JP2004363428A - 積層電子部品の製造方法および積層電子部品の製造装置 - Google Patents

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健二 村上
Atsushi Otsuka
淳 大塚
Manabu Sato
学 佐藤
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Abstract

【課題】シート積層体100を均一に圧着して接合一体性を高めるとともにインダクタンスなどの電気的特性を向上させた積層セラミックコンデンサ10の製造方法を提供すること。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ10を製造するには、内部電極層24を備えるセラミックグリーンシート22Aを複数積層形成するとともに、カバー層32を積層することによりシート積層体100を形成する。さらに、シート積層体100を積層方向に沿って押圧する圧着工程を行なう。圧着工程は、シート積層体100の上にゴム製の押圧用シート128を積層し、金属製の固定押圧板127aと可動押圧板127cとの間で圧縮する。これにより、シート積層体100の表面の凹凸部に倣って押圧用シート128が弾性変形して、凹所にも押圧力が伝達されてシート積層体100が圧縮される。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部電極層をセラミック層を介して複数積層させた積層電子部品の製造方法および積層電子部品の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の積層電子部品は、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタとして広く普及している。これら電子部品では、その製造過程でセラミックグリーンシートにコンデンサ電極あるいはインダクタ電極を、例えば印刷手法にて形成し、こうしたセラミックグリーンシートを積層させている。
【0003】
こうした従来の積層電子部品では、次のような問題点がある。すなわち、積層電子部品の内部電極層は、セラミック層を介して複数積層させており、1層毎または複数層毎にパターンが異なっている場合がある。こうした内部電極層およびセラミック層を多数積層した場合に、内部電極層が重なり合っている部分では凸部に、内部電極層がない部分では凹部になるため、シート積層体は、凹凸部の段差が生じる。段差のまま圧着工程を施すと、押圧力が不十分な箇所が部分的に生じ、積層セラミックコンデンサ内に接合不良の個所が形成されるおそれがある。
【0004】
こうした課題を解決するための技術として、内部電極層に隣接してスクリーン印刷などによりセラミックグリーンシートと同じ成分の段差補償パターンを形成する技術や、印刷シート上にさらにシート形成、印刷を繰り返す技術などが提案されている(特許文献1〜3)。しかし、この技術ではパターン印刷を繰り返して行なう必要があるために、コストアップになるという問題があった。
【特許文献1】
特開昭55−124255号公報
【特許文献2】
特開2000−311831号公報
【特許文献3】
特開2002−289466公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、積層セラミック電子部品には、積層体中の内部電極層より外側に、セラミックグリーンシートからなるカバー層が形成されているが、このカバー層は、圧着工程において、シート積層体の表面の段差を埋めて、均等な圧力を加えるように作用する役割ももっている。したがって、このカバー層の厚さを厚くすることにより、上述の課題を解決する技術も知られている。
【0006】
しかし、上記カバー層の技術では、例えば、内部電極層がビア電極で接続されたエリアアレイ型の積層セラミックコンデンサに適用した場合には、カバー層を貫通しているビア電極の部分がビア電極のインダクタンスを増加させる。インダクタンスの増加量は、カバー層が厚くなるほど大きく、積層セラミックコンデンサの電気的特性の向上を阻害し、特に高周波域では、その影響は大きい。このため、カバー層をできるだけ薄くしたいが、薄くし過ぎると、上述したカバー層の作用を果たすことができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、シート積層体を均一に圧着して接合一体性を高めるとともに、インダクタンスなどの電気的特性を向上させた積層電子部品の製造方法および積層電子部品の製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
内部電極層をセラミック層を介して複数積層させた積層電子部品の製造方法であって、
上記内部電極層を備えるセラミックグリーンシートを複数積層形成した積層本体と、該積層本体の外面にセラミックグリーンシートから形成されたカバー層とを積層することによりシート積層体を形成する積層工程と、
