JP2009217077A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光走査装置において、ビームスポット径を小さく保ちつつ深度余裕を拡大し、安定性の良いビームスポットを実現する。
【解決手段】レーザ光源1と、カップリングレンズ3と、アパーチャ12と、カップリングレンズによりカップリングされた光束の光束中心を含む光束部分の位相を変化させる位相型光学素子13と、アパーチャを通過した光束を偏向して走査する偏向手段5と、この偏向手段により走査された走査ビームを被走査面にビームスポットとして結像する走査レンズ8とを有する光走査装置において、位相型光学素子13は、被走査面近傍における走査ビームのサイドローブ強度を増大させる機能を有し、アパーチャ12は、開口形状に外接する長方形の面積:SR、開口部の面積:SAとしてα={(SR−SA)/SR}×100が、3%以上〜20%以下を満足する開口形状を有し、位相型光学素子の機能と、アパーチャの光束遮断機能とにより、ビームスポットの深度余裕を拡大する。
【選択図】図15

Description

この発明は光走査装置及び画像形成装置に関する。
近年、光走査により画像形成を行う「MFP等の画像形成装置」の出力画像の画質に対する要求水準が高くなり、光走査におけるビームスポット径の小径化及び安定化が強く求められている。「ビームスポット径の安定化」は、光ビームの深度余裕(許容するビームスポット径以下となる光軸方向のデフォーカス距離)を大きくすることにより達成できるが、深度余裕:dとビームスポット径:W、光走査における使用波長:λとの間には、周知の如く、
d∝w/λ
の関係があり、深度余裕の増大はビームスポット径の増大をもたらすため、ビームスポット径の「小径化と安定化」を両立するのは困難であった。
ビームスポット径を小さく保ちつつ「深度余裕を拡大」する方法として、ベッセルビームを用いる方法が考えられる。
「ベッセルビーム」は特許文献1等により知られているが、サイドローブ光強度が非常に強く、高次のサイドローブ光の強度も強いため、ベッセルビームにより光走査を行う場合、光利用効率の低下が考えられ、昨今要望されている画像形成の高速化の観点からすると問題なしとしない。
発明者は、光走査装置の光学系によるビームスポットの結像を波動光学的に検討し、走査レンズに入射する光束の波面の位相を調整する「位相調整操作」により、走査レンズの焦点位置でのビームプロファイルのサイドローブ(メインローブのすぐ外側のサイドローブ)のピーク強度を、出力画像に問題を与えない程度に「少し増大」させて、ビームスポットの結像位置が被走査面から外れたときのビームスポット径の太り(メインローブ光の太り)を抑制でき、深度余裕を拡大できることを見出した。
ところで、光走査装置に用いられる光源として一般的な半導体レーザ(端面発光レーザや面発光レーザ)は、個体ごとに「放射レーザ光の発散角のばらつき」があり、このばらつきを無視して光源として用いると「光走査装置内の光学系の実効的なNAの変化」を引き起こし、被走査面上においてビームスポット径のばらつきやビームスポット径の増大を招来する。
このような問題を回避するため、光走査装置は従来から、半導体レーザから射出する光束の「像面に導く光束幅」をアパーチャにより規制している。従来の光走査装置におけるアパーチャは楕円状や長方形形状が用いられるのが一般的であった(特許文献2)。
発明者の研究により、前記「位相調整操作による深度余裕の拡大」が、アパーチャの開口形状と相関性を有し、位相調整操作による深度余裕の効果が、アパーチャの開口形状により影響されるとの知見を得た。
例えば、アパーチャの開口形状として従来一般的な「長方形形状」は、位相調整操作による深度余裕の拡大に「あまり大きな効果」をもたらさない。これは、長方形の開口形状を用いた場合、サイドローブ光が主走査方向と副走査方向の2方向に局在して強いピークを有するため、ビームスポット径(サイドローブ光も含めて、1/eスレッシュで考えた径)が劣化するためと考えられる。
他方、楕円の開口形状を用いると、サイドローブ光がメインローブ光の周りに分散してしまう。位相調整操作により深度余裕の拡大に寄与するのは、主に主走査方向と副走査方向のサイドローブ光であり、前記の如く「サイドローブ光がメインローブ光の回りに分散する」と、位相調整操作により深度余裕を拡大しようとしても「深度余裕の拡大に対する寄与が低いサイドローブ光(主走査方向・副走査方向でない方向のサイドローブ光)」が比較的大きく発生し効果的に深度余裕を拡大できない。
アパーチャの開口形状として「楕円や長方形以外の形状」も提案されている(特許文献2〜4)が、「位相調整操作による深度余裕の拡大」との関連について、何らかの知見を与えるものはない。「位相調整操作による深度余裕の拡大」は、発明者により全く新たに得られた知見であり、位相調整操作による深度余裕の拡大とアパーチャの開口形状との相関も、発明者により始めて得られた知見である。
特許第3507244号公報 特許第2685252号公報 特開2005−266258号公報 特開2002−006247号公報
この発明は叙述した事情に鑑みてなされたものであり、光走査装置において、アパーチャの開口形状と位相調整操作との適正な組合せにより、深度余裕のよりいっそうの拡大を実現することを課題とし、さらには、このように深度余裕を拡大させた光走査装置を用いて、小径且つ安定したビームスポットにより良好な光走査を行い得る画像形成装置の実現を課題とする。
この発明の光走査装置は「レーザ光源と、このレーザ光源からの発散光束をカップリングするカップリングレンズと、レーザ光源からの光束の一部のみを通過させる開口部を持つアパーチャと、カップリングレンズによりカップリングされた光束の光束中心を含む光束部分の位相を変化させる位相型光学素子と、アパーチャを通過した光束を偏向して走査する偏向手段と、この偏向手段により走査された走査ビームを被走査面にビームスポットとして結像する走査レンズとを有する光走査装置」であり、以下の特長を有する(請求項1)。
即ち、「位相型光学素子」は、被走査面近傍における走査ビームのサイドローブ強度を増大させる機能を有する。走査ビームのサイドローブ強度は「メインローブ光のすぐ外側のサイドローブ光のピーク強度」である。
位相型光学素子は前述の「位相調整操作」を行う光学素子であり、光束の位相を調整するための「位相分布」を有する。即ち、カップリングされた光束は、位相型光学素子を透過する際に、上記位相分布に従って波面の位相が調整操作される。
「アパーチャ」は、開口形状に外接する長方形の面積:SR、開口部の面積:SAが、条件:
0.03≦(SR−SA)/SR≦0.20
を満足する開口形状を有する。
そして、位相型光学素子の機能と、アパーチャの光束遮断機能とにより、ビームスポットの深度余裕を拡大する。
アパーチャと位相型光学素子は、カップリングレンズから偏向手段に至る光路上に設けられるが、配置の順序としては、何れを光源側としてもよい。また、アパーチャと位相型光学素子は、互いに分離して配置することもできるが、相互の位置関係の調整の容易さ等の観点から、両者を極く近接させてあるいは互いに一体化して設けるのが好ましい。
請求項1記載の光走査装置は、カップリングレンズによりカップリングされ、アパーチャによりビーム整形され、位相型光学素子により位相調整操作を受けた光束を、偏向手段により偏向させても良いが、偏向手段としてポリゴンミラーを用いる場合には、偏向反射面の面倒れを補正できるように「偏向手段に入射する光束を副走査方向に集束させて、偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像を結像させるシリンドリカルレンズ等の線像結像光学系」を用いることが好ましい。この場合には、走査レンズは「副走査方向により強い正のパワーを持つアナモフィックな光学系」になる。
請求項1記載の光走査装置におけるアパーチャは「楕円とそれに外接する長方形の間に、開口の少なくとも1部が含まれる開口形状」を有することができる(請求項2)。
「開口形状」は開口部の輪郭である。請求項2記載の場合において、アパーチャの開口形状は「円弧および/または楕円弧および/または直線を組合せた形状」であることができる(請求項3)。即ち、請求項3に記載された開口形状はその輪郭が「円弧と楕円弧」、「円弧と直線」、「楕円弧と直線」、「円弧と楕円弧と直線」の組合せにより形成される。なお、曲率半径の異なる円弧同士や、離心率の異なる楕円弧同士を組合せた開口形状等も可能である。
請求項2記載の光走査装置におけるアパーチャの開口形状はまた「8角形形状」であることができる(請求項4)。即ち、この場合には、アパーチャの開口形状は8個の直線の組合せで形成される。
