JP2009217718A - 保守計画支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便、かつ、現実に即した合理的な保守計画を視覚認識可能に作成する。
【解決手段】 保守対象機器を構成する部品群の使用経過期間及び使用状況から将来の故障リスクを生成する故障確率計算手段11と、部品群の保守コストを生成する保守コスト計算手段12と、生成された故障リスクまたは保守コスト情報に基づいて前記部品群の保守時期を計算し保守計画を作成する保守計画最適化手段13と、この保守計画最適化手段で得られた前記部品群の保守時期に基づいて保守計画期間にわたる保守計画を編集し表示するともに、ユーザからの修正指示に従って現実的な制約を考慮して修正された保守計画を作成し表示する保守計画編集表示手段14とを備えた保守計画支援システムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、保守対象機器(以下、対象機器と呼ぶ)の故障リスクと保守コストとのトレードオフを評価しながら保守計画を作成する保守計画支援システムに関する。
近年、発電プラントの構成機器、エレベータ、空調機器、コピー機などの対象機器の保守計画を支援するシステムが提案され、実用化されている。なお、保守計画の支援とは、対象機器を構成する各部品の故障履歴や機器の稼動状況に基づいて予測される将来の故障リスクと対象機器の点検や部品の交換に伴う保守コストとを評価し、保守作業を行うための保守計画を作成し評価し出力する一連の処理作業を総称する。
ところで、従来、機器の余寿命(将来の故障リスク)を推定する余寿命評価装置と、保守コストを計算するコスト演算装置と、これら装置によって評価・演算された故障リスクと保守コストとのトレードオフを考慮しながら保守時期を最適化する最適取換時期推論装置とを設けた保守計画支援システムが提案されている(特許文献1)。
ここで、故障リスクと保守コストのトレードオフとは、対象機器の故障を恐れて部品を頻繁に交換すれば故障リスクが下がるが、保守コストが上がり、逆に保守コストを下げるために部品を交換せずに放置すれば、故障リスクが高くなることから、故障リスクと保守コストとを勘案しつつ、対象機器,部品の最適な交換時期を見つけ出すことをいう。
また、対象機器及び部品の保守作業を実施するに当り、保守作業中に機器を停止する必要がある一方、生産設備では生産計画に従って稼動する必要があるので、任意の時期に保守作業を実施することができないことが多い。そこで、保守作業の不実施時期などを制約条件としつつ、最適化処理を実施し保守計画を作成する保守計画支援システムが提案されている(特許文献2)。
さらに、機器の故障リスクが確率分布で与えられることが多いことから、ある保守計画に基づいて保守する場合のライフサイクル保守コストも一意に決まらない分布を持っている。このライフサイクル保守コストは、機器の運用開始から廃却に至るライフサイクルを通した保守コストのことであって、部品コストや工賃などの確定的なコストと区別するために用いられる。
そこで、機器や部品に擬似乱数に則った故障を発生させるモンテカルロシミュレーションを実施することにより、複数の保守計画のライフサイクル保守コストの分布を評価したり、最適化する保守計画支援システムが提案されている(特許文献3,特許文献4)。
特開平11−142298号公報 特開2005−148955号公報 特開2003−303014号公報 特開2003−396053号公報
しかしながら、前述した保守計画支援システム全般に言えることは、望ましい保守計画を作成するための計算アルゴリズムが複雑になったり、計算時間が長くなってしまう問題がある。すなわち、対象機器の1つの部品だけに着目して最適化を実施し保守計画を作成する場合には計算アルゴリズムがそれほど複雑にならないが、対象機器であるプラントの全体の部品の故障リスク、保守コストを考慮しつつ最適化するとか、対象機器について何時運転させて、何時停止させるなどの運転計画を考慮しつつ最適化する場合、最適化の変数が増え、問題が益々複雑化し、計算アルゴリズムが非常に複雑になってしまう。
具体的には、例えば特許文献2の技術を用いて現実的な保守計画を作成する場合、生産計画などの需要だけでなく、法定点検などの他の計画も制約ないし最適化する目的関数に組み込む必要があり、計算アルゴリズムが複雑になってしまう。また、特許文献3,4の技術では、保守計画を作成するに際してモンテカルロシミュレーションを数千回あるいは数万回繰り返す必要があることから、複数の保守計画を評価したり最適化したりするための計算時間が長くなってしまう。
