JP5012649B2 - 積層電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層電子部品の製造方法に関する。
積層電子部品の製造方法として、例えば特許文献1のように、電極パターン(内部電極)が表面に形成されたセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を積層してなる積層体(セラミック積層物)を二つの成形型(上ポンチ及びベース)との間に配置し、成形型を移動させることにより積層体をプレスするものが知られている。特許文献1記載の方法では、積層体の一対の主面と二つの成形型との間に弾性シート(上ラバー及び下ラバー)を挟んでいる。通常、プレスされた積層体は切断されて複数のグリーンチップとなり、グリーンチップは焼成されて焼結体となる。
特開平02−161713号公報
ところで、一方の主面のみに凹みが形成された積層体を準備し、当該積層体を特許文献1記載の方法でプレスしたのちにグリーンチップにして焼成すると、デラミネーションやクラック等が発生することがあった。
そこで、本発明は、デラミネーションやクラック等の構造欠陥の低減が図られた積層電子部品の製造方法を提供することを課題とする。
発明者はまず、上記問題が生じる原因について、詳細に検討した。その結果、以下のことを見出した。
すなわち、一方の主面のみに凹みが形成された積層体を準備し、特許文献1記載の方法でプレスした場合、プレス後の積層体において、セラミックグリーンシートの密着性が不十分となることがあった。セラミックグリーンシートの密着性が低くなることで、グリーンチップにして焼成したときにデラミネーションが生じやすくなっていた。
ところで、少なくとも一方の主面が平坦な積層体を準備し、特許文献1記載の方法でプレスした場合、プレス前は平坦だった主面に凹みが形成される。凹みは、積層体の内部に、電極パターンを相対的に密に含む領域(以下、電極パターンを密に含む領域と呼ぶ)と、電極パターンを相対的に疎に含む領域(以下、電極パターンを疎に含む領域と呼ぶ)と、電極パターンを含まない領域とが存在するために起こる。なお、電極パターンを密に含む領域は、後に例えばコンデンサとして機能する領域となり、電極パターンを疎に含む領域は、後に例えば引き出し電極を含む領域となる。プレス前、電極パターンを含まない領域や電極パターンを疎に含む領域では、電極パターンを密に含む領域と比べて、セラミックグリーンシート間に電極パターンの厚さ分の隙間があるなどセラミックグリーンシート同士の密着性が低くなっている。積層体をプレスすると、これらの領域においてセラミックグリーンシート同士が圧着され、当該領域の厚さが減少する。これにより、積層体表面に凹みが形成される。
一方の主面のみに凹みが形成された積層体を準備し、特許文献1記載の方法でプレスした場合、プレスによって他方の主面にも凹みが形成されるが、一方の主面と他方の主面とで凹みの形状に違いが出ることがあった。凹みの形状が異なると、積層体の中間部分(一方の主面と他方の主面との間に位置する部分)において、電極パターンを疎に含む領域と電極パターンを含まない領域とに、セラミックグリーンシートのうねりが発生しやすくなる。セラミックグリーンシートのうねりが発生すると、積層体の内部応力が増加する。積層体の内部応力が増加すると、グリーンチップにして焼成したときにクラックが生じやすくなる。特許文献1記載の方法で得られる積層体では、このような現象が起こっていた。
続いて発明者は、セラミックグリーンシートの密着性や積層体の凹みについて鋭意検討を重ねた。その結果、これらには弾性シートの厚みが深くかかわっていることを見出した。すなわち、弾性シートを厚くすると、積層体の凹みを強く押すことができるため、凹みを深くできることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、本発明の積層電子部品の製造方法は、複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、セラミックグリーンシートの積層方向に対向する一対の主面を有する積層体を準備する積層体準備工程と、プレス面をそれぞれ有する一対の成形型を準備する成形型準備工程と、一方の成形型のプレス面と積層体の一方の主面とが対向し且つ他方の成形型のプレス面と積層体の他方の主面とが対向するように積層体を配置したのち、積層体を一対の成形型によってプレスするプレス工程と、プレスされた積層体を切断して複数のグリーンチップとする切断工程と、を有し、積層体の一方の主面は他方の主面と比べて凹凸度合が大きくなっており、プレス工程では、積層体を配置する際に、一方の成形型のプレス面と一方の主面との間にのみ、弾性材料からなる弾性シートを挟むことを特徴とする。
本発明に係る積層電子部品の製造方法では、プレス工程は一方の成形型と積層体の一方の主面との間にのみ弾性シートを挟んだ状態で行われる。積層体の一方の主面では、弾性シートが凹みを強く押すため、凹凸度合が更に大きくなる。つまり、一方の主面に深い凹みが形成され、セラミックグリーンシートが十分に圧着された状態となる。よって、セラミックグリーンシートの密着性が高められ、この積層体からは焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
積層体の他方の主面には、弾性シートが配置されないため、凹みが生じない。よって、積層体の両主面が共に深く凹む、ということがなくなり、積層体の中間部分におけるセラミックグリーンシートのうねりが生じにくくなる。セラミックグリーンシートのうねりが生じにくくなることにより、積層体の内部応力の増加が抑制される。その結果、この積層体からは、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
