JP2008026586A - 光源ユニット、光走査装置、画像形成装置及び光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】集光光学素子で集光したときに、ビームスポット径を大きくすることなく、高い光利用効率で、深度余裕を広くすることができる光源ユニットを提供する。
【解決手段】位相型光学素子10cは、位相型光学素子を介した光ビームを集光する集光光学素子20が配置された場合に、集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率が、位相型光学素子がないと仮定したときの集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率よりも大きくなるような、位相分布を有している。
【選択図】図1
【解決手段】位相型光学素子10cは、位相型光学素子を介した光ビームを集光する集光光学素子20が配置された場合に、集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率が、位相型光学素子がないと仮定したときの集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率よりも大きくなるような、位相分布を有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、光源ユニット、光走査装置、画像形成装置及び光ピックアップ装置に係り、更に詳しくは、レーザビームを出射する光源ユニット、該光源ユニットを備えた光走査装置、画像形成装置及び光ピックアップ装置に関する。
現在、半導体レーザを代表とするレーザから出射されるレーザビームは、複写機、レーザプリンタ等に用いられる光走査装置や、光ピックアップ装置、レーザ加工装置等の、様々な光学機器において広く用いられている。これらの光学機器では、レーザビームはビームスポットを形成する用途で用いられることが多く、なるべく小さなビームスポットを形成するのが望ましい。
また、光学機器の製造能力や実使用環境を考えると、製造誤差や環境変動に強い方が良く、そのためには、レーザビームがレンズで集光されたときに、許容するビームスポット径以下となる前記レンズの光軸方向の範囲(本明細書では、「深度余裕」という)は広い方が良い。ところで、深度余裕dとビームスポット径wは、使用波長がλのとき、次の(1)式に示されるような関係があり、通常は、焦点位置でのビームスポット径が決まれば、深度余裕は決まっていた。
d∝w2/λ ……(1)
また、上記(1)式より、ビームスポット径を小さくしたいという要望と、深度余裕を広くしたいという要望は相反するものであり、通常は、両者の間でバランスを取って光学機器を設計していた。なお、ビームスポット径を大きくすれば深度余裕は広がるが、これは光学機器の性能を落とすことになる。
ところで、深度余裕の拡大と、ビームスポット径の小径化を両立させる方法として、J.Durninにより発見されたベッセルビームを用いる方法が考えられる。ベッセルビームは、ビーム断面の振幅分布が第1種0次のベッセル関数となっており、伝搬してもビーム断面の振幅分布がほとんど変化しない、いわゆる非回折ビームである。厳密なベッセルビームの発生には無限に広い平面波が必要であるため、その発生は不可能であるが、擬似的なベッセルビームの発生方法はいくつか提案されており、環状のスリットを用いる方法(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、アキシコンプリズムを用いる方法(例えば、特許文献3参照)、及びアキシコンプリズムと等価なバイナリ光学素子を用いる方法(例えば、特許文献4参照)などが知られている。
環状のスリットを用いて発生させたベッセルビームについて説明する。一例として図29(A)に光学系が示されている。この光学系では、均一強度の入射波を仮定し、該入射波を環状のスリットに入射させ、焦点距離fの理想レンズにより結像させる。環状のスリットは、レンズの前側焦点位置に配置されている。シミュレーションに用いた各種パラメータは以下のとおりである。
環状のスリットは円形であり、内径(直径)φ900μm、外径(直径)φ930μmとした。また、レンズの焦点距離fは50mmとし、光源波長は632.8nmとした。そして、シミュレーション結果が図29(B)〜図29(D)に示されている。
レンズの焦点位置(レンズ面から50mmの位置、ピント面位置)におけるベッセルビームのビーム強度プロファイルが図29(B)に示されている。ビーム強度は、メインローブ光のピーク強度を1として規格化されている。図29(B)に示されるように、第1サイドローブ光のピーク強度はメインローブ光のピーク強度の0.131(13.1%)であり、第2サイドローブ光のピーク強度はメインローブ光のピーク強度の0.098(9.8%)であった。
また、図29(C)には、レンズ面からの距離と、ビームスポット径(中心のビーム強度を1としたときに1/e2以上のビーム強度を有する領域の直径)との関係が示されている。伝搬してもビームスポット径がほとんど変化しない、非回折性のビームであることがわかる。また、図29(D)には、発生させたベッセルビームのレンズの焦点位置における2次元像が示されている。
