JP2010007865A - 作業車両のhst斜板制御機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】急激な主変速操作手段の反転操作が行われた場合、激しい変速ショックの発生を回避できる走行車両のHST斜板制御機構を提供する。
【解決手段】主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板22aの傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、走行時に主変速操作手段84がその中立位置を跨いで操作された場合において、HST斜板22aが中立位置まで戻ったときに、未だ車体の速度がゼロでない場合は、該車体の速度がゼロになるまで、該HST斜板22aを、中立位置に保持させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、作業車両のHST斜板を制御するHST斜板制御機構において、特に、オペレータが主変速手段を、後進側から前進側に中立位置を跨いで、急激に反転するような操作をした場合の、不具合を解消する為の構成に関する。
従来においては、主変速操作手段を中立位置(ニュートラル)にして走行停止を行う場合においては、動力伝達経路に配置されるメインクラッチを切断することで、エンジンからの動力伝達を遮断して本機の停止状態を現出させていた。
そして、特開2000−130557号公報においては、オペレータが主変速手段を、後進側から前進側に中立位置を跨いで、急激に反転するような操作をした場合の、不具合を解消する為の構成までは開示されていない。
特開2000−130557号公報
本発明は、オペレータが主変速手段を後進側から前進側に急激に反転するような場合に、本機は未だ後進中であるにもかかわらず主変速手段が前進側に操作されているような状態が生じ得る。このときに主変速手段の操作位置に対応させてHST斜板を前進側へ傾斜させた場合、場合によっては車体が浮く程の急激な変速ショックが生じて、オペレータが不快を感じる原因になるのである。本発明は、このような場合の不具合の発生を阻止するHST斜板の制御機構の構成を提供することをその目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板(22a)の傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、走行時に主変速操作手段(84)がその中立位置を跨いで操作された場合において、HST斜板(22a)が中立位置まで戻ったときに、未だ車体の速度がゼロでない場合は、該車体の速度がゼロになるまで、該HST斜板(22a)を、中立位置に保持させるものである。
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に示す如く、主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板(22a)の傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、走行時に主変速操作手段(84)がその中立位置を跨いで操作された場合において、HST斜板(22a)が中立位置まで戻ったときに、未だ車体の速度がゼロでない場合は、該車体の速度がゼロになるまで、該HST斜板(22a)を、中立位置に保持させるので、車体が後進しているのにHST斜板が前進側に傾斜されたり、車体が前進しているのにHST斜板が後進側に傾斜されたりすることが防止される。
従って、急激な主変速操作手段の反転操作が行われた場合でも、激しい変速ショックの発生を回避できる。
本発明に係るHMT式トランスミッションのスケルトン図。 HST及びミッション前部の側面断面展開図。 ミッション後部の側面断面展開図。 HST斜板制御のための構成を示す説明図。 制御装置のメイン制御フローを説明するフローチャート図。 速度制御ブロックの処理を表すフローチャート図。 中立制御ブロックの処理を表すフローチャート図。 HST斜板の制御の例を説明するグラフ図。 変形例においてHST斜板制御のための構成を示す説明図。 制御装置のメイン制御フローを説明するフローチャート図。 四つの各制御モードにおけるクラッチ・HST斜板・ブレーキ装置の制御の処理を表すフローチャート図。 制御モードの切換の条件を表として説明した図。
〔走行駆動系〕
まず、走行駆動系を説明する。図2に示すように、HST21は油圧ポンプ22及び油圧モータ23を備えており、両者21・22は平板状のセンタセクション32に付設されて、HSTハウジング31内に収容されている。前記センタセクション32はミッションケース33に固設されている。
HST21の油圧ポンプ22の回転軸心を、入力軸25が貫通しており、該入力軸25は駆動源であるエンジン20からの動力を、該油圧ポンプ22に伝達するとともに、遊星歯車機構10の後述するサンギア1に伝達させ、更には後述するPTO駆動系を介して、図3に示すPTO軸53へも動力を伝達させている。該入力軸25には、油圧ポンプ22のシリンダブロック22bが係合されて相対回転不能とされ、入力軸25とともにシリンダブロック22bが駆動される構成になっている。該シリンダブロック22bには複数のプランジャ22cが摺動自在に配設され、該プランジャ22cの頭部には可動斜板22aが当接している。該可動斜板22aは傾動自在に枢支され、その傾斜角を調節することにより油圧ポンプ22の容積を変更することができる。油圧ポンプ22により吐出された作動油は、センタセクション32に設けられた油路を介して油圧モータ23に送油される。そして、同様にシリンダブロック、プランジャ等より構成される固定容積型の油圧モータ23を駆動させることによって、該油圧モータ23のモータ出力軸26の回転速度及び方向を制御する構成になっている。なお、本実施例のHST21では油圧ポンプのみを可変容積型とし、油圧モータは固定容積型としているが、その構成のHSTに限るものでもない。例えば、油圧ポンプと油圧モータの双方を可変容積型とする構成でも、本発明を適用することができる。