本発明の積層電子部品の製造方法は、複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、セラミックグリーンシートの積層方向に対向する一対の主面を有する積層体を準備する積層体準備工程と、プレス面をそれぞれ有する一対の成形型を準備する成形型準備工程と、一方の成形型のプレス面と積層体の一方の主面とが対向し且つ他方の成形型のプレス面と積層体の他方の主面とが対向するように積層体を配置したのち、積層体を一対の成形型によってプレスするプレス工程と、プレスされた積層体を切断して複数のグリーンチップとする切断工程と、を有し、積層体の一方の主面は他方の主面と比べて凹凸度合が大きくなっており、プレス工程では、積層体を配置する際に、一方の成形型のプレス面と一方の主面との間に弾性材料からなる第1の弾性シートを挟むと共に他方の成形型のプレス面と他方の主面との間に弾性材料からなり第1の弾性シートよりも薄い第2の弾性シートを挟むことを特徴とする。
本発明に係る積層電子部品の製造方法では、第2の弾性シートが第1の弾性シートと比べて薄くなっている。言い換えると、積層体の一方の主面側にある弾性シートが他方の主面側にある弾性シートと比べて厚くなっている。この場合、一方の主面では、弾性シートが凹みを強く押すため、かかる凹みが深くなる。凹みが深くなることで、セラミックグリーンシートがより圧着される。また、積層体の他方の主面においても、成形型との間に弾性シートが挟まれることで、電極パターンを疎に含む領域と電極パターンを含まない領域とに対応する部分に凹みが生じる。他方の主面にも凹みを形成することで、セラミックグリーンシートを更に圧着することができる。その結果、この積層体からは、焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。ただし、積層体の他方の主面側にある弾性シートは薄いので、他方の主面において、電極パターンを疎に含む領域と電極パターンを含まない領域とに対応する部分は比較的弱い力で押される。そのため、他方の主面に形成される凹みは比較的浅いものとなる。よって、両主面が共に深く凹む、ということがなくなり、セラミックグリーンシートのうねりが生じにくくなる。その結果、この積層体からは、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
好ましくは、プレス工程では、一方の成形型のみを移動させることにより積層体をプレスする。
この場合、他方の成形型は移動しないため、積層体の他方の主面は他方の成形型に生じた反力という弱い力で押されることになる。これに対して積層体の一方の主面は、移動する第1の成形型側にあるため、強い力で押される。よって一方の主面では、凹みが更に深くなる。その結果、セラミックグリーンシートの密着性がより高まり、いっそうデラミネーションの生じにくいグリーンチップを得ることができる。
好ましくは、プレス工程では、他方の成形型のみを移動させることにより積層体をプレスする。
この場合にも、積層体の一方の主面と一方の成形型との間のみに弾性シートが挟まれている、又は積層体の一方の主面と一方の成形型との間により厚い弾性シートが挟まれているために、一方の主面の凹みが深くなる。その結果、セラミックグリーンシートの密着性が高まることとなり、デラミネーションの生じにくいグリーンチップを得ることができる。
好ましくは、積層体準備工程は、吸着孔を有する基板上にセラミックグリーンシートを吸着保持させながら積層する積層工程を含み、積層工程を経て得られた積層体を準備する。
この場合、吸着孔を有する基板上にセラミックグリーンシートを吸着保持させながら積層するので、セラミックグリーンシートの電極パターンが形成されていない部分は吸着孔に吸い寄せられて撓む。これにより、積層体において基板と対向する面とは反対側の面に凹みができ、この面は凹凸度合が大きい面となる。よって、一方の主面の凹凸度合が大きい積層体が得られる。
本発明によれば、デラミネーションやクラック等の構造欠陥の低減が図られた積層電子部品の製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態では、積層電子部品として積層コンデンサを製造する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のフローを示す図である。図2は、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、積層工程を模式的に示す工程断面図である。図3は、積層体を示す上面図である。図4は、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。
まず、図2〜図4に示される積層体11を準備する(積層体準備工程、図1のステップS11)。積層体11を準備するにあたって、BaTiOを主成分とする誘電体材料を用い、複数のセラミックグリーンシート6を作製する。次に、例えばNiを主成分とする電極ペーストをスクリーン印刷し、所定の乾燥工程を行うことにより、セラミックグリーンシート6上に電極パターン7を形成する。セラミックグリーンシート6には、複数の電極パターン7が所定の間隔で形成される。
