JP2010049228A - トナー及び現像剤、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解ないしは分散したトナー組成液を、気相中で液滴化し、次いで該液滴を固化して製造されたトナーであって、前記帯電制御剤がフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を含有する帯電制御剤であるトナー。
【選択図】なし
Description
いずれの現像剤においても、帯電したトナーを静電気力を用いて現像及び転写を行うことが一般に行われている。トナーの帯電量は、トナーの粒径や現像・転写方式により適正値があるため、適正な帯電量が得られることはもちろんであるが、すばやく帯電でき、温度や湿度といった環境条件に影響されずに安定した帯電量を維持できることが、安定した画像形成を行う上で重要となる。さらに、帯電量の平均値が適正値であるだけでなく、個々のトナー粒子それぞれが適正帯電量であり帯電量の分布が狭く、ひとつのトナー粒子内でも帯電サイトの分布が均一であることが高画質を得るために重要となる。
電子写真技術の向上とともに従来からさまざまな帯電制御剤が提案されているが、これら全てを充分に満足させる帯電制御剤は見出されていない。
例えば、負帯電制御剤として2:1型金属錯塩化合物(特許文献1参照)は色相や安全性の面で難があり、サリチル酸と各種金属の化合物(特許文献2参照)は色相の良好なものもあるが安全性の面で難がある。これらに対して色相や安全性改良のため、金属を含まないカリックスアレン化合物(特許文献3参照)やスルホン酸系単量体を含有した共重合体(特許文献4参照)などが提案されているが、帯電の立ち上がり性や環境安定性の面で充分に満足できるとはいいがたい。
近年、懸濁重合法、乳化重合凝集法、ポリマー溶解懸濁重合法といった、いわゆる重合型トナーが検討されている。
これらの重合型トナーは粉砕法トナーに比べて、トナー粒子表面の均一性が得られ易く、粒度分布も狭くできると言った利点があるものの、水系媒体中で分散剤を使用するために、トナーの帯電特性を損なう分散剤がトナー表面に残存して帯電量の環境安定性が損なわれるという問題が発生しやすく、この分散剤をできるだけ除去するために非常に大量の洗浄水を必要とすることが知られており、環境負荷の面から必ずしも満足のいく製法とは言えない。
トナー組成液を気相中で液滴化し粒度分布を狭くする試みとして、圧電パルスを利用して微小液滴を形成し、さらにこれを乾燥固化してトナー化する工法が提案されている(特許文献7参照)。更に、ノズル内の熱膨張を利用し、やはり微小液滴を形成し、さらにこれを乾燥固化してトナー化する工法が提案されている(特許文献8参照)。更には、音響レンズを利用し、同様の処理をする方法が提案されている(特許文献9参照)。しかしながら、これらの方法では、一つのノズルから単位時間あたりに吐出できる液滴数が少なく、生産性が悪いという問題があると同時に、液滴同士の合一による粒度分布の広がりが避けられず、単一分散性という点においても満足のいくものではなかった。
また、この工法で得られるトナーはトナー組成液の表面張力により球形のものとなってしまい、静電潜像担持体から転写されなかったトナーをブレードにてクリーニングすることが非常に困難であるという課題がある。
さらに、トナー組成液を、微小な同開口径の複数のノズルから機械的振動手段により周期的に放出し、気相中で液滴化することによりトナーの粒度分布を非常にシャープとすることができ、より安定した高品質の画像を長期間得ることができることを見出した。
具体的な手段を以下に示した。
(2)前記液滴化が、前記トナー組成液を、同じ開口径の複数のノズルから機械的振動手段により周期的に放出することによって行なわれたことを特徴とする(1)に記載のトナー。
(3)前記同じ開口径の複数のノズルが、機械的振動手段によって振動される薄膜に形成されたものであることを特徴とする(2)に記載のトナー。
(4)前記機械的振動手段が、前記薄膜のノズルを設けた領域の周囲に円環状に形成された振動発生手段であることを特徴とする(3)に記載のトナー。
(5)前記機械的振動手段は、前記薄膜に対して平行な振動面を有し、該振動面が垂直方向に縦振動する振動手段であることを特徴とする(3)に記載のトナー。
(6)前記機械的振動手段は、前記薄膜に対して平行な振動面を有し、該振動面が垂直方向に縦振動する振動手段であり、液の共振現象を利用してトナー組成液を前記薄膜に設けた複数のノズルから周期的に液滴化して放出させたことを特徴とする(3)に記載のトナー。
(7)前記機械的振動手段がホーン型振動子であることを特徴とする(5)又は(6)に記載のトナー。
(8)前記フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を含有する帯電制御剤を、トナー組成物100質量部に対して0.1〜5質量部含有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー。
(9)重量平均粒径が1〜10μmであり、粒度分布(重量平均粒径/個数平均粒径)が、1.00〜1.15の範囲にあることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のトナー。
(10)円形度が、0.94〜0.98の範囲にあることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載のトナー。
(11)少なくとも(1)〜(10)のいずれかに記載のトナーと磁性粒子を含むキャリアとを含有することを特徴とする二成分系の現像剤。
(12)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を(1)〜(10)のいずれかに記載のトナーまたは(11)に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
(帯電制御剤)
本発明のトナーは帯電制御剤として、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を含有する負帯電性の帯電制御剤を用いている。
前記フェノール類とは、1つのフェノール性水酸基を持ち、その水酸基のオルト位には水素が結合しているp−アルキルフェノール、p−アラルキルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸エステルからなる群より選択された少なくとも1種のフェノール化合物を含有しており、前記アルデヒド類としては、パラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド、パラアルデヒド、フルフラールなどのアルデヒドを適宜使用できる。
前記の帯電制御剤であって市販されているものとしては例えば、FCA−N型の縮合系ポリマーを含有した電荷制御剤(藤倉化成株式会社)等が挙げられる。
例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のEー82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
結着樹脂としては従来公知のトナー用結着樹脂が用いられるが、溶剤に溶解させるため架橋構造をもたないものが好ましい。
例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等からなるビニル重合体、これらの単量体の2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。
これらのうち、ポリエステル系樹脂やスチレン系単量体と(メタ)アクリル系単量体の共重合体樹脂が好ましく用いられる。
2価のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、又は、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオール、などが挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される着色剤を適宜選択して使用することができるが、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物、などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、トナーに対して1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