ミッション30の構成について、図1〜図3を参照して説明する。ミッション30はミッションケース33により被装されており、該ミッションケース33には入力軸25、モータ出力軸26、駆動軸27、副変速軸28、PTO軸53等が水平で前後方向に配設され、それぞれ回動自在に支持されている。また、ミッションケース33内には遊星歯車機構10が設けられている。遊星歯車機構10は前記HST21の油圧ポンプ22後方に配設され、後述するサンギア1、プラネタリギア2、出力ギア3、キャリア5等より構成されている。
一方、HST21のモータ出力軸26には二つのギア11・12が遊嵌されており、該ギア11と該モータ出力軸26との間には、第一の油圧パッククラッチ13が、ギア12とモータ出力軸26との間には、第二の油圧パッククラッチ14が、それぞれ介在させてある。この二つの油圧パッククラッチ13・14は、二つの駆動モード(HMT駆動モードとHST駆動モード)を切り換えるために用いられ、駆動モードに応じて二つの油圧クラッチ13・14のうちいずれか一方を、係合させ他方を係合解除させることにより、モータ出力軸26からギア11・12のいずれか一方に動力が伝達されることとなる。
前記入力軸25は前記HST21のセンタセクション32を貫通して、ミッションケース33内に延出しており、該延出部分上には遊星歯車機構10を備えている。この遊星歯車機構10を説明する。遊星歯車機構の第一の要素たるサンギア1は入力軸25に対して相対回転不能に係合され、プラネタリギア2は二連のギアとし、一方のギア2aは前記サンギア1に噛合し、他方のギア2bは、前記サンギア1に同心して配置された、第三の要素たる出力ギア3に噛合している。ここでプラネタリギア2は、入力軸25上に遊嵌された第二の要素たるキャリア5に回転自在に支持され、自転しながら該キャリア5とともに公転し得るように構成されている。該キャリア5にはギア6が固設されており、該ギア6は、前記モータ出力軸26上に遊嵌される前記ギア11と噛合している。
また、遊星歯車機構10の前記出力ギア3は入力軸25上に遊嵌されたパイプ軸7の前端部に形成されており、該パイプ軸7の後端にはギア8が相対回転自在に遊嵌されている。該ギア8と前記パイプ軸7との間には第三のクラッチ19が介設され、該クラッチ19は油圧駆動されるシフタにより係脱されるように構成されている。
一方、前記HST21のモータ出力軸26と平行に駆動軸27が配設されており、該駆動軸27上にはギア16が固定されて前記ギア8と噛合されている。この駆動軸27上には更にギア15が固設してあり、該ギア15は、前記モータ出力軸26上に遊嵌される前記ギア12と噛合している。図3で示すように駆動軸27の後端にはカップリングを介して伝達軸34が連結されており、該伝達軸34の後部に二つのギア17・18を固定している。
前記伝達軸34と平行に副変速軸28が支持され、該副変速軸28上にはギア60・61が遊嵌されており、該ギア60・61が前記ギア17・18に噛合して互いに異なる回転数で駆動している。そして、副変速軸28に設けられた副変速クラッチ62を操作することにより、ギア60・61のうちいずれか一方の回転駆動力を副変速軸28に伝達できるように構成し、副変速機構を構成している。該副変速軸28の後端にはベベルギア69が形設され、該ベベルギア69を介して後輪デフ70に動力が伝達される。
また図3に示すように、副変速軸28の前端部には二つのギア63・64が固設されており、該ギア63・64は前輪出力軸29上に遊嵌されたギア65・66にそれぞれ噛合し、該ギア65・66を異なる回転数で駆動している。また、前輪出力軸29上には二つの油圧クラッチ67・68が設けられており、該油圧クラッチ67・68のうち何れか一方を接続することにより、ギア65・66の何れか一方の回転駆動力を前輪出力軸29に伝達できるようにし、前輪増速切換機構を構成している。
〔PTO駆動系〕
次に、図3を参照してPTO駆動系を説明する。前記入力軸25の後端は、PTOクラッチ40を介してPTO入力軸41に伝達される。PTO入力軸41の後端には、三つのギア42・43・44が相対回転不能に挿嵌され、それぞれPTO副変速軸45に遊嵌されたギア46・47・48に噛合している。そしてPTO副変速クラッチ49の操作により三段階に変速された出力が、ギア50・52・54を介してPTO軸53に伝達され、作業機等に動力を伝達するよう構成している。
〔各駆動モードにおける駆動伝達構成〕
次に、以上の構成におけるトランスミッションにおいて、HMT/HSTの各駆動モードにおける走行駆動系の駆動伝達構成を説明する。
〔HMT駆動モード〕
最初に、HMT駆動モードとしたときの駆動伝達構成について説明する。HMT駆動モードにおいては前記二つの油圧クラッチ13・14のうち第一の油圧クラッチ13は係合され、第二の油圧クラッチ14は係合を解除される。これにより、モータ出力軸26の回転出力はギア12には伝達されず、ギア11のみを回転駆動する。前記ギア11は前記キャリア5に固設されたギア6に噛合しているので、モータ出力軸26の回転出力が遊星歯車機構10のキャリア5に伝達される。一方、エンジン20に連結された入力軸25の回転出力によりサンギア1は回転駆動されている。従って、前記キャリア5に支持され、更に前記サンギア1に噛合しているプラネタリギア2には、両者5・1の回転が合成されて伝達され、該合成された駆動力が、該プラネタリギア2に噛合する出力ギア3に伝達されて、パイプ軸7が駆動される。
そして、HMT駆動モードにおいては前記第三のクラッチ19が係合するよう制御されるので、パイプ軸7の駆動力がその後端のギア8に伝達され、該ギア8に噛合しているギア16を介して、前記パイプ軸7の動力が駆動軸27に伝達される。駆動軸27の動力は副変速軸28を経て後輪や前輪に伝達され、車両が駆動されることとなる。
〔HST駆動モード〕
次に、HST駆動モードとしたときの駆動伝達構成について説明する。HST駆動モードにおいては前記二つの油圧クラッチ13・14のうち第二の油圧クラッチ14が係合され、第一の油圧クラッチ13は係合を解除される。これにより、モータ出力軸26の回転出力はギア11には伝達されず、ギア12のみを回転駆動する。ギア12には前述のとおりギア15が噛合されているので、モータ出力軸26の回転出力が駆動軸27に伝達される。この動力は副変速軸28を経て後輪や前輪に伝達され、車両が駆動される。
