JP2012226096A - トナーの製造方法及びトナーの製造装置 - Google Patents

トナーの製造方法及びトナーの製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012226096A
JP2012226096A JP2011093225A JP2011093225A JP2012226096A JP 2012226096 A JP2012226096 A JP 2012226096A JP 2011093225 A JP2011093225 A JP 2011093225A JP 2011093225 A JP2011093225 A JP 2011093225A JP 2012226096 A JP2012226096 A JP 2012226096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
toner
droplet
column resonance
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011093225A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5754225B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Norikane
義浩 法兼
Takashi Ogaki
傑 大垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2011093225A priority Critical patent/JP5754225B2/ja
Priority to US13/445,236 priority patent/US8741531B2/en
Publication of JP2012226096A publication Critical patent/JP2012226096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5754225B2 publication Critical patent/JP5754225B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/09Colouring agents for toner particles
    • G03G9/0902Inorganic compounds
    • G03G9/0904Carbon black
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0804Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
    • G03G9/0806Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium whereby chemical synthesis of at least one of the toner components takes place
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08702Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08704Polyalkenes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08702Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08706Polymers of alkenyl-aromatic compounds
    • G03G9/08708Copolymers of styrene
    • G03G9/08711Copolymers of styrene with esters of acrylic or methacrylic acid
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08784Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775
    • G03G9/08786Graft polymers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Glanulating (AREA)

Abstract

【課題】連続駆動による液体の連続的な吐出が実現でき、生産性が向上し、複数の吐出孔から形成される液滴における粒度分布の均一性が高く、小粒径で粒度分布が狭いトナーを効率よく生産することができ、高精細な画像を長期にわたって形成することが可能なトナーの製造方法の提供。
【解決手段】複数の吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出する液滴吐出工程と、液滴を固化する液滴固化工程とを含み、液滴吐出工程において、吐出孔が形成された液柱共鳴液室内のトナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、圧力定在波の腹となる領域に形成された吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出し、圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍のトナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたトナーの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナーの製造方法及びトナーの製造装置に関する。
従来、トナーの製造方法の一般的な方法として粉砕法が知られている。この粉砕法では、先ずトナー組成物を二本のロールや二軸の押出機などにより溶融混練して冷却した後、粗粉砕処理、微粉砕処理、分級処理が行われる。必要に応じて、ヘンシェルミキサーなどで流動化剤などの外添剤の混合処理が行われる。前記粗粉砕処理では、ロートプレックス、パルペライザーなどが用いられ、前記微粉砕処理では、ジェットミル、ターボミルなどが使用される。また、前記分級処理では、エルボジェット、各種の風力分級装置などの公知の製造装置が用いられる。
粉砕法以外の他のトナー製造方法として、噴霧法が知られている。前記噴霧法は、一流体吐出孔(加圧吐出孔)噴霧機、多流体スプレー吐出孔噴霧機、回転円盤型噴霧機などを用いてトナー組成液を気相中で液滴化する方法である。前記一流体吐出孔噴霧機は、液体を加圧して吐出孔から噴霧する装置である。前記多流体スプレー吐出孔噴霧機は、一流体吐出孔噴霧機に比べて、液体と圧縮気体を混合して噴霧するためより微細な液滴を形成できる装置であり、二流体や四流体スプレー噴霧機が一般的に用いられる。前記回転円盤型噴霧機は、回転する円盤を用いて液体を遠心力により液滴化する装置である。そして、このような噴霧法では、噴霧と乾燥を同時に行うスプレードライシステムという市販の装置を用いることができる。このスプレードライシステムを用いても十分な乾燥ができない場合は、流動床乾燥等の二次乾燥を行い、必要に応じてヘンシェルミキサーなどで流動化剤などの外添剤の混合を行う。
しかしながら、前記粉砕法や前記噴霧法で小粒径のトナーを製造すると微粉含有量が非常に多くなるという欠点がある。微粉は、キャリアや現像装置を汚染しやすいため分級工程で除去せねばならないが、多くの微粉を除去するため、生産性の低下や製造コストが高くなるという問題がある。
また、さらなる他のトナー製造方法として、噴射造粒法が知られている。この噴射造粒法は、前記噴霧法のように液体を滴化して固化させる部分は同一であるが、振動発生手段を用いてトナーと同程度の直径を持つ吐出孔から液滴を吐出する部分で異なる。この噴射造粒法の一つとして、加圧室を一方向に加圧してノズルから液柱を発生させ、微弱な超音波振動によって液柱を分断して液滴化し、これを乾燥固化してトナー化するトナー製造方法及びその装置が提案されている(特許文献1参照)。このようなトナー製造装置では、液滴噴射ユニットの加圧室に供給するトナー組成液を収容するトナー組成液収容器を備え、このトナー組成液収容器には、収容されるトナー組成液を撹拌して、流れを生じさせる撹拌部材が配置されていることが一般的である。そして、トナー組成液収容器では撹拌部材によって流れを生じさせることで、トナー組成液中で各材料が均一に分散した状態を保つことができ、トナー組成液中で各材料が不均一に分散した材料不均一分散状態となることを抑制できる。このトナー製造装置では、トナー組成液収容器から供給された液滴噴射ユニットの加圧室内のトナー組成液に対して一方向に加圧して貫通孔より液柱を形成する。そして、形成された液柱に振動発生手段によって微小な振動を与えてレイリー分裂を誘起させて均一な液滴を形成している。そして、その液滴を固化させてトナー母体粒子を製造する。このようなレイリー分裂方式は、液を加圧して吐出させるため、振動発生手段による微弱な振動を発生させるだけでよく、低い電圧で粒子化することが可能であるというメリットがある。
しかしながら、前記トナー製造方法及びその装置では、レイリー分裂を利用し、吐出孔の内径の2倍程度となる粒径の液滴を形成するため、小粒径のトナーを製造する際、吐出孔の内径を小さくする必要があり、更には貯留部においてトナー組成液が一方向的に加圧されるため、トナーの組成によってノズル内部にトナー成分が詰まってしまう問題があった。
さらに、前記噴射造粒法を用いた他の従来例として、ヘッド部ではトナー原料を貯留する原料貯留部に貯留されている原料全体を均一に加圧して吐出させる加圧パルス動作が行われ、吐出孔からトナー原料が吐出される液滴吐出方法が知られている(特許文献2参照)。以下、この文献に開示されている液滴吐出の原理について図15を用いて概説する。図15中には原料貯留部内の圧力値も併記してある。この液滴吐出方法は、原料貯留部内で以下に示す3つの状態を繰り返す動作を行い、間欠的に液滴を形成する方法である。ヘッド部は第一の状態として、吐出信号が入力されていない、すなわち、図15の(a)に示すように、圧電体に変形が生じず、原料貯留部には容積変化が生じず、吐出孔から原料液は吐出されない状態にある。次に、第二の状態として、吐出信号が入力され、図15の(b)、(c)に示すように、圧電体が原料貯留部内部側に変位し、原料貯留部の体積が減少する。このとき、原料貯留部全体内の圧力が均一に瞬間的に高まり、吐出孔から液滴が吐出される。このとき、原料貯留部と連通し、かつ原料液を収容するフィーダーと呼ばれる原料収容部(図示せず)側にも原料が流れている。次に、第三の状態として、1液滴の原料の吐出が終了した後、図15の(d)、(e)に示すように、電圧の印加を停止し、圧電素子はほぼ元の形状に戻る。このとき、原料貯留部内の原料液には負圧力が作用し、吐出量に見合った量の原料液が原料収容部から原料貯留部へ流れて供給される。
しかしながら、前記液滴吐出方法は、原料貯留部内で三つの状態を繰り返す動作を行って原料液を間欠的に吐出する方法であり、この動作において吐出により減少した原料液を原料貯留部内に供給した後、原料液が吐出されない第一の状態を経る必要がある。そのため、前記液滴吐出方法では、この第一の状態の時間に相当する分のトナー生産量が減少し、生産性が低下するという問題がある。
また、前記液滴吐出方法では、一般的に大きな液滴が形成されてしまうため、乾式トナー粒子を得るためには小さな開口径を有する吐出部とするか、原料の希釈を行う必要があった。しかし、吐出部開口径のサイズを小さくすると、必然的にトナーの必須成分である顔料や、必要に応じて添加する離型剤などの固形分散体が閉塞する確率が飛躍的に高まるため、生産安定性に問題があった。また、原料を希釈すると、希釈液を乾燥固化させるエネルギーが大きくなり、これも生産効率を大きく低下するという問題があった。また、生産効率が低下するということは原料貯留部に原料液を貯留する時間が長時間となり、原料液の滞留が発生し、長期的な生産においてトナー原料分の固着が発生してしまうという問題があった。
更に、前記液滴吐出方法では、1つの原料貯留部に1つの吐出部が設けられており、生産性に限界があった。複数の吐出部を設けることで、微粒子の生産性を向上することが可能であるが、吐出孔の位置によって吐出する微粒子の粒径が変わってしまう場合があり、微粒子の粒度分布の均一性を確保する条件が限られるという問題があった。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、連続駆動による液体の連続的な吐出が実現でき、複数の吐出孔から形成される液滴における粒度分布の均一性が高く、小粒径で粒度分布が狭いトナーを効率よく生産することができ、高精細な画像を長期にわたって形成することが可能なトナーの製造方法及びトナーの製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を解決すべく、鋭意検討した結果、トナーの製造方法が、トナー組成液を液滴状に吐出する液滴吐出工程と、前記液滴を固化する液滴固化工程とを含み、前記トナー組成液が、少なくとも樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散させた組成液であり、前記液滴吐出工程において、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出し、前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことにより、各吐出孔からの液滴吐出を均一とすることができ、よって、連続駆動による液体の連続的な吐出が実現でき、複数の吐出孔から形成される液滴における粒度分布の均一性が高く、小粒径で粒度分布が狭いトナーを効率よく生産することができ、高精細な画像を長期にわたって形成することができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 複数の吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出する液滴吐出工程と、前記液滴を固化する液滴固化工程とを含むトナーの製造方法であって、
前記トナー組成液が、少なくとも樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散させた組成液であり、
前記液滴吐出工程において、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出し、
前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とするトナーの製造方法である。
<2> 複数の吐出孔のうち、液柱共鳴液室における最も液供給路側に形成された吐出孔が、最も小さい開口径を有する前記<1>に記載のトナーの製造方法である。
<3> 吐出孔が、1つの液柱共鳴液室に、2個〜20個形成された前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<4> 液柱共鳴液室の長手方向の両端における、少なくとも一部に反射壁面が設けられた前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<5> トナー組成液に対して、下記式(1)が成立する周波数fの振動を付与する前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
f=N×c/(4L) ・・・式(1)
(L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
<6> トナー組成液に対して、下記式(2)が成立する周波数fの振動を付与する前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
