JP2009128638A - 光学用成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射型偏光フィルム又はシートとして好適な、簡便な方法により生産することができ、かつ、優れた偏光特性を有する光学用成形体を提供すること。
【解決手段】固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を含む光学用成形体。相(a)のポリマーは、ポリエステル系樹脂であリ、相(b)のポリマーは、スチレン系樹脂及び/又はアクリル系樹脂であリ、延伸されたことを特徴とする光学用成形体。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射型偏光フィルム又はシートとして好適な、優れた偏光特性を有する光学用成形体に関する。
近年、ディスプレイ市場の拡大に伴い、より優れた偏光特性を有する光学用部材が求められている。液晶ディスプレイにおいては、自発光式ではないため、画面の輝度を向上させ、より美しい画像を得たいというニーズがある。また、近年の環境問題への意識の高まりから、より少ない消費電力で必要な輝度を得たいという要求もある。
液晶ディスプレイは、バックライトからの光から分離した偏光を用いて画像の表示を行う。偏光分離に用いられる偏光板は一般的にヨウ素や色素を配向させた吸収型の偏光板が用いられている。これらの偏光分離能の高い吸収型偏光板では、光の透過率は50%以下になり、バックライトで発生させた光の利用効率が低いという問題がある。
偏光板には上述した吸収型偏光板以外に、直交する偏光成分を反射することにより偏光分離を行う反射型偏光板があり、これらの反射型偏光板を用いてバックライトの光を有効に利用する方法が提案されている。例えば、特許文献1〜3には、2種類の材料を多層に積層しこれを延伸することにより、界面での反射を利用した反射型偏光板とバックライト光の利用効率を高める方法が記載されている。
WO95/17691 WO95/17692 WO95/17699
しかしながら、上記文献に記載された反射型偏光板は、多層積層を行う段階で複雑な工程が必要であり、結果として生産コストが高くなるという問題点がある。
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、反射型偏光フィルム又はシートとして好適な、簡便な方法により生産することができ、かつ、優れた偏光特性を有する光学用成形体を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を含む光学用成形体が、簡便な方法により生産することができ、かつ、優れた偏光特性を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を含む光学用成形体。
[2]
前記相(a)のポリマーは、ポリエステル系樹脂である、上記[1]記載の光学用成形体。
[3]
前記相(b)のポリマーは、スチレン系樹脂及び/又はアクリル系樹脂である、上記[1]又は[2]記載の光学用成形体。
[4]
前記スチレン系樹脂は、スチレン系単量体及び無水マレイン酸からなる共重合体である、上記[3]記載の光学用成形体。
[5]
前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体からなる共重合体である、上記[3]記載の光学用成形体。
[6]
前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体及びアクリロニトリルからなる共重合体である、上記[3]記載の光学用成形体。
[7]
前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び下記一般式(1)で表される単量体からなる共重合体である、上記[3]記載の光学用成形体。
Figure 2009128638
(式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す)
[8]
前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸からなる共重合体である、上記[3]記載の光学用成形体。
[9]
前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸及び六員環酸無水物からなる共重合体である、上記[3]記載の光学用成形体。
[10]
延伸された成形体である、上記[1]〜[9]のいずれか記載の光学用成形体。
[11]
上記[1]〜[10]のいずれか記載の光学用成形体からなる反射型偏光フィルム又はシート。
本発明によれば、簡便な方法により生産することができ、かつ、優れた偏光特性を有する光学用成形体を提供することができる。
本発明の光学用成形体は、優れた偏光特性を有しているため、反射型偏光フィルム又はシートとして好適に用いることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施の形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態の光学用成形体は、固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を含む。固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を同時に含むことにより、光学用成形体に優れた偏光特性を付与することが可能となる。