また、別の深度余裕を拡大する方法が特許文献5に開示されている。
しかしながら、前述した環状のスリットを用いる方法では、光量の大きい中心部が遮光されるため、光利用効率が非常に低いという不都合があった。
また、アキシコンプリズムや、それと等価なバイナリ光学素子を用いる方法では、図30に示されるように、遮光部がないため光利用効率は高いが、ベッセルビームが素子近傍に発生するため、レイアウト上の制限を引き起こす恐れがある。例えば、画像形成装置に用いられる光走査装置等への適用を考えると、ベッセル領域と非走査面を共役にするためにリレー光学系等の光学系を新たに配置する必要があり、レンズ枚数の増大を招き、光学系の大型化やコストアップを招く恐れがある。また、光学系の光軸に対して非常に高精度な位置合わせが必要であり、製造誤差や環境変動に弱いというデメリットもある。
ところで、ベッセルビームは、大きなサイドローブ光を伴い、高次のサイドローブ光の光強度も強いという特性を有している(図29(C)参照)。理想的な(第1種0次の)ベッセル関数の振幅分布が得られたと仮定すると、第1,2サイドローブ光のピーク強度はメインローブ光のピーク強度に対してそれぞれ約16%,約9%程度と強い。そこで、サイドローブ光が発生すると、その分メインローブ光の光量が低下する。特に、高次のサイドローブ光は、低次のサイドローブ光に比べて専有面積が広いため、高次のサイドローブ光のピーク強度が強くなると、メインローブ光の光量が大きく低下する。メインローブ光は信号光として利用されるため、実質的に光利用効率が低下することになり、望ましくない。
さらに、光学機器に利用した際に、サイドローブ光はノイズ光であるため、強すぎるサイドローブ光は光学機器の品質を劣化させる恐れがあるため、好ましくない。特に、高次サイドローブ光は光軸から離れた位置に発生するため、最も強い光(メインローブ光)と空間的に分離されており、光学機器においてノイズを与えやすくなる。例えば、画像形成装置の光走査装置に展開する際、光軸から離れた位置にサイドローブ光のピークがあると、メインローブ光で形成されたドットを縁取るように薄い線が形成される恐れがある。レーザ加工装置においても同様のことがいえる。
特許文献5に開示されている方法を、入射光がガウスビームである光学系に適用した場合を考える。ガウスビームは光軸での光強度が強く、光軸から離れるに従って強度が低下するビームであり、レーザビームは、通常、ガウスビームである。従って、ガウスビームをアパーチャに通した際には、アパーチャ上において、四隅の強度分布は中心よりも低下している。そこで、射出瞳上の四隅における強度を中心よりも高くするためには、中心部の光を周辺部に移さなければならないため、高次光が発生しやすくなり、光利用効率が低くなる恐れがある。一方、ガウスビームの中心付近のみを使うと、高次光の発生は回避しやすくなるが、今度は遮光される光が増えるので、光利用効率が低下してしまう恐れがある。
発明者等は、種々の実験等を繰り返した結果、光ビームをレンズで集光したとき、前記レンズの焦点位置でのビーム強度プロファイルにおけるサイドローブ光のピーク強度が少し増大するように、前記レンズに入射する光ビームの位相分布を変調すると、前記レンズの光軸方向に関して前記焦点位置から外れた位置での光ビームのビームスポット径の太り(メインローブ光の太り)が抑制されることを見出した。
本発明は、上述した発明者等の得た新規知見に基づいてなされたもので、その第1の目的は、集光光学素子で集光したときに、ビームスポット径を大きくすることなく、高い光利用効率で、深度余裕を広くすることができる光源ユニットを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、被走査面上を安定して精度良く走査することができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、高品質の画像を安定して形成することができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、光情報記録媒体に安定して精度良く光ビームを照射することができる光ピックアップ装置を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、光ビームを集光する集光光学素子とともに用いられる光源ユニットであって、光源と;前記光源からの光ビームの位相分布を変調する位相型光学素子と;前記位相型光学素子に入射する光ビームあるいは前記位相型光学素子から出射する光ビームのビーム幅を規制するアパーチャと;を備え、前記位相型光学素子は、前記集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第1の比率が、前記位相型光学素子がないと仮定したときの前記集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第2の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光源ユニットである。