このHST駆動モードにおいては、エンジン20の出力が前後輪にまで伝達されるまでの間に遊星歯車機構10を経由しない動力伝達構成となっている。即ち、エンジン出力が入力軸25を介してサンギア1を駆動するが、遊星歯車機構10はそのサンギア1の回転により空転するのみとされる。結局は、エンジン出力はHST21により変速されてモータ出力軸26→駆動軸27と伝達された後、副変速されて前後輪に伝達されることになる。
一方、前述のとおり前記駆動軸27にはギア16が固定されており、該ギア16に噛合しているギア8は、前記駆動軸27の回転が伝達されて駆動されることになる。しかし、HST駆動モードにおいては前記第三のクラッチ19が係合を解除するように制御されるため、前記駆動軸27の動力がパイプ軸7を介して出力ギア3まで伝達されることはなく、出力ギア3の空回りは防止される。この構成により動力伝達ロスが抑えられ、遊星歯車機構10の長寿命化が図られている。
〔HST斜板制御機構の構成〕
次に、HST斜板制御機構の構成を説明する。図4はHST斜板制御のための構成を示す説明図である。
本実施例においては図2・図4に示すように、モータ出力軸26の後端に回転ピックアップのためのダミーギア9を配設し、該ダミーギア9に近接して設けた検出器81で該モータ出力軸26の回転量をパルス信号として検出し、またその回転方向をも検出できるようにしている。更に、前記駆動軸27に固定した前記ギア15にも検出器82を近接して設け、該検出器82にて該駆動軸27の回転量やその方向を検出している。また図4に示すように、エンジン20のクランク軸にも検出器83が設けられて、エンジン回転数を検出可能としている。更には、車両の運転席には主変速レバー84が設けられて、その枢支部には回動角検出手段(例えば、ポテンショメータ)84aが配設され、該主変速レバー84の操作位置を検出できるようにしている。
図4に示すように前記三つの検出器81・82・83は制御装置90に電気的に接続され、該制御装置90は前記主変速レバー84の操作位置や前記検出器82の検出値をもとに、車速が該主変速レバー84で指示される車速となるよう、HST斜板角アクチュエータ86を通じて前記油圧ポンプ22の可動斜板22aの傾斜角度を制御する。これについては後述する。また、前記第一・第二油圧クラッチ13・14や、前記第三のクラッチ19のシフタを駆動する油圧シリンダ94には、それぞれ電磁弁91・92・93が接続されて圧油を給排可能に構成されており、前記制御装置90は該電磁弁91・92・93に対し電気的に接続されている。制御装置90は前記検出器82・83の検出値からトランスミッションの変速比を計算する演算手段を備えており、求められた変速比が高速側の一定領域にあるときは「HMT駆動モード」となって前記電磁弁91・92・93に信号を送り、前記第一の油圧クラッチ13及び第三のクラッチ19を係合させ、第二の油圧クラッチ14を係合解除させる。一方、変速比が低速側の一定領域にあるときは「HST駆動モード」となって電磁弁91・92・93に信号を送り、前記第一の油圧クラッチ13及び第三のクラッチ19を係合解除させ、第二の油圧クラッチ14を係合させる。即ち、中速域〜高速域では「HMT駆動モード」、低速域では「HST駆動モード」というように、変速比に応じて二つの駆動モードを自動切換し、前記電磁弁91・92・93を電気的に制御してクラッチ13・14・19を係脱させるように構成しているのである。
なお、車両の運転部の適宜位置にはクラッチ係脱手段たるクラッチペダル85が配設され、該クラッチペダル85の枢支部にはその踏込み量を検出するための回動角検出手段(例えば、ポテンショメータ)85aが配設されて、該回動角検出手段85aは制御装置90に接続されている。そして制御装置90はクラッチペダル85の踏込み量を調べ、予め定められた所定の閾値Aをこえて踏み込まれている場合は前記駆動モードの如何にかかわらず、第一・第二の油圧クラッチ13・14の双方とも係合が解除された状態となるよう制御する。この制御によって、第一・第二の油圧クラッチ13・14には、前述の如く駆動モードを切り換えさせるとともに、車両のメインクラッチ(動力伝達クラッチ)としての役割をも担わせている。言い換えれば、「HST駆動モード」のときは第二の油圧クラッチ14が、「HMT駆動モード」のときは第一の油圧クラッチ13が、それぞれメインクラッチ(動力伝達クラッチ)としての役割を果たすように構成している。
〔斜板角制御〕
次に、上記HST斜板制御機構により行われる斜板角制御について、図5以降のフローチャートを参照しながら説明する。図5は、制御装置のメイン制御フローを説明するフローチャート図、図6は、速度制御ブロックの処理を表すフローチャート図、図7は、中立制御ブロックの処理を表すフローチャート図である。
最初に、メインフローについて図5を参照しながら説明する。制御ループが開始されると、制御装置90は主変速レバー84の操作位置を調べ、該主変速レバー84が中立位置(正確には、中立位置近傍の設定範囲以内)にあるかどうかを判定する(101)。中立位置近傍にない場合は後述する速度制御ブロックを実行し、その操作位置に応じてHST斜板角を変更させる制御を行う。主変速レバー84が中立位置近傍の設定範囲内にある場合は、制御装置90は前記検出器82・83の検出値から変速比を計算し、該変速比が予め設定されたゼロ付近の範囲(図8(b)に示す変速比−U〜+U)内にあるか否かを判定する(102)。変速比が該設定範囲−U〜+Uを外れている場合は、前記の速度制御ブロックを実行する。設定範囲−U〜+U内にある場合は、後述する中立制御ブロックを実行し、本機を停止させるべくHST斜板角を制御する。対応する制御ブロックを実行した後は、再びステップ101に戻り、同じ処理を反復する。