N×c/(4L)≦f≦N×c/(4Le) ・・・式(2)
(L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、Le:液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
<7> トナー組成液に対して、下記式(3)が成立する周波数fの振動を付与する前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
N×c/(4L)≦f≦(N+1)×c/(4Le) ・・・式(3)
(L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、Le:液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
<8> Le/L>0.6である前記<6>から<7>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<9> 振動の周波数が、300kHz以上の高周波振動である前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<10> 液滴固化工程が、液滴を気流によって搬送することを更に含む前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<11> 気流の速度が、液滴の吐出初速度よりも大きい前記<10>に記載のトナーの製造方法である。
<12> 複数の吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出する液滴吐出手段と、前記液滴を固化する液滴固化手段とを有するトナーの製造装置であって、
前記トナー組成液が、少なくとも樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散させた組成液であり、
前記液滴固化手段が、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室と、
該液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与する振動発生部とを有し、
該振動発生部によって前記液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出する手段であり、
前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とするトナーの製造装置である。
<13> 複数の吐出孔のうち、液柱共鳴液室における最も液供給路側に形成された吐出孔が、最も小さい開口径を有する前記<12>に記載のトナーの製造装置である。
<14> 吐出孔が、1つの液柱共鳴液室に、2個〜20個形成された前記<12>から<13>のいずれかに記載のトナーの製造装置である。
<15> 液滴固化手段が、前記液柱共鳴液室の外周から液滴の吐出方向下流側に気流を流通させる気流流路を更に有する前記<12>から<14>のいずれかに記載のトナーの製造装置である。
<16> 気流の速度が、液滴の吐出初速度よりも大きい前記<15>に記載のトナーの製造装置である。
<17> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のトナーの製造装置及び前記<12>から<16>のいずれかに記載のトナーの製造方法によって製造されたことを特徴とするトナーである。
<18> トナーの重量平均粒径が、3μm〜6μmである前記<17>に記載のトナーである。
<19> 複数の吐出孔から液体を液滴状に吐出する液滴吐出工程と、前記液滴を固化する液滴固化工程とを含む樹脂微粒子の製造方法であって、
前記液体が、少なくとも樹脂を有機溶剤に溶解乃至分散させたもの、及び少なくとも樹脂を溶融したもののいずれかであり、
前記液滴吐出工程において、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の前記液体に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記液体を液滴状に吐出し、
前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記液体にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とする樹脂微粒子の製造方法である。
<20> 複数の吐出孔から液体を液滴状に吐出する液滴吐出手段と、前記液滴を固化する液滴固化手段とを有する樹脂微粒子の製造装置であって、
前記液体が、少なくとも樹脂を有機溶剤に溶解乃至分散させたもの、及び少なくとも樹脂を溶融したもののいずれかであり、
前記液滴固化手段が、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室と、
該液柱共鳴液室内の前記液体に振動を付与する振動発生部とを有し、
該振動発生部によって前記液柱共鳴液室内の前記液体に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記液体を液滴状に吐出する手段であり、
前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記液体にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とする樹脂微粒子の製造装置である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、連続駆動による液体の連続的な吐出が実現でき、複数の吐出孔から形成される液滴における粒度分布の均一性が高く、小粒径で粒度分布が狭いトナーを効率よく生産することができ、高精細な画像を長期にわたって形成することが可能なトナーの製造方法及びトナーの製造装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るトナーの製造装置の全体構成を示す断面図である。 図2は、図1の液滴形成ユニットにおける液滴吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 図3は、図1の液滴形成ユニットの構成を示すA−A’線断面図である。 図4は、N=1、2、3の場合の速度及び圧力変動の定在波を示す概略図である。 図5は、N=4、5の場合の速度及び圧力変動の定在波を示す概略図である。 図6は、液滴形成ユニットにおける液滴吐出ヘッド内の液柱共鳴室内の液柱共鳴現象の様子を示す概略図である。 図7は、実際の液滴吐出の様子を示す図である。 図8は、駆動周波数と液滴吐出速度周波数特性を示す特性図である。 図9は、各ノズルにおける印加電圧と吐出速度の関係を示す特性図である。 図10は、各ノズルにおける印加電圧と液滴直径の関係を示す特性図である。 図11は、実施例1のトナー製造装置1における吐出孔の配置を示す図である 図12は、実施例1及び比較例1において形成された液滴の粒径の測定結果を示す図である。 図13は、実施例1の吐出孔配置及び液柱共鳴流路の形状において、数値流体計算により解析した液柱共鳴流路の内部圧力分布を示す図である。 図14は、比較例1の吐出孔配置及び液柱共鳴流路の形状において、数値流体計算により解析した液柱共鳴流路の内部圧力分布を示す図である。 図15は、従来のトナー製造装置におけるトナー液滴ヘッドにおける液滴動作の様子を示す断面図である。
(トナーの製造方法及びトナーの製造装置)
本発明のトナーの製造方法は、液滴吐出工程と、液滴固化工程とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のトナーの製造装置は、液滴吐出手段と、液滴固化手段とを少なくとも有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
<液滴吐出工程及び液滴吐出手段>
前記液滴吐出工程は、複数の吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出する工程であり、液滴吐出手段により実施することができる。本発明においては、前記液滴吐出工程において、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出し、前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを必要とし、該液滴吐出工程は、前記液滴吐出手段により実施することができる。
前記液滴吐出手段は、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室と、該液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与する振動発生部とを有し、該振動発生部によって前記液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出する手段であり、前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを必要とする。
<<吐出孔>>
前記吐出孔としては、前記圧力定在波の腹となる領域に形成され、かつ前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記複数の吐出孔のうち、液柱共鳴液室における最も液供給路側に形成された吐出孔が、最も小さい開口径を有することが好ましい。
前記圧力定在波の腹となる領域とは、液柱共鳴定在波の圧力波において振幅が大きく、圧力変動が大きい領域であり、かつ液滴を吐出するのに十分な大きさの圧力変動を有する領域である。そのような圧力定在波の腹となる領域としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記圧力定在波の振幅が極大となる位置(速度定在波としての節)から極小となる位置に向かって±1/3波長が好ましく、±1/4波長がより好ましい。前記吐出孔が、前記圧力定在波の腹となる領域に形成されていると、複数の吐出孔が開口されていても、それぞれの吐出孔からほぼ均一な液滴を形成することができ、更には効率的に液滴の吐出を行うことができ、吐出孔の詰まりも生じ難くなる点で好ましい。
前記1つの液柱共鳴液室に形成された吐出孔の個数としては、複数であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、2個〜100個が好ましく、2個〜60個がより好ましく、2個〜20個が特に好ましい。前記吐出孔の個数が、100個を超えると、100個の吐出孔から所望のトナー組成液の液滴を形成させる場合に、前記振動発生部に与える電圧を高く設定する必要が生じ、前記振動発生部の挙動が不安定となることがある。また、前記特に好ましい範囲であると、定在波が安定し、かつ生産性が保たれる。
本発明者らは、吐出孔の個数が2個以上であると、従来の吐出孔の均一な開口径及び配置では、各吐出孔近傍の液体にかかる圧力が不均一となり、形成される液滴の粒径分布が不均一となることを見出した。本発明においては、前記吐出孔を、前記圧力定在波の腹となる領域に形成し、かつ前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成し、かつ吐出孔の近傍のトナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置することにより、各吐出孔からの液滴吐出を均一とすることができ、よって、連続駆動による液体の連続的な吐出が実現でき、複数の吐出孔から形成される液滴における粒度分布の均一性が高く、小粒径で粒度分布が狭いトナーを効率よく生産することができ、高精細な画像を長期にわたって形成することができることを見出し、本発明の完成に至った。
前記吐出孔の開口径としては、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成されたものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜40μmが好ましく、2μm〜15μmがより好ましく、6μm〜12μmが特に好ましい。前記開口径が、1μm未満であると、形成される液滴が非常に小さくなるためトナーを得ることができない場合がある。また、トナー組成液の成分として顔料などの固形微粒子が含有された場合、前記吐出孔の閉塞が頻繁に発生して生産性が低下する恐れがある。また、40μmを超えると、トナー液滴の直径が大きく、これを乾燥固化させて所望のトナーの重量平均粒径3μm〜6μmを得る場合、有機溶媒でトナー組成を非常に希薄な液に希釈する必要がある場合があり、一定量のトナーを得るために乾燥エネルギーが大量に必要となってしまい、不都合となる。一方、前記開口径が、6μm〜12μmであると、吐出孔が開口する部材を製造する際に、多数の吐出孔の孔径ばらつきを小さく保つことができ、吐出孔を密集させて生産性を高く保つことができるため有利である。
なお、前記吐出孔の「開口径」とは、吐出孔の液滴が吐出される側に位置する開口部の直径であり、真円であれば直径を意味し、楕円、若しくは四角形、六角形、八角形等の多角形乃至正多角形であれば平均径を意味する。
前記複数の吐出孔の形状としては、互いに異なる形状のものを含み、前記複数の吐出孔の間でトナー組成液を均一に吐出できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
このような吐出孔の形状としては、例えば、前記吐出孔の開口径が液滴(トナー組成液)の吐出方向に向かって小さくなるテーパ角を有するテーパ形状が好ましい。
ここで、「テーパ角」とは、前記吐出孔の開口軸と、前記吐出孔の形成面の厚み方向の断面における、前記吐出孔の断面形状の側面とのなす角度をいい、「吐出孔の開口軸」とは、前記吐出孔の開口面(吐出孔の形成面の厚み方向に対して垂直な面)に対する垂線を意味する。なお、「テーパ」とは、例えば、線形テーパ、指数関数テーパ、放物線テーパ、及びこれらの組合せなどが挙げられる。
また、圧力定在波の腹となる領域の1つにおける前記複数の吐出孔間のピッチ(隣接する吐出孔の中心部間の最短間隔)は、20μm〜200μmが好ましく、40μm〜135μmがより好ましく、40μm〜80μmが特に好ましい。前記ピッチが20μm未満であると、隣合う吐出孔より放出された液滴同士が衝突して大きな滴となってしまう確率が高くなり、トナーの粒径分布悪化につながる。
前記ピッチは、前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記液体にかかる圧力が均等となるよう配置されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、複数の吐出孔間において、全て等間隔であってもよく、少なくとも1つのピッチが異なっていてもよいが、等間隔であることが、均一な粒径のトナーを得ることができる点で好ましい。
「吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置された」における「均等」とは、後述する数値流体計算により算出される、ある共鳴周波数において各吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力の変動率が、0%〜5%であることを意味する。前記変動率としては、0%〜5%であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0%〜3%が好ましい。
また、「吐出孔の近傍」とは、前記液柱共鳴液室の内部における、該吐出孔の開口部から10μm以内を意味する。
前記液柱共鳴液室とは、後述する液柱共鳴現象の原理に従い、前記振動発生部によって付与される振動により圧力定在波を形成することができる液室であり、該圧力定在波の腹となる領域に吐出孔が形成され、液柱共鳴液室の長手方向の端部にトナー組成液供給のための連通口を有してなり、必要に応じて、液柱共鳴液室の長手方向の片端乃至両端における、少なくとも一部に該長手方向の軸と垂直な反射壁面を有する。前記液柱共鳴液室としては、液柱共鳴液室の長手方向と平行な壁の1つに配置された振動発生部を有することが好ましく、また、振動発生部が配置された壁と対面する壁に吐出孔が形成されたことが好ましい。
