JP2016051115A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】BET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下の芯材粒子と、前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、含窒素(メタ)アクリレート樹脂を含む被覆層と、を有する静電荷像現像用キャリア。
【選択図】なし
Description
静電荷像の現像では、トナーとキャリアを混合し、両者を摩擦帯電させて、トナーに正又は負の電荷を付与して用いる。
キャリアは、一般に芯材粒子の表面に被覆層を有さないキャリアと、表面に樹脂を含む被覆層を有する樹脂被覆キャリアに大別される。
BET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下の芯材粒子と、
前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、含窒素(メタ)アクリレート樹脂を含む被覆層と、
を有する静電荷像現像用キャリア。
前記芯材粒子の体積平均粒子径が28μm以上45μm以下である請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
前記含窒素(メタ)アクリレート樹脂が、アミノ基を有する含窒素(メタ)アクリレート樹脂である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリア。
現像手段に収容されている静電荷像現像用キャリアを入れ替えながら現像を行うトリクル方式の現像用キャリアである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリア。
静電荷像現像用トナーと、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアとを含む静電荷像現像剤。
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤を前記現像手段に補給する現像剤カートリッジをさらに備え、前記現像手段に収容されている静電荷像現像用キャリアを入れ替えながら現像を行うトリクル方式の画像形成装置である請求項8に記載の画像形成装置。
請求項2に係る発明によれば、芯材粒子の体積平均粒子径が28μm以上45μm以下の範囲外である場合に比べ、環境が変化しても画像の濃度ムラの発生が抑制される静電荷像現像用キャリアが提供される。
本実施形態に係る静電荷像現像用キャリア(以下、単に「キャリア」と称することがある)は、BET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下の芯材粒子と、前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、含窒素(メタ)アクリレート樹脂を含む被覆層と、を有して構成されている。なお、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレート又はアクリレートを意味する。
一般的に高温高湿下では、現像剤の帯電が低く、画像濃度が出易いため、画像形成装置ではトナー濃度を下げて現像剤の帯電を高く調整しようとする。一方、低温低湿下では帯電が上がり易い。高温高湿から低温低湿に環境が変わると、低帯電に調整しようとするため、トナー濃度を上げようとする。この際に、環境の変化とトナー濃度の変化に現像剤の流動性が追い付かずに、トナーの帯電ムラが発生し易くなり、結果として画質ムラ(濃度ムラ)が表れやすいと考えられる。
本実施形態に係るキャリアは、BET比表面積が0.05m2/g以上0.1m2/g以下の平滑な表面を有する磁性粒子を芯材粒子としているため、高い流動性を有し、環境やトナー濃度が変化しても現像剤の流動性の低下が抑制される。
高帯電化によりキャリア同士の電気的反発力が大きくなって流動性が良くなり、環境による搬送性の差が抑制される。これにより帯電ムラが発生しにくくなり、結果として濃度ムラが抑制される。
また、BET比表面積が小さい芯材粒子への樹脂被覆は、BET比表面積が大きい場合よりも芯材粒子の露出が少ないため、被覆層の帯電効果を発揮し易い。
結果として画像の濃度ムラの発生が抑制されると考えられる。
本実施形態に係るキャリアの芯材粒子は、BET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下である。なお、芯材粒子のBET比表面積は、窒素置換法によって測定された値であり、具体的には、SA3100比表面積測定装置(ベックマンコールター社製)を用いて測定した。
環境(温湿度)が変化した際に画像の濃度ムラの発生を抑制する観点から、本実施形態における芯材粒子のBET比表面積は、0.06m2/g以上0.09m2/g以下であることが好ましく、0.07m2/g以上0.08m2/g以下であることがより好ましい。
・式:(MO)X(Fe2O3)Y
式において、Yは2.1以上2.4以下を表し、Xは3−Yを表す。Mは金属元素を表し、該金属元素として少なくともMnを含むことがよい。
Mとしては、Mnを主体とするが、Li、Ca、Sr、Sn、Cu、Zn、Ba、Mg、及びTiからなる群(好ましくは環境面から、Li、Ca、Sr、Mg、及びTiからなる群)より選択される少なくとも一種を組み合わせてもよい。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer(ベックマン−コールター社製)測定装置を用いて、粒度分布を測定する。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。測定する粒子数は50,000である。
そして、測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径(「D50v」と表現する場合もある)を「体積平均粒径」と定義する。
本実施形態に係るキャリアにおいて芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層は、被覆樹脂として含窒素(メタ)アクリレート樹脂を含んで構成されている。