固有複屈折が正と負のポリマーの組合せは、屈折率差の小さい方向の屈折率差をできるだけ小さくし、かつ、屈折率差の大きい方向の屈折率差をできるだけ大きくするのに優れた組合せである。本実施の形態においては、固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と組合せることにより、フィルム又はシートの面内での一方向における2相の屈折率差をできるだけ一致させ、その方向と面内で垂直方向における2相の屈折率差をできるだけ大きくした状態を実現する。その結果、フィルム又はシートに光が入射した場合、面内での屈折率差の小さい方向に電場が振動する偏光成分をより多く透過し、屈折率差の大きい方向に電場が振動する偏光成分をより多く反射することによって、優れた偏光分離機能を発現させることができるものと推定される。
ここで、光学用成形体に十分な偏光特性を付与するためには、屈折率差の大きい方向では、その屈折率差が0.05以上、屈折率差の小さい方向では、その屈折率差が0.05未満であることが好ましい。
上記相(a)及び相(b)の2種類の相のモルフォロジーは、相(a)が海で相(b)が島の海島構造、相(b)が海で相(a)が島の海島構造又は(a)と(b)の相で形成される共連続構造のいずれでもかまわない。
本実施の形態における「固有複屈折」とは、配向に依存した複屈折の大きさを表す値で、下式(1)により定義される。
固有複屈折=npr−nvt・・・(1)
(ここで、nprは、一軸性の秩序をもって配向した高分子の配向方向と平行な方向の屈折率、nvtはその配向方向と垂直な方向の屈折率を示す。)
すなわち、固有複屈折が正であるポリマーとは、ポリマーを構成する高分子が一軸性の秩序をもって配向して形成された層に光が入射したとき、前記配向方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の光の屈折率より大きくなるポリマーを言い、固有複屈折が負であるポリマーとは、その逆の状態を言う。
本実施の形態において光学用成形体中の相(a)と相(b)の比率は特に制限されないが、より優れた偏光特性を得る観点から、相(a)が、好ましくは10質量%以上90質量%以下、より好ましくは20質量%以上80質量%以下である。また、2相の屈折率を制御するために屈折率を制御する添加剤や、2相のサイズや均一性を高めるために相間の親和性を高める添加剤を加えることができる。
[相(a)のポリマー]
本実施の形態における相(a)のポリマーは、固有複屈折が正のポリマーであればとくに制限されない。固有複屈折が正のポリマーとしては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂等が挙げられる。その中でもポリエステル系樹脂は、複屈折の特性、フィルム強度、光学特性等の観点から好ましい。ポリエステル系樹脂の中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートは結晶配向性、複屈折が大きくなる傾向にあるため好ましく、ポリエチレンナフタレートがより好ましい。
相(a)を構成する固有複屈折が正のポリマーとしては、市販品をそのまま用いることもでき、例えば、ポリカーボネート系樹脂としては、三菱エンジニアリングプラスチック製ユーピロン、帝人化成製パンライト;ポリエステル系樹脂としては、三菱化学製ノバペックス、帝人化成製テオネックス;ポリアミド系樹脂としては、旭化成ケミカルズ製レオナ、宇部興産製UBEナイロン;ポリフェニレンエーテル樹脂としては、旭化成ケミカルズ製及びゼネラルエレクトリック製の各種ポリマー、ポリサルフォン系樹脂としては、ソルベイアドバンストポリマーズ製ユーテル、ポリエーテルサルフォン系樹脂としては、BASF製ウルトラゾーンE、ポリアリレート系樹脂としては、ユニチカ製Uポリマー等を用いることができる。
[相(b)のポリマー]
本実施の形態における相(b)は、固有複屈折が負のポリマーであればとくに制限されないが、光学特性等の観点から、スチレン系樹脂及び/又はアクリル系樹脂が好ましい。相(b)のポリマーとしてスチレン系樹脂やアクリル系樹脂を用いることにより、相(a)との界面の親和性を高めたり、相(b)自体の屈折率を制御することが容易となる傾向にある。また、相(b)としては、固有複屈折が負であれば、組成、分子量等異なる複数種類のポリマーを併用してもよい。
[スチレン系樹脂]
本実施の形態において、スチレン系樹脂とは、少なくともスチレン系単量体を単量体成分として含む重合体(ただし、後述するアクリル系単量体を単量体成分として含む重合体を除く)を言う。ここで、スチレン系単量体とは、その構造中にスチレン骨格を有する単量体をいう。
本実施の形態におけるスチレン系単量体とは、スチレンの他に、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の核アルキル置換スチレン;α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン等のビニル芳香族化合物単量体等が挙げられ、代表的なものはスチレンである。上記スチレン系単量体は1種又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
スチレン系樹脂は、スチレン系単量体成分に他の単量体成分を共重合したものでもよい。共重合可能な他の単量体としては、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸単量体;無水マレイン酸、イタコン酸、エチルマレイン酸、メチルイタコン酸、クロルマレイン酸等の無水物である不飽和ジカルボン酸無水物単量体;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の共役ジエン等が挙げられ、これらの2種以上を共重合してもよい。