前記液柱共鳴液室の形状としては、前記振動により圧力定在波を形成することができれば特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、四角柱(長方体)、円柱、円すい台などが挙げられる。
前記液柱共鳴液室の長手方向の両端における、少なくとも一部に反射壁面が設けられることが好ましい。ここで、「反射壁面」とは、液体の音波を反射させる程度に硬質な部材、例えば、アルミ、ステンレス等の金属部材、シリコーン等の部材などにより形成された壁面をいう。
また、図2に示すように、前記液柱共鳴液室の長手方向の両端の壁面間の長さLは、後述するような液柱共鳴原理に基づいて決定される。また、図3に示すように、前記液柱共鳴液室の幅Wとしては、液柱共鳴に余分な周波数を与えないように、前記液柱共鳴液室の長さLの2分の1より小さいことが好ましい。
また、前記液柱共鳴液室としては、前記振動の駆動周波数においてトナー組成液の共鳴周波数に影響を与えない程度の高い剛性を持つ材質により形成されたフレームがそれぞれ接合されて形成されたことが好ましく、そのような材質としては、金属、セラミックス、シリコーンなどが挙げられる。
更に、前記液柱共鳴液室は、生産性を飛躍的に向上させるために1つの液滴吐出手段に対して複数配置されることが好ましい。1つの液滴吐出手段に対して設置される液柱共鳴液室の個数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、操作性と生産性が両立できる点において、100個〜2,000個が好ましく、100個〜1,000個がより好ましく、100個〜400個が特に好ましい。
<<振動発生部>>
前記振動発生部としては、所定の周波数で駆動でき、液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電体、超音波振動発生体などが挙げられる。
前記圧電体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電高分子、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbO等の単結晶などの材質から形成された圧電体などが挙げられる。前記超音波振動発生体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁歪素子などが挙げられる。
前記振動発生部は、弾性板に貼りあわせた形態であることが好ましく、該弾性板は、振動発生部が接液しないように液柱共鳴液室の壁の一部を形成することが好ましい。
更に、前記振動発生部は、1つの液柱共鳴液室毎に個別に制御できるように配置されることが好ましい。また、液柱共鳴液室の配置にあわせて、弾性板を介してブロック状の圧電体などの振動発生部を配置することが、それぞれの液柱共鳴液室を個別制御できる観点から好ましい。
次に、本発明のトナーの製造装置における液滴吐出手段による液滴形成のメカニズムについて説明する。
前記液柱共鳴液室(例えば、図1及び2の液滴吐出ヘッド11内の液柱共鳴液室18)において生じる液柱共鳴現象の原理について説明すると、前記液柱共鳴液室内の前記トナー組成液の音速をcとし、前記振動発生部(例えば、図2の振動発生部20)から媒質である前記トナー組成液に与えられた駆動周波数をfとした場合、前記トナー組成液の共鳴が発生する波長λは、
λ=c/f ・・・式(A)
の関係にある。
ここで、前記液柱共鳴液室が、両側固定端の場合、乃至両側固定端と等価である場合、前記液柱共鳴液室の長手方向の両端における反射壁面間の長さを、液柱共鳴液室の長手方向の長さLとする。この場合、長さLが波長λの4分の1の偶数倍に一致する場合に共鳴が最も効率的に形成される。つまり、下記式(B)で表される。
L=(N/4)λ ・・・式(B)
(ただし、Nは偶数)
なお、固定端と等価である場合とは、ある端において圧力の逃げ部がないとみなすことができる場合であり、例えば、ある端において反射壁面の高さが、トナー組成液供給のための連通口の高さの2倍以上である場合、及びある端において反射壁面の面積が、トナー組成液供給のための連通口の開口部の面積の2倍以上である場合などを指す。
図2において、液柱共鳴液室18の固定端側のフレームの端部から液共通供給路17側の端部までの長さが、長さLに相当する。また、液共通供給路17側のフレームの端部の高さh1(=約80μm)は連通口の高さh2(=約40μm)の約2倍あり当該端部が閉じている両側固定端と等価であるとみなすことができる。
また、両端が完全に開いている両側開放端の場合、乃至両側開放端と等価である場合にも上記式(B)が成り立つ。
同様にして、片方側が圧力の逃げ部がある開放端と等価で、他方側が閉じている(固定端)の場合、つまり片側固定端の場合、乃至片側開放端の場合には、長さLが波長λの4分の1の奇数倍に一致する場合に共鳴が最も効率的に形成される。つまり、上記式(B)のNが奇数で表される場合に相当する。
最も効率の高い駆動周波数fは、上記式(A)及び上記式(B)より、
f=N×c/(4L) ・・・式(1)
(L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
と導かれる。
したがって、本発明のトナーの製造方法及び製造装置において、前記トナー組成液に対して、上記式(1)が成立する周波数fの振動を付与することが好ましい。しかし、実際には、トナー組成液は共鳴を減衰させる粘性を持つために無限に振動が増幅されるわけではなく、Q値を持ち、後述する式(2)、式(3)に示すように、式(1)に示す最も効率の高い駆動周波数fの近傍の周波数でも共鳴は発生する。
図4にN=1、2、3の場合の速度及び圧力変動の定在波の形状(共鳴モード)を示し、かつ図5にN=4、5の場合の速度及び圧力変動の定在波の形状(共鳴モード)を示す。定在波は、疎密波(縦波)であるが、図4及び図5のように表記することが一般的である。実線が速度定在波、点線が圧力定在波を示す。例えば、N=1の片側固定端の場合を示す図4の(a)からわかるように、閉口端で速度分布の振幅がゼロとなり、開口端で速度分布の振幅が最大となる。液柱共鳴液室の長手方向の両端の間の長さをLとし、トナー組成液が液柱共鳴する波長をλとしたとき、自然数Nが1〜5の場合に定在波が最も効率よく発生する。また、両端の開閉状態によっても定在波パターンは異なるため、それらも併記した。後述するが、吐出孔の開口や供給側の開口の状態によって、端部の条件が決まる。なお、音響学において、開口端とは長手方向の媒質(液)の移動速度が極大となる端であり、逆に圧力はゼロとなる。閉口端においては、逆に媒質の移動速度がゼロとなる端と定義される。閉口端は音響的に硬い壁として考え、波の反射が発生する。理想的に完全に閉口、もしくは開口している場合は、波の重ね合わせによって図4及び図5のような形態の共鳴定在波を生じる。しかし、吐出孔数、吐出孔の開口位置によっても定在波パターンは変動する。上記式(1)より求めた位置からずれた位置に共鳴周波数が現れるが、適宜駆動周波数を調整することで安定吐出条件を作り出すことができる。例えば、トナー組成液の音速cが1,200m/s、液柱共鳴液室の長さLが1.85mmで、両端に壁面が存在し、両側固定端と完全に等価のN=2の共鳴モードを用いた場合、上記式(B)より、最も効率の高い共鳴周波数は324kHzと導かれる。他の例では、トナー組成液の音速cが1,200m/s、液柱共鳴液室の長さLが1.85mmで、両端に壁面が存在し、両側固定端と等価のN=4の共鳴モードを用いた場合、上記式(B)より、最も効率の高い共鳴周波数は648kHzと導かれる。したがって、同じ形状の液柱共鳴液室においても、駆動周波数を調整することによって、より高次の共鳴を利用することができる。
前記振動の周波数としては、液柱共鳴液室の形状などに応じて適宜設定することができ、一義的に選択できるものではないが、300kHz以上の高周波振動であることが好ましく、300kHz〜1,000kHzがより好ましい。
なお、図1及び図2に示す本実施の形態の液滴形成ユニットの液滴吐出ヘッドにおける液柱共鳴液室は、両端が閉口端状態と等価であるか、吐出孔の開口の影響で、音響的に軟らかい壁として説明できるような端部であることが周波数を高めるためには好ましいが、それに限らず開放端であってもよい。ここでの吐出孔の開口の影響とは、音響インピーダンスが小さくなり、特にコンプライアンス成分が大きくなることを意味する。よって、図4の(b)及び図5の(a)のような液柱共鳴液室の長手方向の両端に壁面を形成する構成は、両側固定端の共鳴モード、そして吐出孔側が開口とみなす片側開放端の全ての共鳴モードが利用できるために、好ましい。
また、吐出孔の開口数、開口配置位置、吐出孔の断面形状も駆動周波数を決定する因子となり、駆動周波数はこれに応じて適宜決定することができる。例えば、吐出孔の数を多くすると、徐々に固定端であった液柱共鳴液室の先端の拘束が緩くなり、ほぼ開口端に近い共鳴定在波が発生し、駆動周波数は高くなる。更に、最も液供給路側に存在する吐出孔の開口配置位置を起点に緩い拘束条件となる。また、吐出孔の断面形状がラウンド形状となったりフレームの厚さによる吐出孔の体積が変動したり、実際上の定在波は短波長となり、駆動周波数よりも高くなる。このように決定された駆動周波数で振動発生部に電圧を与えたとき、振動発生部が変形し、駆動周波数にて最も効率よく共鳴定在波を発生する。また、共鳴定在波が最も効率よく発生する駆動周波数の近傍の周波数でも液柱共鳴定在波は発生する。つまり、液柱共鳴液室の長手方向の両端間の長さをL、液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離をLeとしたとき、L及びLeの両方の長さを用いて下記式(2)及び式(3)で決定される範囲の駆動周波数fを主成分とした駆動波形を用いて振動発生部を振動させる。そして、液柱共鳴を誘起して液滴を吐出孔から吐出することが可能である。
したがって、本発明のトナーの製造方法及び製造装置において、前記トナー組成液に対して、下記式(2)及び式(3)のいずれかが成立する周波数fの振動を付与することが好ましい。
N×c/(4L)≦f≦N×c/(4Le) ・・・式(2)
N×c/(4L)≦f≦(N+1)×c/(4Le) ・・・式(3)
(L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、Le:液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
なお、液柱共鳴液室の長手方向の両端間の長さLと、液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離Leの比がLe/L>0.6であることが好ましい。
以上説明した液柱共鳴現象の原理に基づいて、前記液柱共鳴液室において圧力定在波が形成され、前記液柱共鳴液室の圧力定在波の腹となる領域に形成された吐出孔において連続的に液滴吐出が発生する。
<液滴固化工程及び液滴固化手段>
前記液滴固化工程は、前記液滴を固化する工程であり、前記液滴固化手段により実施することができる。前記液滴固化手段は、前記液滴を固化する手段である。
前記液滴を固化する方法としては、液滴を固化させて粒子化できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の方法を選択することができ、例えば、液滴に含まれる有機溶媒を乾燥気体へ蒸発させ、乾燥による収縮固化を行う方法などが挙げられる。
前記液滴固化工程は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液滴を気流によって搬送することを更に含むことが好ましく、このことは、前記液柱共鳴液室の外周から液滴の吐出方向下流側に気流を流通させる気流流路を更に有する前記液滴固化手段により実施することができる。
ここで、前記気流の速度が、液滴の吐出初速度よりも大きいことが好ましい。
以下、本発明のトナーの製造方法を実施するトナーの製造装置の一実施形態について図1〜3の模式的構成図を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るトナーの製造装置の全体構成を示す断面図である。図2は、図1の液滴形成ユニットにおける液滴吐出ヘッドの構成を示す断面図である。図3は、図1の液滴形成ユニットの構成を示すA−A’線断面図である。図1に示す本実施の形態のトナーの製造装置1は、主に、液滴形成ユニット10及び乾燥捕集ユニット30を含む。前記液滴吐出手段である液滴形成ユニット10は、前記吐出孔によって外部と連通する液滴吐出領域を有する液室であって、後述する条件下のもとで前記液柱共鳴による圧力定在波が発生する前記液柱共鳴液室内の前記トナー組成液を液滴として前記吐出孔から噴射する液滴吐出ヘッド11を複数配置する。各液滴吐出ヘッド11の両側には液滴吐出ヘッド11から吐出したトナーの液滴が乾燥捕集ユニット30側に流出されるように、図示していない気流発生部によって発生する気流が通る気流路12が設けられている。また、液滴形成ユニット10は、トナー原料であるトナー組成液14を収容する原料収容部13と、原料収容部13に収容されているトナー組成液14を、液供給路16を通して液滴吐出ヘッド11内の後述する液共通供給路17に供給し、更に、液戻り管22を通って原料収容部13に戻すために液供給路16内のトナー組成液14を圧送する液循環ポンプ15とを含む。更に、液滴吐出ヘッド11は、図2に示すように、液共通供給路17及び液柱共鳴液室18を含む。液柱共鳴液室18は、長手方向の両端の壁面のうち一方の壁面に設けられた液共通供給路17と連通されている。また、液柱共鳴液室18は、両端の壁面と連結する壁面のうち一つの壁面にトナー液滴21を吐出する吐出孔19と、吐出孔19と対向する壁面に設けられ、かつ液柱共鳴定在波を形成するために高周波振動を発生する振動発生部20とを有している。なお、振動発生部20には、図示していない高周波電源が接続されている。
また、図1に示す乾燥捕集ユニット30は、チャンバ31及びトナー捕集部32を含む。チャンバ31内では、図示していない気流発生部によって発生する気流と下降気流33が合流した大きな下降気流が形成される。液滴形成ユニット10の液滴吐出ヘッド11から噴射されたトナー液滴21は、重力よってのみではなく、下降気流33によっても下方に向けて搬送されるため、トナー液滴21が空気抵抗によって減速されることを抑制できる。これにより、トナー液滴21を連続的に噴射したときに、前に噴射されたトナー液滴21が空気抵抗によって減速し、後に噴射されたトナー液滴21が前に噴射されたトナー液滴21に追い付くことで、トナー液滴21同士が合着して一体となり、トナー液滴21の粒径が大きくなることを防止できる。なお、気流発生部として、上流部分に送風機を設けて加圧する方法と、トナー捕集部32より吸引して減圧する方法のいずれを採用することもできる。また、トナー捕集部32には、鉛直方向に平行な軸周りに回転するような回転気流を発生させる回転気流発生装置(図示せず)が配置される。更に、トナー捕集部32には、チャンバ31と連通するトナー捕集チューブ34を通った乾燥及び固化されたトナー粒子を貯留するトナー貯留部35を有している。
次に、本発明のトナーの製造工程について説明する。
図1に示す原料収容部13に収容されるトナー組成液14は、トナー組成液14を循環させるための液循環ポンプ15によって液供給路16を通って、図2に示す液滴形成ユニット10の液共通供給路17内に流入し、図2に示す液滴吐出ヘッド11の液柱共鳴液室18に供給される。そして、トナー組成液14が充填されている液柱共鳴液室18内には、振動発生部20によって発生する液柱共鳴定在波により圧力分布が形成される。そして、圧力定在波の腹となる領域に形成された吐出孔19からトナー液滴21が吐出される。