第1弾性率で形成された第1押圧部材と、上記第1弾性率より弾性率の小さい第2弾性率で形成された第2押圧部材とを用い、上記第2押圧部材を上記第1押圧部材と上記カバー層との間に配置し、上記第1押圧部材をシート積層体の積層方向に沿って押圧することで上記第2押圧部材を介して上記シート積層体を圧着する圧着工程とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる積層電子部品の製造方法では、内部電極層を備えるセラミックグリーンシートを複数層積層して積層本体を形成する。続いて、積層本体の外面にセラミックグリーンシートから形成されたカバー層を積層することでシート積層体を形成する。このシート積層体には、セラミックグリーンシートに積層されている内部電極層のある箇所と内部電極層のない箇所とが積層されているので、シート積層体の外表面には、厚さ方向への凹凸部が現われる。続いて、シート積層体は、積層方向に押圧されることで、内部電極層およびセラミックグリーンシートが圧着される圧着工程が行なわれる。
【0010】
圧着工程は、第1押圧部材とシート積層体のカバー層との間に第2押圧部材を配置し、第1押圧部材を押圧することで第2押圧部材を介してシート積層体を圧着する。第2押圧部材は、第1押圧部材より小さな弾性率で形成されているので、第1押圧部材から押圧力を受けると、カバー層の凹凸部に倣うように弾性変形する。シート積層体は、その凹部の部分にも第2押圧部材を介して第1押圧部材から大きな押圧力を受けるので、局所的な各層の圧着不良をなくすことができる。すなわち、従来の技術で説明したように、カバー層を薄くしたシート積層体であっても、第2押圧部材の弾性変形によってシート積層体の全体にわたって押圧力を伝達することができ、シート積層体を均等に圧着することができる。
【0011】
また、カバー層は、シート積層体の表面の凹凸部を完全に補うほどの厚さを必要としないから、他の機能、例えば、外部絶縁性や耐環境性(被毒)などを考慮した厚さとすればよく、よって薄い積層電子部品で小型化を実現することができる。
【0012】
ここで、第2押圧部材は、第1押圧部材からの押圧力を受けてシート積層体の凹凸部に倣う軟質の材料であればよく、例えば、ゴムまたは樹脂から形成され、その第2弾性率が0.0001〜10GPaのものを用いることができる。また、第1押圧部材は、第2押圧部材により弾性率の大きいものであり、例えば、第1弾性率が10GPaを越えるステンレスなどの金属材料を用いることができる。
【0013】
また、上記圧着工程の好適な態様として、第2押圧部材で押圧する工程の前に、第2押圧部材より大きな弾性率で形成された第3押圧部材により押圧する工程を施してもよい。第2押圧部材で押圧される前に、シート積層体が第2押圧部材より弾性率の大きい第3押圧部材で押されると、シート積層体の表面である内部電極層のある凸部に大きな力が加わって強固に圧着される。このように圧着された内部電極層のある部分は、積層方向と直角方向への変形抵抗力が大きい障壁となるから、第2押圧部材により凹部に加えられた力が、積層方向と異なった方向に、つまり上記直角方向へ向かう力となってシート積層体に加えられても、シート積層体の上記直角方向への変形量が小さく、よって所望の形状の積層電子部品を製造することができる。
【0014】
さらに、第2押圧部材は、シート積層体の一方の外面に配置するほか、その両方の外面に配置してもよい。すなわち、第2押圧部材を配置してシート積層体を圧着した場合には、圧着されたシート積層体は、その表面の形状変化が小さく、凹凸部が残るが、特に表面に高い面精度を必要とする場合、例えば、プリント基板に面実装される場合や、ビア電極に接続される外部端子をスクリーン印刷により形成する場合には、シート積層体の一方の外面に第1押圧部材を配置することにより、シート積層体の外面に凹凸部をなくすように構成してもよい。一方、シート積層体の両側に第2押圧部材を配置すれば、シート積層体内の圧着が全体にわたって均等に行なわれるので、高い精度が必要とする場合に好ましい。
【0015】
さらに、上記積層電子部品の好適な態様として、内部にセラミック層を介して交互に配設されている第1電極層および第2電極層を備えるビアアレイ型積層コンデンサであって、外面に形成された第1実装端子および第2実装端子と、上記第1電極層と該第1実装端子とを電気的に接続している第1ビア導体と、上記第2電極層と該第2実装端子とを電気的に接続している第2ビア導体とをさらに備え、該第1ビア導体と該第2電極層とが電気的に絶縁されており、該第2ビア導体と該第1電極層とが電気的に絶縁されているビアアレイ型積層コンデンサであることを特徴とする。ここで、上記第1ビア導体と第2電極層とを電気的に絶縁する手段として、第1ビア導体が第2電極層に設けられた開口部を通過し、また、第2ビア導体と第1電極層とを電気的に絶縁する手段として、第2ビア導体が第1電極層に設けられた開口部を通過する手段を用いることができる。
【0016】
かかるビアアレイタイプ(エリアアレイタイプ)の積層セラミックコンデンサに適用した場合には、カバー層を貫通するビア電極の部分が短くなり、低インダクタンスを実現することができる。
【0017】