また、前述した保守計画支援システムは、対象機器の全構成部品について、簡単、かつ、視覚的に認識可能な状態に保守時期を出力できないことから、ユーザが構成部品相互の保守時期の関係が把握し難い問題がある。その結果、最適化した後の構成部品相互の保守時期及びユーザの制約を考慮しつつ、戦略的、合理的な保守時期を決定できない問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、簡便、かつ、現実に即した合理的な保守計画を視覚認識可能に作成する保守計画支援システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、保守対象機器を構成する部品群の使用経過期間及び使用状況から将来の故障リスクに関する故障リスク情報を生成する故障確率計算手段と、前記部品群の保守コストに関する保守コスト情報を生成する保守コスト計算手段と、前記故障確率計算手段で生成された故障リスク情報または前記保守コスト計算手段で生成された保守コスト情報に基づいて前記部品群の保守時期を計算する保守計画最適化手段と、この保守計画最適化手段で得られた前記部品群の保守時期に基づいて保守計画期間にわたる保守計画を編集し表示するともに、ユーザからの修正指示に従って現実的な制約を考慮して修正された保守計画を作成し表示する保守計画編集表示手段とを備えた保守計画支援システムである。
また、本発明は、上記構成に新たに、前記保守計画編集表示手段で作成された非変更または変更された保守計画を受け取り、当該変更された保守計画からユーザの保守戦略を分析する保守戦略分析手段と、この保守戦略分析手段から出力された変更された保守計画に基づく保守戦略のライフサイクル故障リスク及びライフサイクル保守コストを評価し表示する保守戦略評価手段とを設けた保守計画支援システムである。
本発明によれば、簡便に対象機器の構成部品毎の保守計画を作成し表示することにより、各構成部品相互の保守時期を視覚的に認識できる。
また、各構成部品の保守時期に対するユーザによる修正を加えた現実に即した合理的な保守計画を容易に作成できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る保守計画支援システムの一実施の形態を示す機能ブロック図である。
この保守計画支援システムは、対象機器を構成する構成部品の故障リスクと保守コストとのトレードオフを考慮しながら保守計画を立案処理する作業を支援するシステムである。対象機器としては、例えば発電プラントの構成機器、エレベータ、空調機器、コピー機などが挙げられる。
保守計画支援システムは、コンピュータにより構成され、機能的には、対象機器の構成部品毎の将来的な故障リスク(故障確率)101を計算する故障確率計算手段11、対象機器の構成部品毎の将来的な保守コスト102を計算する保守コスト計算手段12、対象機器の構成部品毎の故障リスク101や保守コスト102を用いて、各対象機器の部品毎に複数の保守時期,例えば最適保守時期、保守推奨時期及び運用限界時期等からなる保守時期を考慮した保守計画103を作成する保守計画最適化手段13、保守計画編集表示手段14、保守戦略分析手段15及び保守戦略評価手段16により構成される。
保守計画編集表示手段14は、保守計画最適化手段13で作成された構成部品毎に最適保守時期、保守推奨時期、運用限界時期を含む保守計画を色別の棒グラフで表して視覚認識可能に表示する機能及びユーザの修正指示に従って保守計画中の保守予定時期を変更する機能を備えている。
保守戦略分析手段15は、保守計画編集表示手段14で表示された各構成部品の保守期間中に複数回保守される部品等の場合にはユーザによる修正が加えられて1回の保守とされることから、保守時に故障リスクのバラツキが生じるので、絶対的に保守しなければならない「交換時期」とついでに保守しても構わない「ついで交換時期」とを定めた保守戦略104を出力する。保守戦略評価手段16は、モンテカルロシミュレーションを複数回実行し記録された故障履歴及び交換履歴と保守コスト102を用いて、ライフサイクル保守コストやライフサイクル故障リスクを評価結果105として出力し保守計画編集表示手段14に表示する機能を持っている。
次に、以上のように構成された保守計画支援システムの動作について説明する。
先ず、故障確率計算手段11は、部品使用開始からの経過時間や部品の使用状況に基づき、対象機器の構成部品毎の将来的な故障リスク101を予測し出力する。故障リスクには、故障率、故障確率、生存率あるいは劣化の期待値などの種々のリスク表現形態があるが、例えば四則演算や微積分などの等価変換を用いることにより、構成部品毎の故障率や劣化の期待値などから故障リスクを予測する故障率タイプ(図2(a)参照)や劣化度タイプ(図2(b)参照)に大別される。
故障率タイプは、図2(a)に実線で示すように、構成部品毎の故障率が部品使用開始からの経過時間とともに増加しながら所定の時期に飽和(100%)に至る特性で表される。この故障率タイプの具体例としては例えばワイブル分布などが代表される。
劣化度タイプは、図2(b)に実線で示すように、構成部品毎の劣化度が部品使用開始から時間の経過とともに単調増加していく特性で表される。この劣化度タイプの具体例としては例えばポアソン分布などが代表される。
なお、故障率タイプや劣化度タイプは、図2(a),(b)に点線で示すように、故障リスクの平均値ではなく、故障リスクに対して99%の信頼性を保証しうる信頼区間を設けてもよい。
