JP2013137420A - トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、
前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、前記離型剤はエステルワックスであり、
トナーを示差熱量分析(DSC)したときの前記離型剤に由来する吸熱ピーク温度をTm1、前記結晶性ポリエステルに由来する吸熱ピーク温度をTm2、前記結晶性ポリエステルを示差熱量分析(DSC)したときの吸熱ピーク温度をCm、トナーの流出開始温度をTfbとしたとき、
Cmが55℃以上80℃以下であり、かつ、下記式(1)及び下記式(2)を満たすことを特徴とするトナー。
Tm2+12℃<Tfb<Tm2+25℃ (1)
Tm2≦Tm1≦Tm2+20℃ (2)
【選択図】なし
Description
しかし、結晶性ポリエステルと非結晶性ポリエステルとを含有するトナーは、緩い力でも隣接するトナー粒子同士が接着することがあり、定着プロセスにおいて画像品質悪化の原因となる。
この理由は明らかではではないが、前記相溶箇所の融点は結晶性ポリエステルの融点よりも低く軟化し易いことや、トナー粒子中の結晶性ポリエステル樹脂が軟らかい相溶部分に囲まれフィラー効果を発揮できず、トナー粒子が軟らかくなること等によると考えられる。
本発明は係る知見に基き完成したものである。
(1)「結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、
前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、
前記離型剤はエステルワックスであり、
トナーを示差熱量分析(DSC)したときの前記離型剤に由来する吸熱ピーク温度をTm1、前記結晶性ポリエステルに由来する吸熱ピーク温度をTm2、前記結晶性ポリエステルを示差熱量分析(DSC)したときの吸熱ピーク温度をCm、トナーの流出開始温度をTfbとしたとき、
Cmが55℃以上80℃以下であり、かつ、下記式(1)及び下記式(2)を満たすことを特徴とするトナー;
Tm2+12℃<Tfb<Tm2+25℃ (1)
Tm2≦Tm1≦Tm2+20℃ (2)」、
(2)「前記結晶性ポリエステルは、トナー粒子中に分散しており、該結晶性ポリエステルの平均分散径が、長軸径で0.1μm以上2.0μm以下であることを特徴とする前記(1)項に記載のトナー」、
(3)「前記結晶性ポリエステル樹脂のオルトジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布が、重量平均分子量(Mw)で10000〜30000、Mw/Mnが2.5〜10であることを特徴とする前記(1)項または前記(2)項に記載のトナー」、
(4)「前記結晶性ポリエステルを5重量%以上15重量%以下含有することを特徴とする前記(1)項乃至前記(3)項のいずれかに記載のトナー」、
(5)「前記非結晶性ポリエステル樹脂は、ガラス転移点が35℃以上55℃以下であることを特徴とする前記(1)項乃至(4)項のいずれかに記載のトナー」、
(6)「前記結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステルであり、前記非結晶性ポリエステル樹脂は、芳香族ポリエステルであることを特徴とする前記(1)項乃至前記(5)項いずれかに記載のトナー」、
(7)「前記エステルワックスは、モノエステルワックスであることを特徴とする前記(1)項乃至前記(6)項のいずれかに記載のトナー」、
(8)「エステルワックスを3重量%以上2重量%以下含有し、トナー粒子中のエステルワックスの平均粒径が長径で0.2μm以上2.0μmであることを特徴とする前記(1)項乃至前記(7)項のいずれかに記載のトナー」、
(9)「前記トナーは、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリエステル樹脂、及び離型剤を含むトナー材料を含有する油相の水系媒体分散液または乳化液から造粒されたトナー母粒子を有するものであることを特徴とする前記(1)項乃至前記(8)項の何れかに記載のトナー」、
(10)「前記トナー母粒子は、結晶性ポリエステル樹脂が油相を構成する有機溶媒に溶解する温度(Tm)以上に加熱されることなく作製されたものであることを特徴とする前記(9)項に記載のトナー。
(11)「前記結晶性ポリエステルの融点を(Tm2)、前記トナーの流出開始温度TfbとTm2の関係が下記式(3)を満たすことを特徴とする前記(1)項乃至前記(10)項いずれかに記載トナー;
Tm2+15℃<Tfb<Tm2+22℃ (3)
(12)「前記離型剤の融点をTm1、前記結晶性ポリエステルの融点をTm2としたとき、下記式(4)を満たすことを特徴とする前記(1)項乃至前記(11)項のいずれかに記載のトナー;
Tm2+3℃≦Tm1≦Tm2+10℃ (4)」、
(13)「前記トナーは、有機溶媒に、結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリエステル樹脂、及び、結着樹脂前駆体を含む結着樹脂成分と、離型剤と、着色剤とが溶解乃至分散されているトナー材料液に、前記結着樹脂前駆体と伸長反応または架橋反応する化合物を溶解させた油相の水系媒体分散液または乳化液中で、前記結着樹脂前駆体を架橋反応及び/又は伸長反応させ造粒されたトナー母粒子を有するものであることを特徴とする前記(1)項乃至前記(12)項の何れかに記載のトナー」、
(14)「前記(1)項乃至前記(13)項のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤」、
(15)「前記(14)項に記載の現像剤が充填されてなることを特徴とする現像剤入り容器」、
(16)「静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記トナーが、前記(1)項乃至前記(13)項のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ」、
(17)「静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、画像形成装置はプロセス線速が300mm/s以上1500mm/s以下であり、前記トナーが、前記(1)項乃至前記(13)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置」、
(18)「静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記トナーが、前記(1)項乃至前記(13)項のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法」。
本発明のトナーは、結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有し、前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、前記離型剤はエステルワックスであり、
トナーを示差熱量分析(DSC)したときの前記離型剤に由来する吸熱ピーク温度をTm1、前記結晶性ポリエステルに由来する吸熱ピーク温度をTm2、前記結晶性ポリエステルを示差熱量分析(DSC)したときの吸熱ピーク温度をCm、トナーの流出開始温度をTfbとしたとき、
