JP2010024338A - 光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐熱性、靭性を有し、且つ、透明性を維持した光弾性係数の小さい光学フィルムを提供すること。
【解決手段】メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下と、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下と、下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下と、を含む耐熱アクリル系樹脂(a)100質量部に対して、
【化1】
Figure 2010024338

(式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
前記耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を0.1質量部以上50質量部以下含む、光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性、透明性、靭性及び光学特性に優れた光学フィルムに関する。
最近、ディスプレイ市場の拡大に伴い、より画像を鮮明に見たいという要求が高まっており、単なる透明材料ではなく、より高度な光学特性が付与された光学材料が求められている。
高分子は分子主鎖方向と、その垂直方向とで屈折率が異なるために複屈折を生じる。用途によっては、この複屈折を厳密にコントロールすることが求められており、液晶の偏光板に用いられる保護フィルムの場合は、全光線透過率が同じであっても複屈折がより小さい高分子材料成形体が必要とされる。この用途では、セルローストリアセテート、ポリ乳酸のフィルムを偏光板保護フィルムに検討した例が知られており(特許文献1)、セルローストリアセテートが代表的な材料として挙げられる。一方、液晶ディスプレイにおいて、偏光板により偏光された光を円偏光に変える機能を持つ1/4波長板等の位相差フィルムには、高分子材料成形体に意識的に複屈折を生じさせることで機能を付与しており、ポリカーボネート等が代表的な材料として挙げられる。
近年、液晶ディスプレイの大型化に伴い、それに必要な高分子光学材料成形品が大型化するにつれて、外力の偏りによって生じる複屈折の分布を小さくするために、外力による複屈折の変化、即ち光弾性係数の小さい材料が求められている。しかし、現在、光学フィルムとして一般的に用いられているセルロースアセテートやポリカーボネートは、光弾性係数が大きく、これらの要求に対しては満足のいくものではない。
光弾性係数が小さく、負の複屈折性を持つ材料としては、アクリル系樹脂が知られている。しかし、アクリル系樹脂の有する問題として、靭性(トリミング性や耐折強度)に劣るため脆くて割れやすく、フィルムの破断等の際には亀裂が生じ、生産性が乏しいと言う点が挙げられる。この脆性改良法として、一般的に強靭剤等を添加する方法があるが、この方法では、靭性は向上するものの、透明性や耐熱性が低下する傾向にある。
特許文献2には、アクリル系樹脂に耐衝撃性アクリルゴム−メチルメタクリレートグラフト共重合体を含有させた偏光膜保護用フィルムが開示されている。
また、特許文献3には、機械的強度の向上を目的として、アクリル系樹脂にスチレン系エラストマー、スチレン−ブタジエンゴム等を含有させた偏光子保護フィルムが開示されている。
さらに、特許文献4には、耐熱性及び靭性の付与されたアクリル樹脂フィルムとして、グルタル酸無水物単位を含有するアクリル樹脂に多層構造を有する架橋弾性体を含有させる技術が開示されている。
特開2002−82223号公報 特開平5−119217号公報 特開2006−284881号公報 特開2000−178399号公報
しかしながら、特許文献2に開示されたフィルムは、透明性(ヘイズ値)と耐熱性(軟化温度)において十分な値であるとは言えず、アクリルゴムの詳細についても記載されていない。
特許文献3に開示されたフィルムは、比較的スチレン系エラストマーが少量で、かつ原反フィルムにも関わらず、ヘイズ値が1.0%を超えるという問題がある。
特許文献4に開示されたフィルムは、耐折れ性を向上させるためには、架橋弾性体を多量に含有する必要があり、それに伴い耐熱性の低下及びヘイズ値が上昇することが懸念される。
従って、上述した従来技術の光学フィルムは、耐熱性、透明性及び靭性のバランスの観点から、未だ不十分なものである。
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、優れた耐熱性、靭性を有し、且つ、透明性を維持した光弾性係数の小さい光学フィルムを提供することであり、特に薄膜状のフィルムを提供することである。
本発明者らは上記課題に対して鋭意検討を行った結果、特定組成比の耐熱アクリル系樹脂(a)に、屈折率及び平均粒子径が制御された、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を特定の割合で配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]
メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下と、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下と、下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下と、を含む耐熱アクリル系樹脂(a)100質量部に対して、
Figure 2010024338
(式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
前記耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を0.1質量部以上50質量部以下含む、光学フィルム。
[2]
前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、三層構造以上の多層構造を有する粒子である、上記[1]記載の光学フィルム。
[3]
前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、内側から硬質層―軟質層−硬質層の順に形成された三層構造を有する粒子である、上記[1]又は[2]記載の光学フィルム。
[4]
膜厚が100μm以下、23℃環境下のヘイズ値が1.2%以下である、上記[1]〜[3]のいずれか記載の光学フィルム。
[5]
70℃環境下のヘイズ値が2.0%以下である、上記[1]〜[4]のいずれか記載の光学フィルム。
[6]
Tg(ガラス転移温度)が120℃以上である、上記[1]〜[5]のいずれか記載の光学フィルム。
[7]
