JP2009273216A - モータ - Google Patents

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Masayuki Nashiki
政行 梨木
Naoki Tanaka
直樹 田中
Hiroyasu Kudo
工藤  弘康
Tomokazu Ishikawa
智一 石川
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Abstract

【課題】小型化、高効率化、低コスト化、及び高品質化を実現可能なモータを提供することを目的とする。
【解決手段】ステータコアに巻線を施してなるステータS1と、ステータS1の内径側に同軸に対向配置されるロータR1とを備え、ステータコアは周方向にそれぞれ電気角で(360°−1歯ピッチ)以上の大きさを有する軟磁性体からなる複数の分割コア843,842,840,848に分割され、各分割コア843等は、それぞれ巻線が巻回されることにより分割コアユニットS1A〜S1Dを形成し、ステータS1は、複数の分割コアユニットS1A〜S1Dを周方向に相互に結合して構成されたことを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車やトラック等に搭載されるモータに関する。
従来、多相モータに関し、ステータコア及び巻線の構成やコイルエンド部分の巻線について種々の提案がなされている(例えば、特許文献1,2等参照。)。また、多相モータのステータコアを分割する旨の技術が提案されている(例えば、特許文献3等参照。)。
以下、従来例のモータの構造について、図37〜図40を参照しつつ説明する。図37は、従来例のモータM101を示す縦断面図である。モータM101は、ロータ軸1と、N極磁極7及びS極磁極8を有するロータ2と、ステータコア4と、ステータ巻線のコイルエンド部5と、モータケース6と、ロータ軸1を支持する軸受け3とを備えている。
図38は、図37におけるモータM101の断面AA−AAを示す横断面図である。モータM101は、3相交流2極12スロットの構成を有する表面磁石形のモータであって、はN極の永久磁石7とS極の永久磁石8とを備えている。
図39は、図37のモータM101を水平展開して示す巻線図であり、水平軸は円周方向を示している。モータM101は、2極のモータであるため、機械角と電気角とが一致している。ステータコア4は、30度ごとに等間隔で配置される12個の歯11〜22を有している。U相巻線23,28,29,34は、渡り線39を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続され、U相電流iuが通電される。V相巻線26,27,32,33は、渡り線40を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続され、V相電流ivが通電される。W相巻線30,31,24,25は、渡り線41を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続され、W相電流iwが通電される。これらの巻線は、全節巻きであり且つ2スロットに分割された分布巻きである。
図40は、モータM101の星形結線された巻線をシンボル的に表現したものである。そして、U相端子と中性点Nとの間にU相巻線42が配置されて電流iuが通電される。また、V相端子と中性点Nとの間にV相巻線43が配置されて電流ivが通電される。また、W相端子と中性点Nとの間にW相巻線44が配置されて電流iwが通電される。
このモータM101の特長は、全節巻きなので巻線係数が大きいこと、3相交流巻線が電気角360°に12分割されていて3相電流による起磁力分布の離散性が30°と小さく高調波の少ない滑らかな運転が可能であること、ステータコア4のバックヨーク部が一体構成であるため剛性が大きいこと等である。ロータ2は、表面磁石形のロータを例として示しているが、埋込磁石形のロータ、リラクタンス形のロータ、誘導電動機など他の種類のロータについても共通である。
一方、このモータM101の問題点は、巻線の種類が多いこと、巻線が相互に複雑に交差すること、巻線のスロットへの挿入がステータ内周側から行わなければならないのでその巻回が難しいことなどがある。
尚、巻線の挿入方法例として、インサータと称される巻線挿入機でロータ軸方向の片側から巻線束を挿入し、ロータ軸方向の反対側へ引き上げる方法がある。この方法における問題点は、巻き線束の長さに余裕を持って長くする必要がありコイルエンドが長くなること、コイルエンドの成形及び固定の処理が必要であること、巻線の整列の程度に限界があり巻線占積率が低いこと、その結果モータが大きくなること、生産速度が遅いこと、生産設備が大がかりになることなどがある。また、少量生産の場合は、巻き線束を人間が手で挿入する方法も依然として多く行われており、その場合には生産設備の負担は小さいが、生産性が低く、その他の問題点は前記インサータ方式と同様である。
次に、別の従来例のステータS101について図41を参照しつつ説明する。図41は、3相6極36スロットのステータS1の外観写真であり、ステータコア46からコイルエンド45がロータ軸方向へ突き出した構造となっている。コイルエンド部は成形され、糸で縛って固定されている。図42は、ステータS101の断面の部分図であり、スロット48へ巻線49が配置される様子を図示している。巻線49を完全に整列させることは困難であり、図示するように巻線占積率が低下する問題がある。
次に、別の従来例のモータM102について図43を参照しつつ説明する。図43は、3相交流4極12スロットのモータM102の横断面図である。図38に示すモータM101に比較して極数が2倍となっている。モータM102は、表面磁石形のモータであって、ロータにはN極の永久磁石7とS極の永久磁石8とが設けられている。図44は、図43に示すモータM102を水平展開して示す巻線図であり、水平軸は円周方向を示し、その角度を電気角で示している。モータM101は4極であるので、一周は720°である。ステータの12個の歯11〜22は、電気角で60度ごとに等間隔で配置されている。U相巻線51,54,57,60は、渡り線63を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続され、U相電流iuが通電される。V相巻線53,56,59,62は、渡り線64を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続され、V相電流ivが通電される。W相巻線55,58,61,64は、渡り線65を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続され、W相電流iwが通電される。これらの巻線は、巻線ピッチが電気角で180°となる全節巻きであり、且つ各相の巻線が一つのスロットに挿入された集中巻きである。
図43、図44に示すモータM102は、図37〜図40に示した2極のモータM101に比較してやや簡素化していて、巻線ピッチが短くなるのでコイルエンド長を短縮することが可能であるが、各相の巻線が図44に示すように交差していて、前記と同様に、巻線巻回の困難さ、巻線の占積率、コイルエンドの大きさなどの問題がある。
次に、さらに別の従来例のモータM103について図45を参照しつつ説明する。図45は、3相交流4極6スロットのモータM103の横断面図である。ステータ磁極は、電気角360°の間に3個配置され、3相各相の巻線がそれぞれのステータ磁極に単独で巻回され、3相各相巻線の交差がないので単純な構成の巻線になっている。
モータM103は、N極の永久磁石7とS極の永久磁石8とが設けられたロータR103を有する表面磁石形モータである。図46は、図45のモータM103を水平展開した巻線図であり、水平軸は円周方向を示し、その角度は電気角で示している。モータM103は、4極であるので、一周は720°である。ステータS103の6個の歯81〜86は、電気角で120度ごとに等間隔で配置されている。U相巻線87,90は、渡り線93を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続されていて、U相電流iuが通電される。V相巻線88,91は、渡り線94を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続されており、V相電流ivが通電される。W相巻線89,92は、渡り線95を経由して接続され、その終端は中性点Nへ接続されており、W相電流iwが通電される。これらの巻線は、モデル的には、コイルピッチは電気角120°の短節巻で、巻線の分布構成としては集中巻きと考えることができる。
モータM103の特長は、一つのステータ磁極に一相の巻線を巻回するので巻線の占積率を高くできること、無駄な巻線が少なくコイルエンドを短くできること、巻線を直巻きなど比較的容易に巻回でき生産性がよいことなどがあり、結果として、小型で低コストである。これらの特長から、家電用のモータ等に広く使用されている。
一方、モータM103の問題点は、ステータ起磁力の離散性が120°と大きく起磁力の高調波成分が大きくなり易いこと、モータ誘起電圧の高調波成分が大きくなり易いこと、その結果、トルクリップルが大きくなりやすいこと、インバータの電源電圧に対してモータ誘起電圧の高調波成分が大きくなるので界磁弱めなどによる定出力制御の性能が劣化すること、振動と騒音が出やすいことなどがある。
次に、さらに別の従来例のモータM104について、図47〜48を参照しつつ説明する。図47は、図45の3相交流、短節、集中巻きのモータのバックヨーク部のコアを分割した構造のモータである。周方向に隣接する6個の分割コア間には接合部79が形成されている。図48は、接合部79の具体例であり、分割コア911と912とがくさび形状913により接合され、さらに、溶接部分914により接合されている。
モータM104の特長は、図45に示すモータM103に比較し、各分割コアを分離した状態で各巻線を巻回することができるので巻線の巻回速度を向上し巻線の生産性を改善できること、巻線占積率を向上できることである。
一方、モータM104の問題点は、分割コアの接合部のギャップに起因する磁気抵抗の増大が有りモータ効率が低減すること、各分割コアの組みたて精度および前記磁気抵抗のバラツキによりトルクリップルが発生すること、分割コアの組みたてと接合の工数的な負担および設備的な負担があること、前記接合部の強度が図45のモータM103に比較して劣化しステータ剛性が低下すること、ステータ剛性の低下に起因して振動騒音が増大することなどがある。
特開2003−333785号公報(図1、図9、図10) 特開2005−110431号公報(図1〜図8) 特開平9−191616号公報(図1)
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、小型化、高効率化、低コスト化、及び高品質化を実現可能なモータを提供することを目的とする。より具体的には、ステータのコアを生産性を阻害しない範囲でかつ巻線巻回上都合の良い単位で分割すること、分割コアに巻線を容易に巻回すること、巻線の占積率を向上すること、コイルエンド部を小さくすること、分割したステータコアの電磁気的な特性劣化を低減すること、分割コアを接合したステータコアの剛性劣化を小さくすること、多くの用途ではモータサイズがその瞬時最大トルクで決められるのでモータの瞬時最大トルクを大きくすること、ステータコアの歩留まりを改善すること等を目的としている。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.複数の歯を有するステータコアに巻線を施してなるステータと、前記ステータと同軸に対向配置されるロータとを備えたモータにおいて、
前記ステータコアは、周方向にそれぞれ電気角で(360°−1歯ピッチ)以上の大きさを有する軟磁性体からなる複数の分割コアに分割され、
前記各分割コアは、それぞれ巻線が巻回されることにより分割コアユニットを形成し、
