伝導性および電気伝導性が高い材料であることが好ましい。スパッタリングにおいて発生した熱および電気が、隣接する焼結体に伝導して接合された複数の焼結体が一つの焼結体のような特性を示すため、焼結体の割れ防止効果が高まるためである。
端面用ハンダ材および裏面用ハンダ材の材質は融点が上記条件を満たしていれば特に限定されるものではないが、例えば、端面用ハンダ材として錫、錫/銀系および錫/銅系のハンダ材を、また、裏面用ハンダ材としてインジウム、インジウム系および錫/ビスマス系のハンダ材を用いることができる。また、端面用のハンダ材は膜に与える不純物の影響を少なくするために、膜に含まれる材質を選定することが望ましい。
端面用ハンダ材を焼結体端面へ塗布する方法は特に限定されるものではないが、例えばハンダゴテ、超音波ハンダゴテ、メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などを用いることができる。ハンダ材と焼結体端面の濡れ性が悪い場合は、ハンダ材を塗布する前に、端面を洗浄することが好ましい。洗浄方法としては、酸洗浄、アルコール洗浄、UV洗浄などが例示される。また、焼結体端面に濡れ性改善、密着力改善のための薄い下地層を形成しても良い。
端面用ハンダの厚みは80μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、10μm以下であることが特に好ましい。80μm以下であれば実質的に膜へ混入するハンダ材は無視できるほど減少する。但し、端面用ハンダの厚みが焼結体端面の最大高さ(Ry)の2倍より小さいと十分な接着強度が得られない場合があるため、Ryの2倍以上の厚みとすることが望ましい。
次に、図1に示す様に端面用ハンダ材が塗布された複数の焼結体を、端部が接触するように設置し、治具などを用いて互いに強く密着させる。この状態で端面用ハンダの融点以上に加熱して一端ハンダを溶融した後に、冷却して、焼結体同士を完全に接着する。本発明においては、ハンダを存在させるだけでは不十分であり、完全に接着させる必要がある。接合強度は、特に限定しないが、スパッタリング中に剥離しないように1MPa以上であることが好ましい。
(3)平板形焼結体裏面の接合工程
次に、バッキングプレートと複数の焼結体を接合した焼結体の集合体を裏面用ハンダ材により接合する。接合方法は、裏面用ハンダ材の融点以上、端面用ハンダ材の融点以下の温度になるよう、バッキングプレート、裏面用ハンダ材および互い端面で接合された焼結体を加熱する。その後、焼結体とバキングプレートの間に裏面用ハンダ材を配置し冷却固化して焼結体とバッキングプレートを接合する。
バッキングプレートの材質は特に限定されるものではないが、チタンやSUS等の材料が例示される。チタンは熱膨張率がセラミックス材料に近いため好ましい。
焼結体裏面およびバッキングプレート表面は、ハンダの濡れ性を改善するために、あらかじめUV照射洗浄処理や超音波ハンダゴテによる濡れ性改善処理等の前処理を行っておいたものを使用しても良い。
この方法において図1の(7)で示す部分は、すでに固化した端面用ハンダ材と溶融した裏面用ハンダ材が接触することになる。しかし、端面用ハンダ材は固化した後に表面に薄い酸化被膜が形成されるため、この酸化被膜が端面用ハンダ材と裏面用ハンダ材が直接接触することを防ぐため、両ハンダ材が接触し共晶となることを防止することができる。
本発明により作製された分割部の間隔は0.1mm未満となるため、スパッタリングにおける異常放電が少なく、端面ハンダ材の量も極めて少ないので膜に与える不純物の影響はほとんどない。
またハンダ材にはインジウムや錫などの簡単な金属を用いることができ、融点を調整するための複雑な合金を使用する必要がない。また、分割部を形成した後に、分割部の隙間に合金を充填する必要もないので作業が極めて簡便であり、低コストでターゲットを製造することができる。
本発明のセラミックス製平板形スパッタリングターゲットを用いることにより、スパッタリングによる異常放電が低減し、かつ、スパッタリングにより得られる膜への不純物の混入を低減することが期待できる。
セラミックス製平板形ターゲットの断面を示す図である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
平板形IGZO焼結体(密度97%、原子組成比In:Ga:Zn=1:1:1)を作製し、平面研削盤を用いて64mm×254mm、厚さ6mmの焼結体を2個準備した。焼結体端面の算術平均粗さ(Ra)を0.1μm、最大高さ(Ry)を0.7μm、裏面のRaを1.6μm、Ryを10.6μmとした。
次に、焼結体を超音波洗浄機にて純水で洗浄し不純物を除去した後、乾燥後、焼結体端面と裏面をUV照射して有機物を分解除去した。お互いの焼結体を接合する短辺の端部以外をマスキングテープにより覆い、スパッタリングにより端部に2μmの錫膜を成膜した。錫の融点は231.9℃、熱伝導率は66.8W/(m・K)、電気抵抗率は150nΩcmであり、IGZOの熱伝導率4W/(m・K)、電気抵抗率0.02Ωcmに比較して熱伝導率は著しく高く、電気抵抗率は著しく低い。
次に、焼結体の互いの短辺の端面を突き合わせ、治具によりしっかり固定した。この焼結体組立体を270℃、30分加熱した後に160℃まで冷却して分割部をしっかり接合して組立体とした。