上記のビアアレイタイプ(エリアアレイタイプ)の積層セラミックコンデンサに適用した場合、第2押圧部材を上記シート積層体の外面における面実装する実装端子側にのみ配置している工程を備えていることが好ましい。すなわち、第2押圧部材を配置してシート積層体を圧着した場合には、圧着されたシート積層体は、その表面の形状変化が小さい。特に表面に高い面精度を必要とするビアアレイタイプ(エリアアレイタイプ)の積層セラミックコンデンサの場合のうち、プリント基板に面実装される場合や、ビア電極に接続される外部端子をスクリーン印刷により形成する場合には、シート積層体の一方の外面に第2押圧部材を配置することにより、シート積層体の外面に凹凸部をなくすように形成され、より低インダクタンスを実現することができる。
【0018】
また、本発明の他の態様は、内部電極層をセラミック層を介して複数積層させたシート積層体を圧着する圧着装置を備えた積層電子部品の製造装置において、上記圧着装置は、上記シート積層体を収納する充填容器と、該充填容器に収納されたシート積層体に押圧力を加え第1弾性率で形成された第1押圧部材と、該第1押圧部材とシート積層体の外面との間に介在して上記第1弾性率より小さい第2弾性率で形成された第2押圧部材と、上記第1弾性部材を押圧することで上記第2弾性部材を介してシート積層体を押圧するアクチュエータと、を備えていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
(1)−1 積層セラミックコンデンサ10の全体構成
図1は本発明の一実施例である積層セラミックコンデンサ10の縦断面を示す説明図である。積層セラミックコンデンサ10は、後述するようにセラミックグリーンシートの積層を経て製造されるが、焼成を経ると各シートは焼結一体化する。図1はこの焼結後の様子を示している。積層セラミックコンデンサ10は、導電材料からなる内部電極層24をセラミック層22を介して複数積層させている。内部電極層24は、交互に配置された第1の内部電極層24aと第2の内部電極層24bとを備えている。内部電極層24の間のセラミック層22は、該内部電極層24間の誘導体(絶縁層)として機能する。セラミック層22は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)等の高誘電率セラミックにより形成される。
【0020】
第1および第2の内部電極層24a,24bは、一層おきに、外部から電圧を供給するビア電極28に導通されている。ビア電極28は、積層方向に沿って延びる複数の第1のビア電極28aおよび複数の第2のビア電極28bから構成されている。図2はビア電極28と内部電極層24との接続について示す説明図であり、図2(A)は積層セラミックコンデンサ10の第1の内部電極層24aを含む断面を示し、図2(B)は第2の内部電極層24bを含む断面を示している。
【0021】
図2(A)に示すように、第1の内部電極層24aは、第1のビア電極28aが貫通することにより第1のビア電極28aに接続されるとともに、第2のビア電極28bの貫通する部分の周囲の窓部25aにより、第2のビア電極28bに対して電気的に絶縁されている。また、図2(B)に示すように、第2の内部電極層24bは、第2のビア電極28bが貫通することにより第2のビア電極28bに接続されるとともに、第1のビア電極28aの貫通する周囲の窓部25bにより、第1のビア電極28aに対して電気的に絶縁されている。また、図1に示すセラミック層22と第1および第2の内部電極層24a,24bとが積層される方向(積層方向)に垂直な最外面のうち少なくとも一方の最外面上には、複数の第1および第2の実装端子30a,30bが設けられている。
【0022】
したがって、第1および第2の実装端子30a,30bから、ビア電極28を通じて各内部電極層24に電圧を加えると、誘電体であるセラミック層22を介在して対向する内部電極層24では、一方に正の電荷の蓄積が、他方に負の電荷の蓄積が起こる。こうした現象が対向する各電極層で起き、積層セラミックコンデンサ10はコンデンサとして機能する。この積層セラミックコンデンサ10ではより大きな静電容量を得るために、複数の第1の内部電極層24aおよび複数の第1の内部電極層24aを、セラミック層22を挟むように積層方向に交互に配置し、複数のコンデンサユニットを形成する構成としているから、それぞれのコンデンサユニットの静電容量の総和が、複数対の第1および第2の実装端子30a,30bとの間の静電容量として外部に取り出される。
【0023】
また、この積層セラミックコンデンサ10では、従来例の積層セラミックコンデンサと同様に、複数の第1のビア電極28aおよび第2のビア電極28bが、それぞれ交互に隣接するように第1の内部電極層24aおよび第1の内部電極層24aの全面にわたって格子状に配置され、そして、第1および第2のビア電極28a,28bを流れる電流の向きを逆方向にしているので、インダクタンス成分の低減化が図られている。
【0024】
(2) 積層セラミックコンデンサ10の製造工程
図3は積層セラミックコンデンサ10の製造工程を示す工程図、図4は図3の工程の様子を説明する説明図である。積層セラミックコンデンサ10は、図3のステップS100〜S180の各工程を経て製造される。各工程の内容につき、以下、工程順に説明する。
【0025】
(2)−1 キャリアフィルム上へのシート形成(ステップS100)
