JP2009277799A - 積層電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層体の両主面に同等の凹みを形成することが可能な積層電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】一対の主面11a,11bを有する積層体11を準備する工程と、第1及び第2の成形型13,14を準備する工程と、第1の成形型13と第2の成形型14との間に積層体11を配置したのち、第1の成形型13のみを移動させることにより積層体11をプレスする工程と、を含む。第1の成形型13と第2の成形型14との間に積層体11を配置する際、第1の成形型13のプレス面と積層体11の主面11aとの間に第1の弾性シート17を挟み、第2の成形型14のプレス面と積層体11の主面11bとの間に第1の弾性シート17よりも厚い第2の弾性シート18を挟む。
【選択図】図2

Description

本発明は、積層電子部品の製造方法に関する。
積層電子部品の製造方法として、例えば特許文献1のように、内部電極が表面に形成されたセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を積層してなる積層体(セラミック積層物)を二つの成形型(上ポンチ及びベース)との間に配置し、一方の成形型のみを移動させることにより積層体をプレスするものが知られている。特許文献1記載の方法では、積層体の一対の主面と二つの成形型との間に一対の弾性シート(上ラバー及び下ラバー)を挟んでいる。通常、プレスされた積層体は切断されて複数のグリーンチップとなる。
特開平02−161713号公報
積層体を弾性シートで挟んでプレスすると、積層体の主面に凹みが生じることがある。凹みは、積層体の内部に内部電極を含む領域と内部電極を含まない領域とが存在するために起こる。プレス前、内部電極を含まない領域では、セラミックグリーンシート間に内部電極の厚さ分の隙間があるなどセラミックグリーンシート同士の密着性が低くなっている。積層体をプレスすると、この領域においてセラミックグリーンシート同士が圧着され、当該領域の厚さが減少する。これにより、積層体表面に凹みが発生する。グリーンチップを得る際には、この凹み部分で積層体を切断することになるため、凹みの形状がグリーンチップの角部の形状に影響を及ぼすことになる。
ところで、特許文献1記載の方法では、一対の弾性シートを同じ厚さとしているが、一対の弾性シートを同じ厚さとし、一方の成形型のみを移動させて積層体をプレスした場合、一方の成形型側に位置する積層体の主面には大きな凹みが形成され、他方の成形型側に位置する積層体の主面には小さな凹みが形成される。このように両表面で凹みの大きさが異なる積層体からは、一方の主面側と他方の主面側とで角部の形状が異なったグリーンチップが得られてしまう。そして、このグリーンチップを焼成してなる焼結体、及び、かかる焼結体に端子電極を設けてなる積層電子部品も、同様のものとなる。このような積層電子部品では、どちらの主面を実装面とするかによって実装状態が異なってしまい、実装不良が生じやすくなる。
そこで、本発明は、積層体の両主面に同等の凹みを形成することが可能な積層電子部品の製造方法を提供することを課題とする。
発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた。その結果、成形型と積層体との間に挟む弾性シートの厚さが、凹みの大きさに深くかかわっていることを見出した。すなわち、弾性シートを厚くすると、プレス時に積層体の凹みを強く押すことができるため、凹みを大きくすることができることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、本発明の積層電子部品の製造方法は、複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、セラミックグリーンシートの積層方向で対向する一対の主面を有する積層体を準備する積層体準備工程と、プレス面をそれぞれ有する第1及び第2の成形型を準備する成形型準備工程と、第1の成形型のプレス面と第2の成形型のプレス面との間に、第1の成形型のプレス面と積層体の一方の主面とが対向し且つ第2の成形型のプレス面と積層体の他方の主面とが対向するように積層体を配置したのち、第1の成形型のみを移動させることにより積層体をプレスするプレス工程と、を有し、プレス工程では、積層体を配置する際に、第1の成形型のプレス面と一方の主面との間に弾性材料からなる第1の弾性シートを挟むと共に第2の成形型のプレス面と他方の主面との間に弾性材料からなり第1の弾性シートよりも厚い第2の弾性シートを挟むことを特徴とする。
本発明に係る積層電子部品の製造方法では、第1及び第2の弾性シートに挟まれた状態の積層体をプレスするため、積層体の両主面に凹みが形成される。先に述べたように、第1及び第2の弾性シートを同じ厚さとした場合、移動しない成形型(第2の成形型)側に位置する積層体の主面(他方の主面)には小さな凹みしか形成されない。本発明では、第2の成形型側の弾性シート(第2の弾性シート)を、もう一方の弾性シート(第1の弾性シート)よりも厚くしている。厚い弾性シートは凹みを強く押すため、従来では小さかった積層体の他方の主面の凹みを、大きなものとすることができる。その結果、積層体の両主面の凹みを同等にすることができる。