Cmが55℃以上80℃以下であり、かつ、下記式(1)及び下記式(2)を満たすものである。
Tm2+12℃<Tfb<Tm2+25℃ (1)
Tm2≦Tm1≦Tm2+20℃ (2)
本発明の結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂とを含むものである。
トナー粒子中に存在する結晶性ポリエステル樹脂は、高い結晶性を有するが故に、定着開始温度付近において急激な粘度低下を示すという熱溶融特性を有している。つまり、結晶性ポリエステル樹脂を用いることによって溶融開始温度直前までは結晶性により耐熱保存性が良好であり、溶融開始温度では急激な粘度低下(シャープメルト性)を起こして定着することから、良好な耐熱保存性と低温定着性を兼ね備えたトナーを設計することができる。結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、であることが好ましく、5重量%以上30重量%以下であることが好ましく、5重量%以上15重量%以下であることがより好ましい。
融点が55℃未満の場合、耐熱保存性の悪化が見られ、80℃より高い場合は低温定着性の悪化が見られる。
なお、本発明において、結晶性ポリエステルの融点とは、示差走査熱量計を用いて測定されるDSC曲線において、最大吸熱ピークを示すときの温度をいう。
重量平均分子量(Mw)が30000を超えると低温定着性が低下し、10000未満では、耐熱保存性が低下する。またMw/Mnが10を超えると分子量分布がブロードになり低温定着性と耐熱保存性の両立が困難になる。
また、o−ジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布の横軸をlog(M)、縦軸を重量%で表した分子量分布図のピーク位置が、3.5〜4.0の範囲にあり、ピークの半値幅が1.5以下であるものが好ましく使用できる
また、前記酸性分としては、二重結合(C=C結合)を有する炭素数2〜12のジカルボン酸、もしくは、炭素数2〜12の飽和ジカルボン酸、特にフマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1,−8オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸およびこれらの誘導体を用いることができる。
本発明において、前記結着樹脂成分として非結晶性ポリエステル樹脂を含む。この非結晶性ポリエステル樹脂としては、非結晶性の未変性ポリエステル樹脂が好ましく用いられ、芳香族ポリエステル樹脂であることが好ましい。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケンジカルボン酸、および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。なお、ポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物または低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
Tm2+12℃<Tfb<Tm2+25℃ (1)
Tm2+15℃<Tfb<Tm2+22℃ (3)
本発明のエステルワックスは、鋭敏な熱融解挙動を示し、良好な離型性を示すと共に、揮発物質の低減を図れるものである。エステルワックスは単体での吸熱ピークが55℃〜90℃であることが好ましい。
55℃未満では耐熱保存性が低下し、90℃を超えると低温定着性が低下する。
Tm2≦Tm1≦Tm2+20℃ (2)
Tm2+3℃≦Tm1≦Tm2+10℃ (4)
また、結晶性ポリエステル樹脂由来の吸熱ピーク温度+20℃以上であると低温定着性が低下する。
前記エステルワックスは、通常、長鎖脂肪酸又は多価カルボン酸と、長鎖高級アルコール又は多価アルコールとをエステル化反応させて合成される。
前記長鎖脂肪酸又は多価カルボン酸、及び、前記長鎖高級アルコール又は多価アルコールは、通常天然物から得られることが多く、一般的には、偶数の炭素数を有する混合物から構成されている。
前記前記長鎖脂肪酸又は多価カルボン酸と、前記長鎖高級アルコール又は多価アルコールとをそのままエステル化した場合、目的とするエステル化合物の他に各種の類似構造物を持つ副生成物を副生するために、トナーの各特性に悪影響を及ぼしやすい。そのため、原材料や生成物を溶剤抽出や減圧蒸留操作を用いて精製することで、本発明で使用するエステルワックスを得ることができる。
本発明に用いられる着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明のトナーは重合法で製造できる。
0.1μmより小さい場合、結晶性ポリエステル分散液の粘度が高くなり、0.1μm〜2.0μmの範囲に制御することが困難となる。また非結晶性ポリエステルと相溶しやすくなるため耐熱保存性が悪化することがある。分散径が2.0μmを超えるとトナーの造粒が困難となるため、分散径は2.0μm以下とする必要がある。
前記結晶性ポリエステル樹脂粒子の分散粒径は、樹脂微粒子分散液を機械的に粉砕する他、結晶性ポリエステル樹脂粒子を析出させる際の溶液の濃度や冷却速度によっても調節できる。
詳しくは、結晶性ポリエステルが有機溶媒に溶解する温度(Tm)を基準として、(Tm−40)℃未満の温度では非溶媒の特性を示し、それ以上の温度では良溶媒の特性を示すものであればよく、具体例としてトルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。
換言すると、結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリエステル、変性ポリエステル系樹脂からなる結着樹脂前駆体を含有する結着樹脂成分と、着色剤と、離型剤とを含む油相に、前記結着樹脂前駆体と伸長または架橋する化合物を溶解させた後、分散剤を含む水系媒体中に当該化合物を溶解させた油相を分散させて分散液を得て、該分散液中で前記結着樹脂前駆体を前記化合物と反応させて架橋反応及び/又は伸長反応させた後、前記有機溶剤を除去して得られるトナーであることが好ましい。
前記結着樹脂前駆体としては、変性ポリエステル系樹脂からなる結着樹脂前駆体が好ましく、イソシアネートやエポキシなどにより変性されたポリエステルプレポリマーを挙げることができる。
また、ベースとなるポリエステル樹脂としては、前述した非結晶性ポリエステル樹脂(未変性のポリエステル樹脂)を用いてもよい。
また、エポキシ化剤としては、エピクロロヒドリンなどをその代表例としてあげることができる。
前記結着樹脂前駆体は、重量平均分子量が5×103以上5×104以下であることが好ましい。
結着樹脂前駆体と伸長反応または架橋反応する化合物としては、活性水素基を有する化合物が挙げられ、その代表として、アミン類をあげることができる。アミン類としては、ジアミン化合物、3価以上のポリアミン化合物、アミノアルコール化合物、アミノメルカプタン化合物、アミノ酸化合物、および、これらのアミノ基をブロックした化合物などが挙げられる。
