JPH11111560A - セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法

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JPH11111560A
JPH11111560A JP9272340A JP27234097A JPH11111560A JP H11111560 A JPH11111560 A JP H11111560A JP 9272340 A JP9272340 A JP 9272340A JP 27234097 A JP27234097 A JP 27234097A JP H11111560 A JPH11111560 A JP H11111560A
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淳夫 長井
Yoshiya Sakaguchi
佳也 坂口
Hidenori Kuramitsu
秀紀 倉光
Kazuhiro Komatsu
和博 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はセラミック電子部品の製造方法に関
するもので、クラック等の発生を防止することを目的と
する。 【解決手段】 セラミックシート1aと内部電極2とを
積層して仮積層体を形成する第1の工程と、次に前記仮
積層体を圧着して積層体を得る第2の工程と、次いで前
記積層体を焼成する第3の工程と、その後前記積層体の
所定の位置に前記内部電極2と電気的に接続するように
少なくとも一組の外部電極3を形成する第4の工程とを
備え、前記第1の工程におけるセラミックシート1a
は、少なくともポリエチレンとセラミック原料とを含有
し、かつ多孔度が30%以上のものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば積層セラミ
ックコンデンサ等のセラミック電子部品の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、セラミック電子部品の一つであ
る積層セラミックコンデンサの一部断面斜視図であり、
1はセラミック誘電体層、2は導電体層、3は外部電極
で、導電体層2は各々外部電極3に接続されている。
【0003】図3は従来の積層セラミックコンデンサの
一製造工程を示す断面図であり、11aはセラミックシ
ート、12aは金属ペースト、14aは金属ペースト形
成部分、15aは金属ペースト非形成部分である。
【0004】以下に従来の積層セラミックコンデンサの
製造方法について説明する。まずセラミック誘電体層1
となるセラミックシート11aは、チタン酸バリウム等
の誘電体材料と、ポリビニルブチラール等のバインダ成
分と、ベンジルブチルフタレート等の可塑剤成分と、溶
剤成分等とを混合し、スラリー化した後、ドクターブレ
ード法を用いてPET等のベースフィルム上に形成され
る。乾燥後のセラミックシート11aの厚みは約10〜
50μm、多孔度は25%程度で作製される。次にセラ
ミックシート11a上に、例えばパラジウムやニッケル
等の内部電極2となる金属ペースト12aを印刷法によ
り複数形成する。金属ペースト12aの厚みが薄い場合
には焼成時の焼結収縮により、非連続的な状態となり、
静電容量の低下を招く恐れがある。したがって、金属ペ
ースト12aの厚みは約2〜4μmで形成される。この
ように金属ペースト12aを印刷したセラミックシート
11aを所望の積層数まで積層し、図3に示すように一
軸加圧によりセラミックシート11a間を圧着し、積層
体を得ている。圧着後は、積層体をチップ形状に切断し
て焼成し、両端面に外部電極3を設けることで積層セラ
ミックコンデンサとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記方法
によると、図3に示すようにセラミックシート11aの
金属ペースト形成部分14aと金属ペースト非形成部分
15aとで厚みが異なるために、圧着工程において金属
ペースト形成部分14aにのみ圧力が集中し、金属ペー
スト非形成部分15aの成形密度が上がらないために、
焼成するとこの部分でクラックや層間剥離が発生し易い
といった問題点を有していた。
【0006】そこで本発明は、圧着時にセラミックシー
トの金属ペーストを形成していない部分にも十分に圧力
がかかり、セラミックシート間の接着を強固にすること
により、クラックや層間剥離のないセラミック電子部品
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、少
なくともポリエチレンとセラミック原料とを含有し、か