前記マスターバッチの使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、2〜30質量部が好ましい。
前記分散剤の添加量は、着色剤100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。1質量部未満であると分散能が低くなることがあり、50質量部を超えると帯電性が低下することがある。
本発明では、定着時のオフセット防止を目的として離型剤としてワックス類を含有させることができる。
ワックス類としては、特に制限はなく、通常トナー用離型剤として使用されるものを適宜選択して使用することができるが、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類。脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、などが挙げられる。
本発明では、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
前記ワックス又はトナーのDSC測定機器としては、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。測定方法としては、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるものを用いる。
本発明においては、離型剤の添加量がトナーに対して1〜30質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがさらに好ましい。
本発明のトナーは、必要に応じて磁性体を含有させて磁性トナーとすることができる。磁性体としては、例えば、(1)マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄、(2)鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金、(3)及びこれらの混合物、などが用いられる。
磁性体として具体的に例示すると、Fe3O4、γ−Fe2O3、ZnFe2O4、Y3Fe5O12、CdFe2O4、Gd3Fe5O12、CuFe2O4、PbFe12O、NiFe2O4、NdFe2O、BaFe12O19、MgFe2O4、MnFe2O4、LaFeO3、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に、四三酸化鉄、γ−三二酸化鉄の微粉末が好適に挙げられる。
前記異種元素は、磁性体生成時にそれぞれの異種元素の塩を混在させ、pH調整により、粒子中に取り込むことができる。また、磁性体粒子生成後にpH調整、あるいは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより、粒子表面に析出することができる。
また、磁性体の磁気特性としては、10Kエルステッド印加での磁気特性がそれぞれ、抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
前記磁性体は、着色剤としても使用することができる。
結着樹脂、着色剤、帯電制御剤等のトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至は分散することによりトナー組成液を得ることができる。トナー組成液を気相中で液滴化し乾燥してトナーを製造する場合に用いられ、結着樹脂を溶解し、分散体が安定に分散でき、容易に乾燥できる有機溶剤が選択される。
有機溶剤としては、例えば、エーテル類、ケトン類、エステル類、炭化水素類、アルコール類の溶剤が好ましく用いられ、特にテトラヒドロフラン(THF)、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、トルエンが好ましく用いられ、これらは単独でも混合して用いてもかまわない。
トナー組成液の調製には、ホモミキサーやビーズミルなどを用いて、着色剤や離型剤といった分散体がノズルの開口径に対して充分微細とすることがノズルの詰りを防止するために重要となる。
トナー組成液の固形分は5〜40質量%であることが好ましい。固形分が5質量%未満であると生産性が低下するだけでなく、着色剤や離型剤微粒子、磁性体といった分散体が沈降や凝集を起こしやすくなりためトナー粒子ごとの組成が不均一になりやすくトナー品質が低下する場合がある。固形分が40質量%を超えると小粒径のトナーが得られない場合がある。
本発明のトナーには、流動性向上剤を添加してもよい。該流動性向上剤は、トナー表面に添加することにより、トナーの流動性を改善する(トナーを流動しやすくする)ものである。
前記流動性向上剤としては、例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤若しくはシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ、などが挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましく、また、これらをシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカが更に好ましい。
前記流動性向上剤の粒径としては、平均一次粒径として、0.001〜2μmであることが好ましく、0.002〜0.2μmであることがより好ましい。
ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば、AEROSIL(日本アエロジル社商品名、以下同じ)−130、−300、−380、−TT600、−MOX170、−MOX80、−COK84:Ca−O−SiL(CABOT社商品名)−M−5、−MS−7、−MS−75、−HS−5、−EH−5、Wacker HDK(WACKER−CHEMIEGMBH社商品名)−N20 V15、−N20E、−T30、−T40:D−CFineSi1ica(ダウコーニング社商品名):Franso1(Fransi1社商品名)、などが挙げられる。
BET法で測定した窒素吸着による比表面積としては、30m2/g以上が好ましく、60〜400m2/gがより好ましい。
表面処理された微粉体としては、20m2/g以上が好ましく、40〜300m2/gがより好ましい。
これらの微粉体の適用量としては、トナー粒子100質量部に対して0.03〜8質量部が好ましい。
記録紙等にトナーを転写した後、静電潜像担持体や一次転写媒体に残存するトナの除去性を向上させるためのクリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合によって製造されたポリマー微粒子、などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
これらの流動性向上剤やクリーニング性向上剤等はトナーの表面に付着乃至は固定化させて用いられるため、外添剤とも呼ばれており、トナーに外添する方法としては各種の粉体混合機等が用いられる。例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、などが挙げられ、固定化も行う場合はハイブリタイザー、メカノフュージョン、Qミキサー等が挙げられる。
トナー粒径が小さいほど、ドットや細線の再現性が向上し、ざらつきがなくシャープで高品位な画像が得られるが、トナー粒径が小さすぎると見掛けの付着力が増加して現像性や転写性を低下させるため、重量平均粒径として1〜15μmが好ましく、2〜10μmがさらに好ましく、3〜8μmがさらに好ましい。
粒度分布は重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(Dn)の比D4/Dnで表され、D4/Dn=1であれば均一な粒径を持った単分散のトナーであり、通常の粉砕トナーのD4/Dnは分級による生産性の低下を考慮して1.2〜1.4程度である。電子写真現像法は一成分現像方式と二成分現像方式に大別されるが、いずれの現像方式においても現像され易い粒径が存在するため、現像を繰り返すことにより現像装置内に残っているトナーの粒径や粒度分布が変化するため、画像品質が変化してしまうためできるだけ粒度分布が狭いことが望ましい。現像を繰り返しても非常に安定した画像を得るためにはD4/Dnは1.00〜1.15であることが好ましく、さらに好ましくは1.00〜1.10である。
