JP2009510284A

JP2009510284A - 家具用ヒンジ

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Publication number: JP2009510284A
Application number: JP2008532534A
Authority: JP
Inventors: スタールッチ，ハラルド
Original assignee: Julius Blum GmbH
Current assignee: Julius Blum GmbH
Priority date: 2005-09-28
Filing date: 2006-08-04
Publication date: 2009-03-12
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Abstract

少なくとも２つの家具部材（１、２）に回動可能に取り付けられる家具用ヒンジである。この家具用ヒンジは、少なくとも２つの固定部を含んでおり、これら固定部は、家具部材（１、２）にそれぞれ固定されており、少なくとも１本の分節回転軸（５、５’）を介して相対回動可能であり、好適には電動モータである少なくとも１つのモータ（６）を固定部の旋回のために有するものである。
【選択図】図１

Description

本発明は、家具用ヒンジ（丁番、蝶番）に関するものであり、少なくとも２つの家具部材に回動可能に取り付けられる。このヒンジは、少なくとも２つの固定部を含んでおり、これら固定部は、家具部材にそれぞれ固定されており、少なくとも１本の分節回転軸を介して相対回動可能である。

家具用ヒンジの分野では、機械式緩衝器と閉作用装置のものが知られている。

しかし、緩衝器と閉作用装置は、家具用ヒンジを介して接続されている家具部材に対して限定された角度範囲の開閉動作においてのみ影響を及ぼす。従来は、家具部材の残りの旋回は手動によって実行されていた。

本発明の目的は、この問題に対する改善を提供することである。

本発明によれば、この目的は、少なくとも１つのモータ（好適には電動モータ）を固定部の旋回のために有する家具用ヒンジの提供によって達成される。

普通、家具用ヒンジは、固定部としてのヒンジカップ及び/又はヒンジアームを含む。さらにフレームヒンジとして知られるヒンジも存在する。固定部は、家具の部材に固定できる基部プレートにクリップ留めされることも多い。１本以上の分節回転軸を含む家具用ヒンジも存在する。固定部が４本又は７本の分節回転軸を介して結合できる家具用ヒンジも利用される。通常、これらは、２本の分節レバーを含むヒンジであり、１本の分節回転軸を介して相対的に旋回できる２本の脚部を有するよう、少なくとも１本の分節レバーのために７本の分節回転軸を含む広角ヒンジとして知られるものも存在する。全ての家具用ヒンジの基本特性は、それらの双機能性である。すなわち、それらは、家具の回動部材と共に回動動作を提供する。本発明によれば家具用ヒンジは、少なくともモータ駆動旋回である別機能をさらに有している。

固定部を旋回させるために好適に使用されるモータは、モータハウジングと、少なくとも１本のモータシャフトとを有している。モータシャフトは、モータハウジングに対して回転移動あるいは直線移動できるように提供されている。家具用ヒンジの場合には、例示実施例で詳細が解説されているが、ロータリモータとリニアモータの両方が使用可能である。それらはＤＣモータやＡＣモータでよい。家具用ヒンジでは、比較的に低電圧用（好適にはＤＣ）である５Ｖから２５Ｖのモータ、あるいは好適には２４Ｖのモータで充分であろう。それらモータにより提供される電力は、２Ｗから３０Ｗであり、好適には４Ｗから２０Ｗであろう。

モータは、開閉時の固定部旋回のためだけではなく、開閉動作時の緩衝または制動にも利用できる。この目的でモータには、誘導的負荷及びオーム抵抗荷重が可能である。しかしながら最大緩衝効果は、モータの単純な短絡回路で達成される。