さらに、請求項2記載の光走査装置におけるアパーチャの開口形状は、アパーチャの開口形状の少なくとも1部が、主走査方向の直径:2a、副走査方向の直径:2b、主走査方向の座標:y、副走査方向の座標:z、正の実数:ny、nzを用いて、式:
z=b(1−(y/a)nz(1/ny) ,(y≧0、z≧0) (A)
により表される形状であることができる(請求項5)。
上記請求項3に記載の光走査装置においては「アパーチャの開口部において、主走査方向の開口端部の光強度:PAm、副走査方向の開口端部の光強度:PAsのうち大きい方の開口端部の形状が、小さい方の開口端部の形状に対し、円弧もしくは楕円弧の曲率が小さい形状」であることができる(請求項6)。
また、請求項4に記載の光走査装置においては「アパーチャの8角形形状の開口部において、主走査方向の開口端部の光強度:PAmと副走査方向の開口端部の光強度:PAsの大小関係に応じ、開口形状に外接する長方形の主走査方向の長さに対する開口形状の主走査方向に平行な直線部の長さの比:Bmと、開口形状に外接する長方形の副走査方向の長さに対する開口形状の副走査方向に平行な直線部の長さの比:Bsの大小関係を、
PAm>PAsならばBm>Bs
PAs>PAmならばBs>Bm
と設定する」ことが好ましい(請求項7)。
請求項5記載の光走査装置においては「アパーチャの開口部において、主走査方向の開口端部の光強度:PAmと副走査方向の開口端部の光強度:PAsの大小関係に応じて、正の実数:ny、nzの大小関係を、
PAm>PAsならばny>nz
PAs>PAmならばnz>ny
と設定する」ことが好ましい(請求項8)。
請求項6〜8の何れかに記載の光走査装置においては、光源を、単一の端面発光レーザとし、
PAm>PAs
とすることができる(請求項9)。同様に、請求項6〜8の何れかに記載の光走査装置において、光源を端面発光レーザアレイとし、
PAs>PAm
とする」ことができる(請求項10)。
また、請求項6〜8の何れかに記載の光走査装置において、光源を「面発光レーザもしくは面発光レーザアレイ」とし、
PAs>PAm
とすることができる(請求項11)。
上記請求項6〜11の如くにすることにより「アパーチャに入射する光束における主走査方向と副走査方向の光束幅の比と、アパーチャの開口部の主走査方向幅と副走査方向幅の比が異なっていたとしても、レイアウト状の制約を引き起こさず、開口部を透過する光量を減少させることなく深度余裕を効果的に増大させる」ことができる。
請求項1〜11の何れかに記載の光走査装置において、走査レンズは「単レンズとして構成」することができる(請求項12)。走査レンズは、これに限らず、2枚以上のレンズにより構成することもできるし、1枚以上のレンズと1面以上の結像ミラーの組合せとして構成することもできる。請求項12の場合のように、走査レンズを1枚のレンズで構成すれば「光走査装置を小型化・低コスト化」できる。
この発明の画像形成装置は「光走査による画像書き込みを光導電性の感光体に行って静電潜像を形成する方式の画像形成装置」であって、光走査による画像書き込みを請求項1〜12の任意の1に記載の光走査装置により行うことを特徴とする(請求項13)。
請求項13記載の画像形成装置は「複数の光導電性の感光体に異なる色成分の画像書き込みを行い、各感光体に形成される静電潜像を異なる色のトナーで可視化してトナー画像とし、これら色違いのトナー画像を同一の記録媒体上で重ね合わせてカラーもしくは多色の画像を形成する」ものであることができる(請求項14)。
請求項13、14に記載の画像形成装置に用いられる光走査装置は、請求項9の端面発光レーザや請求項11の面発光レーザを光源として用いて「シングルビーム走査方式」の光走査を行うように構成することもできるし、請求項10の端面発光レーザアレイや請求項11の面発光レーザアレイを光源として用いて「マルチビーム走査方式」の光走査を行うように構成することができる。
請求項14記載の画像形成装置は、例えば、周知のタンデム式のカラー画像形成装置として構成することができる。
この発明の画像形成装置では、光走査装置による光走査のビームスポット径が小径で安定しており、このため高画質な画像形成を実現でき、ビームスポット径が安定しているため「プロセス制御頻度を低減」でき、トナー消費量低減等の環境負荷低減が可能である。
具体的な実施の形態を説明するのに先立って、位相型光学素子による位相調整操作と、位相調整操作による深度余裕の拡大を説明する。
「位相型光学素子」の位相調整操作は、上述の如く、被走査面近傍における走査ビームのサイドローブ強度を増大させるように行われるが、被走査面近傍における走査ビームのサイドローブ強度の増大は勿論「光走査に問題を与えない程度に増大」させるものであり、これを実現するために、位相型光学素子の位相分布を「光走査に問題を与えない程度にサイドローブ強度を増大する」ように設計する。
位相型光学素子による位相調整を行うとき、走査レンズの結像面(設計上の被走査面)でのビームスポットの光強度プロファイル(ビームプロファイル)におけるメインローブ光のピーク強度:PMに対するサイドローブ光のピーク強度:PSの比:PS/PMが、位相調整を行わないときの前記結像面位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度:PM1に対するサイドローブ光のピーク強度:PS1の比:PS1/PM1に対し、
(A1) PS/PM>PS1/PM1
となるように、領域:Aにおける位相分布を設定するのである。このような位相分布の設定を「位相調整」と称する。
さらに、領域:Aによる位相調整を行う場合における走査レンズの「結像面以外での光軸上位置」の光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度:PM2に対するサイドローブ光のピーク強度:PS2の比をPS2/PM2とし、位相調整を行わないときの前記位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度:PMAに対するサイドローブ光のピーク強度:PSAの比率をPSA/PMAとするとき、
(A2) PS2/PM2<PSA/PMA
が満足されるように、領域:Aの位相分布を設定するのがよい。
あるいは更に、(1)や(2)の位相調整を行った場合の「結像面位置での光強度プロファイル」におけるメインローブ光のピーク強度:PM3に対する「結像面以外の位置での光強度プロファイル」におけるメインローブ光のピーク強度:PM4の比率:PM4/PM3が、領域:Aによる位相調整を行わないときの「結像面位置での光強度プロファイル」におけるメインローブ光のピーク強度:PM5に対する「結像面以外の位置での光強度プロファイル」におけるメインローブ光のピーク強度:PM6の比率:PM6/PM5に対し、
(A3) PM4/PM3>PM6/PM5
となるようにするのが良い。
一般に、「結像面位置から外れた位置」におけるビームスポットの光強度プロファイルのピーク強度は、結像面位置におけるピーク強度よりも小さい。前記条件(3)のように、結像面位置から外れた位置におけるピーク強度の減少量が抑制されると、画像形成装置において、経時的に「感光体の設置位置が変動して被走査面位置が変動」する場合にも、感光体を露光する光エネルギの減少量を低減でき、露光エネルギ変動に伴う「書き込みドットの大きさの変動」を小さく抑えることができ出力画像の高画質化に貢献できる。
前記条件(A1)を満足することは、深度拡大、即ち「深度余裕の拡大」を生じさせる必要条件であり、位相型光学素子における位相分布は、条件(A1)を満足するように設定される。
サイドローブ光のピーク強度の増大量が大きい程「深度余裕の拡大量は増大」するが、サイドローブ光のピーク強度を増大させすぎると、形成される画像を構成するドットのまわりに「トナーのチリ」が発生したり「地汚れ」が発生したりする現象を誘発する。また、メインローブ光強度の低下量が大きくなりすぎると光走査の高速化に不利になる恐れもある。
従って、サイドローブ光のピーク強度は「メインローブ光のピーク強度の13.5%以下、好ましくは10%以下」に設定するのが良い。
図4(a)〜(d)に、位相型光学素子の具体的な4例を示す。
図4(a)の上の図は、位相型光学素子を光束の透過方向から見た状態であり、下の図は、上の図における破線で仮想的に切断したときの断面形状を示している。図4(a)の上の図において、色の濃い部分が「色の薄い部分に対して異なる厚さ」を有する部分であって、この「色の濃い部分」のパターンが「位相分布」である。図4(a)に示す位相型光学素子は、屈折率が均一な板状部材で形成され、上記色の濃い部分と色の薄い部分とで、厚さが異なっている。色の薄い部分は均一な厚さを有するので、この部分を透過する光束の波面は変化しない。