前記ステータは、複数の前記分割コアユニットを周方向に相互に結合して構成されたことを特徴とするモータ。
手段1によれば、複数の歯を有するステータコアは、周方向にそれぞれ電気角で(360°−1歯ピッチ)以上の大きさを有する軟磁性体からなる複数の分割コアに分割されているので、分割コアにおいてコイルピッチが電気角180°でも巻線の巻回が可能である。従って、全節巻きの各相巻線を分割コア単位で行うことができ、巻線の巻回が容易となり、巻線占積率が向上すると共に、コイルエンド部の縮小が可能となる。また、分割コアに巻線を施した分割コアユニットの数は、例えば、一つの歯ごとにコアを分割した従来のモータより3相の場合で1/6に低減され、分割コアユニットの組み立てや結合が容易となる。
2.前記各分割コアの周方向端部は、隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成され、
前記複数の分割コアユニットは、各々の分割コアの周方向端部に形成された前記凹凸形状を互いに嵌合することにより結合されたことを特徴とする手段1に記載のモータ。
手段2によれば、各分割コアの周方向端部は、隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成されているので、隣接する分割コアユニットを、各々の分割コアの周方向端部に形成された凹凸形状を互いに嵌合することにより結合したときに、各々の境界部における相互の磁気抵抗が小さくなり、モータとしての電磁気的な特性が向上される。
3.前記各分割コアは、電磁鋼板を成形したコアシートを複数積層して形成されるものであって、前記各コアシートの周方向端部を積層方向に不揃いに配置して積層することにより前記凹凸形状が形成され、
前記各分割コアは、前記凹凸形状の嵌合部を接合することにより互いに結合されたことを特徴とする手段2に記載のモータ。
手段3によれば、各分割コアは、電磁鋼板を成形したコアシートを複数積層して形成されるものであって、各コアシートの周方向端部を積層方向に不揃いに配置して積層することにより凹凸形状が形成され、各分割コアは、凹凸形状の嵌合部を接合することにより互いに結合されている。従って、各分割コアの相互の接合をその外周部における溶接などで行うことにより、強固な結合を実現できる。特にレーザ溶接は周囲温度の上昇が小さい内に短時間で結合でき、歪みも小さいので好適である。また、電磁鋼板が1枚ごとにあるいは数枚ごとに円周方向に相互に嵌合して組み合わせた構造とすることにより、溶接の円周方向幅を大きく取ることによって高剛性のステータを容易に実現することができる。また、電気角で360°の分割コアユニットの場合、その内周側接合部の近傍を溶接する構成とすることも可能である。この時、隣り合う溶接部間を通過する磁束は、電気角360°なので、理論的に常に零となり、磁束の変化率即ち誘起電圧が小さくなるという効果を奏する。
4.前記各分割コアの前記凹凸形状による嵌合部には、前記各周方向端部同士の突き合わせ位置が周方向に3種類以上存在することを特徴とする手段2又は3に記載のモータ。
手段4によれば、互いに隣接する各分割コアの凹凸形状による嵌合部には、各周方向端部同士の突き合わせ位置が周方向に3種類以上存在するので、分割コアユニットにおける周方向の磁束の通過をより容易にすることができる。
5.前記各分割コアにおける前記凹凸形状は、ロータ軸方向、周方向、及び径方向のうち、2種類以上の方向に凹凸状をなしていることを特徴とする手段2乃至4のいずれか一つに記載のモータ。
手段5によれば、各分割コアにおける凹凸形状は、ロータ軸方向、周方向、及び径方向のうち、2種類以上の方向に凹凸状をなしているので、分割コアユニットにおける周方向の磁束の通過をより容易にすることができる。
6.前記各分割コアは、その外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、周方向端部が周方向と径方向と軸方向とを合成した斜め方向の形状を有することを特徴とする手段2乃至4のいずれか一つに記載のモータ。
手段6によれば、各分割コアは、外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、周方向端部が周方向と径方向と軸方向とを合成した斜め方向の形状(例えば、三角形状の凹凸状)を有することにより、分割コアユニットにおける周方向の磁束の通過をより容易にすることができる。
7.前記各分割コアは、その周方向端部が径方向に傾斜するテーパ状に形成されたことを特徴とする手段2乃至6のいずれか一つに記載のモータ。
手段7によれば、各分割コアは、周方向端部が径方向に傾斜するテーパ状に形成されているので、各分割コアユニットを径方向から相互に容易に組み立てることができると共に、絶縁被膜の破損を防止することができる。
8.前記各分割コアは、その外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、隣接する前記各分割コアの周方向端部同士を相互に嵌合させる時に最初に重なり合う端部が肉薄に形成されたことを特徴とする手段2乃至7のいずれか一つに記載のモータ。
手段8によれば、各分割コアは、外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、隣接する各分割コアの周方向端部同士を相互に嵌合させる時に最初に重なり合う端部が肉薄に形成されているので、周方向端部の嵌合を容易に且つ円滑に行うことができる。
9.前記分割コアは、その周方向端部に電気絶縁処理が施されていることを特徴とする手段2乃至8のいずれか一つに記載のモータ。
分割コアは、例えば、金型によるプレス打ち抜き等で製作されるのでその端部に電気絶縁膜が設けられていないが、手段9によれば、プレス打ち抜き等の後に周方向端部に電気絶縁処理が施されているので、不要な導通を低減して渦電流損失の発生を低減することができ、同時に、嵌合部におけるすべり性を改善することができる。
10.前記各分割コアユニットに巻回される巻線は、周方向幅が電気角で360°の整数倍であることを特徴とする手段1乃至9のいずれか一つに記載のモータ。
手段10によれば、各分割コアユニットに巻回される巻線は、周方向幅が電気角で360°の整数倍であるので、全節巻きの各相巻線を分割コアユニット単位で完結させることができ、巻線の巻回が容易となる。
11.前記各分割コアユニットに巻回される巻線は、前記分割コアへ直接巻回する構成であることを特徴とする手段1乃至10のいずれか一つに記載のモータ。
手段11によれば、分割コアユニットに巻回される巻線は、分割コアへ直接巻回する構成である。すなわち、電気角360°の周方向幅を持つ分割コアは、円環状のステータコアに比較すると、スロット部への接近性が格段に良いため、各分割コアユニットに巻回される巻線は、巻線機で容易に巻線をスロットへ直接巻回することができる。また、分割コアの場合、巻線機で巻線を案内するノズルの位置制御機構の設計自由度高い。例えば、全節巻きの3相交流巻線の場合、各相の巻線同士が交差する部分があり、それぞれの巻線を案内するためのボビンあるいはガイドバーなどを設けることにより、各相の巻線が分離できるような工夫が可能である。
12.前記各分割コアユニットに巻回される巻線は、前記分割コアユニットの外部で巻回されたコイルを前記分割コアへ挿入する構成であることを特徴とする手段1乃至11のいずれか一つに記載のモータ。
手段12によれば、各分割コアユニットに巻回される巻線は、分割コアユニットの外部で巻回されたコイルを分割コアへ挿入する構成である。すなわち、電気角360°の円周方向幅を持つ分割コアは、円環状のステータコアに比較すると、スロット部への接近性が格段に良く、成形したコイルをスロットへ挿入してステータ巻線を施すことが可能である。尚、成形コイルは、予め他の装置で効率的に作製することができる。
13.前記各分割コアユニットの1スロット分の巻線は、前記分割コアにおけるバックヨーク部の外径側を通って巻回される鼓状巻の構成を有することを特徴とする手段1乃至12のいずれか一つに記載のモータ。
手段13によれば、各分割コアユニットの1スロット分の巻線は、分割コアにおけるバックヨーク部の外径側を通って巻回される鼓状巻の構成を有している。すなわち、ステータのコアを分割コアとし、各分割コアを非磁性体で結合することによりそれらの相互の磁気的結合を無くした場合、周方向端部の一つのスロットに巻回されるべき巻線をステータコアのバックヨーク側へ移動させることが電磁気的に可能である。その結果、巻線を鼓状巻の構成として巻線を簡素化、短縮することが可能となる。また、巻線の配置位置の依存性が低くなるので、モータの形状を変形することも可能になる。
14.前記ステータのバックヨーク部における円周方向磁路断面積の平均値をSaveとしたとき、前記分割コアの円周方向端から電気角で180°の位相のバックヨーク部の磁気的に有効な円周方向磁路断面積Scmは、前記平均値Saveより10%以上大きいことを特徴とする手段1乃至13のいずれか一つに記載のモータ。
手段14によれば、ステータのバックヨーク部における円周方向磁路断面積の平均値をSaveとしたとき、分割コアの円周方向端から電気角で180°の位相のバックヨーク部の磁気的に有効な円周方向磁路断面積Scmは、平均値Saveより10%以上大きい。この時、分割コアの中心部のバックヨーク部を通る磁束の最大値φbmは、各分割コアの円周方向端が相互に磁気的に均等に接続されている時の磁束の最大値φamに比較し2倍の値となり、バックヨーク部の磁路断面積も2倍必要となる。したがって、磁束の通過する方向を不均等に構成する場合は磁路断面積を広くする必要がある。その結果、モータの横断面形状の縦と横の寸法を低減することが可能となる。
なお、分割コアのバックヨーク部を相互に通過する磁束の量は、1か0ではなく、例えば、30%だけ通過する構成、あるいは、50%だけ通過する構成なども実現することができる。ただし、この場合には、各スロットの巻線位置は移動することはできない。
15.複数の歯を有するステータコアに巻線を施してなるステータと、前記ステータの外径側と内径側とに同軸に配置されたロータとを備えた複合モータであって、
前記ステータコアは、周方向に電気角で180°以上の大きさを有する複数の分割コアに分割され、
前記各分割コアは、周方向端部が隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成され、且つそれぞれ巻線が巻回されることにより分割コアユニットを形成し、
前記複数の分割コアユニットは、各々の分割コアの周方向端部に形成された前記凹凸形状を互いに嵌合することにより結合されたことを特徴とするモータ。
手段15によれば、複数の歯を有するステータコアに巻線を施してなるステータと、ステータの外径側と内径側とに同軸に配置されたロータとを備えた複合モータであって、ステータコアは、周方向に電気角で180°以上の大きさを有する複数の分割コアに分割されているので、全節巻きの各相巻線を分割コア単位で行うことができ、巻線の巻回が容易となり、巻線占積率が向上すると共に、コイルエンド部の縮小が可能となる。また、各分割コアの周方向端部は、隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成されているので、隣接する分割コアユニットを、各々の分割コアの周方向端部に形成された凹凸形状を互いに嵌合することにより結合したときに、各々の境界部における相互の磁気抵抗が小さくなり、モータとしての電磁気的な特性が向上される。
16.前記各分割コアの前記凹凸形状による嵌合部の周方向幅は、そのバックヨーク部の厚みの1/3以上であることを特徴とする手段1乃至15のいずれか一つに記載のモータ。
手段16によれば、各分割コアの凹凸形状による嵌合部の周方向幅は、そのバックヨーク部の厚みの1/3以上であるので、モータの振動や騒音の大きさに影響を及ぼすステータの剛性を大きく保つことができる。
17.前記各分割コアは、相互にレーザ溶接によって結合されたことを特徴とする手段1乃至16のいずれか一つに記載のモータ。