スチレン系樹脂として、スチレン系単量体及び無水マレイン酸からなる共重合体は、耐熱性、光学特性、屈折率、相(a)との相溶性等の観点から好ましい。共重合体中の無水マレイン酸単位の含量は、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.1〜40質量%であり、さらに好ましくは0.1質量%〜30質量%である。共重合体中の無水マレイン酸単位の含量が0.1質量%以上であると耐熱性に優れる傾向にあり、50質量%以下であると透明性に優れる傾向にある。
スチレン系樹脂の重量平均分子量としては、成形体の強度と成形加工性、流動性の観点から、好ましくは5万〜80万であり、より好ましくは7万〜60万であり、さらに好ましくは10万〜50万である。
本実施の形態において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算によって求めた値のことを意味する。
[アクリル系樹脂]
本実施の形態においてアクリル系樹脂とは、少なくともアクリル系単量体を単量体成分として含む重合体をいう。ここで、アクリル系単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、メタクリル酸イソプロピル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和カルボン酸単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体等が挙げられる。上記のアクリル系単量体は1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
また、アクリル系単量体を単量体成分として含むアクリル系樹脂には、アクリル系単量体と、その他の単量体が共重合されたものも含まれる。
アクリル系単量体と共重合可能な単量体としては、上述したスチレン系単量体;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸単量体;無水マレイン酸、イタコン酸、エチルマレイン酸、メチルイタコン酸、クロルマレイン酸等の無水物である不飽和ジカルボン酸無水物単量体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
アクリル系単量体以外の単量体成分を共重合する場合、その共重合割合は、アクリル系単量体に対して、好ましくは70質量%未満であり、より好ましくは60質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以下である。70質量%未満であると全光線透過率等の光学特性に優れる傾向にあるため好ましい。
アクリル系単量体を単量体成分として含む重合体の中でも、メタクリル酸メチルの単独重合体又はメタクリル酸メチルと他の単量体との共重合体が、耐熱性、透明性等の光学材料に求められる特性に優れる傾向にあるため好ましい。
メタクリル酸メチルと共重合させる単量体としては、特にアクリル酸エステル類が、耐熱分解性に優れ、これを共重合させて得られるメタクリル系樹脂の成形加工時の流動性が高くなる傾向にあるため好ましい。メタクリル酸メチルにアクリル酸エステル類を共重合させる場合のアクリル酸エステル類の使用量は、耐熱分解性の観点から、好ましくは0.1質量%以上であり、耐熱性の観点から、好ましくは15質量%以下である。アクリル酸エステル類の使用量は、0.2質量%以上14質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上12質量%以下であることがさらに好ましい。
アクリル酸エステル類の中でも、アクリル酸メチル及びアクリル酸エチルが、少量のメタクリル酸メチルと共重合させるだけで、成形加工時の流動性の改良効果が大きくなる傾向にあるため好ましい。
また、アクリル系樹脂として、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体からなる共重合体は、光学特性、屈折率、相(a)との相溶性等の観点から好ましい。共重合体中の(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の含量は、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.1〜40質量%であり、さらに好ましくは0.1〜30質量%である。共重合体中の(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の含量が0.1質量%以上であると耐熱性に優れる傾向にあり、50質量%以下であると透明性に優れる傾向にある。
さらに、アクリル系樹脂として、スチレン系単量体及びアクリロニトリルからなる共重合体は、光学特性、屈折率、相(a)との相溶性等の観点から好ましい。共重合体中のアクリロニトリル単位の含量は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは1〜30質量%であり、さらに好ましくは1〜25質量%である。共重合体中のアクリロニトリル単位の含量が1〜40質量%であると、透明性に優れる傾向にある。
さらにまた、アクリル系樹脂として、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体及び下記一般式(1)で表される単量体からなる共重合体は、耐熱性、光学特性、屈折率、相(a)との相溶性等の観点から好ましい。
Figure 2009128638
(式中、Xは、O又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