まず、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の長尺状のキャリアフィルムにチタン酸バリウム(BaTiO)などから成るセラミックスラリを均一に薄く塗布して乾燥させる。これにより、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシート22Aが形成される。このセラミックグリーンシート22Aは、焼成後にセラミック層22となる。
【0026】
(2)−2 シート上への電極層の形成(ステップS110)
次に、乾燥後のセラミックグリーンシート22Aに、スクリーン印刷手法などによってAg−Pd製の電極パターンを印刷する。これにより、セラミックグリーンシート22Aの表面には、電極パターンが印刷された部分に内部電極層24が形成される(図4(A),(B))。また、セラミックグリーンシート22Aの表面には、電極パターンが印刷されていない窓部25(25a,25b)がある。本実施例では、内部電極層24の厚みが2〜3μm、セラミックグリーンシート22Aが5μmとなるようにされている。
【0027】
(2)−3 積層用セラミックシートの切り出しおよびキャリアフィルムの剥離(ステップS120、S130)
次に、上記のセラミックグリーンシート22Aが形成された長尺状のキャリアフィルムを搬送させながら、セラミックグリーンシート22Aをその表面の内部電極層24と共に一定形状で切り出す。切り出したセラミックグリーンシート22Aは、キャリアフィルムの巻き取り等によりこのキャリアフィルムから剥離される。こうしたセラミックグリーンシート22Aの切り出しに際しては、図4(A),(B)に示すように、内部電極層24および窓部25のレイアウトが異なる2種類のセラミックグリーンシート22Aの切り出しが行なわれる。図4(A)が図2(A)の断面に、図4(B)が図2(B)の断面に対応する。
【0028】
(2)−4 セラミックシートの積層(ステップS140)
図5はシートの積層が完了したときの状況と後述するステップにおけるレーザー照射の様子を模式的に表す説明図である。次に、上記のように形成された複数枚のセラミックグリーンシート22Aを所定枚数だけ積層する。この積層に際しては、まず、カバーシート34を予め敷設しておく。このカバーシート34は、図5に示すように、PET(ポリエチレンテレフタレート)製の剥離シート33上にセラミックスラリを厚めに塗布して乾燥させて形成したカバー層32(カバー層)を有する。
【0029】
続いて、敷設されたカバーシート34のカバー層32上に、図4(A),(B)に示した2種類のセラミックグリーンシート22Aを図5に示すように交互に積層する。この積層に際しては、図示するように、最下段のセラミックグリーンシート22Aをその内部電極層24がカバー層32に接するようにし、その後は、次のセラミックグリーンシート22Aをその内部電極層24が積層済みのセラミックグリーンシート22Aに重なるようにする。こうしたシート積層により、セラミックのシート積層体100ができあがる。
【0030】
カバーシート34を含むシート積層体100全体の厚みdaは、完成品の積層セラミックコンデンサ10の厚みを規定する。この厚みdaを定めるセラミックグリーンシート22Aの厚みd0(図4参照)やその総積層数、カバー層32の厚みは、所望される積層セラミックコンデンサ10のスペック、サイズで定まる。本実施例では、セラミックシート積層体全体の厚みdaを1mmとした。
【0031】
こうして積層が終わった状況では、グリーンシートである都合上、窓部25(25a,25b)においてその上部のグリーンシートが撓んで当該窓部にある程度入り込んでいる。また、シート体端部では、セラミックグリーンシート22Aの各層が撓んだ状態となる。
【0032】
図示するように、窓部25が上下に並んだ領域(窓部上下領域25A)では、内部電極層24が一層おきに存在しないことになる。一方、窓部25を取り囲む領域(窓部周辺領域25B)では、内部電極層24がグリーンシートごとに対向して上下に並ぶので、グリーンシートの撓みが起きない。このため、窓部周辺領域25Bは、窓部上下領域25Aより若干凸状となる。
【0033】
(2)−5 レーザー照射による貫通孔の形成(ステップS150)
次に、レーザー加工機を用いて、上記のシート積層体100に導電材料充填用の貫通孔26を次のようにして形成する。本実施例では、この貫通孔26に充填された導電材料は、製品完成後に図1に示すビア電極28となる。
【0034】
図5に示すように、上記のシート積層体100では、セラミックグリーンシート22Aに設けられたそれぞれの窓部25が、一層おきにシート積層方向に上下に並ぶ。レーザー加工機は、この上下に並んだ窓部25の中心を結ぶ軸線(図5における一点鎖線)に沿ってレーザービーム50を照射する。これにより、上記軸線上に位置するセラミックグリーンシート22A、内部電極層24およびカバーシート34がレーザー照射による熱で溶融され、上記軸線の周囲に、積層体を上下に貫通する貫通孔26が形成される。図6は貫通形成された貫通孔26をその形状をストレート状であるとして模式的に示す説明図である。この図6に示すように、貫通孔26は、窓部25を取り囲む内部電極層24と貫通孔26に充填形成されたビア電極28とを非導通の状態に維持するために、窓部25よりも小さな孔径で形成される。本実施例では、焼成後の貫通孔径が100μmとなるよう貫通孔26の孔径を120μmとし、窓部25の径を350μmとした。なお、これら径はこうした数値のものに限られるわけではなく、貫通孔26にあっては60〜150μmとすることもできる。この場合、貫通孔孔径の決定に際しては、貫通孔26に充填する後述の導電材料(充填材)の粘度等を考慮すればよい。また、窓部25の径にあっては、窓部25の形成ピッチ等を考慮すればよい。