3価以上のポリアミン化合物としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール化合物としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン化合物としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸化合物としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
これらのアミノ基をブロックした化合物としては、前記アミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン類のうち好ましいものは、ジアミン化合物、ジアミン化合物と少量のポリアミン化合物の混合物、ジアミン化合物のアミノ基をブロックした化合物である。
一例として、ウレア変性ポリエステル樹脂を製造方法について説明する。
まず、ポリオールとポリカルボン酸を、テトラブトキシチタネート、ジブチルスズオキサイド等の触媒の存在下で、150〜280℃に加熱し、必要に応じて、減圧しながら生成する水を除去して、水酸基を有するポリエステル樹脂を得る。次に、水酸基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートを40〜140℃で反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーを得る。さらに、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン類を0〜140℃で反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を得る。
ウレア変性ポリエステル樹脂の数平均分子量は、通常、1000〜10000であり、1500〜6000が好ましい。
溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレン等);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等);エステル類(酢酸エチル等);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等);エーテル類(テトラヒドロフラン等)等のイソシアネート基に対して不活性なものが挙げられる。
なお、未変性のポリエステル樹脂は、水酸基を有するポリエステル樹脂と同様に製造したものを、ウレア変性ポリエステル樹脂の反応後の溶液に混合してもよい。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
本発明のトナーは、流動性や現像性、帯電性あるいはクリーニング性を補助するために外添剤を含有してもよい。
流動性や現像性、帯電性を補助し得る外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
また、本発明の現像剤は、上記本発明のトナーを有するが、キャリア等の成分をさらに有してもよく、トナーからなる一成分現像剤、トナー及びキャリアからなる二成分現像剤等として、用いることができるが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等には、寿命向上等の点で、二成分現像剤を用いることが好ましい。このような現像剤は、磁性一成分現像法、非磁性一成分現像法、二成分現像法等の公知の各種電子写真法に用いることができる。
二成分現像剤中のキャリアの含有量は、90〜98重量%であることが好ましく、93〜97重量%がさらに好ましい。
芯材の材料としては、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が挙げられ、二種以上併用してもよい。なお、画像濃度の確保の点では、芯材として、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料を用いることが好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき、高画質化に有利である点では、芯材として、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料を用いることが好ましい。
樹脂層は、例えば、シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布液を調製した後、公知の塗布方法により、芯材の表面に塗布液を塗布して、乾燥及び焼付を行うことにより形成することができる。塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法等が挙げられる。また、溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート等が挙げられる。さらに、焼付方法としては、外部加熱方式及び内部加熱方式のいずれであってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロ波を用いる方法等が挙げられる。
さらに、本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができる。
本発明の現像剤収容容器は、本発明の現像剤が収容されているが、容器としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択することができるが、容器本体とキャップを有するもの等が挙げられる。 また、容器本体の大きさ、形状、構造、材質等は、特に限定されないが、形状は、円筒状等であることが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより、内容物である現像剤が排出口側に移行することが可能であり、スパイラル状の凹凸の一部又は全てが蛇腹機能を有することが特に好ましい。さらに、材質は、特に限定されないが、寸法精度がよいものであることが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
現像剤収容容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れるため、後述するプロセスカートリッジ、画像形成装置等に着脱可能に取り付け、現像剤の補給に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程を少なくとも有し、前記現像工程で上記トナーを用いるものである。また、本発明の画像形成方法は前記各工程に加えて、クリーニング工程を有することがさらに好ましく、必要に応じて、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程等を有してもよい。
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段を少なくとも有し、前記現像手段は上記トナーを用いるものである。また、本発明の画像形成方法は前記各手段に加えて、クリーニング手段を有することがさらに好ましく、必要に応じて、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してもよく、プロセス線速が300mm/s以上1500mm/s以下であることが好ましい。