前記した速度制御ブロックについて、図6を参照して説明する。速度制御ブロックでは先ず、前記検出器81又は検出器82からのパルスを調べ、本機の実際の車速がゼロであるかどうか(実際には、ゼロ近傍の予め設定された車速の範囲に入っているかどうか)を判定する(201)。実際の車速が前記範囲に入っていない場合は、前記検出器81からの信号をもとにモータ軸26の回転方向を調べ、本機の進行方向と主変速レバー84の操作方向との関係を判定する(205)。両者の関係が逆である場合は、主変速レバー84の操作位置の如何にかかわらず、HST斜板制御目標値Pを中立位置に対応した値(ゼロ)に設定する(206)。この処理により、オペレータが主変速レバー84を中立位置を跨いで急激に反転操作しても、激しい変速ショックは抑制されることになる。これについては後述する。一方、前記条件分岐201において、本機の実際の車速がゼロ近傍の前記範囲内に入っていると判定された場合、又は、前記条件分岐205において本機進行方向と主変速レバー84の操作方向との関係が一致していると判定された場合は、制御装置90はスイッチ87の状態を調べ、その操作位置に応じて応答特性係数kの値を定める(202)。応答特性係数kは低速側が小さくなるように前記操作位置との対応関係を設定しており、本実施例では、「低速位置」Lの場合はk=0.3、「中速位置」M及び「高速位置」Hの場合はk=1としている。次に制御装置90は、主変速レバー84の操作位置を調べる(203)。得られた主変速レバー84の操作位置は数値として変数Rに保持され、この変数Rは前進側に操作された場合はプラスの値を、後進側に操作された場合はマイナスの値をとるようにしてある。主変速レバー84が中立位置に操作されているときはRはゼロであり、Rは、主変速レバー84が中立位置から操作される量が大きいほど、ゼロから離れた値をとることとなる。
次に制御装置90は、主変速レバー84の操作位置を表す前記数値Rに前記応答特性係数kを乗じたものに基づいて、HST斜板22aを傾斜させる目標角度(HST斜板制御目標値P)を定める(204)。このPを定めるにあたっては、予め作成され制御装置90に記憶されてある、両者の対応関係を表す関数又はマップが用いられる。この処理を行うことにより、主変速レバー84の操作量に対する車両変速比の応答特性を、前記スイッチ87に基づいて切り換えることができる。この構成については後述する。
こうして得られたHST斜板制御目標値Pは数値で表され、モータ出力軸26を正転させる側にHST斜板22aを傾斜させる場合は正の値、逆転させる側にHST斜板22aを傾斜させる場合は負の値とされ、HST斜板22aを中立位置に制御させる場合はP=0が対応し、目標とするHST斜板22aの傾斜角度が大きくなるに従ってゼロから離れた値をとるようにしている。主変速レバー84が中立位置にあれば前記Rはゼロであり、これに対応するHST斜板制御目標値はP=0になる。
以上に説明したフローにおいてHST斜板制御目標値Pを決定した後は、該目標値Pに基づいた値をHST斜板角アクチュエータ86に指令する(207)。なお、詳細な制御は詳細するが、この際はアクチュエータ86に指令する値の変化量が一定値をこえないようにして、HST斜板の傾斜角度が一回の制御で過大に変更されないようにしており、激しい急加速及び急減速を防止し、乗り心地が穏やかとなるようにしている。最後に、先程HST斜板角アクチュエータ86に指令した値をメモリに記憶させ(208)、ブロックの処理を終了する。
中立制御ブロックについて、図7を参照して説明する。中立制御の処理においては先ず、中立制御ブロックに切り換わった直後であるか否か(言い換えれば、直前まで速度制御ブロックの処理が行われていたか否か)を判定し(301)、中立制御ブロックに切り換わった直後であればカウント積算値nをゼロに初期化する(302)。次に、前記モータ出力軸26に設けられた回転数検出装置81が前回の制御ループから今回の制御ループまでの間に送信するパルスをカウントして、そのパルスの回数を変数Cに記憶させる(303)。回転数検出装置81は、前記ダミーギア9の一歯分の回転を一回のパルスとして検出するように構成される。従って、前記パルス回数Cは該軸26の回転速度に比例し、まったく静止しているときはC=0となる。なお、パルス回数Cはモータ出力軸26の回転方向に関わらず、常に正の値をとる。
制御装置は、次に、回転数検出装置81からの信号に基づいて、前記モータ出力軸26の回転方向を判定する(304)。前記モータ出力軸26の回転が正転方向の場合は、前回の制御ループにおけるカウント積算値nをメモリから読み出した上で、前記パルス回数Cをカウント積算値nに加算し(305)、得られたカウント積算値nが所定の設定値+Nを上回っているかどうかを判定する(306)。上回っている場合は、前回のHST斜板角アクチュエータ86に指令した値より設定値Sだけ逆転側(前記モータ出力軸26の逆転側をいう。)にシフトさせた値を該アクチュエータ86に対し指令するとともに(307)、積算値nをゼロにリセットする(308)。更には、HST斜板角アクチュエータに対し、新しく指令した値をメモリに保持させる(309)。カウント積算値nが所定の設定値+Nを上回っていない場合は該アクチュエータ86の制御は行わず、従って、HST斜板角はそのままの傾斜角度に維持される。一方、前記条件分岐304において、前記モータ出力軸26の回転が逆転方向であると判定された場合は、前回の制御ループにおけるカウント積算値nをメモリから読み出した上で、前記パルス回数Cをカウント積算値nから減算し(310)、得られたカウント積算値nが所定の設定値−Nを下回っているか判定する(311)。下回っている場合は、前回のHST斜板角アクチュエータ86に指令した値より設定値Sだけ正転側(前記モータ出力軸26の正転側をいう。)にシフトさせた値を該アクチュエータ86に対し指令するとともに(312)、積算値nをゼロにリセットする(308)。更には、HST斜板角アクチュエータに対し新しく指令した値をメモリに保持させる(309)。カウント積算値nが所定の設定値−Nを下回っていない場合は該アクチュエータ86の制御は行わず、従って、HST斜板角はそのままの傾斜角度に維持される。
以上のフローの後、新しいカウント積算値nをメモリに記憶させて(313)、中立制御ブロックのフローが終了する。
以上の構成により本機が具体的にどのように制御されるかについて、図8の例を参照しながら説明する。図8はHST斜板の制御の例を説明するグラフ図であり、上から(a)主変速レバー84の操作位置、(b)本機の前進・停止・後進の状態あるいはトランスミッションの変速比、(c)前記カウント積算値n、(d)HST斜板角アクチュエータ86への指令値が示されている。四つのグラフにおいて横軸の時間軸はすべて共通である。