本発明のトナーは、キャリアと混合して二成分現像剤として使用することができる。前記キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイト等のキャリアも樹脂コートキャリアも使用することができる。
前記樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。
該被覆材に使用する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が好適に挙げられる。この他にも、アイオモノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等のキャリアの被覆(コート)材として使用できる樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。
前記樹脂コートキャリアに対する樹脂被覆材の割合としては、適宜決定すればよいが、樹脂コートキャリアに対し0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
2種以上の混合物の被覆(コート)剤で磁性体を被覆する使用例としては、(1)酸化チタン微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコーンオイル(質量比1:5)の混合物12質量部で処理したもの、(2)シリカ微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコーンオイル(質量比1:5)の混合物20質量部で処理したものが挙げられる。
含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メタクリ酸メチル共重合体との混合物、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メタクリル酸メチル共重合体との混合物、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合(共重合体質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共重合質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体(共重合体質量比20〜60:5〜30:10:50)との混合物が挙げられる。
キャリアコアの磁性材料としては、例えば、フェライト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属、又はこれらの合金を用いることができる。
また、これらの磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムが挙げられる。これらの中でも特に、銅、亜鉛、及び鉄成分を主成分とする銅−亜鉛−鉄系フェライト、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分とするマンガン−マグネシウム−鉄系フェライトが好適に挙げられる。
前記キャリアの粒径としては、4〜200μmのものが使用できるが、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。特に、樹脂コートキャリアは、50%粒径が20〜70μmであることが好ましい。
2成分系現像剤では、キャリア100質量部に対して、本発明のトナー1〜100質量部で使用することが好ましく、キャリア100質量部に対して、トナー2〜50質量部で使用するのがより好ましい。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー、または非磁性トナーとしても用いることができる。
従来のトナーの製造方法である粉砕法と本発明の製造方法である噴霧法及び振動噴射法について説明する。
<粉砕法>
従来から行われている一般的なトナーの製造方法であり、トナー組成物を二本ロールや二軸押し出し機などにより溶融混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級を行い、必要に応じてヘンシェルミキサーなどで流動化剤などの外添剤の混合を行う方法である。粗粉砕ではロートプレックスやパルペライザー、微粉砕ではジェットミルやターボミル、分級ではエルボジェットや各種の風力分級装置等の公知の製造装置を用いることができる。
液体を加圧してノズルから噴霧する一流体ノズル(加圧ノズル)噴霧機や液体と圧縮気体を混合して噴霧する多流体スプレーノズル噴霧機、回転する円盤を用いて液体を遠心力により液滴化する回転円盤型噴霧機等を用いて、トナー組成液を気相中で液滴化する方法である。噴霧と乾燥を同時に行うスプレードライシステムとして市販の装置を用いることができるが、十分な乾燥ができない場合は流動床乾燥等の二次乾燥を行い、必要に応じてヘンシェルミキサーなどで流動化剤などの外添剤の混合を行う方法である。
同じ開口径の複数のノズルを有する薄膜を機械的に振動させることによって、該ノズルからトナー組成液を周期的に放出することにより均一粒径の液滴を生成し、乾燥してトナー粒子を得る方法である。機械的振動手段は、ノズルを有する膜に対して垂直方向に振動すればどのような配置でもよいが、本発明においては次の二通りの方式が好ましく用いられる。
一つは、複数のノズルを有する薄膜に対して平行な振動面を有し、垂直方向に縦振動する機械的手段(機械的縦振動手段)を用いる方式であり、他の一つは、複数のノズルを有する薄膜のノズルを設けた領域の周囲に円環状に形成された機械的振動手段(円環状機械的振動手段)を設ける方式である。
以下、各方式について説明する。
まず、機械的縦振動手段を設けたトナー製造装置の一例について図1の模式的構成図を参照して説明する。
トナーの製造装置1はトナー組成液を同じ開口径の複数のノズルから周期的に放出し、気相中で液滴化する周期的液滴化工程における液滴化手段としての液滴噴射ユニット2と、この液滴噴射ユニット2が上方に配置され、液滴噴射ユニット2から放出される液滴化されたトナー組成液の液滴を固化してトナー粒子Tを形成する粒子形成工程における粒子化手段としての粒子形成部3と、粒子形成部3で形成されたトナー粒子Tを捕集するトナー捕集部4と、トナー捕集部4で捕集されたトナー粒子Tがチューブ5を介して移送され、移送されたトナー粒子Tを貯留するトナー貯留手段としてのトナー貯留部6と、トナー組成液10を収容する原料収容部7と、この原料収容部7内から液滴噴射ユニット2に対してトナー組成液10を送液する配管(送液管)8と、稼動時などにトナー組成液10を圧送供給するためのポンプ9とを備えている。
また、原料収容部7からのトナー組成液10は、液滴噴射ユニット2による液滴化現象により自給的に液滴噴射ユニット2に供給されるが、装置稼働時等には上述したように補助的にポンプ9を用いて液供給を行う構成としている。
図2は同液滴噴射ユニット2の概略断面説明図、図3は図2を下側から見た要部底面説明図である。
この液滴噴射ユニット2は、複数のノズル(吐出口)11が形成された薄膜12と、この薄膜12を振動させる機械的振動手段(以下「振動手段という)13と、薄膜12と振動手段13との間にトナー組成液10を供給する貯留部(液流路)14を形成する流路部材15とを備えている。
振動手段13は、ノズル11を有する薄膜12に対して垂直方向の振動を与えるものであれば、どのような配置でもよいが、振動面13aと薄膜12とは平行に配置される。
図示した例では振動発生手段21と振動増幅手段22で構成される振動手段13としてホーン型振動子を用いており、このホーン型振動子は、圧電素子などの振動発生手段21の振幅を振動増幅手段22としてのホーン22Aで増幅することができるため、機械的振動を発生する振動発生手段21自体は小さな振動でよく、機械的負荷が軽減するために生産装置としての長寿命化につながる。