液共通供給路17を通過したトナー組成液14は、液戻り管22を流れて原料収容部13に戻される。トナー液滴21の吐出によって液柱共鳴液室18内のトナー組成液14の量が減少すると、液柱共鳴液室18内の液柱共鳴定在波の作用による吸引力が作用し、液共通供給路17から供給されるトナー組成液14の流量が増加する。そして、液柱共鳴液室18内にトナー組成液14が補充される。また、液柱共鳴液室18内にトナー組成液14が補充されると、液共通供給路17を通過するトナー組成液14の流量が元に戻る。そして、液供給路16及び液戻り管22には装置内を循環するトナー組成液14の流れが再び形成された状態となる。一方、液滴噴射ユニット10の液滴吐出ヘッド11から噴射されたトナー液滴21は、図1に示すように、重力によってのみではなく、図示していない気流発生部によって発生する気流が気流路12を通り形成される下降気流33によって下方に向けて搬送される。次に、トナー捕集部32における図示していない回転気流発生装置が発生させる回転気流と下降気流33とによって、トナー捕集部32を形成する円錐状内壁面に沿って螺旋気流が形成される。そして、トナー粒子は、その螺旋気流にのって層流状態で乾燥、固化される。乾燥、固化されたトナー粒子は、トナー捕集チューブ34を通ってトナー貯留部35に収納される。
また、図3からわかるように、吐出孔19を液柱共鳴液室18内の幅方向に設ける構成を採用することは、吐出孔19の開口を多数設けることができ、よって生産効率が高くなるために好ましい。また、吐出孔19の開口配置によって液柱共鳴周波数が変動するため、液柱共鳴周波数は液滴の吐出を確認して適宜決定することが望ましい。
次に、液滴形成ユニットにおける液滴吐出ヘッド内の液柱共鳴液室で生じる液柱共鳴現象の様子について、当該様子を示す図6を用いて説明する。なお、同図において、液柱共鳴液室内に記した実線は液柱共鳴液室内の固定端側から液共通供給路側の端部までの間の任意の各測定位置における速度をプロットした速度分布を示す。また、液共通供給路側から液柱共鳴液室への方向を+とし、その逆方向を−とする。また、液柱共鳴液室内に記した点線は、液柱共鳴液室内の固定端側から液共通供給路側の端部までの間の任意の各測定位置における圧力値をプロットした圧力分布を示し、大気圧に対して正圧を+とし、負圧を−とする。また、正圧であれば図中の下方向に圧力が加わることになり、負圧であれば図中の上方向に圧力が加わることになる。更に、図6において、上述したように液共通供給路側が開放されているが液共通供給路17と液柱共鳴液室18とが連通する開口の高さ(図2に示す高さh2)に比して固定端となるフレームの高さ(図2に示す高さh1)が約2倍以上である。そのため、液柱共鳴液室18は、ほぼ両側固定端であるという近似的な条件のもとでの速度分布及び圧力分布の時間的なそれぞれの変化を示している。
図6の(a)は、液滴吐出時の液柱共鳴液室18内の圧力波形と速度波形を示している。また、図6の(b)は、液滴吐出直後の液引き込みを行った時の液柱共鳴液室18内の圧力波形と速度波形を示している。これらの図6の(a)、(b)に示すように、液柱共鳴液室18における吐出孔19が設けられている流路内での圧力は極大となっている。液柱共鳴液室18内のトナー組成液の流れは、液共通供給路17側へ流れる方向となっており、速度は小さい。その後、図6の(c)に示すように、吐出孔19付近の正の圧力は、小さくなり、負圧の方向へ移行する。液柱共鳴液室18内のトナー組成液の流れは、図6の(a)、(b)と液共通供給路17側へ流れる方向で変わらないが、速度は極大となる。
そして、図6の(d)に示すように、吐出孔19付近の圧力は、極小になる。液柱共鳴液室18内のトナー組成液の流れは、液共通供給路17側から液柱共鳴液室18へ流れる方向に変わる。速度は小さい。このときから液柱共鳴液室18へのトナー組成液14の充填が始まる。その後、図6の(e)に示すように、吐出孔19付近の負の圧力は、小さくなり、正圧の方向へ移行する。液柱共鳴液室18内のトナー組成液の流れは、図6の(d)と液共通供給路17側へ流れる方向で変わらないが、速度は極大となる。この時点で、トナー組成液14の充填が終了する。そして、再び、図6の(a)に示すように、液柱共鳴液室18の液滴吐出領域の正の圧力が極大となって、吐出孔19から液滴21が吐出される。このように、液柱共鳴液室内には振動発生部の高周波駆動によって液柱共鳴による定在波が発生する。また、圧力が最も大きく変動する位置となる液柱共鳴による定在波の腹に相当する液滴吐出領域に吐出孔19が配置されている。このようなことから、当該腹の周期に応じてトナー液滴21が吐出孔19から連続的に吐出される。
次に、実際に液柱共鳴現象によって液滴が吐出された構成の一例について説明する。この一例は、図2において液柱共鳴液室18の長手方向の両端間の長さLが1.85mm、N=2の共鳴モードである。また、第一から第四の吐出孔がN=2モード圧力定在波の腹の位置に吐出孔を配置し、駆動周波数を340kHzのサイン波で行った吐出をレーザーシャドウグラフィ法にて撮影した様子を図7に示す。同図からわかるように、非常に径の揃った、速度もほぼ揃った液滴の吐出が実現している。また、図8は、駆動周波数290kHz〜395kHzの同一振幅サイン波にて駆動した際の液滴速度周波数特性を示す特性図である。同図からわかるように、第一から第四の吐出孔において駆動周波数が340kHz付近では各吐出孔からの吐出速度が均一となって、かつ最大吐出速度となっている。この特性結果から、液柱共鳴周波数の第二モードである340kHzにおいて、液柱共鳴定在波の腹の位置で均一吐出が実現していることがわかる。また、図8の特性結果から、第一モードである130kHzにおいての液滴吐出速度ピークと、第二モードである340kHzにおいての液滴吐出速度ピークとの間では、液滴は吐出しないという液柱共鳴の特徴的な液柱共鳴定在波の周波数特性が液柱共鳴液室内で発生していることがわかる。
また、図9は、各吐出孔における印加電圧と吐出速度の関係を示す特性図であり、図10は、各吐出孔における印加電圧と液滴直径の関係を示す特性図である。両図からわかるように、印加電圧に対して吐出速度も液滴直径も単調増加の傾向にあった。よって、吐出速度及び液滴直径は、印加電圧に依存するため、印加電圧を調整することにより、所望の吐出速度、あるいは所望のトナー粒子の径に応じた液滴直径を調整することができる。
しかしながら、後述する比較例1に代表される従来技術においては、1つの液柱共鳴液室における吐出孔の個数が、2個以上になると、各吐出孔の近傍のトナー組成液にかかる圧力が不均一となり、形成される液滴の粒径分布が不均一となる。これに対し、本発明では、前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことにより、各吐出孔からの液滴吐出を均一とすることができ、よって、連続駆動による液体の連続的な吐出が実現でき、生産性が向上し、複数の吐出孔から形成される液滴における粒度分布の均一性が高く、小粒径で粒度分布が狭いトナーを効率よく生産することができ、高精細な画像を長期にわたって形成することが可能となる。
(トナー)
本発明に係るトナーは、上述した本発明のトナーの製造方法によって製造されたトナー、又は上述した本発明のトナー製造装置によって製造されたトナーであり、これにより、小粒径で粒度分布が狭く、高精細な画像を長期にわたって形成することが可能なトナーが得られる。本発明に係るトナーには、他の添加剤として、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の外添剤などを必要に応じて添加することができる。
前記トナーの粒度分布としては、重量平均粒径及び個数平均粒径の比(重量平均粒径/個数平均粒径)で、1.00〜1.15が好ましく、1.00〜1.05がより好ましい。
前記トナーの重量平均粒径としては、1μm〜20μmが好ましく、2μm〜10μmがより好ましく、3μm〜6μmが特に好ましい。
前記トナーの粒度分布は、例えば、フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)を用いて測定することができる。トナー母体粒子のフロー式粒子像分析装置として、例えば、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(シスメックス社製)を用いることができる。
測定は、フィルタを通して微細なごみを取り除き、その結果として10−3cmの水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオン系界面活性剤(好ましくは和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加え、更に測定試料を5mg加え、超音波分散器STM社製UH−50で20kHz、50W/10cmの条件で1分間分散処理を行い、さらに合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4,000個〜8,000個/10−3cm(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定することができる。
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
約1分間で、1,200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、0.06μm〜400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
−トナー組成液及びトナー組成物−
前記トナー組成液は、トナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散させた組成液であり、前記トナー組成物は、少なくとも樹脂、着色剤、離型剤を含み、さらに、必要に応じて、顔料分散液、帯電制御剤などのその他の成分を含む。
前記トナー組成物としては、従来の電子写真用トナーと同じものが使用できる。すなわち、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂、エポキシ系樹脂などの樹脂を各種有機溶媒に溶解し、分散した着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等のトナー材料を前記トナー製造方法により微小液滴とし乾燥固化させることで、目的とするトナー(トナー母体粒子)を作製することが可能である。さらに、必要に応じて流動性向上剤やクリーニング性向上剤などを表面に添加してトナーを得てもよい。
−−樹脂−−
前記樹脂としては、少なくとも結着樹脂が挙げられる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができ、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
前記スチレン系単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン類;前記スチレン類の誘導体などが挙げられる。
前記アクリル系単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、アクリル酸のエステル類などが挙げられる。前記アクリル酸のエステル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどが挙げられる。
前記メタクリル系単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸のエステル類などが挙げられる。前記メタクリル酸のエステル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
前記ビニル重合体、又は共重合体を形成する他のモノマーの例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の(1)〜(18)が挙げられる。
(1)エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン類;(2)ブタジエン、イソプレン等のポリエン類;(3)塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;(4)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;(5)ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;(6)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;(7)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;(8)、ビニルナフタリン類;(9)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等;(10)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸;(11)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等の不飽和二塩基酸無水物;(12)マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アルケニルコハク酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、メサコン酸モノメチルエステル等の不飽和二塩基酸のモノエステル;(13)ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸等の不飽和二塩基酸エステル;(14)クロトン酸、ケイヒ酸等のα,β−不飽和酸;(15)クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物等のα,β−不飽和酸無水物;(16)該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステル等のカルボキシル基を有するモノマー;(17)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(18)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレン等のヒドロキシ基を有するモノマー。
本発明に係るトナーにおいて、結着樹脂のビニル重合体、又は共重合体は、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有していてもよい。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの等のアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの等のエーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類などが挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物も挙げられる。
また、前記架橋剤として、例えば、商品名MANDA(日本化薬社製)等のポリエステル型ジアクリレート類が挙げられる。
また、前記架橋剤として、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート等の多官能の架橋剤が挙げられる。
前記架橋剤の添加量としては、他のモノマー成分100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部が好ましく、0.03質量部〜5質量部がより好ましい。
これらの架橋剤のうち、トナー用樹脂における定着性、耐オフセット性の点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ含む結合鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が好ましい。これらの中でも、スチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。