これによれば、光源からの光ビームの位相分布を変調する位相型光学素子は、第1の比率が第2の比率よりも大きくなるような位相分布を有しているため、集光光学素子の光軸方向に関して焦点位置から外れた位置での光ビームのビームスポット径の太り(メインローブ光の太り)が抑制される。従って、集光光学素子で集光したときに、ビームスポット径を大きくすることなく、高い光利用効率で、深度余裕を広くすることが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、光ビームにより被走査面上を走査する光走査装置であって、本発明の光源ユニットと;前記光源ユニットからの光ビームを偏向する偏向手段と;前記偏向された光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置である。
これによれば、本発明の光源ユニットを備えているため、結果として、被走査面上を安定して精度良く走査することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と;前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる光ビームを走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;前記少なくとも1つの像担持体に形成された像を転写対象物に転写する転写手段と;を備える画像形成装置である。
これによれば、本発明の光走査装置を備えているため、結果として、高品質の画像を安定して形成することが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、光情報記録媒体に光ビームを照射し、前記光情報記録媒体からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、本発明の光源ユニットと;前記光源ユニットから出射された光ビームを光情報記録媒体に集光する対物レンズを含み、前記光源ユニットから出射された光ビームを前記光情報記録媒体に導くとともに、前記光情報記録媒体からの反射光を受光位置まで導く光学系と;前記受光位置に配置された光検出系と;を備える光ピックアップ装置である。
これによれば、本発明の光源ユニットを備えているため、結果として、光情報記録媒体に安定して精度良く光ビームを照射することが可能となる。
《光源ユニット》
以下、本発明の光源ユニットの一実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。図1には、本発明の光源ユニットの一実施形態に係る光源ユニット10の概略構成が示されている。
以下、本発明の光源ユニットの一実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。図1には、本発明の光源ユニットの一実施形態に係る光源ユニット10の概略構成が示されている。
この光源ユニット10は、光源としての半導体レーザLD、カップリングレンズ10a、アパーチャ10b、及び位相型光学素子10cを備えている。本明細書では、カップリングレンズ10aの光軸方向をX軸方向、これに直交する方向をY軸方向、これらX軸及びY軸に直交する方向をZ軸方向として説明を行う。
前記半導体レーザLDは、レーザビームを+X方向に出射する。ここでは、一例として、波長が632.8nmのレーザビームが出射されるものとする。
前記カップリングレンズ10aは、半導体レーザLDの+X側に配置され、半導体レーザLDからのレーザビームを略平行光とする。
前記アパーチャ10bは、カップリングレンズ10aの+X側に配置され、カップリングレンズ10aを介したレーザビームの幅を規制する。ここでは、一例として、アパーチャ10bの開口部は、直径930μmの円形状である。
一般的に、アパーチャは、レーザビームを集光する集光レンズの焦点位置におけるビームスポット径が、レーザビームの発散角のばらつきや経時変化に起因して変化するのを防止する目的で設けられ、集光レンズへ入射するレーザビームの幅を一定にしている。このように、アパーチャを設けることにより、集光レンズの焦点位置におけるビームスポット径の変動が大きく抑制できるため、アパーチャは光学機器には必要不可欠な部品である。しかしながら、アパーチャ等によりレーザビームの一部を切り取ると、焦点位置におけるビーム強度プロファイルは、サイドローブ光を伴ったプロファイルとなる。
前記位相型光学素子10cは、アパーチャ10bの+X側に配置され、アパーチャ10bの開口部を通過したレーザビームの位相分布を変調する。この位相型光学素子10cを介したレーザビームが、光源ユニット10から出射されるレーザビームである。なお、アパーチャ10b及び位相型光学素子10cはそれぞれの中心のYZ座標値が互いにほぼ一致するように配置されている。