つ多孔度が30%以上のセラミックシートを用いるもの
であり、セラミックシートの多孔度が高いので、第2の
工程において圧着する際、導電体層が形成されている部
分のセラミックシートが高い圧縮率を示すため、導電体
層がセラミックシートに埋没したようになり、導電体層
が形成されていない部分にも十分な圧力が加わるので、
上記目的を達成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、セラミックシートと導電体層とを積層して仮積層体
を形成する第1の工程と、次に前記仮積層体を圧着して
積層体を得る第2の工程と、次いで前記積層体を焼成す
る第3の工程と、その後前記積層体の所定の位置に前記
導電体層と電気的に接続するように少なくとも一組の外
部電極を形成する第4の工程とを備え、前記第1の工程
におけるセラミックシートは、少なくともポリエチレン
とセラミック原料とを含有し、かつ多孔度が30%以上
のものを用いることを特徴とするセラミック電子部品の
製造方法であり、セラミックシートの多孔度が高いの
で、第2の工程において圧着する際、導電体層が形成さ
れている部分のセラミックシートが高い圧縮率を示す。
このため、導電体層がセラミックシートに埋没したよう
になり、導電体層が形成されていない部分にも十分な圧
力が加わるので、クラックや層間剥離のないセラミック
電子部品を得ることができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、第2の工程にお
いてまず仮積層体を加圧し、次いで加熱することを特徴
とする請求項1に記載のセラミック電子部品の製造方法
であり、セラミックシートに対して平行方向のシートの
収縮を抑制して位置ずれを防止するとともに、セラミッ
クシート間の接着強度を高めることができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、第2の工程にお
いて、仮積層体の加圧は5MPa以上100MPa以下
で、加熱はポリエチレンの融解温度以上、分解温度以下
の温度とすることを特徴とする請求項2に記載のセラミ
ック電子部品の製造方法であり、セラミックシート間の
接着強度をより向上させることができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、第2の工程にお
いて仮積層体の加熱は、150〜200℃とすることを
特徴とする請求項3に記載のセラミック電子部品の製造
方法であり、セラミックシートをポリエチレンの融点で
ある150℃に加熱することにより、セラミックシート
間の接着を強固にすることができる。
【0012】請求項5に記載の発明は、第2の工程にお
いて、仮積層体をポリエチレンの融解温度以上、分解温
度以下に加熱する前に、前記仮積層体中の空気を除去す
ることを特徴とする請求項3に記載のセラミック電子部
品の製造方法であり、ボイドなどの構造欠陥が発生する
のを防止することができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、仮積層体中の空
気の除去を前記仮積層体をポリエチレンのガラス転移点
の温度以上、前記ポリエチレンの融点未満の温度で所定
時間保持することにより行うことを特徴とする請求項5
に記載のセラミック電子部品の製造方法であり、仮積層
体中の空気の除去を容易に行うことができる。
【0014】請求項7に記載の発明は、仮積層体中の空
気の除去を、前記仮積層体をポリエチレンの軟化温度以
上、前記ポリエチレンの融点未満の温度で所定時間保持
することにより行うことを特徴とする請求項5に記載の
セラミック電子部品の製造方法であり、セラミックシー
トが軟化するので、より仮積層体中の空気の除去が容易
になる。
【0015】請求項8に記載の発明は、仮積層体中の空
気の除去を、前記仮積層体を60〜140℃で1〜12
0分保持することにより行うことを特徴とする請求項5
に記載のセラミック電子部品の製造方法であり、セラミ
ックシートが軟化するので、より仮積層体中の空気の除
去が容易になる。
【0016】請求項9に記載の発明は、第2の工程を静
水圧プレスにより行うことを特徴とする請求項1〜8の
いずれか一つに記載のセラミック電子部品の製造方法で
あり、セラミックシートのどの部分においても均一に圧
力がかかるために、積層ずれの発生を防止できるもので
ある。
【0017】請求項10に記載の発明は、第1の工程に
おけるセラミックシートとして多孔度が80%未満のも
のを用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一
つに記載のセラミック電子部品の製造方法であり、多孔
度が80%以上になるとセラミックシートの焼結密度が