一方、位相分布をなす「色の濃い部分」は「色の薄い部分の表面からの高さ:h’の分布」であり、高さ:h’は、使用波長:λに対して「2π(rad)以外の位相差」になるように設定される。図示の例の如く「0とh’の2段階の高さ」のみを用いる分布のときは「位相差がπ(rad)近傍」になるように高さ:h’を設定するのがよい。
高さ:h’、使用波長:λ、材料の屈折率:nに対し、位相差:θ(rad)は
θ=2π(n−1)h’/λ
で表される。
即ち、図4(a)に示す位相型光学素子に平面波を入射させると、透過光の波面には、上記「位相分布」に従って位相の遅れ(上記「位相差」)が発生する。これが位相型光学素子による位相調整操作であり、従って、被走査面近傍における走査ビームのサイドローブ強度を「光走査に問題を与えない程度に増大」させるために、位相型光学素子の位相分布を設計することは、この目的に適合するように上記位相分布を設計することに他ならない。図4(b)〜(d)に位相分布の他の例を3例示す。これらの例でも、色の薄い部分の表面に対して「色の濃い部分が、高さ:h’だけ高いパターン」をなして位相分布を構成している。
図4の例では、色の薄い部分からの高さ:h’の分布による位相分布を示したが、多段階や連続値とすることにより設計の余裕度が広がる利点がある。また、結像面でのビームプロファイルは「主走査方向・副走査方向のそれぞれに対して対称な形状」が好ましいため、位相型光学素子における位相分布は、図4(a)〜(d)に示すように「位相分布の中心を通り、主走査方向・副走査方向のそれぞれに対して線対称な高さ分布」にするのがよい。
図4(a)、(b)に示す位相分布はピクセル構造で「2次元的に自由な位相分布」を設定した例であり、(a)は「主走査方向と副走査方向とが異なる対称性」を有するもの、(b)は「主走査方向と副走査方向とが同じ対称性」を有するものである。
図4(c)は楕円リング形状の位相分布、(d)は「楕円リング形状(もしくは円形リング)の一部を組合せた構造」であり、何れも位相分布のパターンに適する。勿論、位相分布のパターンは図4の4種に限定されるものではない。
偏向手段としてポリゴンミラーを用い、面倒れの補正を行う光走査装置の場合には前述の如く、走査レンズはアナモフィックで、主走査方向と副走査方向で倍率が異なるため、図4(a)、(c)、(d)のように「90度回転に対する対称性を持たないパターン」が良い。即ち、位相分布のパターンとしては、図4(a)、(c)、(d)の例のように、主走査方向と副走査方向のそれぞれに対して線対称な高さ分布を設定し、且つ、90度回転に対する対称性を持たないように設定するのが好適である。
なお、上には「位相分布の形態」として「ガラス板や樹脂板等、均一な屈折率分布を持つ板状部材に厚さの異なるパターンとして形成されたもの」を説明したが、これに限らず、上記色の濃い部分のパターンに合致させて「色の薄い部分とは屈折率の異なる領域」を形成して位相分布とすることもできる。しかし、位相型光学素子の「作製の容易さ」の面からすると、上に例示した「厚さの分布」で位相分布を形成するのが良い。
以下に「位相型光学素子による深度余裕の拡大」を説明する。
前記の事項を満たすように位相分布を設計した位相型光学素子を用いるときのシミュレーション結果を以下に示す。以下、位相型光学素子を、その機能に着目して「深度拡大素子」とも呼ぶ。
説明を一般的とするように、図5に示す如き「シミュレーションモデル」を設定した。
図5において、符号121はアパーチャ、符号122は「深度拡大素子」、符号Lはレンズ、符号ISは結像面を示している。
深度拡大素子122は「シミュレーションのための仮想的な光学素子」である。
入射ビームは「均一強度の平面波」とし、アパーチャ121でビーム整形し、アパーチャ121に密接(距離:0)して設けられた深度拡大素子122の位相分布の作用により光ビームに対して位相調整操作を行い、焦点距離:fの無収差のレンズLにより結像面ISの光軸位置にビームスポットとして結像させる。
アパーチャ121および深度拡大素子122は、レンズLの前側焦点位置に設置されている。シミュレーションの各種パラメータは以下のとおりである。
アパーチャ121の開口形状:円形状 直径:930μm
レンズLの焦点距離:f=50mm
入射ビームは「均一強度の平面波」としているが、光走査装置に光源として用いられる半導体レーザ等の強度分布はガウス分布である。しかし、以下の説明は、入射ビームがガウスビームであるときにも成り立つ。これは、深度拡大素子による深度余裕の拡大が「位相分布のみを制御して結像面上におけるビームプロファイルをコントロールしている」ことによる。
レンズLは、例えば、アパーチャ・位相型光学素子よりも像側に位置する結像レンズ系を「単一のレンズとして簡単化したモデル」であり、実際の光走査装置における光学系構成とは異なるが、実際の光走査装置においても、以下に示すのと定性的に同等の効果が得られる。ただし、光源と被走査面との間にアナモフィックなレンズが1以上含まれる場合には主走査方向と副走査方向で結像倍率が異なるから、アパーチャや深度拡大素子は、これら主・副走査方向の倍率の違いに応じて主走査方向もしくは副走査方向に比例拡大あるいは比例縮小して考える必要がある。
前記の如き条件で「波動光学によるシミュレーション」を行った。
「深度拡大素子を設けないとき」
まず、図5のシミュレーションモデルで、深度拡大素子122を設けないときの「結像面位置におけるビームプロファイル」のシミュレーション結果を図6(a)に示す。ピーク強度を1に規格化している。このときのサイドローブ光のピーク強度は0.016(ピーク強度の1.6%)である。
図6(b)は「ビームスポット径(単位:μm)を縦軸、デフォーカス(レンズの結像位置からのずれ、単位:mm)を横軸とする深度曲線」であり、ビームスポット径はピーク強度に対して「1/e」となる強度の部分の大きさである。深度余裕として「ビームスポット径の増大量を最小ビームスポット径の105%まで許容する」ものとすれば、図6(b)の場合、深度余裕は8.9mmとなる。
「深度拡大素子を設けたとき」
以下、5種類の深度拡大素子(5種類の位相分布パターンを持つ位相型光学素子)を用いたときのシミュレーション結果を図7〜図11に示す。図7〜図11に共通して(a)は「深度拡大素子における位相分布パターン」を示し、(b)は「結像面位置におけるビームプロファイル」、(c)はビームスポット径を縦軸、デフォーカスを横軸とする「深度曲線」を示す。「ビームプロファイル」は全て「ピーク強度を1に規格化」している。
図7〜図11における(a)に示す深度拡大素子において位相分布は「色の濃い部分」で、「色の薄い部分」と位相分布との位相差(色の濃い部分の高さ:h’をθ=2π(n−1)h’/λにより換算した値。)を「π(色の薄い部分:0、濃い色の部分:π)」に設定している。
図7〜図11の(a)に示す「深度拡大素子」を順次、深度拡大素子1〜5と呼ぶ。
図7〜図11の(a)に示す深度拡大素子は何れも「中空の円形状の位相分布」を持ち、それぞれ「図示の外径・内径」を有し、円形状の位相分布の中心を「アパーチャ121の中心」に一致させている。
図7〜図11の(b)に示すように、深度拡大素子1〜5を用いても高次サイドローブ光強度は「光走査に問題を与えるほど高く」はなく(図7〜図11の(b)のグラフの外側においても強い強度の高次光は発生していない。)、高い強度のメインローブ光が得られている。また、深度拡大素子を用いない場合のビームプロファイルを示す図6(a)との対比から明らかなように、深度拡大素子1〜5が用いられることにより「ビームプロファイルに於けるメインローブ光に隣接するサイドローブ光強度」が増大している。
また、深度拡大素子1〜5を用いることにより、図7〜図11の(c)に示す「深度曲線」から明らかなように、デフォーカスに対するビームスポット径の変化が小さくなり、深度余裕が拡大している。
「深度拡大機能のない構造パターンの位相型光学素子を用いた場合」
図12に示す「位相分布のパターン」は、深度拡大素子1〜5と同様、位相分布が「中空の円形状で位相差:π」であり、「図示の外径・内径」を有し、円形状の位相分布の中心を「アパーチャの中心」に一致させている。
しかし、この場合に得られるビームプロファイルは図12(b)に示すように、メインローブ光に隣接するサイドローブ光のピーク値が小さく、同図(c)からも明らかなように「深度拡大を行う機能」を持たない。
図13に、上に説明した各場合のサイドローブ光のピーク強度、深度余裕、ビームスポット径を一覧表として示す。
「ビームプロファイル」は、全てピーク強度を1に規格化しており、深度余裕は「最小ビームスポット径の105%までビームスポット径の増大が許容される」ものとして算出した。図13において「深度拡大素子なし」は図6に示した場合であり、「本発明でない深度拡大素子」は、図12に示した「深度余裕を拡大する機能のない位相分布パターンの素子」である。