現像手段は、本発明の現像剤で現像することができれば、特に限定されないが、例えば、本発明の現像剤を収容し、静電潜像にトナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものを用いることができ、本発明の現像剤収容容器を備えた現像器等が好ましい。
リサイクル工程は、クリーニング工程で除去されたトナーを現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段を用いてリサイクルさせることができる。リサイクル手段としては、特に限定されず、公知の搬送手段等を用いることができる。
また、タンデム型現像器(120)の近傍には、露光装置(30)が配置されている。露光装置(30)は、感光体ドラム(10)上に露光光Lを露光し、静電潜像を形成する。
なお、複合トナー像が転写された後に中間転写体(50)上に残留したトナーは、クリーニング装置(17)により除去される。
本発明のプロセスカートリッジは、各種画像形成装置に着脱可能に成型されており、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、静電潜像担持体上に担持された静電潜像を本発明の現像剤で現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも有する。なお、本発明のプロセスカートリッジは、必要に応じて、他の手段をさらに有していてもよい。 現像手段としては、本発明の現像剤を収容する現像剤収容容器と、現像剤収容容器内に収容された現像剤を担持すると共に搬送する現像剤担持体を少なくとも有する。なお、現像手段は、担持する現像剤の厚さを規制するため規制部材等をさらに有してもよい。
まず、本発明において用いた測定方法を説明する。
トナーの流出開始温度(Tfb)は島津製作所製の高架式フローテスターCFT500型を用いて測定した。フローテスターのフローカーブは図1(a)および(b)に示されるデータになり、そこから各々の温度を読み取ることができる。図中、Tsは軟化温度、Tfbは流出開始温度であり、1/2法における溶融温度とあるのはT1/2温度のことである。
[試料作製条件]
測定試料:1.5g(500メッシュパス品)、ペレット成型圧力:10MPa、加圧時間:1分間
測定条件
荷重:10kg/cm2、昇温速度:4.0℃/min、
ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:1.0mm
トナーの結晶性ポリエステルおよび離型剤の吸熱ピーク温度は、DSCシステム(示差走査熱量計)(「Q−200」、TAインスツルメンツ製)を用いて以下の方法で測定した。
まず、測定対象のトナー約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に精秤して入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下(流量50ml/min)、昇温速度1℃/min、温度変調周期60秒、温度変調振幅0.159℃で−20℃から150℃まで加熱した。その後、150℃から降温速度10℃/minにて0℃まで冷却させ、示差走査熱量計(「Q−200」、TAインスツルメンツ製)によりDSC曲線を計測した。得られたDSC曲線から、一回目の昇温時におけるDSC曲線の結晶性ポリエステルおよび離型剤に相当する吸熱ピークを選択し、吸熱量を算出した。
本発明における融点、ガラス転移温度(Tg)は、例えば、DSCシステム(示差走査熱量計)(「DSC−60」、島津製作所製)を用いて測定することができる。
具体的には、対象試料の融点、ガラス転移温度は、下記手順により測定できる。
まず、対象試料約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットする。次いで、窒素雰囲気下、0℃から昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱する。その後、150℃から降温速度10℃/minにて0℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱し、示差走査熱量計(「DSC−60」、島津製作所製)を用いてDSC曲線を計測する。得られたDSC曲線から、DSC−60システム中の解析プログラムを用いて、一回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、解析プログラム中の『吸熱ショルダー温度』を用いて、対象試料の昇温一回目におけるガラス転移温度を、二回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、『吸熱ショルダー温度』を用いて、対象試料の昇温二回目におけるガラス転移温度を求めることができる。
また、得られたDSC曲線から、DSC−60システム中の解析プログラムを用いて、解析プログラム中の『吸熱ピーク温度』を用いて、一回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温一回目における融点を、二回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、解析プログラム中の『吸熱ピーク温度』を用いて、対象試料の昇温二回目における融点を求めることができる。
本発明では、対象試料としてトナーを用いた際の一回目昇温時におけるガラス転移温度をTg1st、同二回目昇温時におけるガラス転移温度をTg2ndとする。
また本発明では、各構成成分の二回目昇温時における融点、Tgを各対象試料の融点、Tgとする。
結晶性ポリエステルの分散径の測定方法としては、特に限定されないが、例えば、以下の方法を用いることができる。
まず、トナー粒子をエポキシ樹脂に包埋して約100nmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムにより染色する。次に、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、倍率10000倍で観察を行い、撮影した写真を画像評価し、完全に結晶化している(相溶化部分を除いた)結晶性ポリエステルの分散状態を観察し、分散径を測定することができる。
離型剤の粒径はTEM画像によりトナー100粒子中の平均長径を算出した。
本発明における重量平均分子量は例えば以下の方法で測定できる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー社製)
温度:40℃
溶媒:O-ジクロロベンゼン
流速:0.35ml/min
試料:0.15%の試料を0.4ml注入
試料の前処理:試料をO-ジクロロベンゼン(安定剤含有 和光純薬製)に0.15wt%で溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。前記THF試料溶液を100μl注入して測定する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
本発明において、粒度分布は、コールターカウンター法を用いて測定される。
粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−II及びコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。