好ましくは、積層体準備工程では、積層体として、一対の主面のうち一方の主面のみに凹凸が形成されている積層体を準備する。
この場合、プレス工程において、既に凹みが形成されている一方の主面は第1の成形型から力を受ける。凹みがない他方の主面は第2の成形型から力を受ける。第1及び第2の弾性シートを同じ厚さとした場合、積層体の主面(他方の主面)においてはプレス前にあった凹みがさらに大きくなる一方で、移動しない成形型(第2の成形型)側に位置する積層体の主面(他方の主面)においては小さな凹みしか形成されず、よって積層体の両主面はますます凹みが異なったものとなってしまう。これに対し本発明では、第2の弾性シートを第1の弾性シートよりも厚くしているので、他方の主面の凹みは弾性シートによって強く押されることとなり、その結果かかる凹みを大きくすることができる。よって、積層体の両主面の凹みを同等にすることが可能となる。
本発明の積層電子部品の製造方法は、複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、セラミックグリーンシートの積層方向で対向する一対の主面を有すると共に当該一対の主面のうち一方の主面のみに凹凸が形成されている積層体を準備する積層体準備工程と、プレス面をそれぞれ有する第1及び第2の成形型を準備する成形型準備工程と、第1の成形型のプレス面と第2の成形型のプレス面との間に、第1の成形型のプレス面と積層体の他方の主面とが対向し且つ第2の成形型のプレス面と一方の主面とが対向するように積層体を配置したのち、第1の成形型のみを移動させることにより積層体をプレスするプレス工程と、を有し、プレス工程では、積層体を配置する際に、第1の成形型のプレス面と他方の主面との間に弾性材料からなる第1の弾性シートを挟むと共に第2の成形型のプレス面と一方の主面との間に弾性材料からなり第1の弾性シートよりも薄い第2の弾性シートを挟むことを特徴とする。
本発明では、第2の弾性シートを第1の弾性シートよりも薄くしている。つまり、第1の弾性シートを第2の弾性シートよりも厚くしている。これにより、プレス前には凹みが無かった積層体の他方の主面に、大きな凹みを形成することが可能となる。よって、積層体の両主面の凹みを同等にすることができる。
好ましくは、積層体準備工程は、吸着孔を有する基板上にセラミックグリーンシートを吸着保持させながら積層する積層工程を含み、積層工程により一対の主面のうち一方の主面のみに凹凸が形成された積層体を準備する。
この場合、吸着孔を有する基板上にセラミックグリーンシートを吸着保持させながら積層することにより積層体を得るので、一方の主面において吸着孔に対応する位置が凹んだ積層体を得ることができる。
本発明によれば、積層体の両主面に同等の凹みを形成することが可能な積層電子部品の製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態では、積層電子部品として積層コンデンサを製造する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のフローを示す図である。図2は、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、プレス工程を説明するための図であり、コンデンサ素体と第1及び第2の成形型と第1及び第2の弾性シートとの位置関係を示す模式図である。図3は、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。図4(a)は、プレス工程前の積層体を示す断面図であり、図4(b)は、プレス工程後の積層体を示す断面図である。
まず、図2や図4(a)に示される積層体11を準備する(積層体準備工程、図1のステップS11)。積層体11を準備するにあたって、BaTiOを主成分とする誘電体材料を用い、複数のセラミックグリーンシート6を作製する。次に、例えばNiを主成分とする導電ペーストをスクリーン印刷し、所定の乾燥工程を行うことにより、セラミックグリーンシート6上に電極パターン7を形成する。各セラミックグリーンシート6には、複数の電極パターン7が所定の間隔で形成される。複数の電極パターン7が形成されたセラミックグリーンシート6を順次積層し、更に電極パターン7が形成されていないセラミックグリーンシート6を積層する。これにより、複数のセラミックグリーンシート6からなる積層体11が得られる。
図2に示されるように、積層体11は、セラミックグリーンシート6の積層方向に対向する主面11a,11bと、主面11a,11bを連結する周面11cとを有している。積層体11の主面11a,11bは平坦面となっている。また、積層体11は、図4(a)に示されるように、主面11a,11bの対向方向から見たときに、電極パターン7を含む領域8と電極パターン7を含まない領域9とを有している。
積層体11を準備した後、図2,3に示されるようなプレス装置12を準備する(成形型準備工程、図1のステップS12)。なお、プレス装置12の準備は積層体11の準備と平行して行なわれてもよい。