23℃環境下の光弾性係数の絶対値が5.0×10−12/Pa以下である、上記[1]〜[6]のいずれか記載の光学フィルム。
[8]
MDに対して垂直方向の耐折強度が1.0以上である、上記[1]〜[7]のいずれか記載の光学フィルム。
[9]
上記[1]〜[8]のいずれか記載の光学フィルムからなる偏光板保護フィルム。
[10]
上記[1]〜[8]のいずれか記載の光学フィルムからなる位相差フィルム。
本発明により、優れた耐熱性、靭性を有し、且つ、透明性を維持した光弾性係数の小さい光学フィルムを提供することができる。本発明の光学フィルムは、耐折強度にも優れているため、フィルムの生産工程や部材への組み込み時における割れの発生や、トリミング工程におけるマイクロクラックや亀裂等の発生を低減することが可能であり、結果として、光学フィルムの生産性を著しく向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施の形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本実施の形態においては、重合前のモノマー成分のことを「〜単量体」(ただし、「単量体」を省略して化合物名のみ記載する場合もある)といい、共重合体を構成する構成単位のことを「〜単位」という。
本実施の形態の光学フィルムは、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下と、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下と、下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下と、を含む耐熱アクリル系樹脂(a)100質量部に対して、
Figure 2010024338
(式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
前記耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を0.1質量部以上50質量部以下含む樹脂組成物を成形して得られる光学フィルムである。
耐熱アクリル系樹脂(a)の第一の単量体成分であるメタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステルの具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステルが挙げられる。上記の中でも、透明性や重合し易さの観点からメタクリル酸メチルが好ましい。
耐熱アクリル系樹脂(a)の第二の単量体成分である芳香族ビニル化合物の具体例としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の核アルキル置換スチレン;α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン等が挙げられる。上記の中でも、耐熱分解性や重合し易さの観点からスチレンが好ましい。
耐熱アクリル系樹脂(a)の第三の単量体成分である一般式(1)で表される化合物単位のうち、XがOであるものとしては、例えば、無水マレイン酸、イタコン酸、エチルマレイン酸、メチルイタコン酸、クロルマレイン酸等の無水物である不飽和ジカルボン酸無水物単量体単位が挙げられる。上記の中でも、耐熱分解性や耐熱性向上の観点から、無水マレイン酸単量体単位が好ましい。また、XがN−Rであるものとしては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド単量体単位が挙げられる。
耐熱アクリル系樹脂(a)を構成する単量体単位の共重合割合は、耐熱性、光弾性係数の観点から、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位が40質量%以上90質量%以下、芳香族ビニル化合物単位が5質量%以上40質量%以下、上記一般式
(1)で表される化合物単位が5質量%以上30質量%以下である。
メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位の共重合割合が40質量%以上であると、光学特性や重合安定性が良好となる傾向にあり、90質量%以下であると、耐熱性が維持される傾向にある。また、芳香族ビニル化合物単位の共重合割合が5質量%以上であると、光学特性が良好となる傾向にあり、40質量%以下であると、耐候性が維持される傾向にある。さらに、上記一般式(1)で表される化合物単位が5質量%以上であると、耐熱性が良好となる傾向にあり、30質量%以下であると、着色性や重合安定性
が維持される傾向にある。
より好ましくは、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位が42質量%以上83質量%以下、芳香族ビニル化合物単位が12質量%以上40質量%以下、上記一般式(1)で表される化合物単位が5質量%以上18質量%以下である。
さらに好ましくは、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位が45質量%以上78質量%以下、芳香族ビニル化合物単位が16質量%以上40質量%以下、上記一般式(1)で表される化合物単位が6質量%以上15質量%以下である。
また、上記一般式(1)で表される化合物単位の共重合割合に対する芳香族ビニル化合物単位の共重合割合が1倍以上3倍以下であることが好ましい。この割合が、上記範囲よりも小さいと芳香族ビニル化合物の添加の効果が得られ難く、重合体の収率が低下する傾向にあり、上記範囲よりも大きいとモノマー配合相への溶解が困難になり、樹脂の強度が低くなる傾向がある。
耐熱アクリル系樹脂(a)としては、上述した必須構成単量体成分に加え、必要に応じて共重合可能な他の単量体を共重合して得られた耐熱アクリル系樹脂も包含される。ここで用いられる共重合可能な他の単量体としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体;1,3‐ブタジエン、2‐メチル‐1,3‐ブタジエン(イソプレン)、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、1,3‐ヘキサジエン等の共役ジエン単量体等が挙げられ、これらの2種以上を共重合することも可能である。
耐熱アクリル系樹脂(a)を製造する方法としては、ラジカル開始剤を使用した塊状重合が適した方法であるが、溶液重合、乳化重合を用いることも可能である。水系懸濁重合は、無水マレイン酸を単量体成分として用いる場合には、その水溶性が高いため、終始安定な懸濁系を保つことが困難となる傾向にあり推奨されない。
