JP2013185160A - スパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】連続スパッタ時においても、ノジュールの発生や異常放電を抑制することができるとともに、クリアランス部分に対向した基板上に形成される膜の特性が他の部分の膜の特性と差異がない、すなわち膜特性の均一性の高い膜が得られるスパッタリングターゲット、特にFPD用スパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】複数の分割ターゲット2をバッキングプレート4上に配列し、該バッキングプレート4に接合して構成されるスパッタリングターゲットであって、配列した分割ターゲット2間のクリアランス部に、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体から選択された1の物質を被覆又は充填したことを特徴とするスパッタリングターゲット。
【選択図】図1

Description

本発明は、スパッタリング法により、酸化物半導体膜等の薄膜を作製する際に使用されるスパッタリングターゲット、特に、複数枚のターゲット材からなり、分割部を有するスパッタリングターゲットに関するものである。
酸化物半導体膜形成用の薄膜は、液晶ディスプレイ、タッチパネル、ELディスプレイ等を中心とする表示デバイスの半導体膜層として用いられている。
これまで、大面積に対する半導体膜はアモルファスシリコンやポリシリコンが主流であり、主にCVD(化学蒸着法)成膜で形成されてきた。アモルファスシリコンは大面積への成膜が有利ではあるが、材料の特性上、現行より高精細なパネルを作製するためには移動度が不足するため、より高移動度の材料が求められてきた。
一方アモルファスシリコンを成膜後アニーリングする事により得られるポリシリコン膜は移動度が非常に高いが、アニーリング時の結晶化不均一性に課題があり、大面積で均一な特性が得られない。近年、酸化物半導体はスパッタリング法で安定して成膜出来る高移動度材料として注目が高まっている。
しかし、大型酸化物半導体膜を作製するための新規設備投資や反り等の原因による歩留まり低下のため、非常に困難である。そこで、現在、大型の酸化物半導体膜形成用ターゲットは小型タイルを、複数個接合した多分割ターゲットが用いられている。
前述の様な多分割ターゲットを用いてスパッタリングを行うと、分割部近傍で膜特性が変化し、最終的なパネルの状態となって点灯を行った際に、輝度むらが生じる問題が発生している。これはクリアランス部分(間隔)からバッキングプレート材料から酸化物半導体材料とは別の材料がスパッタリングされ、これが不純物として膜中に取り込まれることで半導体特性の変化をもたらしていると考えられる。
これら不純物はあまりに微量であり、通常の分析では検出されず、同手法で作製されている透明導電膜などでは無視できる程度であった。しかし、半導体膜では微量の不純物でも電気特性が大きく変化するため、対策が必要となる。
これに対して、分割部の対策としての従来技術では、クリアランス部分にインジウムや各種合金を全部埋め込むという方法があるが、本手法はスパッタ時のノジュール発生や異常放電の抑制が目的であり、膜中への不純物混入、膜特性の均一化が目的ではない。
例えば、特許文献1では、クリアランス部分にターゲット本体のインジウムと錫との原子数比に等しいインジウム-錫合金を充填する方法が開示されている。しかしながら、融点の低い合金をクリアランス部に流し込む必要があるため、ターゲットの生産性に問題があった。
また、インジウム-錫合金をクリアランス部全部に注入するために、その上部に形成される膜の電気的特性が、他の部分に形成される膜の電気的特性と異なってしまうという問題があった。
また、特許文献2では、クリアランス部分にインジウムを、特許文献3では、接合材よりも高融点を有する合金を充填する方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法でも、インジウム等をクリアランス部全部に注入するために、その上部に形成される膜の電気的特性が、他の部分に形成される膜の電気的特性と異なってしまうという問題があった。
特許文献4では、クリアランス部分に金属酸化物焼結体と構成元素が同一ではあるが、別組成の材料を充填する方法が開示されている。しかしながら、酸素の量が少ない場合は、通常の合金と殆ど変わらない特性を有するので、その上部に形成される膜の電気的特性が、他の部分に形成される膜の電気的特性と異なってしまうという問題があり、また、逆に、酸素の量が多い場合は、ITOの特性と殆ど変わらないので、低温でクリアランス部分に溶解して流し込みということはできないという問題があった。
特開平01−230768号公報 特開平08−144052号公報 特開2000−144400号公報 特開2010−106330号公報
本発明は、分割ターゲットの連続スパッタ時においても、クリアランス部分に対向した基板上に形成される膜の特性が他の部分の膜の特性と差異がない、すなわち膜特性の均一性の高い膜が得られる酸化物半導体膜形成用のスパッタリングターゲット、特にFPD用のスパッタリングターゲットを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、酸化物半導体膜形成用のスパッタリングターゲットは複数の分割ターゲットから構成され、この分割ターゲットは小型タイルの組合わせによって構成される。
この小型タイルのクリアランス部を工夫して、分割ターゲットを配列して大型のターゲットを作製し、各小型タイル分割部のクリアランス部に起因する膜特性バラツキを低減することができるスパッタリングターゲット、特にFPD用スパッタリングターゲットを提供することができるとの知見を得た。
このような知見に基づき、本発明は、
1)複数の分割ターゲット(俗称:小型タイル)をバッキングプレート上に配列し、該バッキングプレートに接合して構成されるスパッタリングターゲットであって、配列した分割ターゲット間のクリアランス部底部(露出したバッキングプレート材上)に、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体から選択された1の物質を被覆又は充填したことを特徴とするスパッタリングターゲット、を提供する。
また、本発明は、