次に、位相型光学素子10cについて説明する。なお、一例として図1に示されるように、光源ユニット10の+X側に、光源ユニット10から出射されるレーザビームを集光する集光レンズ20が配置されているものとする。この集光レンズ20は、一例として焦点距離が50mmであり、X軸方向に関して位相型光学素子10cとの距離がほぼ50mmの位置に配置されている。言い換えると、集光レンズ20の前側焦点位置に位相型光学素子10cが配置されている。また、本明細書では、ビームスポット径が最小となる位置を便宜上「ピント位置」ともいう。さらに、一例として、ピント位置でのビームスポット径の105%までが許容されるものとし、許容されるビームスポット径以下となる光軸方向の幅を「深度余裕」と定義する。
半導体レーザから出射されるレーザビームの実際の強度分布はガウス分布であるが、以下では、説明を簡略化するため、便宜上、位相型光学素子10cに入射するレーザビームは均一強度であるものとする。なお、以下の説明は、位相型光学素子10cに入射するレーザビームがガウスビームであるときにも成り立つものである。
この場合において、位相型光学素子10cがないと仮定したときのシミュレーション結果が図2(A)及び図2(B)に示されている。図2(A)は、前記ピント位置での光強度プロファイルであり、その縦軸は最大値(すなわち、メインローブ光のピーク強度)が1となるように規格化されたビーム強度である。また、図2(A)の横軸は、ピント位置におけるYZ平面内での集光レンズ20の光軸からの距離(mm)である。シミュレーション結果によると、ピント位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率(本明細書では、以下、便宜上「サイド/メイン強度比率」ともいう)は、1.6%であった。そして、図2(B)には、集光レンズ20のレンズ面を基準位置とし、該基準位置からの+X方向の距離とビームスポット径との関係が示されている。なお、本明細書では、中心のビーム強度を1としたときに1/e2以上のビーム強度を有する領域の直径をビームスポット径としている。これによると、ピント位置でのビームスポット径は56.4μmであり、深度余裕は8.9mmであった。
位相型光学素子10cとして図3(A)に示される位相型光学素子10c1を用いたときのシミュレーション結果が図3(B)及び図3(C)に示されている。この位相型光学素子10c1は、図3(A)に示されるように、中央に、内周の直径が210μmで外周の直径が390μmのドーナツ状の位相変調領域を有している。この位相変調領域に入射したレーザビームは、位相πの光学的位相差が付与される。また、非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する。この場合には、図3(B)に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率は10.4%であった。また、図3(C)に示されるように、ピント位置でのビームスポット径は48.1μmであり、深度余裕は18.0mmであった。
位相型光学素子10cとして図4(A)に示される位相型光学素子10c2を用いたときのシミュレーション結果が図4(B)及び図4(C)に示されている。この位相型光学素子10c2は、図4(A)に示されるように、中央に、直径が210μmの円形の位相変調領域と、内周の直径が390μmで外周の直径が690μmのドーナツ状の位相変調領域と、内周の直径が750μmで外周の直径が930μmのドーナツ状の位相変調領域とを有している。これらの位相変調領域に入射したレーザビームは、位相πの光学的位相差が付与される。また、非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する。この場合には、図4(B)に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率は9.6%であった。また、図4(C)に示されるように、ピント位置でのビームスポット径は47.7μmであり、深度余裕は15.0mmであった。
位相型光学素子10cとして図5(A)に示される位相型光学素子10c3を用いたときのシミュレーション結果が図5(B)及び図5(C)に示されている。この位相型光学素子10c3は、図5(A)に示されるように、中央に、内周の直径が90μmで外周の直径が270μmのドーナツ状の位相変調領域を有している。この位相変調領域に入射したレーザビームは、位相πの光学的位相差が付与される。また、非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する。この場合には、図5(B)に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率は8.1%であった。また、図5(C)に示されるように、ピント位置でのビームスポット径は50.7μmであり、深度余裕は13.8mmであった。
位相型光学素子10cとして図6(A)に示される位相型光学素子10c4を用いたときのシミュレーション結果が図6(B)及び図6(C)に示されている。この位相型光学素子10c4は、図6(A)に示されるように、中央に、内周の直径が150μmで外周の直径が270μmのドーナツ状の位相変調領域を有している。この位相変調領域に入射したレーザビームは、位相πの光学的位相差が付与される。また、非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する。この場合には、図6(B)に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率は5.8%であった。また、図6(C)に示されるように、ピント位置でのビームスポット径は51.8μmであり、深度余裕は12.9mmであった。