「サイドローブ光のピーク強度を増大させるような深度拡大素子1〜5を設けることにより、深度余裕が拡大し、サイドローブ光のピーク強度が強いものの方が、深度余裕の拡大率が大きい」ことが理解される。
「深度余裕を拡大する機能のない位相分布のパターンを持つ位相型光学素子」を用いた場合には、逆に深度余裕が減少しているのが図13からわかる。
前記のように、深度拡大素子1〜5用いると、レンズ焦点位置近傍でのビームスポット径の深度余裕が拡大するため、リレー光学系等のレンズの追加等を招くことがなく、レイアウト上、非常に有利である。更に「高い光利用効率」を実現できる。
図14には、「深度拡大素子を用いない」ときと深度拡大素子1〜5を用いたときのそれぞれについて、横軸にデフォーカス(mm)、縦軸にサイドローブ光のピーク強度(メインローブ光のピーク強度を1に規格化したとき)を取って両者の関係を示す。図12の位相分布パターンを用いたときには、焦点位置以外におけるビームプロファイルの劣化が激しく、サイドローブ光とメインローブ光が重なりあい、サイドローブ光のピーク強度とメインローブ光を区別できないため図示されていない。
図14を参照すると、焦点位置(結像面位置、デフォーカス:0mm)においては、深度拡大素子を用いないときのサイドローブ光のピーク強度が最も小さいが、デフォーカス:5〜6mmよりも大きなデフォーカス領域では、深度拡大素子1〜5を用いた方がサイドローブ光のピーク強度が小さくなっている。
上には位相型光学素子の位相分布のパターンとして「中空の円形状(リング状)」のものを示したが、これに限定されるものではなく、前述のように「円形状や、楕円形状、楕円リング形状等、輪帯構造に相似な種々のパターンが可能である。
また、上に説明したシミュレーションでは、アパーチャの開口形状として「円形形状」を設定した。この発明では、アパーチャの開口形状として「深度余裕をより拡大できる形状」を提案する。
本発明を用いることで、サイドローブ光が、局在して強いピークを持つことや、分散しすぎることを抑制でき、その結果、メインローブ光量の低下を抑止しつつ、効果的に深度余裕を拡大させることができる。
図1に光走査装置の光学配置の1例を示す。
図1は、レーザ光源1から、被走査面11に至る光路を構成する光学系を、1平面内に仮想的に展開して示している。
図1に示すように、レーザ光源1から放射された光ビームはカップリングレンズ3により弱い発散性の光束に変換され、アパーチャ12と位相型光学素子13(アパーチャ12の射出側に密接して設けられている)を通過し、シリンドリカルレンズ5により副走査方向(図面に直交する方向)に集束傾向を与えられ、偏向手段であるポリゴンミラー7の偏向反射面近傍に「主走査方向に長い線像」として結像する。ポリゴンミラー7は、この実施の形態例においては偏向反射面を4面持つものである。
ポリゴンミラー7の偏向反射面により反射された光ビームは走査レンズ8の作用により被走査面11上にビームスポットとして集光する。走査レンズ8はガラスまたは樹脂で形成することができる。
ポリゴンミラー7が等速回転すると、偏向反射面により反射された光ビームは等角速度的に偏向し、ビームスポットは被走査面11を光走査する。
アパーチャ12は光ビームの周辺光束領域を遮光してビーム整形する。位相型光学素子13は、透過光束に「位相分布に応じた位相調整操作」を行う。
走査レンズ8は機能的には所謂「fθレンズ」であり、等角速度的に偏向する光ビームのビームスポットの被走査面11上での変位を等速化する機能を有している。
走査レンズ8はまたポリゴンミラー7の偏向反射面位置と被走査面11の位置とを「副走査方向に関して共役な関係」としており、副走査方向に関しては前記「主走査方向に長い線像」が走査レンズの物点となるので、ポリゴンミラー7の「面倒れ」が補正されるようになっている。なお、説明中の例では、走査レンズ8は樹脂製である。また、温度変化等の環境変動による光学系の結像機能の変化を補正するための「回折格子面」を1つまたは複数の光学面上に形成しても良い。
図1に図示されていないが、ポリゴンミラー7は防音用のケーシングに収納され、光源側からの光ビームのポリゴンミラー7への入射と、偏向された光ビームの射出は、ケーシングに設けられた窓を塞ぐ平行平板ガラスを介して行われる。
図1における被走査面11は実体としては「光導電性の感光体の感光面」である。
図1に示した光学配置を持つ光走査装置は、光学配置としては従来から広く知られた構成のものである。図1の構成の光走査装置は、図2に示すように組合せることにより「タンデム式の光走査装置」を構成することができる。
図2は、タンデム式の光走査装置の光学系部分を、副走査方向、即ち、偏向手段であるポリゴンミラー7の回転軸方向から見た状態を示している。図示の簡単のため、ポリゴンミラー7から光走査位置である各被走査面に至る光路上における光路屈曲用のミラーの図示を省略し、光路が平面上にあるように描いた。
この光走査装置では、4つの被走査面11Y、11M、11C、11Kをそれぞれ光ビームで光走査する。4つの被走査面11Y、11M、11C、11Kの実体は「光導電性の感光体ドラムの感光面」であり、これら4個の感光体ドラムに形成される静電潜像をマゼンタ、イエロー、シアン、黒のトナーで個別に可視化し、得られる4色のトナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成する。従って、以下において被走査面と、その実体をなす感光体ドラムには共通の符号を付する。
図2において、符号1Y、1M、1C、1Kは「レーザ光源」を示す。レーザ光源1Y、1Mは、図面に直交する方向である副走査方向に重なりあうように配置されている。レーザ光源1Mの発光源は「マゼンタ画像に対応する画像信号」により強度変調され、レーザ光源1Yの発光源は「イエロー画像に対応する画像信号」により強度変調される。
同様に、レーザ光源1C、1Kも副走査方向に重なりあうように配置され、レーザ光源1Cの発光源は「シアン画像に対応する画像信号」により強度変調され、レーザ光源1Kの発光源は「黒画像に対応する画像信号」により強度変調される。
レーザ光源1Y、1Mの個々から放射された光束は、カップリングレンズ3Y、3M(副走査方向に重ねて配置され、各レーザ光源からの光束を入射される。)により「弱い発散光束」とされ、アパーチャ12Y、12M(副走査方向に重なりあうように配置され、各光ビームの周辺光束領域の遮光(ビーム整形)を行う。)を通過したのち、副走査方向に配列されたシリンドリカルレンズ5Y、5M(副走査方向に重なり合うように配置されている。)により、それぞれ副走査方向へ集光されてポリゴンミラー7に入射する。
シリンドリカルレンズ5Y、5Mによる複数の「主走査方向に長い線像」はポリゴンミラー7の偏向反射面近傍に結像し、偏向される光ビームは、それぞれ走査レンズ8Y、10Y、を透過し、これら走査レンズの作用により被走査面11Y、11Mにビームスポットを形成し、これら被走査面を光走査する。
同様に、レーザ光源1C、1Kから放射された光束は、カップリングレンズ3C、3Kにより「弱い発散光束」にされ、アパーチャ12C、12Kを通過したのち、副走査方向に配列されたシリンドリカルレンズ5C、5Kによりそれぞれ、副走査方向へ集光され、ポリゴンミラー7に入射して偏向され、それぞれ走査レンズ8C、8Kを透過し、これら走査レンズの作用により被走査面11C、11Kにビームスポットを形成し、これら被走査面を光走査する。
図3は、図2に示す光走査装置を用いた画像形成装置の構成を示す図である。図3において符号20で示す部分が、図2に即して説明した「光走査装置」の部分である。
ポリゴンミラー7は偏向反射面を4面有し、図3に示すように「2段構成」となっており、上段で偏向される光束のうち一方は、光路折り曲げミラーmM1、mM2、mM3により屈曲された光路により感光体ドラム11Mに導光され、他方の光ビームは、光路折り曲げミラーmC1、mC2、mC3により屈曲された光路により感光体ドラム11Cに導光される。
また、ポリゴンミラー7の下段側で偏向される光束のうち一方は、光路折り曲げミラーmYにより屈曲された光路により感光体ドラム11Yに導光され、他方の光ビームは、光路折り曲げミラーmKにより屈曲された光路により感光体ドラム11Kに導光される。
従って、前記4個のレーザ光源1Y、1M、1C、1Kからの光束により、4個の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが光走査される。感光体ドラム11Y〜11Kは何れも時計回りに等速回転され、帯電手段をなす帯電ローラTY、TM、TC、TKにより均一帯電され、それぞれ対応する光走査を受けてイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色画像を書込まれ対応する静電潜像(ネガ潜像)を形成される。