前記ビニル重合体乃至共重合体の製造に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート、1,1'−アゾビス(1−シクロへキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2',4'−ジメチル−4'−メトキシバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジークミルパーオキサイド、α−(tert−ブチルパーオキシ)イソプロピルべンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルへキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−エトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロへキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチル−オキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキアリルカーボネート、イソアミルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシへキサハイドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアゼレートなどが挙げられる。
前記結着樹脂がスチレン−アクリル系樹脂の場合、樹脂成分のテトラヒドロフラン(THF)に可溶分のGPCによる分子量分布で、分子量3千〜5万(数平均分子量換算)の領域に少なくとも1つのピークが存在し、分子量10万以上の領域に少なくとも1つのピークが存在する結着樹脂が、定着性、オフセット性、保存性の点で好ましい。
また、THF可溶分としては、分子量分布10万以下の成分が50%〜90%となるような結着樹脂が好ましく、分子量5千〜3万の領域にメインピークを有する結着樹脂がより好ましく、5千〜2万の領域にメインピークを有する結着樹脂が特に好ましい。
結着樹脂がスチレン−アクリル系樹脂等のビニル重合体のときの酸価としては、0.1mgKOH/g〜100mgKOH/gが好ましく、0.1mgKOH/g〜70mgKOH/gがより好ましく、0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gが特に好ましい。
ポリエステル系重合体を構成するモノマーとしては、2価のアルコールが挙げられる。
前記2価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、乃至ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオールなどが挙げられる。
ポリエステル樹脂を架橋させるためには、3価以上の多価アルコールや3価以上の酸を併用することが好ましい。
前記3価以上の多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、例えば、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。
ポリエステル系重合体を形成する酸成分としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のべンゼンジカルボン酸類、前記べンゼンジカルボン酸類の無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類、前記アルキルジカルボン酸類の無水物;マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等の不飽和二塩基酸無水物などが挙げられる。
また、3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば、トリメット酸、ピロメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、乃至これらの無水物、部分低級アルキルエステルなどが挙げられる。
前記結着樹脂がポリエステル樹脂の場合、その酸価としては、0.1mgKOH/g〜100mgKOH/gが好ましく、0.1mgKOH/g〜70mgKOH/gがより好ましく、0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gが特に好ましい。
本発明において、前記結着樹脂の分子量分布は、THFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
また、ポリエステル系重合体、ビニル重合体とその他の結着樹脂を併用する場合、全体の結着樹脂の酸価が0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gを有する樹脂を60質量%以上有するものが好ましい。
本発明において、トナー組成物の結着樹脂成分の酸価は、以下の方法により求め、基本操作は、JIS K−0070に準ずる。
(1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤し、重合体成分の重さをWgとする。例えば、トナーから結着樹脂の酸価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を求める。
(2)300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合液150mlを加え溶解する。
(3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する。
(4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とし、以下の式(C)で算出する。ただしfはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=[(S−B)×f×5.61]/W ・・・式(C)
前記結着樹脂及び前記結着樹脂を含む組成物は、トナー保存性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が35℃〜80℃であるのが好ましく、40℃〜70℃であるのがより好ましい。
前記ガラス転移温度(Tg)が、35℃より低いと高温雰囲気下でトナーが劣化しやすくなることがある。また、ガラス転移温度(Tg)が、80℃を超えると、定着性が低下することがある。
−−着色剤−−
前記着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、トナーに対して1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
前記マスターバッチとともに混練される樹脂としては、先に挙げた変性、未変性ポリエステル樹脂の他に、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
前記マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練して得る事ができる。
この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の、水を含んだ水性ペーストを、樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため、乾燥する必要がなく、好適に使用される。
混合混練するには、3本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に使用される。
前記マスターバッチの使用量としては、前記結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましい。
また、前記マスターバッチ用の樹脂は、酸価が30mgKOH/g以下、アミン価が1〜100で、前記着色剤を分散させて使用することが好ましく、酸価が20mgKOH/g以下、アミン価が10〜50で、前記着色剤を分散させて使用することがより好ましい。
前記酸価が30mgKOH/gを超えると、高湿下での帯電性が低下し、顔料分散性も不十分となることがある。また、アミン価が1未満であるとき、及び、アミン価が100を超えるときにも、顔料分散性が不十分となることがある。
前記酸価は、例えば、JIS K0070に記載の方法により測定することができ、アミン価は、例えば、JIS K7237に記載の方法により測定することができる。
−−−顔料分散液−−−
また、前記着色剤は、顔料分散液に分散させた着色剤分散液として用いることもできる。
前記顔料分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものを適宜選択することができるが、顔料分散性の点で、結着樹脂との相溶性が高いことが好ましく、そのような市販品としては、例えば、「アジスパーPB821」、「アジスパーPB822」(味の素ファインテクノ社製)、「Disperbyk−2001」(ビックケミー社製)、「EFKA−4010」(EFKA社製)などが挙げられる。
前記顔料分散剤の重量平均分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるスチレン換算重量での、メインピークの極大値の分子量で、500〜100,000が好ましく、これらの中でも、顔料分散性の観点から、3000〜100,000がより好ましく、5,000〜50,000が特に好ましく、5,000〜30,000が最も好ましい。前記分子量が500未満であると、極性が高くなり、着色剤の分散性が低下することがあり、前記分子量が100,000を超えると、溶剤との親和性が高くなり、着色剤の分散性が低下することがある。
前記顔料分散剤の添加量としては、着色剤100質量部に対して、1質量部〜200質量部が好ましく、5〜80質量部がより好ましい。1質量部未満であると分散能が低くなることがあり、200質量部を超えると帯電性が低下することがある。
−−離型剤−−
前記離型剤としては、特に制限はなく、ワックス類として通常使用されるものを適宜選択することができ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス;みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
前記離型剤のその他の例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、その他の直鎖アルキル基を有する直鎖アルキルカルボン酸類等の飽和直鎖脂肪酸;プランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウピルアルコール、セリルアルコール、メシリルアルコール、その他の長鎖アルキルアルコール等の飽和アルコール;ソルビトール等の多価アルコール;リノール酸アミド、オレフィン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド;メチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジオレイルセパシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化合物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
前記離型剤のより好適な例としては、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン、低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒等の触媒を用いて重合したポリオレフィン、放射線、電磁波、光等を利用して重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィンを熱分解して得られる低分子量ポリオレフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ジントール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成される合成炭化水素ワックス、炭素数1個の化合物をモノマーとする合成ワックス、水酸基又はカルボキシル基等の官能基を有する炭化水素系ワックス、炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワックスとの混合物、これらのワックスを母体としてスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸等のビニルモノマーでグラフト変性したワックスなどが挙げられる。
また、これらのワックスを、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は溶液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも前記離型剤として好ましく用いられる。
前記離型剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対し、0.2質量部〜20質量部が好ましく、0.5質量部〜10質量部がより好ましい。
前記離型剤の融点としては、定着性と耐オフセット性のバランスを取るために、70℃〜140℃であることが好ましく、70℃〜120℃であることがより好ましい。
前記融点が、70℃未満では耐ブロッキング性が低下することがあり、140℃を超えると耐オフセット効果が発現しにくくなることがある。
なお、本発明では、示差走査熱量測定(DSC)において測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもって離型剤の融点とする。
前記離型剤及びトナーの融点を測定するためのDSC測定機器としては、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計が好ましい。測定方法としては、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるものを用いる。
−−有機溶剤−−
前記有機溶剤としては、前記トナー組成物を溶解乃至分散できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エーテル類、ケトン類、エステル類、炭化水素類、アルコール類の溶剤が好ましく用いられ、特にテトラヒドロフラン(THF)、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、トルエンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−トナー組成液の調製方法−−
前記トナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散することによりトナー組成液を得ることができる。
前記トナー組成液の調製には、ホモミキサーやビーズミルなどを用いて、着色剤や離型剤といった分散体がノズルの開口径に対して充分微細とすることが吐出孔の詰りを防止するために重要となる。
前記トナー組成液の固形分としては、3質量%〜40質量%であることが好ましい。前記固形分が3質量%未満であると、生産性が低下するだけでなく、着色剤や離型剤微粒子といった分散体が沈降や凝集を起こしやすくなりためトナー粒子ごとの組成が不均一になりやすくトナー品質が低下する場合がある。前記固形分が40質量%を超えると、小粒径のトナーが得られない場合がある。
−流動性向上剤−
本発明に係るトナーには、流動性向上剤を添加してもよい。該流動性向上剤は、トナー表面に添加することにより、トナーの流動性を改善(流動しやすくなる)するものである。