【0035】
シート積層体100にレーザーを照射することにより該複数枚のセラミックグリーンシート22Aを積層方向に貫通する貫通孔26が形成される。このとき、図7に示すように、内部電極層24は、セラミックグリーンシート22Aに比して低融点であるので、レーザービーム照射に伴う熱により、その端面24cから先に溶融し、端面24cは貫通孔26の形成箇所から後退し、内部電極層24の端面24cと貫通孔26周壁との隔たりは、最大でも20μmが生じている状態を示している。
【0036】
図5に示すシート積層体100は、上面視すれば方形形状であるため、窓部25をマトリックス状に有する。従って、上記のレーザービーム50の照射は、図6に示した4箇所のみならず、方形形状のシート積層体の上面から、マトリックス状の個々の窓部25について、同様に行なわれる。このため、シート積層体100には多数の貫通孔26がマトリックス状に形成されることになる。
【0037】
このようにシート積層体100の異なる複数の位置に貫通孔26を形成する手法として、本実施例では、いわゆるサイクル加工法を採用している。サイクル加工法は、図5に示すように、各貫通孔形成位置に順次にレーザービーム50を照射する工程CYを何回か繰り返し、各貫通孔形成位置における穴の深さを徐々に深めながら、最終的に全ての貫通孔形成位置に貫通孔を形成する手法である。
【0038】
図示するように、本実施例では、レーザービーム50の照射の照射側にカバーシート34が位置するようにした。よって、レーザービーム50の照射による溶融物(例えば、電極やグリーンシート中の有機成分の溶融物)がセラミックグリーンシート22Aの表面に付着することがないので、好ましい。
【0039】
上記したステップS150までの工程において、工程の前後を変更することもできる。例えば、ステップS130のキャリアフィルム剥離とステップS140のシート積層を逆に行なったり、ステップS120のシート切り出しをステップS110の電極層の形成に先だって行なうこともできる。なお、ステップS120とステップS110の順に工程を行なって、更にステップS140、ステップS130の順に工程を行なうようにすることもできる。
【0040】
(2)−6 貫通孔への導電材料の充填(ステップS160)
次に、シート積層体100の各貫通孔26に導電材料を充填する。図8は充填容器110による導電材料の充填工程を説明する説明図である。充填容器110は、導電材料を収納する容器筐体112および底板114と、底板114を油圧シリンダなどで押し上げて導電材料をシート積層体100に供給するためのアクチュエータ116とを備えている。図示するように、シート積層体100を充填容器110に載置する。そして、シート積層体100は、図示しない位置決めピン等にて充填容器110に対して位置決めされる。さらに、充填容器110に載置したシート積層体100の上面に、押圧板118を押し当てる。この押圧板118は、シート積層体100を支え、充填容器110が底板114の押し上げを経て導電材料を加圧注入する圧力に抗する。
【0041】
充填容器110により導電材料を充填するには、導電材料を容器筐体112の内部に満たした状態にて、底板114をアクチュエータ116で押し上げることにより行なう。底板114の押し上げにより、シート積層体100の貫通孔26に、導電材料が加圧注入される。導電材料の充填に際し、貫通孔26内のエアは適宜な方法で貫通孔26の外部に排出される。例えば、図8に示す押圧板118の下面に、通気性を有するシートを配置したり、この押圧板118自体を多孔質で通気性を有する板材とすればよい。
【0042】
図9は本実施例による導電材料充填の様子を説明する説明図である。加圧注入された導電材料は、貫通孔26に充填されると共に、この貫通孔26内から内部電極層24の端面24cにまで達して固化する。このように固化した導電材料が、既述したビア電極28として機能する(図1参照)。
【0043】
本充填工程は、導電材料を貫通孔26から内部電極層24の端面24cまで充填するために、導電材料の性質、貫通孔26の孔径、加圧注入圧力などのパラメータを定めている。すなわち、導電材料として、平均粒径が2μm以下の金属粉末を含有して有機溶剤で調製した導電ペーストを用いている。金属粉末として、例えば、Ag−Pd(AgとPdの割合は例えば7:3とすることができる)を用いることができる。金属粉末の平均粒径が2μmを越えると、金属粉末が内部電極層24の端面24cから貫通孔26側に形成される積層方向のスペース(約2μm)より大きくなって、内部電極層24の端面24cにまで入り込みにくくなるからである。なお、平均粒径が3.6μmと0.6μmの金属粉末を含有する導電ペーストを用いたところ、3.6mmでは電気接続性が低下したことが分かった。
【0044】
