JP2009230027A - 静電荷現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芯材、及び該芯材の表面を被覆する樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層は、含窒素(メタ)クリル酸エステル及び脂環式(メタ)クリル酸エステルを含む共重合体を含有するキャリアと、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む結着樹脂を含有し、該非晶性ポリエステル樹脂は、アルキルコハク酸若しくはその酸無水物、又はアルケニルコハク酸若しくはその酸無水物を含有し、結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステル樹脂であるトナーと、を含有することを特徴とする静電荷現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置。
【選択図】なし
Description
前記トナーの定着温度を低くする手段としては、トナー用樹脂(結着樹脂)のガラス転移温度を低くする技術が一般的に行われているが、粉体の凝集(ブロッキング)の発生防止と低温定着性とを両立させる手段として、結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂として用いる方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、トナー定着可能温度の低下は、同じ消費電力においてもより高速でのプリントが可能となる。それに伴い、プロセス速度も高速化し、現像手段内でのストレスはよりいっそう強くなっている。さらに、機械の小型化も時代の流れであり、現像手段の小型化およびそれに伴う現像剤保持体の小径化が進むことにより、これまでと同じプリント速度であっても、現像剤保持体の回転数は上昇し、やはり現像手段内でのストレスは従来にくらべより強くなる。
このようなトナーの固着は、トナーが高速で現像手段、層形成部材・現像剤保持体などと摺擦されることにより発生すると考えられる。特に機械的強度の低い結晶性樹脂がトナー表面に露出していると、より固着が発生しやすくなる。
すなわち、請求項1に係る発明は、
芯材、及び該芯材の表面を被覆する樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層は、含窒素アクリル酸エステル若しくは含窒素メタクリル酸エステル、及び脂環式アクリル酸エステル若しくは脂環式メタクリル酸エステルを含む共重合体を含有するキャリアと、
非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む結着樹脂を含有し、該非晶性ポリエステル樹脂は、少なくともアルキルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステル、又はアルケニルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステルを含有し、結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステル樹脂であるトナーと、
を含有することを特徴とする静電荷現像用現像剤である。
前記共重合体は、前記樹脂被覆層における含窒素アクリル酸エステル又は含窒素メタクリル酸エステルの含有量が0.2mol%以上5mol%以下であり、前記樹脂被覆層における脂環式アクリル酸エステル又は脂環式メタクリル酸エステルの含有量が85mol%以上99.8mol%以下であるであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用現像剤である。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数10以上12以下のジカルボン酸及び炭素数4以上9以下のジオールを反応させて得られる結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用現像剤である。
前記非晶性ポリエステル樹脂は、3価以上の多価カルボン酸及びその無水物、又は3価以上の多価アルコールを含有する非線状ポリエステル樹脂と、3価以上の多価カルボン酸及びその無水物、及び3価以上の多価アルコールを含有しない線状ポリエステル樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用現像剤である。
画像形成装置に脱着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための現像剤を収納し、
前記現像剤は、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤カートリッジである。
請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体表面上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像用現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
静電潜像保持体、前記静電潜像保持体を帯電する帯電手段、及び前記静電潜像保持体表面上に残存したトナーを除去するためのトナー除去手段からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を備え、
画像形成装置に脱着されることを特徴とするプロセスカートリッジである。
静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像を現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
前記静電潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を含み、
前記現像剤は、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置である。
現像手段に内蔵される現像剤保持体の周速が300mm/sec以上であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、トナー固着の発生を長期に渡り抑制するという効果が顕著になり、より長期の使用に耐えられる。
請求項4に係る発明によれば、定着性が向上する。
請求項6に係る発明によれば、低温定着性を有し、トナー固着の発生を長期に渡り抑制し、画像欠陥を発生させないプロセスカートリッドを提供することができる。