モータの出力部またはモータシャフトは、ヒンジの分節レバーまたは分節回転軸を直接駆動できる。

しかし伝達機構を利用することもできる。さらに、詳細は後述するが、好適にはモータの出力部に、好適には電磁式である連結手段を利用する。この連結手段は、少なくともモータの駆動力またはトルクが伝達される閉状態とモータの駆動力またはトルクが伝達されない開状態との間で（好適には電気式）切替機能を有する。この連結手段の代用として、あるいはそれに加えて、例えば停電時の備えとして、家具用ヒンジ及び（好適には切替式）フリーホイールを含んだモータを、手動でヒンジを動かすことができる状態で使用することもできる。

本発明のさらなる利点と詳細は以下の説明によって明らかとなろう。

図１から図１５は、どのようにモータが種々なヒンジに取り付けられるかを例示する本発明の実施例を図示する。

まず、図１から図５は、電気モータ６がヒンジアーム３の脇に設置されている実施例を図示する。ヒンジアーム３は、家具部材１に固定された基部プレート７に従来式にクリップ留めできる。その他の固定手段でも利用できる。この場合、モータ６のモータハウジング１１は、ヒンジアーム３に固定されている。ハウジング１１は、他の固定部に設置することもできる。（好適には電気式）切替式連結部１３がモータシャフト１２のギヤホイール１７とモータとの間でモータの出力部に提供される。連結部は、少なくとも２状態間で切り替え可能である。すなわちモータ６の駆動力またはトルクが伝達される閉状態と、モータ６の駆動力またはトルクが伝達されない開状態との間で切り替え可能である。さらに連結力を変動式とすることも便利である。モータシャフト１２の形態の出力部を必要に応じてさらに複雑な構造の伝達機構と相互作用できるように設計することもできる。好適には小型化が可能で起動が容易な電磁連結部１３を使用することもできる。

モータの駆動力またはトルクは、連結部１３が閉状態であるときにギヤホイール１７から内部レバー８’に剛固定されている第２ギヤホイール１９へと分節回転軸５’を介して伝達される。このようにモータ６による回転動作は、分節レバー８’の旋回に変換され、本例ではヒンジアーム３とヒンジカップ４である２固定部（すなわち家具の２部材１と２）を相対的に旋回させる。この例示的実施例では、ギヤホイール１７と１９で形成された伝達機構を介した回転動作の伝達は、開閉時にモータ６と家具部材２との間の衝突を防止すべくスペースを提供するように選択されている。しかしながら、もし対応した強度のトルクが必要であれば、モータの回転動作を変速させるように伝達機構を利用することもできる。充分なスペースが与えられていればモータは、内部分節レバー８’または外部分節レバー８の回転軸５’にフランジ式に直接取り付けることもできる。モータの駆動力を伝達するために他の種類の回転軸５を使用することも可能である。

この例示的実施例では、エンコーダディスク１５と光センサー１６とを有したエンコーダ１４が利用され、実際の位置及び/又は実際の速度が決定される。あるいは動作センサーまたは位置センサーをポテンショメータ等として利用できる。好適には、スイッチオフまたは停電時にも分節レバー８’または分節回転軸５’（すなわち固定部）の相対的な位置が測定できる角測定システムまたは距離測定システムを使用する。いくつかの作動図を利用して説明するように本発明が使用するセンサーは、位置及び速度の決定手段並びに動作を開始または停止させるスイッチ手段として利用できる。図１から図５で図示するような例示的実施例においては、モータシャフト１２は、分節回転軸５、５’あるいはそれらの１方と共軸的または平行に設置されている。

図６から図８は、モータシャフト１２が分節回転軸５、５’に対して実質的垂直に設置されている本発明の実施例を図示する。この場合、好適にはモータシャフト１２と駆動される分節回転軸５’または分節レバー８’との間にワームホイール１８を含むワームギヤが提供される。図４と図５で図示する断面図と同様に図７と図８で図示する断面図は、回転動作がモータシャフト１２から分節レバー８’にどの部品を介して伝達されるかを図示する。この場合もギヤホイール１９は、分節回転軸５’と分節レバー８とに剛固定されている。固定ブラケット２０は、この構成のために最良位置でモータハウジング１１を保持し、ワームホイール１８をギヤホイール１９と確実に係合させる。図６から図８で示す例示的実施例では、エンコーダ及びフリーホイールまたは連結部は、モータハウジング１１内に集積されている。従ってそれらは外部からは見られない。当然ながらこれらモータは、本発明の全実施態様で利用できる。あるいはステッパモータを利用することも可能である。