次に、複数の電極パターン7が形成されたセラミックグリーンシート6を順次積層し、更に電極パターン7が形成されていないセラミックグリーンシート6を積層する。これにより、複数のセラミックグリーンシート6からなる積層体11が得られる。セラミックグリーンシート6の積層は、以下のようにして行われる。すなわち、図2に示されるように、吸着孔21が設けられた基板20上に、セラミックグリーンシート6を吸着孔21で吸着しながら積層していく(積層工程)。セラミックグリーンシート6は電極パターン形成部分8と電極パターン非形成部分9とを有するが、セラミックグリーンシート6の電極パターン非形成部分9は積層時に吸着孔21に吸い寄せられて撓む。これにより、積層体11の基板20に対向する面とは反対側の面に凹み10ができ、その結果この面は凹凸面となる。なお、積層体11の基板20に対向する面には吸着孔21に吸い寄せられることで凸部が形成されるが、吸着孔21の径が小さいため、この凸部は凹み10と比べて無視できる程度となっている。したがって、積層体11の基板20に対向する面は、実質的に平坦な面となっている。
本実施形態では、基板20に対向する面とは反対側の面すなわち凹凸度合が大きい面を積層体11の主面11aとし、基板20に対向する面すなわち凹凸度合が小さい面を積層体11の主面11bとする。また、主面11aと主面11bとを連結する面を周面11cとする。図3に示されるように、積層体11は、主面11a,11bの対向方向から見たときに、電極パターン7を密に含む領域110aと、電極パターン7を疎に含む領域110bと、電極パターン7を含まない領域110cとを有している。なお、図3では、図面を見やすくするため、主面11aに最も近い位置にある電極パターン7にハッチングを施している。電極パターン7を密に含む領域110aは、後にコンデンサとして機能する領域であり、電極パターン7を疎に含む領域110bは、後に引き出し電極となる部分を含む領域である。積層体11を主面11aから見ると、先に述べた積層工程における撓みにより、電極パターン7を密に含む領域110aと比べて、電極パターン7を疎に含む領域110bは凹凸度合が大きくなっている。また、電極パターン7を疎に含む領域110bと比べて、電極パターン7を含まない領域110cは凹凸度合が更に大きくなっている。
積層体11を準備した後、図4に示されるようなプレス装置12を準備する(成形型準備工程、図1のステップS12)。なお、プレス装置12の準備は積層体11の準備と平行して行なわれてもよい。
準備されるプレス装置12は、一対の成形型13,14と枠15とを備えている。枠15は、積層体11の周面11cを囲む部分であって、積層体11と後述する弾性シート17との位置決め精度を上げるためのものである。枠15は、貫通孔を有している。成形型13,14は積層体11を押圧するためのものであり、枠15の貫通孔に内挿可能な形状を呈している。また、成形型13,14は、枠15の貫通孔に対して摺動可能となっている。成形型13,14の一端面はプレス面となる面であって、平坦となっている。
プレス装置12を準備した後、弾性シート17を準備する。弾性シート17としては、例えばゴムシートを用いることができる。なお、弾性シート17の準備は、プレス装置12の準備と平行して行われてもよい。
弾性シート17を準備した後、図4に示されるように、プレス装置12と弾性シート17とを用いて、積層体11をプレスする(プレス工程、図1のステップS13)。本工程では、例えば静水圧プレス法を用いることができる。
より具体的には、成形型14の一端部を、枠15の一端側から貫通孔に挿入する。これにより、成形型14のプレス面は貫通孔内に位置することになる。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて成形型14のプレス面上に載置する。このとき、積層体11の主面11bが成形型14のプレス面と対向し且つ当接するようにする。次に、弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11a上に載置する。これにより、積層体11の主面11aは弾性シート17によって覆われることになる。積層体11の主面11aを弾性シート17で覆った後、成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、成形型13のプレス面を弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11が成形型13のプレス面と成形型14のプレス面との間に配置され、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面との間に弾性シート17が挟まれた状態となる。
次に、成形型13,14で積層体11をプレスする。積層体11のプレスは、枠15の位置を固定した状態で、成形型13,14を移動させることで行われる。積層体11がプレスされることにより、セラミックグリーンシート6同士が圧着される。先に述べたように、積層体11は、主面11a,11bの対向方向から見たときに、電極パターン7を密に含む領域110aと、電極パターン7を疎に含む領域110bと、電極パターン7を含まない領域110cとを有している。電極パターン7を疎に含む領域110bでは、電極パターン7が少ない分、セラミックグリーンシート6間に隙間ができやすい。電極パターン7を含まない領域110cでは、電極パターン7が全く存在しない分、セラミックグリーンシート6間に更に隙間ができやすい。積層体11をプレスすると、全体にわたってセラミックグリーンシート6同士の密着性が高まるが、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとにおいて、セラミックグリーンシート6同士の密着性が特に向上する。
プレス後、成形型13,14から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。より具体的には、成形型13を移動させ、成形型13のプレス面を弾性シート17から離す。続いて枠15を移動させ、その後、積層体11を弾性シート17及び成形型14のプレス面から取り外す。
