JP7438912B2 - 設備管理システム、設備管理方法、及び設備管理プログラム - Google Patents

設備管理システム、設備管理方法、及び設備管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、設備修繕計画を適正化する設備管理システムに関する。
オフィスビル等の施設には、空調、エレベータ、給水配管などの設備が設置されている。これらの設備は、適正な動作状態を維持し、長期間使用可能とするために、設備修繕計画に従って定期的な修繕を行う必要がある。
本技術分野の背景技術として、特許文献1(特開2007-37035号公報)がある。特許文献1には、施設内の各設備機器の運転制御を行うと共に運転状態の監視を行い各設備機器の運転状態情報を周期的に提供する各施設に設けられた中央制御監視装置の少なくとも1つに接続され、施設内の各設備機器の保守管理を行う施設管理システムであって、中央制御監視装置からの各設備機器の運転状態情報と保守員の保守点検により得られた各設備機器の点検情報とに基づき、各設備機器に関するマスタ保守・修繕計画情報を保守・修繕の処置を先送りするように変更するための上記運転状態情報および点検情報に関する予め定められた条件に従って変更する施設管理システムが開示されている。
特開2007-37035号公報
一般的に、設備は経年変化と稼働によって劣化するため、稼働が少なければ劣化の程度は低くなる。また、設備の修繕計画は、劣化の程度に従って見直されるべきである。
しかし、設備修繕計画の見直しは管理者の負担が大きいため、稼働実績が当初想定より小さくても、設備修繕計画を見直さないことがある。そこで、稼働実績を反映して設備修繕計画の適切な修正によって、修繕コストの適正化が求められている。
本発明は、稼働実績に基づいて適正化された設備修繕計画の提案を目的とする。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、設備の修繕計画を適正化する設備管理システムであって、所定の演算処理を実行して以下の各機能部を実現する演算装置と、前記演算処理に使用される情報が記憶される記憶装置とを備え、前記設備の台帳を管理する設備台帳管理部と、前記設備の設置日からの経過日数に基づいて次の修繕推奨日を計算する修繕計画管理部とを有し、前記修繕計画管理部は、前記設備の交換周期から前記設備の点検時に計測された稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値、又は前記設備の修理までの稼働時間の平均値から前記設備の点検時に計測された直近の稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値に基づいて前記修繕推奨日を再計算することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、設備の稼働実績に基づいて、直近の修繕計画をフレキシブルに変更できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
本発明の実施例の設備修繕計画適正化システムの動作を示す図である。 設備修繕計画適正化システムの構成を示す図である。 端末の構成を示す図である。 設備修繕計画適正化処理のフローチャートである。 設備台帳登録時処理のフローチャートである。 稼働実績登録時処理1のフローチャートである。 修理履歴登録時処理1のフローチャートである。 稼働実績登録時処理2のフローチャートである。 修理履歴登録時処理2のフローチャートである。 稼働実績登録時処理3のフローチャートである。 設備台帳データベースの構成例を示す図である。 修繕計画データベースの構成例を示す図である。 点検結果データベースの構成例を示す図である。 修理履歴データベースの構成例を示す図である。 設備修繕計画詳細表示画面の例を示す図である。
図1は、本発明の実施例の設備修繕計画適正化システム100の動作を示す図である。
設備修繕計画適正化システム100は、設備管理者が使用する端末200に接続されている。設備修繕計画適正化システム100及び端末200は各々計算機で構成されており、その構成は図2A、図2Bで後述する。
設備修繕計画適正化システム100を使用した設備管理の概要は以下の通りである。
(1)設備管理者は、設備の設置年月日、交換周期、想定稼働時間を端末200に入力する。入力された情報は設備修繕計画適正化システム100の設備台帳データベース141に登録される。
(2)設備修繕計画適正化システム100は、設備台帳データベース141に登録された設備の情報から修繕の推奨日を計算し、修繕計画を作成する。
(3)設備管理者は、計算された推奨日を参照して、修繕計画を編集し、編集後の修繕計画を修繕計画データベース142に格納する。
(4)保守点検員は、設備を点検し、設備の稼働実績を計測する。
(5)設備管理者は、保守点検員が計測した稼働実績を点検結果データベース143に登録する。
(6)設備修繕計画適正化システム100は、登録された稼働実績を用いて修繕の推奨日を再計算する。