一般式(1)で表される単量体のうち、XがOであるものとしては、無水マレイン酸、イタコン酸、エチルマレイン酸、メチルイタコン酸、クロルマレイン酸等の無水物である不飽和ジカルボン酸無水物単量体が挙げられ、なかでも、無水マレイン酸がより好ましい。また、XがN−Rであるものとしては、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド単量体が挙げられる。
上記共重合体の共重合割合は、耐熱性等の観点から、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位が40質量%以上90質量%以下、スチレン系単量体単位が5質量%以上40質量%以下、一般式(1)で表される単量体単位が5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位が42質量%以上83質量%以下、スチレン系単量体単位が12質量%以上40質量%以下、一般式(1)で表される単量体単位が5質量%以上18質量%以下であり、さらに好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位が45質量%以上78質量%以下、スチレン系単量体単位が16質量%以上40質量%以下、一般式(1)で表される単量体単位が6質量%以上15質量%以下である。
また、アクリル系樹脂として、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸からなる共重合体は、耐熱性、光学特性、屈折率、相(a)との相溶性等の観点から好ましい。共重合体中の(メタ)アクリル酸単位の含量は、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.1〜40質量%であり、さらに好ましくは0.1〜30質量%である。共重合体中の(メタ)アクリル酸単位の含量が0.1質量%以上であると耐熱性に優れる傾向にあり、50質量%以下であると透明性に優れる傾向にある。
さらに、アクリル系樹脂として、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸及び六員環酸無水物からなる共重合体は、耐熱性、光学特性、屈折率、相(a)との相溶性等の観点から好ましい。
六員環酸無水物単位としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、
共重合体の耐熱性を向上させる観点から、無水グルタル酸構造を有するのが好ましい。無水グルタル酸構造は、不飽和カルボン酸単量体及び、必要に応じて不飽和カルボン酸エステル単量体と、その他の単量体成分と重合させ共重合体とした後、かかる共重合体を適当な触媒の存在下あるいは非存在下で加熱し、脱アルコール及び/又は脱水による分子内環化反応を行わせることにより生成することができる。この場合、典型的には、共重合体を加熱することにより2単位の不飽和カルボン酸単位のカルボキシル基が脱水されて、あるいは、隣接する不飽和カルボン酸単位と不飽和カルボン酸エステル単位からアルコールが脱離することにより1単位の六員環酸無水物単位が生成する。
六員環酸無水物単位を生成するための不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸エステル単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル等が挙げられる。上記不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸エステル単量体は1種又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
また、六員環酸無水物単位を含む共重合体は、特公平02−26641号公報、特開2006−265543号公報、特開2006−274069号公報、特開2006−274071号公報に記載の方法を参照して、組成比を決定し、製造、評価することができる。
相(a)のポリマーがポリエステル系樹脂であり、相(b)のポリマーが無水マレイン酸単量体及び又は(メタ)アクリル酸単量体を含む共重合体である場合、条件を選択することによって、相(a)と相(b)のポリマーを反応させグラフト化させることができる。その結果、グラフト化されたポリマーが2相の相溶化剤として働き、相の分散状態をコントロールし均一化することが可能となる。
アクリル系樹脂の重量平均分子量としては、成形品の強度の観点から、好ましくは5万以上、より好ましくは7万以上であり、成形加工性、流動性の観点から、好ましくは80万以下、より好ましくは50万以下である。
[ポリマーの製造方法]
本実施の形態におけるスチレン系樹脂及びアクリル系樹脂は、市販品をそのまま用いることもでき、市販品から公知の方法で製造することもできる。スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂を製造する方法としては、例えばキャスト重合、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、アニオン重合等の一般に行われている重合方法を用いることができる。中でも、光学用途としては不都合な微小異物の混入を低減することが可能であるため、懸濁剤や乳化剤を用いない塊状重合や溶液重合が好ましい。
溶液重合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素の溶媒に溶解して調製した溶液を用いることができる。塊状重合により重合させる場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射により重合を開始させることができる。