ラジカル開始剤としては一般に使用されているものを用いることができるが、中でも、過酸化系開始剤であるラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートを使用すると、耐熱アクリル系樹脂(a)の着色が抑制される傾向にある。従って、耐熱アクリル系樹脂(a)を重合する際のラジカル開始剤としては、ラウロイルパーオキサイドのようなジアシルパーオキサイドを適用することが好ましい。
耐熱アクリル系樹脂(a)の好ましい重合方法としては、例えば、特公昭63−1964号公報に記載された方法等が挙げられる。
耐熱アクリル系樹脂(a)のメルトインデックス(ASTM D1238:I条件)は、光学フィルムの強度の観点から、好ましくは10g/10分以下、より好ましくは6g/10分以下、さらに好ましくは3g/10分以下である。
耐熱アクリル系樹脂(a)のTg(ガラス転移温度)は、実用途上、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。Tgが120℃以上であると、実用温度下での熱変形が低減する傾向にある。
耐熱アクリル系樹脂(a)は、ブロックポリマーであってもランダムポリマーであってもよいが、耐熱性や剛性、リサイクル性の観点からは、統計的ランダムポリマーであることが好ましい。
耐熱アクリル系樹脂(a)の分子量分布範囲は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.6〜4.0の範囲にあることが好ましい。より好ましくは1.7〜3.7であり、さらに好ましくは1.8〜3.5の範囲である。Mw/Mnが1.6以上であると、樹脂のフィルム加工性と機械物性のバランスが良好となる傾向にある。また、Mw/Mnが4.0以下であると、溶融流動性が改善し、加工性が良好となる傾向にある。
本実施の形態における重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算によって求めた値を言う。
耐熱アクリル系樹脂(a)の、GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)は、好ましくは10万〜50万、より好ましくは12〜30万、さらに好ましくは14〜20万である。耐熱アクリル系樹脂(a)の重量平均分子量が50万以下であると、押出し延伸加工時に十分な流動性が得られるため、溶融押出、延伸成膜が大きな支障なく行える傾向にある。また、耐熱アクリル系樹脂(a)の重量平均分子量が10万以上であると、良好な延伸安定性と、フィルムに十分な配向度が付与される傾向にある。
本実施の形態の光学フィルムは、上述した耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を含む。
ゴム質含有共重合体粒子(b)としては、上記特性を満たすものであれば、特に限定されず、一般的なブタジエン系ABSゴム、アクリル系、ポリオレフィン系、シリコーン系、フッ素ゴム等の多層構造を有するゴム粒子を使用することができる。中でも、三層構造以上の多層構造を有する粒子が好ましく、三層構造以上の多層構造を有するアクリル系ゴム粒子がより好ましい。ゴム質含有共重合体粒子(b)として、上記三層構造以上の多層構造を有するゴム粒子を用いることにより、加熱によるゴム質含有共重合体粒子(b)の変形が抑制され、光学フィルムのガラス転移温度(Tg)や透明性が維持される傾向にある。
三層構造以上の多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)とは、ゴム状ポリマーからなる軟質層と、ガラス状ポリマーからなる硬質層とが積層した多層構造のゴム粒子を言い、好ましくは、内側から硬質層―軟質層−硬質層の順に形成された三層構造を有する粒子である。硬質層を最内層と最外層に有することにより、ゴム質含有共重合体粒子(b)の変形が抑制される傾向にあり、中央層に軟質成分を有することにより良好な靭性が付与される傾向にある。
三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)の最内層(b−i)を形成する共重合体は、好ましくは、メタクリル酸メチル65〜90質量%と、これと共重合可能な他の共重合性単量体10〜35質量%とを含む。屈折率を適切に制御する観点から、上記他の共重合性単量体は、好ましくは、アクリル酸エステル単量体0.1〜5質量%と、芳香族ビニル化合物単量体5〜35質量%と、共重合性多官能単量体0.01〜5質量%とを含む。
三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)の最内層(b−i)を形成する共重合体中のアクリル酸エステル単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−へキシルである。芳香族ビニル化合物単量体としては、耐熱アクリル系樹脂(a)に使用される単量体と同様のものを用いることができるが、好ましくは、最内層(b−i)の屈折率を調整して光学フィルムの透明性を良好にする観点から、スチレン又はその誘導体が用いられる。共重合性多官能単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、トリアリルイソシアヌレート、マレイン酸ジアリル、ジビニルベンゼン等から1種又は2種以上を併用して用いる。上記化合物の中でも特に好ましいのは、(メタ)アクリル酸アリルである。
三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)の中央層(b−ii)を形成する共重合体は、好ましくは、アクリル酸エステル55〜75質量%と、これと共重合可能な他の共重合性単量体25〜45質量%とを含む。上記他の共重合性単量体としては、好ましくは、芳香族ビニル化合物単量体と、共重合性多官能単量体0.1〜5質量%とを含む。
三層構造からなるゴム質含有共重合体粒子(b)の中央層(b−ii)を形成する共重合体は、光学フィルムに優れた靭性を付与する観点から、軟質なゴム弾性を示す共重合体であることが好ましい。中央層(b−ii)を構成するアクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル等から1種又は2種以上を併用して用いる。中でも、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−へキシルがより好ましい。また、アクリル酸エステルと共重合される芳香族ビニル化合物単量体としては、耐熱アクリル系樹脂(a)に使用される単量体と同様のものを用いることができるが、好ましくは中央層(b−ii)の屈折率を調整して光学フィルムの透明性を良好にする観点から、スチレン又はその誘導体が用いられる。また、共重合性多官能単量体としては、最内層(b−i)で用いられる共重合性多官能単量体と同様のものを用いることができ、その含有量としては、0.1質量%以上5質量%以下であると、良好な架橋効果を有し、かつ、架橋が適度でゴム弾性効果が大きくなるため、光学フィルムの靭性が向上する傾向にあり好ましい。