また、振動手段13としては、特に高強度なボルト締めランジュバン型振動子を用いることもできる。このボルト締めランジュバン型振動子は圧電セラミックスが機械的に結合されており、高振幅励振時に破損することがない。
この場合、振動面とは、前記複数のノズルを有する薄膜が貼り合わされた面と定義される。
図7に示す例は、振動手段80(13)として、振動発生部としての圧電体81及び振動増幅部としてのホーン82で構成されるホーン型振動子80を用いて、ホーン82の一部に貯留部(流路)14を形成したものである。この液滴噴射ユニット2は、ホーン型振動子80のホーン82に一体形成した固定部(フランジ部)83によって粒子形成部3(乾燥手段)の壁面に固定されていることが好ましい、振動の損失を防ぐ観点から、図示しない弾性体を用いて固定してもよい。
この液滴噴射ユニット2は、前述した例と同様に、ホーン型振動子を振動手段13を用いて、この振動発生手段13の周囲を囲んでトナー組成液10を供給する流路部材15を配置し、振動発生手段13のホーン22に薄膜12と対向する部分に貯留部14を形成している。さらに、流路部材15の周囲に所要の間隔を置いて気流35を流す気流路37を形成する気流路形成部材36を配置している。なお、図示を簡略化するため、薄膜12のノズル11は1個で示しているが、前述したように複数個設けられている。
また、図10に示すように、複数、例えば制御性の観点からは100〜1,000個の液滴噴射ユニット2を、粒子形成部3を構成する乾燥塔の上部に並べて配置する。これにより、より生産性の向上を図ることができる。
図11は図1に示す装置において液滴噴射ユニットをリング式のものに代えたものである。
リング式の液滴噴射ユニット2について図12〜図14を参照して説明する。なお、図12は同液滴噴射ユニット2の断面説明図、図13は図12を下側から見た要部底面説明図、図14は液滴化手段の概略断面説明図である。
この液滴噴射ユニット2は、少なくともトナー組成液10を液滴化して放出させる液滴化手段16と、この液滴化手段16にトナー組成液10を供給する貯留部(液流路)14を形成した流路部材15とを備えている。
次に、この液滴化手段としての液滴噴射ユニット2による液滴形成のメカニズムについて説明する。
上述したように液滴噴射ユニット2は、貯留部14に臨む複数のノズル11を有する薄膜12に、機械的振動手段である振動手段13によって発生した振動を伝播させて、薄膜12を周期的に振動させ、比較的大面積(φ1mm以上)の領域に複数のノズル11を配置し、それら複数のノズル11より液滴を周期的に、安定に形成して放出することができるようになる。
また、図19、図20に示すような、より高次のモードが存在することが知られている。これらのモードは、円形膜内に、同心円状に節を1乃至複数持ち、実質的に軸対称な変形形状である。また、図21に示すように、中心部が凸形状12cとすることで液滴の進行方向を制御し、かつ振動振幅量を調整することが可能である。
Pac(r,t)=Zr・Vm(r,t) (1)
膜の振動速度Vmは時間とともに周期的に変動しているため時間(t)の関数であり、例えばサイン波形、矩形波形など、様々な周期変動を形成することが可能である。また、前述のとおり、膜の各所で振動方向の振動変位は異なっており、Vmは、膜上の位置座標の関数でもある。本発明で用いられる膜の振動形態は、上述のとおり軸対象である。したがって、実質的には半径(r)座標の関数となる。
気相へ周期的に排出されたトナー組成液は、液相と気相との表面張力差によって球体を形成するため、液滴化が周期的に発生する。
更には、前記音圧の変位量が、10kPa以上となることによって、上述の微粒子分散促進作用がより好適に発生する。
トナー組成液の条件を変更し、粘度20mPa・s以下、表面張力20乃至75mN/mの領域においてサテライトの発生開始領域が同様であったことから、前記音圧の変位量が、500kPa以下であることが必要となる更に好適には、100kPa以下である。
ノズルを有する薄膜は、先にも述べたように、トナー組成物の溶解乃至分散液を、吐出させて液滴とする部材である。
この薄膜12の材質、ノズル11の形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、薄膜12は厚み5〜500μmの金属板で形成され、かつ、ノズル11の開口径が3〜30μmであることが、ノズル11からトナー組成液10の液滴を噴射させるときに、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から好ましい。なお、前記ノズル11の開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。また、複数のノズル11の個数は、2ないし3000個が好ましい。
液共振方式のトナーの製造装置の一例を図31に、液滴噴射ユニット例を図32に示した。その基本的な構成は機械的縦振動方式とほぼ同一であるが、機械的縦振動方式が振動発生手段によりノズルを有する薄膜を振動させて液滴化しているのに対して、液共振方式ではノズルを有する薄膜の振動によるのではなく、液の共振により液滴化している点が異なる。
したがって、薄膜は振動しない程度に強度を高めている。材質としては、シリコンやシリコン酸化物などが用いられ、シリコン基板、特にSOI(Silicon on Insulator)基板を用いることがノズルの形成の面でも望ましい。なお、ノズルの開口径に対して膜厚が非常に厚い場合はノズルの断面形状を2段型とすることにより吐出性が向上する。
この液滴噴射ユニット2は、複数のノズル(吐出口)11が形成された薄膜12と、振動手段13と、薄膜12と振動手段13との間に少なくとも樹脂、着色剤、及び特定のフェノール系樹脂を含有するトナー組成液10を供給する貯留部(液流路)14を形成する貯留部構成部材15とを備えている。振動手段と貯留部壁との間には、振動を伝達させないための、振動分離部材26により位置を固定されている構成が望ましいが、振動手段の、振動振幅の小さい節の部分27を介して壁に直接固定する形態でも構わない。液貯留部14には、液供給、及び液循環に用いる配管18を通じてトナー組成液10が供給される。
振動手段13や振動増幅手段22は前述の機械的縦振動手段を用いる膜振動方式の説明において記述したものが同様に使用できる。
振動手段13は、例えば積層型PZTや、後述する超音波振動子と超音波ホーンを組み合わせたものなど、高い振幅において機械的超音波振動を液に与えることができるものであればどのようなものでも構わない。
複数のノズルを設けた薄膜を機械的に振動させる場合はノズル詰りが発生しづらいという利点があるが、薄膜面積が広いと均一振動が得られずに液滴の粒度分布なる場合がある。これに対し、液共振方式は各ノズルにほぼ等しい振動圧力が与えられるため広い薄膜でも狭粒度分布の液滴が得られやすい。
液滴から溶剤を除去する乾燥工程(粒子形成工程)は、加熱した乾燥窒素などの気体中に液滴を放出し行われる。必要であれば、さらに流動床乾燥や真空乾燥といった二次乾燥が行われる。
上記のトナーの製造方法のうち、本発明で採用するトナー組成液を気相中で液滴化した後乾燥を行う、噴霧法や振動噴射法により得られたトナーは優れた帯電特性が得られ、ブレードクリーニング性に優れる非球形形状が得られる。トナー組成液を気相中で液滴化した後乾燥を行ったトナー粒子の表面を、TOF−SIMSにて分析を行ったところ、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体の添加量の増加とともに、結着樹脂固有成分の強度が急激に低下しており、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体がトナー表面に多く偏在していることを示唆する結果が得られた。
このように、トナー表面にフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を含有する帯電制御剤が多く存在することにより粉砕法トナーに比べて良好な帯電性が得られていると考えられる。
また、トナー表面に前記帯電制御剤が偏在することの理由は明らかではないが、トナー表面に帯電制御剤が偏在することにより、乾燥時に表面に存在する帯電制御剤が先に乾燥し(皮張りし)、内部の結着樹脂中の溶剤が後から抜けることにより凹みが生じてトナーの非球形化(異形化)が生じると考えられる。