手段17によれば、各分割コアが相互にレーザ溶接によって結合されているので、分割コアの強固な機械的接続を実現することができる。
18.前記各分割コアの端面に巻線を案内する巻線案内部が設けられていることを特徴とする手段1乃至17のいずれか一つに記載のモータ。
手段18によれば、各分割コアの端面に巻線を案内する巻線案内部が設けられているので、巻線案内部を介して巻線を容易に案内して分割コアに巻回することができる。
19.3相モータであることを特徴とする手段1乃至18のいずれか一つに記載のモータ。
手段19によれば、複数の分割コアユニットを結合することによって3相交流モータを実現される。尚、集中巻きのモータだけでなく、分布巻きのモータについても実現可能である。
20.5相又は7相モータであることを特徴とする手段1乃至18のいずれか一つに記載のモータ。
手段20によれば、複数の分割コアユニットを結合することによって、5相交流モータを実現される。特に、電気角で360°の円周方向幅の中に5つのスロットを配置したモータは、5相のモータを簡素化した構成であり且つ高調波成分が少なくトルクリップルの小さなモータを実現することができる。同様に、複数の分割コアユニットを結合することによって、5相交流モータを実現することができる。
21.前記各分割コアは、スロットの断面形状において開口部側の円周方向幅がバックヨーク側の円周方向幅より大きいことを特徴とする手段1乃至20のいずれか一つに記載のモータ。
手段21によれば、各分割コアは、スロットの断面形状において開口部側の円周方向幅がバックヨーク側の円周方向幅より大きいので、スロット内の電流の大きさがスロット開口部側で大きくなり、スロットの電流近傍を周回するスロット開口部近傍の漏れ磁束を低減することにより、力率を向上させて最大ピークトルクを増加させることができる。
22.前記各分割コアは、スロットの開口部側に配置される巻線の断面積がバックヨーク側に配置される巻線の断面積より小さいことを特徴とする手段1乃至21のいずれか一つに記載のモータ。
手段22によれば、各分割コアは、スロットの開口部側に配置される巻線の断面積がバックヨーク側に配置される巻線の断面積より小さいので、スロットの電流近傍を周回するスロット開口部近傍の漏れ磁束を低減することにより、力率を向上させて最大ピークトルクを増加させることができる。
23.前記各分割コアは、前記歯のスロット開口部側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に高く、前記歯のスロット奥側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に低いことを特徴とする手段1乃至22のいずれか一つに記載のモータ。
手段23によれば、各分割コアは、歯のスロット開口部側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に高く、歯のスロット奥側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に低いので、歯の磁気飽和を低減し、最大ピークトルクを増加させることができる。さらには、スロット形状やスロット内の電流密度の工夫によっても最大ピークトルクを増加させることができる。
以下、本発明のモータを具体化した各実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
[第一の実施形態]
まず、本発明の第一の実施形態であるモータM1の構成について図1を参照しつつ説明する。図1は、3相交流8極のモータM1の横断面と各相の巻線配置とを示す図である。
モータM1は、3相交流8極24スロット構成のモータであって、略円筒状に形成されたステータS1と、ステータS1の内周側に配置されたロータR1とを備えている。
ステータS1は、4箇所の分割点83CY、826Y、82CY、836Yで周方向に分割された4個の分割コアユニットS1A,S1B,S1C,S1Dを結合して一体化された構成を有している。ここで、図1に示す各分割コアユニットS1A〜S1Dの円周方向両端は、それぞれ歯の中央部となっているが、特にその位置に限定されるものではなく、歯の端の方、あるいはスロット部で分割しても良い。分割コアユニットS1A〜S1Dの分割及び結合部分の具体的な形状、構成については後述する。
ロータR1は、N極磁極81Jと、S極磁極80Fとを有している。ロータ80Dは、表面磁石形ロータ、埋込磁石形ロータ、リラクタンス形ロータ、誘導電動機のロータ等、各種のロータを適用可能である。
図1に示すように、ステータS1における周方向の1/4が、それぞれ1個の分割コアユニットS1A〜S1Dとなっており、各々が円周方向に電気角で360°の幅を有している。ここで、図39、図44に示した従来の巻線配置では、ステータの全周に途切れることなく、巻線が交差しながら配置されているのに対し、図1に示す本実施形態の3相巻線は各分割コアユニットS1A〜S1D内で巻線巻回がそれぞれ完結する構成としている。
U相の巻線は、巻線801から巻線804へ電気角で180°のピッチで巻回され、V相の巻線は、巻線803から巻線806へ電気角で180°のピッチで巻回され、それらは相互に120°の位相差となっている。W相の巻線は、図39、図44と同じ方向に巻回する場合には巻線805から巻線808へ巻回すべきであるが、その場合には分割コアユニットを分割できなくなるので、巻線805から巻線801へ、逆方向へ巻回している。
他の巻線についても同様で、U相の巻線は、巻線807から巻線80A、巻線811から巻線814、巻線817から巻線81Aへ巻回している。V相の巻線は巻線809から巻線80C、巻線813から巻線816、巻線819から巻線81Cへ巻回している。W相の巻線は巻線80Bから巻線808、巻線815から巻線812、巻線81Bから巻線818へ巻回している。
モータM1は、図1に示す構成を備えることにより、後に詳述するように、分割コアユニットの接合部における電磁気的にインピーダンスの小さな結合の実現、分割コアユニット間の機械的に強固で容易な結合、分割コアユニット間の容易な組みたて、巻線の容易な巻回、巻線占積率の向上、巻線のコイルエンド部の短縮、ステータコアの歩留まり改善などが可能となる。
次に、分割コア間の磁気的な接続について、図2〜図16を参照しつつ説明する。図2は、ステータコア84を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。ステータコア84の内周側形状(歯821、83C等)は省略して2点鎖線で示している。ステータコア84は、分割コア842,840,848,843の4個に分割されている。各分割コア842,840,848,843は、電磁鋼板841を積層して作られ、図2(b)に示す側面形状を有している。太線の円C1で示されるように、各電磁鋼板841は、各分割コア842等の円周方向端が凹凸になるように、電磁鋼板1枚ずつあるいは数枚ずつが円周方向端の位置が異なるように配置され、隣接する分割コア840等と互い違いに嵌合する構成となっている。嵌合部845,846,847も同様の構成である。
図3は、電磁鋼板の嵌合部を拡大して示す図である。図3において左右方向が円周方向を表し、上下方向がロータ軸方向を表している。電磁鋼板850等の周方向端部が円周方向に互いに突き合わされ、突き合わせ部には電磁鋼板の形状誤差及び組み立て誤差などに起因する隙間Lgtが存在する。軸方向には、電磁鋼板表面の電気絶縁膜および電磁鋼板の平面誤差に起因する磁気的な隙間Lgsが存在する。図3では、積層電磁鋼板における磁束の流れを矢印の線で示している。
分割コアを結合する場合、通常の電磁鋼板の加工では、電磁鋼板850,851間のように、隙間Lgtが無視できない程度になり、結合部の磁気抵抗が大きくなりモータトルクが低減する、あるいは、磁気抵抗がばらついてアンバランスになりトルクリップルが大きくなるなどの問題がある。図3のように電磁鋼板を互い違いに組み合わされる構造とすれば、矢印の線で示すように磁束が側面の電磁鋼板から回り込むなど、面積と隙間の関係で磁気インピーダンスのより小さいところを通ることが可能となる。円C2で示される部分では、対向した電磁鋼板間の通過磁束は減少し、円C3で示される部分は、電磁鋼板の円周方向隙間が無いので、より多くの磁束が通過している。
次に、分割コアユニットS1A等を相互に機械的結合を図る方法について、図4を参照しつつ説明する。図4は、隣接する2個の分割コアユニットが組み合わされて電磁鋼板が相互に嵌合する部分の図である。図4に示すように、左側の分割コアユニットの電磁鋼板850と、右側の分割コアユニットの電磁鋼板851とが、相互に嵌合している。領域CPAは左右の分割コアユニットが嵌合している領域、領域CPBは左側の分割コアユニットの電磁鋼板だけで構成される領域、領域CPCは右側の分割コアユニットの電磁鋼板だけで構成される領域である。
そして、これらの積層電磁鋼板を、図4に示すように、溶接864,861,862,863,865等によりステータS1の外周部側を固定することができる。
尚、ステータS1の外周を全周に渡って固定してもよい。また、固定方法は、接着剤、ボルトによる圧着固定など種々の方法がある。特に、ステータの外周部をレーザ溶接で固定する方法は、短時間での溶接が容易なので積層コアが熱変形する前に固定を行えて精度がよいこと、固定後の電磁鋼板にかかる応力が小さく鉄損の増加が小さいこと、溶接部の凹凸が小さく仕上がり形状精度が高いこと、モータの組み立てラインへの組み込みが容易であることなどの利点がある。
次に、積層電磁鋼板の固定強度について説明する。図5(a)は、電磁鋼板を単純に突き合わせた比較例を示す図、(b)は交差状に組み合わせた実施例を示す図である。図5(a),(b)は、紙面における水平方向がステータS1の円周方向を、紙面の上方向がステータS1の外周方向を、紙面の下方向がステータS1の内径方向をそれぞれ表している。図5(a)の比較例に示すように、電磁鋼板870と871との接合部872を溶接すれば、十分な強度が得られることが容易に推察される。しかし、積層した電磁鋼板同士を突き合わせる場合にはステータの外周側しか溶接することができず、十分な強度は得られない。これに対し、図2〜4に示した積層電磁鋼板は、図5(b)に示すように積層方向に隣接する電磁鋼板873と874とは互い違いになっていて、ステータS1の外周側である部分875を溶接することが可能である。そして、そのモーメント荷重に対する剛性は、図5(a)の比較例で部分872を溶接した場合に近い剛性を得ることができる。その剛性の大きさは、嵌合部の円周方向の長さであるtwdに関わり、twdが大きい方がより大きな剛性が得られる。
ステータコアの剛性は、モータの振動、騒音の点で重要な項目である。ステータコアが分割されていないモータと同等の剛性が必要な場合は、スロットの奥からステータコアの外周までのバックヨークの厚みtbyと同程度の嵌合部の円周方向長さtwdが必要であり、前記嵌合部周辺のステータコア外周をほぼ全面にわたって溶接固定する必要がある。モータとして機能する程度のステータ剛性である場合は、概略的に、嵌合部の円周方向長さtwdはステータコアのバックヨーク厚みtbyの1/3以上であれば良い。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、ステータS1と、ステータS1の内径側に同軸に対向配置されるロータR1とを備え、ステータコアは周方向にそれぞれ電気角で(360°−1歯ピッチ)以上の大きさを有する軟磁性体からなる複数の分割コア843,842,840,848に分割され、各分割コア843等は、それぞれ巻線が巻回されることにより分割コアユニットS1A〜S1Dを形成し、ステータS1は、複数の分割コアユニットS1A〜S1Dを周方向に相互に結合して構成されたことを特徴としている。