前記流動性向上剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等の微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナなどの金属酸化物の微粉末、及びそれらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ;フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系樹脂粉末などが挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましく、また、これらをシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカがより好ましい。
前記流動性向上剤の粒径としては、平均一次粒径として、0.001μm〜2μmが好ましく、0.002μm〜0.2μmがより好ましい。
前記微粉末シリカは、ケイ素ハロゲン化含物の気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。
前記ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば、AEROSIL(日本アエロジル社商品名、以下同じ)−130、−300、−380、−TT600、−MOX170、−MOX80、−COK84;Ca−O−SiL(CABOT社商品名)−M−5、−MS−7、−MS−75、−HS−5、−EH−5;Wacker HDK(WACKER−CHEMIE社商品名)−N20 V15、−N20E、−T30、−T40;D−CFineSi1ica(ダウコーニング社商品名);Franso1(Fransi1社商品名)などが挙げられる。
更には、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が、好ましくは30%〜80%の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。疎水化は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的あるいは物理的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する方法が挙げられる。
前記有機ケイ素化合物としては、例えば、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジビニルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、へキサメチルジシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメチルジメチルクロロシラン、α−クロルエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し、未端に位置する単位にそれぞれSiに結合した水酸基を0〜1個含有するジメチルポリシロキサン等が挙げられる。更に、ジメチルシリコーンオイル等のシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
前記流動性向上剤の個数平均粒径としては、5nm〜100nmが好ましく、5nm〜50nmがより好ましい。
前記流動性向上剤の比表面積としては、BET法で測定した窒素吸着による比表面積で、30m/g以上が好ましく、60m/g〜400m/gがより好ましい。
前記流動性向上剤が表面処理された微粉体の場合、その比表面積としては、20m/g以上が好ましく、40m/g〜300m/gがより好ましい。
前記流動性向上剤の適用量としては、トナー粒子100質量部に対して0.03質量部〜8質量部が好ましい。
−その他の添加剤−
本発明に係るトナーには、その他の添加剤として、静電潜像担持体及びキャリアの保護、クリーニング性の向上、熱特性、電気特性、物理特性等の調整、抵抗調整、軟化点調整、定着率向上などを目的として、金属石けん、フッ素系界面活性剤、フタル酸ジオクチル等;導電性付与剤として酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化アンチモン等;酸化チタン、酸化アルミニウム、アルミナ等の無機微粉体などを必要に応じて添加することができる。前記無機微粉体は、必要に応じて疎水化してもよい。
また、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等の滑剤、酸化セシウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、ケーキング防止剤、更に、トナー粒子と逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子とを、現像性向上剤として少量用いることもできる。
これらの添加剤は、帯電量コントロール等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤、乃至種々の処理剤で処理することも好ましい。
現像剤を調製する際には、現像剤の流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。外添剤の混合には、一般の粉体の混合機を適宜選択して使用することができるが、内部温度を調節可能なジャケットなどを装備した混合機を使用することが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよいし、混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよく、はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えてもよいし、その逆でもよい。使用できる混合機の例としては、例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
得られたトナーの形状をさらに調節する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結着樹脂、着色剤を含むトナー材料を溶融混練後、微粉砕したものをハイブリタイザー、メカノフュージョン等を用いて機械的に形状を調節する方法、いわゆるスプレードライ法と呼ばれるトナー材料をトナーバインダーが可溶な溶剤に溶解分散後、スプレードライ装置を用いて脱溶剤化して球形トナーを得る方法、水系媒体中で加熱することにより球形化する方法などが挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。前記無機微粒子の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。
前記無機微粒子のBET法による比表面積としては、20m/g〜500m/gが好ましい。前記無機微粒子のトナーに対する使用割合としては、0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。
その他の添加剤としては、高分子系微粒子、例えば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、シリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系樹脂、乃至熱硬化性樹脂による重合体粒子などが挙げられる。
このような添加剤は、表面処理剤で処理することにより、疎水性を上げ、高湿度下においても添加剤自身の劣化を防止することができる。
前記表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好適に挙げられる。
静電潜像担持体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合によって製造されたポリマー微粒子などを挙げることかできる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いことが好ましく、該ポリマー微粒子の体積平均粒径としては、0.01μm〜1μmが好ましい。
<<現像剤>>
本発明のトナーは、一成分現像剤として使用してもよく、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。
−キャリア−
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェライト、マグネタイト等のキャリア、樹脂コートキャリアなどを挙げることができる。前記樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材とからなる。前記被覆材に使用する樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂;アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有樹脂;シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂などが好適に挙げられる。この他にも、アイオモノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等のキャリアの被覆材として使用できる樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、前記キャリアとして、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。前記樹脂コートキャリアにおいて、キャリアコアの表面を少なくとも樹脂被覆剤で被覆する方法としては、例えば、樹脂を溶剤中に溶解又は懸濁せしめて塗布したキャリアコアに付着せしめる方法、あるいは単に粉体状態で混合する方法が挙げられる。前記樹脂コートキャリアに対する樹脂被覆材の使用割合は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、樹脂コートキャリア100質量部に対して、0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜1質量%がより好ましい。
2種以上の混合物の前記樹脂被覆材で前記磁性体を被覆する使用例としては、(1)酸化チタン微粉体100質量部に対してジ、メチルジクロロシランとジメチルシリコーンオイル(質量比1:5)の混合物12質量部で処理したもの、(2)シリカ微粉体100質量部に対して、ジメチルジクロロシランとジメチルシリコーンオイル(質量比1:5)の混合物20質量部で処理したものなどが挙げられる。前記樹脂被覆材としては、例えば、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物、シリコーン樹脂などが好適に使用され、これらの中でも、シリコーン樹脂が特に好ましい。
前記含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メタクリ酸メチル共重合体との混合物、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メタクリル酸メチル共重合体との混合物、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合(共重合体質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共重合質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体(共重合体質量比20〜60:5〜30:10:50)との混合物などが挙げられる。前記シリコーン樹脂としては、含窒素シリコーン樹脂及び含窒素シランカップリング剤と、シリコーン樹脂とが反応することにより生成された、変性シリコーン樹脂が挙げられる。
前記キャリアコアの磁性材料としては、例えば、フェライト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄等の酸化物、鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又はこれらの合金などが挙げられる。また、これらの磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムが挙げられる。これらの磁性材料の中でも、銅、亜鉛、及び鉄成分を主成分とする銅−亜鉛−鉄系フェライト、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分とするマンガン−マグネシウム−鉄系フェライトが特に好適に挙げられる。
前記キャリアの体積抵抗値としては、キャリアの表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を適宜調整することにより設定することができ、例えば、10Ω・cm〜1010Ω・cmが好ましい。前記キャリアの粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4μm〜200μmが好ましく、10μm〜150μmがより好ましく、20μm〜100μmが特に好ましい。その中でも、樹脂コートキャリアの粒径としては、50%粒径が20μm〜70μmが最も好ましい。2成分系現像剤では、キャリア100質量部に対して、本発明のトナー1質量部〜200質量部で使用することが好ましく、キャリア100質量部に対して、トナー2質量部〜50質量部で使用するのがより好ましい。
本発明に係るトナーを用いた現像方法においては、従来の電子写真法に使用する静電潜像担持体が全て使用できる。例えば、有機静電潜像担持体、非晶質シリカ静電潜像担持体、セレン静電潜像担持体、酸化亜鉛静電潜像担持体などが好適に使用可能である。
(樹脂微粒子の製造方法及び樹脂微粒子の製造装置)
本発明の樹脂微粒子の製造方法は、液滴吐出工程と、液滴固化工程とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明の樹脂微粒子の製造装置は、液滴吐出手段と、液滴固化手段とを少なくとも有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記液滴吐出工程は、複数の吐出孔から液体を液滴状に吐出する工程であり、前記液滴吐出手段によって行うことができる。
前記液滴固化工程は、前記液滴を固化する工程であり、前記液滴固化手段によって行うことができる。
前記液滴吐出手段及び前記液滴固化手段としては、上述したトナーの製造方法及び製造装置における前記液滴吐出手段及び前記液滴固化手段と同様のものを用いることができる。
前記液体は、少なくとも樹脂を有機溶剤に溶解乃至分散させたもの、及び少なくとも樹脂を溶融したもののいずれかであり、前記樹脂及び前記有機溶剤としては、上述したトナーの製造方法及び製造装置における前記樹脂及び前記有機溶剤と同様のものを用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
−着色剤分散液の調製−
先ず、着色剤としての、カーボンブラックの分散液を調製した。
カーボンブラック(Regal400、Cabot社製)17質量部、及び顔料分散剤(アジスパーPB821、味の素ファインテクノ社製)3質量部を、酢酸エチル80質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、5μm以上の凝集体を完全に除去した二次分散液を調製した。
−ワックス分散液の調整−
次に、ワックス分散液を調整した。
撹拌羽と温度計をセットした容器に、カルナバワックス18質量部、ワックス分散剤2質量部、及び酢酸エチル80質量部を仕込み、一次分散させた。この一次分散液を攪拌しながら80℃まで昇温し、カルナバワックスを溶解した後、室温まで液温を下げ最大径が3μm以下となるようワックス粒子を析出させた。前記ワックス分散剤としては、下記の通り調整した、ポリエチレンワックスにスチレン−アクリル酸ブチル共重合体をグラフト化した[グラフト重合体分散液]を使用した。[グラフト重合体分散液]を、更にビーズミル(アシザワファインテック社製、LMZ06)を用いて強力なせん断力により細かく分散し、ワックス粒子の最大径が1μm以下になるよう調製した。