本発明においては、コールターカウンターTA−II型測定装置に、個数分布及び体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)を介して、PC−9801パーソナルコンピューター(NEC社製)を接続して、粒度分布の測定を行う。
具体的には、まず、電解液100〜150ml中に、分散剤として、界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。なお、電解液とは、1級塩化ナトリウムを用いて、約1重量%の水溶液を調製したものであり、例えば、ISOTON−II(コールター社製)が使用できる。次に、試料を2〜20mg加えて懸濁させた後に、超音波分散機で1〜3分間分散させる。100μmアパーチャーを用いて、得られた分散液からトナーの体積及び個数を測定し、体積分布及び個数分布を算出する。
なお、チャンネルは、2.00μm以上2.52μm未満、2.52μm以上3.17μm未満、3.17μm以上4.00μm未満、4.00μm以上5.04μm未満、5.04μm以上6.35μm未満、6.35μm以上8.00μm未満、8.00μm以上10.08μm未満、10.08μm以上12.70μm未満、12.70μm以上16.00μm未満、16.00μm以上20.20μm未満、20.20μm以上25.40μm未満、25.40μm以上32.00μm未満及び32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径が2.00μm以上40.30μm未満の粒子を対象とする。
〜結晶性ポリエステル樹脂1の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2120g、1、8−オクタンジオール1520g、1,6−ヘキサンジオール1200g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂1を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂2の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2120g、1,8−オクタンジオール1700g、1,6−ヘキサンジオール1000g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂2を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂3の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2300g、1、8−オクタンジオール1600g、1、6−ヘキサンジオール1200g、ハイドロキノン3.9gを入れ、170℃で8時間反応させた後、190℃に昇温して3時間反応させ、さらに7.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂3を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂4の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2300g、1、8−オクタンジオール2520g、ハイドロキノン3.9gを入れ、180℃で12時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂4を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂5の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸1600g、アジピン酸1000g、1、6−ヘキサンジオール1600g、ハイドロキノン4.9gを入れ、170℃で8時間反応させた後、190℃に昇温して2時間反応させ、さらに7.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂5を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂6の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコにアジピン酸2200g、1、6−ヘキサンジオール1620g、1,4−ブタンジオール1000g、ハイドロキノン5.2gを入れ、170℃で8時間反応させた後、190℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂6を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂7の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸1600g、1,8−オクタンジオール1250g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂7を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂8の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2120g、1、8−オクタンジオール1000g、1,4-ブタンジオール1520g、ハイドロキノン3.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて1.5時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂8を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂9の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコにフマル酸2160g、1,6-ヘキサンジオール2880g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに7.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂9を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂10の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコにアジピン酸2150g、1、6−ヘキサンジオール1000g、1,4-ブタンジオール1620g、ハイドロキノン5.2gを入れ、180℃で7時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて1.5時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂10を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
〜エステルワックスの合成〜
脂肪酸成分とアルコール成分とを、表2に記載のモル比率で、触媒(有効量)とともに、反応容器内に入れ、窒素気流下、240℃でエステル化反応させ、表2に示すエステルワックス1〜10、及び多価エステルワックスを合成した。