さらに、振動噴射法では噴霧法に比べて非常にシャープな粒度分布が得られるため、トナー粒子間の帯電量のばらつきが少ないためと思われるが、実使用時での画像の安定性に優れていた。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を本発明のトナーまたは現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程等を有してなる。
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段と、可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、材質としては、有機感光体やアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体などが挙げられる。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、前記トナー入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、本発明の前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。該現像剤に含まれるトナーは、本発明の前記トナーである。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記中間転写体もしくは前記記録媒体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、120〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する一の態様について、図22を参照しながら説明する。図23に示す画像形成装置800は、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム810(以下「感光体810」という)と、前記帯電手段としての帯電ローラ820と、前記露光手段としての露光装置830と、前記現像手段としての現像装置840と、中間転写体850と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置860と、前記除電手段としての除電ランプ870とを備える。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置1022及び定着装置1025の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置1028が配置されている。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス1032上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス1032上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体1033及び第2走行体1034が走行する。このとき、第1走行体1033により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体1034におけるミラーで反射し、結像レンズ1035を通して読取りセンサ1036で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
本発明の画像形成方法及び前記画像形成装置では、シャープな粒度分布を有し、帯電性、環境性、経時安定性などのトナー特性が良好である本発明の前記トナーを用いているので、高画質画像を形成することができる。
まず、実施例、比較例で用いた原料及び得られたトナーについての評価方法について述べる。
<重量平均分子量Mw>
結着樹脂のTHF溶解分の分子量分布はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー) 測定装置GPC−150C(ウォーターズ社製)によって測定した。カラムにはKF801〜807(ショウデックス社製)を使用した。測定は以下の方法で行う。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流した。結着樹脂0.05gをTHF5gに十分に溶かした後、前処理用フィルター(例えば、孔径0.45μm クロマトディスク(クラボウ製))で濾過し、最終的に試料濃度として0.05〜0.6質量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。結着樹脂のTHF溶解分の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn、ピークトップ分子量Mpの測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えばPressureChemical Co.、あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
結着樹脂10gを秤量し、これにTHF90gを加えて、20℃で撹拌子を用いて60分間撹拌した後、20℃で20〜30時間放置する。20〜30時間後、THF不溶解分が沈降するので、これを濾紙にて分離する。濾紙にはFILTER PAPER No.7(アドバンテック社製)を用い、濾紙上に分離された不溶分をTHFで良く洗浄しながら吸引濾過を行った。分離した不溶分を120℃で3時間加温し、THFを揮発させた後、質量を秤量する。本発明におけるTHF不溶解分は10gに対する秤量値の割合(質量%)で求められる。
本発明のトナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的にはガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とした。トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定後、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。粒度分布の指標としては、トナーの重量平均粒径(D4)を個数平均粒径(Dn)で除したD4/Dnを用いる。完全に単分散であれば1となり、数値が大きいほど分布が広いことを意味する。
フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。真球であれば円形度は1となる。
(常温常質品の帯電量の測定)
トナー母体粒子4質量部に対して、磁性キャリア96質量部を20℃/50%RHの環境に24時間暴露した後、その環境内でトナー及びキャリアをボールミル内に投入し、30秒間、10分間、及び30分間ボールミルで混合し、二成分現像剤常温常湿30秒撹拌品及び10分撹拌品、30分撹拌品を作成し、後述するブローオフ法にて帯電量を測定した。
30秒撹拌品の帯電量が10分撹拌品の帯電量に近いほど帯電の立ち上がり性が良いといえ、30分撹拌品の帯電量が10分撹拌品の帯電量に近いほど帯電の安定性がよいといえる。
(高温高湿品の帯電量の測定)
また、トナー母体粒子4質量部と、磁性キャリア96質量部とを30℃/90%RHの環境に24時間暴露した後、その環境内でトナー及びキャリアをボールミル内に投入し、10分間ボールミルで混合し、二成分現像剤高温高湿品を作成し、ブローオフ法にて帯電量を測定した。
高温高湿品の帯電量と常温常湿10分撹拌品の帯電量の差が小さい方が耐環境安定性に優れているといえる。
現像剤6gを、両底面に目開き20μmのステンレス製メッシュを設けた金属性円柱容器に入れ、窒素ガスを吹き付けてトナーのみを除去し、残ったキャリアの電荷qを計測し、除去されたトナーの質量mで除したq/mとして帯電量を求めた。
現像剤を、リコー社製の複写機(Imagio Neo C285)に入れ、リコー社製タイプ6000ペーパーを用いて、30℃/90%RH及び10℃/30%RHの環境にて、画像の面積率が2%、10%、50%の画像を連続して各100枚出力し、画像を評価した結果を表1に示した。なお、いずれの環境及び画像面積率でも100枚目の画像が初期画像と同等の良好な画像であった場合は○、いずれかの環境及び画像面積率で100枚目の画像が初期画像より明らかな変化を生じた場合は×で示した。