(7)設備管理者は、再計算された推奨日を参照して、修繕計画を更新する。
なお、本実施例の設備修繕計画適正化システム100が対象とする設備の代表的なものは、空調、エレベータ、給水配管であるが、これらに限らず、オフィスビル等の施設に設置されて保守点検や定期的な修繕が必要な設備であればあらゆる設備に適用できる。
図2Aは、設備修繕計画適正化システム100の構成を示す図である。
設備修繕計画適正化システム100は、図示を省略するプロセッサ(CPU)、メモリ、補助記憶装置、及び通信インターフェースを有する計算機によって構成される。
設備修繕計画適正化システム100は、論理的又は物理的に構成された複数の計算機上で、又は、物理的に一つの計算機上で構成される計算機システムであり、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作するものでもよい。
プロセッサは、メモリに格納されたプログラム(演算処理)を実行する演算装置である。プロセッサが各種プログラムを実行することによって、アプリケーション部110が実現される。なお、プロセッサがプログラムを実行して行う処理の一部を、他の演算装置(例えば、FPGAやASICなどのハードウェアによる演算装置)で実行してもよい。アプリケーション部110は、修繕計画管理機能120、及び通信部130を含む。
修繕計画管理機能120は、設備台帳管理部121、修繕計画管理部122、点検結果管理部123及び修理履歴管理部124を有する。設備台帳管理部121は、設備台帳データベース141へのデータの書き込み及び読み出しを管理する。修繕計画管理部122は、修繕計画を作成し、修繕計画データベース142に書き込み、修繕計画データベース142に格納された修繕計画を読み出す。点検結果管理部123は、点検結果データベース143へのデータの書き込み及び読み出しを管理する。修理履歴管理部124は、修理履歴データベース144へのデータの書き込み及び読み出しを管理する。
通信部130は、ネットワーク(例えば、インターネット250)を介して、他の装置(例えば、端末200)とのデータの送受信を制御する。
メモリは、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の高速かつ揮発性の記憶素子であり、プロセッサが実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
補助記憶装置は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置は、プロセッサがプログラムの実行時に使用するデータ(例えば、設備台帳データベース141、修繕計画データベース142、点検結果データベース143、修理履歴データベース144)、及びプロセッサが実行するプログラム(例えば、設備台帳管理プログラム、修繕計画管理プログラム、点検結果管理プログラム、修理履歴管理プログラム)を格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置から読み出されて、メモリにロードされて、プロセッサによって実行されることによって、設備修繕計画適正化システム100の機能を実現する。
各データベースの構成は図5~図8を参照して後述する。なお、図5~図8ではテーブル形式で構成されるデータベースの例を説明するが、これらのデータベースは必ずしもテーブル形式でなくても、リスト、キュー又はそれ以外のデータ構造で表現されてもよい。
通信インターフェースは、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御するネットワークインターフェース装置である。
プロセッサが実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD-ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介して設備修繕計画適正化システム100に提供され、非一時的記憶媒体である不揮発性の補助記憶装置に格納される。このため、設備修繕計画適正化システム100は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインターフェースを有するとよい。
図2Bは、端末200の構成を示す図である。
端末200は、図示を省略するプロセッサ(CPU)、メモリ、補助記憶装置、通信インターフェース、入力インターフェース及び出力インターフェースを有する計算機によって構成される。
プロセッサは、メモリに格納されたプログラム(演算処理)を実行する演算装置である。プロセッサが、各種プログラムを実行することによって、端末200の機能(例えば、ウェブブラウザ210、通信部220)が実現される。なお、プロセッサがプログラムを実行して行う処理の一部を、他の演算装置(例えば、FPGAやASICなどのハードウェアによる演算装置)で実行してもよい。
ウェブブラウザ210は、設備修繕計画適正化システム100が生成した情報を出力インターフェースに出力(例えば、表示)し、入力インターフェースに入力された情報を設備修繕計画適正化システム100に送信する。