次に、取り出された積層体11を切断して複数のグリーンチップを得る(切断工程、図1のステップS15)。切断は切断ラインに沿って行われ、かかる切断ラインは電極パターン7を含まない領域110c及び電極パターン7を疎に含む領域110b上に位置している。次に、得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。その後、コンデンサ素体に電極ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成すると、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、吸着孔21を有する基板20上にセラミックグリーンシート6を吸着保持させながら積層することにより、主面11aの凹凸度合が大きい積層体11を得る。そして、プレス工程において、成形型13と積層体11の主面11aとの間にのみ弾性シート17を挟む。積層体11の主面11aでは、弾性シート17が凹みを強く押すため、凹凸度合が更に大きくなる。つまり、主面11aに深い凹みが形成され、セラミックグリーンシート6が十分に圧着された状態となる。よって、セラミックグリーンシート6の密着性が高まり、この積層体11からは焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
積層体11の主面11bには、弾性シートが配置されないため、凹みが生じない。よって、積層体11の両主面11a,11bが共に深く凹む、ということがなくなり、積層体11の中間部分におけるセラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなる。セラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなることにより、積層体11の内部応力の増加が抑制される。その結果、この積層体11からは、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
(第2実施形態)
続いて、図5を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法を説明する。
まず、図2,3,5に示される積層体11を準備する(図1のステップS11)。ここで準備される積層体11は、第1実施形態で準備される積層体11と同様である。
積層体11を準備した後、図5に示されるプレス装置12を準備する(図1のステップS12)。ここで準備されるプレス装置12は、第1実施形態で準備されるプレス装置12と同様である。プレス装置12の準備と平行して、弾性シート17,18を準備する。第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、弾性シート17に加えて弾性シート18を準備する点で、第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法と異なる。弾性シート17,18としては、例えばゴムシートを用いることができる。弾性シート18は、弾性シート17よりも薄くなっている。
弾性シート17,18を準備した後、図5に示されるように、プレス装置12と弾性シート17,18とを用いて積層体11をプレスする(図1のステップS13)。
より具体的には、成形型14の一端部を、枠15の一端側から貫通孔に挿入する。これにより、成形型14のプレス面は貫通孔内に位置することになる。次に、薄い方の弾性シート18を、枠15の他端側から貫通孔に入れて成形型14のプレス面上に載置する。これにより、成形型14のプレス面は弾性シート18で覆われることになる。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて弾性シート18上に載置する。このとき、積層体11の主面11bが弾性シート18と対向し且つ当接するようにする。次に、厚い方の弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11a上に載置する。これにより、積層体11の主面11aは弾性シート17によって覆われることになる。積層体11の主面11aを弾性シート17で覆った後、成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、成形型13のプレス面を弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面との間に厚い弾性シート17が挟まれ、主面11bと成形型14のプレス面との間に薄い弾性シート18が挟まれた状態となる。
次に、成形型13,14で積層体11をプレスする。積層体11のプレスは、枠15の位置を固定した状態で、成形型13,14を移動させることで行われる。これにより、電極パターン7を疎に含む領域110b及び電極パターン7を含まない領域110cにおいてセラミックグリーンシート6同士の密着性が向上する。
プレス後、成形型13,14から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。取り出された積層体11を切断して複数のグリーンチップを得る(図1のステップS15)。得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。コンデンサ素体に電極ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成する。これにより、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、弾性シート18が弾性シート17と比べて薄くなっている。言い換えると、積層体11の主面11a側にある弾性シート17が主面11b側にある弾性シート18と比べて厚くなっている。