そして、ステータコアが周方向にそれぞれ電気角で(360°−1歯ピッチ)以上の大きさを有する軟磁性体からなる複数の分割コア843等に分割されているので、コイルピッチが電気角180°でも巻線の巻回が可能である。従って、全節巻きの各相巻線を分割コア843等の単位で完結して行うことができ、巻線の巻回が容易となり、巻線占積率が向上すると共に、コイルエンド部の縮小が可能となる。また、分割コア843等に巻線を施した分割コアユニットS1A等の数は、例えば、一つの歯ごとにコアを分割した従来のモータより3相の場合で1/6に低減され、分割コアユニットS1A等の組み立てや結合が容易となる。
また、各分割コア843等の周方向端部は、隣接する他の分割コア843等の周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成されているので、隣接する分割コアユニットS1A等を、各々の分割コア843等の周方向端部に形成された凹凸形状を互いに嵌合することにより結合したときに、各々の境界部における相互の磁気抵抗が小さくなり、モータとしての電磁気的な特性が向上される。
また、各分割コア843等は、電磁鋼板を成形したコアシートを複数積層して形成されるものであって、各コアシートの周方向端部を積層方向に不揃いに配置して積層することにより凹凸形状が形成され、各分割コア843等は、凹凸形状の嵌合部を接合することにより互いに結合されている。従って、各分割コア843等の相互の接合をその外周部における溶接などで行うことにより、強固な結合を実現できる。特にレーザ溶接は周囲温度の上昇が小さい内に短時間で結合でき、歪みも小さいので好適である。また、電磁鋼板が1枚ごとにあるいは数枚ごとに円周方向に相互に嵌合して組み合わせた構造とすることにより、溶接の円周方向幅を大きく取ることによって高剛性のステータを容易に実現することができる。また、電気角で360°の分割コアユニットの場合、その内周側接合部の近傍を溶接する構成とすることも可能である。この時、隣り合う溶接部間を通過する磁束は、電気角360°なので、理論的に常に零となり、磁束の変化率即ち誘起電圧が小さくなるという効果を奏する。
[分割コアユニット嵌合部に関する変形例]
次に、分割コアユニット間の磁束の通過を、さらに改善するようにした種々の変形例について、図6〜図10を参照しつつ説明する。
まず、分割コアユニットの嵌合部に関する変形例について、図6を参照しつつ説明する。図6に示す変形例では、図3に示す実施形態と比較し、左側の分割コアユニットの電磁鋼板880と右側の分割コアユニットの電磁鋼板881、882、885とが突き合わされる円周方向の位置が2箇所から3箇所に増加している。円C4、C5の部分は円周方向の隙間が発生する可能性があり、この部分の通過磁束が相対的に少ない場合、円C6、C7の部分を磁束が通過することになるが、同一の円周方向位置で円周方向隙間ができる可能性は1/3であり、図3に示す実施形態では1/2であるのに比較して磁束が通過し易いと考えられる。このように円周方向の突き合わせ位置の数は多いほど磁束通過の点では有利である。
すなわち、本変形によれば、互いに隣接する各分割コア880等の凹凸形状による嵌合部には、各周方向端部同士の突き合わせ位置が周方向に3種類以上存在するので、分割コアユニットS1A等における周方向の磁束の通過をより容易にすることができる。
次に、分割コアユニットの嵌合部に関する別の変形例について、図7を参照しつつ説明する。図7に示す第2変形例では、左側の分割コアユニットの電磁鋼板890、892と右側の分割コアユニットの電磁鋼板891、893とがそれぞれ円周方向と径方向とに突き合わされている。尚、図7では、2枚の電磁鋼板のみを図示している。図7に示す変形例では、円周方向と径方向とが合成された斜めの方向の突き合わせ部が含まれているので、図3、図6で示した態様と比較して、磁束が通過するときの偏りが緩和される形状となっている。部分894は、レーザ溶接などで固定される部分である。図7に示すように、各分割コアを円周方向に突き合わせる嵌合部896,897の形状は、磁束の通過が容易なこと、組立が容易なこと、ステータ剛性を確保しやすいことなどの必要条件に応じて種々の形状を採用することが可能である。
すなわち、本変形例によれば、各分割コア843等における凹凸形状が、ロータ軸方向、周方向、及び径方向のうち、2種類以上の方向に凹凸状をなしているので、分割コアユニットS1A等における周方向の磁束の通過をより容易にすることができる。
次に、分割コアユニットの嵌合部に関するさらに別の変形例について、図8を参照しつつ説明する。図8に示す変形例では、分割コアユニットの突き合わせ部が径方向及び円周方向に斜め形状になっている。本変形例では、磁束の通過を容易にでき、組立が容易な形状とし易く、またステータ剛性もレーザ溶接などで確保できる。図8の水平方向はステータの円周方向を直線展開したものであって、360°で一周の機械角で示している。図1に示すように8極のステータ構成であり、4個の分割コアユニット951,952、953,954を円周方向に配置している。2枚の電磁鋼板で代表的に図示していて、ロータ軸方向に交互に積層された構造である。電磁鋼板の板厚にもよるが、複数枚ごとに交互に積層しても良い。これらの分割コアユニットは、突き合わせ部の機械的干渉関係より組みたて順を決めておく必要がある。図8に示す形状の場合、例えば、分割コアユニット953を所定位置に設置し、次に分割コアユニット954を矢印の径方向から挿入して組み付け、次にと951を矢印の径方向から挿入して組み付け、最後に分割コアユニット952を矢印の径方向から挿入して組み付けることができる。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアは、外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、周方向端部が周方向と径方向と軸方向とを合成した斜め方向の形状(例えば、三角形状の凹凸状)を有することにより、分割コアユニット951等における周方向の磁束の通過をより容易にすることができる。
次に、図8の変形例の一部を変更した変形例について、図9を参照しつつ説明する。図9に示す変形例の形状、構成では、分割コアユニット961と963とを所定位置に設置し、次に分割コアユニット962,964を矢印の径方向から挿入して組み付けることができる。
[電磁鋼板の積層構成に関する変形例]
次に、電磁鋼板の積層構成に関する変形例について、図10を参照しつつ説明する。図10は、図9の円C8で示す部分を外周側から見た側面図である。
第5変形例では、第4変形例と同様に、2枚の電磁鋼板を互い違いに配置するのに加え、さらに、ロータ軸方向への積層が円周方向へもスキューされた構成となっている。磁束の通過がより容易である。ただし、ステータの歯との位置関係については注意する必要がある。従って、具体的な例としては、電動機の特性上、ステータにスキューを持たせる場合にこの構成は好都合である。
[電磁鋼板の案内形状及び電気的絶縁膜に関する変形例]
次に、2個の分割コアユニットの凹凸形状を嵌合する際の電磁鋼板相互の案内形状および嵌合部の電気的絶縁膜に関する変形例について、図11〜図16を参照しつつ説明する。
図11は、分割コアユニットの嵌合部の部分拡大図であって、図9の円C8を拡大して示している。図11に示すように、電磁鋼板110と電磁鋼板112とが円周方向に突き合わされ、電磁鋼板111と電磁鋼板113とが円周方向に突き合わされ、それぞれの突き合わせ面は傾斜形状であり、ロータ軸方向にこれらの電磁鋼板が交互に積層されている。
本変形例によれば、各分割コアは、周方向端部が径方向に傾斜するテーパ状に形成されているので、各分割コアユニットS1A等を径方向から相互に容易に組み立てることができると共に、絶縁被膜の破損を防止することができる。
図12は、図9の分割コアユニットを組み合わせる時に、最初に近接する部位を示す図である。図11に示す状態に組み合わせるためには、図12に示すように、左側の分割コアユニットの電磁鋼板110,111に対し右側の分割コアユニットの電磁鋼板112,113を矢印の方向へ組み合わせて嵌合する。この時、左右の分割コアユニットの電磁鋼板は多数枚積層されているので、左側の分割コアユニットの電磁鋼板110の右上角部115と右側の分割コアユニットの電磁鋼板110の左下角部114とが最初に組み合わされることになる。
ここで、電磁鋼板のプレス切断部の形状について、図13を参照しつつ説明する。図13(a)は、電磁鋼板のプレス切断部の理想形状を、(b)は実際の切断変形をそれぞれ示す部分図である。
電磁鋼板110の角部115の側面形状は、理想的には図13(a)に示すように直角形状である。珪素鋼などの軟磁性体131の表面には、電気絶縁膜132が施されているが、は、金型を利用して電磁鋼板をプレス打ち抜きした切断部近傍133には電気絶縁膜132が施されていない。
一方、現実にプレス打ち抜きを矢印方向に行う場合は、図13(b)に示すように、切断部近傍136の形状は軟磁性体134,電気絶縁膜135の形状が直角ではなく、変形により突起部137が形成されている。従って、分割コアユニットを組み合わせるためには、分割コアユニットを組み合わせる時に不都合となる突起部137などがないこと、図12に示す角部114,115のように最初に組み合わされる部分の案内ができること、電磁鋼板の電気絶縁膜を機能的に損傷しないことなどが求められる。
そこで、図13(b)に示す突起部137をプレス打ち抜き工程あるいは後工程で成形することにより除去してもよい。図14(a)は、角部近傍143において突起部137が除去された電磁鋼板のプレス切断部を示す部分図である。また、図14(b)に示す変形例のように、さらに、電磁鋼板の角部あるいは辺部の板厚をプレスなどにより薄く変形させて先端部146を形成するようにしてもよい。本変形例によれば、電磁鋼板の端部を薄く成形することにより、図12に示すような組み合わせ部の案内を容易化することができる。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアは、外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、隣接する各分割コアの周方向端部同士を相互に嵌合させる時に最初に重なり合う端部が肉薄に形成されているので、周方向端部の嵌合を容易に且つ円滑に行うことができる。
また、図15(a)に示す変形例のように、図14(a)に示す電磁鋼板のプレス切断部近傍に対して後工程で電気絶縁膜153を施す構成としてもよい。
また、図15(b)に示す変形例のように、図14(b)に示す電磁鋼板のプレス切断部近傍に対して後工程で電気絶縁膜156を施す構成としてもよい。尚、後工程における電気絶縁膜153,156は、分割コアユニットの組み合わせ工程をよりスムーズに行うため、滑り性の良い物質が好ましい。
すなわち、本変形例によれば、プレス打ち抜き等の後に周方向端部に電気絶縁処理が施されているので、不要な導通を低減して渦電流損失の発生を低減することができ、同時に、嵌合部におけるすべり性を改善することができる。
[分割コアユニットの嵌合(電磁鋼板の挿入)]
次に、2個の分割コアユニットを組み合わせる際の電磁鋼板の挿入方法について、図16を参照しつつ説明する。図16は、2個の分割コアユニットを組み合わせる際の電磁鋼板角部114,115(図12)を示す側面図である。図16では、左側の分割コアユニットの積層電磁鋼板の突き出した電磁鋼板160と、右側の分割コアユニットの積層電磁鋼板の突き出した電磁鋼板161とが相互に組み合わされる形状が図示されている。左右の電磁鋼板は、矢印の方向に組み合わされて、図11に示す状態が形成される。
また、分割コアの形状は、図1に示すステータコアの約1/4の四分円あるいは図17の様な形状あるいは極数が8極以上に大きい場合は円弧の角度がさらに小さい扇形形状となる。これらの円弧状の電磁鋼板は、金型を利用してプレス打ち抜きで製作されるが、材料の歩留まりの点で積層する電磁鋼板のシートを効率良くプレス打ち抜きすることが求められる。この点で、円形状のステータシートより扇形形状の分割シート方が効率良く配置して並べることができ、分割コアユニットは材料歩留まりの点でも優れた方式であると言える。
[分割コアへの巻線の巻回]
次に、分割コアに巻線を巻回する方法について図17〜図22を参照しつつ説明する。図17は、本実施形態の分割コア170を示す斜視図である。
