JP5953389B1 - 回転電機の固定子製造方法 - Google Patents

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【課題】作業性がよく、且つ、作業時間を短縮することが可能で、固定子鉄心と固定子コイルとの絶縁保持強度が増し、振動に対する耐震性が増す回転電機の固定子及び固定子の製造方法を提供すること。【解決手段】回転電機の固定子1は、複数の分割固定子鉄心12を具備する固定子鉄心5と、分割固定子鉄心12に設けられた複数のスロット溝15の内の二つのスロット溝15に上コイル、下コイルとして重ねて装着されるマルチターンコイル21、及び、マルチターンコイルの上コイルあるいは下コイルの下層、上層に装着されるハーフターンコイル22を具備し、具備した分割固定子鉄心を含侵処理し、含侵処理した分割固定子鉄心を固定子フレームに取り付けた後に、隣接する分割固定子鉄心12に装着しているハーフターンコイル22同士を接続してマルチターンコイルを形成する固定子コイル13と、を備える構成とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の分割固定子鉄心により固定子鉄心が形成される回転電機の固定子製造方法に関する。
一般に、同期機や誘導機等の回転電機は、固定子と回転子とから構成されるが、水車発電機等のように固定子が大径となる回転電機においては、輸送を考慮して固定子鉄心を分割し、据え付け現地等で一体に組み立てができるように固定子鉄心を複数の分割固定子鉄心から構成している。
そして、このような径の大きな固定子鉄心に装着される固定子コイルとしては、導体を横長楕円形状に複数巻回し、横長六角形状に成形した後、レジン等で熱硬化・絶縁処理されたマルチターンコイルが使用され、固定子鉄心のスロット溝に、1つあるいは複数のスロット溝を跨ぎ、一方を上コイル、他方を下コイルとして、順次スロット溝に重ねて装着される。即ち、固定子鉄心には、いわゆるコイルが重ね巻で装着される。
このため、分割固定子鉄心には、それぞれの鉄心内で重ねて装着できる範囲のマルチターンコイルのみが装着されており、隣接する分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルは、据え付け現地等で分割固定子鉄心を筒状に一体に組み立てた後に装着するようにしている。
東芝レビューVol.65、No.6(2010)
ところで、マルチターンコイルは、レジン等によって絶縁・硬化され、形状が固定されているので、隣接する分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルを装着するときに、次に述べるように装着時間がかかる問題がある。
即ち、隣接する分割固定子鉄心間にマルチターンコイルを装着するには、まず、分割固定子鉄心に装着しているマルチターンコイルの内、上コイルのみが装着されているスロット溝の下層に、分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルの下コイルを挿入する必要があることから、上コイルのみを装着しているマルチターンコイルを、一旦、スロット溝から取り外す必要がある。
しかも、マルチターンコイルは、レジン等で形状が一体に固定されているので、マルチターンコイルの上コイルだけでなく、それに伴って下コイルも少しずつスロット溝から持ち上げなければならず、その結果、既に装着している多くのマルチターンコイルをスロット溝から抜き差ししなくてはならず、隣接する分割固定子鉄心間にマルチターンコイルを装着には、多くの時間がかかる問題があった。
また、マルチターンコイルのレジン処理は、コイルをスロット溝に装着する前に行われるので、コイルをスロット溝へ装着する段階では、コイルの柔軟性が著しく失われており、そのためにレジン処理を行う前に、事前にスロット溝にあったコイル寸法の調整および整形を正確に行わなければならず、その点においても、時間がかかる問題があった。
特に、レジンリッチマイカを用いてレジン処理するコイル単体含侵方式の場合は、マイカ巻平角銅線よりもガラス巻平角銅線が多く使われており、その場合、特に被覆が固くなり、作業性がよりいっそう悪くなる問題もあった。