この場合、主面11aにおいては、弾性シート17が凹みを強く押すため、かかる凹みが深くなる。凹みが深くなることで、セラミックグリーンシート6がより圧着される。また、積層体11の主面11b側においても、成形型14との間に弾性シート18が挟まれることで、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとに対応する部分に凹みが生じる。主面11bにも凹みを形成することで、セラミックグリーンシート6を更に圧着することができる。その結果、この積層体11からは、焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。ただし、積層体11の主面11b側にある弾性シート18は薄いので、主面11bにおいて、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとに対応する部分は比較的弱い力で押されることになる。そのため、主面11bに形成される凹みは比較的浅いものとなる。よって、両主面11a,11bが共に深く凹む、ということがなくなり、セラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなる。その結果、この積層体11から、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
(第3実施形態)
続いて、図6を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る積層電子部品(積層コンデンサ)の製造方法を説明する。
まず、図2,3,6に示される積層体11を準備する(図1のステップS11)。ここで準備される積層体11は、第1及び第2実施形態で準備される積層体11と同様である。
積層体11を準備した後、図6に示されるプレス装置12を準備する(図1のステップS12)。ここでは、成形型14の形状が第1実施形態と異なっている。より具体的には、プレス装置12は、一対の成形型13,14と枠15とを備えている。成形型13及び枠15は、第1実施形態における成形型13及び枠15と同様である。成形型14は枠15の端面と対向する面14aを有しており、この面14aの略中央には枠15の貫通孔に嵌入可能な凸部14bが設けられている。凸部14bの頂面はプレス面となる面であって、平坦となっている。
プレス装置12を準備した後、弾性シート17を準備する。弾性シート17は、第1実施形態における弾性シート17と同様である。
弾性シート17を準備した後、プレス装置12と弾性シート17とを用いて積層体11をプレスする(図1のステップS13)。
より具体的には、成形型14の凸部14bを枠15の一端側から貫通孔に嵌入させ、成形型14の面14aを枠15の一端面と当接させる。これにより、成形型14は、プレス面が貫通孔内に位置した状態で枠15に固定されることになる。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて成形型14のプレス面上に載置する。このとき、積層体11の主面11bが成形型14のプレス面と対向し且つ当接するようにする。次に、弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11a上に載置する。これにより、積層体11の主面11aは弾性シート17によって覆われることになる。積層体11の主面11aを弾性シート17で覆った後、成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、成形型13のプレス面を弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11が成形型13のプレス面と成形型14のプレス面との間に配置され、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面との間に弾性シート17が挟まれた状態となる。
次に、成形型13を移動させ、積層体11を成形型13側からプレスする。プレスは、成形型14及び枠15の位置を固定した状態で、成形型13のみを移動させることで行われる。これにより、特に電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとにおいてセラミックグリーンシート6同士の密着性が向上する。
プレス後、成形型13,14から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。取り出された積層体11を切断して複数のグリーンチップを得る(図1のステップS15)。得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。コンデンサ素体に電極ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成する。これにより、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第3実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、プレス工程は成形型13と積層体11の主面11aとの間にのみ弾性シート17を挟んだ状態で行われる。積層体11の主面11aでは、弾性シート17が凹みを強く押すため、凹凸度合が更に大きくなる。つまり、主面11aに深い凹みが形成され、セラミックグリーンシート6が十分に圧着された状態となる。よって、積層体11におけるセラミックグリーンシート6の密着性を高めることができ、この積層体11からは焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