通信部130は、ネットワーク(例えば、インターネット250)を介して、他の装置(例えば、設備修繕計画適正化システム100)とのデータの送受信を制御する。
メモリは、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の高速かつ揮発性の記憶素子であり、プロセッサが実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
補助記憶装置は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置は、プロセッサが実行するプログラム(例えば、ウェブブラウザプログラム)を格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置から読み出されて、メモリにロードされて、プロセッサによって実行されることによって、端末200の機能を実現する。
通信インターフェースは、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御するネットワークインターフェース装置である。
図3は、設備修繕計画適正化処理のフローチャートである。
まず、端末200は、設備管理者によって設備の情報の入力を受け付ける。入力された設置日、交換周期、想定稼働時間などの情報は、設備台帳データベース141に登録される(S31)。
図5に示すように、設備台帳データベース141は、設備修繕計画適正化システム100が管理する設備の情報が格納されるデータベースであり、ID、大区分、中区分、中区分枝番、小区分、小区分枝番、部品名、部品枝番、設置日、交換周期、及び想定稼働時間のデータを含む。
IDは、設備台帳データベース141に記録されたデータを一意に識別するための識別子である。大区分、中区分、中区分枝番、小区分、及び小区分枝番は、階層的に定義された設備を構成する部品の区分である。部品名は、点検や修繕の対象となり、設備を構成する部品の名称である。部品枝番は、設備を構成する部品を一意に識別するための識別子である。設置日は、設備が設置された年月日である。交換周期は、設備を交換すべき周期であり、交換周期のタイミングで当該部品の交換や修繕が行われる。想定稼働時間は、設備の稼働割合を表す数値であり、例えば、24時間稼働、1日8時間平日稼働などが記録される。
その後、端末200が設備管理者から修繕計画作成開始指示を受け付けると、設備修繕計画適正化システム100は、設備台帳データベース141に登録された設備の情報から修繕の推奨日を計算し、修繕計画を作成する(S32)。ステップS32では、図4Aに示すように、設備修繕計画適正化システム100が、設備台帳データベース141に登録された設備の情報から、下式を用いて修繕推奨日を計算し、修繕計画を作成する。
次回修繕推奨日 =設置日+(交換周期/想定稼働時間)
次々回修繕推奨日=次回目修理日+(交換周期/想定稼働時間)
以降、同様に3回目以後の修繕推奨日を計算する。
ここで、想定稼働時間は、後述する設備台帳データベース141に記録される設備の稼働割合を表す数値であり、交換周期の単位に合わせた稼働率である。例えば、交換周期の単位が日であり、設備が24時間稼働である場合、想定稼働時間は1となる。また、交換周期の単位が時間であり、設備が1日8時間平日稼働である場合、想定稼働時間は40÷(24×7)で計算でき5/21となる。
ステップS32の設備台帳登録時処理では、設備ごとに予め定められた交換周期と想定稼働時間修理を用いて修繕推奨日を計算することによって、設備ごとの故障頻度(例えば、動作保証期間やMTBF)に基づいて適切な修繕推奨日を計算できる。
その後、端末200は、設備修繕計画適正化システム100から修繕計画を取得して、表示する。端末200は、設備管理者によって編集された修繕計画を受け付け、修繕計画データベース142に登録する(S33)。さらに、端末200は、設備管理者によって必要に応じて作成された複数の修繕計画を修繕計画データベース142に登録する(S34)。
図6に示すように、修繕計画データベース142は、設備の修繕計画(例えば、修繕予定日)が格納されるデータベースであり、ID、大区分、中区分、中区分枝番、小区分、小区分枝番、部品名、部品枝番、及び予定日のデータを含む。
IDは、修繕計画データベース142に記録されたデータを一意に識別するための識別子である。大区分、中区分、中区分枝番、小区分、及び小区分枝番は、階層的に表された設備を構成する部品の区分である。部品名は、点検や修繕の対象となり、設備を構成する部品の名称である。部品枝番は、設備を構成する部品を一意に識別するための識別子である。予定日は、設備を修繕する予定日であり、設備修繕計画適正化システム100が計算した修繕推奨日に基づいて設備管理者が決定した修繕の予定日である。予定日は、通常、設備ごとに設定されるが、設備を構成する部品毎に設定可能となっている。
その後、保守点検員は、設備を点検し、設備の稼働実績1(設置からの稼働時間)を計測する(S35)。