請求項8に係る発明によれば、低温定着性を有し、トナー固着の発生を長期に渡り抑制し、画像欠陥を発生させずに高速運転をすることができる。
<静電荷現像用現像剤>
本実施形態の静電荷現像用現像剤(以下、単に「現像剤」と略す場合がある。)は、芯材、及び該芯材の表面を被覆する樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層が、含窒素アクリル酸エステル若しくは含窒素メタクリル酸エステル、及び脂環式アクリル酸エステル若しくは脂環式メタクリル酸エステルを含む共重合体を含有するキャリア(以下、単に「特定キャリア」と略す場合がある。)と、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む結着樹脂を含有し、該非晶性ポリエステル樹脂が、アルキルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステル、又はアルケニルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステルを含有し、結晶性ポリエステル樹脂が、脂肪族ポリエステル樹脂であるトナー(以下、単に「特定トナー」と略す場合がある。)と、を含有することを特徴とする。
特定トナーは、結晶性ポリエステル樹脂と共に、少なくともアルキルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステル、又はアルケニルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステルを含有する非晶性ポリエステル樹脂を使用することにより、結晶性ポリエステル樹脂による低温定着性能を阻害することなく、結晶性ポリエステル樹脂をトナーの表面に露出させることを抑制することができる。これは、アルキル基もしくはアルケニル基と脂肪族ポリエステルが構造的に類似しており、比較的親和性が高いため、結晶性ポリエステル樹脂が非晶性ポリエステル樹脂と混ざり合い、トナー作製工程での結晶性ポリエステル樹脂のトナー表面への露出や結晶性樹脂の脱離を防ぐことができるためである。アルキルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステル、又はアルケニルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステルを含む結着樹脂を含有しない非晶性ポリエステルを使用すると、トナー作製工程において、結晶性ポリエステル樹脂がトナー表面に偏在したり、場合によっては、結晶性樹脂が単独の粒子を形成するなどして、トナー固着を誘発しやすくなるのみならず、低温定着性をも阻害することになる。
先ず、特定トナーから説明する。
特定トナーは、少なくとも結着樹脂を含有し、必要に応じて、離型剤、着色剤、無機粒子等の添加剤を含んでもよい。特定トナーについて、各構成成分に分けて詳細に説明する。
結着樹脂は、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を含有し、必要に応じてその他の樹脂を含有してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂とは、JIS K7121−1987における示差走査熱量測定(DSC)において、ガラス転移に対応した階段状の吸熱量変化(すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインから離れ、新しいベースラインに移行する変化)の他に、結晶融点に対応した吸熱ピーク(すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインから離れ吸熱ピークを有し再度ベースラインに戻る変化)を示さないポリエステル樹脂を意味する。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコールも使用することができる。
なお、酸価の測定は、JIS K0070−1992の電位差滴定法により測定される。以下もこれに準ずる。
また、JIS K0070により測定した水酸基価は5から40mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステル樹脂であり、トナーの結着樹脂として画像光沢度の向上と安定化及び低温定着性向上のために使用される。結晶性ポリエステル樹脂は、2価の酸(ジカルボン酸)成分と2価のアルコール(ジオール)成分とから合成されるものであり、JIS K7121−1987における示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化(すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインからはなれ新しいベースラインに移行する変化)を示すものではなく、明確な吸熱ピークを示す(DSC曲線がそれまでのベースラインから離れ吸熱ピークを有し、再度ベースラインに戻る)ものを指す。また、結晶性ポリエステル樹脂の主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合、この共重合体も結晶性ポリエステル樹脂と呼ぶ。
また、結着樹脂には、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂の他に、その他の樹脂を併用することができる。その他の樹脂としては、その他の非晶性樹脂、その他の結晶性樹脂が挙げられる。
具体的には、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類;などの単量体の重合体、これらを2種以上組み合せて得られる共重合体又はこれらの混合物を挙げることができ、さらにはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物やこれらの共存下でビニル系単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等も使用できる。中でも、帯電性や定着性の観点で、スチレンアクリル共重合樹脂、特にスチレンブチルアクリレート共重合樹脂が好ましい。
前記THF不溶分の測定方法は、10質量%程度の濃度となるように樹脂をTHFに溶解し、メンブランフィルター等で濾過し、フィルター残留分を乾燥し質量を測定することにより求めることができる。