これら静電潜像はそれぞれ現像装置GY、GM、GC、GKにより反転現像され、感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上にそれぞれイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像が形成される。
これら各色トナー画像は、中間転写ベルト17上に転写される。即ち、転写器15Yにより感光体ドラム11Y上からイエロートナー画像を転写され、転写器15M、15C、15Kによりそれぞれ、感光体ドラム11M、11C、11Kから、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像を順次に転写される。
このようにして、中間転写ベルト17上においてイエロートナー画像〜黒トナー画像が重ね合わせられてカラー画像を合成的に構成する。このカラー画像が、図示されない紙等の媒質に転写され、図示されない定着装置により定着される。なお、中間転写ベルトを用いずに、紙等の媒質に直接カラー画像を形成し、定着しても良い。
図3において、ポリゴンミラー7の右側に偏向される光ビームが入射する走査レンズ8Y、8Mは、図においては分離して描いてあるが、これらは互いに2段に重ねて一体化してもよい。図3において、ポリゴンミラー7の左側に偏向される光ビームが入射する走査レンズ8C、8Kについても同様である。
上に説明した光走査装置では、走査レンズを1枚(走査レンズ8、8Y〜8K)で構成したが、勿論、この発明の光走査装置を実施するうえで、走査レンズを従来から広く知られている2枚以上のレンズによるfθレンズとして構成することもできる。
前述のように、アパーチャは、ビームスポット径の変動を有効に抑制するために用いられてビーム整形を行うが、アパーチャを設けると、アパーチャでの回折の影響で、ビームスポットのビームプロファイルが「メインローブ光の周りにサイドローブ光を伴ったプロファイル」となる。
一方、位相型光学素子の位相分布によっても回折が生じるため、光ビームの結像面におけるビームスポットのビームプロファイルは「アパーチャによる回折と位相型光学素子による回折が複合したものとして形成」される。従って、位相型光学素子の位相分布とアパーチャの開口形状を適切に組合せることにより「ビームスポット径の増大を抑えつつ、深度余裕を有効に拡大する」ことができる。
前述した如く、アパーチャの開口形状は従来「長方形形状や楕円形状」が一般的であった。長方形の開口形状の場合、被走査面でのビームプロファイルは「長方形の各辺の垂直方向に強いサイドローブが発生したプロファイル」となる(長方形の各辺を主走査方向、副走査方向に平行にすると、主走査方向と副走査方向にのみサイドローブが発生する)。楕円形状の開口形状の場合には、被走査面でのビームプロファイルは「メインローブを取り囲むようなサイドローブが発生したプロファイル」になる。
位相型光学素子を用いて「サイドローブを増大させる」場合、長方形の開口形状を用いると「サイドローブ光が主走査方向と副走査方向の2方向に局在して強いピークを有するもの」となるため、ビームスポット径(サイドローブ光も含めて、1/eスレッシュで考えた径)が劣化し、深度余裕の拡大を実現できない虞れがある。また「局在して強いピークを有するサイドローブ光」は画像に悪影響を及ぼす虞もある。
開口形状が「楕円形状」である場合には「サイドローブ光がメインローブ光の周りに分散」してしまう。深度余裕の拡大に寄与するのは「主として主走査方向と副走査方向のサイドローブ光」であり、開口形状が楕円形状であるアパーチャと位相型光学素子を用いて深度余裕を拡大しようとすると「深度余裕の拡大に対する寄与が低いサイドローブ光(主走査方向および副走査方向ではないサイドローブ光)」も比較的大きく発生し、深度余裕を効果的に拡大できない。
深度拡大素子の位相分布を調整してサイドローブの増大量を増やしても「深度余裕の拡大に対する寄与が低いサイドローブ光」も同時に増えるため、さほど効果的ではなく、サイドローブ光全体の光量の増大により「画像形成に大きく寄与するメインローブ光量が低下」し、高速化に対して不利になる虞もある。
以上のことから、被走査面上では「主走査方向および副走査方向に適度に局在したビームプロファイル」が望ましく、このようにすることで、位相型光学素子を用いる際に「長方形や楕円形状」の開口形状を用いたときのビームプロファイルよりもさらに深度余裕を拡大できる。
発明者は、このようなビームプロファイルを得るための「アパーチャの開口形状」として、開口形状に外接する長方形の面積:SR、前記開口部の面積:SAが、条件:
0.03≦(SR−SA)/SR≦0.20
を満足する開口形状が適していることを見出した。
以下、上記条件のパラメータをパーセンテージで表した:
α={(SR−SA)/SR}×100(%)
を「遮光率:α」と呼ぶ。
図15は、開口形状と遮光率とを説明するための図である。
図15において、実線で示す形状が「開口形状」であり、その面積は「SA」である。破線で示す長方形は「開口形状に外接する長方形」であり、その面積は「SR」である。
このとき、図15において「斜線のハッチを施した部分」は遮光部であり、その面積は
SR−SAであり、この遮光部の面積が外接長方形の面積:SRに占める割合(%)が遮光率:αである。
遮光率:αを調整することにより、位相型光学素子の深度余裕拡大機能を有効に助長することができるとの知見が得られた。
遮光率:αの値が小さいと被走査面上のビームプロファイルは「長方形形状の開口形状を有するアパーチャを用いたときのビームプロファイル」に近づき、遮光率:αの値が大きくなると、被走査面上のビームプロファイルは、アパーチャの楕円開口が楕円形状であるときのビームプロファイルに近づく(開口形状が楕円形状の場合の遮光率:α=21.5%で一定である。)。遮光部(図15に「斜線のハッチを施した部分」)は図示の如く長方形形状の四隅に位置するようにするのがよい。
遮光率:αを上記条件の如く、3%以上20%以下になるようにすることにより「主走査方向と副走査方向に適度に局在したビームプロファイル」が得られ、メインローブ光量の低下を抑止しつつ、効果的に深度余裕を拡大させることができる。
遮光率:αが3%より小さくなると、前記の「サイドローブの局在化」が生じてビームスポット径が劣化する。遮光率:αが20%よりも大きくなると「サイドローブ光の過剰な分散」が生じ、効果的に深度を拡大できず、メインローブ光量も低下して光走査の高速化に対して不利となる虞がある。これらについては、数値実施例を用いてより詳細に後述する。
「主走査方向と副走査方向に適度に局在したビームプロファイル」を得るためには、請求項2に記載されたように、アパーチャが「楕円とそれに外接する長方形の間に、開口の少なくとも1部が含まれる開口形状」を有するのが良い。
図16以下に、この発明に用いられるアパーチャの開口形状として好適なものを例示する。
図16の(a)、(b)に示す形状は、直径がAEm、AEsである楕円弧と、長辺の長さ:ARm、短辺の長さ:ARsの長方形の組合せで開口形状を構成した例である。
図16(c)は、主走査方向(図の左右方向)の両端部が楕円弧の一部と直線で構成され、副走査方向(図の上下方向)の端部が「主走査方向とは曲率半径が異なる楕円161、162の一部」で形成されている例である。図16において、破線の長方形は「開口形状に外接する長方形」である。
図16に示す開口形状は、端部が「端部が複数の円弧および/または楕円弧および/または直線を組合せてなる開口形状(請求項3)」であり、以下、このような開口形状を「タイプ:A」と呼ぶ。
図17に示す開口形状は、端部が複数の円弧もしくは楕円弧を組合せて形成した開口形状であり、図17の例では開口形状の左右上下の端部が、楕円171、172の楕円弧部分と、円173、174の円弧部分で形成されている(請求項3)。以下、このような開口形状を「タイプ:B」と呼ぶ。破線の長方形は「開口形状に外接する長方形」である。
図18には、八角形形状の開口形状(請求項4)の例を示す。このタイプの開口形状を「タイプ:C」と呼ぶ。破線の長方形は「開口形状に外接する長方形」である。Om、Osは、八角形形状における主走査方向、副走査方向に平行な直線部分の長さであり、ORm、ORsはこれらの比である。
図19に示す開口形状は、請求項5記載の開口形状である。破線の長方形は「開口形状に外接する長方形」である。
なお、図16〜図19で、左右方向が「主走査方向」、上下方向が「副走査方向」に対応する。