端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が計測した稼働実績を受け付ける。入力された稼動実績は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される。そして、設備修繕計画適正化システム100は、登録された稼働実績を用いて修繕の推奨日を再計算する(S36)。ステップS36の稼働実績登録時処理1では、図4Bに示すように、まず、端末200は、設備管理者による点検結果(点検日、稼働実績)の入力を受け付ける。入力された点検結果は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143に登録される(S361)。
設備修繕計画適正化システム100は、一つの修繕計画を取得し、取得した修繕計画について、登録された稼働実績から、下式を用いて修繕推奨日を再計算する(S362)。
次回修繕推奨日 =点検日+((交換周期-稼働実績)/想定稼働時間)
次々回修繕推奨日=次回修繕推奨日+(交換周期/想定稼働時間)
以降、同様に3回目以後の修繕推奨日を計算する。
その後、全ての修繕計画の修繕推奨日を再計算したかを判定する(S363)。修繕推奨日を再計算していない修繕計画があれば、ステップS362に戻り、次の修繕計画について修繕推奨日を再計算する。一方、全ての修繕計画の修繕推奨日の再計算が終了していれば、稼働実績登録時処理1を終了し、ステップS37に進む。
ステップS36の稼働実績登録時処理1では、設備ごとに予め定められた交換周期と直近の稼働実績1(設置からの稼働時間)を用いて修繕推奨日を計算することによって、現実の稼働状態に基づいて適切な修繕推奨日を計算できる。例えば、予定より稼働時間が短い設備は故障までの時間が長くなると予想されることから、修繕推奨日を後ろ倒しできる。一方、予定より稼働時間が長い設備は早く故障すると予想されることから、修繕推奨日を前倒しすべきである。
点検結果データベース143は、図7に示すように、設備修繕計画適正化システム100が管理する設備の情報が格納されるデータベースであり、ID、大区分、中区分、中区分枝番、小区分、小区分枝番、部品名、部品枝番、点検日、及び点検値のデータを含む。
IDは、点検結果データベース143に記録されたデータを一意に識別するための識別子である。大区分、中区分、中区分枝番、小区分、及び小区分枝番は、階層的に定義された設備を構成する部品の区分である。部品名は、点検や修繕の対象となり、設備を構成する部品の名称である。部品枝番は、設備を構成する部品を一意に識別するための識別子である。点検日は、設備を点検した日である。点検日は、通常、設備ごとに設定されるが、設備を構成する部品毎に設定可能となっている。点検値は、点検によって計測された数値であり、図7には稼働時間を示している。なお、稼働時間の他に、電流値、温度、振動、音などを計測して点検値に記録してもよい。電流値、温度、振動、音は設備の劣化度を間接的に表すことから、これらの値を稼働実績として用いて修繕推奨日を再計算してもよい。
その後、設備管理者は、端末200を操作して、再計算された推奨日を参照して修繕予定日を変更し、修繕計画を更新する(S37)。
その後、保守点検員は、修理を行い、設備を点検して設備の稼働実績2(設置から今回修理までの稼働時間)を計測する(S38)。
端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が計測した稼働実績2を受け付ける。入力された稼動実績2は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される。点検結果データベース143の点検値は、期間毎の稼働実績を記録する欄を設けて、稼働実績1、稼働実績2、…、稼働実績nを別に記録するとよい。また、端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が行った修理の履歴(修理日1)を受け付ける。入力された修理履歴は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、修理履歴データベース144に登録される。そして、設備修繕計画適正化システム100は、登録された修理履歴及び稼働実績を用いて修繕の推奨日を再計算する(S39)。
図4Cに示すように、ステップS39の修理履歴登録時処理1では、設置から今回の修理までの稼働実績2を用いて修繕推奨日を計算する。具体的には、まず、設備管理者が、稼動実績2を端末200に入力する。入力された稼動実績2は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される(S391)。
次に、設備管理者が、修理履歴(修理日1)を端末200に入力する。入力された修理履歴は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、修理履歴データベース144に登録される(S392)。
設備修繕計画適正化システム100は、一つの修繕計画を取得し、取得した修繕計画について、登録された稼働実績2から、下式を用いて修繕推奨日を再計算する(S393)。