一方、保守コスト計算手段12は、対象機器の構成部品毎の保守コストを予測し出力する。保守コストとは、部品コスト、保守作業コスト、現場に出向く移動コストなど保守そのものに要する確定的なコストだけでなく、故障が発生したときのダウンタイムロスなどの擬似的なコストも含むものである。保守コストは、部品毎の寿命、過去の保守状況、部品価格、人件費等をパラメータとし、総合的な観点から計算により決定できる。
なお、ダウンタイムロスの具体例としては、例えば発電プラントが故障した際に発電不可となった電力量に比例する利益損失、発電不可に伴って効率の悪い代替発電機で補ったことによるロス、エレベータの故障によって利用できなかったユーザの不便、あるいはコピー機が故障したことに伴って顧客が別メーカのコピー機に乗り換えた結果のロイヤリティの低下など様々な要因が挙げられる。
故障確率計算手段11及び保守コスト計算手段12は、対象機器の構成部品毎にそれぞれ故障リスク101、保守リスク102を求めた後、適宜な記憶手段(図示せず)に対象機器毎・構成部品に対応付けて故障リスク101及び保守リスク102が記憶される。
以上のようにして対象機器の構成部品毎にそれぞれ故障リスク101、保守リスク102を求めた後、ユーザの最適化指示を受けて保守計画最適化手段13を実行する。
保守計画最適化手段13は、対象機器の構成部品毎の故障リスク101、保守コスト102を用いて、各部品毎の保守時期を生成し、所要の保守期間にわたる保守計画を作成する。
保守計画最適化手段13は、具体的には、図2(a)に示す故障率タイプの故障リスク101に基づく保守コストや故障率から複数種類の保守時期を見つけ出し保守計画を作成するものであって、以下、図3を参照して説明する。
保守コストは、図3(a)の上段に示すように、部品コストなどの固定分(イ)と、故障率に伴って増加する故障ロス(ロ)との和で表される。この保守コストを最小化したい場合には、早い時期に保守を行えば良いが、早期の保守はライフサイクルにわたる保守回数を増加させてしまう。
そこで、図3(b)に示すように、保守コストを時間で割った単位コストを求めた後、当該単位コストが最小となる時期を見つけ出して最適保守時期とする。すなわち、単位コストの計算式は、
Figure 2009217718
で表される。なお、上式において、部品稼動時間は構成部品は時間tで交換しようとした時の寿命期待値を表す。寿命期待値を表す理由は、部品の交換時期を長期に設定したとしても、実際の部品寿命が先に訪れてしまうことを考慮したものである。例えば図3(a)の下段に示すように、部品の交換時期が例えば30年の長期としても、実際には20年位で部品の所要の性能を維持できなくなって故障してしまう。
単位コストは、故障ロスを0と設定しない限り、図3(b)に示すように必ず極小値が得られるので、当該極小値を達成する時間t1を最適保守時期とする。一方、図2の点線に示す信頼区間を用いた故障リスクに伴う故障ロスを考慮した2つの単位コストを求めると、前述同様に図3(c)に示すようにそれぞれ得られるので、それらの極小値を達成する時間をそれぞれt2、t3とする。t2は故障リスクを激しく見積もった時間であって、保守推奨時期と呼び、t3は故障リスクを甘めに見積もった時間であって、運用限界時期と呼ぶ。
すなわち、保守計画最適化手段13では、対象機器の構成部品毎に最適保守時期t1、保守推奨時期t2、運用限界時期t3を順次計算し、適宜な記憶手段(図示せず)に対象機器の構成部品に対応付けるように各時期t1〜t3を格納する。
なお、保守推奨時期t2及び運用限界時期t3を求める他の方法としては、図3(d)に示すように、保守コストからでなく、故障率で指定したい場合がある。例えば故障率1%を指定して故障推奨時期としたい場合、図2(a)の故障率分布と図3(b)の単位コスト分布とを用い、指定された故障率1%に対応する故障率分布の交点から求められる時間,つまり保守推奨時期t2を求め、さらに当該時期t2と交わる単位コストに対して、極小値を挟んで反対側で交わう単位コストから運用限界時期t3を求める。つまり、故障率1%の時点をもって故障推奨時期としたい場合は、故障率から時間t2を求め、このときの時間t2での単位コストと等しい単位コストを達成する時間t3を求めることにより、単位コストの観点から等価な保守推奨時期t2及び運用限界時期t3を得るものである。
図4は劣化度タイプ(図2(b)参照)の故障リスク101から構成部品の最適保守時期t1、保守推奨時期t2及び運用限界時期t3を順次求める例を説明する図である。
劣化度タイプの故障リスク101においては、ユーザが事前に故障と見なす、あるいは最適な保守時期と判定する劣化度の値をしきい値を設定し、図4(a)に示す故障リスクから最適保守時期t1を計算する。しきい値の具体例としては、例えばエレベータのロープにおいて、ロープを構成するストランドの素線が5本以上切れたときに速やかにロープを交換するよう日本工業規格(JIS)で定められている。また、劣化度タイプの信頼区間を表す故障リスクがしきい値を超えた時間をもって保守推奨時期t2及び運用限界時期t3を計算する。