〜非結晶性ポリエステル1の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイドサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、イソフタル酸100部、テレフタル酸108部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で10時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸30部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[非結晶性ポリエステル1]を得た。[非結晶性ポリエステル]は、重量平均分子量6000、DSC測定によるガラス転移温度(Tg)は43℃であった。
〜非結晶性ポリエステル2の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイドサイド2モル付加物250部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物500部、イソフタル酸60部、テレフタル酸68部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で6時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸50部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[非結晶性ポリエステル2]を得た。[非結晶性ポリエステル2]は、重量平均分子量5500、DSC測定によるガラス転移温度(Tg)は35℃であった。
〜非結晶性ポリエステル3の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイドサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、イソフタル酸70部、テレフタル酸98部、フマル酸46部および−ドデセニルコハク酸24部を原料に、ジブチルチンオキサイド2部を入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、230℃で12時間共縮重合反応させ、その後、230℃で徐々に減圧して、[非結晶性ポリエステル樹脂3]を合成した。
[非結晶性ポリエステル3]は、重量平均分子量6900、DSC測定によるガラス転移温度(Tg)は35℃であった。
〜有機微粒子エマルションの合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。
[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。
[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.14μmであった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
水1200部、カーボンブラック(Printex35デクサ製)〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕540部、非結晶性ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
金属製2L容器に[結晶性ポリエステル1]を100g、酢酸エチル400gを採り、70℃で加熱溶解させた後、氷水浴中で20℃/分の速度で急冷した。冷却後分散液に非結晶性ポリエステル1を100g溶解させ、これにガラスビーズ(3mmφ)500mlを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で平均液温24℃に保ちながら10時間粉砕を行い、体積平均粒径が0.3μmの[結晶性ポリエステル分散液1]を得た。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。
[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.53%であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[非結晶性ポリエステル1]を378部、[エステルワックス1]を110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器にマスターバッチ500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[非結晶性ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1042.3部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
[顔料・WAX分散液1]664部、[プレポリマー1]を109.4部、[結晶性ポリエステル分散液1]を73.9部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数11,000rpmで5分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
上記で得た[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、以下の(1)〜(4)の操作を行った。
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):上記(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。(3):上記(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):上記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合し、[トナー1]を得た。
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー2を作製した。
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス3]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー3を作製した。
実施例1において、結晶性ポリエステルの分散工程での平均液温を28℃に保ちながら粉砕した以外は、実施例1と同様にしてトナー4を得た。
実施例1において、結晶性ポリエステルの分散工程での平均液温を18℃以下に保ちながら粉砕した以外は、実施例1と同様にしてトナー5を得た。
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー6を作製した。
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス5]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー7を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル2]に代え、また[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー8を作製した。