小さくなり、電気特性が悪くなるので、これを防止した
ものである。
【0018】請求項11に記載の発明は、第1の工程に
おけるセラミックシート中のポリエチレンとして重量平
均分子量が400000以上のものを用いることを特徴
とする請求項1〜10のいずれか一つに記載のセラミッ
ク電子部品の製造方法であり、多孔度の高いセラミック
シートとなるので、導電体層の有無による段差を吸収で
きる。
【0019】以下本発明の実施の形態について積層セラ
ミックコンデンサを例に図面を参照しながら説明する。
【0020】(実施の形態1)図1は本実施の形態にお
ける積層セラミックコンデンサの一工程を示す断面図で
あり、図2は一般的な積層セラミックコンデンサの一部
切欠斜視図であり、1aはセラミックシート、2aはセ
ラミックシート1a上に形成した内部電極2となる金属
ペースト、4aは金属ペースト形成部分、5aは金属ペ
ースト非形成部分、6は金属上板、7は金属下板、8は
金属上板6と金属下板7の間隔を示している。
【0021】まず、重量平均分子量が400000のポ
リエチレンとチタン酸バリウムを主成分とする誘電体粉
末からなる多孔度が70%であるセラミックシート1a
上に印刷法により、内部電極2となる金属ペースト2a
を所望の形状に複数形成する。この金属ペースト2aは
ニッケルを含有するものである。この時のセラミックシ
ート1aの厚みは15μm、金属ペースト2aの厚みは
3μmである。これらのセラミックシート1aをセラミ
ックシート1aを挟んで、金属ペースト2aが交互に対
向するように積み重ね、仮積層体を得る。その後、この
仮積層体を金属上板6、金属下板7で挟んで、室温で一
軸プレス機にてゲージ圧で5〜100MPaの範囲で加
圧する。ここで金属上板6と金属下板7の仮積層体と接
する面の凹凸は、40μm以下に研磨されており、金属
上板6、金属下板7面の間隔8のばらつきは、40μm
以下に制御されている。その後仮積層体に十分な圧力が
加わったことを確認して、最高温度150〜200℃ま
で昇温し、最高温度で5〜60分程度保持し、積層体を
得る。ここで最高温度を150℃としたのは、150℃
程度からポリエチレンが融解し、セラミックシート同士
の接着が強固になるからである。その後、縦3.2m
m、横1.6mmのチップ形状に切断して、大気中35
0℃でポリエチレンを除去した(脱バイ)後、窒素ガス
および水素ガスを用いて金属ペースト2a中のニッケル
が酸化しない雰囲気を保ちながら、1300℃で焼成を
行う。この焼成によりチタン酸バリウムを主成分とする
セラミック誘電体層1とニッケルを主成分とする内部電
極2が同時に焼結した焼結体を得る。次いでこの焼結体
の内部電極2の露出した両端面に銅等の外部電極3を焼
き付け、メッキを施した後に完成品に至る。
【0022】(表1)は、一軸プレス時の圧力、最高温
度、昇温過程での保持温度及び保持時間が焼結体の構造
欠陥発生に及ぼす影響について調べた結果と、従来のセ
ラミックシートを用いた場合の結果とを比較して示して
いる。
【0023】
【表1】
【0024】(表1)を見ると5MPa未満の圧力で
は、セラミックシート同士の接着性が十分に得られない
ために、焼結体に図4に示すようなクラック100や層
間剥離が見られる。また、最高温度についても150℃
未満では、セラミックシート間の十分な接着性が得られ
ず同様に図4に示すようなクラック100が見られる。
したがって、セラミックシートを10層及び50層積層
したものの層間剥離などの構造欠陥を抑制するために
は、5MPa以上で、最高温度150℃以上が必要と考
えられる。ところが、セラミックシートを100層積層
したものは、セラミックシート内部またはセラミックシ
ート間に残留する気泡が外部に放出され難いために、図
5に示すようなボイド200が焼結体内部に存在する。
これらの気泡は、室温で加圧後、ポリエチレンのガラス
転移点の温度以上、前記ポリエチレンの融点未満の温
度、好ましくはポリエチレンの軟化温度意序前記ポリエ
チレンの融点未満である60〜140℃の温度で保持す
ることで外部放出することができる。その結果、従来の
セラミックシートを用いて積層した場合に多発していた
層間剥離やクラックなどの構造欠陥の発生を抑制し、歩
留まりを大幅に改善することができる。
【0025】この条件でプレスを行えば、従来のセラミ
ックシートを用いて積層した場合に多発していた、層間
剥離やクラック100などの構造欠陥の発生を抑制し、
歩留まりを大幅に改善することができる。
【0026】(実施の形態2)以下本発明の第2の実施
の形態について図面を参照しながら説明する。
【0027】(実施の形態2)において、(実施の形態
1)と大きく異なるのは、(実施の形態1)では仮積層