本実施形態のトナーには、必要に応じて離型剤を含有してもよい。該離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス類;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類;ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、モノステアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリド、ペンタエリスリトールテトラベヘネート等の高級脂肪酸と単価または多価低級アルコールとのエステルワックス類;ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジステアリン酸ジグリセリド、テトラステアリン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸と多価アルコール多量体とからなるエステルワックス類;ソルビタンモノステアレート等のソルビタン高級脂肪酸エステルワックス類;コレステリルステアレート等のコレステロール高級脂肪酸エステルワックス類等が挙げられる。
本発明において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。
離型剤の添加量が前記範囲より少ないと、定着時に定着部材からの離型性が不足し、オフセットが発生しやすくなる場合がある。
逆に離型剤の添加量が前記範囲より多いと、発色性の悪化や透明性の低下などの弊害が生じやすくなる。
本実施形態のトナーは、必要に応じて着色剤を含む。
着色剤としては、特に制限は無く、公知の着色剤が用いられる。具体的には、例えば、以下の着色剤が挙げられる。
特定トナーには、前記成分以外にも、更に必要に応じて帯電制御剤、外添剤等の種々の成分を添加することができる。
無機粒子は、一般に流動性を向上させる目的で使用される。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セイウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
無機粒子の1次粒子径は、1から1000nmが好ましく、その添加量は、トナー100質量部に対して0.01から20質量部外添するのが好ましい。
トナーの体積平均粒径としては、1.0μm以上20μm以下が好ましく、2.0μm以上8.0μm以下がより好ましく、4.0μm以上8.0μm以下がさらに好ましい。また個数平均粒径としては、10μm以下が好ましく、2.0μm以上8.0μm以下がより好ましく、4.0μm以上8.0μm以下がさらに好ましい。
トナーの製造方法としては、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法などの、酸性やアルカリ性の水系媒体中でトナーを生成する湿式製法で製造されることが好適であるが、特に凝集合一法が好ましい。
―分散液の調製―
前記の凝集合一法においては、例えば、樹脂粒子分散液(樹脂シリカ粒子分散液)と、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液とを準備する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水;アルコール類;などが挙げられるが、水のみであることが望ましい。
また、これとは別に、樹脂粒子分散液の調製方法としては、例えば、転相乳化法を用いることもできる。転相乳化法は、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な有機溶剤中に溶解させ、必要に応じて中和剤や分散安定剤を添加して、攪拌下にて、水系溶媒を滴下して、乳化粒子を得た後、樹脂粒子分散液中の有機溶媒を除去し、乳化液(樹脂粒子分散液)を得る方法である。このとき、中和剤や分散安定剤の投入順は変更してもよい。
また、水溶性有機溶媒は添加されるイオン交換水に混合するだけでなく、樹脂溶解液中に添加して使用しても構わない。水溶性有機溶媒を添加する場合には、樹脂と樹脂溶解溶媒との濡れ性を調整することができ、また、樹脂溶解後の液粘度を低下させる機能が期待できる。
また、分散剤として、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム等の固体微粉末も用いることができる。
前記界面活性剤の例としては、後述する着色剤分散液に用いられるものに準じたものを使用することができる。
樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700堀場製作所製)で測定することができる。
また、極性を有するイオン性界面活性剤を用い、既述したようなホモジナイザーを用いて水系溶媒中に分散し、着色剤粒子分散液を作製することができる。
前記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
前記凝集工程においては、まず得られた結晶性樹脂粒子の分散液、非晶性樹脂粒子の分散液及び着色剤分散液等を混合して混合液とし、非晶性樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱して凝集させ、凝集粒子を形成する。凝集粒子の形成は、攪拌下、混合液のpHを酸性にすることによってなされる。pHとしては、2以上7以下の範囲が望ましく、2.2以上6以下の範囲がより望ましく、2.4以上5以下の範囲がさらに望ましい。この際、凝集剤を使用することも有効である。
用いられる凝集剤は、前記分散剤に用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩の他、2価以上の金属錯体を好適に用いることができる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減でき、帯電特性が向上するため特に望ましい。
前記凝集粒子が所望の粒径になったところで、非結晶性樹脂粒子を追添加することで、コア凝集粒子の表面を非結晶性樹脂で被覆した構成のトナーを作製してもよい。この場合、結晶性樹脂がトナー表面に露出しにくくなるため、追添加する非晶性樹脂粒子は高分子量の非晶性樹脂粒子とすることが望ましい。追添加する場合、追添加前に凝集剤を添加したり、pH調整を行ってもよい。
融合工程においては、前記凝集工程に準じた攪拌条件下で、凝集粒子の懸濁液のpHを3以上9以下の範囲に上昇させることにより凝集の進行を止め、前記高分子量の非晶性樹脂のガラス転移温度または結晶性樹脂の融点以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。前記加熱の時間としては、融合がされる程度行えばよく、0.5時間以上10時間以下程度行えばよい。
以上のようにして得られたトナー粒子に、必要に応じて外添剤及びその他の添加剤を混合することでトナーが得られる。混合は、例えば、V型ブレンダーやヘンシェルミキサーやレディゲミキサー等の公知の混合機によって行うことができる。