準備されるプレス装置12は、第1の成形型13と第2の成形型14と枠15とを備えている。枠15は、積層体11の周面11cを囲む部分であって、積層体11と後述する第1及び第2の弾性シート17,18との位置決め精度を上げるためのものである。枠15は、貫通孔を有している。第2の成形型14は、積層体11を支持する部分であって、枠15の一端側に位置している。第2の成形型14は枠15の一端面と対向する面14aを有しており、第2の成形型14の面14aの略中央には枠15の貫通孔に嵌入可能な凸部14bが設けられている。凸部14bの頂面はプレス面となる面であって、平坦となっている。第2の成形型14は枠15に対して嵌合可能となっている。
第1の成形型13は、移動によって積層体11に圧をかける部分である。第1の成形型13は、枠15の貫通孔の他端側に内挿可能な形状を呈している。また、第1の成形型13は、枠15の貫通孔に対して摺動可能となっている。第1の成形型13の一端面はプレス面となる面であって、平坦となっている。
次に、第1及び第2の弾性シート17,18を準備する。第1及び第2の弾性シート17,18としては、例えばゴムシートを用いることができる。第2の弾性シート18は、第1の弾性シート17よりも厚くなっている。なお、第1及び第2の弾性シート17,18の準備は、プレス装置12の準備と平行して行われてもよい。
次に、図3に示されるように、プレス装置12と第1及び第2の弾性シート17,18とを用いて、積層体11をプレスする(プレス工程、図1のステップS13)。本工程では、例えば静水圧プレス法を用いることができる。
より具体的には、第2の成形型14の凸部14bを枠15の一端側から貫通孔に嵌入させ、第2の成形型14の面14aを枠15の一端面と当接させる。これにより、第2の成形型14は、プレス面が貫通孔内に位置した状態で枠15に固定されることになる。次に、第2の弾性シート18を、枠15の他端側から貫通孔に入れて第2の成形型14のプレス面上に載置する。これにより、第2の成形型14のプレス面は弾性シート18で覆われることになる。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて第2の弾性シート18上に載置する。このとき、積層体11の主面11bが第2の弾性シート18と対向し且つ当接するようにする。
次に、第1の弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11a上に載置する。これにより、積層体11の主面11aは第1の弾性シート17によって覆われることになる。積層体11の主面11aを第1の弾性シート17で覆った後、第1の成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、第1の成形型13のプレス面を第1の弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11が第1の成形型13のプレス面と第2の成形型14のプレス面との間に配置され、積層体11の主面11aと第1の成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと第2の成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11aと第1の成形型13のプレス面との間に第1の弾性シート17が挟まれ、積層体11の主面11bと第2の成形型14のプレス面との間に第2の弾性シート18が挟まれた状態となる。
次に、第1の成形型13を移動させて積層体11をプレスする。積層体11のプレスは、第2の成形型14及び枠15の位置を固定した状態で、第1の成形型13のみを移動させることで行われる。積層体11がプレスされることにより、セラミックグリーンシート6同士が圧着される。先に述べたように、積層体11は、主面11a,11bの対向方向から見たときに、電極パターンを含む領域8と電極パターン7を含まない領域9とを有している。プレス工程前の積層体11を見ると、電極パターン7を含まない領域9では、電極パターン7の厚さ分、セラミックグリーンシート6間に隙間ができていたりセラミックグリーンシート同士の密着性が低くなっていたりする。積層体11をプレスすると、電極パターン7を含まない領域9において、隙間が圧縮されるあるいはセラミックグリーンシート同士の密着性が向上する。これによって、図4(b)に示されるように、積層体11の主面11a,11bに凹みが生じる。
プレス後、プレス装置12から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。より具体的には、第1の成形型13を枠15から離れる方向に移動させ、第1の成形型13のプレス面を第1の弾性シート17から離す。そして、第2の成形型14を枠15から離れる方向に移動させ、積層体11を枠15の外に露出させる。その後、積層体11を第1及び第2の弾性シート17,18から取り外す。