そこで本発明は、作業性がよく、且つ、作業時間を短縮することが可能な回転電機の固定子製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の回転電機の固定子製造方法は、次のように構成されている。
本発明の一態様として、固定子の製造方法は、複数のスロット溝が形成された分割固定子鉄心に、1つあるいは複数のスロット溝を跨ぎ、一方を上コイル、他方を下コイルとなるように、スロット溝の上層、下層に順次マルチターンコイルを重ねて装着すると共に、
前記マルチターンコイルの上コイル、下コイルのみが装着されるスロット溝の下層、上層に、前記マルチターンコイルと接続したハーフターンコイルの下コイル、上コイルを装着し、その後、前記マルチターンコイルとハーフターンコイルを装着した分割固定子鉄心を熱硬化性樹脂材料に浸漬して真空加熱含浸と加熱処理を行うことにより前記マルチターンコイルとハーフターンコイルを分割固定子鉄心に一体に硬化・絶縁処理させ、その後、前記分割固定子鉄心を固定子フレームに順次取り付けて筒状の固定子鉄心を構成すると共に、隣接する分割固定子鉄心に設けた、前記ハーフターンコイルのそれぞれの上コイルと下コイル、下コイルと上コイルを電気的に接続することにより、分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルを形成することを特徴とする。
本発明によれば、据え付け現地等で分割固定子鉄心を組み立てる時に、従来のように分割固定子鉄心に装着されているマルチターンコイルを抜き差しせずに、単にハーフターンコイルを電気的に接続するだけの作業で済み、作業時間を短縮できる。
また、コイルを分割固定子鉄心のスロット溝に装着する段階では、コイルは、レジン等によって硬化されていないため、従来のように事前に寸法調整、整形を正確に行う必要がなく、この点からも作業性がよく、且つ、作業時間を短縮することができる。
更には、分割固定子鉄心にマルチターンコイル、ハーフターンコイルを装着して、含侵処理を行い、分割固定子鉄心とマルチターンコイル、ハーフターンコイルを一体に絶縁硬化させるために、鉄心とコイルとの絶縁保持強度が増し、振動等に対する耐震性を増すことが可能な回転電機の固定子製造方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る回転電機の固定子の構成を一部省略して示す平面図。 同固定子に用いられる分割固定子鉄心の構成を示す断面図。 同分割固定子鉄心の要部構成を拡大して示す断面図。 同固定子の製造方法の一例を示す説明図。
以下、本発明の一実施形態について図1乃至図4を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る回転電機の固定子1の構成を一部省略して示す平面図、図2は固定子1に用いられる分割固定子鉄心12及び固定子コイル13の構成を示す断面図、図3は分割固定子鉄心12に設けられた固定子コイル13の一部構成を拡大して示す断面図、図4は固定子1の製造方法の一例を示す説明図である。
図1に示すように、固定子1は、筒状の固定子フレーム11と、この固定子フレーム11の内周面に固定される複数の分割固定子鉄心12と、それぞれの分割固定子鉄心12に形成された複数のスロット溝15と、このスロット溝15に組み込まれる固定子コイル13と、を備えている。
分割固定子鉄心12は、筒状の固定子鉄心を周方向に複数に分割したような扇状の形状をしており、この分割固定子鉄心12を固定子フレーム11に取り付け、固定することにより一体となった筒状の固定子鉄心5が構成されるようになっている。なお、分割固定子鉄心12の数は特に限定されず、一体の固定子鉄心5を構成可能であれば、その数は適宜設定可能である。また、固定子フレーム11も筒状に構成した一体のフレームに限らず、半円形あるいは扇形状の複数の分割フレームをボルト等でつなぎ合わせて構成することも可能であり、その数も適宜設定可能である。
スロット溝15は、分割固定子鉄心12の内径側に、軸方向に沿って、複数形成されている。このスロット溝15の数は3つ以上であれば特に限定されないが、本実施形態においては、スロット溝15を5つ有する場合の構成について説明する。