位相型光学素子10cとして図7(A)に示される位相型光学素子10c5を用いたときのシミュレーション結果が図7(B)及び図7(C)に示されている。この位相型光学素子10c5は、図7(A)に示されるように、中央に、内周の直径が210μmで外周の直径が270μmのドーナツ状の位相変調領域を有している。この位相変調領域に入射したレーザビームは、位相πの光学的位相差が付与される。また、非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する。この場合には、図7(B)に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率は3.8%であった。また、図7(C)に示されるように、ピント位置でのビームスポット径は53.3μmであり、深度余裕は11.2mmであった。
なお、比較のために本発明の位相型光学素子ではない位相型光学素子10d(図8(A)参照)を位相型光学素子10cに代えて用いたときのシミュレーション結果が図8(B)及び図8(C)に示されている。この位相型光学素子10dは、図8(A)に示されるように、中央に、内周の直径が690μmで外周の直径が750μmのドーナツ状の位相変調領域を有している。この位相変調領域に入射したレーザビームは、位相πの光学的位相差が付与される。また、非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する。この場合には、図8(B)に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率は0.6%であった。また、図8(C)に示されるように、ピント位置でのビームスポット径は58.4μmであり、深度余裕は6.4mmであった。
すなわち、図9に示されるように、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5のいずれかを用いたときには、ピント位置でのサイド/メイン強度比率が、位相型光学素子10cがないと仮定したときのピント位置でのサイド/メイン強度比率よりも大きくなっている。
また、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5のいずれかを用いたときには、位相型光学素子10cがないと仮定したときに比べて、ピント位置でのビームスポット径は小さくなり、深度余裕は広くなっている。そして、サイド/メイン強度比率が大きいほど、深度余裕が広いことがわかる。
さらに、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5のいずれかを用いたときには、高次のサイドローブ光のピーク強度は、実用上十分小さな値であった。
本発明では、特許文献1及び特許文献2のように、アパーチャの内部に遮光領域を設けていないため、高い光利用効率で、深度余裕の拡大を実現している。さらに、本発明では、光ビームを集光した際の集光位置近傍において、深度余裕の拡大を実現しているため、特許文献3及び特許文献4のように、レイアウト上の制限を引き起こすこともない。
一方、位相型光学素子10cに代えて本発明の位相型光学素子ではない位相型光学素子10dを用いたときには、図9に示されるように、ピント位置でのサイド/メイン強度比率が、位相型光学素子10cがないと仮定したときのピント位置でのサイド/メイン強度比率よりも小さくなっている。
また、位相型光学素子10cに代えて本発明の位相型光学素子ではない位相型光学素子10dを用いたときには、位相型光学素子10cがないと仮定したときに比べて、ピント位置でのビームスポット径は大きくなり、深度余裕は狭くなっている。
ところで、サイドローブ光のピーク強度が強いと、その分、メインローブ光のピーク強度の低下を招いてしまう。また、多くの光学機器において、実際に利用するのはメインローブ光のみであり、サイドローブ光はノイズ光である。例えば、画像形成装置に用いられる光走査装置では、メインローブ光を用いてドットを形成するため、サイドローブ光が強すぎるとドットの周りにリング上の線が形成されてしまい、出力画像を劣化させてしまうおそれがある。なお、メインローブ光に近い位置に発生する1次サイドローブ光は高次のサイドローブ光に比べるとノイズを与えにくいが、それでも、強すぎる1次サイドローブ光は出力画像を劣化させるおそれがある。また、光ピックアップ装置では、サイドローブ光が強すぎるとサイドローブ光により隣接ピットの信号を検出することになり、出力信号においてノイズが増加してしまうおそれがある。そこで、ピント位置でのサイド/メイン強度比率はベッセルビームのサイド/メイン強度比率(16%)よりも小さくするのが好ましい。