重合反応に用いられる開始剤としては、ラジカル重合において用いられる任意の開始剤を使用することができ、例えば、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物を用いることができる。
特に、90℃以上の高温下で重合を行う場合には、溶液重合が一般的であるので、10時間半減期温度が80℃以上で、かつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤などが好ましい。具体的には、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。これらの開始剤は、例えば、全体のモノマー100質量%に対して、0.005〜5質量%の範囲で用いることが好ましい。
重合反応において、必要に応じて用いられる分子量調節剤としては、ラジカル重合において一般に用いられる任意のものが使用でき、例えば、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル等のメルカプタン化合物が特に好ましいものとして挙げられる。これらの分子量調節剤は、スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂の分子量が、上記の好ましい範囲内に制御されるような濃度範囲で添加する。
また、本実施の形態においては、光学用成形体中に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の重合体を混合することができる。そのような重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂;及びフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられ、これらの1種以上を混合することができる。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種目的に応じて任意の添加剤を配合することができる。配合することができる添加剤としては、樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に用いられるものであれば特に制限はない。
このような添加剤としては、例えば、二酸化珪素等の無機充填剤;酸化鉄等の顔料;ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステアロアミド等の滑剤;離型剤;パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィン、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤;ヒンダードフェノール系酸化防止剤;りん系熱安定剤等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系光安定剤;難燃剤;帯電防止剤;有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤;着色剤;ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾトリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、フェノール系化合物、オキサゾール系化合物、マロン酸エステル系化合物、ラクトン系化合物等の紫外線吸収剤;その他添加剤或いはこれらの混合物等が挙げられる。
本実施の形態の光学用成形体とりわけ反射型偏光フィルム又はシートの製造方法としては、特に限定されず、例えば、射出成形、シート成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形、インフレーション成形、押し出し成形、発泡成形等、公知の方法で成形することによって製造することでき、圧空成形、真空成形等の二次加工成形法を用いることもできる。
押し出し成形による方法としては、例えば、Tダイ、円形ダイ等が装着された押出機等を用いて、未延伸フィルム又はシートを押し出し成形することができる。押し出し成形により成形体を得る場合は、事前にポリマーと必要に応じて他の成分を溶融混錬してもよいが、押し出し成形時に溶融混錬を経て成形することもできる。また、ポリマーが可溶な溶媒、例えば、クロロホルム、二塩化メチレン等の溶媒を用いてキャスト成形し未延伸フィルム、シートを得ることも可能である。
本実施の形態の光学用成形体とりわけ反射型偏光フィルム又はシートは、二つの相を必要な屈折率に設定する必要がある。そのためにはポリマーの主鎖及び側鎖に配向を与えることが有効な手段である。ポリマーに配向を与える方法は特に限定されないが、その方法としてはポリマーに直接外力を与えて配向させる方法やポリマーに電磁場を与えて配向させる方法等がある。その中でもポリマーを適当な温度下で延伸し配向を与える方法は、工業的にも効率的であり、効果的にポリマーを配向させる方法として好ましい。
延伸方法については特に限定されないが、未延伸フィルム又はシートを機械的流れ方向に縦一軸延伸、機械的流れ方向に直行する方向に横一軸延伸する方法、またロール延伸とテンター延伸の逐次2軸延伸法、テンター延伸による同時2軸延伸法、チューブラー延伸による2軸延伸法等によって延伸することにより製造することができる。延伸倍率は少なくともどちらか一方向に1.5倍以上10倍以下であることが好ましく、4倍以上10倍以下であることがさらに好ましく、5倍以上10倍以下であることがとりわけ好ましい。この範囲に設計することにより、偏光特性、耐熱性、強度の観点で好ましい延伸成形体が得られる。