2)前記有機材料が、200°C以上の耐熱性を有することを特徴とする上記1)記載のスパッタリングターゲット、を提供する。
また、本発明は、
3)前記有機材料が、ポリイミド樹脂又はフッ素樹脂であることを特徴とする上記1)又は2)記載のスパッタリングターゲット、を提供する。
また、本発明は、
4)分割ターゲット間のクリアランスが0.1〜0.8mmであることを特徴とする上記1)〜3)のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット、を提供する。
また、本発明は、
5)被覆層又は充填物質の層の厚みが0.04〜0.7mmで、ロウ材厚みは被覆層又は充填物質の層の厚みより大きく、かつ、1.0mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
また、本発明は、
6)小型タイルの材料が酸化物半導体膜形成用の材料であり、In−Ga−Zn−O、In−Sn−Ga−O、In−Sn−Zn−O、Al−Zn−Sn−O、ZnO、In−Ga−Oの中から選択されたいずれか1以上の物質からなる酸化物であることを特徴とする上記1)〜5)のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット、を提供する。
このように調整した本発明のスパッタリングターゲットは、クリアランス部分に対向した基板上に形成される膜の特性が、他の部分の膜の特性と差異がない、すなわち膜特性の均一性の高い膜が得られるスパッタリングターゲット、特にFPD用スパッタリングターゲットを提供することができ、パネル製品の歩留まりを向上させ、製品の品質を高めることができるという大きな利点を有する。
本発明の代表的なスパッタリングターゲットの断面説明図である。 一定の間隔(クリアランス)をもって配列した、従来型ターゲットの説明図である。 実施例1と比較例2の分割ターゲットのクリアランス部の断面説明図である。 比較例3の分割ターゲットのクリアランス部の断面説明図である。
本発明のスパッタリングターゲットは、複数の分割ターゲットをバッキングプレート上に配列し、該バッキングプレートに接合して構成されるスパッタリングターゲットであり、配列した分割ターゲット間のクリアランス部に、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体から選択された1の物質を被覆又は充填した構造のスパッタリングターゲットを基本とする。
すなわち、バッキングプレート上に配列した複数の分割ターゲットは、それぞれの側面が密着しているのではなく、一定の間隔(クリアランス)を有する。この概念図を図2に示す。一方、本発明の代表的なスパッタリングターゲットを説明する断面図を図1に示す。
この分割ターゲットの各部材は、次のような方法で製造することができる。この具体例を、IGZO(In−Ga−Zn−O)ターゲットを用いて説明する。このIGZOは、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)及び酸素(O)を構成元素として、インジウムとガリウムの含有量に対するインジウムの原子数比[In]/([In]+[Ga])が20%〜90%、インジウムとガリウムの合計量に対する亜鉛の原子数比[Zn]/([In]+[Ga]+[Zn])が15%〜40%である焼結体である。
この配合比は、酸化物半導体膜形成用の特性を維持できる範囲で、任意に調整可能である。以下、In−Sn−Ga−O、In−Sn−Zn−O、Al−Zn−Sn−O、ZnO、In−Ga−Oからなる酸化物半導体膜形成用の材料でも同様である。
次に、秤量した原料粉の湿式媒体攪拌ミル等による混合粉砕を行い、流動性の向上のための造粒を行うが、造粒時のスラリーに、成形体強度の増加を目的としてPVA等のバインダーを加えても良い。
次に、プレス成形を行った後、酸素雰囲気又は大気雰囲気で常圧焼結して、IGZO焼結体を得る。得られたIGZO焼結体を、機械的に加工して、分割IGZOターゲットの各部材とする。この際、角には面取り加工をし、表面粗さを小さくする加工をすることがより好ましい。分割IGZOターゲットの個数は、例えばFPDに適合させるために、大型IGZOターゲットの寸法に応じて定めることができる。
このようなIGZOターゲットは、平面的に見て、一般に矩形なので、これに対応させて長方形の分割IGZOターゲットを複数個配列して作製することができる。しかしながら、分割IGZOターゲットが長方形に限定されないことは、当然であり、他の形状、例えば正方形、円筒型、三角形、扇型、あるいはこれらを適宜組み合わせて作製することもできる。本願発明は、これらを包含する。
分割ターゲット各部材間のクリアランス(間隔)の調整が必要であり、このクリアランスは0.1〜0.8mmとするのが良い。バッキングプレート上に接合した各分割ターゲットについては、上記の通り一定のクリアランスが必要であり、このクリアランスが0.1mm未満であると、多分割ターゲットの各部材をバッキングプレートに貼り付けた後の、接合層(ロウ材を用いたボンディング層)の冷却時の熱収縮による隣接ターゲット部材間の衝突による破損を防止することが難しくなるためである。
また、逆に0.8mmより広いと、側面の電気的特性がターゲット部材とやや異なるため、クリアランス(間隔)の開け過ぎにより、スパッタリング時の膜の面内均一が劣ってしまうからである。
また、ターゲットのスパッタリング時及び冷却時には、多少の熱膨張と収縮が繰り返されるが、分割ターゲットのクリアランスは、それを適度に調整する機能を持つので、ターゲットの亀裂や割れを防止できる効果もある。
その後、バッキングプレート上に配列し、インジウムロウ材等を用いて、分割ターゲットをバッキングプレートに接合するのであるが、この接合する前(直前)に、配列した分割ターゲット間のクリアランス部に、バッキングプレートがスパッタされないように、図1に示すように、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体から選択された1の物質を被覆又は充填する。
シート、管若しくは棒状材はIn等のロウ材上に浮かべながら、ピースをセットする作業と合わせてクリアランス部に設置する。また、テープは粘着部を利用して、そのままクリアランス部底部(バッキングプレート露出部)が位置する部分に貼り付けて設置する。ライニング(コーティング)は、通常テフロン(登録商標)材をスプレーガンで対象領域に吹き付け、温度をかけてテフロン(登録商標)を硬化させ密着させて、所定箇所に設置する。