図９から図１３は、広角ヒンジが家具部材１と２をモータ６によってどのように旋回させるかを示す実施例を図示する。この場合、広角ヒンジは、７本の分節回転軸５、５’を有している。外部分節レバーは、相対的に旋回できる２体の脚部９、９’の形態で提供される。図９から図１１の例示的実施例では、モータハウジング１１は、ヒンジアーム３に対して旋回できる中間部材１０上に設置されている。同時にモータシャフト１２は、分節回転軸５’、５の一方を提供する。モータシャフトは、駆動される脚部９’に剛固定されている第２ギヤホイール２１を駆動するギヤホイール１７を載置する。ギヤホイール１７と２１の取り付け状態は、図１１で図示する断面図で特に明瞭に示されている。図１１は、脚部９’と共にヒンジアーム３に対して中間部材１０を旋回させるレバー２３を図示する。

図１２と図１３で図示する例示的実施例では、ロータリモータの代わりにリニアモータが使用されている。位置と速度を決定するエンコーダと、連結部またはフリーホイールとの両方ともリニアモータ内に集積されている。ヒンジの動作は、モータシャフト１２をモータハウジング１１内に延伸させるか引き抜くことで提供される。本例示的実施例では、モータハウジング１１は中間部材１０及び分節回転軸５’上で回動するモータシャフト１２上に回動式に設置されている。

図１４と図１５で図示する実施例は、所謂フレームヒンジにモータ６（本例ではリニアモータ）がどのように取り付けられているかを図示する。家具枠１に固定できる固定部材２４には、モータハウジング１１を回動式に支持する支持レバー２５が取り付けられている。モータハウジングから引き抜いたり、モータハウジング内に延伸するモータシャフト１２は、ヒンジカップ４に回動式に載置されている。全例示的実施例と同様に、この場合も、例えば停電時に手動開閉が可能であるよう、伝達機構並びにモータをロックしないように設計することが望ましい。

固定部材の旋回用モータ６の作動または制御を図１６と図１７の２つの回路図を使用して説明する。モータ６を家具用ヒンジにどのように設置できるかを解説した前述の全諸態様も同様に制御可能である。

図１６は、非常に単純な例示的実施例を図示する。本例ではモータは、図１から図１５で明示されていない電力線３８を介して電源３７とスイッチ３６に接続されている。モータ６は、モータシャフト１２を介して家具用ヒンジ３５の固定部材を旋回させる。非常に単純な実施例では、（例えば手動起動式）スイッチ３６は、３つのスイッチ位置を有する。第１スイッチ位置ではモータ６は、家具用ヒンジ３５を開位置にまで駆動すべく起動される。スイッチ３６の第２スイッチ位置では、家具用ヒンジ３５は、閉位置方向に回動される。第３スイッチ位置では、モータ６は、無パワー状態に切り替えられ、移動を停止する。このスイッチ状態では、モータ６内に存在する連結部は、開状態であり、あるいはフリーホイールは、作動状態であることが望ましく、必要であれば家具用ヒンジは手動旋回できる。手動作動可能なスイッチ３６に加えて、家具部材の固定部材の動作または圧力及び/又は張力の作用によりスイッチが入るセンサーも使用できる。

例えばこれらセンサーは、前述のエンコーダ１４またはポテンショメータあるいは光センサー等の他の角測定システム若しくは距離測定システムでよい。固定部材の移動中に、好適には方向性によりスイッチ操作を可能にする誘導性の作動センサーを有するモータも利用できる。好適には、無電力状態で連結部あるいはフリーホイールが開状態であるときにそれぞれの位置で家具用ヒンジ３５を休止状態に保持する機械的保持手段が利用できる。