被覆層に含まれる含窒素(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノメチル(メタ)アクリレート等の窒素を含む(メタ)アクリレート(含窒素(メタ)アクリレート)の重合体;含窒素(メタ)アクリレートと、窒素を含まない単量体との共重合体;シクロアルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート等の窒素を含まない(メタ)アクリレートと、窒素を含む単量体(含窒素単量体)との共重合体が挙げられる。なお、含窒素(メタ)アクリレート樹脂は、アミノ基を有することが好ましい。特に、含窒素メタクリレート樹脂が好ましく用いられる。
樹脂粒子としては、特に限定されるものではないが、帯電制御付与性のあるものが好ましく、例えば、メラミン樹脂粒子、尿素樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などが挙げられる。特に、メラミン樹脂が含窒素(メタ)アクリル樹脂内への分散性の点で、好ましく用いられる。好ましい樹脂粒子の体積平均粒径は、80nm以上200nm以下である。
導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、各種金属粉、金属酸化物(例えば酸化チタン、酸化すず、マグネタイト、フェライト等)が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製造安定性、コスト、導電性等の良好な点で、カーボンブラック粒子が好ましい。カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下程度であるカーボンブラックが製造安定性に優れて好ましい。
ここで、芯材粒子(フェライト粒子)の被覆率は以下の方法によって測定される。
X線電子分光分析装置として、日本電子(株)製 ESCA−9000MXを用い、キャリアを試料ホルダーに固定し、ESCAのチャンバー内に挿入する。チャンバーの真空度を1×10−6Pa以下とし、励起源としてはMg−Kαを用い、出力を200Wとする。以上の条件下で、芯材粒子及びキャリアのXPSスペクトルを測定し、検出された元素のFeピーク(2p3/2)の面積強度の比から被覆率を算出する。
被覆率=F2/F1×100
(F1:芯材粒子のFe面積強度,F2:キャリアのFe面積強度)
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材粒子を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材粒子の表面に噴霧するスプレー法、芯材粒子を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中で芯材粒子と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
本実施形態に係る現像剤に含まれるトナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒子径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒子径を体積粒子径D16v、数粒子径D16p、累積50%となる粒子径を体積平均粒子径D50v、累積数平均粒子径D50p、累積84%となる粒子径を体積粒子径D84v、数粒子径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、本実施形態に係る現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。
なお、補給用トナーを単独で収納するカートリッジと本実施形態に係るキャリアを単独で収納するカートリッジとを別体としたものであってもよい。
下記キャリアの製造に当たり、芯材粒子としてフェライト粒子を用いた。フェライト粒子のBET比表面積は、SA3100比表面積測定装置(ベックマンコールター社製)を用いて測定した。測定条件は以下の通りである。
SA3100比表面積測定装置(ベックマンコールター社製)を用いて、3点法にて測定した。芯材粒子として5gをセルに入れ、60℃120分の脱気処理を行い、窒素とヘリウムの混合ガス(30:70 体積比)を用いて測定した。
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用溶液を調製した。この溶液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間、5kPaで減圧してトルエンを留去してフェライト粒子の表面に被覆層を形成させたキャリア1を得た。
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.05m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用溶液を調製した。この溶液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間、5kPaで減圧してトルエンを留去してフェライト粒子の表面に被覆層を形成させたキャリア2を得た。
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.09m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用溶液を調製した。この溶液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間、5kPaで減圧してトルエンを留去してフェライト粒子の表面に被覆層を形成させたキャリア3を得た。
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・スチレン−メタクリル酸メチル共重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用溶液を調製した。この溶液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間、5kPaで減圧してトルエンを留去してフェライト粒子の表面に被覆層を形成させたキャリア4を得た。
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.15m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・アクリロイルモリホリン重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径20μm): 100部