三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)の最外層(b−iii)を形成する共重合体は、好ましくは、メタクリル酸メチル70〜100質量%と、これと共重合可能な他の共重合性単量体0〜30質量%とを含む。
三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)の最外層(b−iii)の、メタクリル酸メチルと共重合可能な他の共重合性単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−へキシルである。
ゴム質含有共重合体粒子(b)の製造方法としては特に制限されず、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合等の公知重合法により得ることが可能であり、特に、乳化重合により得ることが好ましい。この場合、乳化剤、開始剤の存在下、初めに最内層(b−i)の単量体混合物を添加し重合を完結させ、次に中央層(b−ii)の単量体混合物を添加して重合を完結させ、次いで最外層(b−iii)の単量体混合物を添加して重合を完結させることにより、容易に多層構造粒子をラテックスとして得ることができる。このゴム質含有共重合体粒子(b)はラテックスから塩析、噴霧乾燥、凍結乾燥等の公知の方法により粉体として回収できる。
ゴム質含有共重合体粒子(b)は、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下であり、より好ましくは0.012以下、さらに好ましくは、0.01以下である。ゴム質含有共重合体粒子(b)と、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下であると、透明性に優れた光学フィルムを得ることが可能となる。
上記屈折率条件を満たすための方法としては、耐熱アクリル系樹脂(a)の各単量体の単位組成比を調整する方法、及び/又は、ゴム質含有共重合体粒子(b)に使用される各層における重合体もしくは単量体の組成比を調整する方法等が挙げられる。
屈折率差の測定方法としては、まず、ゴム質含有共重合粒子(b)において、各々1.59及び1.49の屈折率を有する媒質を混合し、比率を変えながら(b)と混合させ、白濁が消失する点をゴム質含有共重合粒子(b)の屈折率(23℃、550nm)とする。そして、別途レーザー屈折計にて測定した、プレス成形した耐熱アクリル系樹脂(a)の屈折率との差を算出することにより求めることができる。
また、ゴム質含有共重合体粒子(b)の平均粒子径は、0.04μm以上0.13μm以下であり、好ましくは0.05μm以上0.1μm以下、より好ましくは0.055μm以上0.08μm、さらに好ましくは0.06μm以上0.075μmである。ゴム質含有共重合体粒子(b)の平均粒子径が0.04μm以上であると、光学フィルムの靭性を維持でき、0.13μm以下であると、光学フィルムの透明性を保つことができる。特に、100μm以下の膜厚を有する光学フィルムの場合においては、透明性維持のために、平均粒子径は0.1μm以下であることが好ましく、高温ヘイズ(70℃下)においては、0.08μm以下であることが好ましい。
本実施の形態の光学フィルム中のゴム質含有共重合体粒子(b)は、トリミング性、耐折強度及び透明性の観点からアクリル系樹脂(a)100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下含み、より好ましくは5質量部以上45質量部以下、さらに好ましくは10質量部以上40質量部以下、特に好ましくは15質量部以上35質量部以下含む。ゴム質含有共重合体粒子(b)の含有量が0.1質量部以上であると、光学フィルムのトリミング性及び耐折強度に優れ、トリミング工程においてマイクロクラックや亀裂等を抑制でき、50質量部以下であると、光学フィルムの耐熱性及び透明性を維持することができる。
なお、トリミング工程とは、光学フィルムを製造する際に、フィルムの幅を一定に揃えるために両端を切り落とす工程を意味する。この際、フィルムがトリミング性に劣っていると、該工程中にマイクロクラックや亀裂現象等が起こり、光学フィルムの生産性が著しく低下することとなる。
本実施の形態の光学フィルムは、透明性を表す指標の一つである23℃環境下のヘイズ値(濁度)が、好ましくは1.2%以下、より好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.6%以下である。23℃環境下のヘイズ値が1.2%以下であると、光学フィルムに高度な透明性が付与される傾向にある。
さらに、本実施の形態の光学フィルムは、70℃環境下のヘイズ値が、好ましくは2.0%以下、より好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1.2%以下である。70℃環境下でのヘイズ値が2.0%以下であると、例えば、液晶ディスプレイ等に使用した場合に温度上昇による透明性低下が抑制される傾向にある。
本実施の形態の光学フィルムは、23℃環境下の光弾性係数の絶対値が5.0×10−12/Pa以下であることが好ましく、4.0×10−12/Pa以下であることがより好ましく、3.0×10−12/Pa以下であることがさらに好ましい。光弾性係数が上記範囲内であると、応力による複屈折の変化が少ないため、液晶表示装置等に使用した場合にコントラストや画面の均一性に優れる傾向にある。
本実施の形態における「光弾性係数」とは、外力による複屈折の変化の生じやすさを表す係数で、下式により定義される。
[/Pa]=Δn/σ
ここで、σは伸張応力[Pa]、Δnは応力付加時の複屈折であり、Δnは下式により定義される。
Δn=n−n
(式中、nは伸張方向と平行な方向の屈折率、nは伸張方向と垂直な方向の屈折率である。)
ここで、光弾性係数の値がゼロに近いほど、外力による複屈折の変化が小さいことを示す。
光学フィルムの光弾性係数は、耐熱アクリル系樹脂(a)の共重合比率を変化させること等により制御することができる。
本実施の形態の光学フィルムのTg(ガラス転移温度)は、実用途上、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。Tgが120℃以上であると、加工工程等での光学フィルムの熱変形が抑制される傾向にある。
本実施の形態の光学フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した(a)及び(b)成分以外の、他の重合体を混合することができる。そのような他の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂、及びフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