図１７は、家具用ヒンジ３５の開閉動作を制御する制御手段２９の好適実施例を示している。さらに制御手段２９を前述のスイッチ３６に取り付け、データ送信または制御ソフトウエア転送のための別の通信インターフェース３０を有することもできる。制御手段２９は、好適にはマイクロコントローラとして設計される。制御手段は、好適には電力線３８を介してモータ６を起動させる。制御手段は、家具用ヒンジ３５の固定部の実際の位置及び/または実際の速度についてのデータ、並びにモータ６内あるいは家具用ヒンジ３５内の対応センサーからの連結部１３のスイッチ状態についての信号を第１データ線３９を介して取得する。制御手段は、固定部を旋回させるため、またはモータ６内及び/または家具用ヒンジ３５内に同様に取り付けることができるセンサーからの移動を停止させるためのスイッチ指令を第２データ線４０によって取得する。

好適には、実際の位置と実際の速度を決定するセンサーは、スイッチ指令伝達用のセンサーとしても使用できる。このように、例えば家具部材２への僅かな刺激も対応する固定部を介してエンコーダまたはポテンショメータへ伝達される。

その後調節可能な閾値を超える場合にはこのセンサーは、第１データ線３９を介してその信号を解読する制御手段２９へ、家具用ヒンジを旋回させてモータ６を起動させるための指令としてデータを送信する。モータ６は、この場合、手動によって家具部材で開始された動作を補助または支配するように起動される。例えばスイッチ３６の１実施例では、スイッチは、ドアハンドルに取り付けられており、ドアハンドルの押引動作に対応して反応する。制御手段２９は、このようにして家具用ヒンジ３５を開閉方向において所定の角度範囲で旋回させ、完全開閉位置に接近させながら手動によって過度に家具部材へ伝わる動きを緩衝する。家具用ヒンジ３５は、家具部材に勢いが与えられた後に完全開閉位置へ移動される。家具部材または、固定部へかかる力に対する反応値は、固定部またはモータシャフト１２を加速または制動させるために制御手段２９に保存される。開閉のための新規な起動信号が所定時間経過後に検出されない場合は、制御手段は固定部を閉位置へと移動させる。制御手段２９は、好適には第３データ線４１を介して連結部１３を起動させ、連結部を少なくとも開閉状態間で切り替える。このことはフリーホイールにも適用される。制御手段２９を家具用ヒンジに別々に取り付けるか、あるいは一体式とすることもできる。

図１８は、制御手段による本発明のモータヒンジの制御を示す制御図である。制御手段２９は、開閉、制動あるいは停止プロセスを制御及びモニターする。制御手段は、アンプ３２の形態で起動器を起動させる。モータを起動させるためにこの電気出力部は、制御手段３２の信号を増幅させる。モータ６の目的は、制動プロセス中に家具部材を相対的に旋回させるよう、好適には電気エネルギーであるエネルギーを機械エネルギーに変換させる、並びに機械エネルギーを好適には電気エネルギーであるエネルギーに変換することである。モータ６は、前述のように連結部１３を介して、及び妥当であれば変速用の伝達機構を介して移動される家具用ヒンジ３５に連結できる。連結部１３の起動もまた信号線を介して制御手段２９によって実施される。家具部材３５の旋回中に、センサーシステム３４は、実際の位置、実際の速度（オプションで回転速度）、加速度（オプションでトルク）等の測定された物理変動値を、好適には電気信号へと変換し、標準（バス互換性）出力信号を制御手段２９へ送る。センサーシステム３４と制御手段２９との間のこの信号またはデータ伝送のため、データ変換の複雑度に応じてアナログインターフェース（例えば０から１０ボルト電圧インターフェース）またはバス互換性インターフェースのいずれかを利用する。追加の作動要素２８を対応するアナログまたはバス互換性インターフェースを介して制御手段２９へ取り付けることができる。