図19の開口形状に対し、その中心を原点とし、原点を通り左右方向(主走査方向)にy座標、原点を通り上下方向(副走査方向)にz座標を設定し、その第1象限を考えると、図19の開口形状は、2aを「主走査方向の開口幅」、2bを「副走査方向の開口幅」、ny、nzを正の実数(「変形楕円次数」と称する。)として、第1象限において、前述の(式A)で表現され、開口形状全体は、第1象限の形状を、y軸を対称軸として折り返し、このようにして得られる第1、第4象限の形状を、z軸を対称軸として折り返して得られる形状と合わせることにより得られる。
変形楕円次数:ny、nzがともに2の時は楕円、ny、nzがともに∞の時は長方形を表し、nyが大きくなると主走査方向端部(図の左右方後端部)の形状が直線に近くなり、nzが大きくなると副走査方向端部(図の上下方向端部)の形状が直線に近くなる。
以下、図19に示すタイプの開口形状を「タイプ:D」と呼ぶ。
開口形状は、上記変形楕円の式(式A)で表される形状を、開口形状の少なくとも一部に含むようにするのが良いが、より望ましくは「開口形状の全てが変形楕円の式で表される」のがよい。また、変形楕円の式で表される形状は上記の対称移動や、回転移動させて用いることもできる。
図20には、変形楕円次数:ny、nzを異ならせた5種のグラフを示す。この図においてはa=b=1としている。変形楕円形状とともに「楕円と矩形を実線の太線」で示した。なお、請求項5記載の開口形状は、(式A)に完全に一致しなくても、概略一致する形状であればよい。
以下、図1に即して説明した光走査装置の構成に関連した具体的な光学系構成によるシミュレーションの結果を説明する。前述の如く、走査レンズ8は樹脂製であり、図1に図示されていないが、光源側からの光ビームのポリゴンミラー7への入射と、偏向された光ビームの射出は、ポリゴンミラー7を収納する防音用のケーシングに設けられた窓を塞ぐ平行平板ガラスを介して行われる。また、図1において、図面上下方向が主走査方向に対応するが、レーザ光源1からポリゴンミラー7に入射する光ビームの主光線が、主走査方向となす角は34度であり、従って、ポリゴンミラー7の回転軸から見て、偏向反射面の法線が走査レンズ8の光軸に対して34度の角をなすとき、偏向された光ビームは上記光軸に平行になる。
走査レンズ8の入射面(第1面)および射出面(第2面)は、主走査方向の近軸曲率半径:Rm0(曲率:Cm0=1/Rm0)、副走査方向の近軸曲率半径:Rs0(曲率Cs0)、係数:a00、a01、a02、・・・、b01、b02、b03、・・・を用いて、以下の式(式1および式2)で表される。
Xは光軸方向、Yは主走査方向、Zは副走査方向を表す。
X(Y,Z)=Cm0・Y/[1+√{1(1+a00)・Cm0・Y}]
+a01・Y+a02・Y+a03・Y+a04・Y+・・・
+Cs(Y)・Z/[1+√{1Cs(Y)・Z}] (式1)
但し、
Cs(Y)=Cs0+b01・Y+b02・Y+b03・Y+・・・・(式2)
Cm0=1/Rm0,Cs0=1/Rs0 。
カップリングレンズ3の入射面は平面、射出面は下記の式3で表される回転対称非球面である。
X(H)=C・H/[1+√{1(1+K)・C・H}]
+A2・H+A3・H+・・・・・・(式3)
但し、
C=1/R 。
シリンドリカルレンズ5の入射面は「副走査方向にのみ曲率を持つシリンドリカル面」、射出面は平面である。
表1に、走査レンズ8の入射面(第1面)および射出面(第2面)のデータ、シリンドリカルレンズ5の入射面のデータを示す。
Figure 2009217077
表1において、例えば「−1.4822E−16」は、「−1.4822×10−16」を意味する。以下においても同様である。
表2には、光源から像面(被走査面)に至る光学素子間の面間隔(距離)を示す。
Figure 2009217077
表2において「光源」とあるのはレーザ光源1、「像面」とあるのは被走査面11である。表2から明らかなように、以下のシミュレーション例において、アパーチャ12はカップリングレンズ3とシリンドリカルレンズ5との間に配置される。位相型光学素子13はアパーチャ12の射出側にアパーチャと密接して設けられる。
光源の波長は655nmとした。
表3には、カップリングレンズの射出面のデータを示す。
Figure 2009217077
カップリングレンズ3はガラスレンズ(屈折率:1.515141)であり、シリンドリカルレンズ5、走査レンズ8は樹脂レンズ(屈折率:1.527257)で、副走査方向の横倍率は約−3.7倍である。なお、表1〜表3において「長さの次元を持つ量」の単位は「mm」である。
位相型光学素子13としては図21に示す如きものを想定した。即ち、図21に示す位相型光学素子において、位相分布は「斜線のハッチを施した楕円形状」で、主走査方向幅(左右方向)の長さ:1.42mm、副走査方向幅(上下方向)の長さ:0.40mmである。位相分布は「平行平板状の基板の表面を深さ:hの上記楕円形状」に形成することにより設定されているが、深さ:hは、使用波長(655nm)に対してπラジアンの位相を与えるように設定され、基板の屈折率を1.457093とすると、h=0.716(μm)である。
アパーチャ12に入射するレーザ光束の光束断面形状は楕円形状であり、光束径(1/eで定義される。)は、主走査方向幅:6.721mm、副走査方向幅:1.767mmである。
このような光走査装置において、図21の位相型光学素子をアパーチャに密着させて配置した状態を想定し、アパーチャとして前述の「タイプ:A〜タイプ:Dの開口形状を持つアパーチャ」を用いる場合、及び、比較例として「長方形形状の開口形状を持つアパーチャ」および「楕円形状の開口形状を持つアパーチャ」を用いる場合についてシミュレーションを行った。
図22はシミュレーションの結果を示す図である。図22(a)〜(f)において、上の図はアパーチャの開口形状を「黒地に白抜き」で表し、下の図は被走査面(像面)におけるビームプロファイル(強度分布)を示している。図の左右方向が「主走査方向」、上下方向が「副走査方向」である。各開口形状の寸法は後述する。
図22(a)に示す例は、アパーチャとして長方形形状(遮光率:α=0)の開口形状を持つものを用いた例であるが、主走査方向と副走査方向に1次のサイドローブが局在している。図22(b)に示す例は、アパーチャの開口形状が楕円形状である例であるが、1次のサイドローブがメインローブの周りを囲うように発生している。
これに対し、図22(c)〜(f)は、前述のタイプ:A〜タイプ:D(図中において「TypeA開口〜TypeD開口」)の開口形状を持つアパーチャを用いた場合の例である。これら(c)〜(f)では、図22(a)よりも「主走査方向と副走査方向へのサイドローブの局在」を避けつつ、(b)よりも「主走査方向と副走査方向にサイドローブが集まって」おり、深度余裕の拡大に適した「主走査方向と副走査方向に適度に局在したビームプロファイル」となっている。
図23〜図27に、上記シミュレーションの具体的な結果を示す。
ビームスポット径は「中央の像高(走査領域の真ん中)での計算結果(副走査方向)」のみを示しているが、周辺像高についても以下と同様のことが言える。また、ビームスポット径(単位:μm)の計算は「設計中央値と、副走査方向のピント位置が光軸方向に+8mm(光源から見て奥側)ずれたとしたとき(各図中に「副走査+8mm」と記載)」の2種類を行っており、それら2つの差(図中に「ビームスポット径太り量」と記載)が小さい方が、ビームスポット径の劣化が少なく「深度余裕が広い」と言える。また「サイドローブピーク」は、メインローブに隣接したサイドローブの光強度であり、設計中央値での副走査方向の値を示している。αは上述の「遮光率」である。なお、ビームスポット径は「重心断面のプロファイルにおいて1/eをスレッシュとして計算」している。
図23は、開口形状として長方形形状と楕円形状をもつ2種のアパーチャと、図22に示した位相型光学素子の組合せの有無によるシミュレーションの結果である。図22において「主走査幅、副走査幅」とあるのは開口形状の主走査方向幅、副走査方向幅であり、開口形状が楕円形状である場合には長軸長および短軸長である。
遮光率:αは、長方形形状の開口形状では0、楕円形状の開口形状では21.4%である。従来は長方形もしくは楕円の開口形状のアパーチャが用いられ、位相型光学素子は用いられていず「大きなビームスポット径太り」が発生しているのがわかる。位相型光学素子を用いた場合、長方形の開口形状のときはサイドローブ光が強くなりすぎるため深度余裕を拡大する効果が得られていないが、開口形状が楕円形状のときは、ビームスポット径太りが大幅に減少し、深度余裕が拡大することがわかる。
図24は、タイプ:Aの開口形状をもつアパーチャと図21の位相型光学素子を用いたときのシミュレーション結果を示している。「楕円形状の開口形状を持つアパーチャと位相型光学素子とを用いた場合のビームスポット径太り量(13.7um)」を基準に考えると、図24の全てのシミュレーション例で「ビームスポット径の太り量が抑制」されている。