固定子コイル13は、分割固定子鉄心12に形成された複数のスロット溝15の内、1つのスロット溝15を挟んで二つのスロット溝15に一方を下コイル13a、他方を上コイル13bとして、順次スロット溝15の下層、上層に重ねて装着されるマルチターンコイル21と、分割固定子鉄心12に装着されたマルチターンコイル21の内、下コイル13a、上コイル13bのみが装着されるスロット溝15の上層、下層にそれぞれ上コイル、下コイルとして装着され、隣接する分割固定子鉄心の下コイル、上コイルとそれぞれ電気的に接続した時に、分割固定子鉄心間に重ねてマルチターンコイルを形成するハーフターンコイル22とから構成している。
図2を用いて、マルチターンコイル21とハーフターンコイル22の分割固定子鉄心12への取り付け関係を具体的に説明する。なお、図2の右側から左側に向かって時計回りに第1スロット溝15A、第2スロット溝15B、第3スロット溝15C、第4スロット溝15D及び第5スロット溝15Eとして以下説明する。
第1スロット溝15Aには、下層に下コイル13aとしてマルチターンコイル21の一方が配置され、上層には上コイル13bとしてハーフターンコイル22が配置される。
第2スロット溝15Bには、下層に下コイル13aとしてマルチターンコイル21の一方が配置され、上層には上コイル13bとしてハーフターンコイル22が配置される。
第3スロット溝15Cには、下層に下コイル13aとしてマルチターンコイル21の一方が配置され、上層には上コイル13bとして、第1スロット溝15Aの下層に下コイル13aとして配置されたマルチターンコイル21の他方が配置される。
第4スロット溝15Dには、下層に下コイル13aとしてハーフターンコイル22が配置され、上層には上コイル13bとして、第2スロット溝15Bの下層に下コイル13aとして配置されたマルチターンコイル21の他方が配置される。
第5スロット溝15Eには、下層に下コイル13aとしてハーフターンコイル22が配置され、上層には上コイル13bとして、第3スロット溝15Cの下層に下コイル13aとして配置されたマルチターンコイル21の他方が配置される。
なお、第1スロット溝15Aの上層に上コイル13bとして配置されたハーフターンコイル22は、分割固定子鉄心を一体に組み立てた時に、第1スロット溝15A側と隣り合う分割固定子鉄心12に形成されている第4スロット溝15Dの下層に下コイル13aとして配置されたハーフターンコイル22と電気的に接続される。第2スロット溝15Bの上層に上コイル13bとして配置されたハーフターンコイル22は、同じく第1スロット溝15A側と隣り合う分割固定子鉄心12に形成された第5スロット溝15Eの下層に下コイル13aとして配置されたハーフターンコイル22と電気的に接続される。
また、第4スロット溝15Dの下層に下コイル13aとして配置されたハーフターンコイル22は、第5スロット溝15E側と隣り合う分割固定子鉄心12に形成された第1スロット溝15Aの上層に上コイル13bとして配置されたハーフターンコイル22と電気的に接続される。更に、第5スロット溝15Eの下層に下コイル13aとして配置されたハーフターンコイル22は、同じく第5スロット溝15E側と隣り合う分割固定子鉄心12に形成された第2スロット溝15Bの上層に上コイル13bとして配置されたハーフターンコイル22と電気的に接続される。
図3に示すように、固定子コイル13を構成するマルチターンコイル21及びハーフターンコイル22は、一例として平角銅線31にマイカ基材の絶縁テープを捲回し、絶縁部32を構成する所謂マイカ巻平角銅線が使用され、スロット溝15に装着後は、樹脂材料33によって分割固定子鉄心12とマルチターンコイル21、ハーフターンコイル22とは、一体に硬化固定され、絶縁処理が施される。
なお、34は、スロット溝15に装着した固定子コイル13であるマルチターンコイル21、あるいは、ハーフターンコイル22の上コイル13b、下コイル13aを保持する磁性楔である。
次に、このように構成された固定子1の製造方法を、図4を用いて説明する。
図4に示すように、先ず、分割固定子鉄心12に形成されたそれぞれのスロット溝15に、図2で説明したようにマルチターンコイル21及びハーフターンコイル22を挿入する(ステップST1)。次に、マルチターンコイル21及びハーフターンコイル22を取りつけた分割固定子鉄心12に絶縁処理を施す(ステップST2)。