保守計画最適化手段13については、前述した通りであるが、対象機器の構成部品の故障リスクのタイプや最適とみなす保守時期を得るには様々な計算方法がある。ただし、これらの計算は構成部品毎に個別に最適化され、保守禁止時期などの制約を含んでいないことから、対象機器に多くの部品が含まれていても、計算アルゴリズムが複雑になったり、計算時間が組み合わせ的に増加することなく,簡便な手法を用いて、対象機器の構成部品毎の最適保守時期t1、保守推奨時期t2、運用限界時期t3を求めることができる。
引き続き、保守計画編集表示手段14を実行する。この保守計画編集表示手段14は、予め規定された編集表示用アプリケーションに従い、縦軸を対象機器の構成部品名とし、横軸を対象機器の運用開始から将来に向かって例えば四半期に振り分けた各年度とし、構成部品毎に保守計画最適化手段13で作成された保守計画を2色に色分けされた、例えば図5(a)に示すように青色と黄色に色分けされた棒グラフの保守計画表を作成し、表示画面に表示する。
ここで、2色に色分けした理由は、図5(b)に示すように、2色の境界部分が保守計画最適化手段13で作成された最適保守時期t1を表し、青色棒グラフの始端部分が保守推奨時期t2、黄色棒グラフの終端部分が運用限界時期t3を表している。つまり、保守推奨時期t2から最適保守時期t1に至る期間と、当該最適保守時期t1から運用限界時期t3に至る期間とを境とする2色一組の棒グラフにより保守計画を作成する。そして、最適保守時期t1に逆三角形状のマーク21または色分けされた棒グラフの境界部分に跨って最適保守期間を表す四角形状マーク22が付される。
しかも、同一部品が保守期間中(2007年〜2018年)に複数回の部品交換を必要とする場合、2色一組からなる棒グラフが部品交換回数分表示される。
このように表示することにより、ユーザは図5(a)に示す保守計画表の横方向(時間方向)から各構成部品の保守時期を容易に視覚認識できると共に、ある時期(例えば年度)に保守を行う部品を縦方向から容易に認識できる。また、マーク21,22から最適保守時期や最適保守期間が容易に認識できる。
なお、図5(a)に示す保守計画表を表示する際し、種々の表示例が考えられる。
例えば図5(c)に示すように、保守禁止区間が存在する場合には2色一組の棒グラフの下部側に3色目となる例えば赤色を付して表示すれば、ユーザが保守禁止時期を容易に確認することができる。
また、対象機器の部品数が多い場合には、その部品数だけ縦方向に連なり、表示画面には一部の部品しか表示できないが、対象機器の構成部品が連続的に連なりつつ、各構成部品に対応付けされて複数種類の保守時期が設定されているので、例えば画面上に現れるスクロールバーをスクロールし、全ての構成部品の保守計画を表示することが可能となる。
さらに、構成部品ごとに類似機能を持った部品グループを階層化するように連なるリンク構成とすることにより、1つの構成部品を選択し、階層化されたグループの部品の保守時期の一覧表を読み出して表示できる。
さらに、保守計画表の最上段の年度あるいは四半期の1つを表す部分をクリックすることにより、同期間に保守される部品のリストだけを抽出し、表示することができる。これにより、同期間の保守部品リストを確認できる。
また、保守計画編集表示手段14は、ユーザの修正指示に従って保守計画の保守時期を修正する機能を有し、具体的には幾つかの修正手段が挙げられる。
(1) 例えば図6(a),(b)に示すように、ユーザが2色分けの棒グラフで表示された最適保守時期t1、保守推奨時期t2、運用限界時期t3を参照しながら、色分けされた棒グラフの境界部分に付される最適保守時期を表すマーク21あるいは最適保守期間を表す四角形状マーク22をポインティングデバイスなどのマウスで指定し、図示矢印方向の所要位置に移動させることにより、最適保守時期または最適保守期間からユーザの制約,稼動状況を考慮した保守予定時期または保守予定期間に修正を加えることができる。なお、保守予定期間を表す長さは、年、半期、四半期の1つの期、月などの任意の長さに設定できる。
(2) 保守作業時間が短く、法定点検などの定期的な点検巡回時に保守可能な部品については、ユーザが例えば図6(c)のように保守予定時期を定期訪問時期(定期訪問予定日)に合わせるように前後方向に移動させることにより、修正された保守予定時期を設定することもできる。
(3) また、ユーザが図7に示すように例えば部品Aの2009年時に表示された2色分けされた棒グラフの境界部分などに付されたマーク21をマウスでクリックし、画面上に保守予定時期の修正時期を書き込む保守修正用ウインドウ23を表示し、所要とする保守予定時期を書き込んで修正してもよい。マーク22についても同様にクリックし、画面上に保守修正用ウインドウ23を表示し、保守予定期間を修正してもよい。