また、有機溶剤としては、ブチルカルビトール、テルピネオールなどを用いることができる。また、導電ペーストは、必要に応じて、無機化合物粉末を含有してもよい。無機化合物粉末は、セラミックグリーンシート22Aと内部電極層24との焼結収縮挙動の違いに起因する応力によるクラックの発生などの不具合を抑制する働きをする。このように調製した導電ペーストは、粘度を1万〜200万Pa・s(好ましくは10万〜100万Pa・s)とする。
【0045】
さらに、充填容器110からの加圧注入圧力は、貫通孔26の孔径や導電ペーストの粘度などの条件にもよるが、貫通孔26の孔径が120μm(焼成後で100μm)とした場合には、2〜7.5MPaの範囲から選択すればよい。加圧注入圧力が下限値2MPa以上であれば、貫通孔26への導電材料の加圧注入を確実に図ることができる。また、加圧注入圧力が上限値7.5MPa以下であれば、導電材料の粘性が高い場合であっても上記導電材料を貫通孔26に確実に充填できる。
【0046】
(2)−7 本圧着工程(ステップS170)
次に、導電材料充填済みのシート積層体100を圧着する工程を行なう。図10はシート積層体100を圧着する圧着装置125の概略構成図である。圧着装置125は、シート積層体100を収納する固定押圧板127a(第1押圧部材)と側壁127bとに囲まれた加圧容器127と、加圧容器127を塞ぐ可動押圧板127c(第1押圧部材)と、可動押圧板127cを油圧シリンダなどで押し下げてシート積層体100を圧着するアクチュエータ130とを備えている。可動押圧板127cは、ステンレス鋼から形成されており、弾性率が200GPaであり、厚さが30mmである。本圧着工程は、第1工程と第2工程との2工程により行なわれる。
【0047】
(2)−7−1 第1工程
図10に示すように、第1工程では、導電材料充填済みのシート積層体100を加圧容器127内に収納する。この状態にて、可動押圧板127cをアクチュエータ130で押し下げる。これにより、シート積層体100は、外郭形状(方形形状)を維持されたまま、高圧プレスを受ける。このとき、加圧容器127は、プレスの際にシート積層体100の側面からのエア抜きも行なう。
【0048】
本圧着の第1工程により、シート積層体100が固定押圧板127aと可動押圧板127cとの間で押されると、シート積層体100の表面のうち内部電極層24のある凸部となっている窓部周辺領域25Bに大きな力が加わって強固に圧着される。このように圧着された窓部周辺領域25Bは、積層方向と直角方向への変形抵抗力が大きい障壁となる。
【0049】
第1工程の条件は、シート積層体100を十分に圧着させるとともに積層方向と直角方向への変形を防止することを考慮して、温度、圧力などを定めることができる。すなわち、可動押圧板127cを60〜130℃で加熱しつつ、2〜7.7MPaの圧力を1秒以上、押圧する条件に設定することができる。
【0050】
(2)−7−2 第2工程
第1工程に続く第2工程では、図11に示すように、アクチュエータ130を駆動することで可動押圧板127cを上昇させ、加圧容器127の上部開口から、シート積層体100上に押圧用シート128(第2押圧部材)を載置する。押圧用シート128は、可動押圧板127cより小さな弾性率で形成された部材である。そして、アクチュエータ130の駆動により、可動押圧板127cを押し下げて押圧用シート128を介してシート積層体100を圧着する。
【0051】
第2工程では、固定押圧板127aの押圧力を押圧用シート128を介してシート積層体100に加えると、図12に示すように小さな弾性率で形成された押圧用シート128は、カバー層32の窓部上下領域25Aおよび窓部周辺領域25Bの凹凸部に倣うように弾性変形する。シート積層体100は、その窓部上下領域25Aの凹部の部分にも押圧用シート128を介して可動押圧板127cから大きな押圧力を受けるので、局所的な各層の圧着不良をなくす。
【0052】
第2工程の条件は、シート積層体100の凹部にも圧力を十分に加えることを考慮して、押圧用シート128の材料や圧力などを定めることができる。押圧用シート128の材料としては、固定押圧板127aや可動押圧板127cより弾性率の小さいものであり、例えば、可動押圧板127cの弾性率が10GPaを越えるステンレス鋼を用いた場合には、弾性率が0.0001〜10GPaのゴム材料または樹脂材料を用いることができる。ただし、上述のように、例えば、加圧容器127等が60〜130℃に加熱される場合においては、押圧用シート128の材料としては、ウレタンゴムのような、ある程度耐熱性の高い材料を選択することが望ましい。押圧用シート128の厚さは、0.2〜2mmであることが好ましく、さらに好ましくは0.5から1.5mmである。これは、0.2mm未満であると、凹部に押圧力を加えることができるように弾性変形しないからである。好ましい上限を2mmとしているのは、上記効果を得るのにそれ以上の厚さが必要ないからである。また、2mmを越えると、第2押圧部材が押圧方向以外にも弾性変形して、押圧力が積層方向に加わらず、圧着が十分に行なわれない可能性も懸念される。さらに、ゴム材料のような熱伝導性が低い材料を用いた場合には、加圧容器127の外部から加えられる熱を効率的にシート積層体100に伝えることができないため、効果的に弾性変形する範囲内で薄い方が好ましい。なお、第2工程の圧力値は、第1工程とほぼ同じ条件を採用することができる。