この有機材料はボンディングおよび、スパッタリング時の熱影響により劣化しないように200°C以上の耐熱性を有することが望ましい。ポリイミド樹脂又はフッ素樹脂が好適な材料と言える。被覆層又は充填物質の層の厚みが0.04〜0.7mmとするのが望ましい。
ボンディング直後では分割ターゲットのクリアランス部底部には、被覆又は充填した有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体からからなる物質が存在するが、この表面には、さらに接合層(ロウ材を用いたボンディング層)が存在する。
本願発明は、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体により、バッキングプレートのスパッタを抑制することを意図するものであるから、この有機材料の上にロウ材が存在していては、意味がない。したがって、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体上のロウ材を、機械的に除去するか又は化学的に溶解除去する。通常、ロウ材を掻き出すことで、容易に除去できる。この時有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体の傷付け、または剥離させないように注意する必要がある。
また、本発明は、分割ターゲットの材料として、酸化物半導体膜形成用の材料が好適な材料であり、In−Ga−Zn−O、In−Sn−Ga−O、In−Sn−Zn−O、Al−Zn−Sn−O、ZnO、In−Ga−O中から選択されたいずれか1以上の物質からなる酸化物とすることができる。
以下、実施例および比較例に基づいて説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例によって何ら制限されるものではない。すなわち、本発明は特許請求の範囲によってのみ制限されるものであり、本発明に含まれる実施例以外の種々の変形を包含するものである。
(実施例1)
原料として、酸化インジウム粉末、酸化ガリウム粉末及び酸化錫粉末の混合粉末を、ビーズミルによる湿式媒体攪拌ミルで混合粉砕後、プレス用金型に入れて、700Kg/cmの圧力で成形し、IGZO成形体を作製した。
次に、このIGZO成形体を、酸素雰囲気中で、昇温速度5°C/minで室温から1500°Cまで昇温後、1500°Cで20時間温度を保持し、その後、炉冷することで焼結した。
このようにして得られた焼結体の表面を、平面研削盤で400番ダイヤモンド砥石を使用して厚み5mmまで研削し、さらに側辺をダイヤモンドカッターで200mm×460mm×5mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。またクリアランス部にあたる端部はテフロン(登録商標)棒を挿入するため、図3に示すようにC3加工を施した。この様な加工体を5枚の分割ターゲットとした。
次に、無酸素銅製のバッキングプレート上に、前記5枚の分割ターゲットを載せ、クリアランスを0.4mmとし、このクリアランス部に、図3に示すように、直径2mmのテフロン(登録商標)棒を挿入した。
このように組立てた分割ターゲット−バッキングプレートを200°Cに設定したホットプレート上に設置し、インジウムをロウ材として使用し、その厚みが約0.7mmとなるように接着した。
5枚のIGZO焼結体を0.4mmのクリアランスを設けて接合面同士を相対させて設置し接合した。その後、ターゲットバッキングプレート接合体を、室温まで放置冷却した。この後、テフロン(登録商標)棒上に存在するロウ材を除去(掻き出し)し、スパッタリング時に、基板に向かうクリアランス部底部の面にテフロン(登録商標)棒が露出する(向い合う)ようにした。
このターゲットをマグネトロンスパッタ装置に取り付け、投入パワーはDC電源で2.3W/cm、ガス圧は0.6Pa、スパッタガスは酸素(O)を20%、残りをアルゴン(Ar)で膜厚が30nmとなるよう行った。
成膜後のIGZO膜はN2雰囲気中で300℃、30minのアニーリングを行い、膜質の安定化を図った。
この実施例1のアニーリング後の移動度μ(6点のホール移動度平均値、ホール移動度のばらつき)、キャリア濃度N(6点のキャリア濃度、平均値キャリア濃度のばらつき)の結果を、表1に示す。
なお、測定は東陽テクニカResitest 8400を使用して実施した。また、クリアランス、クリアランスへのインジウム等の付着状態も合わせて表1に示す。
上記表1、図3に示すように、実施例1の分割ターゲットの、クリアランスは0.4mmで、該クリアランス部にテフロン(登録商標)棒を挿入した場合、平均移動度11.2cm/Vs、移動度のばらつき1.8%、キャリア濃度5.6×1017・cm、キャリア濃度のばらつき3.2%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例2)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、282.5mm×230mm×5mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。