特定キャリアは、芯材、及び該芯材の表面を被覆する樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層が、含窒素アクリル酸エステル若しくは含窒素メタクリル酸エステル、及び脂環式アクリル酸エステル若しくは脂環式メタクリル酸エステルを含む共重合体を含有する。また、芯材としては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。
キャリアの芯材は、その体積電気抵抗が「1×107.5Ω・cm」以上「1×109.5Ω・cm」以下であることが好ましい。この体積電気抵抗が「1×107.5Ω・cm」未満であると、繰り返し複写によって、現像剤中のトナー濃度が減少した際に、キャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう場合がある。一方、体積電気抵抗が「1×109.5Ω・cm」より大きくなると、際立ったエッジ効果や擬似輪郭等の画質に悪影響を及ぼす場合がある。
樹脂被覆層は、含窒素(メタ)アクリル酸エステル及び脂環式(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体を含有する。
式(I):鉄量率(atomic%)=AFe/(AC+AO+AFe)×100
式(II):被覆率(%)={1−(キャリアの鉄量率)/(磁性体粒子単体の鉄量率)}×100
平均膜厚(μm)=[キャリア1個当たりの被覆樹脂量(導電剤等の添加物もすべて含む)/キャリア1個当たりの表面積]÷樹脂被覆層の平均比重=[4/3π・(d/2)3・ρ・WC]/[4π・(d/2)2]÷ρC
=(1/6)・(d・ρ・WC/ρC)
被覆樹脂層には、抵抗を制御するためなどの目的で、必要に応じて導電剤を含むのが好ましい。
導電剤として具体的には例えば、金、銀、銅等の金属粒子;カーボンブラック;ケッチェンブラック;アセチレンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化物粒子;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子;などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50〜250ml/100g程度であるカーボンブラックが、製造安定性に優れて好ましい。
また導電剤の体積電気抵抗は、磁性体粒子の体積電気抵抗と同様にして測定する。
例えば、磁性体粒子を被覆樹脂層形成用液に浸漬する浸漬法、被覆樹脂層形成用液を磁性体粒子の表面に噴霧するスプレー法、磁性体粒子を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆樹脂層形成用液と混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、等が挙げられる。これらの中でも、実施の形態においては、ニーダーコーター法が好ましい。
キャリアの体積平均粒径は、15μm以上50μm以下が好ましく、より好ましくは25μm以上40μm以下である。キャリアの体積平均粒径が15μmより小さいと、キャリア汚染が悪化する可能性がある。またキャリアの体積平均粒径が50μmより大きいと、攪拌によるトナー劣化が顕著となる可能性がある。
式(III):SF1=100π×(ML)2/(4×A)
ここで、MLはキャリア粒子の最大長、Aはキャリア粒子の投影面積である。なお、キャリア粒子の最大長と投影面積は、スライドガラス上にサンプリングしたキャリア粒子を光学顕微鏡により観察し、ビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEX III、NIRECO社製)に取り込んで、画像解析を行うことにより求めたものである。この際のサンプリング数は100個以上で、その平均値を用いて、式(III)に示す形状係数を求める。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。実施の形態においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
キャリアの体積電気抵抗が1×1015Ω・cmを超える場合、高抵抗になり、現像時に現像電極として働きにくくなるため、特にベタ画像部で該エッジ効果が出るなど、ソリッド再現性が低下する場合がある。一方、1×107Ω・cm未満の場合、低抵抗になるため、現像剤中のトナー濃度が低下した時に現像ロールからキャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう不具合が発生しやすくなる場合がある。
またキャリアの体積電気抵抗は、磁性体粒子の体積電気抵抗と同様にして測定を行う。
次に、本実施形態の静電荷像現像用現像剤カートリッジ(以下、単に「カートリッジ」と略す場合がある)について説明する。カートリッジは、画像形成装置に脱着され、少なくとも、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための現像剤を収納し、現像剤が既述した本実施形態の現像剤であることを特徴とする。
なお、現像手段18中及びカートリッジ28中に収納される現像剤は、本実施形態の現像剤である。
感光体としては例えば、単層構造の感光体又は多層構造の感光体等を用いることができる。また感光体の材質としては、セレンやアモルファスシリコン等の無機感光体や、有機感光体等が考えられる。
露光手段としては、例えば、半導体レーザー及び走査装置の組み合わせ、光学系により構成されたレーザー走査書き込み装置、あるいは、LEDヘッドなど、従来公知の露光手段を使用することができる。均一で、解像度の高い露光像を作るという好ましい態様を実現させるためには、レーザー走査書き込み装置又はLEDヘッドを使うことが好ましい。
具体的には、例えば、芯金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した加熱ロールと、芯金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ロールとからなる熱ロール定着装置や、そのロールとロールとの組み合わせを、ロールとベルトとの組み合わせ、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置が使用できる。
まず、本実施例における物性値の測定方法について説明する。
(1)分子量の測定
分子量分布は以下の条件で行った。東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を用い、カラムはTSK gel, SuperHM−H(6.0mmID×15cm×2)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、検量線はA−500、F−1、F−10、F−80、F−380、A−2500、F−4、F−40、F−128、F−700の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