−グラフト重合体分散液の調整−
温度計及び攪拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン480質量部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業(株)製、サンワックスLEL−400:軟化点128℃)100質量部を入れて充分溶解させ、窒素置換した後、スチレン755質量部、アクリロニトリル100質量部、アクリル酸ブチル45質量部、アクリル酸21質量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート36質量部、及びキシレン100質量部の混合溶液を、170℃で3時間かけて滴下し重合し、さらにこの温度で0.5時間保持した。次いで脱溶剤を行い、数平均分子量:3,300、重量平均分子量:18,000、ガラス転移点:65.0℃、ビニル系樹脂のSP値11.0(cal/cm)1/2の[グラフト重合体分散液]を得た。
−トナー組成液の調製−
結着樹脂としてのポリエステル樹脂(質量平均分子量32,000)の固形分30.0質量%酢酸エチル溶液100質量部、前記着色剤分散液30質量部、前記ワックス分散液30質量部を、酢酸エチル840質量部を、攪拌羽を有するミキサーを使用して10分間攪拌を行い、均一に分散させた。溶媒希釈によるショックで顔料やワックス粒子が凝集することはなかった。
−トナー製造装置及びトナーの作製−
得られたトナー組成液を、図11に示す吐出孔を有し、液滴吐出手段として図2の液滴吐出ヘッドを有する図1のトナー製造装置1を用い、以下の条件で、前記トナー組成液を液滴状に吐出させた後、形成された液滴を乾燥固化することにより、トナー母体粒子を作製した。
図2に示す液滴吐出ヘッドは、液柱共鳴液室内のトナー組成液に振動を付与する振動発生部20として圧電素子を有する。なお、液柱共鳴液室の長手方向の長さLは1.85mmであり、振動発生部20により410kHzの振動が液柱共鳴液室内のトナー組成液に付与され、これにより、N=2の共鳴モードの液柱共鳴による圧力定在波が形成される。この条件において、圧力定在波の腹となる領域は、±1/3波長となる領域であり、液供給路側の端部から0mm〜0.46mmの領域である。
図11は、吐出孔の配置を示す図である。図11に示す通り、前記圧力定在波の腹となる領域に、第一吐出孔から第十吐出孔の吐出孔19が10個形成されている。吐出孔開口部の開口径は、第一吐出孔から第十吐出孔まで、それぞれ8.4μm、8.3μm、8.2μm、8.1μm、8.0μm、7.9μm、7.8μm、7.7μm、7.6μm、7.5μmである。吐出孔間のピッチは、80μmであり、偶数番目の吐出孔間のピッチ及び奇数番目の吐出孔間のピッチは、いずれも135μmである。
また、気流路12より気流を液滴進行方向と同じ方向に発生させた。液滴を吐出させた後、乾燥エアーを用いた液滴固化手段により該液滴を乾燥固化した。乾燥固化したトナー母体粒子を、1μmのサイクロンで吸引捕集した後、さらに35℃にて48時間送風乾燥することにより、トナー母体粒子を作製した。
〔トナー作製条件〕
トナー組成液比重 :ρ=1.2g/cm
駆動周波数 :410kHz
印加電圧サイン波ピーク値:11V
乾燥エアー温度 :35℃
得られたトナー母体粒子の粒度分布をフロー式粒子像解析装置(FPIA−2000、シスメテックス社製)で下記に示す測定条件において測定したところ、重量平均粒径(D4)が5.5μm、個数平均粒径(Dn)が5.2μm、D4/Dnが1.06のトナー母体粒子が得られた。
測定は、フィルタを通して微細なごみを取り除き、その結果として10−3cmの水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にコンタミノンN(和光純薬社製)を数滴加え、更に測定試料を5mg加え、超音波分散器STM社製UH−50で20kHz,50W/10cmの条件で1分間分散処理を行い、さらに合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4,000個/10−3cm〜8,000個/10−3cm(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定した。
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させた。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着した。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する2次元画像として撮影した。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出した。
約1分間で、1,200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、0.06μm〜400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行った。
(外添処理)
得られたトナー母体粒子に対して、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)1.0質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて外添処理を行い、トナーを作製した。
(キャリアの作製)
被覆層材料としてのシリコーン樹脂(SR2406、東レ・ダウコーニング社製)100質量部、及び触媒(U−200、日東化成工業社製)をトルエン500質量部に分散させて、被覆層分散液を調製した後、加温状態にて、芯材(重量平均粒径50μmの球形フェライト粒子)にスプレーコートし、焼成し、冷却後、被覆層の平均厚み0.2μmのキャリアを作製した。
−現像剤の作製−
得られたトナー4質量部に対し、上記キャリア96質量部を混合して二成分現像剤を作製した。
<評価>
実施例1のトナー製造装置1、形成された液滴、及び作製した実施例1の現像剤について、以下のように評価した。
<<トナー製造装置における液柱共鳴室の内部圧力分布の測定>>
前記液柱共鳴室の内部に発生する圧力分布を、空間差分法を用いた数値流体計算により測定した。
実施例1において解析した結果を図13に示す。また、後述する比較例1において解析した結果を図14に示す。
更に、前記数値流体計算により、各吐出孔近傍、即ち、前記液柱共鳴液室の内部における、各吐出孔の開口部から10μm以内のトナー組成液にかかる圧力を解析した結果、吐出される液滴の体積及び粒径が前記圧力分布に応じた分布を持つことが明らかとなった。
<<形成された液滴の粒径及び粒度分布の測定>>
前記液滴の粒径は、図7と同様に、レーザーシャドウグラフィ法にて吐出を撮影し、形成された液滴の2次元画像の面積から同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出した。実施例1及び後述する比較例1において形成された液滴の粒径の測定結果を、図12に示す。
<<トナー母体粒子の粒度分布の測定>>
得られたトナー母体粒子の粒度分布をフロー式粒子像解析装置(FPIA−2000、シスメックス社製)で下記に示す測定条件において測定したところ、重量平均粒径(D4)が5.5μm、個数平均粒径(Dn)が5.2μm、D4/Dnが1.06のトナー母体粒子が得られた。結果を表1に示す。
<<細線再現性>>
作製した現像剤を、複写機(イマジオネオ271、株式会社リコー製)の現像器部分を改良した改造機に入れ、画像占有率7%の印字率でタイプ6000ペーパー(株式会社リコー製)を用いてランニングを実施した。その時の初期10枚目の画像と3万枚目の画像の細線部を原稿と比較し、光学顕微鏡を用いて100倍で拡大観察し、ラインの抜けの状態を段階見本と比較しながら、◎、○、△、×の4段階で評価した。なお、◎>○>△>×の順に画像品質が高いことを表し、特に×の評価は製品として採用できないレベルである。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、トナー製造装置1に代えて、以下の構成を有するトナー製造装置Aを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、液滴、トナー母体粒子、トナー、及び現像剤を作製し、これらの評価を実施した。
トナー製造装置Aは、トナー製造装置1の吐出孔の配置を示す図である図11において、吐出孔の開口径が、第1吐出孔から第10吐出孔までの全てで、8.0μmであること以外は、トナー製造装置1と同様の構成を備える。
(結果)
比較例1では、同一の開口径を有する複数の吐出孔を備えたトナー製造装置において吐出孔の数を10個に増加した場合には、生産性が向上するが、図12(△)に示すように、最小液滴径と最大液滴径の間には、10%程度の差があった。
比較例1の吐出孔配置及び液柱共鳴流路の形状において、数値流体計算により解析した液柱共鳴流路の内部圧力分布を、図14に示す。図14の各々のプロットは、第一吐出孔から第十吐出孔までの吐出孔近傍の液体の瞬間最大圧力であり、周波数特性を示したものである。いずれの吐出孔近傍においても410kHzに最大効率を持ち、この形態における液柱共鳴の共鳴周波数は410kHzであると推測された。また、実験においても同じ周波数で最も効率的に吐出することを確認した。
しかしながら、比較例1の形態においては、共振周波数部分での各吐出孔における最大圧力に分布を生じていることが確認できた。更なる数値流体計算により、吐出される液滴の体積及び粒径がこの圧力分布に応じた分布を持つことが判明しており、このことは、前記液滴の粒径の実測値(図12)からも支持された。
次に、実施例1において、比較例1に対して配置する吐出孔の位置は同一であるが、吐出孔の開口径を第1吐出孔から第10吐出孔まで、それぞれ8.4μm、8.3μm、8.2μm、8.1μm、8.0μm、7.9μm、7.8μm、7.7μm、7.6μmに設定してトナー作製を行った。
実施例1の吐出孔配置及び液柱共鳴流路の形状において、数値流体計算により解析した液柱共鳴流路の内部圧力分布を、図13に示す。図13では、410kHz近傍での、吐出孔間の最大圧力がほぼ同じになっている。
このような条件の場合に、図12(●)に示すように、最大粒径と最小粒径の差は0.5μmとなっている。このように、圧力分布を均一にするような吐出孔の開口径及び配置とすることにより、液滴粒径を均一化することが可能となる。
1 トナー製造装置
10 液滴形成ユニット
11 液滴吐出ヘッド
12 気流路
13 原料収容部
14 トナー組成液
15 液循環ポンプ
16 液供給路
17 液共通供給路
18 液柱共鳴液室
19 吐出孔
20 振動発生部
21 トナー液滴
22 液戻り管
30 乾燥捕集ユニット
31 チャンバ
32 トナー捕集部
33 下降気流
34 トナー捕集チューブ
35 トナー貯留部
特開2007−199463号公報 特許第3786034号公報

Claims (16)

  1. 複数の吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出する液滴吐出工程と、前記液滴を固化する液滴固化工程とを含むトナーの製造方法であって、
    前記トナー組成液が、少なくとも樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散させた組成液であり、
    前記液滴吐出工程において、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出し、
    前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 複数の吐出孔のうち、液柱共鳴液室における最も液供給路側に形成された吐出孔が、最も小さい開口径を有する請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 吐出孔が、1つの液柱共鳴液室に、2個〜20個形成された請求項1から2のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  4. 液柱共鳴液室の長手方向の両端における、少なくとも一部に反射壁面が設けられた請求項1から3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. トナー組成液に対して、下記式(1)が成立する周波数fの振動を付与する請求項1から4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
    f=N×c/(4L) ・・・式(1)
    (L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
  6. トナー組成液に対して、下記式(2)が成立する周波数fの振動を付与する請求項1から5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
    N×c/(4L)≦f≦N×c/(4Le) ・・・式(2)
    (L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、Le:液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
  7. トナー組成液に対して、下記式(3)が成立する周波数fの振動を付与する請求項1から6のいずれかに記載のトナーの製造方法。
    N×c/(4L)≦f≦(N+1)×c/(4Le) ・・・式(3)
    (L:液柱共鳴液室の長手方向の長さ、Le:液供給路側の端部と、該端部に最も近い吐出孔の中心部との距離、c:トナー組成液の音波の速度、N:自然数)
  8. Le/L>0.6である請求項6から7のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  9. 振動の周波数が、300kHz以上の高周波振動である請求項1から8のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  10. 液滴固化工程が、液滴を気流によって搬送することを更に含む請求項1から9のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  11. 気流の速度が、液滴の吐出初速度よりも大きい請求項10に記載のトナーの製造方法。
  12. 複数の吐出孔からトナー組成液を液滴状に吐出する液滴吐出手段と、前記液滴を固化する液滴固化手段とを有するトナーの製造装置であって、
    前記トナー組成液が、少なくとも樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散させた組成液であり、
    前記液滴固化手段が、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室と、
    該液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与する振動発生部とを有し、
    該振動発生部によって前記液柱共鳴液室内の前記トナー組成液に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記トナー組成液を液滴状に吐出する手段であり、
    前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記トナー組成液にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とするトナーの製造装置。