無酸素銅のバッキングプレート上には、予め分割対応部に0.1mm厚さのカプトンテープを貼り付けおいた。分割ターゲットのクリアランスは0.4 mmとし、図1に示すようにセットした。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度13.4cm/Vs、移動度のばらつき1.6%、キャリア濃度4.0×1017・cm、キャリア濃度のばらつき4.3%という結果が得られた。半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例3)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、282.5mm×230mm×5mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部に0.2mm厚のテフロン(登録商標)シートを設置した。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様であるが、テフロン(登録商標)棒の代わりにテフロン(登録商標)シートを挿入した。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度13.1cm/Vs、移動度のばらつき2.8%、キャリア濃度7.2×1017・cm、キャリア濃度のばらつき2.8%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例4)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、127mm×233.6mm×6mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を5枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。無酸素銅のバッキングプレート上には、予め分割対応部に0.7mm厚さのテフロン(登録商標)テープを貼り付けおいた。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、図1に示すようにセットした。ロウ材厚みは1.0mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度10.6cm/Vs、移動度のばらつき1.1%、キャリア濃度6.1x1017・cm、キャリア濃度のばらつき2.6%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例5)
分割ターゲットの材料としてITZOを用い、282.5mm×230mmtのサイズに切断して、ITZOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。無酸素銅のバッキングプレート上には、予め分割対応部に0.1mm厚さのカプトンテープを貼り付けおいた。分割ターゲットのクリアランスは0.3mmとし、図1に示すようにセットした。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度25.2cm/Vs、移動度のばらつき2.8%、キャリア濃度8.3x1017・cm、キャリア濃度のばらつき3.3%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例6)
分割ターゲットの材料としてITZOを用い、282.5mm×230mm×5mmtのサイズに切断して、ITZOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.2mmとし、クリアランス部に0.5mm厚のテフロン(登録商標)シートを設置した。ロウ材厚みは0.7mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度27.8cm/Vs、移動度のばらつき2.9%、キャリア濃度7.2x1017・cm、キャリア濃度のばらつき2.5%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例7)
分割ターゲットの材料としてAZTOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、AZTOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.3mmとし、クリアランス部に0.2mm厚のテフロン(登録商標)シートを設置した。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度9.8cm/Vs、移動度のばらつき2.6%、キャリア濃度3.8×1017・cm、キャリア濃度のばらつき3.0%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例8)
分割ターゲットの材料としてZnOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、ZnOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.7mmとし、クリアランス部に0.5mm厚のテフロンシートを設置した。ロウ材厚みは0.7mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度13.6cm/Vs、移動度のばらつき2.4%、キャリア濃度2.7×1017・cm、キャリア濃度のばらつき2.3%という結果が得られた。半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例9)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、φ135id×φ153od×194.9mmLのサイズに切断して、円筒形状のIGZOターゲット部材とした。この様な加工体を7個の分割ターゲットとした。バッキングプレート(チューブ)には、チタンを使用した。チタンチューブ上には、予め分割対応部に0.1mm厚さのカプトンテープを貼り付けおいた。分割ターゲットのクリアランスは0.5mm、ロウ材厚みは1.0mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度8.8cm/Vs、移動度のばらつき0.8%、キャリア濃度5.4×1017・cm、キャリア濃度のばらつき1.9%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例10)