以上のように保守計画最適化手段13で計算された保守計画103または保守計画編集表示手段14にてユーザにより修正された保守計画103は、保守戦略分析手段15により分析され、保守戦略104を作成し出力する。
ところで、保守計画最適化手段13で作成された初期状態の保守計画103は、最適保守時期t1が保守予定時期となっているので、保守計画期間中に作成された部品の複数回の保守時期はばらつくことがない。
しかし、保守計画編集表示手段14により修正された保守計画103は、図8(a)に示すように運用開始から保守されるまでの期間tM1,tM2,tM3はばらつくことが予想される。これはユーザが諸般の事情を考慮し、保守時の故障リスクのばらつきを容認していると考えられる。
そこで、保守戦略分析手段15は、ユーザによって保守予定時期が図8(a)のように修正された保守計画103について、期間tM1,tM2,tM3の中で最も長い期間(例えばtM2)を、ユーザが「この時期までに必ず保守をしなくてはいけない」と考えている「交換時期」と見なし、また最も短い期間(例えばtM3)を、ユーザが「この時期以降であれば何らかのついでに保守しても構わない」と考えている「ついで交換時期」と見なす。
保守戦略分析手段15は、ユーザによって保守予定期間が図8(b)のように変更された保守計画103に関し、各保守予定期間の始端及び終端を基準とし、最大期間を示すtL1〜tL3を「交換時期」と見なし、また最小期間を示すtS1〜tS3を「ついで交換時期」と見なす。
つまり、保守戦略分析手段15は、以上のように見なして対象機器の構成部品毎に「交換時期」と「ついで交換時期」とを抽出し、ユーザの要求を考慮した保守戦略104として保守戦略評価手段16に送出する。
なお、保守戦略分析手段15としては、分析した結果、「交換時期」と「ついで交換時期」とがあまりにもかけ離れている場合、例えばユーザが修正した保守計画が同一部品に対してあまりに幅広い故障リスクを許容していると判定したときには警告を出力する。
また、保守戦略分析手段15としては、保守計画最適化手段13で作成された初期状態の保守計画103では、「交換時期」と「ついで交換時期」が等しくなるが、ユーザの修正指示のもとに任意の幅をもたせた状態で修正できる。
以上のようにして対象機器の構成部品毎の戦略的にみなされた「交換時期」と「ついで交換時期」を含む保守戦略104を受け取ると、既に記憶されている対象機器の構成部品に関する故障確率計算手段11で得られた故障リスク101と保守コスト計算手段12で得られた保守コスト102とを取り込み、図9に示す処理手順に従って保守戦略104を評価する。
この保守戦略評価手段16は、保守戦略104から得られた交換時期、ついで交換時期及び故障確率計算手段11で生成された故障リスク101に対し、擬似乱数を用いて擬似的な故障を発生させることにより、モンテカルロシミュレーションを複数回にわたって実行し、故障時期ひいては故障回数を取得し、その得られた故障回数と保守回数と保守コスト102とを用いて、ライフサイクル故障リスクとライフサイクル保守コストなどを出力する。ここでいうライフサイクルとは、保守計画編集表示手段14で表示された保守期間のことであって、このライフサイクルを通した保守コストや故障リスクが評価結果105となる。
以下、保守戦略評価手段16について、図9を参照して説明する。なお、保守戦略評価手段16は、モンテカルロシミュレーションを複数回にわたって実行するが、ここではモンテカルロシミュレーションの一回分の処理について説明する。
保守戦略評価手段16は、保守戦略分析手段15から対象機器の各構成部品に関する保守戦略104を受け取ると、「交換時期」と「ついで交換時期」とを設定すると共に、前述したように故障リスク101に準じた擬似乱数を用いて擬似的な故障を発生させて各構成部品の「故障時期」を生成し、設定する(ステップS1)。
次に、各構成部品の「交換時期」、「ついで交換時期」、「故障時期」の中から直近で発生する事象(故障時期、交換時期)を判定する。このとき、直近で発生する事象が「故障時期」であればステップS3に進み、「交換時期」であればステップS4に進む(ステップS2)。今、構成部品A〜Dについて、ステップS1にて例えば30年の保守期間中に図10に示すような「交換時期=交」、「ついで交換時期=つ」、「故障時期=×」が設定されたとすると、構成部品Aが「ついで交換時期=つ」に達していないが、直近で発生する事象の1つである「故障時期=×」に到達しているとき、構成部品Aが故障時期であると判定し(ステップS2)、ステップS3に移行する。
このステップS3は、故障が発生する構成部品Aに関する事象を適宜な記憶手段に記録するとともに、新たな構成部品Aのもとに次回の「交換時期=交」、「ついで交換時期=つ」、「故障時期=×」を設定し、ステップS5に進む。ユーザは記憶手段に記録された構成部品Aの事象に基づき、直ちに構成部品Aの交換作業を行う。