まず、(a)に示すように、主変速レバー84は当初は前進側の適宜の位置におかれ、それに応じて制御装置90は図6に示す速度制御ブロックの処理を行い、(d)に示すようにHST斜板アクチュエータ86に対しHST斜板22aを前進側に適宜傾斜させるよう指令する。これに伴い(b)に示すようにトランスミッション変速比は前進側の適宜の変速比とされ、本機は前進しているものとする。
そしてある時間t1から主変速レバー84が(a)に示すように中立位置に戻されると、それを検知した制御装置90は(d)に示すようにHST斜板22aを徐々に中立に戻すようHST斜板角アクチュエータ86に指令し、それに応じて本機は減速され、(b)に示すように徐々に停止状態に近づいていく。そして変速比がゼロ近傍の設定範囲(−Uから+U)に入った時点t2で、制御装置90は中立制御モードとされ、図7に示す前記中立制御ブロックの処理を行う。
時間t2以降の中立制御モードにおいては、最初にカウント積算値nがゼロに初期化された後、前記モータ軸26の回転量が前記検出器81によりパルス数として検出され、そのパルス数が前記カウント積算値nに積算されていく。図8に示す例においては(d)に示す如く、中立制御モードに入ったt2直後の時点でHST斜板22aは完全な中立位置にはなく、また本機には慣性が働くので、本機は(b)に示す如く前進しており、それに基づく検出器81からのパルス信号がカウント積算値nに次々と加算され、(c)に示すようにカウント積算値nは増加する。カウント積算値nが+Nを上回った時点t3で、(d)に示す如くHST斜板22aは設定角度Sだけ後進側に傾動させるようHST斜板角アクチュエータ86を介して制御され、従って本機は減速される。前記の時点t3でカウント積算値nはゼロにリセットされるが、本機は減速されつつあるものの(b)に示す如く未だ前進しているので、モータ軸26の回転を検出する検出器81からのパルス信号が再びカウント積算値nに次々と加算され、再び+Nに達した時点t4で、HST斜板22aは設定角度Sだけ更に後進側に傾動させるようHST斜板角アクチュエータ86を介して制御され、従って本機は更に減速される。
このように、本機が前進している状態においては、(1)カウント積算値nに検出器81からのパルス数を加算→(2)カウント積算値nが設定値+Nに達した時点でHST斜板22aを後進側へ設定角度Sだけ制御→(3)カウント積算値nのリセット、の一連の制御処理が反復されて、これにより本機は徐々に速度を落としていく。
なお、アクチュエータ86への指令値がHST斜板22aの中立位置相当の値に達していても、HST斜板22aの応答遅れや本機の慣性等によって本機が前進することがあり、そのような前進状態が検出されればHST斜板はt5に示すように更に後進側へ制御されることになる。従って、本機は結果として(b)のt6以降に示すように、後進する場合もあり得る。しかし本機が後進を始めた時間t6以降は、検出器81からのパルス数をカウント積算値nから減算し、カウント積算値nが設定値−Nに達した時点t7でHST斜板22aを前進側へ制御し、カウント積算値nをリセットする制御が行われ、本機は今度は前進側に向かって加速するのである。
更に、この前進側への加速により本機が再び前進した場合は、今度は後進側へ加速制御されることになる。結局本機は、後進時の前進加速→前進時の後進加速→後進時の前進加速→…と、停止状態を跨いで交互に逆方向に加速され、これにより前後にわずかに揺動する程度の略停止状態が現出されることとなる。
以上のように、前記モータ出力軸26の機体の進行に伴う回転量を検出器81によりパルス信号として検出した上で、該パルス信号の数が積算されて一定の範囲(前記設定値−Nから前記設定値+Nまでの範囲)を外れた場合には、HST斜板角22aを設定角度Sだけ変更して、該モータ出力軸26の回転を戻す方向に加速制御するのである。このことは、本機が何らかの事情で前進や後進をわずかでも始めた場合は、それに抗して逆向きに加速させるようなHST斜板22aの制御が行われることを意味する。この結果、本機においては、前後にわずかに揺動する程度の略停止状態を最終的に現出させることができるのである。また、この揺動も、前記設定値Nや設定角度Sを適切に設定することで、オペレータの通常の感覚では感知できない程度のごくわずかなものとすることができ、強力なブレーキ装置を制動させた場合に匹敵する安定した停止状態を作り出すことができるのである。
従って、傾斜地上で停止した本機が自重により下降側に動き出そうとしたり、前記HST斜板22aの中立が正確に出ておらず機体が微速で前後進しようとしても、それを戻す方向にHST斜板22aが制御され、結局は本機は停止状態を維持するのである。
また、車軸に連動する駆動軸27の回転の速度でなく、該駆動軸27の回転の量を直接検出してそれに基づいてHST斜板22aを制御する構成であるから、停止中に本機が動き出し、その動き出す速度がいかに小さかったとしても、その移動距離が前記設定値N以上になればHST斜板22aが逆方向に加速させるべく制御されるのである。従って、従来技術のような、前進速度を検出して後進側に加速させ後進速度を検出して前進側に加速させる制御に比して、検出可能な最低速度以下で本機が動き出した場合に逆加速制御がなされずそのままズルズルと動き出す事態の発生を防止でき、車両停止の確実性に優れる点で有利である。
〔分解能切換制御〕
次に、主変速レバー84の操作量に対するHST斜板角度の応答特性を切換え可能とする構成について説明する。トラクタの運転部の適宜位置にスイッチ87が配設され、該スイッチ87は「低速」L・「中速」M・「高速」Hの三つの操作位置を切換可能に構成されて、前記制御装置90に電気的に接続されている。そして、前述した図6の速度制御ブロックにおいて、該スイッチ87の操作位置に応じて応答特性係数kが定められており(202)、本実施例では「低速」位置でk=0.3、「中速」及び「高速」位置においてk=1である。その上で、主変速レバー84の操作位置に対応する変数Rに前記応答特性係数kを乗じて得たもの(k×R)に基づいてHST斜板制御目標値Pを定め(204)、この制御目標値Pを基にHST斜板角アクチュエータ86を制御するようにしているのである。