この作動要素２８は、スイッチ３６、特定作動要素（例えば手動による作動の補助）、あるいはオプションで緊急のカットアウトスイッチの形態に提供できる。さらに、表示要素２７をオプションで制御手段２９へ取り付けることもできる。この場合も、好適には表示要素に応じてアナログまたはバス互換性インターフェースのいずれかを提供できよう。特に制御ソフトウエア２６の伝送のため、制御手段２９もパラメータ化及び/またはプログラミングのための通信インターフェース３０を有することが望ましい。この通信インターフェースは、ＰＣ等にリンクさせることができ、例えば複数のドライブを相互接続する上位制御手段とデータ交換させる。一般的にこの場合にもバス互換性インターフェースが使用される。制御手段２９の形態に応じてソフトウエア２６の多様なコンポーネントが必要となる。これらコンポーネントの１つは、プロセス制御並びにオプションで制御プロセスの自動パラメータ化に使用される。さらにインターフェースを起動させるためにソフトウエアコンポーネントが利用される。ドライブの診断及びパラメータ化のために多様なソフトウエアコンポーネントも利用できる。作動プロセス全体を家具部材の旋回中にこのようにして表示させることができる。さらに、駆動システムの手動パラメータ化及び駆動システムの全体的作動と診断のためのソフトウエアが利用できる。システム全体にエネルギーを供給するエネルギー供給部３１は、好適には２４ボルト直流線である。エネルギー供給形態として約２０ワットの駆動電力で約２５％のエネルギー効率にて約５ワットの最大機械力が一般的に想定される。

図１９は、ドア及び家具本体等の本発明による少なくとも１つの家具用ヒンジを介して取り付けられる家具の２部材のモータ旋回を示すグラフである。開角度α（ドアと家具本体との間で測定）と連結電流Ｉ_Ｋ及びモータ電流Ｉ_Ｍは、時間軸ｔに対して示されている。α＝０は、閉められたドアの位置に対応する。α_ｍａｘは、ドアを最大に開けた状態を示す。Ｉ_Ｋｍａｘでは、連結部は、閉状態である。この場合、モータ６の駆動力またはトルクが伝達される。Ｉ_Ｋ＝０では連結部は、開いた状態である。モータ電流Ｉ_Ｍ＝０は、モータが回転していない状態を示す。Ｉ_Ｍ＋では、モータは、開位置方向へ回転しており、Ｉ_Ｍ−では、閉位置方向に回転している。作動過程についての後の説明は、ｔ_０でドア開指令がスイッチ３６を介して発令されると仮定している。モーメントｔ_１で連結部は、閉状態である。モーメントｔ_２でモータが始動してドアが開き始める。モーメントｔ_３で連結部が開き、開位置に到達する前にドアが緩衝器等の機械式制動システムによって制動される。モーメントｔ_４でドアがその最大開角度α_ｍａｘに到達する。モータは、停止する。機械式制動システムの代わりに、連結部が開く前、すなわちｔ_３の前にモータを停止させて抵抗荷重状態あるいは短絡回路状態とすることもできる。これは、連結部が閉じている間、緩衝作用を提供する。

モータと連結部は、ドアが開位置α_ｍａｘにある間は無電力状態に切り替えられている。この場合連結部は開いている。モーメントｔ_５でスイッチ３６は、ドアを閉める指令を受領する。連結部が閉じられる。モーメントｔ_６でモータのスイッチが入る。その後、αの経路から知られるようにドアを閉じる。完全閉位置（α＝０）に到達する前に、モーメントｔ_７で連結部が開く。モータは、モーメントｔ_８で停止する。残りの閉作動軌道Δαでドアは、従来の機械式閉システムによって閉められる。あるいは機械式閉システムを使用せずにモータを継続して作動させ、ドアが閉じるまで長時間連結部を閉じておくこともできる。この場合もモータ手段あるいは機械式緩衝手段によって制動を実施できる。