一方、ステップS2において、直近で発生する事象として、ある構成部品が「交換時期」であると判定したとき、ステップS4に移行し、「交換時期」に到達した構成部品の事象を適宜な記憶手段に記録するとともに、新たな構成部品のもとに次回の「交換時期=交」、「ついで交換時期=つ」、「故障時期=×」を設定し、ステップS5に進む。
ステップS5では、故障あるいは交換する構成部品以外の構成部品例えばC、Dについて、「ついで交換時期」に到達した構成部品が有るか否かを判定する。ここで、「ついで交換時期=つ」に到達した構成部品例えばDがあれば、ステップS6に進み、「ついで交換時期=つ」に到達した構成部品Dの事象を記録すると共に、新たな構成部品Dのもとに次回の「交換時期=交」、「ついで交換時期=つ」、「故障時期=×」を設定し、ステップS7に進む。ステップS5において、「ついで交換時期」に到達した構成部品が無ければ、同様にステップS7に進む。
ステップS7では、直近の事象がライフエンド前か否かを判定する。ライフエンド前であれば、ステップS2に戻り、同様の処理を繰り返し実行するが、ライフエンド後であれば、モンテカルロシミュレーションの対象機器が廃却時期に到達したとみなし、シミュレーションを終了する(ステップS8)。
なお、モンテカルロシミュレーションは、様々な保守形態に対応させることができる。例えば、故障が発生した場合は故障部品の修理あるいは交換だけに注力し、「ついで交換」の判定処理(ステップS5)を行わないケース、「ついで交換」の場合には作業時間の制約を加えるケース、法定点検などの定期点検時に「ついで交換」を含めるケース、保守禁止時期にかからないように保守を前倒しするケースなどがある。このようにモンテカルロシミュレーションの処理手順については、実際の保守形態に合わせて変更し、現実に即した合理的な保守戦略104に対する評価を行うことが可能である。
さらに、保守戦略評価手段16は、複数回実行したモンテカルロシミュレーションにおいて記録された故障履歴及び交換履歴と保守コスト102とを用いて、ライフサイクル保守コストやライフサイクル故障リスクを評価結果105として保守計画編集表示手段14に送出し、図11に示すような保守戦略評価結果を表示する。
すなわち、保守戦略評価手段16は、予め定められる編集アプリケーションに基づいて、例えば図11(a)に示すライフサイクル保守コスト及び図11(b)に示す交換部品総数を生成し、保守計画編集表示手段14に表示する。
すなわち、図11(a)のライフサイクル保守コストを表す左側棒グラフは、保守計画最適化手段13で作成された保守計画103に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105を緑色で表し、保守戦略分析手段15で分析された保守戦略104に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105を赤色で表している。
図11(a)のライフサイクル保守コストを表す右側棒グラフは、保守計画編集表示手段14でユーザが修正した保守計画103に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105を緑色で表し、保守戦略分析手段15で分析された保守戦略104に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105を赤色で表している。図11(a)の右側棒グラフでは、ユーザが保守予定期間を長く取ったために故障ロス(赤色)が大幅に増えていることが分る。
次に、図11(b)の交換部品総数を表す左側棒グラフは、保守計画最適化手段13で作成された保守計画103に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105に含まれるライフサイクル交換部品数を青色で表し、保守戦略分析手段15で分析された保守戦略104に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105に含まれるライフサイクル交換部品数を赤色で表している。
図11(b)の交換部品総数を表す右側棒グラフは、保守計画編集表示手段14でユーザが修正した保守計画103に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105に含まれるライフサイクル交換部品数を青色で表し、保守戦略分析手段15で分析された保守戦略104に対して保守戦略評価手段16で評価した評価結果105に含まれるライフサイクル交換部品数を赤色で表している。図11(b)の右側棒グラフでは、ユーザが保守予定期間を長く取ったために故障前に交換する部品数が減り、故障交換する部品数が増えていることが分る。
従って、以上のような実施の形態によれば、保守計画最適化手段13が構成部品毎に個別に最適化し、保守禁止時期などの制約を含んでいないことから、対象機器の構成部品が多くても、簡便な手法を用いて、組み合わせ的に増加することなく、各構成部品の最適保守時期t1、保守推奨時期t2、運用限界時期t3を計算できる。