上述したように、図38に示す従来のステータ形状の場合、巻線をステータの内径側へ巻回するため、巻線機の構成に大きな形状制約が存在する。これに比較し、本実施形態の分割コアの一つである図17に示す分割コア170の場合、各スロット807,807,809,80A、80B,80Cおよび各歯826,827,828,829への接近性が格段に良好である。
次に、巻線の巻回手順の概略について図18〜図20を参照しつつ説明する。まず、図18に示すように分割コア170にU相巻線181を巻回する。続いて、図19に示すように、分割コア170にV相巻線191を巻回する。最後に、図20に示すように、分割コア170にW相巻線201を巻回する。
続いて、具体的な巻線の巻回方法について図21を参照しつつ説明する。巻線の巻回には、公知の巻線機を使用する。そして、図21に示すように、分割コア170と巻線機のノズル213との相対位置を制御して、U相巻線181を所望のスロットへ直接巻回する。位置制御機構として公知の種々の巻線機に用いられる機構を使用して、図21において図示するX軸、Y軸、Z軸とそれらの旋回軸であるA軸、B軸、C軸とを制御する。尚、必ずしも6軸の制御が必要ではなく、使用する機構に応じて簡略化することが可能である。例えば、自由度の高いロボットに巻線212のノズル213を把持させて、ノズル213の先端位置と角度とを制御することにより、巻線を自在に巻回することができる。215は巻線コイル、214は供給される巻線である。なお、図21では、分割コアの円周方向端216,217を単純な端面形状で簡略的に図示しているが、実際の端面形状は、例えば、図8,図9で示される通りである。
また、巻線の巻回は、各相の巻線が交差するなど相互に干渉するので、高密度にかつ短く巻回するためには、種々の巻線案内機構、巻線用ボビンなどの工夫が効果的である。簡単な例としては、巻線案内211、218を取り付けることによりU相巻線181を、他のスロット入り口をふさぐことなく巻回することができる。次に、V相巻線191を巻回するときは、巻線案内218、219を取り付けることによりW相のスロット入り口をふさぐことなく巻回することができる。最後にW相巻線201を巻回するときは、巻線案内21A、21Bを取り付けることによりW相巻線が各歯より内径側へずれないように巻回することができる。
特にこれらの案内機能を実現するために、分割コアユニットのロータ軸方向端面に取り付ける樹脂製の巻線案内機構を設けることが効果的である。樹脂製の巻線案内機構はある程度複雑な形状を安価に製作できるので、上記巻線案内211、218,21921A,21Bの機能を含む案内機構を、1個の樹脂製の巻線案内機構にまとめて実現することもできる。U、V、Wを順次巻回する場合、相互の干渉関係から案内の形状が決まり、例えば、U相巻線とV相巻線の巻回では巻線相互の干渉を避けW相のスロット端面がふさがれないような工夫をし、W相巻線の巻回時にはW相巻線が歯の内径側へずれない構成とする。このような巻線案内機構を使用し、巻線を巻線機でスロットへ直接巻回することにより、巻線長を短く、高密度に巻回することができ、コイルエンドのロータ軸方向長さを低減することができる。
上述した樹脂製の巻線案内機構は、具体的には、例えば、図21に示す電磁鋼板と同一形状であり且つ厚みが数mmの板状樹脂からなり、その板状樹脂に巻線案内211,218,219,21A,21Bの形状が付加された形状を有している。すなわち、図21の積層電磁鋼板の形状を薄型化し、巻線案内211,218,219,21A,21Bを含め樹脂化したものである。なお、樹脂製の巻線案内機構に強度を確保するため、一部に金属等を使用することもできる。また、巻線案内機構は、樹脂製に限定するものではなく、無機質あるいは金属で製作することも可能である。金属製の場合、軽量化のため各部を細くし、表面に電気絶縁膜を施す。
上述した樹脂製の巻線案内機構の場合、巻線端の固定、巻線端の接続、巻線の端子台などの付加機能を設けることもでき、複数の分割コアユニットを相互に固定する機能も持たせることができる。あるいは、電磁鋼板側に前記の樹脂製の巻線案内機構を固定するための穴、溝などを設け、電磁鋼板と巻線案内機構とを相対的に固定できる構造を備えることが好ましい。
また、分割コアユニットは特定のモータあるいは巻線に限定して製作する場合、図21に示すようなスロットの形状を巻線巻回が容易な形状、巻線が短くなるような形状、巻線の高占積化が容易な形状などへ変形することも可能である。具体的には、歯の先端部位置のロータに面した形状は変えず、スロットの内径側が相対的に太めの形状のスロット、スロットの外径側が相対的に太めの形状のスロット、円周方向に位置が移動されたスロット形状などを作ることができる。
すなわち、本変形例によれば、分割コアユニットに巻回される巻線は、分割コア170等へ直接巻回する構成である。すなわち、電気角360°の周方向幅を持つ分割コア170等は、円環状のステータコアに比較すると、スロット部への接近性が格段に良いため、各分割コアユニットに巻回される巻線は、巻線機で容易に巻線をスロットへ直接巻回することができる。また、分割コアの場合、巻線機で巻線を案内するノズルの位置制御機構の設計自由度高い。例えば、全節巻きの3相交流巻線の場合、各相の巻線同士が交差する部分があり、それぞれの巻線を案内するためのボビンあるいはガイドバーなどを設けることにより、各相の巻線が分離できるような工夫が可能である。
また、各分割コア170等の端面に巻線を案内する巻線案内21A等が設けられているので、巻線案内21A等を介して巻線を容易に案内して分割コア170等に巻回することができる。
[巻線の巻回に関する変形例]
尚、図21に示す巻線方法に代えて、予めリング状に巻回してなる成形コイルを用いる方法を採用してもよい。例えば、図22に示す変形例のように、成形コイル220を矢印の方向へ挿入して分割コアへ取り付けることもできる。このコイル220は、分割コアの外部で予め巻回してコイル形状を各相のコイルを順に挿入可能なリング形状に成形したものである。一つのスロットに挿入されるコイルは、複数のコイルが連結されていても良い。コイルの柔軟性は、数本のコイルでは柔らか過ぎて形状を保ちにくく、巻き線数の多いコイルは硬過ぎてスロットへの挿入が困難となる。コイルの柔軟性は、スロットへの挿入時に適度な堅さと柔軟性が有る場合にその挿入が容易なので、適度な量のコイルが連鎖状になっていて、順次、連鎖状のコイルをスロットへ挿入できる構成とすることが好ましい。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアユニットに巻回される巻線は、分割コアユニットの外部で巻回されたコイルを分割コアへ挿入する構成である。すなわち、電気角360°の円周方向幅を持つ分割コアは、円環状のステータコアに比較すると、スロット部への接近性が格段に良く、成形したコイルをスロットへ挿入してステータ巻線を施すことが可能である。尚、成形コイルは、予め他の装置で効率的に作製することができる。
[分割コアユニット及び巻線の変形例]
次に、分割コアユニット及び巻線に関する種々の変形例について、図23〜図25を参照しつつ説明する。
図23に示す変形例における4個の分割コアユニットは、図1の構成と同様に、円周方向の4方向に配置されるものであるが、分割コアユニットの円周方向両端の分割点がステータ歯の中央部ではなく、スロットの中央部で分割されている。さらに、図1の構成において巻線801,807,811、817が配置されるスロットの外径側のバックヨーク部が取り除かれた構成となっている。
従って、ロータ側では各ロータ磁極の磁束が隣接する両隣のロータ磁極を通ってループを成しているが、ステータ側では分割コアユニットの中だけで磁束がループをなし、隣接する分割コアユニットへは磁束が通ることがない構成となっている。このような構成の場合、U相巻線は巻線801から巻線804へ巻回しても良いが、巻線801の位置を巻線235の位置へ移動しても電磁気的にはほぼ等価であるため、U相巻線を図23に示すように鼓状巻とすることが可能である。これにより、巻線の構成を簡略化することができる。他の分割コアユニットのU相巻線についても同様であり、巻線236から巻線80Aへ、巻線237から巻線814へ、巻線238から巻線81Aへ巻回することができる。なお、このような変形が可能であるのは、分割コアユニットの円周方向幅が電気角で360°の幅を持っているからである。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアユニットの1スロット分の巻線は、分割コアにおけるバックヨーク部の外径側を通って巻回される鼓状巻の構成を有している。すなわち、ステータのコアを分割コアとし、各分割コアを非磁性体で結合することによりそれらの相互の磁気的結合を無くした場合、周方向端部の一つのスロットに巻回されるべき巻線をステータコアのバックヨーク側へ移動させることが電磁気的に可能である。その結果、巻線を鼓状巻の構成として巻線を簡素化、短縮することが可能となる。また、巻線の配置位置の依存性が低くなるので、モータの形状を変形することも可能になる。
次に、ステータ外形形状の縦横寸法をより小さくした別の変形例について、図24、図25を参照しつつ説明する。
図24は、4個の分割コアユニットを磁気的に分離した構造を有する変形例のステータ断面形状を実線で示し、磁気的に分離する前の形状を破線で示している。図1に示すステータの形状では、ステータバックヨークの厚みTTSはロータ磁極1個の磁束の1/2が通過できる必要がある。他方、分割コアユニットを磁気的に分離した場合、分割コアユニットのバックヨークの円周方向中央部では、ロータ磁極1個分の磁束が通過できる必要がある。従って、その中央部分のバックヨーク厚みTTBをTTSの2倍に厚くする必要がある。しかし、分割コアユニットの円周方向両端のバックヨークの厚みTTTは1歯分の磁束が通過できれば良く、小さくできる。また、スロット801,807,811,817のスペース活用、図24の4角の活用も可能である。その結果、8極のモータの場合、直径DSTのステータ断面を4辺の長さがDBCの4角形へ変形、小型化することが可能である。
なお、このステータ外形形状の4角形化、小型化に関して、分割コアユニットの隣接部分807は必ずしも磁気的に相互に分離されている必要が無く、前記の巻線235、236、237、238がそれぞれ元の位置の巻線801、807,811,817であれば、各分割コアユニットのバックヨークが相互に磁気的に接続されていても良い。
図24において実線で示す変形例におけるバックヨーク形状の問題の一つは、その中央部の径方向厚みTTBが大きくなることである。その解決策としてステータコアの円周方向形状を変形する方法が考えられる。
図25(a)は、図24の変形例におけるステータコアに対して変形を施した別の変形例におけるステータコアの円周方向形状を示している。電磁鋼板においてバックヨーク部252のロータ軸方向厚みTTDを歯251の軸方向厚みTTCより大きくし、径方向厚みTTBを低減している。この時、バックヨーク部を円周方向に通過できる磁束の量は、バックヨーク部の円周方向磁路断面積Scmが同じとなる変形としている。このように、分割コアユニット中央部のバックヨーク部の円周方向磁路断面積Scmをバックヨーク部の円周方向磁路断面積平均値Saveより大きくすることにより、径方向厚みTTBを低減することが可能である。また、バックヨーク部252の磁路を実現する具体的な構成は、電磁鋼板の折り曲げ、3次元方向の磁束の通過が可能な圧粉磁心の活用など種々方法がある。
また、モータの小型化に関し、巻線のコイルエンド部のロータ軸方向長さの短縮することが求められている。分割コアへ巻線の直巻きすることによるコイルエンド長の短縮、分割コアへ成形されたコイルを挿入することによるコイルエンド長の短縮について先に述べたが、さらに、ステータの歯の形状を工夫することによりコイルエンド長を短縮することができる。図25(b)は、歯253を内径側から見た具体的な形状例を示している。巻線255はスロット内部に、巻線256はスロットからコイルエンドにかかる角部に、巻線257はコイルエンド部にそれぞれ位置している。図示するように、スロット内に位置する巻線255がコイルエンドにさしかかる近傍の歯253の角部254を矩形ではなく、円弧状あるいは多角形形状などに形成することによって、巻線を曲がり容易とすると共に、コイルエンド長が短縮される。また、本変形例によれば、巻線を直巻きする時の製作性、巻線の折り曲げストレスの緩和の点でも好ましい。