図２０は、制御の別形態における作動過程を示している。この場合、ドアの開閉動作は、スイッチ３６等の作用よりもむしろドアの僅かな旋回α_Ｓによって始動される。この旋回は、例えばエンコーダまたはポテンショメータ等の適切なセンサーによって検出され、調節可能な閾値を超えた場合にスイッチ指令として旋回を解読し、モーメントｔ_１で連結部を閉じる制御手段２９へと送られる。モーメントｔ_２でドアを開けるためにモータが作動する。モーメントｔ_ａで所定の開角度αに到達すると、ドアがユーザの手動によって開方向に加速されていることをセンサーシステムが感知する。その後制御手段は、モーメントｔ_ａで連結部を開き、モーメントｔ_ｂでモータを停止する。モーメントｔ_ｃでセンサーは、ドアが手動によって移動されていないことを感知する。

制御手段２９は、ドアが完全に開くようモーメントｔ_ｃで連結部を、モーメントｔ_ｄでモータを元に戻す。α_ｍａｘへ到達するまでの残りのプロセスは、図１９に示す例に対応する。閉プロセスも前述のようにモーメントｔ_５で開始する。モーメントｔ_５での始動もα_Ｓでのドアの僅かな旋回、またはスイッチ３６を介して実施できる。ドアの閉動作中も閉プロセスへの人の介入は示されていない。このように、モーメントｔ_ｅでセンサーは、ドアが手動によって加速されていることを記録する。連結部が開かれる。モータは、モーメントｔ_ｆで停止する。モーメントｔ_ｇでセンサーは、手動によるドア作用の終了を記録する。連結部は、元に戻される。モータは、モーメントｔ_ｈで続き、機械式閉システムが残りの軌道Δαにおいて最終閉動作を引き継ぐまでドアを閉める。

旋回する家具部材に応じて、家具ドアを１つのモータ駆動式ヒンジ式にすることも複数の標準ヒンジ式にすることもできる。

図１は、どのようにモータがヒンジに取り付けられているかを示した本発明の第１実施例の図面である。図２もどのようにモータがヒンジに取り付けられているかを示した本発明の第１実施例の図面である。図３もどのようにモータがヒンジに取り付けられているかを示した本発明の第１実施例の図面である。図４もどのようにモータがヒンジに取り付けられているかを示した本発明の第１実施例の図面である。図５もどのようにモータがヒンジに取り付けられているかを示した本発明の第１実施例の図面である。図６は、モータの別な取り付け形態を示した本発明の第２実施例の図面である。図７もモータの別な取り付け形態を示した本発明の第２実施例の図面である。図８もモータの別な取り付け形態を示した本発明の第２実施例の図面である。図９は、広角ヒンジの固定部をロータリモータがどのように相対旋回させるかを図示した実施例である。図１０は、広角ヒンジの固定部をロータリモータがどのように相対旋回させるかを示した実施例の図面である。図１１は、広角ヒンジの固定部をロータリモータがどのように相対旋回させるかを示した実施例の図面である。図１２は、リニアモータを含んだ広角ヒンジの例を図示する。図１３は、リニアモータを含んだ広角ヒンジの例を図示する。図１４は、リニアモータを含むフレームヒンジの例を図示する。図１５は、リニアモータを含むフレームヒンジの例を図示する。図１６は、本発明を実施する２つの回路図の例を図示する概略図である。図１７は、本発明を実施する２つの回路図の例を図示する概略図である。図１８は、本発明の制御図の１例である。図１９は、開閉動作をそれぞれ図示する概略図である。図２０も開閉動作をそれぞれ図示する概略図である。