体のセラミックシート同士の接着を一軸加圧で行うのに
対して、静水圧プレスを用いる点である。
【0028】まず、(実施の形態1)と同様の方法でセ
ラミックシート1aをセラミックシート1aを挟んで、
内部電極2となる金属ペースト2aが交互に対向するよ
うに積み重ね、仮積層体を得る。これらの仮積層体をビ
ニール等の柔軟材で真空包装し、高圧成形容器中で水ま
たは油を圧力媒体として静水圧プレスを行う。その後
(実施の形態1)と同様にして完成品を得る。
【0029】一軸加圧の場合と比較すると仮積層体のど
の部分においても柔軟材を介して均一に圧力がかかるこ
ととなり、クラック100の発生を抑制し、歩留まりを
向上させることができる。また金属上板、金属下板およ
び金属上板と金属下板との間隔の精度が要求されないた
めに、製造が非常に容易である。ただし、静水圧プレス
時に柔軟材が伸びて積層ずれが発生する場合には、特開
平5−315184号公報に記載のように仮積層体の片
面を支持体上に保持した後に真空包装し、静水圧プレス
を行うと積層ずれは抑制される。
【0030】(表2)に静水圧プレスを用いた場合の圧
力、最高温度、昇温過程での保持温度及び保持時間が焼
結体の構造欠陥発生に及ぼす影響について調べた結果を
従来のセラミックシートを用いた場合の結果と比較して
示している。
【0031】
【表2】
【0032】(実施の形態1)での一軸プレスを用いた
場合と同様の傾向を示し、従来のセラミックシートを用
いた場合と比較しても構造欠陥発生数は激減している。
また一軸プレスを用いた場合と比較しても仮積層体の全
体に渡って均一に圧力が加わるために構造欠陥の発生数
が少なくなっている。また、より歩留まりを改善するこ
とができる。
【0033】特に高積層化が要求されているニッケルを
内部電極とする積層セラミックコンデンサの製造には十
分効果を発揮することは言うまでもない。
【0034】なお本発明においてポイントとなることを
以下に記載する。 (1)セラミックシート1aは多孔度が70%の場合に
ついてのみ示したが、30%以上80%未満であれば同
様の効果が得られる。またセラミックシート1aの積層
数が100層を越える場合は、多孔度が40〜75%の
セラミックシート1aを用いることが望ましい。 (2)内部電極2の厚みが厚いほど、多孔度の高いセラ
ミックシート1aを用いることが望ましい。 (3)セラミックシート1aの積層数が100層未満の
場合は、5MPa以上100MPa以下で、望ましくは
10MPa〜50MPaで加圧した後、最高温度がポリ
エチレンの融解温度以上、分解温度以下(150〜20
0℃)で5〜60分程度加熱する。またセラミックシー
ト1aの積層数が100層以上の場合は、上記条件に加
えて、加圧後、ポリエチレンのガラス転移点の温度以
上、前記ポリエチレンの融点未満の温度、好ましくはポ
リエチレンの軟化温度以上、前記ポリエチレンの融点未
満である60〜140℃の温度で1〜120分保持して
積層体の空気をある程度除去する。その結果従来のセラ
ミックシートを用いて積層した場合に多発していた、層
間剥離やクラック100などの構造欠陥の発生を抑制
し、歩留まりを大幅に改善することができる。 (4)仮積層体を加圧するときは、ポリエチレンの軟化
温度以上に加熱しないことが大切である。なぜならば、
本発明のようにポリエチレンを含み、多孔度の高いセラ
ミックシートを用いる場合には、ポリエチレンの軟化温
度(60℃)以上になると、ポリエチレンが軟化し始め
ると同時にシートの収縮が始まり、個々のセラミックシ
ートに対して平行方向にシートの収縮が発生すると積層
ずれが発生し、良品の積層体を得ることはできないため
である。 (5)内部電極2材料としてニッケルを用いたが銅など
の卑金属やまた銀−パラジウムなどの貴金属を用いても
良い。 (6)セラミックシート1a間の圧着工程は、セラミッ
クシート1aを一層積層するごとに加圧しても、ある程
度積層してから加圧しても、また所望の積層数まで積層
してから加圧しても良いが、加圧を複数回に分けて行う
ときは、最終の加圧までは、加圧後加熱を行わないよう
にする。 (7)(実施の形態1)、(実施の形態2)において
は、積層セラミックコンデンサのみについて示したが、
セラミックシートを用いて製造するような積層バリス
タ、積層サーミスタ、積層フィルタ、フェライト部品、
セラミック多層基板などの積層型のセラミック電子部品
の製造において同様の効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上本発明によると、積層時の圧力の不
均一に起因する焼結体の構造欠陥の発生を抑制し、歩留
まりを向上させることができる。特に高積層が要求され