また、本実施の形態の光学フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種目的に応じて任意の添加剤を配合することができる。添加剤の種類は、樹脂の配合に一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、二酸化珪素等の無機充填剤、酸化鉄等の顔料、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステアロアミド等の滑剤、離型剤、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィン、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤、その他添加剤或いはこれらの混合物等が挙げられる。
さらに、本実施の形態の光学フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、紫外線吸収剤を添加することができる。混合することができる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾトリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、オキシベンゾフェノン系化合物、フェノール系化合物、オキサゾール系化合物、マロン酸エステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、ラクトン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンズオキサジノン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は単独で用いても、2種以上を併用しても構わない。
本実施の形態の光学フィルムの製造方法は、特に制限されるものではなく、耐熱アクリル系樹脂(a)、ゴム質含有共重合体粒子(b)、及び必要に応じて、その他の重合体、添加剤を原料として、公知の方法により得ることができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、各種ニーダー等の溶融混練機を用いて(a)及び(b)成分を含む樹脂組成物を製造し、その後、Tダイ、円形ダイ等が装着された押出機等を用いて、原反フィルム又はシートを押し出し成形することにより製造することができる。押し出し成形により成形品を得る場合は、事前に(a)及び(b)成分を溶融混錬した材料を用いてもよいし、押し出し成形時に溶融混錬を経て成形することもできる。また、薄膜成形品であれば、ブロー成形、インジェクションブロー成形、インフレーション成形、発泡成形等、公知の方法で成形することによって製造することでき、圧空成形、真空成形等の二次加工成形法を用いることもできる。
本実施の形態の光学フィルムの膜厚は、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは10μm以上90μm以下、さらに好ましくは20μm以上80μm以下、特に好ましくは30μm以上60μm以下である。特に、液晶ディスプレイ周辺の光学フィルムとして用いる場合には、100μm以下の膜厚が要求されており、耐折強度の観点から薄膜であることが好ましい。
本実施の形態における光学フィルムは、MDに対して垂直方向の耐折強度が、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2.0以上である。ここで耐折強度とは、JIS P 8115(国際標準化機構:ISO5626)に従って求めた耐折回数をLogでとった値をいう。MDに対して垂直方向の耐折強度が1.0以上であることにより、光学フィルムを筐体に組み込んだり、取り扱い時にぶつける等の衝撃でも割れてしまうリスクが低減する傾向にある。ここで、MDとは、フィルム成形時のおける機械的流れ方向を示す。
本実施の形態の光学フィルムには、位相差を付与するために適宜延伸加工を施してもよい。延伸方法は特に制限されるものではなく、機械的流れ方向(MD)に縦一軸延伸、機械的流れ方向に直行する方向(TD)に横一軸延伸する方法等が利用でき、一軸又は二軸延伸によって延伸することが好ましい。例えば、工業的には、ロール延伸又はテンター延伸による一軸延伸法、ロール延伸とテンター延伸の組み合わせによる逐次二軸延伸法、テンター延伸による同時二軸延伸法、チューブラー延伸による二軸延伸法等によって延伸成形体を製造することができる。
延伸倍率は、0.1%以上200%以下であることが好ましい。より好ましくは1%以上150%以下であり、さらに好ましくは10%以上130%以下である。延伸倍率を上記範囲に調整することにより、光弾性係数、機械強度において好ましい延伸成形体が得られる傾向にある。
延伸倍率は、得られた延伸成形体をガラス転移温度よりも20℃以上高い温度で収縮させ、以下の関係式から決定することができる。 延伸倍率(%)=[(収縮前の長さ/収縮後の長さ)−1]×100
また、延伸温度としては、好ましくはTg(ガラス転移温度)−5℃〜+40℃であり、より好ましくはTg+0℃〜30℃、さらに好ましくはTg+5℃〜20℃の範囲である。ここで、ガラス転移温度はDSC法や粘弾性法により求めることができる。
本実施の形態の光学フィルムは、靭性の付与された偏光板保護フィルム又は位相差フィルムの用途に好適に用いることができる。
本実施の形態の光学フィルムを偏光板保護フィルムとして用いる場合の、面内レターデーション(Re)の絶対値は、好ましくは0nm以上50nm以下、より好ましくは40nm以下、さらに好ましくは20nm以下、特に好ましくは10nm以下である。Reを上記範囲に調整することにより、偏光板保護フィルムとして好適に用いることができる。特に溶融押出しにより製造する場合は、原反フィルム(未延伸)Reが小さいため、原反フィルムを偏光板保護フィルムとして用いるのが好ましい。
本実施の形態の光学フィルムを位相差フィルムとして用いる場合の、Reの絶対値は、好ましくは100nm以上180nm以下、より好ましくは120nm以上160nm以下である。Reを上記範囲に調整することにより、1/4波長板として好適に用いることができる。
光学フィルムの面内レターデーション(Re)は、耐熱アクリル系樹脂(a)の共重合比率や、延伸倍率及び膜厚を好ましい範囲内に設計すること等により制御することができる。
ここで、面内レターデーション(Re)は下式により定義されるものである。
Re=(nx−ny)×d
(式中、nx、ny:面内の主屈折率、d:厚み)
本実施の形態の光学フィルムには、例えば、反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理を適宜施してもよい。