この構成により、アクチュエータ86を等しい量だけ駆動して、HST斜板角を等しい角度だけ変更させるのに必要な主変速レバー84の操作量は、スイッチ87を「低速」位置Lとした場合は、「中速」位置M又は「高速」位置(L)とした場合に比して、1/0.3=3.33…倍となる。即ち、主変速操作手段84の操作量に対する前記アクチュエータ86の駆動量の比を、前記スイッチ87にて切り換えることができるように構成しているのである。これにより、前記スイッチ87を「低速」位置(L)とすることで主変速レバー84の感度を鈍くでき、低速走行時の速度の微調整を可能とする一方、「中速」位置(M)及び「高速」位置(H)位置においては主変速レバー84を大きく操作することで高速走行を達成でき、いわば電子的な副変速を可能としているのである。
なお、スイッチ87を「低速」L及び「中速」位置Mとした場合は、前記制御装置90は図示せぬ電磁弁、油圧シリンダを介して、前記副変速機構のクラッチスライダ62(図3)を低速側ギア61に係合させ、スイッチ87を「高速」位置Hとした場合は、前記制御装置90は前記副変速機構のクラッチスライダ62を高速側ギア62に係合させるように構成している。従って、前記スイッチ87は、電子的な副変速手段であると同時に、機械的な副変速を行わせる手段を兼ねることになる。これにより、機械式変速機構の切換と、主変速レバー84の操作に対する車両変速比の応答特性の切換とを、一つのスイッチ87で行うことが可能になる。これは、シンプルで覚えるのが容易な簡素な操作方法を提供できることを意味する。
〔反転制御〕
次に、オペレータが主変速レバー84を中立位置を跨いで急激に反転操作した場合の、変速ショック抑制のための制御について説明する。即ち、本制御装置90の制御フローにおける速度制御ブロック(図6)においては、本機の進行方向と主変速レバー84の操作方向との関係が判定され(205)、逆である場合はHST斜板制御目標値Pは、主変速レバー84の操作位置如何にかかわらず常に中立位置に対応する値(即ち、ゼロ)とされるので、HST斜板22aが中立位置となるようにHST斜板角アクチュエータ86が制御されるのである。即ち、オペレータが主変速レバー84を後進側から前進側に急激に反転するような場合は、本機は未だ後進中であるにもかかわらず主変速レバー84が前進側に操作されているような状態が生じ得る。このときに主変速レバー84の操作位置に対応させてHST斜板22aを前進側へ傾斜させた場合、場合によっては車体が浮く程の急激な変速ショックが生じて、オペレータが不快を感じる原因になる。この点本発明では、二つの条件分岐201・205により、本機進行方向が主変速レバー84の操作方向と逆の関係にある場合はHST斜板22aは強制的に中立制御され、本機の車速がゼロとなるか、又は本機進行方向が主変速レバー84操作方向と一致している場合にのみ、主変速レバー84の操作位置に対応したHST斜板22aの制御が行われることになる。これにより、オペレータが急激に主変速レバー84を反転操作するような場合でも不必要な変速ショックが抑制されて、乗り心地の良い車両を提供できることとなる。
〔変形例〕
次に、前記クラッチペダル85をブレーキ操作のための手段と兼用させた変形例について、その制御を説明する。図9は変形例においてHST斜板制御のための構成を示す説明図である。
まず、変形例の構成を説明する。即ち、図9に示される変形例では、エンジン20から車軸に至る動力伝達経路の中途に適宜のブレーキ装置95を配設し、該ブレーキ装置95は制御装置90に接続されている。この変形例ではブレーキ装置95は前記駆動軸27に配設されているが、この位置に限るものでもなく、例えばモータ軸26に配設することとしても構わない。ブレーキ装置95は例えば電磁油圧式ブレーキや電磁パウダ式ブレーキ等により構成され、制御装置90によってその制動、制動解除、及び制動力の調節制御が行えるようになっている。以上に示した以外の構成は、最初に説明した実施例と全く同様である。
このような変形例における制御装置90の斜板角制御フローの例について、図10〜図12を参照して説明する。図10は制御装置のメイン制御フローを説明するフローチャート図、図11は四つの各制御モードにおけるクラッチ・HST斜板・ブレーキ装置の制御の処理を表すフローチャート図、図12は制御モードの切換の条件を表として説明した図である。
即ち、制御装置90は以下に説明する四つの制御モードを有しており、本機の状態に応じて四つの制御モードを自動的に切り換えて、HST斜板22aや、動力伝達クラッチとしての前記第二の油圧クラッチ14や、ブレーキ装置95を制御するように構成している。なお、ここでの説明は駆動モードが前記「HST駆動モード」である場合を前提としたものであり、「HMT駆動モード」の場合は前記第一の油圧クラッチ13が動力伝達クラッチとしての役割を果たすこととなるため、該「HMT駆動モード」の場合は第二の油圧クラッチ14の代わりに第一の油圧クラッチ13を制御することになる。
第一のモードは「走行モード」であり、主変速レバー84の操作位置に応じてHST斜板角22aを制御して車速をコントロールするモードである。第二のモードは「発進モード」であり、主に、クラッチペダル85を踏んで本機を停止させている状態から徐々に該踏込みを解除させるのに応じて本機を加速させるべく、HST斜板角22aの制御を行わせるものである。第三のモードは「停止モード」であり、HST斜板角22aの中立制御を行って本機を確実に停止させるためのモードである。第四のモードは「ブレーキモード」であり、クラッチペダル85の踏込みに応じて走行中の車両に制動力を付与して、本機を減速あるいは停止させるためのモードである。
図10に示されるのは制御装置90のメインフローであり、制御ループは、制御モードを上記に示される四つのうちいずれにするかを決定するステップ(501)と、決定された制御モードに基づいて実際にHST斜板22aやクラッチ14やブレーキ装置95を制御するステップ(502)とによりなる。
最初に、各制御モードにおいてHST斜板22aやクラッチ14やブレーキ装置95の制御がどのように行われるかについて説明する。