すなわち、本変形例によれば、ステータのバックヨーク部における円周方向磁路断面積の平均値をSaveとしたとき、分割コアの円周方向端から電気角で180°の位相のバックヨーク部の磁気的に有効な円周方向磁路断面積Scmは、平均値Saveより10%以上大きい。この時、分割コアの中心部のバックヨーク部を通る磁束の最大値φbmは、各分割コアの円周方向端が相互に磁気的に均等に接続されている時の磁束の最大値φamに比較し2倍の値となり、バックヨーク部の磁路断面積も2倍必要となる。したがって、磁束の通過する方向を不均等に構成する場合は磁路断面積を広くする必要がある。その結果、モータの横断面形状の縦と横の寸法を低減することが可能となる。
なお、分割コアのバックヨーク部を相互に通過する磁束の量は、1か0ではなく、例えば、30%だけ通過する構成、あるいは、50%だけ通過する構成なども実現することができる。ただし、この場合には、各スロットの巻線位置は移動することはできない。
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施形態について図26を参照しつつ説明する。図26は、第二の実施形態におけるモータM2の横断面図を示している。本実施形態は、モータM2の外径側にロータR11を配置し、内径側に他のロータR12を配置し、ロータR11とロータR12との間に両ロータに作用するステータS11が配置された、いわゆる親子モータである。モータM2は、3相交流8極であって、図26ではその1/4を示しており、電気角で360°である。
ロータR11は、N極磁極26M、S極磁極26Eにより構成されている。ロータR12は、N極磁極25D、S極磁極25Hにより構成されている。ロータR11は、歯267,268,269,26A,26B、26C、26D、及び巻線261,262,263,264,265,266によって駆動される。また、ロータR12は、歯259,25A,25B,25C,25D、25E、25F、及び巻線25J,25K,25L,25M,25N,25Rによって駆動される。
ステータS11の分割コア258は、外径側と内径側とが一体化されていて、各巻線は外径側スロットと内径側スロットを短距離で効果的に巻回することができる。具体的には、巻線261と巻線25Jとを巻線25Aのように巻回し、巻線262と巻線25Kとを巻線26Gのように巻回し、巻線263と巻線25Lとを巻線26Hのように巻回し、巻線264と巻線25Mとを巻線26Jのように巻回し、巻線265と巻線25Nとを巻線26Kのように巻回し、巻線266と巻線25Rとを巻線26Lのように巻回する。
ここで、ステータのコアが円環状であれば、上述したような巻線の巻回は巻線機の幾何学的形状の都合上巻線巻回が難しく、生産効率が低下する問題がある。一般的には、ステータコアが円環状であり、ステータの内径側の巻線とステータの外径側の巻線とは別々に巻回される。また、ステータのコアが一つの歯ごとに分割された構成のコアであれば、種々の巻線巻回の方法が考えられるが、多数に分割されたコアを組み立て、結合する工程が必要となりその製作負担が大きいという問題がある。
これらに対し、図26に示すような本実施形態における分割コアの構成によれば、その周囲が自由な空間であり、いわゆるフライヤー構成の巻線機で効率良く巻線巻回が可能である。そして、巻線巻回時間の短縮、巻線占積率の向上、コイルエンド長短縮が可能である。また、分割コアユニットの結合が必要であるが、分割コアユニットの円周方向幅が電気角で360°であれば、前記結合の数は極数の1/2となり、図26のステータ構成の場合4か所の結合であり、比較的小さな数となるので製作負担が小さい。
モータの特性上は、分割コアユニットが電気角で360°の単位で分割しているので、分割コアユニット間の磁気的な結合、磁気抵抗が多少ばらついてもコギングトルクなどの微小な特性への影響もほとんど発生しない。
また、図26の分割コアユニットの円周方向端259,25Fの形状は歯の中央で分割した単純な構成例を示しているが、図6、図8等に示した組み合わせ構成とすることができる。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、モータM2は、複数の歯を外径側と内径側とに有するステータコアに巻線を施してなるステータS11と、ステータS11の外径側と内径側とに同軸に配置されたロータR11,12を配置してなる複合モータであって、ステータコアは、周方向に電気角で180°以上の大きさを有する複数の分割コア258等に分割されているので、全節巻きの各相巻線を分割コア単位で行うことができ、巻線の巻回が容易となり、巻線占積率が向上すると共に、コイルエンド部の縮小が可能となる。また、各分割コア258等の周方向端部は、隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成されているので、隣接する分割コアユニットを、各々の分割コアの周方向端部に形成された凹凸形状を互いに嵌合することにより結合したときに、各々の境界部における相互の磁気抵抗が小さくなり、モータとしての電磁気的な特性が向上される。
[第三の実施形態]
次に、第三の実施形態のモータM3の構成について、図27及び図28を参照しつつ説明する。図27は、第三の実施形態における3相交流4極のモータM3の横断面と各相の巻線配置とを示す図である。図28は、モータM3の巻線図である。
モータM3は、図27に示すように、3相交流4極12スロットのモータであって、歯11〜22を有するステータS3と、ステータS3と同軸で内周側に対向配置されたロータR3とを備えている。U相巻線は、巻線51と巻線54および巻線57と巻線60である。V相巻線は、巻線53と巻線56および巻線59と巻線62である。W相巻線は、巻線55と巻線52および巻線61と巻線58であり、巻回方向がU相巻線、V相巻線に比較し逆方向となっている。符号16Y、22Yで示す点は、2個の分割コアユニットの分割点である。
図28において、U相端子をU、V相端子をV、W相端子をW、U相電流をiu、V相電流をiv、W相電流をiwでそれぞれ表している。2個のU相コイルは、つなぎ巻線63によって接続されている。2個のV相コイルは、つなぎ巻線64によって接続されている。2個のW相コイルは、つなぎ巻線65によって接続されている。各相巻線の終端は中性点Nへ接続され、図40に示したような星形結線としている。尚、図28では分割コアユニットの分割点16、22が模式的に示されているが、実際には図6、図8等に示した組み合わせ構成とすることができる。
なお、分割コアユニットで構成されるモータは、3相交流モータは、集中巻きのモータだけでなく、分布巻きのモータについても実現できる。ただし、分布巻きにすると巻線の数が増え、巻線が複雑化する。
ステータコアの分割の方法は、分割コアにおいてコイルピッチが電気角180°でも巻線巻回が可能なように、電気角360°の整数倍の円周方向幅の単位で行う。その結果、全節巻きの各相巻線を分割コア単位で行うことができ、巻線の巻回が容易となり、巻線占積率の向上し、コイルエンド部の縮小が可能となる。また、分割コアに巻線を施した分割コアユニットの数は、一つの歯ごとに分割された従来の分割コアの数より3相モータの場合で1/6と少なく、分割コアユニットの組みたて、接合が容易となる。
[第四の実施形態]
次に、第四の実施形態のモータM4の構成について、図29〜図32を参照しつつ説明する。図29は、第四の実施形態における5相交流4極のモータM4の横断面と各相の巻線配置とを示す図である。
モータM4は、5相交流4極20スロットのモータである。尚、図29では、右半分の巻線の図示を省略している。2極あたりのスロット数は10である。各相の巻線をA、B、C、D、E相の相順に、A相巻線291は巻線296から巻線29Bへ巻回し、B相巻線292は巻線296から巻線29Bへ巻回し、C相巻線293は巻線297から巻線29Dへ巻回し、D相巻線294は巻線298から巻線29Eへ巻回し、E相巻線295は巻線299から巻線29Fへ巻回している。残りの半分の巻線も、前記巻線と同様に、電気角で360°円周方向にシフトした位置へ巻回する。ステータコア290は、左右の分割ユニットは、分割点29Kと29Jで分割されている。29Jはロータである。
[第五の実施形態]
次に、5相又は7相のモータの構成について説明する。まず、一体型のステータコアを有する比較例のモータM5‘の構成について図30を参照しつつ説明する。モータM5’は、電気角360°の範囲にスロットが5個の5相交流8極20スロットのモータである。A相巻線301は、巻線306から巻線308へ巻回し、B相巻線302は巻線307から巻線309へ巻回し、C相巻線303は巻線308から巻線30Aへ巻回し、D相巻線304は巻線309から巻線30Cへ巻回し、E相巻線305は巻線30Aから巻線30Dへ巻回している。残りのロータの6極に対応する巻線も同様に巻回している。
続いて、複数の分割コアユニットを結合してなる第五の実施形態における5相交流8極のモータMの構成について図31(a)を参照しつつ説明する。図31(a)に示す分割コアユニットは、図30の5相モータの巻線を一部変更して電気角360°の範囲にA、B、C、D、E相の各巻線を巻回して構成したものである。A相巻線311は巻線316から巻線318へ巻回し、B相巻線312は巻線317から巻線319へ巻回し、C相巻線313は巻線318から巻線31Aへ巻回し、D相巻線314は巻線319から巻線316へ巻回し、E相巻線315は巻線31Aから巻線317へ巻回している。
図32は、図31(a)に示すモータM5の変形例であるモータM51を示している。モータM51は、分割個ユニットの分割点を巻線31Aのバックヨーク側に変更し、かつ、分割コアユニット310の円周方向両隣の分割コアユニットとの磁気的な結合を無くする場合の構成である。巻線31Aをバックヨーク側へ移動することによって図32に示す構成とし、巻線を簡素化することができる。A相巻線321は巻線326から巻線328へ巻回し、B相巻線32Fは巻線327から巻線329へ巻回し、C相巻線323は巻線328からバックヨーク側の巻線32Dへ巻回し、D相巻線324は巻線329から巻線326へ巻回し、E相巻線325はバックヨーク側の巻線32Eから巻線327へ巻回している。他の分割コアユニットの構成も同様である。
また、図31(b)は、モータM5を7相モータに変更した変形例である7相交流8極28スロットのモータM52を示している。A相巻線31Lは巻線31Cから巻線31Fへ巻回し、B相巻線31Qは巻線31Dから巻線31Gへ巻回し、C相巻線31Nは巻線31Eから巻線31Hへ巻回し、D相巻線31Pは巻線31Fから巻線31Jへ巻回し、E相巻線31Kは巻線31Gから巻線31Cへ巻回している。F相巻線31Mは巻線31Hから巻線31Dへ巻回し、G相巻線31Rは巻線31Jから巻線31Eへ巻回している。
5相モータ及び7相モータは3相モータに比較しやや複雑になるが、大きな素数の相であり、トルクリップルなどの高調波を低減でき、速度変動の低減、振動、騒音の低減などができる特長がある。
[モータの出力トルクと歯形状およびスロット形状との相関関係]
次に、モータの出力トルクについて、歯形状およびスロット形状との相関関係について説明する。最初に、背景について簡単に説明する。モータに関して、小型化の要求や軽量化の要求が常に存在するという背景がある。また、高価な希土類金属を含む永久磁石の量をできるだけ少なくして、低コスト化することも求められている。従来の誘導電動機、変圧器などの設計においては、磁気飽和しない程度の磁束密度で電気機器を効率良く運転するように設計してきた。しかし、上記のようなモータ要求に応えるためには磁気飽和を前提としてモータを設計する必要がある。特に、サーボモータのように、最大トルクが連続定格トルクより数倍大きい用途では、どのように最大トルクを得るかが技術のポイントとなる。しかも、最大トルクの状態における高い力率も求められる。もし、最大トルクの状態における力率が低いと、モータ駆動装置のパワートランジスタの電流が大きくなり、トータルコストが高くなり、システムサイズとしても大型化することになる。