積層体11を取り出した後、図4(b)に示されるように、積層体11を切断ラインL1に沿って切断する。切断ラインL1は、電極パターン7を含まない領域9上に位置している。積層体11を切断ラインL1に沿って切断することにより、複数のグリーンチップが得られる。次に、得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。その後、コンデンサ素体に導体ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成すると、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、第1及び第2の成形型13,14と積層体11との間に第1及び第2の弾性シート17,18を挟んでいる。第1及び第2の弾性シート17,18を同じ厚さにした場合、第2の成形型14側に位置する積層体11の主面11bには、小さな凹みしか形成されないが、第1実施形態にかかる積層電子部品の製造方法では、第2の弾性シート18を第1の弾性シート17よりも厚くしている。弾性シートを厚くすると、凹みを強く押すことが可能となるため、従来では小さな凹みしか形成されなかった積層体11の主面11bに、大きな凹みを形成することが可能となる。その結果、積層体11の両主面11a,11bの凹みを同等にすることができる。
(第2実施形態)
続いて、図5および図6を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法を説明する。第2実施形態に係る製造方法で得られる積層電子部品(積層コンデンサ)は、第1実施形態に係る製造方法で得られる積層電子部品(積層コンデンサ)と同様である。
まず、図6に示される積層体11を準備する(図1のステップS11)。ここで準備される積層体11は、主面11aに凹みが形成されている点で、第1実施形態における積層体11と異なっている。より具体的には、積層体11は、凹みが形成された主面11aと、平坦な主面11bとを有している。積層体11は、図5に示されるように、吸着孔21が設けられた基板20上に、セラミックグリーンシート6を吸着孔21で吸着しながら積層していく工程(積層工程)を経て製造される。セラミックグリーンシート6の積層方向から見て、セラミックグリーンシート6のうち電極パターン7を含まない領域は、積層時に吸着孔21に吸い寄せられて撓む。これにより、積層体11の基板20に対向する面とは反対側の面に凹み23ができ、その結果この面は凹凸面となる。なお、積層体11の基板20に対向する面には吸着孔21に吸い寄せられることで凸部が形成されるが、吸着孔21の径が小さいため、この凸部は凹み23と比べて無視できる程度となっている。したがって、積層体11の基板20に対向する面は、実質的に平坦な面となっている。本実施形態では、基板20に対向する面すなわち凹凸がない面を積層体11の主面11bとし、基板20に対向する面とは反対側の面すなわち凹凸面を積層体11の主面11aとする。
積層体11を準備した後、図2,6に示されるプレス装置12を準備する(図1のステップS12)。プレス装置12の準備と平行して、第1及び第2の弾性シート17,18を準備する。第1及び第2の弾性シート17,18としては、例えばゴムシートを用いることができる。第2の弾性シート18は、第1の弾性シート17よりも厚くなっている。
第1及び第2の弾性シート17,18を準備した後、プレス装置12と第1及び第2の弾性シート17,18とを用いて積層体11をプレスする(図1のステップS13)。
より具体的には、第2の成形型14の一端部を、枠15の一端側から貫通孔に挿入する。これにより、第2の成形型14のプレス面は貫通孔内に位置することになる。次に、第2の弾性シート18を、枠15の他端側から貫通孔に入れて第2の成形型14のプレス面上に載置する。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて第2の弾性シート18上に載置する。このとき、積層体11の主面11bが第2の弾性シート18と対向し且つ当接するようにする。次に、第1の弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11a上に載置する。これにより、積層体11の主面11aは第1の弾性シート17で覆われることになる。積層体11の主面11aを第1の弾性シート17で覆った後、第1の成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、第1の成形型13のプレス面を第1の弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11の主面11aと第1の成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと第2の成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11aと第1の成形型13のプレス面との間に薄い第1の弾性シート17が挟まれ、主面11bと第2の成形型14のプレス面との間に厚い第2の弾性シート18が挟まれた状態となる。