「走行モード」では、クラッチ14の係合状態を調べ、係合されていない場合は係合させる(511)。また、ブレーキ装置95の状態を調べ、制動状態にある場合は強制的に解除させる(512)。その上で、前記実施例における図6と全く同様の速度制御ブロックを行わせ(513)、主変速レバー84の操作位置に対応したHST斜板22aの制御を行い、本機の速度をコントロールする。
「発進モード」では、クラッチ14の係合状態を調べ、係合されていない場合は係合させる(521)。また、ブレーキ装置95の状態を調べ、制動状態にある場合は強制的に解除させる(522)。その上で、主変速レバー84とクラッチペダル85の操作位置を調べ、HST斜板22aを、クラッチペダル85の踏込み量が小さいほど、その中立位置から前記主変速レバー84の操作位置に応じた角度に近づけるような制御を行う。
「停止モード」では、クラッチ14の係合状態を調べ、係合されていない場合は係合させる(531)。また、ブレーキ装置95の状態を調べ、制動状態にある場合は強制的に解除させる(532)。その上で、前記実施例における図7と全く同様の中立制御ブロックを行わせ(533)、本機をその位置に確実に停止させておく制御が行われる。
「ブレーキモード」では、クラッチ14の係合状態を調べ、係合されている場合はその係合を解除させる(541)。その上で、クラッチペダル85の踏込み量に応じて前記ブレーキ装置95の制動力を調節する制御を行う(542)。
次に、前記メインフローにおける、前記四つの制御モードを決定するステップ501について説明する。このステップ501においては、制御装置90は現在の制御モード(実際には、前回の制御ループにおける制御モード)を調べ、クラッチペダル85の踏込み量や主変速レバー84の操作位置や検出器81の検出値等を調べた上で、現在の制御モードを維持するか他の制御モードへ移行するかを決定する。この制御の条件の一覧が図12に表形式で示され、以下、場合分けをして具体的に説明する。
即ち、現在の制御モードが「走行モード」であるとき;
条件1に示すように、クラッチペダル85が図9に示す閾値Aをこえて踏み込まれている場合は、該踏込みに応じて走行中の車両を制動すべく、「ブレーキモード」へ移行する。あるいは条件2に示すように、主変速レバー84が中立位置に操作され、かつ、本機の略停止が検出された場合は、その停止状態を維持すべく「停止モード」へ移行する。なお、本機が略停止状態にあるか否かは、一定時間内に前記検出器81が検出するパルス数をカウントし、該カウント値が設定値未満であるか否かによって判定することとしている。これは以後も同様である。上記以外の場合は、現在の「走行モード」が維持され、主変速レバー84の操作位置に応じたHST斜板22aの制御を続行させる。
現在の制御モードが「発進モード」であるとき;
条件3に示すように、クラッチペダル85の踏込みが前記閾値Aをこえて解除された(クラッチペダル85の踏込みが殆ど完全に戻された)場合は、クラッチペダル85踏込み解除に応じた加速制御を終了させ、通常の「走行モード」へ移行する。一方、条件4に示すように、クラッチペダル85が再び一定量以上踏み込まれた場合は、オペレータの発進の意思がキャンセルされたものと判断して、クラッチペダル85の踏込みに応じて車両を制動すべく「ブレーキモード」へ移行する。条件5に示すように主変速レバー84が中立位置に操作され、かつ、本機の略停止が検出された場合は、発進の意思がキャンセルされたものと判断して、本機の停止状態を維持する「停止モード」へ移行する。上記以外の場合は、現在の「発進モード」が維持され、クラッチペダル85の踏込み解除に応じてHST斜板22aを増速側に制御し、本機を加速させる制御を続行する。
現在の制御モードが「停止モード」であるとき;
条件6に示すように、主変速レバー84の操作位置が中立以外にあり、かつ、クラッチペダル85の踏込みが閾値Bをこえて解除された場合は、オペレータがクラッチペダル85を徐々に解除して発進させようとしていると判断して、「発進モード」へ移行する。条件7に示すように、クラッチペダル85の踏込み量が閾値A未満であり、かつ、主変速レバー84が中立位置を外れて操作された場合は、オペレータはクラッチ14を繋いだまま主変速レバー84により停止状態から徐々に加速させようとしているものと判断し、該主変速レバー84の操作位置に応じてHST斜板22aを制御する、「走行モード」へ移行する。上記以外の場合は、現在の「停止モード」が維持され、本機の停止状態を維持すべく前記図7に示されるHST斜板22aの中立制御を続行させる。
現在の制御モードが「ブレーキモード」であるとき;
条件8に示すように、クラッチペダル85の踏込みが閾値Aをこえて解除された場合は、オペレータの制動の意思がキャンセルされたものと判断して、「走行モード」に移行する。条件9に示すように、該クラッチペダル85の踏込み量が閾値Aをこえて戻されていなくても、最大に踏み込んだときから一定量をこえて戻されている場合は、オペレータの制動の意思がキャンセルされ、逆に本機を加速させたいものであると判断して、「発進モード」へ移行する。条件10に示すように、本機の略停止が検出された場合は、該停止状態を保持させるべく「停止モード」に移行する。上記以外の場合は、現在の「ブレーキモード」が維持され、クラッチペダル85の踏込みに応じてブレーキ装置95により前記駆動軸27を制動させる制御を続行させる。
以上に前記変形例における制御装置90の制御構成が示されるが、この構成により車両が具体的にどのように制御されるかについて、以下、説明する。即ち、この変形例に係る斜板制御機構を適用した車両において、オペレータが主変速レバー84を前進側の適宜の位置において、本機は「HST駆動モード」で適宜の速度で前進しているものとする。このときにクラッチペダル85を閾値Aをこえて踏み込むと、前記条件1が満たされて制御装置が「走行モード」から「ブレーキモード」へ移行し、クラッチ14は係合を解除され(541)、ブレーキ装置95の制動力が該クラッチペダル85の踏込み量に応じて調節される(542)。この結果車両に制動力が働いて、本機は減速されることになる。該減速の結果として車両の速度がゼロ近傍まで至ると、本機の略停止を検出した制御装置90は条件10が満たされたと判定し、「停止モード」へ移行する。この結果、クラッチ14はクラッチペダル85の踏込み如何にかかわらず係合され(531)、ブレーキ装置95が強制的に制動解除される(532)。しかし、前述のようなHST斜板22aの中立制御が行われるので(533)、本機はブレーキ解除にもかかわらず停止した状態を確実に維持し、傾斜地上で本機を停止させた場合でも下り方向に本機が動いてしまう事態は防止される。