分割ターゲットの材料としてITZOを用い、φ135id×φ153od×194.9mmLのサイズに切断して、円筒形状のITZOターゲット部材とした。この様な加工体を7個の分割ターゲットとした。バッキングプレート(チューブ)には、チタンを使用した。チタンチューブ上には、予め分割対応部に0.4mm厚さのカプトンテープを貼り付けおいた。分割ターゲットのクリアランスは0.3mm、ロウ材厚みは1.0mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度26.8cm/Vs、移動度のばらつき0.6%、キャリア濃度7.6×1017・cm、キャリア濃度のばらつき2.1%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(実施例11)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。無酸素銅のバッキングプレート上には、予め分割対応部に0.04mm厚さのテフロン(登録商標)ライニング(コーティング)を施した。そこに分割ターゲットのクリアランスは0.3mmとし、クリアランスがテフロン(登録商標)ライニング上に位置するように行った。ロウ材厚みは0.1mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度10.3cm/Vs、移動度のばらつき1.5%、キャリア濃度6.2×1017・cm、キャリア濃度のばらつき2.5%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された
(実施例12)
分割ターゲットの材料としてIGOを用い、282.5mm×230mm×5mmtのサイズに切断して、IGOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。無酸素銅のバッキングプレート上には、予め分割対応部に0.2mm厚さのテフロン(登録商標)シートを設置した。
そこに分割ターゲットのクリアランスを0.4mmとし、クリアランスがテフロン(登録商標)シート上に位置するように行った。ロウ材厚みは0.7mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。マイクロアークの発生回数は202回、平均移動度22.5cm/Vs、移動度のばらつき2.1%、キャリア濃度8.5×1017・cm、キャリア濃度のばらつき3.7%という結果が得られた。
半導体材料の場合、移動度およびキャリア濃度により基板上の膜の特性を評価することができ、このように移動度およびキャリア濃度の変動が少ないことは、基板上に均一に成膜されていることを意味しているものである。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を作製し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、輝度ムラは生じず、各画素が問題なく表示された。
(比較例1)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、210mm×355mm×6mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部には充填又は貼り付け材等は一切設置しなかった。ロウ材厚みは0.7mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図2に示すようになる。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度8.2cm/Vs、移動度のばらつき6.3%、キャリア濃度4.8×1017・cm、キャリア濃度のばらつき7.6%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例2)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、200mm×460mm×5mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を5枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部にはφ2mmのTi棒を挿入した。ロウ材厚みは0.7mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図3に示すようになる。
スパッタリングを実施し、ターゲットの評価は、実施例1と同様に行った。平均移動度10.5cm/Vs、移動度のばらつき7.2%、キャリア濃度4.9×1017・cm、キャリア濃度のばらつき8.0%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例3)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、210mm×355mm×6mmtのサイズに切断して、IGZOターゲット部材とした。この様な加工体を6枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部にはロウ材であるInを残存させた。ロウ材厚みは0.7mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図4に示すようになる。
平均移動度10.8cm/Vs、移動度のばらつき6.1%、キャリア濃度5.7×1017・cm、キャリア濃度のばらつき8.5%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例4)
分割ターゲットの材料としてITZOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、ITZOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.3mmとし、クリアランス部には一切他の物質を存在させなかった。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図2に示すようになる。
平均移動度24.9cm/Vs、移動度のばらつき5.8%、キャリア濃度7.7×1017・cm、キャリア濃度のばらつき8.4%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例5)
分割ターゲットの材料としてAZTOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、AZTOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部には一切他の物質を存在させなかった。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図2に示すようになる。