本実施の形態におけるフィルムとシートとは、フィルムは300μm以下の厚さのものを言い、シートは300μmを超えるものを言う。また、フィルムは好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上であり、シートは好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下の厚さである。
本実施の形態の光学用成形体とりわけ反射型偏光フィルム又はシートの偏光特性は、以下の式で表される偏光度によって評価される。
Figure 2009128638
(ここでTpは、ポリマー主鎖の配向方向と平行に電場が振動する偏光の透過率、Tvはポリマー主鎖の配向方向とフィルム面内で垂直方向に電場が振動する偏光の透過率を示す。)
偏光度は値が大きいほど反射型偏光フィルム又はシートとして優れていることを意味する。
本実施の形態の光学用成形体とりわけ反射型偏光フィルム又はシートは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のディスプレイやプロジェクターに用いられる偏光板、輝度向上フィルム、1/4波長板、1/2波長板等の位相差板、視野角制御フィルム等の液晶光学補償フィルム、ディスプレイ前面板、ディスプレイ基盤、タッチパネル、レンズ、プロジェクター用のスクリーン等、また、太陽電池に用いられる透明基盤等に好適に用いることができる。その他にも、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー等にも用いることができる。本発明の光学フィルムは、例えば反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理をすることもできる。
以下に実施例を示して、本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
(1)測定方法
本明細書中の各物性等の測定方法は次の通りである。
(i)偏光度及び透過率の測定
測定装置は、150mm径の積分球の付いた日本分光製紫外可視近赤外分光光度計V−670を使用した。サンプル両面に流動パラフィンを薄く塗布し、これを両側から厚さ1mmのスライドグラスで挟んだ状態でサンプルホルダーにセットした。光源とサンプルの間に偏光板をセットし、偏光板の透過軸をサンプルの延伸方向に0°又は90°にセットした。0°の場合の550nm波長における透過率(%)をTp、90°の場合の550nm波長における透過率(%)をTvとし、偏光度PEを以下の式により算出した。
Figure 2009128638
(ii)固有複屈折正負の判断
ガラス転移温度以上、ガラス転移温度+50℃以下の範囲内で伸張応力をかけながら延伸を行い、急冷固化し、23℃におけるnpr−nvtを測定した。測定には大塚電子(株)社製複屈折測定装置RETS−100を用いて、測定面が測定光と垂直になるように試料を配置し、回転検光子法により測定した。npr−nvtが負の場合を固有複屈折が負、npr−nvtが正の場合を固有複屈折が正と判断した。
(iii)ガラス転移温度(Tg)の測定
ガラス転移温度(Tg)は、PERKIN ELMER製 Pyris1 DSCを用い、20℃/分の昇温速度で測定した。
(iv)MFR測定
MFRの測定は、ISO R1133に準拠して測定(条件:200℃、荷重49N)した。
(2)ポリマーの調製
〔相(a)のポリマー:固有複屈折が正のポリマー〕
(i)ポリエチレンナフタレート(a−1)
ポリエチレンナフタレート(a−1)は、帝人製ポリエチレンナフタレートを使用した。Tgは122℃であり、固有複屈折は正であった。
〔相(b)のポリマー:固有複屈折が負のポリマー〕
(ii)(スチレン/メタクリル酸メチル)共重合体(b−1)
スチレン系単量体としてスチレン50質量部、(メタ)アクリル酸エステル系単量体としてメタクリル酸メチル50質量部を用いて重合を行った。重合装置として攪拌機を備えた完全混合型反応器(容量4リットル)と層流型反応器(容量2リットル)を2基と、真空ベント付き単軸押出機1基とを直列に接続した装置を使用した。また、単量体とエチルベンゼンの混合比率は、それぞれ88重量部と12重量部とし、目的のMFRになる共重合体が得られるように有機過酸化物(1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン)、分子量調整剤(α−メチルスチレンダイマー)を必要量添加した。このようにして作製したフィード原料を、完全混合型反応器から連続的に重合装置へ1リットル/hrの容量で供給し、層流型反応器でさらに重合を進め、この重合物をさらに真空ベント付き単軸押出機で揮発性成分を除去して、ペレット状の樹脂を得た。各共重合体は、所望の性状のものを得るために、完全混合型反応器の温度を100〜130℃、層流型反応器の温度を130〜160℃の範囲で、押出機温度は200〜240℃、真空度を10〜60torrの範囲で調整した。
共重合体(b−1)のMFRを測定した結果、1.8g/10minであり、固有複屈折は負であった。
(iii)(メタクリル酸メチル/無水マレイン酸/スチレン)共重合体(b−2)
特公昭63−1964号公報に記載の方法で、メタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体を得た。
得られたメタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体の組成は、メタクリル酸メチル単位74質量%、無水マレイン酸単位10質量%、スチレン単位16質量%であり、共重合体メルトフローレート値(ASTM−D1238;230℃、3.8kg荷重)は1.1g/10分であり、固有複屈折は負であった。
(iv)(メタクリル酸メチル/スチレン/メタクリル酸/六員環酸無水物)共重合体(b−3)
メタクリル酸メチル53質量%、スチレン5質量%、メタクリル酸12質量%、エチレングリコールモノエチルエーテル30質量%、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン50ppm、n−オクチルメルカプタン1200ppmからなる混合液を調製し、この混合液を125℃の完全混合型反応機に連続して供給して重合を行った。さらに重合液を高温真空室へ供給して未反応物、溶媒の除去及び、環化反応を行った。得られた共重合体の組成を解析したところ、メタクリル酸メチル単位71質量%、スチレン単位9質量%、六員環酸無水物単位16質量%、メタクリル酸単位3質量%であった。得られたスチレン系樹脂のメルトフローレート値(ASTM-D1238;230℃、3.8kg荷重)は0.5g/10分、Tgは127℃、屈折率は1.51、固有複屈折は負であった。
(3)光学用成形体の製造
[実施例1〜7]
栗本鐵工所製二軸混練機(KRC−S1)のホッパーにあらかじめ必要な組成を混合したペレットを投入した。押出機のシリンダー内樹脂温度と押出量を調整し、ペレットを得た。得られたペレットをさらに東洋精機製単軸押出機及びTダイ装着ラボプラストミル(Tダイ幅150mm、リップ幅350μm)を用いて、押出機のシリンダー内樹脂温度、Tダイの温度、押出量、巻き取り速度を調整し押出成形することにより未延伸フィルムを得た。次に、得られた未延伸フィルムの一軸延伸を恒温槽付き引張試験機を用いて行った。得られた延伸フィルムの偏光特性を測定した。各フィルムのポリマー組成、押し出し条件、成形条件、延伸条件、フィルム特性を表1〜3に示した。
Figure 2009128638
Figure 2009128638
Figure 2009128638
表1〜3の結果から明らかなように、本実施の形態の光学用成形体は、固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を含むことにより、良好な偏光度を示した。このように、本実施の形態の光学用成形体は、優れた偏光特性を有しているため、液晶ディスプレイの反射型偏光フィルム又はシートとして好適に用いることができる。
さらに、本実施の形態の光学用成形体は、製造段階において複雑な工程を伴わないため、従来の多層積層型の反射型偏光板等と比較して、より容易に製造することが可能であり、結果として生産コストを低減することができる。
本発明の光学用成形体とりわけ反射型偏光フィルム又はシートは、偏光特性に優れ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のディスプレイやプロジェクターに用いられる偏光板、輝度向上フィルム、1/4波長板、1/2波長板等の位相差板、視野角制御フィルム等の液晶光学補償フィルム、ディスプレイ前面板、ディスプレイ基盤、タッチパネル、レンズ、プロジェクター用のスクリーン等、また、太陽電池に用いられる透明基盤等としての産業上利用可能性を有する。その他にも、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー等にも用いることができる。

Claims (11)

  1. 固有複屈折が正のポリマーよりなる相(a)と、固有複屈折が負のポリマーよりなる相(b)と、を含む光学用成形体。
  2. 前記相(a)のポリマーは、ポリエステル系樹脂である、請求項1記載の光学用成形体。
  3. 前記相(b)のポリマーは、スチレン系樹脂及び/又はアクリル系樹脂である、請求項1又は2記載の光学用成形体。
  4. 前記スチレン系樹脂は、スチレン系単量体及び無水マレイン酸からなる共重合体である、請求項3記載の光学用成形体。
  5. 前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体からなる共重合体である、請求項3記載の光学用成形体。
  6. 前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体及びアクリロニトリルからなる共重合体である、請求項3記載の光学用成形体。
  7. 前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び下記一般式(1)で表される単量体からなる共重合体である、請求項3記載の光学用成形体。
    Figure 2009128638
    (式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す)
  8. 前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸からなる共重合体である、請求項3記載の光学用成形体。
  9. 前記アクリル系樹脂は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸及び六員環酸無水物からなる共重合体である、請求項3記載の光学用成形体。
  10. 延伸された成形体である、請求項1〜9のいずれか1項記載の光学用成形体。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の光学用成形体からなる反射型偏光フィルム又はシート。
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