実施例1において、結晶性ポリエステルの分散工程で氷水浴中で25℃/分速度で急冷し、平均液温を18℃以下に保ちながら25時間粉砕した以外は、実施例1と同様にしてトナー9を作製した。
実施例1において、[非結晶性ポリエステル1]を[非結晶性ポリエステル2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー10を作製した。
実施例1において、[非結晶性ポリエステル1]を[非結晶性ポリエステル3]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー11を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル3]に代え、また[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー12を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル4]に代え、また[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー13を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル5]に代え、また[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー14を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル6]に代え、また[エステルワックス1]を[エステルワックス8]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー15を作製した。
実施例1において、離型剤の含有量を13重量%とし、油相作成工程において、[原料溶解液1]の分散条件を、送液速度2.0/kg/hr、ディスク周速度6.0m/秒とした以外は、実施例1と同様にしてトナー16を作製した。
実施例1において、離型剤の含有量を2.5重量%とし、油相作成工程において、[原料溶解液1]の分散条件を、送液速度2.0/kg/hr、ディスク周速度6.0m/秒とした以外は、実施例1と同様にしてトナー17を作製した。
実施例1において、離型剤の含有量を13重量%とし、油相作成工程において、[原料溶解液1]の分散条件を、送液速度0.5/kg/hr、ディスク周速度10.0m/秒とした以外は、実施例1と同様にしてトナー18を作製した。
実施例1において、離型剤の含有量を2.5重量%とし、油相作成工程において、[原料溶解液1]の分散条件を、送液速度0.5/kg/hr、ディスク周速度10.0m/秒とした以外は、実施例1と同様にしてトナー19を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル7]、[エステルワックス1]を[エステルワックス7]に代え、結晶性ポリエステルの分散工程での平均液温を28℃に保ちながら粉砕した以外は、以外は、実施例1と同様にして、トナー22を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル8]、[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー23を作製した。
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス8]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー24を作製した。
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス9]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー25を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル9]、[エステルワックス1]を[エステルワックス10]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー26を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル10]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー27を作製した。
実施例1において、[エステルワックス1]を[パラフィンワックス](日本精蝋株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー28を作製した。
実施例1において、[エステルワックス1]を[マイクロクリスタリンワックス](日本精蝋株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー29を作製した。
(キャリアの作製)
トルエン100部に、シリコーン樹脂オルガノストレートシリコーン100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒径50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
ボールミルを用いて、トナー5部とキャリア95部を混合し、現像剤を作製した。
得られた現像剤を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表4に示す。
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した複写機MF2200(リコー社製)の定着部を改造した装置を用いて、タイプ6200紙(リコー社製)に複写テストを行った。 具体的には、定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)を求めた。
定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/秒、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を3mmとした。
また、定着上限温度の評価条件は、紙送りの線速度を50mm/秒、面圧を2.0kgf/cm2、ニップ幅を4.5mmとした。
定着下限温度は、消費電力が抑えられることから、低いことが好ましく、130℃以下であれば、実使用上問題の無いレベルである。
評価基準は、以下の通りとした。
◎:定着下限が125℃よりも低い
○:定着下限が125℃以上130℃以下
△:定着下限が130℃と同等だが、わずかにコールドオフセットが発生する
×:定着下限が130℃より高い
50mlのガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽に24時間放置した後、24℃に冷却し、針入度試験(JIS K2235−1991)により、針入度を測定し、耐熱保存性を評価した。
なお、針入度が25mm以上であるものを◎、15mm以上25mm未満であるものを○、5mm以上15mm未満であるものを△、5mm未満であるものを×として、判定した。