また、第3実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、積層体11の主面11bには、弾性シートが配置されないため、凹みが生じない。よって、積層体11の両主面11a,11bが共に深く凹む、ということがなくなり、積層体11の中間部分におけるセラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなる。したがって第3実施形態に係る製造方法によれば、積層体11の内部応力の増加を抑制でき、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
更に、第3実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、プレス工程において、成形型13のみを移動させる。成形型14は移動しないため、積層体11の主面11bは成形型14に生じた反力という弱い力で押されることになる。これに対して積層体11の主面11aは、移動する成形型13側にあるため、強い力で押される。よって主面11aでは、凹凸度合が更に大きく(凹みが更に深く)なる。その結果、セラミックグリーンシート6の密着性がより高まり、いっそうデラミネーションの生じにくいグリーンチップを得ることができる。
(第4実施形態)
続いて、図7を参照しながら、本発明の第4実施形態に係る積層電子部品(積層コンデンサ)の製造方法を説明する。
まず、図2,3,7に示される積層体11を準備する(図1のステップS11)。ここで準備される積層体11は、第1〜第3実施形態で準備される積層体11と同様である。
積層体11を準備した後、図7に示されるプレス装置12を準備する(図1のステップS12)。ここで準備されるプレス装置12は、第3実施形態で準備されるプレス装置12と同様である。プレス装置12を準備した後、弾性シート17、18を準備する。ここで準備される弾性シート17、18は、第2実施形態で準備される弾性シート17、18と同様である。すなわち、弾性シート18が弾性シート17よりも薄くなっている。
弾性シート17、18を準備した後、プレス装置12と弾性シート17、18とを用いて積層体11をプレスする(図1のステップS13)。
より具体的には、成形型14の凸部14bを枠15の一端側から貫通孔に嵌入させ、成形型14の面14aを枠15の一端面と当接させる。これにより、成形型14は、プレス面が貫通孔内に位置した状態で枠15に固定されることになる。次に、薄い方の弾性シート18を、枠15の他端側から貫通孔に入れて成形型14のプレス面上に載置する。これにより、成形型14のプレス面は弾性シート18で覆われることになる。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて弾性シート18上に載置する。このとき、積層体11の主面11bが弾性シート18と対向し且つ当接するようにする。次に、厚い方の弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11a上に載置する。これにより、積層体11の主面11aは弾性シート17によって覆われることになる。積層体11の主面11aを弾性シート17で覆った後、成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、成形型13のプレス面を弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11が成形型13のプレス面と成形型14のプレス面との間に配置され、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11bと成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11aと成形型13のプレス面との間に厚い弾性シート17が挟まれ、主面11bと成形型14のプレス面との間に薄い弾性シート18が挟まれた状態となる。
次に、成形型13を移動させ、積層体11を成形型13側からプレスする。プレスは、成形型14及び枠15の位置を固定した状態で、成形型13のみを移動させることで行われる。これにより、電極パターン7を疎に含む領域110b及び電極パターン7を含まない領域110cにおいてセラミックグリーンシート6同士の密着性が向上する。
プレス後、成形型13,14から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。取り出された積層体11を切断して複数のグリーンチップを得る(図1のステップS15)。得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。コンデンサ素体に電極ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成する。これにより、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第4実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、積層体11の主面11a側にある弾性シート17が主面11b側にある弾性シート18と比べて厚くなっている。この場合、主面11aにおいては、弾性シート17が凹みを強く押すため、かかる凹みを深くすることができる。凹みが深くなることで、セラミックグリーンシート6がより圧着される。また、積層体11の主面11b側においても、成形型14との間に弾性シート18が挟まれることで、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとに対応する部分に凹みが生じる。その結果、この積層体11からは、焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。ただし、積層体11の主面11b側にある弾性シート18は薄いので、主面11bにおいて、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとに対応する部分は比較的弱い力で押されることになる。そのため、主面11bに形成される凹みは比較的浅いものとなる。よって、両主面11a,11bが共に深く凹む、ということがなくなり、セラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなる。その結果、積層体11の内部応力の増加を抑制でき、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