トナー粒度及び粒度分布測定は、測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加した。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して、前述のようにして体積平均粒径D50vを求めた。測定する粒子数は50000であった。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定する。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径dとする
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度、及び結晶性ポリエステル樹脂の融点は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC60、自動接線処理システム付き)を用い、室温から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定し、各極大ピークより求めた。
なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とし、融点は吸熱ピークの頂点の温度とした。
(非晶性ポリエステル樹脂分散液(1)〜(8)の調製)
攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、表1に示す材料組成比(部)にて各材料を投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、表1に示す触媒を加え、窒素ガス気流下約195℃で約6時間撹拌反応させ、さらに温度を約240℃に上げて約6.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間攪拌反応させて、淡黄色〜黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂(1)〜(8)を得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂(1)〜(8)の重量平均分子量、およびガラス転移温度、分散された非晶性ポリエステル樹脂(1)〜(8)の粒子の体積平均粒径を表2に示す。
表3に示す材料組成比(部)にて各材料をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下、220℃まで加熱し、6時間脱水縮合反応を行うことで、結晶性ポリエステル樹脂(a)〜(c)を得た。ついでこの結晶性ポリエステル樹脂(a)〜(c)80部および脱イオン水720部をステンレスビーカーに入れ、温浴につけ、98℃に加熱する。結晶性ポリエステル樹脂(a)〜(c)が溶融した時点で、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて7000rpmで攪拌する。ついでアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK;20質量%)1.8部を滴下しながら、乳化分散を行い、結晶性ポリエステル樹脂分散液(a)〜(c)(固形分10%)を得た。
・パラフィンワックスHNP9(融点:74℃、日本精蝋社製):45部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)、ネオゲンRK):5部
・イオン交換水:200部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径が210nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(a)(離型剤濃度:20%)を調製した。
・シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):1000部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):150部
・イオン交換水:9000部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて約1時間分散して着色剤(シアン顔料)を分散させてなる着色剤分散液を調製した。着色剤分散液における着色剤(シアン顔料)の体積平均粒径は0.15μm、着色剤粒子濃度は23%であった。
丸型ステンレス製フラスコ中に、各々表5に示す材料(表5の攪拌混合する分散液の欄に記載の分散液)を入れ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した。次いで、これに凝集剤として硫酸アルミニウムの1%水溶液を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
攪拌機、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に攪拌するように攪拌機の回転数を適宜調整しながら、40℃まで、0.5℃/分で昇温し、40℃で15分保持した後、0.05℃/分で昇温しながら、10分ごとに、コールターマルチサイザー−II]型(アパーチャー径:100μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.2μmとなったところで、追加樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂分散液(表5の追加分散液の欄に記載の分散液)を3分間かけて投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを8.0にした。その後、5℃ごとにpHを8.0に調整しながら、昇温速度1℃/分で90℃まで昇温し、90℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察し、凝集粒子が十分融合した後、氷水にて冷却し、粒子を固定化させた
その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水にて十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより、トナーA〜Fを得た。また、得られたトナーの体積平均粒径を表6に示す。
〔被覆樹脂層の材料となる樹脂の製造〕
(樹脂Aの製造)
樹脂Aの製造は、以下のようにして行った。