このとき、針入度が大きい程、耐熱保存性が優れていることを意味し、針入度が5mm未満であるものは、使用上、問題が発生する可能性が高い。
また、トナーを補給用ボトルに充填し、40℃60%Rhで4週間保管した。前記現像剤とトナー補給用ボトルを毎分A4サイズの用紙を45枚印刷できるリコー製imagio Neo 450を用いて、ベタ100枚連続印刷して下記の基準で評価した。
◎:均一で良好な状態
○:0.3mm未満幅の白スジが若干見られるが画像にはスジがはっきり出ない状態。
△:0.3mm以上幅の白スジが発生し、ベタ100枚中20枚未満に白スジみられる状態。
×:0.3mm以上幅の白スジが発生し、ベタ100枚中20枚以上に白スジみられる状態。
機内汚染性は、複写機(MF2200、株式会社リコー製)本体の排気口にパーティクルカウンター(KC01E、リオンテック株式会社製)を取り付け、各現像剤を用いて印刷面積が用紙の20%である画像を180℃定着で1分間出力したときの粉塵量で評価した。
〔評価基準〕
◎:粉塵の検出が無い
○:5万個未満の粉塵量が検出された。
△:5万個以上10万個未満の粉塵量が検出された。
×:10万個以上の粉塵量が検出された。
各現像剤を用い、毎分A4サイズの用紙を45枚印刷できる画像形成装置(株式会社リコー製、imagioNeo450)でNBS社製複写印刷用紙<55>を1,000枚連続通紙した際の用紙詰まり回数を測定し、下記基準により、離型性を評価した。
〔評価基準〕
◎:用紙詰まり未発生
○:用紙詰まり1回以上3回以下発生
△:用紙詰まり3回超10回以下発生
×:用紙詰まり10回超発生
100A 画像形成装置
10 感光体ドラム
20 帯電ローラー
40 現像器
41 現像剤収容部
42 現像剤供給ローラー
43 現像ローラー
50 中間転写体
51 ローラー
52 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
70 除電ランプ
80 転写ローラー
90 クリーニング装置
95 記録紙
(図3、図4について)
100B 画像形成装置
10 感光体ドラム
14 支持ローラー
15 支持ローラー
16 支持ローラー
17 クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラー
22 二次転写装置
23 ローラー
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラー
28 反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 現像器
49 レジストローラー
50 中間転写体
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラー
57 排紙トレイ
58 分離ローラー
60 クリーニング装置
70 除電ランプ
80 転写ローラー
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラー
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラー
146 給紙路
147 搬送ローラー
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ、
400 原稿自動搬送装置(ADF)
(図5について)
10 感光体ドラム
40 現像器
52 コロナ帯電器
80 転写ローラー
90 クリーニング装置
95 記録紙
110 プロセスカートリッジ
Claims (12)
- 結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、
前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、前記離型剤はエステルワックスであり、
トナーを示差熱量分析(DSC)したときの前記離型剤に由来する吸熱ピーク温度をTm1、前記結晶性ポリエステルに由来する吸熱ピーク温度をTm2、前記結晶性ポリエステルを示差熱量分析(DSC)したときの吸熱ピーク温度をCm、トナーの流出開始温度をTfbとしたとき、
Cmが55℃以上80℃以下であり、かつ、下記式(1)及び下記式(2)を満たすことを特徴とするトナー。
Tm2+12℃<Tfb<Tm2+25℃ (1)
Tm2≦Tm1≦Tm2+20℃ (2) - 前記結晶性ポリエステルは、トナー粒子中に分散しており、該結晶性ポリエステルの平均分散径が、長軸径で0.1μm以上2.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂のオルトジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布が、重量平均分子量(Mw)10000以上30000以下、Mw/Mnが2〜10であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
- 前記結着樹脂は、結晶性ポリエステルを5重量%以上30重量%以下含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
- 前記非結晶性ポリエステル樹脂は、ガラス転移点が35℃以上55℃以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のトナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステルであり、前記非結晶性ポリエステル樹脂は、芳香族ポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のトナー。
- 前記エステルワックスは、モノエステルワックスであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー。
- エステルワックスを3重量%以上2重量%以下含有し、トナー粒子中のエステルワックスの平均粒径が長径で0.2μm以上2.0μmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー。
- 前記トナーは、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリエステル樹脂、及び離型剤を含むトナー材料を含有する油相の水系媒体分散液または乳化液から造粒されたトナー母粒子を有するものであることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のトナー。
- 前記トナー母粒子は、結晶性ポリエステル樹脂が、前記油相を構成する有機溶媒に溶解する温度以上に加熱されることなく作製されたものであることを特徴とする請求項9に記載のトナー。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、該画像形成装置はプロセス線速が300mm/s以上1500mm/s以下であり、前記トナーが、請求項1乃至10のいずれかに記載の静電荷現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
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