図25は、タイプ:Bの開口形状をもつアパーチャと図21の位相型光学素子を用いたときのシミュレーション結果を示している。上記と同様「楕円形状の開口形状を持つアパーチャと位相型光学素子とを用いた場合のビームスポット径太り量(13.7um)」を基準に考えると、図25の全てのシミュレーション例で「ビームスポット径の太り量が抑制」されている。
図26は、タイプ:Cの開口形状をもつアパーチャと図21の位相型光学素子を用いたときのシミュレーション結果を示している。「楕円形状の開口形状を持つアパーチャと位相型光学素子とを用いた場合のビームスポット径太り量(13.7um)」を基準に考えると、図26の全てのシミュレーション例で「ビームスポット径の太り量が抑制」されている。
図27は、タイプ:Dの開口形状をもつアパーチャと図21の位相型光学素子を用いたときのシミュレーション結果を示している。「楕円形状の開口形状を持つアパーチャと位相型光学素子とを用いた場合のビームスポット径太り量(13.7um)」を基準に考えると、遮光率:α=2.1%の場合を除いて、図27の他の全てのシミュレーション例で「ビームスポット径の太り量が抑制」されている。
以上により、深度余裕を拡大するための位相型光学素子を用いるとき「遮光率:αが3%以上20%以下となる開口形状を有するアパーチャ」を設けることにより、従来の楕円形状や長方形形状の開口形状のアパーチャを用いるときに比べて、ビームスポット径の太り量を抑制でき「効果的に深度余裕を拡大する効果」を引き出すことが可能となる。
ここで、図23〜27をみると、アパーチャの開口形状の遮光率:αを小さくした方が深度余裕を拡大する効果は大きくなるが、遮光率:αを小さくしすぎると、製造誤差の影響で急激にビームスポット径が劣化してしまう虞がある。また、小さい遮光率:αは「サイドローブの光強度を増大させ、強すぎるサイドローブは画像に悪影響を及ぼす虞れがあるので、画像形成に実質的な影響を及ぼさないようにするためには、サイドローブのピークは「メインローブのピークの10%以下」に設定する方がより望ましく、従って、遮光率:αは7%以上に設定するのがより好ましい。
また、遮光率:αを大きくすると、開口部の面積が小さくなり、光走査に対する光の利用効率が減少して光走査の高速化に支障を来たす。この点を鑑みると、遮光率:αは大きすぎない方がより好ましい。図25をみると、遮光率:αが16.7%よりも大きいところでは、ビームスポット径の太り量(すなわち深度拡大効果)の低減効果は小さくなってきている。図26では、遮光率:αが18.1%より大きいところでは、ビームスポット径の太り量の低減効果は小さくなってきている。図27では、遮光率:αが16.4%より大きいところでは、ビームスポット径の太り量の低減効果は小さくなってきている。この点を鑑みると、遮光率:αは16%以下に設定するのがより好ましい。
なお位相型光学素子の設置位置は「偏向手段よりも光源側」であれば設置可能であるが、より好ましくは「カップリングレンズとシリンドリカルレンズの間」に設置するのが良い。位相型光学素子はアパーチャと一体化してもよく、カップリングレンズやシリンドリカルレンズと一体化することも可能である。さらに、カップリングレンズやシリンドリカルレンズの1つの光学面を回折レンズ面とし、その面に深度余裕を拡大するための位相分布を集積して一体化することも可能である。
以下、請求項6以下の発明につき説明する。
光走査装置の光源として端面発光レーザや面発光レーザが一般的であるが、端面発光レーザからはファーフィールドパターンが楕円形状の光束、面発光レーザからはファーフィールドパターンが円形状の光束が射出される。
一方、アパーチャに入射する光束の「主走査方向光束幅と副走査方向光束幅の比」は、「アパーチャの開口部の主走査方向幅と副走査方向幅の比」に一致しない。走査光学系における各光学素子の配置や曲率を適切に設定することで、これらを一致させることも時には可能であるが、レイアウト状の制約が大きすぎて現実的ではない。
アパーチャに入射する光束の「主走査方向光束幅と副走査方向光束幅の比」と、アパーチャの開口部の「主走査方向幅と副走査方向幅の比」が異なると、開口部の主走査方向端部の光強度(開口中心断面において)をPAm、開口部の副走査方向端部の光強度(開口中心断面において)をPAsとしたとき、PAmとPAsのどちらかが小さくなる。PAmもしくはPAsが小さくなると、小さくなった方向(主走査方向もしくは副走査方向)において回折の効果が小さくなって被走査面上でのビームスポットのサイドローブが小さくなり、深度余裕が狭小化してしまう。
位相型光学素子を追加してサイドローブを増加させようとしても、その増加量が小さくなってしまうため、効果的に深度余裕を増大できない。
PAmとPAsの小さい方の光強度を十分に大きくするために、アパーチャへの入射光束の断面形状を大きくすることが考えられる。例えば、カップリングレンズの焦点距離を長くすることによってこれは可能である。しかし、このようにすると、開口部を透過する光量が低下し、光走査の高速化に対して不利になり好ましくない。
上記の問題を解決するには、PAmとPAsのうちで小さい方と反対方向の開口形状の端部(PAm>PAsであれば主走査方向の開口端部)の形状をより直線に近づけるようにして曲率を「より小さく」すれば良い。図28を用いて説明する。
図28に示すように、開口形状に外接する主走査方向幅:Am、副走査方向幅:Asの長方形を考え、Am、Asの1%をそれぞれΔAm、ΔAsとして「Asに対してΔAsだけ内側に引いた「主走査方向に平行な直線」と開口形状とが交わる領域の幅をAm2とし(図28右図)、Amに対してΔAmだけ内側に引いた「副走査方向に平行な直線」と開口形状が交わる領域の幅をAs2とすると、
PAm>PAsであれば、Am2/Am>As2/As
PAm<PAsであれば、Am2/Am<As2/As
とすることにより、レイアウト状の制約を引き起こすことなく、かつ開口部を透過する光量を減少させることなく深度余裕を効果的に増大できる。
前述のタイプ:B、タイプ:C、タイプ:Dの開口形状は、前記の「より直線に近い領域、即ち、曲率の小さい領域」の割合を、主走査方向と副走査方向について別々に変えることができこの発明に好適である。より具体的には以下のようにすればよい。
まず、タイプ:Bについては、
PAm>PAsであれば、主走査方向の円弧もしくは楕円弧の曲率を小さくする
PAm<PAsであれば、副走査方向の円弧もしくは楕円弧の曲率を小さくする
とすればよい(請求項6)。
タイプ:Cについては、開口形状に外接する長方形の主走査方向の長さに対する開口形状の「主走査方向に平行な直線部の長さ」の比:Bm、開口形状に外接する長方形の副走査方向の長さに対する「開口形状の副走査方向に平行な直線部の長さ」の比:Bsを、
PAm>PAsならば、Bm>Bs
PAs>PAmならば、Bs>Bm
とすれば良い(請求項7)。
タイプ:Dについては、
PAm>PAsならば、ny>nz
PAs>PAmならば、nz>ny
とすれば良い(請求項8)。
図27の数値例をみると、(ny,nz)が(4.4,2)、(2,4.5)、(3,3)のとき、開口端部での強度(PAm,PAs)は(0.888,0.317)、(0.883,0.328)、(0.885,0.317)であり、
PAm>PAs
である。なお、遮光率:αは略同じである。このことから、ビームスポット径の太り量が最も小さいのは(4.4,2)であり、最も効果的に深度余裕を拡大できている(請求項9)。
一般の光走査装置において、光源として端面発光レーザを用いると、端面発光レーザから射出される光束のファーフィールドパターンが「主走査方向に長い楕円」に設定されるので「PAm>PAs」となるようにすることにより、アパーチャの開口部を通過する光量を最大にできる。このときは、前述のように、主走査方向の開口端部の形状をより直線に近い形状〈曲率の小さい形状〉にすればよい。
光源を端面発光レーザアレイとしたときには、レーザアレイから射出されるビームの被走査面での間隔を所望にするため、アパーチャに入射させるビームの形状は副走査方向に長いビームになるようにするのがよく、つまり
PAm<PAs
となるようにするのが良い。このときは、前述のように、副走査方向の開口端部の形状をより直線に近い形状にすればよい。
一方、光源を「面発光レーザもしくは面発光レーザアレイ」とするときには、面発光レーザから射出される光束のファーフィールドパターンは略円形であるため、
PAm<PAs
とすることで開口を透過する光量を最も大きくでき、このときは、前述のように「主走査方向の開口端部の形状をより直線に近い形状」にするのがよい(請求項11)。