シクロヘキシルメタクリレート(CHMA):1500部(90mol%)
ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA):8部(0.5mol%)
メチルメタクリレート(MMA):100部(9.5mol%)
ベンゼン:1600部
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN):8部
以上を混合し、60℃に加熱、8時間振盪し重合を行う。得られた反応物をメチルエチルケトンに溶解し、10倍量のヘキサンにて再沈殿を行い、樹脂Aを得た。得られた樹脂Aの重量平均分子量は110000であった。
シクロヘキシルメタクリレート(CHMA):1500部(88mol%)
ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA):30部(2.0mol%)
n−ブチルメタクリレート(nBMA):140部(10mol%)
ベンゼン:1600部
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN):8部
以上の材料を樹脂Aと同様に、反応を行い、樹脂Bを得た。得られた樹脂Bの重量平均分子量は96000であった。
シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)・・・1000部(60mol%)
メチルメタクリレート(MMA)・・・440部(40mol%)
ベンゼン・・・1600部
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)・・・7部
以上の材料を樹脂Aと同様に、反応を行い、樹脂Cを得た。得られた樹脂Cの重量平均分子量は130000であった。
シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)・・・1500部(90mol%)
ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)・・・95部(6mol%)
メチルメタクリレート(MMA)・・・45部(4mol%)
ベンゼン・・・1600部
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)・・・8部
以上の材料を樹脂Aと同様に、反応を行い、樹脂Dを得た。得られた樹脂Dの重量平均分子量は103000であった。
メチルメタクリレート(MMA)・・・460部(42mol%)
n−ブチルメタクリレート(n−BMA)・・・640部(45mol%)
ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)・・・50部(3mol%)
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)・・・7部
ベンゼン・・・1600部
以上の材料を樹脂Aと同様に、反応を行い、樹脂Eを得た。得られた樹脂Eの重量平均分子量は150000であった。
・Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm,パウダーテック株式会社製 EF−35B):1000部
・トルエン:100部
・樹脂A:25部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製):2.6部
前記材料のうち、樹脂Aをトルエンにて希釈したのち、カーボンブラックを加え、ホモジナイザーで5分間攪拌し、樹脂溶液を作成した。本樹脂溶液と磁性体粒子Aとを真空脱気型ニーダーに入れ、90℃で20分間攪拌した後、減圧してトルエンを除去し、品温が60℃になるまで冷却攪拌を行い、被覆キャリアを取り出し、75μmの篩分網で篩分し、キャリアAを得た。
・Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm,パウダーテック株式会社製 EF−35B):1000部
・トルエン:100部
・樹脂B:25部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製):2.6部
キャリアAの作製において使用した樹脂Aを樹脂Bに変更した以外、キャリアAと同様にして、キャリアBを得た
・Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm,パウダーテック株式会社製 EF−35B):1000部
・トルエン:100部
・樹脂C:25部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製):2.6部
キャリアAの作製において使用した樹脂Aを樹脂Cに変更した以外、キャリアAと同様にして、キャリアCを得た
・Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm,パウダーテック株式会社製 EF−35B):1000部
・トルエン:100部
・樹脂D:25部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製):2.6部
キャリアAの作製において使用した樹脂Aを樹脂Dに変更した以外、キャリアAと同様にして、キャリアDを得た
・Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm,パウダーテック株式会社製 EF−35B):1000部
・トルエン:100部
・樹脂E:25部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製):2.6部
キャリアAの作製において使用した樹脂Aを樹脂Eに変更した以外、キャリアAと同様にして、キャリアDを得た。
前記において製造した電子写真用トナーAを8部とキャリアAを92部とを、V型ブレンダーに投入し、40rpmにて20分混合し、現像剤Aを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーBに変更し、キャリアAをキャリアBに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Bを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーCに変更し、キャリアAをキャリアDに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Cを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーCに変更し、キャリアAをキャリアBに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Dを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーDに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Eを得た。