これらの要求に応えて、小型化、軽量化、低コスト化および高力率化を実現するために、モータが最大トルクを発生できる歯の適正形状、スロットの適正形状、スロット内の電流分布および高磁束密度軟磁性体の活用方法について提案し、説明する。
まず、比較のために、従来のスロット形状について図33を参照しつつ説明する。図33は、従来のモータにおけるステータ391の一部を示している。ステータの歯392の先端の幅はWTBで、歯392の外径側の幅はWTAでそれぞれ表わされている。歯392と歯392との間に挟まれたスロットには、巻線393が巻回されている。スロットの開口部近傍の幅はWSBで、スロットの外径側の幅はWSAでそれぞれ表されている。
ここで、モータは最大トルクを発生するために、巻線393に紙面の表側から裏側に向う方向へ大きな電流が流され、ロータ側からステータ側へ磁束396が通り、同時に巻線393の周囲に磁束394が発生していると仮定する。そして、領域395では、ロータからの磁束396とステータ内部の漏れ磁束394とが合成され、この部分の歯の軟磁性体は磁気飽和する時、電流の増加によるトルクの増加が抑えられていると仮定する。特にリラクタンス形のロータの場合などにおいては、ロータ側から大きな磁束がステータ側へ通ることになり、歯の軟磁性体部が磁気飽和し、電流増加に対するトルク増加が飽和する代表的な例である。この時には、巻線393の電流が発生するアンペアターンATは領域395に印加され、ステータとロータとの間の境界部であるエアギャップ部に効果的に巻線393の電流が発生するアンペアターンATが使用されず、トルク増加が飽和することになる。
モータの発生するトルクT=FRは、一つの方法として、フレミングの法則F=iBLで説明される。ここで、Fは作用する力、Rは半径、iは電流、Lは電流が流れる巻線の内有効な長さである。また、図45の歯71の発生するトルクについては、巻線84に流れる電流に起因して歯71の円周方向先端部とN永久磁石、S極磁石とに発生する吸引力、反発力として、現象論的に考えることもできる。これらのトルクを発生する電磁気的な現象の条件は、ロータとステータとの間に磁束φが通っていること、そして、ロータとステータの境界部のエアギャップ部であって、その磁束φが大きい場所で磁界の強さHも大きいことと置き換えて説明することができる。エアギャップ部にかかる円周方向の磁界の強さ成分Hhによってエアギャップ部の円周方向の磁束成分Bhが作られ、力を発生する。図33において、もし、ステータ内部の歯で巻線393のアンペアターンATが発生する起磁力が消費されれば、エアギャップ部で発生するトルクが飽和して小さくなると、定性的に説明できる。
また、アンペアの法則では、磁界の強さHの周回積分がアンペアターンATとなると示されている。このアンペアターンATをエアギャップ部の力発生部へ印加できる構造とし、磁束密度Bと磁界の強さHとを同時に得られるとき大きな力が得られると説明することもできる。
図33において、歯の内部で漏れ磁束394が発生する理由の一つは、巻線393がスロット390の外径側に多く配置されていること、スロット390の開口部近傍でスロット幅WSBが小さくなっていることが挙げられる。
これに対し、図34に示す変形例では、スロット400の開口部近傍の幅WSBを大きくし、歯402の外径側の磁路幅WTAを大きくしている。この結果、スロット400の開口部側の電流値が大きく、スロット400開口部が歯402の幅が大きいので磁気抵抗も大きい構成とし、スロット400内部の漏れ磁束を小さくしている。さらに、歯402の内部の漏れ磁束が多少発生しても歯幅が外径側ほど広くなっているので、磁気飽和しにくい構造としている。この結果、巻線403の電流が発生する起磁力が効果的にエアギャプ部に印加され、最大トルクを大きく出力できる構成としている。磁束404はエアギャップ部を通る磁束成分となり、そのエアギャップ部で巻線403の電流の起磁力が印可され、磁束405と共にトルク発生に寄与することが可能な構成となっている。なお、磁束404の経路は隣のスロットに流れる電流などにより影響を受けるので、モータの全体構成により変わる。ここでは、スロット内部の漏れ磁束が少なくなることが、最大トルクを発生する上で重要なことである。なお、歯の先端の幅WTBが小さくなると、磁束φが減少してトルクが低下する。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアは、スロットの断面形状において開口部側の円周方向幅がバックヨーク側の円周方向幅より大きいので、スロット内の電流の大きさがスロット開口部側で大きくなり、スロットの電流近傍を周回するスロット開口部近傍の漏れ磁束を低減することにより、力率を向上させて最大ピークトルクを増加させることができる。
次に、別の変形例について、図35を参照しつつ説明する。本変形例では、スロット410の開口部の幅WSBとスロット410の外径側の幅WSAとが等しい形状とし、歯の先端の幅WTBより歯の外径側の幅WTAが大きい形状としている。そして、巻線413に比較し、スロット410開口側の巻線414の断面積を小さくし、両巻線に同一の電流が流された場合、スロット410の開口部側の電流密度と電流値が大きくなる構成としている。この結果、巻線413,414に最大電流が流された場合において、スロット内部での漏れ磁束は小さく、磁束415と磁束416とがエアギャップ部で巻線413の電流の起磁力が印可され、トルク発生に寄与することが可能な構成となっている。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアは、スロットの開口部側に配置される巻線の断面積がバックヨーク側に配置される巻線の断面積より小さいので、スロットの電流近傍を周回するスロット開口部近傍の漏れ磁束を低減することにより、力率を向上させて最大ピークトルクを増加させることができる。
なお、巻線414は巻線断面積が小さいいため抵抗が大きくなるので、ジュール熱の増大を考え、適度なバランスの巻線を選択する必要がある。また、一つの相電流が並列に配置される複数巻線に通電される場合は、巻線の並列数を変えることにより、実質的に巻線の断面積を変えることができる。則ち、細い巻線を並列に使用するモータの場合、巻線の線径と並列本数を選択してスロット内の電流密度、密度分布を任意に選択し構成することができる。
次に、さらに別の変形例について、図36を参照しつつ説明する。本変形例では、図36に示すように、スロット420の開口部側の幅WSBを大きくし、歯の磁束が小さくなることを補うために、鉄FeにコバルトCoとバナジウムVとを含むパーメンジュールなどの飽和磁束密度の高い軟磁性体を歯の先端部422に使用している。パーメンジュールなどの飽和磁束密度の高い軟磁性体は高価なので、コストとのバランスを考えると効果的な部分にのみに活用する方法が実用上好ましい。また、スロット420の外径側の巻線断面積よりスロット420の開口側の巻線断面積を小さくし、スロット内の漏れ磁束を低減している。これらの結果、ロータ側からの磁束426および巻線423,424の電流により誘起される磁束425共にトルク発生に寄与できる構成とすることができ、大電流時の大トルクを効果的に発生できる構成としている。
すなわち、本変形例によれば、各分割コアは、歯のスロット開口部側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に高く、歯のスロット奥側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に低いので、歯の磁気飽和を低減し、最大ピークトルクを増加させることができる。さらには、スロット形状やスロット内の電流密度の工夫によっても最大ピークトルクを増加させることができる。
以上、本発明の各実施形態のモータ及びその製造方法について説明した。本発明では、モータの小型化、軽量化、高効率化、低コスト化、高品質化を実現するものである。その概略は、巻線の生産性改善、巻線の占積率改善、巻線のコイルエンド短縮を実現し、かつ、ステータコアの剛性を劣化させず、また、ステータの組みたて負担を極小とする方法として、分割コアユニットを複数組み合わせるステータ構成を提案した。ステータコアを構成するシートを電磁鋼板から作成するときの歩留まりについても、電磁鋼板の材料から、極力隙間を小さくして扇状のステータシートを打ち抜くことが可能であり、材料コストの点でも優れている。また、平均出力トルクに対する最大トルクが大きなモータでは、最大トルクを出力するために合理的なスロット形状、歯の形状、巻線の分布のさせ方、高飽和磁束密度材の使い方により、モータを小型化することが可能となる。これらの最大トルク出力に優れる形状、技術について示した。そして、これらの実現によりモータの小型化、軽量化、低コスト化を達成する技術を示した。
しかも、これらの技術は、図45、図46に示す短節巻、集中巻きのモータ構成ではなく、定出力特性、低トルクリップル、低騒音などの点で優れた特徴を持つ図43、図45などの全節巻き、分布巻きのモータへ適用できる技術であり、高品質なモータを実現できる。従来は、全節巻き、分布巻きのモータは品質に優れているが、大きさとコストで劣る問題があったが、本発明ではそのような問題点が解消されている。
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることは云うまでもない。
例えば、相数、および極数についての制約はない。ロータの種類について表面磁石型のロータで説明したが、種々構造のロータについて適用可能である。また、本発明を、埋込磁石型ロータ、リラクタンス型ロータ、マルチフラックスバリア形リラクタンスロータ、誘導電動機、ステッピングモータ、直流電動機などへ適用することができる。また、各種のトルクリップル低減技術を本発明のモータへ適用することもできる。例えば、ステータ磁極、ロータ磁極の形状を周方向に滑らかにする方法、径方向に滑らかにする方法、円周方向に一部のロータ磁極を移動させて配置し、トルクリップル成分をキャンセルする方法などがある。
モータの形態についても種々形態が可能である。ステータとロータとの間のエアギャップ形状で表現して、エアギャップ形状が円筒形であるインナーロータ型モータ、アウターロータ型モータ、エアギャップ形状が円盤状であるアキシャルギャップ型モータ等に変形できる。また、リニアモータにも変形できる。また、エアギャップ形状が円筒形状をややテーパ状に変形したモータ形状も可能である。また、本発明のモータを含む複数のモータを複合して製作することが可能である。例えば、内径側と外形側に2個のモータを配置する、あるいは、軸方向に複数のモータを直列に配置することが可能である。
また、本発明モータの一部を省略して削除した構造も可能である。軟磁性体としては通常の珪素鋼板を使用する他に、アモルファス電磁鋼板、粉状の粉末軟鉄を圧縮成形した圧紛磁心等の使用が可能である。特に小型のモータにおいては、電磁鋼板を打ち抜き加工、折り曲げ加工、鍛造加工を行なうことにより3次元形状部品を形成し、前述の本発明モータの一部の形状を成すこともできる。
モータに通電する電流については省略したが、各相の電流が正弦波状の電流であるモータ、各相の電流が台形波状の電流であるモータ、各相の電流が矩形波状の電流であるモータなど、各種波形の電流で制御することが可能である。
本発明は、多相モータに関し、小型化、高効率化、低コスト化、及び高品質化が必要とされる場合に利用可能である。