各現像剤を、市販の複写機(イマジオネオC325、株式会社リコー製)に入れ、画像面積率30%の画像を現像し、転写紙に転写後、感光体に残存する転写残のトナーをクリーニングブレードでクリーニングしている最中に複写機を停止させ、クリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で10箇所測定し、その平均値と単にテープを白紙に貼った時の測定結果との差を求め、下記基準により評価した。なお、クリーニングブレードは2万枚クリーニング後のものを用いた。
〔評価基準〕
◎(極めて良好):差が0.01以下
○(良好) :差が0.015以下
×(不良) :差が0.015を超える
−着色剤分散液の調製−
先ず、着色剤としての、カーボンブラックの分散液を調製した。
カーボンブラック(Regal400;Cabot社製)20質量部、顔料分散剤2質量部を、酢酸エチル78質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。該顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、凝集体を完全に除去した二次分散液を調製した。更に、1μmの細孔を有するフィルター(PTFE製)を通過させ、サブミクロン領域まで分散させた液を調製した。
撹拌羽と温度計をセットした容器に、結着樹脂としてのポリエステル樹脂(重量平均分子量:Mw=30000、THF不溶分=0、Tg=60℃)30質量部、カルナバワックス10質量部、酢酸エチル160質量部を仕込み、85℃に加温し20分間撹拌しポリエステル樹脂及びカルナバワックスを溶解させた後、急冷しカルナバワックスの微粒子を析出させた。このワックス分散液を0.1μmφのジルコニアビーズを充填したスターミルLMZ06(アシザワファインテック(株)製)を用いて強力なせん断力によりさらに細かく分散し、ワックスの平均粒径が0.3μm、最大粒径が0.8μm以下になるよう調整した。ワックスの粒径測定はマイクロトラック社製のNPA150を用いた。
前記カーボンブラック分散液を50質量部
前記ワックス分散液を100質量部
ポリエステル樹脂(重量平均分子量:Mw=30000、THF不溶分=0、Tg=60℃)の固形分20質量%酢酸エチル溶液を337.5質量部
フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCA−2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液を10質量部
酢酸エチル2.5質量部
を攪拌羽を有するミキサーを使用し10分間撹拌混合し、固形分が20質量%のトナー組成液を調製した。
得られたトナー組成液をノズル径250μmの二流体ノズルを用いて空気圧0.15MPaにて45℃の窒素中に噴霧し、サイクロンで捕集した後、40℃/90%RHで1日間、40℃/50%RHで3日間送風乾燥を行い、黒色微粒子を得た。
更にこの黒色微粒子を風力分級により粒度分布を整え、重量平均粒径が6.8μm、重量平均粒径/個数平均粒径(D4/Dn)が1.23、円形度0.97のフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を1.5質量%含有したトナー母体粒子aを作製した。
シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコ−ン) 100質量部
トルエン 100質量部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 5質量部
カーボンブラック 10質量部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、コート層形成液を調製した。このコート層形成液を流動床型コーティング装置を用いて、粒径50μmの球状マグネタイト1000部の表面にコーティングして磁性キャリアを得た。
トナー母体粒子aと磁性キャリアとを用いて二成分現像剤常温常湿30秒撹拌品及び10分撹拌品、30分撹拌品を作成し、ブローオフ法にて帯電量を測定した。
また、トナー母体粒子aと磁性キャリアとを用いて二成分現像剤高温高湿品を作成し、ブローオフ法にて帯電量を測定した。評価結果を表1に示す。
実施例1の現像剤は充分な帯電量が得られ、帯電の立ち上がり性や安定性、帯電量の耐環境変動性は良好であった。
トナー母体粒子a99.0質量部に、外添剤として疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン社製)1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーAを作製した。
得られたトナーA4質量部に対して、上記磁性キャリア96質量部を20℃/50%RHの環境に24時間暴露した後、その環境内でトナー及びキャリアをボールミル内に投入し、10分間ボールミルで混合し、二成分現像剤を作成した。
得られた現像剤を用いて、評価方法の項に示したような環境条件や画像面積を変えた画像安定性評価およびクリーニング性評価を行った結果を表1に示したが、いずれの画像も良好な画像であり、ブレードクリーニング性も良好であった。
−トナー組成液の調製−
実施例1と同様に作成したカーボンブラック分散液を50質量部
実施例1と同様に作成したワックス分散液を100質量部
ポリエステル樹脂(重量平均分子量:Mw=30000、THF不溶分=0、Tg=60℃)の固形分20質量%酢酸エチル溶液を337.5質量部
フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCAー2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液を10質量部
酢酸エチル502.5質量部
を攪拌羽を有するミキサーを使用し10分間撹拌混合し、固形分が10質量%のトナー組成液を調製した。
得られたトナー組成液を、図11に示した振動発生手段(圧電体)を円環状に形成したリング型振動子のヘッドに供給し、下記のトナー作製条件で45℃の窒素中に液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集した後、40℃/90%RHで1日間、40℃/50%RHで3日間送風乾燥を行い、重量平均粒径が5.1μm、重量平均粒径/個数平均粒径(D4/Dn)が1.12でシャープな粒度分布の円形度0.96のフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を1.5質量%含有したトナー母体粒子bを作製した。 使用したノズルプレートは、外径8.0mmで厚み20μmのニッケル板に、真円形状の直径8μmの吐出孔を、電鋳法による加工で作製した。吐出孔は各吐出孔間の距離が100μmとなるように千鳥格子状に、ノズルプレート中心の約5mmφの範囲にのみ設けた。この場合の有効吐出孔数は約1000個となる。
乾燥空気流量 :分散用窒素ガス 2.0L/分、
装置内乾燥窒素ガス 30.0L/分
装置内温度 :38〜40℃
ノズル振動数 :98kHz
圧電体印加電圧 :10V
このトナー母体粒子bを用いて、実施例1と同様に帯電特性の測定及び現像剤の作製、画像安定性、クリーニング性の評価を行った結果を表1に示したが、充分な帯電量が得られ、帯電の立ち上がり性や安定性、帯電量の耐環境変動性は良好であり、画像安定性評価でもいずれの画像も良好な画像であり、クリーニング性も良好であった。
実施例2で得られたトナー組成液を用いて、図1に示したトナー製造装置の、ノズル1に供給し、下記のトナー作製条件で45℃の窒素中に液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集した後、40℃/90%RHで1日間、40℃/50%RHで3日間送風乾燥を行い、重量平均粒径が5.0μm、重量平均粒径/個数平均粒径(D4/Dn)が1.07で非常にシャープな粒度分布で、円形度0.96のフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を1.5質量%含有したトナー母体粒子cを作製した。