マイクロアークの発生回数は198回、平均移動度8.9cm/Vs、移動度のばらつき7.4%、キャリア濃度4.4×1017・cm、キャリア濃度のばらつき7.9%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例6)
分割ターゲットの材料としてZnOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、ZnOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部には一切他の物質を存在させなかった。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図2に示すようになる。
平均移動度12.3cm/Vs、移動度のばらつき12.8%、キャリア濃度4.3×1017・cm、キャリア濃度のばらつき10.6%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128×96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例7)
分割ターゲットの材料としてIGOを用い、127mm×254mm×6.35mmtのサイズに切断して、IGOターゲット部材とした。この様な加工体を2枚の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、無酸素銅を使用した。
分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部には一切他の物質を存在させなかった。ロウ材厚みは0.5mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図2に示すようになる。
平均移動度21.3cm/Vs、移動度のばらつき6.4%、キャリア濃度8.2×1017・cm、キャリア濃度のばらつき7.2%という結果が得られた。
本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
(比較例8)
分割ターゲットの材料としてIGZOを用い、φ135id×φ153od×194.9mmLのサイズに切断して、円筒形状のIGZOターゲット部材とした。この様な加工体を7個の分割ターゲットとした。バッキングプレートには、チタンを使用した。分割ターゲットのクリアランスは0.4mmとし、クリアランス部には一切他の物質を存在させなかった。他の製造条件は、実施例1と同様である。構造的には、図2に示すようになる。ロウ材厚みは1.0mmとし、他の製造条件は、実施例1と同様である。
平均移動度12.0cm/Vs、移動度のばらつき5.8%、キャリア濃度7.1×1017・cm、キャリア濃度のばらつき8.1%という結果が得られた。本材料を使用して膜厚30nmのTFT素子を作製し、クリアランス部も含むようにTFT素子を使用し、3インチの対角で有機ELパネル(解像度128x96)を作製した。この有機ELパネルを点灯したところ、クリアランス対向部で画素が点灯されず、パネルにはスジ状の色むらが表示された。
上記の実施例、比較例から明らかなように、複数の分割ターゲットをバッキングプレート上に配列し、該バッキングプレートに接合して構成されるスパッタリングターゲットとし、配列したITO分割ターゲット間のクリアランス部底部に有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体から選択された1の物質を被覆又は充填する構造とすることは極めて重要である。
これによって、クリアランス部分に対向した基板上に形成される膜の特性が他の部分の膜の特性と差異がない、すなわち膜特性の均一性の高い膜が得ることができる。またバッキングプレート(チューブ)からの金属不純物混入も防ぐ事ができ、膜特性が安定する。
本発明のスパッタリングターゲットは、分割ターゲットのスパッタ時において、クリアランス部分に対向した基板上に形成される膜の特性が他の部分の膜の特性と差異がない、すなわち膜特性の均一性の高い膜が得られるスパッタリングターゲットを提供することができ、成膜の歩留まりを向上させ、製品の品質を高めることができるという大きな利点を有し、分割ターゲット部に起因する不純物混入抑制による不良率を低減することができる大型のスパッタリングターゲットを提供することができるので、特にFPD用スパッタリングターゲットとして有用である。

Claims (6)

  1. 複数の分割ターゲットをバッキングプレート上に配列し、該バッキングプレートに接合して構成されるスパッタリングターゲットであって、配列した分割ターゲット間のクリアランス部に、有機材料のテープ、シート又は有機材料の管若しくは棒状体から選択された1の物質を被覆又は充填したことを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 前記有機材料が、200°C以上の耐熱性を有する有機物であることを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲット。
  3. 前記有機材料が、ポリイミド樹脂又はフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリングターゲット。
  4. 分割ターゲット間のクリアランスが0.1〜0.8mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
  5. 被覆層又は充填物質の層の厚みが0.04〜0.7mmで、ロウ材厚みは被覆層又は充填物質の層の厚みより大きく、かつ、1.0mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
  6. 分割ターゲットの材料が酸化物半導体膜形成用の材料であり、In−Ga−Zn−O、In−Sn−Ga−O、In−Sn−Zn−O、Al−Zn−Sn−O、ZnO、In−Ga−O中から選択されたいずれか1以上の物質であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
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