  13. 液滴固化手段が、前記液柱共鳴液室の外周から液滴の吐出方向下流側に気流を流通させる気流流路を更に有する請求項12に記載のトナーの製造装置。
  14. 気流の速度が、液滴の吐出初速度よりも大きい請求項13に記載のトナーの製造装置。
  15. 複数の吐出孔から液体を液滴状に吐出する液滴吐出工程と、前記液滴を固化する液滴固化工程とを含む樹脂微粒子の製造方法であって、
    前記液体が、少なくとも樹脂を有機溶剤に溶解乃至分散させたもの、及び少なくとも樹脂を溶融したもののいずれかであり、
    前記液滴吐出工程において、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の前記液体に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記液体を液滴状に吐出し、
    前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記液体にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とする樹脂微粒子の製造方法。
  16. 複数の吐出孔から液体を液滴状に吐出する液滴吐出手段と、前記液滴を固化する液滴固化手段とを有する樹脂微粒子の製造装置であって、
    前記液体が、少なくとも樹脂を有機溶剤に溶解乃至分散させたもの、及び少なくとも樹脂を溶融したもののいずれかであり、
    前記液滴固化手段が、前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室と、
    該液柱共鳴液室内の前記液体に振動を付与する振動発生部とを有し、
    該振動発生部によって前記液柱共鳴液室内の前記液体に振動を付与して液柱共鳴により圧力定在波を形成し、該圧力定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記液体を液滴状に吐出する手段であり、
    前記圧力定在波の腹となる領域に形成された複数の吐出孔の開口径が、前記圧力定在波の節に近い吐出孔ほど小さくなるように形成され、かつ吐出孔の近傍の前記液体にかかる圧力が均等となるよう配置されたことを特徴とする樹脂微粒子の製造装置。
JP2011093225A 2011-04-19 2011-04-19 トナーの製造方法及びトナーの製造装置 Active JP5754225B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011093225A JP5754225B2 (ja) 2011-04-19 2011-04-19 トナーの製造方法及びトナーの製造装置
US13/445,236 US8741531B2 (en) 2011-04-19 2012-04-12 Method of manufacturing toner, apparatus for manufacturing toner, and method of manufacturing resin particle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011093225A JP5754225B2 (ja) 2011-04-19 2011-04-19 トナーの製造方法及びトナーの製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012226096A true JP2012226096A (ja) 2012-11-15
JP5754225B2 JP5754225B2 (ja) 2015-07-29

Family

ID=47021593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011093225A Active JP5754225B2 (ja) 2011-04-19 2011-04-19 トナーの製造方法及びトナーの製造装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8741531B2 (ja)
JP (1) JP5754225B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140801A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Ricoh Co Ltd 粒子製造装置及び粒子製造方法
JP2020024943A (ja) * 2013-04-26 2020-02-13 カティーバ, インコーポレイテッド 印刷インク液滴測定および精密な公差内で流体を堆積する制御のための技法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2446956A4 (en) * 2009-06-22 2015-10-14 Panasonic Ip Man Co Ltd METHOD FOR GENERATING A FOG AND MICROBULLES USING SUPERFICIAL ACOUSTIC WAVE AND DEVICE FOR GENERATING A FOG AND MICROBULLE
JP2013212494A (ja) 2012-03-05 2013-10-17 Ricoh Co Ltd 樹脂微粒子の製造方法
JP6103466B2 (ja) 2012-04-16 2017-03-29 株式会社リコー 微粒子及びトナーの製造装置
JP2014042906A (ja) 2012-07-31 2014-03-13 Ricoh Co Ltd 微粒子製造装置、及び微粒子製造方法、並びにこれによって得られるトナー
JP6195152B2 (ja) 2012-09-18 2017-09-13 株式会社リコー 微粒子製造装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007199463A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Ricoh Co Ltd 粒子特にトナー粒子の製造方法、トナー粒子の製造装置及びトナー
US20090317738A1 (en) * 2008-06-23 2009-12-24 Takahiro Honda Method and apparatus for producing toner
JP2010002800A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法及びトナーの製造装置
US20100021209A1 (en) * 2008-07-23 2010-01-28 Yohichiro Watanabe Toner, developer, and image forming apparatus
JP2010217309A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー
US20110007116A1 (en) * 2009-07-13 2011-01-13 Masaru Ohgaki Liquid-discharging head for producing toner
US20120094231A1 (en) * 2010-10-19 2012-04-19 Yoshihiro Norikane Method of manufacturing toner, toner manufacturing apparatus, and method of manufacturing resin particles
JP2012093644A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Ricoh Co Ltd トナーの製造装置及びトナーの製造方法、並びにトナー

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3786034B2 (ja) 2002-03-07 2006-06-14 セイコーエプソン株式会社 トナー製造装置、トナーの製造方法およびトナー
US8034526B2 (en) 2006-09-07 2011-10-11 Ricoh Company Limited Method for manufacturing toner and toner
JP5047688B2 (ja) 2007-05-16 2012-10-10 株式会社リコー トナーの製造方法、トナーの製造装置及びトナー
JP5433986B2 (ja) 2007-07-12 2014-03-05 株式会社リコー トナー及びその製造方法
JP4966166B2 (ja) 2007-11-06 2012-07-04 株式会社リコー トナーの製造方法及びトナー、現像剤、画像形成方法
JP4896000B2 (ja) 2007-12-28 2012-03-14 株式会社リコー 静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置
JP5365904B2 (ja) 2008-03-17 2013-12-11 株式会社リコー トナーの製造方法
JP2010039469A (ja) 2008-07-07 2010-02-18 Ricoh Co Ltd トナー及びトナーの製造方法
JP5343633B2 (ja) 2009-03-04 2013-11-13 株式会社リコー トナー製造用ノズルプレート、トナー製造方法およびトナー製造装置
JP5365848B2 (ja) 2009-03-06 2013-12-11 株式会社リコー トナーの製造方法
JP5493530B2 (ja) 2009-07-16 2014-05-14 株式会社リコー トナーの製造方法
JP5594580B2 (ja) 2010-06-15 2014-09-24 株式会社リコー トナーの製造方法
CN102436155B (zh) 2010-09-16 2013-07-31 株式会社理光 制造调色剂的方法和设备

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007199463A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Ricoh Co Ltd 粒子特にトナー粒子の製造方法、トナー粒子の製造装置及びトナー
US20090317738A1 (en) * 2008-06-23 2009-12-24 Takahiro Honda Method and apparatus for producing toner
JP2010002800A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法及びトナーの製造装置
US20100021209A1 (en) * 2008-07-23 2010-01-28 Yohichiro Watanabe Toner, developer, and image forming apparatus
JP2010049228A (ja) * 2008-07-23 2010-03-04 Ricoh Co Ltd トナー及び現像剤、画像形成装置
JP2010217309A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー
US20110007116A1 (en) * 2009-07-13 2011-01-13 Masaru Ohgaki Liquid-discharging head for producing toner
JP2011022181A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Ricoh Co Ltd トナー製造用液吐出用ヘッド
US20120094231A1 (en) * 2010-10-19 2012-04-19 Yoshihiro Norikane Method of manufacturing toner, toner manufacturing apparatus, and method of manufacturing resin particles
JP2012108472A (ja) * 2010-10-19 2012-06-07 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法、トナー製造装置及びトナー
JP2012093644A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Ricoh Co Ltd トナーの製造装置及びトナーの製造方法、並びにトナー

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140801A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Ricoh Co Ltd 粒子製造装置及び粒子製造方法
JP2020024943A (ja) * 2013-04-26 2020-02-13 カティーバ, インコーポレイテッド 印刷インク液滴測定および精密な公差内で流体を堆積する制御のための技法

Also Published As

Publication number Publication date
US20120270148A1 (en) 2012-10-25
JP5754225B2 (ja) 2015-07-29
US8741531B2 (en) 2014-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5888583B2 (ja) トナーの製造方法及びトナー製造装置
JP5594580B2 (ja) トナーの製造方法
JP5365848B2 (ja) トナーの製造方法
JP4647506B2 (ja) 粒子特にトナー粒子の製造方法、トナー粒子の製造装置及びトナー
JP5229606B2 (ja) トナーの製造方法及びトナーの製造装置
JP5510029B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法及び樹脂粒子の製造装置
JP5239410B2 (ja) トナーの製造方法及びその製造装置
JP5391612B2 (ja) トナーの製造方法、トナーの製造装置及びトナー
JP2011212668A (ja) 微粒子の製造方法、微粒子製造装置及びトナー
JP5754225B2 (ja) トナーの製造方法及びトナーの製造装置
JP2011022422A (ja) トナーの製造方法
JP5724464B2 (ja) トナーの製造方法
JP5644367B2 (ja) トナー及びその製造方法、並びに現像剤
JP5500353B2 (ja) トナーの製造方法、トナーの製造装置及びトナー
JP5446639B2 (ja) トナーの製造方法
JP2015172721A (ja) トナー、現像剤及び画像形成装置
JP2012093644A (ja) トナーの製造装置及びトナーの製造方法、並びにトナー
JP5239233B2 (ja) トナーの製造方法
JP5510706B2 (ja) トナー製造装置およびトナー
JP2011141343A (ja) トナー製造装置、トナー製造方法及びトナー
JP5561045B2 (ja) トナーの製造方法及びトナーの製造装置、並びにトナー
JP2012113137A (ja) トナー製造方法、トナー製造装置及びトナー
JP5659825B2 (ja) トナーの製造方法
JP5515344B2 (ja) トナーの製造方法及びトナー
JP5553251B2 (ja) トナーの製造方法及びトナーの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150511

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5754225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151