【0053】
(2)−8 表面電極の形成・溝入れ・脱脂・焼成・ブレーク(ステップS180)
次に、シート積層体100を加圧容器127から取り出し、スクリーン印刷などにより別途表面電極を設ける。続いて、シート積層体100に、使用される積層セラミックコンデンサ10の大きさに合わせて溝を入れ、溝入れ後の積層体を脱脂した後に焼成する。こうした焼成の後に、図1に示したような積層セラミックコンデンサ10が形成される。なお、焼成後のシート積層体100を、溝入れ工程において入れられた溝(図示せず)に沿ってブレークすれば、より小型の積層セラミックコンデンサ10を形成することができる。
【0054】
(3) 実施例の作用・効果
以上説明した製造工程をとることで得られる作用・効果について説明する。
【0055】
(3)−1 図11および図12に示すように、本圧着の第2工程において、固定押圧板127aの押圧力を押圧用シート128を介してシート積層体100を圧着すると、小さな弾性率で形成された押圧用シート128は、カバー層32の凹凸部に倣うように弾性変形して、シート積層体100は、その凹部の部分にも押圧用シート128を介して可動押圧板127cから大きな押圧力を受けるので、局所的な各層の圧着不良をなくすことができる。よって、カバー層32を薄くしたシート積層体100であっても、押圧用シート128の弾性変形によってその全体にわたって均等に圧着される。
【0056】
(3)−2 図10に示すように、本圧着の第1工程において、加圧容器127にセットされたシート積層体100は、その上下面の少なくとも一方において、窓部上下領域25Aと窓部周辺領域25Bの連続による凹凸部が表れているが、シート積層体100が固定押圧板127aと可動押圧板127cとの間で押されると、窓部周辺領域25Bに大きな力が加わって強固に圧着される。これにより、窓部周辺領域25Bは、積層方向と直角方向への変形抵抗力が大きい障壁となり、第2工程により押圧用シート128により凹部に加えられた力が、積層方向と異なった方向に、つまり上記直角方向へ向かう力となってシート積層体100に加えられても、シート積層体100の上記直角方向への変形量が小さく、よって所望の形状の積層セラミックコンデンサ10を製造することができる。
【0057】
(3)−3 カバー層32は、シート積層体100の表面の大きな凹凸部を完全に補うほどの厚さを必要とせず、他の機能、例えば、外部絶縁性や耐環境性(被毒)などを考慮した厚さとすればよく、よって積層セラミックコンデンサ10の厚さを小さくでき、小型化を実現することができる。例えば、セラミックグリーンシートが5μm、電極層が2μmで100層積層されており、積層本体の厚さが700〜800μmとした場合に、カバーシートの厚みは、75μmとすることができた。すなわち、同じ積層本体の場合における従来のカバーシートは、100〜200μmであったのに対して、25〜62.5%薄くすることができた。なお、カバー層32および押圧用シート128の厚さは、シート積層体100の凹凸部の形状に応じて設定することが好ましく、例えば、シート積層体100凹部と凸部との段差が50〜300μmである場合には、25〜150μmのカバー層32を用い、また、0.5〜1.5mmの押圧用シート128を好適に適用することができる。
【0058】
(3)−4 カバー層32が薄くできることから、本実施例のようなエリアアレイタイプ(ビアアレイタイプ)の積層セラミックコンデンサに適用した場合には、カバー層32を貫通するビア電極28の部分が短くなり、低インダクタンスを実現することができる。
【0059】
(3)−5 本圧着工程の際におけるカバー層32の伸びを少なくできるから、カバー層32の付近の変形に連動してセラミックグリーンシート22Aや内部電極層24の変形も小さくなり、精度の高い積層電子部品を製造することができる。
【0060】
(3)−6 シート積層体100の表面に形成される凹凸部に起因する圧着不良を解消するのに、従来の技術で説明したようなスクリーン印刷のような面倒で高コストな工程を必要とせず、製造工程を簡単にできる。
【0061】
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0062】
(1) 上記実施例では、積層セラミックコンデンサを例としてその製造工程について説明したが、上記の製造工程を積層セラミックコンデンサ以外の他の積層電子部品に適用することも可能である。
【0063】
(2) 第2押圧部材は、同じ部材で形成するほか、厚さ方向に弾性率の異なる複数の部材を積層して構成してもよい。また、第2押圧部材の表面位置に応じて、弾性率の異なる部材を散点形状に配置したりしてもよい。
【0064】
(3) 図13は他の実施例にかかる圧着工程を説明する説明図である。図13に示すように、シート積層体100の両外面には、押圧用シート128A,128Bが積層され、その間で圧着している。この場合には、シート積層体100の全体にわたってより一層均一に圧着することができる。また、複数のシート積層体100を積層して同時に圧着する工程をとる場合には、シート積層体100の間に押圧用シートを介在させて圧着する工程をとってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である積層セラミックコンデンサ10の縦断面を示す説明図である。