具体的には、タンク200内に満たした液状の熱硬化性エポキシ樹脂等の樹脂材料210にマルチターンコイル21及びハーフターンコイル22を装着した分割固定子鉄心12を浸漬させる。併せて、真空ポンプ220等によりタンク200内を減圧し、真空加圧浸漬によって分割固定子鉄心12とマルチターンコイル21及びハーフターンコイル22間に樹脂材料33を含浸させる。
次に、樹脂材料33が含浸した分割固定子鉄心12を加熱処理し、樹脂材料33によって分割固定子鉄心12とマルチターンコイル21及びハーフターンコイル22とが一体に硬化固定され、絶縁処理される。なお、これらの工程については、製造工場等において行われるが、回転電機が大型の場合においては、含侵絶縁処理した分割固定子鉄心12を据え付け現地等へ搬送した後に、以下の工程が行われる。
搬送された複数の分割固定子鉄心12は、固定子フレーム11の内周面に取り付けられ、筒状の一体の固定子鉄心5に組み立てられる(ステップST3)。固定子フレーム11への取り付けは、例えば、ボルトや溶接等により行われる。なお、固定子フレーム11は、先に述べたように分割フレームで構成してもよい。
次に、ハーフターンコイル22の端部を覆っている樹脂材料を除去し、分割固定子鉄心12に装着している下コイル13a、上コイル13bを、隣り合う分割固定子鉄心12に装着しているハーフターンコイル22の上コイル13b、下コイル13aと、電気的に接合し、分割固定子鉄心12間を渡るマルチターンコイルを形成する(ステップST4)。なお、接合は、例えば、溶接体240を用いて銀ロー溶接等により行われ、接合された接続部には、絶縁テープの捲回や、絶縁樹脂材料の塗布等によって絶縁処理が行われる。これらの工程により、回転電機の固定子1が完成する。
このように構成された回転電機の固定子1によれば、それぞれの分割固定子鉄心12にマルチターンコイル21とハーフターンコイル22を装着した後に、それぞれの分割固定子鉄心12を固定子フレームに取り付け、筒状に一体に組み立て、その後、隣り合う分割固定子鉄心12のハーフターンコイル22同士を電気的に接続してマルチターンコイルを形成する構成であるため、従来のような分割固定子鉄心12の組み立て後に、スロット溝15に挿入しているマルチターンコイルを抜き差しする必要がなくなり、ハーフターンコイルを電気的に接続するものの、従来に比べ、格段に作業性が良い。また、マルチターンコイル21とハーフターンコイル22は、絶縁テープを平角銅線31に捲回した柔軟な状態で、分割固定子鉄心12のスロット溝15へ挿入するために、従来のようなマルチターンコイルの事前の寸法調整や整形作業が簡略化でき、この点からも作業時間の短縮及び作業性を向上することが可能となる。
また、分割固定子鉄心12にマルチターンコイル21とハーフターンコイル22を取りつけた後に、熱硬化性樹脂材料を用いて真空加圧含浸処理及び加熱・絶縁処理を行うため、当該熱硬化性樹脂材料を介して分割固定子鉄心12とマルチターンコイル21及びハーフターンコイル22とが強固に一体に固定される。その結果、分割固定子鉄心12とマルチターンコイル21とハーフターンコイル22間の保持強度が増し、振動等に対する耐震性を増加させることが可能となる。
なお、分割固定子鉄心12の組み立て後に、ハーフターンコイル22同士を電気的に接続するが、従来も隣接する分割固定子鉄心を渡るマルチターンコイルを装着した後に、既に装着しているマルチターンコイルと電気的に接続する必要があり、作業性としては、ほぼ同じである。
上述したように本発明の一実施形態は、分割固定子鉄心12のスロット溝15にマルチターンコイル21と隣接する分割固定子鉄心間を渡るハーフターンコイル22を重ねて装着した後、その装着した状態で含侵処理し、マルチターンコイル21とハーフターンコイル22とを一体に硬化・絶縁処理させた分割固定子鉄心12を複数個作り、作った複数の分割固定子鉄心12を固定子フレーム11に取り付けて筒状の一体の固定子鉄心を製作すると共に、隣接する分割固定子鉄心間を渡るハーフターンコイル22を電気的に接続してマルチターンコイル21を形成するようにしたので、従来のように、既に分割固定子鉄心のスロット溝に組み込んでいるマルチターンコイルを抜き先する必要がなく、しかも、分割固定子鉄心のスロット溝へマルチターンコイル、ハーフターンコイルを装着する時には、レジン処理されていない柔軟性のある状態で装着されるため、従来のような事前の正確な寸法調整や成形作業が簡略化され、作業性がよく、且つ、作業時間を短縮することが可能となる。