次に、第1の成形型13を移動させて積層体11をプレスする。積層体11のプレスは、第2の成形型14及び枠15の位置を固定した状態で、第1の成形型13のみを移動させることで行われる。プレス後、プレス装置12から積層体11を取り出し(図1のステップS14)、取り出された積層体11を図4(b)に示されるように切断ラインL1に沿って切断して、複数のグリーンチップを得る。得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。コンデンサ素体に導体ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成する。これにより、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、吸着孔21を有する基板20上にセラミックグリーンシート6を吸着保持させながら積層することにより、主面11aに凹みが形成された積層体11を得る。そして、プレス工程において、第2の成形型14と積層体11の主面11bとの間に挟む第2の弾性シート18を、第1の成形型13と積層体11の主面11aとの間に挟む第1の弾性シート17よりも厚くしている。弾性シートを厚くすると、凹みを強く押して大きくすることができるため、プレス工程前には凹みが無かった積層体の主面11bに大きな凹みを形成することが可能となる。よって、積層体11の両主面11a,11bの凹みを同等にすることができる。
(第3実施形態)
続いて、図7を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る積層電子部品(積層コンデンサ)の製造方法を説明する。第3実施形態に係る製造方法で得られる積層電子部品(積層コンデンサ)は、第1及び第2実施形態に係る製造方法で得られるものと同様である。
まず、図7に示される積層体11を準備する(図1のステップS11)。ここで準備される積層体11は、第2実施形態で準備される積層体11と同様である。
積層体11を準備した後、図2,7に示されるプレス装置12を準備する(図1のステップS12)。プレス装置12の準備と平行して、第1及び第2の弾性シート17,18を準備する。第1及び第2の弾性シート17,18としては、例えばゴムシートを用いることができる。第3実施形態における第1及び第2の弾性シート17,18は、第1及び第2実施形態における第1及び第2の弾性シート17,18と厚さが異なっている。すなわち、第3実施形態では、第2の弾性シート18が第1の弾性シート17よりも薄くなっている。
第1及び第2の弾性シート17,18を準備した後、プレス装置12と第1及び第2の弾性シート17,18とを用いて積層体11をプレスする(図1のステップS13)。
より具体的には、第2の成形型14の一端部を、枠15の一端側から貫通孔に挿入する。これにより、第2の成形型14のプレス面は貫通孔内に位置することになる。次に、第2の弾性シート18を、枠15の他端側から貫通孔に入れて第2の成形型14のプレス面上に載置する。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて第2の弾性シート18上に載置する。このとき、積層体11の主面11aが第2の弾性シート18と対向し且つ当接するようにする。次に、第1の弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11b上に載置する。これにより、積層体11の主面11bは第1の弾性シート17で覆われることになる。積層体11の主面11bを第1の弾性シート17で覆った後、第1の成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、第1の成形型13のプレス面を第1の弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11の主面11aと第2の成形型14のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと第1の成形型13のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11bと第1の成形型13のプレス面との間に厚い第1の弾性シート17が挟まれ、主面11aと第2の成形型14のプレス面との間に薄い第2の弾性シート18が挟まれた状態となる。
次に、第1の成形型13を移動させて積層体11をプレスする。積層体11のプレスは、第2の成形型14及び枠15の位置を固定した状態で、第1の成形型13のみを移動させることで行われる。プレス後、第1及び第2の成形型13,14から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。取り出された積層体11を、図4(b)に示されるように切断ラインL1に沿って切断し、複数のグリーンチップを得る。得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。コンデンサ素体に導体ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成する。これにより、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第3実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、プレス工程において、第1の成形型13と積層体11の主面11bとの間に挟む第1の弾性シート17を、第2の成形型14と積層体11の主面11aとの間に挟む第2の弾性シート18よりも厚くしている。弾性シートを厚くすると、凹みを強く押して大きくすることができるため、プレス工程前には凹みが無かった積層体の主面11bに大きな凹みを形成することが可能となる。よって、積層体11の両主面11a,11bの凹みを同等にすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨が逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、セラミックグリーンシート6や電極パターン7の数等は、上記実施形態に示したものに限られない。