また、保守計画編集表示手段14は、保守計画最適化手段13で得られた各構成部品の最適保守時期t1、保守推奨時期t2、運用限界時期t3を用い、保守推奨時期t2から最適保守時期t1に至る期間と、当該最適保守時期t1から運用限界時期t3に至る期間とを境とする2色一組の棒グラフし、保守計画期間にわたって保守計画を作成し表示するので、構成部品相互の保守期間の関係が一目瞭然に認識することができる。
また、保守計画編集表示手段14では、2色一組の棒グラフの境界部分に付される最適保守時期を表すマーク21あるいは最適保守期間を表す四角形状マーク22を指定し、当該マーク21,22を左右に移動させるとか、あるいは保守修正用ウインドウ23を表示し、所要とする保守予定時期を書き込んで修正できるので、ユーザの諸般の事情を考慮した保守計画を作成できる。
さらに、保守戦略分析手段15では、ユーザにより修正された保守計画103を分析し、対象機器の構成部品毎に「交換時期」と「ついで交換時期」とに分けた保守戦略105を取得するので、複数の構成部品相互の関係を考慮しつつ保守時期を定めることができる。
さらに、保守戦略評価手段16では、対象機器の構成部品毎の「交換時期」、「ついで交換時期」及び擬似的に故障を発生させて得られる各構成部品の「故障時期」に基づき、直近で発生する事象である故障時期、交換時期を自動的に抽出し記録するので、直近に生じる構成部品の「交換時期」、「故障時期」を容易に把握でき、しかも、構成部品の「ついで交換時期」を参照しつつ適宜に定期点検時に合わせて保守時期を込みこむことも容易にできる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明に係る保守計画支援システムの一実施の形態を示す構成図。 図1に示す故障確率計算手段における故障リスクを説明する図。 故障率タイプの故障リスクが与えられた場合の図1に示す保守計画最適化手段における保守コストと、当該保守コストから変換された単位コストから最適保守時期、保守推奨時期及び運用限界時期を求める説明図。 劣化度タイプの故障リスクが与えられた場合の図1に示す保守計画最適化手段における最適保守時期、保守推奨時期及び運用限界時期を求める説明図。 図1に示す保守計画編集表示手段における各構成部品の保守時期を表した保守計画の表示例を説明する図。 ユーザによる表示された保守計画の修正例を説明する図。 ユーザによる表示された保守計画の他の修正例を説明する図。 図1に示す保守戦略分析手段における交換時期とついで時期とを得るための説明図。 図1に示す保守戦略評価手段におけるモンテカルロシミュレーションによる実施処理例を説明するフローチャート。 モンテカルロシミュレーションによる実施処理例に関する具体例を説明する図。 保守戦略評価手段による評価結果の表示例を示す図。
符号の説明
11…故障確率計算手段、12…保守コスト計算手段、13…保守計画最適化手段、14…保守計画編集表示手段、15…保守戦略分析手段、16…保守戦略評価手段、21…保守時期を表すマーク、22…保守期間を表すマーク,23…保守修正用ウインドウ、101…故障リスク、102…保守コスト、103…保守計画、104…保守戦略、105…評価結果。

Claims (12)

  1. 保守対象機器を構成する部品群の使用経過期間及び使用状況から将来の故障リスクに関する故障リスク情報を生成する故障確率計算手段と、
    前記部品群の保守コストに関する保守コスト情報を生成する保守コスト計算手段と、
    前記故障確率計算手段で生成された故障リスク情報または前記保守コスト計算手段で生成された保守コスト情報に基づいて前記部品群の保守時期を計算し保守計画を作成する保守計画最適化手段と、
    この保守計画最適化手段で得られた保守計画期間にわたる前記部品群の保守時期に基づいて保守計画を編集し表示するともに、ユーザからの修正指示に従って現実的な制約を考慮して修正された保守計画を作成し表示する保守計画編集表示手段とを備えたことを特徴とする保守計画支援システム。
  2. 請求項1に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記故障確率計算手段は、前記保守対象機器を構成する部品群の部品毎に、ワイブル分布で代表される故障率型の情報及び当該故障率型の情報に対して設定された信頼区間からなる第1の故障リスク情報、あるいはポアソン分布で代表される劣化度型の情報及び当該劣化度型の情報に対して設定された信頼区間からなる第2の故障リスク情報、またはそれら第1及び第2の故障リスク情報の両方をもって、前記故障リスク情報として生成することを特徴とする保守計画支援システム。