使用したノズルプレートは、外径8.0mmで厚み20μmのニッケル板に、真円形状の直径8μmの吐出孔を、電鋳法による加工で作製した。吐出孔は各吐出孔間の距離が100μmとなるように千鳥格子状に、ノズルプレートの中心の約5mmφの範囲にのみ設けた。この場合の計算上の有効吐出孔数は1000個となる。
乾燥空気流量 :分散用窒素ガス 2.0L/分、
装置内乾燥窒素ガス 30.0L/分
装置内温度 :38〜40℃
ノズル振動数 :180kHz
圧電体印加電圧 :10V
トナー母体粒子cの電子顕微鏡写真を図27に示す。
トナー母体粒子cの重量平均粒径(D4)は5.0μm、でありDv/Dnは1.06で非常にシャープな粒度分布であった。
このトナー母体粒子cを用いて、実施例1と同様に帯電特性の測定及び現像剤の作製、画像安定性の評価を行った結果を表1に示したが、充分な帯電量が得られ、帯電の立ち上がり性や安定性、帯電量の耐環境変動性ともに良好であり、画像安定性評価でもいずれの画像も良好な画像であり、クリーニング性も良好であった。
実施例3のトナー組成液の調製におけるポリエステル樹脂(重量平均分子量:Mw=30000、THF不溶分=0、Tg=60℃)の固形分20質量%酢酸エチル溶液を342.5質量部、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCA−2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液を3.33質量部、酢酸エチルを504.17質量部に変えた以外は実施例3と同様にトナーを作成し、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を0.5質量%含有したトナー母体粒子dを作成した。実施例1と同様に評価を行った。
トナー母体粒子dの電子顕微鏡写真を図28に示す。
結果を表1に示したが、重量平均粒径(D4)は5.0μm、でありDv/Dnは1.08で非常にシャープな粒度分布であり、円形度は0.98であった。帯電量はやや低下したが帯電の立ち上がり性や安定性は良好であった。帯電量の耐環境変動性はやや低下し、画像安定性評価からは、30℃/90%RHで画像面積が10%及び50%の場合は100枚目の画像にわずかな地肌汚れが生じており、クリーニング性も若干低下していた。
実施例3のトナー組成液の調製におけるポリエステル樹脂(重量平均分子量:Mw=30000、THF不溶分=0、Tg=60℃)の固形分20質量%酢酸エチル溶液を330.0質量部、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCA−2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液を20.0質量部、酢酸エチルを500.0質量部に変えた以外は実施例3と同様にトナーを作成し、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を3.0質量%含有したトナー母体粒子eを作成し、実施例1と同様の評価を行った。
トナー母体粒子eの電子顕微鏡写真を図29に示す。
結果を表1に示したが、重量平均粒径(D4)は5.0μm、でありDv/Dnは1.07で非常にシャープな粒度分布であり、円形度は0.95で、充分な帯電量が得られ、帯電の立ち上がり性や安定性、帯電量の耐環境変動性ともに良好であり、画像安定性評価でもいずれの画像も良好な画像であり、クリーニング性も良好であった。
実施例2で得られたトナー組成液を、図31に示したトナー製造装置の液滴噴射ユニットに供給し、45℃の窒素中に液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集しトナーを作製した。
薄膜(ノズルプレート)は500μm厚のSOI基板を用い、ノズルは図33に示す115開口部直径が100μm、116開口部直径が8.5μmの2段形状(凸形状)として形成し、116開口部を液が放出される側として用いた。各吐出孔間の距離が100μmとなるように千鳥格子状に設けた。液貯留部は均等分割された液貯留領域で構成されているものを用いた。本実施例で用いた加振周波数及び液貯留部の構成を以下に示す。
<液貯留部構成及び駆動周波数>
加振周波数:32.7kHz(共振周波数)
液貯留部分割数(液貯留領域の個数):6
液貯留部長手方向寸法A:8mm
液貯留部短手方向寸法B:8mm
1の液貯留領域当りのノズル数:480
このトナー母体粒子fを用いて、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示したが、充分な帯電量が得られ、帯電の立ち上がり性や安定性、帯電量の耐環境変動性ともに良好であり、画像安定性評価でもいずれの画像も良好な画像であり、クリーニング性も良好であった。
結着樹脂:ポリエステル樹脂 83.5質量部
(重量平均分子量:Mw=30000、THF不溶分=0、Tg=60℃)
着色剤 :カーボンブラック(「MOGUL L」、キャボット社製) 10質量部
帯電制御剤:フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた
重縮合体 1.5質量部
離型剤 :カルナウバワックス 5質量部
をヘンシェルミキサー(「MF20C/I型」、三井三池加工機株式会社製)に仕込み、十分攪拌混合した後、2軸押出機(東芝機械株式会社製)にて混練し、冷却した2本ロールで圧延した後、スチールベルト上で冷却した。ここで、前記混練は、2軸押出機出口での混練生成物の温度が120℃前後となるように設定して行った。次いで、ロートプレックスにて粗粉砕し、ジェットミルにて微粉砕し、風力分級により粒度分布を整え、重量平均粒径が約7.1μm、重量平均粒径/個数平均粒径(D4/Dn)が1.25、円形度が0.95のフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を1.5質量%含有した粉砕法トナー母体粒子gを作製した。
実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示したが、実施例1と比べて帯電量が低く、帯電の立ち上がり性や安定性、帯電量の耐環境変動性ともに実施例1に比べて劣っていた。画像安定性評価からは、30℃/90%RHで画像面積が50%の場合は100枚目の画像に地肌汚れが生じていたが、クリーニング性は良好であった。
実施例1において、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCA−2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液をサリチル酸亜鉛化合物(E−84 オリエント化学社製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液に変えた以外は実施例1と同様にトナー母体粒子hを作成し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示した。重量平均粒径(D4)は6.1μm、でありDv/Dnは1.24であり、円形度は1.00と球形のトナーであり、実施例1に比べて帯電量が低く、帯電の立ち上がり性や安定性及び帯電量の耐環境変動性ともに劣っていた。画像安定性評価からは、30℃/90%RHで画像面積が50%の場合は100枚目の画像に地肌汚れが生じており、クリーニング性も実施例1より劣っていた。
実施例2において、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCAー2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液をサリチル酸亜鉛化合物(E−84 オリエント化学社製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液に変えた以外は実施例1と同様にトナー母体粒子iを作成し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示した。重量平均粒径(D4)は5.0μm、でありDv/Dnは1.14であり、円形度は1.00と球形のトナーであり、実施例2に比べて帯電量が低く、帯電の立ち上がり性や安定性及び帯電量の耐環境変動性ともに劣っていた。画像安定性評価からは、30℃/90%RHで画像面積が50%の場合は100枚目の画像に地肌汚れが生じており、クリーニング性も実施例2より劣っていた。