・トルエン: 15部
・ ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積 0.07m2/g、体積平均粒子径52μm): 100部
・トルエン: 15部
・ ジジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径27.5μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径44.5μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
・フェライト粒子(パウダーテック社製 Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.07m2/g、体積平均粒子径36μm): 100部
・トルエン: 15部
・ジメチルアミノプロピルアクリレート重合体: 3.0部
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.30部
(トナー1の作製)
−着色剤粒子分散液1の調製−
・シアン顔料:銅フタロシアニンB15:3(大日精化工業(株)製): 50部
・アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬(株)製): 5部
・イオン交換水: 200部
・パラフィンワックス:HNP−9(日本精蝋(株)製): 19部
・アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬(株)製): 1部
・イオン交換水: 80部
−−油層−−
・スチレン(和光純薬工業(株)製): 30部
・アクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製): 10部
・β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華(株)製): 1.3部
・ドデカンチオール(和光純薬工業(株)製): 0.4部
−−水層1−−
・イオン交換水: 17部
・アニオン性界面活性剤(DAWFAX2A1、ダウケミカル社製): 0.4部
−−水層2−−
・イオン交換水: 40部
・アニオン性界面活性剤(DAWFAX2A1、ダウケミカル社製): 0.05部
・ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製): 0.4部
・樹脂粒子分散液1: 150部
・着色剤粒子分散液1: 30部
・離型剤粒子分散液1: 40部
・ポリ塩化アルミニウム: 0.4部
その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを6.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、撹拌軸のシールを磁力シールして撹拌を継続しながら97℃まで加熱して3時間保持した。反応終了後、降温速度を1℃/分で冷却し、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行った。これをさらに40℃のイオン交換水3,000部を用いて再分散し、15分間300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作をさらに5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナー粒子を得た。
トナー粒子にヘキサメチルジシラザンで表面疎水化処理した体積平均粒子径0.03μmのシリカ(SiO2)粒子を、トナー粒子の表面に対する被覆率が40%となるように添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー1を作製した。
上記キャリア1乃至11をそれぞれ100部と、上記トナー1を8部混合し、実施例1乃至9の現像剤、及び、比較例1乃至2の現像剤を調製した。これらの現像剤を用い、DocuCentre Color500(富士ゼロックス株式会社製)の改造機により出力テストを行った。高温高湿度環境下(28℃、80%RH)で、人物像チャートを用いて普通紙画像を連続計10枚出力後、低温低湿環境下(10℃、12%RH)に移動し、同様に普通紙画像を連続計10枚出力した画像について、画質評価を行った。
2Y、2M、2C、2K、帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (9)
- BET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下の芯材粒子と、
前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、含窒素(メタ)アクリレート樹脂を含む被覆層と、
を有する静電荷像現像用キャリア。 - 前記芯材粒子の体積平均粒子径が28μm以上45μm以下である請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 前記含窒素(メタ)アクリレート樹脂が、アミノ基を有する含窒素(メタ)アクリレート樹脂である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 現像手段に収容されている静電荷像現像用キャリアを入れ替えながら現像を行うトリクル方式の現像用キャリアである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 静電荷像現像用トナーと、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアとを含む静電荷像現像剤。
- 請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。 - 請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤を前記現像手段に補給する現像剤カートリッジをさらに備え、前記現像手段に収容されている静電荷像現像用キャリアを入れ替えながら現像を行うトリクル方式の画像形成装置である請求項8に記載の画像形成装置。
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