以下に実施例を示して、本実施の形態をより詳細に説明するが、本実施の形態は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
[測定方法]
実施例中の各物性等の測定及び評価方法は次の通りである。
(1)光弾性係数(C)の測定
測定光の経路に引張装置(井元製作所株式会社製)を配置し、試験片に伸張応力をかけながらその複屈折をRets−RFI(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。伸張時の歪速度は0.3%/分(チャック間:30mm、チャック移動速度0.1mm/分)、試験片幅は10mmとした。23℃における、試験片の0〜0.5%の歪範囲における複屈折の絶対値(|Δn|)をy軸、伸張応力(σ)をx軸としてプロットし、最小二乗近似により線形領域の直線の傾きを求め、光弾性係数の絶対値(|C|)を計算した。
(2)平面レターデーション(Re)の測定
大塚電子株式会社製複屈折測定装置RETS−100を用いて、回転検光子法により各フィルムの23℃における平面レターデーション(Re)を測定した。
(3)ガラス転移温度(Tg)の測定
DSC−7型(パーキン・エルマー社製)を用い、室温から200℃までの昇温測定において、昇温速度20℃/分で原反フィルムサンプル質量8.0〜10mgのTgを測定した。
(4)ゴム質含有共重合体粒子(b)の平均粒子径の測定
三層構造のゴム質含有共重合体粒子の乳化液をサンプリングして、固形分500ppmになるように水で希釈し、UV1200V分光光度計(株式会社島津製作所製)を用いて波長550nmでの吸光度を測定した。この値から、透過型電子顕微鏡写真より粒子径を計測したサンプルについて、同様に吸光度を測定して作成した検量線を用いて平均粒子径を求めた。
(5)耐折強度の測定(靭性の評価)
光学フィルムの靭性は、以下の耐折強度の測定により評価した。
長さ110mm×幅15mmに裁断したサンプルをJIS P 8115(国際標準化機構:ISO5626)に従って、MD方向に対して垂直方向の耐折回数を測定し、その平均値を示した。下記に試験条件を記載する。
試験条件 試験機:MIT耐揉試験機(東洋精機製作所株式会社)
荷重:2.45N (=250g)
折り曲げ角度:±135°
折り曲げ速度:175cpm
試験片つかみ具
先端半径:R=0.38mm
開き:0.25mm
当該耐折試験の結果は、耐折強度をもって表示する。
耐折強度は次の式で算出される。
耐折強度 = Log n
(式中、nは試験片が損傷(折れ破壊)にいたる試験回数を示す。)
(6)フィルム膜厚の測定
マイクロメーター(ミツトヨ株式会社製)を用いて各原反フィルムの中央部を測定した。
(7)屈折率の測定
Metricon社製レーザー屈折計Model2010を用いて、耐熱アクリル系樹脂(a)フィルムの23℃、550nmでの平均屈折率を測定した。
(8)ヘイズの測定
各原反フィルムのヘイズ値をJIS−K7136に準じて測定した。
実施例中の各樹脂の製造方法は次の通りである。
[樹脂製造方法]
・ 耐熱アクリル系樹脂(a)
(1−1)耐熱アクリル系樹脂(a−1)
特公昭63−1964に記載された方法で、メタクリル酸メチル−スチレン−無水マレイン酸共重合体である耐熱アクリル系樹脂(a−1)を得た。得られた共重合体の組成は、メタクリル酸メチル72質量%、スチレン16質量%、無水マレイン酸12質量%であり、共重合体メルトフローレート値(ASTM−D1238;230℃、3.8kg荷重)は1.6g/10分であった。
(1−2)アクリル系樹脂(a−2)
上記と同様の方法により、メタクリル酸メチル51質量%、スチレン45質量%、無水マレイン酸4質量%の共重合組成を有するアクリル系樹脂(a−2)を得た。アクリル系樹脂(a−2)は、後述する比較例2で用いた。
(2)ゴム質含有共重合体粒子(b)
ゴム質含有共重合体粒子の製造法において用いた略号は、以下の化合物を示す。
MMA;メチルメタクリレ−ト
BA;n−ブチルアクリレ−ト
St;スチレン
MA;メチルアクリレ−ト
ALMA;アリルメタクリレ−ト
PEGDA;ポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト(分子量200)
DPBHP;ジイソプロピルベンゼンハイドロパ−オキサイド
n−OM;n−オクチルメルカプタン
HMBT;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
(2−1)三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b−1)
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム24gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。次いで、還元剤としてロンガリツトl.2gを加え均一に溶解した。
第一層として、MMA150g、BA2.5g、St40g、ALMA0.2g、DPBHP0.2gの単量体混合物を加え、80℃で重合した。約15分で反応は完了した。
次いで、第二層として、BA1110g、St572g、PDEGA40g、ALMA7.0g、DPBHP3.5g、ロンガリツト2.0gの単量体混合物を90分にわたって滴下した。滴下終了後60分で反応は完了した。
次いで、第三層1段としてMMA190g、BA2.0g、DPBHP0.2g、n−OM0.1gの単量体混合物を5分にわたって滴下し、滴下終了後、この段階の反応は約15分で完了した。
最後に、第三層2段としてMMA380g、BA2.5g、DPBHP0.4g、n−OM1.2gの単量体混合物を10分にわたって加えた。この段階は約15分で反応が完了した。
温度を95℃に上げ、1時間保持し、得られた乳化液を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に投入して重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色フロック状の材料を得た。得られたゴム質含有共重合体粒子(b−1)の平均粒子径は0.1μmであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.004であった。
(2−2)三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b−2)