本発明の第一の実施形態である3相交流8極のモータの横断面と各相の巻線配置とを示す図である。 図1のモータのステータコアを示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。 電磁鋼板の嵌合部を拡大して示す図である。 隣接する2個の分割コアユニットが組み合わされて電磁鋼板が相互に嵌合する部分の図である。 (a)は電磁鋼板を単純に突き合わせた比較例を示す図、(b)は交差状に組み合わせた実施例を示す図である。 分割コアユニットの嵌合部に関する変形例を示す図である。 分割コアユニットの嵌合部に関する別の変形例を示す図である。 分割コアユニットの嵌合部に関するさらに別の変形例を示す図である。 図8の変形例の一部を変更した変形例を示す図である。 電磁鋼板の積層構成に関する変形例を示す図であって、図9の円C8で示す部分を外周側から見た側面図である。 分割コアユニットの嵌合部の部分拡大図であって、図9の円C8を拡大して示している。 図9の分割コアユニットを組み合わせる時に、最初に近接する部位を示す図である。 (a)は電磁鋼板のプレス切断部の理想形状を、(b)は実際の切断変形をそれぞれ示す部分図である。 (a)は電磁鋼板のプレス切断部を組み合わせ容易に変形した変形例を、(b)は別の変形例をそれぞれ示す部分図である。 (a)は図14(a)に示す電磁鋼板のプレス切断部に電気絶縁膜あるいは滑り性を改善する膜を塗布した変形例を、(b)は同じく図14(b)に対応する図である。 2個の分割コアユニットを組み合わせる際の電磁鋼板角部を示す側面図である。 第一の実施形態の分割コアを示す斜視図である 図17に示す分割コアにU相巻線の一部を配置した図である。 図18に示す分割コアにV相巻線の一部を配置した図である。 図19に示す分割コアにW相巻線の一部を配置した図である。 分割コアにU相巻線を巻線機で直接巻回する構成を示す図である。 分割コアに成形コイルを取り付ける様子を示す図である。 円周方向に隣接する分割コアユニットと相互に磁気的に分離した構造の変形例のステータと鼓状巻の一部の巻線の配置構成とを示す図である。 図23に示すモータの縦横形状を小さくした別の変形例のモータを示す横断面図である。 図24の変形例におけるステータコアに対して変形を施した別の変形例を示す図であり、(a)はステータコアの円周方向形状を、(b)は歯を内径側から見た具体的な形状例を示している 第二の実施形態における外径側と内径側にロータを設けたモータの横断面と巻線配置とを示す図である。 第三の実施形態における3相交流4極のモータの横断面と巻線配置とを示す図である。 図27に示すモータの巻線図である。 第四の実施形態における5相交流4極20スロットのモータの横断面形状と巻線配置とを示す図である。 比較例における5相交流8極20スロットのモータの横断面形状と巻線配置とを示す図である。 第五の実施形態におけるモータを示す図であり、(a)は5相巻線の分割コアユニットを、(b)は7相巻線の分割コアユニットをそれぞれ示している。 図31(a)に示す第五の実施形態の分割コアユニットに変形を施した変形例を示す図であって、隣接する分割コアユニットが磁気的に分離されているモータの横断面と巻線の配置関係とを示す図である。 比較例におけるステータのスロット、歯及び巻線の横断面を示す図である。 スロット開口部側の巻線の量を多くした変形例におけるスロットと歯の形状とを示す図である。 同一スロットに異なる断面積の巻線を配置した別の変形例の構成を示す図である。 スロット開口部側の電流密度を上げ、歯の先端には飽和磁束密度の大きな軟磁性体を配置したさらに別の変形例の構成を示す図である。 従来例のモータの縦断面図である。 従来例の3相交流2極12スロットのモータの横断面図である。 図38のモータの巻線図である。 図38のモータの結線図である。 別の従来例の3相交流6極36スロットのステータの写真である。 図41のステータのスロット及び巻線の断面を示す図である。 別の従来例の3相交流4極12スロットのモータの横断面図である。 図43のモータの巻線図である。 さらに別の従来利の3相交流4極短節巻・集中巻のモータの横断面図である。 図45のモータの巻線図である。 図45の同一形状のモータで各歯が円周方向に分割された別の従来例のモータを示す図である。 図47のモータのバックヨーク部における結合部の構成例を示す図である。
符号の説明
M1 モータ(第一の実施形態)
M2 モータ(第二の実施形態)
M3 モータ(第三の実施形態)
M4 モータ(第四の実施形態)
M5,M51,M52 モータ(第五の実施形態)
S1,S11 ステータ
R1,R11,R12 ロータ
S1A,S1B,S1C,S1D 分割コアユニット
390,400,410,420 スロット
801,802・・・・,81C 巻線
821,822・・・・,83C 歯
842,840,848,843 分割コア

Claims (23)

  1. 複数の歯を有するステータコアに巻線を施してなるステータと、前記ステータと同軸に対向配置されるロータとを備えたモータにおいて、
    前記ステータコアは、周方向にそれぞれ電気角で(360°−1歯ピッチ)以上の大きさを有する軟磁性体からなる複数の分割コアに分割され、
    前記各分割コアは、それぞれ巻線が巻回されることにより分割コアユニットを形成し、
    前記ステータは、複数の前記分割コアユニットを周方向に相互に結合して構成されたことを特徴とするモータ。
  2. 前記各分割コアの周方向端部は、隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成され、
    前記複数の分割コアユニットは、各々の分割コアの周方向端部に形成された前記凹凸形状を互いに嵌合することにより結合されたことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記各分割コアは、電磁鋼板を成形したコアシートを複数積層して形成されるものであって、前記各コアシートの周方向端部を積層方向に不揃いに配置して積層することにより前記凹凸形状が形成され、
    前記各分割コアは、前記凹凸形状の嵌合部を接合することにより互いに結合されたことを特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 前記各分割コアの前記凹凸形状による嵌合部には、前記各周方向端部同士の突き合わせ位置が周方向に3種類以上存在することを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ。
  5. 前記各分割コアにおける前記凹凸形状は、ロータ軸方向、周方向、及び径方向のうち、2種類以上の方向に凹凸状をなしていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載のモータ。
  6. 前記各分割コアは、その外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、周方向端部が周方向と径方向と軸方向とを合成した斜め方向の形状を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載のモータ。
  7. 前記各分割コアは、その周方向端部が径方向に傾斜するテーパ状に形成されたことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一つに記載のモータ。
  8. 前記各分割コアは、その外周部がロータ軸方向に凹凸形状をなしていると共に、隣接する前記各分割コアの周方向端部同士を相互に嵌合させる時に最初に重なり合う端部が肉薄に形成されたことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一つに記載のモータ。
  9. 前記分割コアは、その周方向端部に電気絶縁処理が施されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一つに記載のモータ。
  10. 前記各分割コアユニットに巻回される巻線は、周方向幅が電気角で360°の整数倍であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載のモータ。
  11. 前記各分割コアユニットに巻回される巻線は、前記分割コアへ直接巻回する構成であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一つに記載のモータ。
  12. 前記各分割コアユニットに巻回される巻線は、前記分割コアユニットの外部で巻回されたコイルを前記分割コアへ挿入する構成であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一つに記載のモータ。
  13. 前記各分割コアユニットの1スロット分の巻線は、前記分割コアにおけるバックヨーク部の外径側を通って巻回される鼓状巻の構成を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載のモータ。
  14. 前記ステータのバックヨーク部における円周方向磁路断面積の平均値をSaveとしたとき、前記分割コアの円周方向端から電気角で180°の位相のバックヨーク部の磁気的に有効な円周方向磁路断面積Scmは、前記平均値Saveより10%以上大きいことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一つに記載のモータ。
  15. 複数の歯を有するステータコアに巻線を施してなるステータと、前記ステータの外径側と内径側とに同軸に配置されたロータとを備えた複合モータであって、
    前記ステータコアは、周方向に電気角で180°以上の大きさを有する複数の分割コアに分割され、
    前記各分割コアは、周方向端部が隣接する他の分割コアの周方向端部と互いに嵌合可能な凹凸形状に形成され、且つそれぞれ巻線が巻回されることにより分割コアユニットを形成し、
    前記複数の分割コアユニットは、各々の分割コアの周方向端部に形成された前記凹凸形状を互いに嵌合することにより結合されたことを特徴とするモータ。
  16. 前記各分割コアの前記凹凸形状による嵌合部の周方向幅は、そのバックヨーク部の厚みの1/3以上であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一つに記載のモータ。
  17. 前記各分割コアは、相互にレーザ溶接によって結合されたことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一つに記載のモータ。
  18. 前記各分割コアの端面に巻線を案内する巻線案内部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一つに記載のモータ。
  19. 3相モータであることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一つに記載のモータ。
  20. 5相又は7相モータであることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一つに記載のモータ。
  21. 前記各分割コアは、スロットの断面形状において開口部側の円周方向幅がバックヨーク側の円周方向幅より大きいことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一つに記載のモータ。
  22. 前記各分割コアは、スロットの開口部側に配置される巻線の断面積がバックヨーク側に配置される巻線の断面積より小さいことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか一つに記載のモータ。
  23. 前記各分割コアは、前記歯のスロット開口部側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に高く、前記歯のスロット奥側の軟磁性材の飽和磁束密度が相対的に低いことを特徴とする請求項1乃至22のいずれか一つに記載のモータ。
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