ところで、図9に示されるように、ピント位置での各ビームスポット径はそれぞれ異なっている。そこで、深度余裕(dとする)がピント位置でのビームスポット径(wとする)の自乗に比例することを利用して、図10(A)に示されるようにd/w2×103を求めた。d/w2×103が大きいほど、深度余裕の拡大効果が大きいことを示している。また、位相型光学素子10cがないと仮定したときのピント位置でのサイド/メイン強度比率に対する、位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10dを用いたときのピント位置でのサイド/メイン強度比率の変化量(Isz〔%〕とする)が図10(A)に示されている。
そして、Iszとd/w2×103の関係が図10(B)に示されている。図10(B)によると、Iszが4.2%から6.1%のあたりでは、Iszの増大量に対する深度余裕の増加量は小さい。従って、サイドローブ光が強すぎると性能に悪影響を及ぼすおそれがある光学機器に用いられる場合には、位相型光学素子10cによるピント位置でのサイド/メイン強度比率の増加量は、4.2%以下とすることが好ましい。
図11には、位相型光学素子10cがないと仮定したとき及び位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5を用いたときの、集光レンズ20のレンズ面からの距離(ここでは、+X方向の距離)とサイド/メイン強度比率との関係が示されている。なお、位相型光学素子10cに代えて位相型光学素子10dを用いたときは、ピント位置以外におけるビーム強度プロファイルの劣化が激しく、サイドローブ光とメインローブ光とが重なり合ってしまうため、図11には示されていない。図11によると、集光レンズ20のレンズ面からの距離が57mm以上では、位相型光学素子10cがないと仮定したときのサイド/メイン強度比率は、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5を用いたときのサイド/メイン強度比率よりも大きくなっている。
集光レンズ20のレンズ面からの距離(ここでは、+X方向の距離)が50mm(ピント位置)、57mm、59mmの各位置での光強度プロファイルのシミュレーション結果が図12(A)〜図18(C)に示されている。
位相型光学素子10cがないと仮定したときのシミュレーション結果が図12(A)〜図12(C)に示されている。また、位相型光学素子10cとして、前記位相型光学素子10c1を用いたときのシミュレーション結果が図13(A)〜図13(C)に示され、前記位相型光学素子10c2を用いたときのシミュレーション結果が図14(A)〜図14(C)に示され、前記位相型光学素子10c3を用いたときのシミュレーション結果が図15(A)〜図15(C)に示されている。さらに、位相型光学素子10cとして、前記位相型光学素子10c4を用いたときのシミュレーション結果が図16(A)〜図16(C)に示され、前記位相型光学素子10c5を用いたときのシミュレーション結果が図17(A)〜図17(C)に示されている。そして、位相型光学素子10cに代えて前記位相型光学素子10dを用いたときのシミュレーション結果が図18(A)〜図18(C)に示されている。
これらのシミュレーション結果から得られた各位置でのサイド/メイン強度比率が図19に示されている。これによると、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5のいずれかを用いたときには、非焦点位置である57mm及び59mmの位置では、サイド/メイン強度比率が、位相型光学素子10cがないと仮定したときのサイド/メイン強度比率よりも小さくなっている。なお、サイドローブ光とメインローブ光とがつながり、サイドローブ光のピーク位置がわかりにくい場合には、光軸方向の前後の位置におけるビーム強度プロファイルからサイドローブ光のピーク位置を推定した。
また、50mmの位置でのメインローブ光のピーク強度を1としたときの57mm及び59mmの各位置でのメインローブ光のピーク強度が、図20に示されている。これによると、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5のいずれかを用いたときには、ピント位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する、非焦点位置である57mm及び59mmの位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率(本明細書では、以下、便宜上、「非焦点/焦点メイン強度比率」ともいう)は、位相型光学素子10cがないと仮定したときの非焦点/焦点メイン強度比率よりも大きい。
一方、位相型光学素子10cに代えて位相型光学素子10dを用いたときの非焦点/焦点メイン強度比率は、位相型光学素子10cがないと仮定したときの非焦点/焦点メイン強度比率よりも小さい。