次回修繕推奨日 =修理日1+(稼働実績2/想定稼働時間)
次々回修繕推奨日=次回修繕推奨日+(稼働実績2/想定稼働時間)
以降、同様に3回目以後の修繕推奨日を計算する。
その後、全ての修繕計画の修繕推奨日を再計算したかを判定する(S394)。修繕推奨日を再計算していない修繕計画があれば、ステップS393に戻り、次の修繕計画について修繕推奨日を再計算する。一方、全ての修繕計画の修繕推奨日の再計算が終了していれば、修理履歴登録時処理1を終了し、ステップS41に進む。
ステップS39の修理履歴登録時処理1では、修理までの直近の稼働実績2(設置から今回修理までの稼働時間)を用いて修繕推奨日を計算することによって、現実の稼働実績に基づいて適切な修繕推奨日を計算でき、さらに、修繕サイクルの急激な変化を避けて適切な修繕推奨日を計算できる。
修理履歴データベース144は、図8に示すように、設備を修理した履歴(例えば、修理日)が格納されるデータベースであり、ID、大区分、中区分、中区分枝番、小区分、小区分枝番、部品名、部品枝番、及び修理日のデータを含む。
IDは、修理履歴データベース144に記録されたデータを一意に識別するための識別子である。大区分、中区分、中区分枝番、小区分、及び小区分枝番は、階層的に表された設備を構成する部品の区分である。部品名は、点検や修繕の対象となり、設備を構成する部品の名称である。部品枝番は、設備を構成する部品を一意に識別するための識別子である。修理日は、設備を構成する部品の交換や調整などの修理を行った日である。
その後、設備管理者は、端末200を操作して、再計算された推奨日を参照して修繕予定日を変更し、修繕計画を更新する(S40)。
その後、保守点検員は、設備を点検し、設備の稼働実績3(前回修理からの稼働時間)を計測する(S41)。
端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が計測した稼働実績3を受け付ける。入力された稼動実績3は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される。そして、設備修繕計画適正化システム100は、登録された稼働実績を用いて修繕の推奨日を再計算する(S42)。
図4Dに示すように、ステップS42の稼働実績登録時処理2では、修理までの稼働実績2及び修理からの稼働実績3を用いて修繕推奨日を計算する。具体的には、まず、設備管理者が、稼動実績3を端末200に入力する。入力された稼動実績3は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される(S421)。
設備修繕計画適正化システム100は、一つの修繕計画を取得し、取得した修繕計画について、登録された稼働実績から、下式を用いて修繕推奨日を再計算する(S422)。
次回修繕推奨日 =点検日+(稼働実績2-稼働実績3)/想定稼働時間)
次々回修繕推奨日=次回修繕推奨日+(稼働実績2/想定稼働時間)
以降、同様に3回目以後の修繕推奨日を計算する。
その後、全ての修繕計画の修繕推奨日を再計算したかを判定する(S423)。修繕推奨日を再計算していない修繕計画があれば、ステップS422に戻り、次の修繕計画について修繕推奨日を再計算する。一方、全ての修繕計画の修繕推奨日の再計算が終了していれば、稼働実績登録時処理2を終了し、ステップS43に進む。
ステップS42の稼働実績登録時処理2では、直近の修理までの稼働実績2(前回修理までの稼働時間)と直近の修理からの稼働実績3(前回修理からの稼働時間)を用いて修繕推奨日を計算することによって、現実の稼働実績に基づいて交換周期を修正でき、修正された交換周期を用いて適切な修繕推奨日を計算できる。
設備管理者は、端末200を操作して、再計算された推奨日を参照して修繕予定日を変更し、修繕計画を更新する(S43)。
その後、保守点検員は、修理を行い、設備を点検して設備の稼働実績4(前回修理から今回修理までの稼働時間)を計測する(S44)。
端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が計測した稼働実績4を受け付ける。入力された稼動実績4は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される。また、端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が行った修理の履歴(修理日2)を受け付ける。入力された修理の履歴は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、修理履歴データベース144に登録される。そして、設備修繕計画適正化システム100は、登録された修理履歴及び稼働実績を用いて修繕の推奨日を再計算する(S45)。
図4Eに示すように、ステップS45の修理履歴登録時処理2では、前回修理までの稼働実績2及び前回修理から今回修理までの稼働実績4との平均を用いて修繕推奨日を計算する。具体的には、まず、設備管理者が、稼動実績4を端末200に入力する。入力された稼動実績2は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される(S451)。