この状態からクラッチペダル85の踏込みを解除させてゆくと、踏込み量が閾値B未満になった時点で前記条件6が満たされ、制御装置90は「発進モード」へ移行し、クラッチ14の係合状態及びブレーキ装置95の制動解除状態を維持したまま(521・522)、クラッチペダル85の踏込み解除に応じてHST斜板22aを増速側に制御し、本機は加速する。このとき、クラッチ14は先程の停止時から係合が維持されているので、上り坂で停止されている本機を発進させるようなときでも、車両がいったん後方へ下がるような挙動が防止され、本機の発進をスムーズに容易に行わせることができるのである。
そして、更にクラッチペダル85の踏込みを徐々に解除し、該踏込み量が閾値A未満となった時点で、条件3が満たされて制御装置90は「停止モード」から「走行モード」に切り換わって、クラッチ14の係合状態及びブレーキ装置95の制動解除状態を維持したまま(511・512)、主変速レバー84の操作位置に応じてHST斜板22aが制御されることとなる(513)。
なお、前記「走行モード」においては、前記駆動軸27の回転量を常時検出器81によって検出し、該検出された回転量から車速を演算しており、予め設定された上限値を該車速が超えないようHST斜板22aのフィードバック制御が行われている。これにより、法規制によって定められる車速の上限値ギリギリを狙って制御することができ、圃場間の移動の際は高速走行を達成させて作業時間の短縮を図っている。
また、主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板の傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、車軸に連動する軸の回転量を検出する検出手段、該軸の回転方向を検出する検出手段、及び、HST斜板角を変更させるアクチュエータを備え、前記主変速操作手段が中立位置にあるときに前記軸の回転が検出された場合は、前記軸を前記回転と逆の方向に加速させるように前記HST斜板角を前記アクチュエータを介して変更制御するので、傾斜地での停止時でブレーキを解除したとたんに車両が下り方向に動き出すような事態が防止され、オペレータが安心して車両を運転できる。また、車軸に連動する軸の回転速度を検出してHST斜板を制御して車両の停止制御を行わせる場合は、検出可能な最低回転速度を下回って軸が回転する場合にそれに応じた斜板制御ができず、車両がズルズルと微速で動いて止まらない場合が生じるが、本発明は該軸の回転量を検出してそれに基づいてHST斜板を制御することから、そのような問題は生じず、より確実で安定した車両の停止が得られるのである。
車軸に連動する軸の回転量を前記検出手段にてパルスに変換して検出し、検出されるパルスをカウントし、カウント積算値が設定値に達した場合には前記アクチュエータを駆動してHST斜板角を設定角度増加又は減少させるとともに、前記カウント積算値をリセットするように構成したので、パルス数に基づく制御であるから、電子制御に適し、精度の高い正確な制御を行える。また、設定値を適宜の値に調整することにより、停止時の車両の前後揺動をごくわずかに抑えることができ、車両停止時の安定性・乗り心地が向上する。
主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板の傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、前記主変速操作手段の操作量を検出する検出手段を設け、HST斜板角を変更させるアクチュエータを設け、前記主変速操作手段の操作量に対する前記アクチュエータの駆動量の比を切り換える切換手段を設けたので、主変速操作手段の分解能を目的に応じて切り換えて使用できるので、路上走行時には高速走行を確保させるとともに、作業時には速度の微調整を容易に行える。
前記切換手段は、トランスミッションに配設される機械式変速機構の変速比切換手段をも兼ねているので、機械式変速機構の変速比の切換えと、主変速操作手段の操作量に対するアクチュエータの駆動量の比の切換えが、一つの操作手段で行えることとなり、簡素な操作構成を提供できる。
主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板の傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、車軸に連動する軸の回転量及び回転方向を検出する検出手段、及び、HST斜板角を変更させるアクチュエータを備え、動力伝達クラッチを操作するクラッチ係脱手段を車両のブレーキ手段と兼用させ、走行中に前記クラッチ係脱手段が操作されると前記動力伝達クラッチの係合を解除しかつ車両を制動するように構成し、車両が略停止されているときは、前記動力伝達クラッチを係合させるとともに、前記軸の回転が検出された場合は該回転を戻す方向に前記HST斜板角を変更すべくアクチュエータを制御するので、車両の停止時から動力伝達クラッチが係合されているので、上り坂で停止してから発進する場合に車体がいったん後に下がる挙動が防止でき、車両のスムーズなスタートを容易に実現できる。
21 HST
22a HST斜板
26 HSTモータ軸(車軸に連動する軸)
81 検出器(検出手段)
84 主変速レバー(主変速操作手段)
86 アクチュエータ

Claims (1)

  1. 主変速操作手段の操作位置に応じてHST斜板(22a)の傾斜角を変更させる作業車両のHST斜板制御機構であって、走行時に主変速操作手段(84)がその中立位置を跨いで操作された場合において、HST斜板(22a)が中立位置まで戻ったときに、未だ車体の速度がゼロでない場合は、該車体の速度がゼロになるまで、該HST斜板(22a)を、中立位置に保持させることを特徴とする作業車両のHST斜板制御機構。
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