また、第4実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、プレス工程において、成形型13のみを移動させる。成形型14は移動しないため、積層体11の主面11bは成形型14に生じた反力という弱い力で押されることになる。これに対して積層体11の主面11aは、移動する成形型13側にあるため、強い力で押される。よって主面11aでは、凹凸度合が更に大きく(凹みが更に深く)なる。その結果、セラミックグリーンシート6の密着性がより高まり、いっそうデラミネーションの生じにくいグリーンチップを得ることができる。
(第5実施形態)
続いて、図8を参照しながら、本発明の第5実施形態に係る積層電子部品(積層コンデンサ)の製造方法を説明する。第5実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、プレス工程において、凹凸のある主面11aを成形型14と対向させ、平坦な主面11bを成形型13と対向させる点で、先に述べた第4実施形態に係る積層電子部品の製造方法と異なっている。
まず、図2,3,8に示される積層体11を準備する(図1のステップS11)。ここで準備される積層体11は、第1〜第4実施形態で準備される積層体11と同様である。
積層体11を準備した後、図8に示されるプレス装置12を準備する(図1のステップS12)。ここで準備されるプレス装置12は、第3及び第4実施形態で準備されるプレス装置12と同様である。プレス装置12を準備した後、弾性シート17、18を準備する。弾性シート17,18としては、例えばゴムシートを用いることができる。弾性シート17は、弾性シート18よりも薄くなっている。
弾性シート17、18を準備した後、プレス装置12と弾性シート17、18とを用いて積層体11をプレスする(図1のステップS13)。
より具体的には、成形型14の凸部14bを枠15の一端側から貫通孔に嵌入させ、成形型14の面14aを枠15の一端面と当接させる。これにより、成形型14は、プレス面が貫通孔内に位置した状態で枠15に固定されることになる。次に、厚い方の弾性シート18を、枠15の他端側から貫通孔に入れて成形型14のプレス面上に載置する。これにより、成形型14のプレス面は弾性シート18で覆われることになる。次に、積層体11を、枠15の他端側から貫通孔に入れて弾性シート18上に載置する。このとき、積層体11の主面11aが弾性シート18と対向し且つ当接するようにする。次に、薄い方の弾性シート17を、枠15の他端側から貫通孔に入れて積層体11の主面11b上に載置する。これにより、積層体11の主面11bは弾性シート17によって覆われることになる。積層体11の主面11bを弾性シート17で覆った後、成形型13の一端部を、枠15の他端側から貫通孔に挿入する。そして、成形型13のプレス面を弾性シート17に当接させる。これにより、積層体11が成形型13のプレス面と成形型14のプレス面との間に配置され、積層体11の主面11bと成形型13のプレス面とが対向し、積層体11の主面11aと成形型14のプレス面とが対向した状態となる。また、積層体11の主面11bと成形型13のプレス面との間に薄い弾性シート17が挟まれ、主面11aと成形型14のプレス面との間に厚い弾性シート18が挟まれた状態となる。
次に、成形型13を移動させ、積層体11を成形型13側からプレスする。プレスは、成形型14及び枠15の位置を固定した状態で、成形型13のみを移動させることで行われる。これにより、電極パターン7を疎に含む領域110b及び電極パターン7を含まない領域110cにおいてセラミックグリーンシート6同士の密着性が向上する。
プレス後、成形型13,14から積層体11を取り出す(図1のステップS14)。取り出された積層体11を切断して複数のグリーンチップを得る(図1のステップS15)。得られた複数のグリーンチップを所定の温度で焼成する。これにより、コンデンサ素体が完成する。コンデンサ素体に電極ペーストを塗布・焼付けして端子電極を形成し、端子電極にめっき層を形成する。これにより、積層コンデンサが完成する。