次に、設備管理者が、修理履歴(修理日1)を端末200に入力する。入力された修理履歴は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、修理履歴データベース144に登録される(S452)。
設備修繕計画適正化システム100は、一つの修繕計画を取得し、取得した修繕計画について、登録された稼働実績2及び稼働実績4から、下式を用いて修繕推奨日を再計算する(S453)。
次回修繕推奨日 =修理日1+((平均(稼働実績2,稼動実績4))/想定稼働時間)
次々回修繕推奨日=次回修繕推奨日+((平均(稼働実績2,稼動実績4))/想定稼働時間)
以降、同様に3回目以後の修繕推奨日を計算する。
その後、全ての修繕計画の修繕推奨日を再計算したかを判定する(S454)。修繕推奨日を再計算していない修繕計画があれば、ステップS473に戻り、次の修繕計画について修繕推奨日を再計算する。一方、全ての修繕計画の修繕推奨日の再計算が終了していれば、修理履歴登録時処理2を終了し、ステップS46に進む。
ステップS45の修理履歴登録時処理2では、前回修理までの稼働実績2(前回修理までの稼働時間)と修理までの直近の稼働実績4(前回修理から今回修理までの稼働時間)との平均を用いて修繕推奨日を計算することによって、現実の稼働実績に基づいて交換周期を修正でき、修正された交換周期を用いて適切な修繕推奨日を計算できる。さらに、修繕サイクルの急激な変化を避けて適切な修繕推奨日を計算できる。
設備管理者は、端末200を操作して、再計算された推奨日を参照して修繕予定日を変更し、修繕計画を更新する(S46)。
その後、保守点検員は、設備を点検し、設備の稼働実績5(前回修理からの稼働時間)を計測する(S47)。
端末200は、設備管理者の操作によって、保守点検員が計測した稼働実績5を受け付ける。入力された稼動実績5は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される。そして、設備修繕計画適正化システム100は、登録された稼働実績を用いて修繕の推奨日を再計算する(S48)。
図4Fに示すように、ステップS48の稼働実績登録時処理3では、前々回修理までの稼働実績2(前々回修理までの稼働時間)と直近の修理までの稼働実績4(前々回修理から前回修理までの稼働時間)との平均を用いて修繕推奨日を計算する。具体的には、まず、設備管理者が、稼動実績5を端末200に入力する。入力された稼動実績5は、端末200から設備修繕計画適正化システム100に送信され、点検結果データベース143の点検値欄に登録される(S481)。
設備修繕計画適正化システム100は、一つの修繕計画を取得し、取得した修繕計画について、登録された稼働実績から、下式を用いて修繕推奨日を再計算する(S482)。
次回修繕推奨日 =点検日+((平均(稼動実績2,稼働実績4)-稼働実績5)/想定稼働時間)
次々回修繕推奨日=次回修繕推奨日+(平均(稼動実績2,稼働実績4)/想定稼働時間)
以降、同様に3回目以後の修繕推奨日を計算する。
その後、全ての修繕計画の修繕推奨日を再計算したかを判定する(S483)。修繕推奨日を再計算していない修繕計画があれば、ステップS482に戻り、次の修繕計画について修繕推奨日を再計算する。一方、全ての修繕計画の修繕推奨日の再計算が終了していれば、稼働実績登録時処理3を終了し、ステップS49に進む。
ステップS48の稼働実績登録時処理3では、前回修理までの稼働実績2(前々回修理までの稼働時間)と修理までの直近の稼働実績4(前々回修理から前回修理までの稼働時間)との平均、すなわち、複数回の修理の各々までの稼働時間の平均を用いて修繕推奨日を計算することによって、現実の稼働実績に基づいて交換周期を修正でき、修正された交換周期を用いて適切な修繕推奨日を計算できる。
設備管理者は、端末200を操作して、再計算された推奨日を参照して修繕予定日を変更し、修繕計画を更新する(S49)。
図9は、設備修繕計画詳細表示画面の例を示す図である。
図示した設備修繕計画詳細表示画面の左上領域には、設備修繕計画適正化システム100によって管理される設備が部品に分類されて表示される。また、同右上領域には、設備修繕計画適正化システム100が計算した修繕推奨日910と、修繕予定日920が時間軸上に表示される。設備管理者は、時間軸上で動かして修繕予定日920を変更できる。
例えば、2行目の部品=電源2の2021年及び2022年の修繕予定は数ヶ月前倒しする修繕予定日に変更されており、3行目の小区分=室外機の2022年の修繕予定は数ヶ月後ろ倒しする修繕予定日に変更されている。なお、修繕推奨日910から変更された修繕予定日920は、変更されていない修繕予定日920と異なる態様で表示するとよい。また、時間軸上でも、修繕推奨日910と修繕予定日920の差が分かるように表示するとよい。
設備修繕計画詳細表示画面の右上領域には、修繕予定日920付近に修繕費用(過去分は実績、将来分は推定)930が表示される。同右下領域には、所定の期間(図では半年)毎の修繕費用の予算、実績、推定が表示され、予実管理ができるようになっている。