【図2】ビア電極28と内部電極層24との接続について示す説明図である。
【図3】積層セラミックコンデンサ10の製造工程を示す工程図である。
【図4】図3の工程の様子を説明する説明図である。
【図5】シートの積層が完了したときの状況とレーザー照射の様子を模式的に表す説明図である。
【図6】貫通孔26を形成したシート積層体100を模式的に示す説明図である。
【図7】レーザー照射の様子を説明する説明図である。
【図8】充填容器110による導電材料の充填工程を説明する説明図である。
【図9】導電材料の充填の様子を説明する説明図である。
【図10】シート積層体100を圧着する工程を説明する説明図である。
【図11】図10に続く工程を説明する説明図である。
【図12】本圧着工程の作用を説明する説明図である。
【図13】他の実施例にかかる圧着工程を説明する説明図である。
【符号の説明】
10...積層セラミックコンデンサ
22...セラミック層
22A...セラミックグリーンシート
24...内部電極層
24a...第1の内部電極層
24b...第2の内部電極層
24c...端面
25...窓部
25a...窓部
25b...窓部
25A...窓部上下領域
25B...窓部周辺領域
26...貫通孔
28...ビア電極
28a...第1のビア電極
28b...第2のビア電極
30a,30b...第1および第2の実装端子
32...カバー層
33...剥離シート
34...カバーシート
50...レーザービーム
100...シート積層体
110...充填容器
112...容器筐体
114...底板
116...アクチュエータ
118...押圧板
125...圧着装置
127...加圧容器
127a...固定押圧板
127b...側壁
127c...可動押圧板
128...押圧用シート
128A,128B...押圧用シート
130...アクチュエータ

Claims (6)

  1. 内部電極層をセラミック層を介して複数積層させた積層電子部品の製造方法であって、
    上記内部電極層を備えるセラミックグリーンシートを複数積層形成した積層本体と、該積層本体の外面にセラミックグリーンシートから形成されたカバー層とを積層することによりシート積層体を形成する積層工程と、
    第1弾性率で形成された第1押圧部材と、上記第1弾性率より弾性率の小さい第2弾性率で形成された第2押圧部材とを用い、上記第2押圧部材を上記第1押圧部材と上記カバー層との間に配置し、上記第1押圧部材を上記シート積層体の積層方向に沿って押圧することで上記第2押圧部材を介して上記シート積層体を圧着する圧着工程とを備えることを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の積層電子部品の製造方法において、
    上記第2押圧部材は、ゴムまたは樹脂から形成され、上記第2弾性率が0.0001〜10GPaである積層電子部品の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の積層電子部品の製造方法において、
    上記圧着工程は、上記第2押圧部材で押圧する工程の前に、上記第2押圧部材より大きな弾性率で形成された第3押圧部材により上記シート積層体を押圧する工程を備えた積層電子部品の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層電子部品の製造方法において、
    上記積層電子部品は、内部にセラミック層を介して交互に配設されている第1電極層および第2電極層を備えるビアアレイ型積層コンデンサであって、
    外面に形成された第1実装端子および第2実装端子と、上記第1電極層と該第1実装端子とを電気的に接続している第1ビア導体と、上記第2電極層と該第2実装端子とを電気的に接続している第2ビア導体と、をさらに備え、
    該第1ビア導体と該第2電極層とが電気的に絶縁されており、該第2ビア導体と該第1電極層とが電気的に絶縁されているビアアレイ型積層コンデンサであることを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  5. 請求項4に記載の積層電子部品の製造方法において、
    上記圧着工程は、上記第2押圧部材を上記シート積層体の外面における面実装に用いられる上記第1および第2実装端子側にのみ配置している工程を備えている積層電子部品の製造方法。
  6. 内部電極層をセラミック層を介して複数積層させたシート積層体を圧着する圧着装置を備えた積層電子部品の製造装置において、
    上記圧着装置は、上記シート積層体を収納する充填容器と、該充填容器に収納されたシート積層体に押圧力を加え第1弾性率で形成された第1押圧部材と、該第1押圧部材とシート積層体の外面との間に介在して上記第1弾性率より小さい第2弾性率で形成された第2押圧部材と、上記第1弾性部材を押圧することで上記第2弾性部材を介してシート積層体を押圧するアクチュエータと、を備えていることを特徴とする積層電子部品の製造装置。
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