以上説明したように、第5実施形態に係る積層電子部品の製造方法では、積層体11の主面11a側にある弾性シート18が主面11b側にある弾性シート17と比べて厚くなっている。そのため、主面11aにおいては、弾性シート18が凹みを強く押すこととなり、かかる凹みを深くすることができる。凹みが深くなることで、セラミックグリーンシート6がより圧着される。また、積層体11の主面11b側においても、成形型13との間に弾性シート17が挟まれることで、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとに対応する部分に凹みが生じる。主面11bにも凹みを形成することで、セラミックグリーンシート6を更に圧着することができる。その結果、この積層体11からは、焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。ただし、積層体11の主面11b側にある弾性シート17は薄いので、主面11bにおいて、電極パターン7を疎に含む領域110bと電極パターン7を含まない領域110cとに対応する部分は比較的弱い力で押される。そのため、主面11bに形成される凹みは比較的浅いものとなる。よって、両主面11a,11bが共に深く凹む、ということがなくなり、セラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなる。その結果、積層体11の内部応力の増加を抑制でき、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨が逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、セラミックグリーンシート6や電極パターン7の数等は、第1〜第5実施形態に示したものに限られない。
また第1〜第5実施形態では、積層体11は、基板20上にセラミックグリーンシート6を吸着しながら積層していくことで得られたものであるとしたが、これに限られない。一方の主面の凹凸度合が他方の主面の凹凸度合よりも大きければよい。
また第1実施形態では、積層体11のプレスは、成形型13,14を移動させることで行われるとしたが、成形型13を固定して成形型14のみを移動させるとしても、成形型14を固定して成形型13のみを移動させるとしてもよい。この場合にも、プレス工程は成形型13と積層体11の主面11aとの間にのみ弾性シート17を挟んだ状態で行われることになる。そのため、積層体11の主面11aでは、弾性シート17が凹みを強く押すこととなり、凹みが更に深くなる。よって、セラミックグリーンシート6の密着性を高めることができ、この積層体11からは焼成の際にデラミネーションが生じにくいグリーンチップを得ることができる。積層体11の主面11bには、弾性シートが配置されないため、凹みが生じない。よって、積層体11の両主面11a,11bが共に深く凹む、ということがなくなり、積層体11の中間部分におけるセラミックグリーンシート6のうねりが生じにくくなる。したがって積層体11の内部応力の増加を抑制でき、焼成の際にクラックが生じにくいグリーンチップを得ることができる。
また同様の理由で、第2実施形態においても、成形型13を固定して成形型14のみを移動させるとしても、成形型14を固定して成形型13のみを移動させるとしてもよい。
第1〜第5実施形態に係る積層電子部品の製造方法のフローを示す図である。 第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、積層工程を模式的に示す工程断面図である。 積層体を示す上面図である。 第1実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。 第2実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。 第3実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。 第4実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。 第5実施形態に係る積層電子部品の製造方法のうち、プレス工程を模式的に示す工程断面図である。
符号の説明
6…セラミックグリーンシート、7…電極パターン、11…積層体、12…プレス装置、13,14…成形型、15…枠、17,18…弾性シート、20…基板、21…吸着孔。

Claims (4)

  1. 複数の電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層してなり、前記セラミックグリーンシートの積層方向に対向する一対の主面を有する積層体を準備する積層体準備工程と、
    プレス面をそれぞれ有する一対の成形型を準備する成形型準備工程と、
    一方の前記成形型の前記プレス面と前記積層体の一方の前記主面とが対向し且つ他方の前記成形型の前記プレス面と前記積層体の他方の前記主面とが対向するように前記積層体を配置したのち、前記積層体を前記一対の成形型によってプレスするプレス工程と、
    プレスされた前記積層体を切断して複数のグリーンチップとする切断工程と、
    を有し、
    前記積層体の前記一方の主面は前記他方の主面と比べて凹凸度合が大きくなっており、
    前記プレス工程では、前記積層体を配置する際に、前記一方の成形型の前記プレス面と前記一方の主面との間に弾性材料からなる第1の弾性シートを挟むと共に前記他方の成形型の前記プレス面と前記他方の主面との間に弾性材料からなり前記第1の弾性シートよりも薄い第2の弾性シートを挟むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  2. 前記プレス工程では、前記一方の成形型のみを移動させることにより前記積層体をプレ
    スすることを特徴とする請求項記載の積層電子部品の製造方法。
  3. 前記プレス工程では、前記他方の成形型のみを移動させることにより前記積層体をプレ
    スすることを特徴とする請求項記載の積層電子部品の製造方法。
  4. 前記積層体準備工程は、吸着孔を有する基板上に前記セラミックグリーンシートを吸着
    保持させながら積層する積層工程を含み、前記積層工程を経て得られた前記積層体を準備
    することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の積層電子部品の製造方法。
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