Claims

少なくとも２つの家具部材に回動可能に取り付けられる家具用ヒンジであって、
少なくとも２つの固定部を含んでおり、
前記固定部は、前記家具部材にそれぞれ固定されており、少なくとも１本の分節回転軸を介して相対回動可能であり、好適には電動モータである少なくとも１つのモータ（６）を前記固定部の旋回のために有することを特徴とする家具用ヒンジ。
固定部の少なくとも１つは、ヒンジカップ（４）であることを特徴とする請求項１記載の家具用ヒンジ。
固定部の少なくとも１つは、ヒンジアーム（３）であることを特徴とする請求項１又は２記載の家具用ヒンジ。
家具用ヒンジは、フレームヒンジであることを特徴とする請求項１記載の家具用ヒンジ。
固定部の少なくとも１つは、家具の部材（１、２）に固定できる基部プレート（７）にクリップ留めされることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
固定部は、４本又は７本の分節回転軸（５、５’）を介して結合できることを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
固定部は、少なくとも１本、好適には２本の分節レバー（８、８’）を介して結合できることを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
少なくとも１本の分節レバー（８、８’）は、分節回転軸（５、５’）を介して相対的に旋回できる２体の脚部（９）を有していることを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、モータハウジング（１１）と、少なくとも１本のモータシャフト（１２）とを有しており、前記モータシャフト（１２）は、前記モータハウジング（１１）に対して回転移動あるいは直線移動できるように提供されていることを特徴とする請求項１から８のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、好適にはモータハウジング（１１）と共に固定部に、好適には固定的に取り付けられていることを特徴とする請求項９記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、好適にはモータハウジング（１１）と共に分節レバー（８）が存在する場合には、該分節レバー（８）に、好適には固定的に取り付けられていることを特徴とする請求項９又は１０のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、好適にはモータシャフト（１２）と共に分節回転軸（５’）あるいはそれらの１方に作用するか、又は取り付けられていることを特徴とする請求項９から１１のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、好適にはモータシャフト（１２）に取り付けられたギヤホイール（１７）又はワームホイール（１８）を介して分節回転軸（５’）又は分節レバー（８’）へ取り付けられたギヤホイール（１９）又はワームホイールと係合することを特徴とする請求項９から１２のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータシャフト（１２）は、分節回転軸（５、５’）と、あるいはそれらの１方と共軸的又は平行に設置されていることを特徴とする請求項９から１３のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータシャフト（１２）は、分節回転軸（５、５’）に、あるいはそれらの１方に対して実質的垂直に設置されていることを特徴とする請求項９から１３のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータハウジング（１１）は、固定部の１つに取り付けられており、モータシャフト（１２）は、オプションでレバー又はトグルレバーを介して分節レバー（８’）又はそれらの１方、あるいはヒンジの分節回転軸（５’）又はそれらの１方、あるいは固定部に作用することを特徴とする請求項９から１５のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、ロータリモータ又はリニアモータであることを特徴とする請求項１から１６のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、ＤＣモータ又はＡＣモータであることを特徴とする請求項１から１７のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、好適にはＤＣ電圧である５Ｖから２５Ｖの電圧、あるいは好適には２４Ｖの電圧を必要とすることを特徴とする請求項１から１８のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、２Ｗから３０Ｗの電力、好適には４Ｗから２０Ｗの電力を有することを特徴とする請求項１から１９のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、固定部の相対的運動を、開閉時に好適には少なくとも１つの値又は機能に応じて相互に緩衝又は制動できることを特徴とする請求項１から２０のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、誘導負荷的又は抵抗荷重的に緩衝できることを特徴とする請求項２１記載の家具用ヒンジ。