る積層チップコンデンサの歩留まりの向上に対して絶大
な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における積層セラミック
コンデンサの一製造工程である圧着工程を示す断面図
【図2】一般的な積層セラミックコンデンサの一部切欠
斜視図
【図3】従来の積層セラミックコンデンサの一製造工程
である圧着工程を示す断面図
【図4】クラックの発生した焼結体の斜視図
【図5】ボイドの発生した焼結体の断面図
【符号の説明】
1 セラミック誘電体層 1a セラミックシート 2 内部電極 2a 金属ペースト 3 外部電極
フロントページの続き (72)発明者 小松 和博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックシートと導電体層とを積層し
    て仮積層体を形成する第1の工程と、次に前記仮積層体
    を圧着して積層体を得る第2の工程と、次いで前記積層
    体を焼成する第3の工程と、その後前記積層体の所定の
    位置に前記導電体層と電気的に接続するように少なくと
    も一組の外部電極を形成する第4の工程とを備え、前記
    第1の工程におけるセラミックシートは、少なくともポ
    リエチレンとセラミック原料とを含有し、かつ多孔度が
    30%以上のものを用いることを特徴とするセラミック
    電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 第2の工程は、まず仮積層体を加圧し、
    次いで加熱することを特徴とする請求項1に記載のセラ
    ミック電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 第2の工程において、仮積層体の加圧は
    5MPa以上100MPa以下で、加熱はポリエチレン
    の融解温度以上、分解温度以下の温度とすることを特徴
    とする請求項2に記載のセラミック電子部品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 第2の工程において仮積層体の加熱は、
    150〜200℃とすることを特徴とする請求項3に記
    載のセラミック電子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 第2の工程において、仮積層体をポリエ
    チレンの融解温度以上、分解温度以下に加熱する前に、
    前記仮積層体中の空気を除去することを特徴とする請求
    項3に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 仮積層体中の空気の除去は、前記仮積層
    体をポリエチレンのガラス転移点の温度以上、前記ポリ
    エチレンの融点未満の温度で所定時間保持することによ
    り行うことを特徴とする請求項5に記載のセラミック電
    子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 仮積層体中の空気の除去は、前記仮積層
    体をポリエチレンの軟化温度以上、前記ポリエチレンの
    融点未満の温度で所定時間保持することにより行うこと
    を特徴とする請求項5に記載のセラミック電子部品の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 仮積層体中の空気の除去は、前記仮積層
    体を60〜140℃で1〜120分保持することにより
    行うことを特徴とする請求項5に記載のセラミック電子
    部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 第2の工程は、静水圧プレスにより行う
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の
    セラミック電子部品の製造方法。
  10. 【請求項10】 第1の工程におけるセラミックシート
    は、多孔度が80%未満であることを特徴とする請求項
    1〜9のいずれか一つに記載のセラミック電子部品の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 第1の工程におけるセラミックシート
    中のポリエチレンは、重量平均分子量が400000以
    上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一
    つに記載のセラミック電子部品の製造方法。
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