現像剤Aの製造において、キャリアAをキャリアCに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Fを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーEに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Gを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーFに変更し、キャリアAをキャリアDに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Hを得た。
現像剤Aの製造において、トナーAをトナーBに変更し、キャリアAをキャリアEに変更した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Iを得た。
表7に示すように、前記現像剤A〜Iをそれぞれ、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機「DocuCentre−II C7500」の改造機を用いて評価を行った。改造は単一の現像機のみに現像剤が入っている状態であっても、動作するようにし、さらに現像剤保持体の周速を200mm/sec、300mm/sec、750mm/secの範囲で変更することができるようにし、さらに静電潜像保持体の周速を150〜500mm/secの範囲で変更することができるようにしたものである。なお、使用した現像剤保持体の表面粗さRzは20μmであった。
10000枚後の画質
◎:問題なし。
○:軽度のムラなどあるが、問題ないレベル。
△:黒点・白点、濃度ムラなどが発生。問題あり。
×:重度の黒点・白点・濃度ムラ発生。問題あり。
◎:固着が未発生である。
○:軽微な固着はあるが、問題ないレベルである。
△:少量の固着が発生。問題有り。
×:多数の固着が発生。問題有り。
12 静電潜像保持体
14 帯電手段
16 静電潜像形成手段
18 現像手段
20 転写手段
26 定着手段
28 カートリッジ
32 接触部
200 画像形成装置
210 プロセスカートリッジ
212 静電潜像保持体
214 帯電手段
216 静電潜像形成手段
218 現像手段
220 転写手段
222 クリーニング手段
226 定着手段
250 記録媒体
Claims (8)
- 芯材、及び該芯材の表面を被覆する樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層は、含窒素アクリル酸エステル若しくは含窒素メタクリル酸エステル、及び脂環式アクリル酸エステル若しくは脂環式メタクリル酸エステルを含む共重合体を含有するキャリアと、
非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む結着樹脂を含有し、該非晶性ポリエステル樹脂は、少なくともアルキルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステル、又はアルケニルコハク酸若しくはその酸無水物或いはその低級アルキルエステルを含有し、結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステル樹脂であるトナーと、
を含有することを特徴とする静電荷現像用現像剤。 - 前記共重合体は、前記樹脂被覆層における含窒素アクリル酸エステル又は含窒素メタクリル酸エステルの含有量が0.2mol%以上5mol%以下であり、前記樹脂被覆層における脂環式アクリル酸エステル又は脂環式メタクリル酸エステルの含有量が85mol%以上99.8mol%以下であるであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用現像剤。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数10以上12以下のジカルボン酸及び炭素数4以上9以下のジオールを反応させて得られる結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用現像剤。
- 前記非晶性ポリエステル樹脂は、3価以上の多価カルボン酸及びその無水物、又は3価以上の多価アルコールを含有する非線状ポリエステル樹脂と、3価以上の多価カルボン酸及びその無水物、及び3価以上の多価アルコールを含有しない線状ポリエステル樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用現像剤。
- 画像形成装置に脱着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための現像剤を収納し、
前記現像剤は、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤カートリッジ。 - 請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体表面上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像用現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
静電潜像保持体、前記静電潜像保持体を帯電する帯電手段、及び前記静電潜像保持体表面上に残存したトナーを除去するためのトナー除去手段からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を備え、
画像形成装置に脱着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像を現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
前記静電潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を含み、
前記現像剤は、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置。 - 現像手段に内蔵される現像剤保持体の周速が300mm/sec以上であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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