以上に説明したように、本発明の実施例の設備修繕計画適正化システム100は、設備の台帳を管理する設備台帳管理部121と、設備の設置日からの経過日数に基づいて次の修繕推奨日を計算する修繕計画管理部122とを有し、修繕計画管理部122は、設備の稼働実績(例えば、稼働時間)を用いて修繕推奨日を再計算するので、修繕推奨日を計算する際に、設備の稼働実績に基づいて、直近の修繕計画をフレキシブルに変更できる。
また、修繕計画管理部122は、設備の点検時に計測された稼働実績を用いて修繕推奨日を再計算するので、点検のタイミング毎に現実の稼働実績に基づいて適切な修繕推奨日を計算でき、修繕計画をフレキシブルに変更できる。
また、修繕計画管理部122は、設備の交換周期から稼働実績である稼働時間を減じた値を、当該設備の稼働割合で除した値に基づいて修繕推奨日を再計算するので、点検のタイミング毎に現実の稼働実績に基づいて高精度な修繕推奨日を計算できる。
また、修繕計画管理部122は、設備の前回の修理までの稼働実績と前回の修理からの稼働実績の平均値から設備の点検時に計測された直近の稼働実績を減じた値を、当該設備の稼働割合で除した値に基づいて修繕推奨日を再計算するので、修繕までの期間の急激な変化を避けつつ、適切な修繕推奨日を計算できる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
100 設備修繕計画適正化システム
110 アプリケーション部
120 修繕計画管理機能
121 設備台帳管理部
122 修繕計画管理部
123 点検結果管理部
124 修理履歴管理部
130 通信部
141 設備台帳データベース
142 修繕計画データベース
143 点検結果データベース
144 修理履歴データベース
200 端末
210 ウェブブラウザ
220 通信部

Claims (3)

  1. 設備の修繕計画を適正化する設備管理システムであって、
    所定の演算処理を実行して以下の各機能部を実現する演算装置と、前記演算処理に使用される情報が記憶される記憶装置とを備え、
    前記設備の台帳を管理する設備台帳管理部と、
    前記設備の設置日からの経過日数に基づいて次の修繕推奨日を計算する修繕計画管理部とを有し、
    前記修繕計画管理部は、前記設備の交換周期から前記設備の点検時に計測された稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値、又は前記設備の修理までの稼働時間の平均値から前記設備の点検時に計測された直近の稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値に基づいて前記修繕推奨日を再計算することを特徴とする設備管理システム。
  2. 設備管理システムが設備の修繕計画を適正化する設備管理方法であって、
    前記設備管理システムは、所定の演算処理を実行して以下の各機能部を実現する演算装置と、前記演算処理に使用される情報が記憶される記憶装置とを有し、
    前記設備管理方法は、
    前記演算装置が、前記設備の台帳の入力を受け付けて前記記憶装置に記録する設備台帳管理ステップと、
    前記演算装置が、前記設備の設置日からの経過日数に基づいて次の修繕推奨日を計算する修繕計画管理ステップとを有し、
    前記修繕計画管理ステップでは、前記演算装置は、前記設備の交換周期から前記設備の点検時に計測された稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値、又は前記設備の修理までの稼働時間の平均値から前記設備の点検時に計測された直近の稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値に基づいて前記修繕推奨日を再計算することを特徴とする設備管理方法。
  3. 設備管理システムに、設備の修繕計画を適正化させる設備管理プログラムであって、
    前記設備管理システムは、所定の演算処理を実行して以下の各機能部を実現する演算装置と、前記演算処理に使用される情報が記憶される記憶装置とを有し、
    前記設備管理プログラムは、
    前記設備の台帳の入力を受け付けて前記記憶装置に記録する設備台帳管理手順と、
    前記設備の設置日からの経過日数に基づいて次の修繕推奨日を計算する修繕計画管理手順とを、前記演算装置に実行させ、
    前記修繕計画管理手順では、前記設備の交換周期から前記設備の点検時に計測された稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値、又は前記設備の修理までの稼働時間の平均値から前記設備の点検時に計測された直近の稼働時間を減じた値を当該設備の稼働割合で除した値に基づいて前記修繕推奨日の再計算を前記演算装置に実行させることを特徴とする設備管理プログラム。
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