次に、無酸素銅製のバッキングプレート上にインジウム(融点157℃)を置き160℃に加熱してバッキングプレート上でインジウムを溶融させた。そこへ前記焼結体の組立体を一定のインジウム厚みになるように徐々にスライドさせながら配置し、冷却固化させて焼結体とバッキングプレートを接合して平板形IGZOスパッタリングターゲットを作製した。分割部の間隔を光学顕微鏡で観察した結果を表1に示す。
この様に作製したターゲットをスパッタリングにより評価した。スパッタリングの条件を以下に示す。アーキング数を表1に示す。スパッタされた膜からは分割部からSn等の不純物成分は認められなかった。
(スパッタリング条件)
電源 :DC電源 MDX(5kW)
磁場 :500G
回転数:6rpm
圧力 :0.35Pa
実施例2〜4
焼結体としてITO焼結体(密度99%、重量組成比In:SnO=90:10)および平板形AZO焼結体(密度99%、重量組成比ZnO:Al=98:2)を用いて、それぞれ平板形ITOスパッタリングターゲットおよび平板形AZOスパッタリングターゲットを作製した。焼結体及び/又は端面用ハンダ材の厚み以外は実施例1と同様の製法でそれぞれのターゲットを作製した。光学顕微鏡で観察した分割部の間隔およびスパッタリング評価の結果を表1に示す。スパッタされた膜からは分割部からSn等の不純物成分は認められず、焼結体の割れも発生していなかった。
比較例1〜5
実施例と同様のIGZO焼結体、ITO焼結体、AZO焼結体を用い、特許文献1に記載の方法並びに端面用ハンダ材の厚み以外は実施例と同様の方法でターゲットを作製した。光学顕微鏡で観察した分割部の間隔およびスパッタリング評価の結果を表1に示す。スパッタされた膜からは分割部から飛び出したと思われる裏面ハンダ材成分のインジウムパーティクルの発生や、スパッタリング時の熱膨張により焼結体同士が干渉したことによると思われる割れが一部に認められた。
比較例6
比較例1と同様の平板形IGZO焼結体(密度97%、原子組成比In:Ga:Zn=1:1:1)を作製し、平面研削盤を用いて64mm×254mm、厚さ6mmの焼結体を2個準備した。焼結体端面の算術平均粗さ(Ra)を0.1μm、最大高さ(Ry)を0.7μm、裏面のRaを1.6μm、Ryを10.6μmとし、比較例1と同様の方法で分割部間隔0.3mmのスパッタリングターゲットを作製した。
次に、分割部に充填する低融点合金材料の作製を行なった。ガリウム、スズおよびインジウムを共晶点となる62.5Ga:21.5In:16.0Sn(重量比)の割合で120℃で混合し、室温で液体の低融点合金を得た。次に、銅とスズの合金として市販の20wt.%のスズを含有した銅−スズの合金粉末を用い、これをさらに粉砕して微粉末を得た。得られた合金粉末の平均粒径は30μmであった。そして、得られた低融点合金50.0重量部と合金粉末44.5重量部とを室温で混合しペースト状にし、平板ターゲットの分割部に充填することにより平板型IGZOスパッタリングターゲットを作製した。ペーストは、48時間経過後に、完全に固化した。
光学顕微鏡で観察した分割部の間隔および、スパッタリングによるアーキング数を表1に示す。本比較例において、スパッタリング中にターゲット表面が加熱されることにより、各平板焼結体が独立して激しい膨張収縮を繰り返し、その結果焼結体同士がクリアランス部分で接触し、クリアランス付近に多数のチッピングが生じ、アーク数の増大が認められた。また、この接触が原因と思われるターゲットに割れが発生していた。また、分割部に介在させた合金組成物の飛び出しと思われるパーティクルの発生も確認された。
Figure 0006273734
1 平板形焼結体
2 焼結体端面
3 焼結体裏面
4 バッキングプレート
5 端面用ハンダ材
6 裏面用ハンダ材
7 端面用ハンダ材と裏面用ハンダ材の接触部分

Claims (4)

  1. 平板形焼結体の裏面とバッキングプレートを裏面用ハンダ材により接合してなる平板形スパッタリングターゲットにおいて、少なくとも2個以上の平板形焼結体の端面が、前記裏面用ハンダ材よりも高い融点を持つ端面用ハンダ材で接合されており、平板形焼結体の接合部の各端面の、算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以下、最大高さ(Ry)が0.7μm以下、かつ、分割部の間隔が0.05mm以下であることを特徴とするセラミックス製平板形スパッタリングターゲット。
  2. 平板形焼結体の接合部の各端面が鏡面仕上げとなっていることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
  3. 端面で接合された焼結体同士の接合強度が1MPa以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパッタリングターゲット。
  4. 少なくとも2個以上の平板形焼結体を厚み80μm以下の端面用ハンダ材で接着固化させた後に、裏面用ハンダ材を用いて焼結体とバッキングプレートを接合することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
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