更に、分割固定子鉄心とマルチターンコイル、ハーフターンコイルを含侵処理で一体に絶縁硬化させるために、鉄心とコイルとの絶縁保持強度が増し、振動に対する耐震性を増すことが可能となる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではない。上述した例では、固定子コイル13は、マルチターンコイル21及びハーフターンコイル22の双方の絶縁部32にマイカ基材の絶縁テープを用いる構成を説明したがこれに限定されない。
例えば、ハーフターンコイル22は、絶縁部32としてレジンを含有するガラス基板の絶縁テープを平角銅線31に捲回し、その後、加圧・加熱処理を行って硬化させることで構成したガラス巻平角銅線としてもよい。このような構成とすることで、ハーフターンコイル22をスロット溝15へ取りつける作業性は若干低下するものの、事前にマルチターンコイルと共に、工場内等でスロット溝15に配置されるため、作業性の低下が少ない。
また、ガラス巻平角銅線をハーフターンコイル22に用いた場合には、ハーフターンコイル22の強度が増加することから、分割固定子鉄心12の組み立て後にハーフターンコイル22同士を電気的に接続するときに、ハーフターンコイル22の取り扱い及び溶接熱による損傷を軽減することが可能となる。 また、上述した例では、スロット溝15は、第1スロット溝15A乃至第5スロット溝15Eを有する構成を説明したがこれに限定されない。スロット溝15は、少なくとも3つ以上が分割固定子鉄心12に設けられる構成とすることで、マルチターンコイル21及びハーフターンコイル22を用い、分割固定子鉄心12を組み立てた後にハーフターンコイル22同士を接続することが可能となる。結果、上記実施形態と同一の効果を奏する。
また、上述した例では、固定子1は、固定子フレーム11を有する構成を説明したがこれに限定されず、直接分割固定子鉄心12を一体に組み立てることで一の固定子鉄心5を構成してもよい。さらに、上述した例では、マルチターンコイル21は、一つ置きのスロット溝15の下層に下コイル13a及び上層に上コイル13bとして配置する構成を説明したがこれに限定されず、隣り合うスロット溝15に設けられる構成や、2つ置きのスロット溝15に設けられる構成であってもよい。この他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 固定子鉄心と、この固定子鉄心に装着される固定子コイルとからなる回転電機の固定子において、
前記固定子鉄心は、複数のスロット溝が形成された複数の分割固定子鉄心を固定子フレームに取り付けて筒状に構成され、
前記固定子コイルは、前記分割固定子鉄心のスロット溝の内、1つあるいは複数のスロット溝を跨ぎ、一方を上コイル、他方を下コイルとして、順次スロット溝の上層、下層に重ねて装着されるマルチターンコイルと、
前記分割固定子鉄心に装着されたマルチターンコイルの上コイル、下コイルのみが装着されるスロット溝の下層、上層にそれぞれ下コイル、上コイルとして装着され、前記分割固定子鉄心を組み立てた後、隣接する分割固定子鉄心のそれぞれの上コイル、下コイルと電気的に接続することにより、分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルを形成するハーフターンコイルとから構成した
ことを特徴とする回転電機の固定子。
[2] 前記分割固定子鉄心は、前記マルチターンコイル及びハーフターンコイルを装着した状態で熱硬化性樹脂材料に浸漬され、真空加圧含浸を行い、且つ、加熱処理を行うことによって前記マルチターンコイル及びハーフターンコイルを一体に硬化し、絶縁処理が施されることを特徴とする[1]に記載の回転電機の固定子。
[3]
前記マルチターンコイル及び前記ハーフターンコイルは、マイカ基材の絶縁テープを平角銅線に捲回することで構成されることを特徴とする[1]に記載の回転電機の固定子。
[4]
前記マルチターンコイルは、マイカ基材の絶縁テープを平角銅線に捲回することで構成され、