家具用ヒンジ、好適にはモータ（６）は好適にはスイッチ切り替え式のフリーホイールを有していることを特徴とする請求項１から２２のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（８）の出力部に、好適には電磁式である連結手段（１３）が取り付けられており、該連結手段は、少なくともモータ（６）の駆動力又はトルクが伝達される閉状態とモータ（６）の駆動力又はトルクが伝達されない開状態との間で好適には電気式の切替機能を有することを特徴とする請求項１から２３のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、固定部の動作、又は、圧力及び/又は張力の作用によりスイッチが切り替えられることを特徴とする請求項１から２４のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
家具用ヒンジ、好適にはモータ（６）は、好適にはエンコーダ（１４）又はポテンショメータである動作センサー（３４）を有しており、該動作センサーは、モータ（６）を始動させるための好適には絶対値、または、圧力及び/又は張力の作用力を決定することを特徴とする請求項２５記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、固定部が作動した際に始動される誘導性の作動センサーを有していることを特徴とする請求項２５または２６記載の家具用ヒンジ。
家具用ヒンジ（３５）を好適には閉位置であるそれぞれの位置で休止状態に保持する機械的保持手段を有していることを特徴とする請求項１から２７のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
家具用ヒンジ、好適にはモータ（６）は、少なくとも２つの固定部の相対的な位置及び/又は相対的な速度を決定する手段を有していることを特徴とする請求項１から２８のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
モータ（６）は、モータハウジング（１１）に対するモータシャフト（１２）の相対的な位置及び/又は相対的な速度を決定する手段を有していることを特徴とする請求項９から２８のいずれかに記載の家具用ヒンジ。
相対的な位置及び/又は相対的な速度を決定する手段は、好適には絶対値を決定するエンコーダ（１４）またはポテンショメータであるか、あるいはモータは、ステッパモータであることを特徴とする請求項２９または３０記載の家具用ヒンジ。
固定部の少なくとも１つの相対的な位置及び/又は相対的な速度の実際値を利用して制御可能な制御手段（２９）を有しており、モータ（６）は、規定値または規定機能に応じて固定部を加速及び/又は制動することを特徴とする請求項２９から３１のいずれかに記載の家具用ヒンジを含んだ構造体。
モータハウジング（１１）に対するモータシャフト（１２）の相対的な位置及び/又は相対的な速度の少なくとも１つの実際値を利用して制御可能な制御手段（２９）を有しており、モータ（６）は、規定値または規定機能に応じて固定部を加速及び/又は制動することを特徴とする請求項３２記載の家具用ヒンジを含んだ構造体。
制御手段は、動作センサー（３４）または作用圧力及び/又は作用張力センサーの少なくとも１つの実際値を利用して制御可能であり、モータ（６）は、好適には固定部の加速又は制動を開始させるように規定値または規定機能を考慮することを特徴とする請求項３２または３３記載の構造体。
制御手段は、好適にはモータハウジング（１１）に対する固定部あるいはモータシャフト（１２）の相対的な位置及び/又は相対的な速度の実際値の少なくとも１つを考慮してモータ（６）が旋回するように該モータを制御することができ、前記固定部は、限定された角度範囲の開閉動作においてのみ影響を及ぼすことを特徴とする請求項３２から３４のいずれかに記載の構造体。
制御手段は、動作センサー（３４）あるいは圧力及び/又は張力センサーの信号に応じて固定部を開閉位置に提供するようモータ（６）を制御できることを特徴とする請求項３２または３５記載の構造体。
制御手段は、固定部が開位置にある場合には、所定の時間経過後に閉位置へ移動させるようにモータ（６）を作動させることを特徴とする請求項３２から３６のいずれかに記載の構造体。
家具用ヒンジに加えて、家具の部材（１、２）に取り付けられる動作センサーまたは圧力及び/又は張力センサーを有していることを特徴とする請求項３２から３７のいずれかに記載の構造体。
制御手段（２９）は、連結部（１３）を閉状態と開状態との間で切り替えることを特徴とする請求項３４記載の家具用ヒンジを含んだ請求項３２から３８のいずれかに記載の構造体。
制御手段（２９）は、家具用ヒンジに取り付けられているか、または一体式であることを特徴とする請求項３１から３７のいずれかに記載の構造体。