請求項12のように、走査レンズを1枚で構成すると、走査レンズの副走査方向の倍率が大きくなりやすいため、特に副走査方向のビームスポット径が劣化しやすいが、光走査装置は小型化できる。そこで、深度余裕を拡大させる位相型光学素子を用いることにより深度余裕を拡大してビームスポット径の太りを抑制すれば、ビームスポットの安定性の向上と小型化を両立できる。
走査レンズを1枚構成にすると、走査レンズの副走査方向の倍率が大きくなりやすいため、アパーチャの開口の副走査方向幅が大きくなりやすく、特に端面発光レーザを用いるときには、シングルビーム走査方式、マルチビーム走査方式に拘わらず、前記「PAmとPAsの差」が大きくなりやすいので、前述のように、主走査方向と副走査方向のどちらか一方の開口端部の直線領域を長くするのが良い。
上には、タンデム方式のカラー画像形成装置を例にとり説明したが、単色の画像形成装置に対してもこの発明は勿論適用可能である。
光走査装置の光学配置の1例を説明するための図である。 タンデム式の光走査装置の光学配置の1例を説明するための図である。 画像形成装置の1例を説明するための図である。 位相型光学素子の位相パターンの具体例4例を示す図である。 深度余裕の拡大のシミュレーションに用いた光学系を説明するための図である。 位相型光学素子を用いないときのビームプロファイルと深度曲線を示す図である。 位相分布のパターンの1例を説明するための図である。 位相分布のパターンの1例を説明するための図である。 位相分布のパターンの1例を説明するための図である。 位相分布のパターンの1例を説明するための図である。 位相分布のパターンの1例を説明するための図である。 深度余裕を拡大する機能のない位相分布のパターンの1例を示す図である。 サイドローブ光のピーク強度、深度余裕、ビームスポット径の表である。 位相型光学素子による深度余裕の拡大を行わないときと深度余裕の拡大を行うときのそれぞれについて、デフォーカスとサイドローブ光のピーク強度の関係を示す図である。 アパーチャの開口形状と遮光率:αを説明するための図である。 アパーチャの開口形状の3例(タイプ:A)を説明するための図である。 アパーチャの開口形状(タイプ:B)を説明するための図である。 アパーチャの開口形状(タイプ:C)を説明するための図である。 アパーチャの開口形状(タイプ:D)を説明するための図である。 図19に示す開口形状のパラメータ:ny、nzによる変化を説明するための図である。 シミュレーションに用いた位相型光学素子を説明するための図である。 シミュレーションによるアパーチャの開口形状とビームプロファイルの関係を示す図である。 シミュレーションの結果を示す図表である。 タイプ:Aの開口形状のアパーチャを用いる場合のシミュレーションの結果を示す図である。 タイプ:Bの開口形状のアパーチャを用いる場合のシミュレーションの結果を示す図である。 タイプ:Cの開口形状のアパーチャを用いる場合のシミュレーションの結果を示す図である。 タイプ:Dの開口形状のアパーチャを用いる場合のシミュレーションの結果を示す図である。 請求項6以下の発明を説明するための図である。
符号の説明
1 レーザ光源
3 カップリングレンズ
12 光学素子(アパーチャと位相型光学素子)
5 シリンドリカルレンズ
7 偏向手段
8、10 走査レンズを構成するレンズ
11 被走査面

Claims (14)

  1. レーザ光源と、このレーザ光源からの発散光束をカップリングするカップリングレンズと、前記レーザ光源からの光束の一部のみを通過させる開口部を持つアパーチャと、前記カップリングレンズによりカップリングされた光束の光束中心を含む光束部分の位相を変化させる位相型光学素子と、前記アパーチャを通過した光束を偏向して走査する偏向手段と、この偏向手段により走査された走査ビームを被走査面にビームスポットとして結像する走査レンズとを有する光走査装置において、
    前記位相型光学素子は、被走査面近傍における走査ビームのサイドローブ強度を増大させる機能を有し、
    前記アパーチャは、前記開口形状に外接する長方形の面積:SR、前記開口部の面積:SAが、条件:
    0.03≦(SR−SA)/SR≦0.20
    を満足する開口形状を有し、
    前記位相型光学素子の機能と、アパーチャの光束遮断機能とにより、ビームスポットの深度余裕を拡大することを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    アパーチャが、楕円とそれに外接する長方形の間に、開口の少なくとも1部が含まれる開口形状を有することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2記載の光走査装置において、
    アパーチャの開口形状が、円弧および/または楕円弧および/または直線を組合せた形状であることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項2記載の光走査装置において、
    アパーチャの開口形状が、8角形形状であることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項2記載の光走査装置において、
    アパーチャの開口形状の少なくとも1部が、主走査方向の直径:2a、副走査方向の直径:2b、主走査方向の座標:y、副走査方向の座標:z、正の実数:ny、nzを用いて、式:
    z=b(1−(y/a)nz(1/ny) ,(y≧0、z≧0)
    により表される形状であることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項3に記載の光走査装置において、
    アパーチャの開口部において、主走査方向の開口端部の光強度:PAm、副走査方向の開口端部の光強度:PAsのうち大きい方の開口端部の形状が、小さい方の開口端部の形状に対し、円弧もしくは楕円弧の曲率が小さいことを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項4に記載の光走査装置において、
    アパーチャの8角形形状の開口部において、主走査方向の開口端部の光強度:PAmと副走査方向の開口端部の光強度:PAsの大小関係に応じ、
    前記開口形状に外接する長方形の主走査方向の長さに対する前記開口形状の主走査方向に平行な直線部の長さの比:Bmと前記開口形状に外接する長方形の副走査方向の長さに対する前記開口形状の副走査方向に平行な直線部の長さの比:Bsの大小関係を、
    PAm>PAsならばBm>Bs
    PAs>PAmならばBs>Bm
    と設定することを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項5記載の光走査装置において、
    アパーチャの開口部において、主走査方向の開口端部の光強度:PAmと副走査方向の開口端部の光強度:PAsの大小関係に応じて、正の実数:ny、nzの大小関係を、
    PAm>PAsならばny>nz
    PAs>PAmならばnz>ny
    と設定することを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項6〜8の何れかに記載の光走査装置において、
    光源を単一の端面発光レーザとし、
    PAm>PAs
    とすることを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項6〜8の何れかに記載の光走査装置において、
    光源を端面発光レーザアレイとし、
    PAs>PAm
    とすることを特徴とする光走査装置。
  11. 請求項6〜8の何れかに記載の光走査装置において、
    光源を面発光レーザもしくは面発光レーザアレイとし、
    PAs>PAm
    とすることを特徴とする光走査装置。
  12. 請求項1〜11の何れかに記載の光走査装置において、
    走査レンズが、単レンズとして構成されていることを特徴とする光走査装置。
  13. 光走査による画像書き込みを光導電性の感光体に行って静電潜像を形成する方式の画像形成装置において、
    光走査による画像書き込みを請求項1〜12の任意の1に記載の光走査装置により行うことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13記載の画像形成装置において、
    複数の光導電性の感光体に異なる色成分の画像書き込みを行い、各感光体に形成される静電潜像を異なる色のトナーで可視化してトナー画像とし、これら色違いのトナー画像を同一の記録媒体上で重ね合わせてカラーもしくは多色の画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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