前記ハーフターンコイルは、レジンを含有するガラス基材の絶縁テープを平角銅線に捲回し、加圧及び加熱処理を行うことで構成されることを特徴とする[1]に記載の回転電機の固定子。
[5] 複数のスロット溝が形成された分割固定子鉄心に、1つあるいは複数のスロット溝を跨ぎ、一方を上コイル、他方を下コイルとなるように、スロット溝の上層、下層に順次マルチターンコイルを重ねて装着すると共に、
前記マルチターンコイルの上コイル、下コイルのみが装着されるスロット溝の下層、上層に、前記マルチターンコイルと接続したハーフターンコイルの下コイル、上コイルを装着し、
その後、前記マルチターンコイルとハーフターンコイルを装着した分割固定子鉄心を熱硬化性樹脂材料に浸漬して真空加熱含浸と加熱処理を行うことにより前記マルチターンコイルとハーフターンコイルを分割固定子鉄心に一体に硬化・絶縁処理させ、
その後、前記分割固定子鉄心を固定子フレームに取り付けて筒状の固定子鉄心を構成すると共に、
隣接する分割固定子鉄心に設けた、ハーフターンコイルのそれぞれの上コイルと下コイル、下コイルと上コイルを電気的に接続することにより、分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルを形成する
ことを特徴とする回転電機の固定子製造方法。
[6] 前記マルチターンコイル及び前記ハーフターンコイルは、マイカ基材の絶縁テープを平角銅線に捲回することで構成されることを特徴とする[5]に記載の回転電機の固定子製造方法。
[7] 前記マルチターンコイルは、マイカ基材の絶縁テープを平角銅線に捲回することで構成され、
前記ハーフターンコイルは、レジンを含有するガラス基材の絶縁テープを平角銅線に捲回し、加圧及び加熱処理を行うことで構成されることを特徴とする[5]に記載の回転電機の固定子製造方法。
1…固定子、5…固定子鉄心、11…固定子フレーム、12…分割固定子鉄心、13…固定子コイル、13a…下コイル、13b…上コイル、15…スロット溝、15A…第1スロット溝、15B…第2スロット溝、15C…第3スロット溝、15D…第4スロット溝、15E…第5スロット溝、21…マルチターンコイル、22…ハーフターンコイル、31…平角銅線、32…絶縁部、33…樹脂材料、34…磁性楔、200…タンク、210…液状の樹脂材料、220…真空ポンプ。

Claims (3)

  1. 複数のスロット溝が形成された分割固定子鉄心に、1つあるいは複数のスロット溝を跨ぎ、一方を上コイル、他方を下コイルとなるように、スロット溝の上層、下層に順次マルチターンコイルを重ねて装着すると共に、
    前記マルチターンコイルの上コイル、下コイルのみが装着されるスロット溝の下層、上層に、前記マルチターンコイルと接続したハーフターンコイルの下コイル、上コイルを装着し、
    その後、前記マルチターンコイルとハーフターンコイルを装着した分割固定子鉄心を熱硬化性樹脂材料に浸漬して真空加熱含浸と加熱処理を行うことにより前記マルチターンコイルとハーフターンコイルを分割固定子鉄心に一体に硬化・絶縁処理させ、
    その後、前記分割固定子鉄心を固定子フレームに取り付けて筒状の固定子鉄心を構成すると共に、
    隣接する分割固定子鉄心に設けた、ハーフターンコイルのそれぞれの上コイルと下コイル、下コイルと上コイルを電気的に接続することにより、分割固定子鉄心間を渡るマルチターンコイルを形成する
    ことを特徴とする回転電機の固定子製造方法。
  2. 前記マルチターンコイル及び前記ハーフターンコイルは、マイカ基材の絶縁テープを平角銅線に捲回することで構成されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子製造方法。
  3. 前記マルチターンコイルは、マイカ基材の絶縁テープを平角銅線に捲回することで構成され、
    前記ハーフターンコイルは、レジンを含有するガラス基材の絶縁テープを平角銅線に捲回し、加圧及び加熱処理を行うことで構成されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子製造方法。
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