実施例3において、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCA−2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液をサリチル酸亜鉛化合物(E−84 オリエント化学社製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液に変えた以外は実施例1と同様にトナー母体粒子jを作成し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示した。重量平均粒径(D4)は5.0μm、でありDv/Dnは1.09であり、円形度は1.00と球形のトナーであり、実施例3に比べて帯電量が低く、帯電の立ち上がり性や安定性及び帯電量の耐環境変動性ともに劣っていた。画像安定性評価からは、30℃/90%RHで画像面積が50%の場合は100枚目の画像に地肌汚れが生じており、クリーニング性も実施例3より劣っていた。
実施例3において、フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体(FCA−2508N 藤倉化成(株)製)の固形分15質量%酢酸エチル溶液を添加しない以外は実施例3と同様にトナー母体粒子kを作成し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示した。
トナー母体粒子kの電子顕微鏡写真を図30に示す。
重量平均粒径(D4)は5.1μm、でありDv/Dnは1.08であり、円形度は1.00と球形のトナーであり、実施例3に比べて帯電量が低く、帯電の立ち上がり性や安定性及び帯電量の耐環境変動性ともに劣っていた。画像安定性評価からは、30℃/90%RHで画像面積が10%および50%の場合は100枚目の画像に地肌汚れが生じており、クリーニング性も実施例3より劣っていた。
1 トナーの製造装置
2 液滴噴射ユニット
3 粒子形成部(溶媒除去部)
4 トナー捕集部
5 チューブ
6 トナー捕集部
7 原料収容部
8 配管
9 ポンプ
10 トナー組成液
11 ノズル
12 薄膜
13 振動手段
13a振動面
14 貯留部
15 流路部材
16 液滴化手段
17 振動発生手段(電気機械変換手段)
18 液供給チューブ
19 気泡排出チューブ
21 振動発生手段
21A 圧電体
22 振動増幅手段
22A ホーン
23 駆動回路(駆動信号発生源)
24 通信手段
31 液滴
35 気流
36 気流路形成部材
37 気流路
80 ホーン型振動子
81 圧電体
82 ホーン
83 固定部
90 ランジュバン型振動子
91 圧電体
92 ホーン
T トナー粒子
61 現像装置
63 クリーニング装置
64 除電器
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146、148 給紙路
147 搬送ローラ
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
701 静電潜像担持体
702 帯電手段
703 露光
704 現像手段
705 記録媒体
707 クリーニング手段
708 転写手段
800、900 画像形成装置
810 感光体
820 帯電ローラ
830 露光装置
840 現像装置
841 現像ベルト
842K、842Y、842M、842C 現像剤収容部
843K、843Y、843M、843C 現像剤供給ローラ
844K、844Y、844M、844C 現像ローラ
845K ブラック現像ユニット
845Y イエロー現像ユニット
845M マゼンタ現像ユニット
845C シアン現像ユニット
850 中間転写体
851 ローラ
858 コロナ帯電器
860 クリーニング装置
870 除電ランプ
880 転写ローラ
890 中間転写体用クリーニングブレード
895 記録媒体
1010 静電潜像担持体
1014、1015、1016 支持ローラ
1017 中間転写体クリーニング装置
1018 画像形成手段
1021 露光装置
1022 二次転写装置
1023 ローラ
1024 二次転写ベルト
1025 定着装置
1026 定着ベルト
1027 加圧ローラ
1028 シート反転装置
1032 コンタクトガラス
1033 第1走行体
1034 第2走行体
1035 結像レンズ
1036 読取りセンサ
1049 レジストローラ
1050 中間転写体
1055 切換爪
1056 排出ローラ
1057 排紙トレイ
1062 転写帯電器
1 トナーの製造装置
2 液滴噴射ユニット
3 粒子形成部(溶媒除去部)
4 トナー捕集部
5 チューブ
6 トナー貯留部
7 原料収容部
8 配管
9 ポンプ
10 トナー組成液
11 ノズル
12 薄膜
13 振動手段
13a振動面
14 貯留部
15 貯留部構成部材
18 液供給チューブ
21 振動発生手段
22 振動増幅手段
23 駆動回路(駆動信号発生源)
24 通信手段
26 振動分離部材
27 振動手段の、振動振幅の小さい節の部分
29 液貯留領域
31 液滴
35 気流
111 レジスト
112 支持層
113 誘電体層
114 活性層
115 第1のノズル孔
116 第2のノズル孔
T トナー粒子
Claims (12)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解ないしは分散したトナー組成液を、気相中で液滴化し、次いで該液滴を固化して製造されたトナーであって、前記帯電制御剤がフェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を含有する帯電制御剤であることを特徴とするトナー。
- 前記液滴化が、前記トナー組成液を、同じ開口径の複数のノズルから機械的振動手段により周期的に放出することによって行なわれたことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記同じ開口径の複数のノズルが、機械的振動手段によって振動される薄膜に形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載のトナー。
- 前記機械的振動手段が、前記薄膜のノズルを設けた領域の周囲に円環状に形成された振動発生手段であることを特徴とする請求項3に記載のトナー。
- 前記機械的振動手段は、前記薄膜に対して平行な振動面を有し、該振動面が垂直方向に縦振動する振動手段であることを特徴とする請求項3に記載のトナー。
- 前記機械的振動手段は、前記薄膜に対して平行な振動面を有し、該振動面が垂直方向に縦振動する振動手段であり、液の共振現象を利用してトナー組成液を前記薄膜に設けた複数のノズルから周期的に液滴化して放出させたことを特徴とする請求項3に記載のトナー。
- 前記機械的振動手段がホーン型振動子であることを特徴とする請求項5又は6記載のトナー。
- 前記フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応により得られた重縮合体を含有する帯電制御剤を、トナー組成物100質量部に対して0.1〜5質量部含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のトナー。
- 重量平均粒径が1〜10μmであり、粒度分布(重量平均粒径/個数平均粒径)が、1.00〜1.15の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のトナー。
- 円形度が、0.94〜0.98の範囲にあることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のトナー。
- 少なくとも請求項1〜10のいずれかに記載のトナーと磁性粒子を含むキャリアとを含有することを特徴とする二成分系の現像剤。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項1〜10のいずれかに記載のトナーまたは請求項11に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
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