  3. 請求項1に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守コスト計算手段は、前記保守対象機器を構成する部品群の部品毎に、部品コスト、工賃などの確定的なコスト及びダウンタイムロスを含む擬似的なコストを含めて保守コスト情報を生成することを特徴とする保守計画支援システム。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守計画最適化手段は、前記故障確率計算手段で生成された故障リスク情報である故障型の情報及びその信頼区間と、前記保守コスト計算手段で生成された保守コスト情報とを用いて、単位時間当りの単位コストを計算し、この単位コストの極小値をもって該当部品の最適保守時期を求め、かつ、前記記故障リスク情報に対してしきい値を用いて保守推奨時期及び運用限界時期を求めることにより、保守計画を作成することを特徴とする保守計画支援システム。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守計画最適化手段は、前記故障確率計算手段で生成された故障リスク情報である故障型の情報及びその信頼区間と、前記保守コスト計算手段で生成された保守コスト情報とを用いて、単位時間当りの単位コストを計算し、この単位コストの極小値をもって該当部品の最適保守時期を求め、かつ、前記信頼区間に関する保守コストから保守推奨時期及び運用限界時期を求めることにより、保守計画を作成することを特徴とする保守計画支援システム。
  6. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守計画最適化手段は、前記故障確率計算手段で生成された故障リスク情報である劣化度型の情報及びその信頼区間と、その劣化度に対するしきい値とを用いて、最適保守時期、保守推奨時期及び運用限界時期を求めることにより、保守計画を作成することを特徴とする保守計画支援システム。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか一項に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守計画編集表示手段は、前記保守計画最適化手段で作成された保守対象機器を構成する部品群の部品毎に、前記保守推奨時期から前記最適保守時期に至る期間と、当該最適保守時期から前記運用限界時期に至る期間とを境とする2色一組の棒グラフにより保守計画を作成し表示することを特徴とする保守計画支援システム。
  8. 請求項7に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記2色一組の棒グラフの境界部分に前記保守予定時期または保守予定期間を表す任意形状の保守予定マークを施すとともに、ユーザからの修正指示に従って当該保守予定マークを指定移動し、前記保守予定時期または前記保守予定期間を修正可能とすることを特徴とする保守計画支援システム。
  9. 請求項7に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記2色一組の棒グラフの境界部分に前記保守予定時期または保守予定期間を表す任意形状の保守予定マークを施すとともに、ユーザによる当該保守予定マークの指定に基づき、前記保守予定時期の修正時期または前記保守予定期間の修正内容を書き込み可能とする保守修正用ウインドウを表示し、前記保守予定時期または前記保守予定期間を修正可能とすることを特徴とする保守計画支援システム。
  10. 請求項1に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守計画編集表示手段で作成された非修正または修正された保守計画を受け取り、当該修正された保守計画からユーザの保守戦略を分析する保守戦略分析手段と、この保守戦略分析手段から出力された修正された保守計画に基づく保守戦略のライフサイクル故障リスク及びライフサイクル保守コストを評価し表示する保守戦略評価手段とを、さらに備えたことを特徴とする保守計画支援システム。
  11. 請求項10に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守戦略分析手段は、前記変更された保守計画から、最長の前記保守予定時期または前記保守予定期間を交換時期、また、最短の前記保守予定時期または前記保守予定期間をついで交換時期と見なす保守戦略を設定し出力することを特徴とする保守計画支援システム。
  12. 請求項10に記載の保守計画支援システムにおいて、
    前記保守戦略評価手段は、前記保守対象機器の部品群の部品毎の保守戦略から得られた交換時期、ついで交換時期及び故障確率計算手段で生成された前記故障リスク情報を用いて擬似的な故障を発生させて得られた故障時期に基づき、少なくとも直近で発生する故障時期、交換時期を見つけ出して記録し、必要に応じて前記ついで交換時期を定期点検または前記交換時期に含めて交換可能であるかを見つけ出して記録し、この記録された故障履歴及び故障履歴と前記保守コスト計算手段で計算された保守コスト情報とを用いて、ライフサイクル故障リスクとライフサイクル保守コストを評価し出力することを特徴とする保守計画支援システム。
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