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム33gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート1.0gを添加してから5分後に、MMA220g、BA3.5g、St48g、ALMA0.27g及びDPBHP0.27gからなる単量体混合物のうち30質量%を一括添加し、その直後から残りの70質量%を20分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持して最内層の重合を完結させた。
次に、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.8gを添加してから5分後に、BA620g、St325g、ALMA14g、テトラエチレングリコールジアクリレート4.8g及びDPBHP2.0gからなる単量体混合物を60分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに80分間保持して軟質層(中間層)の重合を完結させた。
次に、MMA760g、BA50g、DPBHP1.6g及びn−OM1.0gからなる単量体混合物を70分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持した。次いで、95℃に昇温し60分間保持して最外層の重合を完結させた。このようにして得られた重合体乳化液を少量採取し、吸光度法により平均粒子径を求めたところ、0.09μmであった。残りの乳化液を3質量%硫酸ナトリウム温水溶液中へ投入して、塩析・凝固させ、次いで、脱水・洗浄を繰り返したのち乾燥し、ゴム質含有共重合体粒子(b−2)をパウダ−として得た。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.008であった。
(2−3)三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b−3)
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水5600mL、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム40gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ−ト1.2gを添加してから5分後に、MMA260g、BA4.2g、St64g、ALMA0.33g及びDPBHP0.33gからなる単量体混合物のうち30質量%を一括添加し、その直後から残りの70質量%を20分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持して最内層の重合を完結させた。
次に、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ−ト1.0gを添加してから5分後に、BA917g、St480g、ALMA21g、テトラエチレングリコールジアクリレート7.0g及びDPBHP2.9gからなる単量体混合物を90分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに80分間保持して軟質層(中間層)の重合を完結させた。
次に、MMA695g、BA45g、DPBHP1.47g及びn−OM0.9gからなる単量体混合物を60分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持した。次いで、95℃に昇温し60分間保持して、最外層の重合を完結させた。このようにして得られた重合体乳化液を少量採取し、吸光度法により平均粒子径を求めたところ、0.08μmであった。残りの乳化液を3質量%硫酸ナトリウム温水溶液中へ投入して、塩析・凝固させ、次いで、脱水・洗浄を繰り返したのち乾燥し、ゴム含有共重合体(b−3)をパウダ−として得た。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.008であった。
(2−4)三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(c−1)
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム24gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。次いで、還元剤としてロンガリツト1.3gを加え均一に溶解した。第一層としてMMA190g、BA2.5g、ALMA0.2g、DPBHP0.2gの単量体混合物を加え80℃で重合した。約15分で反応は完了した。
次いで、第二層としてBA1360g、St320g、PDEGA40g、ALMA7.0g、DPBHP1.6g、ロンガリツト1.0gの単量体混合物を90分にわたって滴下した。滴下終了後40分で反応は完了した。
次に、第三層1段としてMMA190g、BA2.3g、DPBHP0.2gの単量体混合物を5分にわたって滴下し、滴下終了後、この段階の反応は約15分で完了した。
最後に、第三層2段としてMMA380g、BA4.6g、DPBHP0.4g、n−OMの量を1.2gの単量体混合物を10分にわたって加えた。この段階は約15分で反応が完了した。
温度を95℃に上げ、1時間保持し、得られた乳化液を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に投入して重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色フロック状の材料を得た。得られたゴム質含有共重合体粒子(c−1)の平均粒子径は0.1μmであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.019であった。
(2−5)三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(c−2)
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水6868mL、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム13.7gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下75℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。MMA907g、BA33g、HMBT0.28g及びALMA0.93gからなる混合物(I−1)のうち222gを一括添加し、5分後に過硫酸アンモニウム0.22gを添加した。その40分後から(I−1)の残りの719gを20分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持した。