また第2実施形態では、積層体11は、基板20上にセラミックグリーンシート6を吸着しながら積層していくことで得られたものであるとしたが、これに限られない。一方の主面に凹凸が形成され、他方の主面に凹凸が形成されていないものであればよい。
第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のフローを示す図である。 プレス工程を説明するための図であり、コンデンサ素体と第1及び第2の成形型と第1及び第2の弾性シートとの位置関係を示す模式図である。 第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法におけるプレス工程を模式的に示す工程断面図である。 プレス工程前及びプレス工程後の積層体を示す断面図である。 第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法における積層工程を模式的に示す工程断面図である。 第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法におけるプレス工程を模式的に示す工程断面図である。 第3実施形態に係る積層電子部品の製造方法におけるプレス工程を模式的に示す工程断面図である。
符号の説明
6…セラミックグリーンシート、7…電極パターン、11…積層体、12…プレス装置、13…第1の成形型、14…第2の成形型、15…枠、17…第1の弾性シート、18…第2の弾性シート、20…基板、21…吸着孔。

Claims (4)

  1. 複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、前記セラミックグリーンシートの積層方向で対向する一対の主面を有する積層体を準備する積層体準備工程と、
    プレス面をそれぞれ有する第1及び第2の成形型を準備する成形型準備工程と、
    前記第1の成形型の前記プレス面と前記第2の成形型の前記プレス面との間に、前記第1の成形型の前記プレス面と前記積層体の一方の主面とが対向し且つ前記第2の成形型の前記プレス面と前記積層体の他方の主面とが対向するように前記積層体を配置したのち、前記第1の成形型のみを移動させることにより前記積層体をプレスするプレス工程と、
    を有し、
    前記プレス工程では、前記積層体を配置する際に、前記第1の成形型の前記プレス面と前記一方の主面との間に弾性材料からなる第1の弾性シートを挟むと共に前記第2の成形型の前記プレス面と前記他方の主面との間に弾性材料からなり前記第1の弾性シートよりも厚い第2の弾性シートを挟むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  2. 前記積層体準備工程では、前記積層体として、前記一対の主面のうち前記一方の主面のみに凹凸が形成されている積層体を準備することを特徴とする請求項1記載の積層電子部品の製造方法。
  3. 複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、前記セラミックグリーンシートの積層方向で対向する一対の主面を有すると共に当該一対の主面のうち一方の主面のみに凹凸が形成されている積層体を準備する積層体準備工程と、
    プレス面をそれぞれ有する第1及び第2の成形型を準備する成形型準備工程と、
    前記第1の成形型の前記プレス面と前記第2の成形型の前記プレス面との間に、前記第1の成形型の前記プレス面と前記積層体の他方の主面とが対向し且つ前記第2の成形型の前記プレス面と前記一方の主面とが対向するように前記積層体を配置したのち、前記第1の成形型のみを移動させることにより前記積層体をプレスするプレス工程と、
    を有し、
    前記プレス工程では、前記積層体を配置する際に、前記第1の成形型の前記プレス面と前記他方の主面との間に弾性材料からなる第1の弾性シートを挟むと共に前記第2の成形型の前記プレス面と前記一方の主面との間に弾性材料からなり前記第1の弾性シートよりも薄い第2の弾性シートを挟むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  4. 前記積層体準備工程は、吸着孔を有する基板上に前記セラミックグリーンシートを吸着保持させながら積層する積層工程を含み、前記積層工程により前記一対の主面のうち前記一方の主面のみに凹凸が形成された前記積層体を準備することを特徴とする請求項2又は3に記載の積層電子部品の製造方法。
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