次に、過硫酸アンモニウム1.01gを添加した後、BA1067g、St219g、HMBT0.39g、ALMA27.3gからなる混合物(I−2)を140分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに180分間保持した。
次に、過硫酸アンモニウム0.30gを添加した後、MMA730g、BA26.5g、HMBT0.22g、n−OM0.76gからなる混合物(I−3)を40分間かけて連続的に添加し、添加終了後95℃に昇温し30分間保持した。
残りのラテックスを3質量%硫酸ナトリウム温水溶液中へ投入して、塩拆・凝固させ、次いで、脱水・洗浄を繰り返したのち乾燥し、ゴム含有共重合体粒子(c−2)を得た。得られたゴム質含有共重合体粒子(c−2)の平均粒子径は0.23μであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.02であった。
(2−6)三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(c−3)
乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム15gを投入したこと以外は、(b−1)と同様の処方で重合を行った。得られたゴム質含有共重合体粒子(c−3)の平均粒子径は0.15μmであり、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.004であった。
[実施例1〜5及び比較例1〜5]
プラスチック工学研究所製Tダイ装着押し出し機(BT−30−C−36−L型/幅400mmTダイ装着/リップ厚0.8mm)を用いて、スクリュー回転数、押し出し機のシリンダー内樹脂温度、Tダイの温度を調整し、押出し成形をすることにより原反フィルムを得た。フィルムの流れ(押し出し方向)をMD方向、MD方向に垂直な方向をTD方向とした。
実施例1〜3、比較例3〜5においては、耐熱アクリル系樹脂と、各種ゴム質含有共重合体粒子を、二軸押出し機によりコンパウンドし、そのペレットをTダイ押出し成形した。比較例1及び2においては、ゴム質含有共重合体粒子を配合せずに押出し成形を行った。
耐熱アクリル系樹脂の共重合組成比、ゴム質含有共重合体粒子の配合比、フィルム成形条件、特性評価結果及びフィルム光学特性結果を表1に示す。
Figure 2010024338
実施例1〜3においては、特定の共重合組成比の耐熱アクリル系樹脂に、特定の三層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b−1〜b−3)を配合することにより、耐熱性及び透明性を維持した、靭性に優れる光弾性係数の絶対値が小さい光学フィルムが得られた。また、延伸加工を行っていないため、平面レターデーションが非常に小さく、偏光板保護フィルムに適したものが得られた。
比較例1では、ゴム質含有共重合体粒子を混合していないため、靭性が不十分であった。比較例2では、耐熱アクリル系樹脂の共重合組成比が適切でないため、耐熱性が不十分であり、ゴム質含有共重合体粒子を混合していないため、靭性も不十分であった。
また、比較例3では、耐熱アクリル系樹脂とゴム質含有共重合体粒子(c−1)との屈折率差が大きいために、ヘイズ値の上昇が見られた。さらに、比較例4においては、平均粒子径の大きいゴム質含有共重合体粒子(c−2)を用いたことにより、薄膜状にした際に表面凹凸(外部ヘイズ)が発生し、フィルムのヘイズ値が上昇した。
比較例5では、ゴム質含有共重合体粒子(c−3)を用いたことにより、耐熱アクリル系樹脂との屈折率差は適切であったが、平均粒子径が大きいため、フィルムのヘイズ値が上昇した。
本発明の光学フィルムは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のディスプレイに用いられる導光板、拡散板、偏光板保護フィルム、1/4波長板、1/2波長板、視野角制御フィルム、液晶光学補償フィルム等の位相差フィルム、ディスプレイ前面板、ディスプレイ基盤、レンズ、タッチパネル等、また、太陽電池に用いられる透明基盤等への産業上利用可能性を有する。その他にも、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー、光ファイバーの被覆材料等にも利用することができる。本発明の光学フィルムは、例えば、反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理をすることもできる。

Claims (10)

  1. メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下と、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下と、下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下と、を含む耐熱アクリル系樹脂(a)100質量部に対して、
    Figure 2010024338

    (式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
    前記耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を0.1質量部以上50質量部以下含む、光学フィルム。
  2. 前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、三層構造以上の多層構造を有する粒子である、請求項1記載の光学フィルム。
  3. 前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、内側から硬質層―軟質層−硬質層の順に形成された三層構造を有する粒子である、請求項1又は2記載の光学フィルム。
  4. 膜厚が100μm以下、23℃環境下のヘイズ値が1.2%以下である、請求項1〜3のいずれか1項記載の光学フィルム。
  5. 70℃環境下のヘイズ値が2.0%以下である、請求項1〜4のいずれか1項記載の光学フィルム。
  6. Tg(ガラス転移温度)が120℃以上である、請求項1〜5のいずれか1項記載の光学フィルム。
  7. 23℃環境下の光弾性係数の絶対値が5.0×10−12/Pa以下である、請求項1〜6のいずれか1項記載の光学フィルム。
  8. MDに対して垂直方向の耐折強度が1.0以上である、請求項1〜7のいずれか1項記載の光学フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の光学フィルムからなる偏光板保護フィルム。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項記載の光学フィルムからなる位相差フィルム。
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