一般に、光軸方向に関して焦点位置から外れた位置(非焦点位置)におけるレーザビームのピーク強度は、焦点位置におけるピーク強度よりも減少する。しかしながら、位相型光学素子10cとして位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5のいずれかを用いたときには、非焦点位置におけるレーザビームのピーク強度の減少を抑制することができる。非焦点位置におけるレーザビームのピーク強度の減少が抑制されると、例えば画像形成装置の光走査装置に用いられると、経時変化によって感光体の設置位置が変動しても、感光体を露光する光エネルギーの減少量を低減することができるため、露光エネルギーの変動に伴うドットの大きさの変動を小さく抑えることができ、出力画像の高画質化に貢献できる。また、例えばピックアップ装置に用いられると、ノイズの発生を低減でき、SN比の向上に貢献できる。さらに、レーザ加工装置に用いられると、被加工物の表面の凹凸の影響による加工ムラを低減できる。
位相型光学素子10cとして用いた位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5は、いずれもレーザビームに2次元的な位相分布を付与する位相型光学素子である。ところで、位相型光学素子の位相分布は、位相型光学素子の高さ分布と屈折率分布で決定される。位相型光学素子の屈折率が一定であり、屈折率分布がないものと仮定すると、位相型光学素子の位相分布は、位相型光学素子の高さ分布に対応することとなる。以下では、便宜上、位相型光学素子では屈折率分布がないものとして説明するが、屈折率分布を設けて位相型光学素子10c1〜位相型光学素子10c5を実現することも可能である。
ここで、2次元的な位相分布とは、以下のものを指す。
(1)タイプ1:非球面レンズに対応した位相分布
(2)タイプ2:不連続な位相分布を含む位相分布
(3)タイプ3:タイプ1又は2を2値化もしくは多値化した位相分布
(1)タイプ1:非球面レンズに対応した位相分布
(2)タイプ2:不連続な位相分布を含む位相分布
(3)タイプ3:タイプ1又は2を2値化もしくは多値化した位相分布
タイプ1は光軸に垂直なある基準面からの光軸方向の高さ分布に対応する。タイプ2は位相型光学素子を透過した光の位相分布において不連続に(急激に)位相が変化する領域が存在することに対応する。タイプ3はタイプ1又は2の高さ分布を2段階もしくは多段階の有限な段階の高さで近似したものに対応する。図21(A)〜図21(D)は位相型光学素子10cの位相分布を表す模式図である。図21(A)は非球面レンズに対応した位相分布(タイプ1)を示しており、図21(B)は、図21(A)において、2πの整数倍の位相を除去したものであり、図21(A)に等価である。図21(C)は、図21(B)を0位相とπ位相で2値化した位相分布(タイプ3)である。図21(D)は、位相が不連続に変化する部分(破線で囲んだ部分)を含む位相分布(タイプ2)である。
なお、位相型光学素子10cは、連続的な位相分布を持つものとしても良いが、作製が難しく、また、製造誤差の影響を受けやすくなる。そのため、位相型光学素子10cの位相分布を2段階、もしくは多段階の位相、すなわち、2段階もしくは多段階の高さで構成するのが好ましく、それにより、位相型光学素子10cの作製の難易度を低減、及び製造誤差感度を低減することができる。位相型光学素子10cの位相分布を2段階の位相で構成する場合には、位相を0とπに設定するのが良い。なお、位相型光学素子10cの位相分布を2段階よりもさらに多段階の位相で構成すると、設計の自由度を向上させることができ、更に好ましい。
ところで、位相型光学素子10cにおいて、全ての領域を位相変調領域とすることによっても、深度余裕は拡大可能であるが、高次サイドローブ光が発生しやすくなる。高次サイドローブ光は、前述したように光学機器の性能劣化を引きおこしやすい。従って、本実施形態では、アパーチャ10bを通過した光ビームを変調することなくそのまま透過させる領域(非変調領域)を有している。これにより、高次サイドローブ光の発生を回避しやすくしている。位相変調領域は、目安としてアパーチャの開口領域の50%以下程度にするのが良く、望ましくは、30%程度以下にするのが良い。
位相型光学素子10cの位相分布として望ましいのは、位相型光学素子10cの中心を基準として、対称形状の位相分布を少なくとも一部に設けることである。ここで、対称とは、線対称と点対称(回転対称を含む)の両方を含む(線対称のときは、中心を通る線に対して)。その例が図22(A)〜図22(E)に示されている。図22(A)〜図22(C)は、位相型光学素子10cの中心に対して点対称な形状であり、図22(D)は、対称形状の位相分布をピクセル構造で実現したものである。図22(A)〜図22(D)は中心を通るある線に対して線対称とも考えることができる。図22(E)は、一部に点対称な形状を有し、直交する2方向で構造が異なるものである。なお、図22(A)〜図22(E)に示されるように、全ての位相分布が中心に対して点対称もしくは線対称にするのが最も好ましい。
次に、画像形成装置の光走査装置に光源ユニット10を用いるときのことを考える。画像形成装置では、あらかじめ帯電させた感光体に光を照射することにより、表面電位を減衰させ、感光体上に電位分布を発生させ、その電位分布をトナーで現像する。感光体への光の照射量と感光体の表面電位の減衰量の関係(いわゆる光減衰曲線)が一例として図23に示されている。図23において直線で近似した傾きが急峻な感光体は高γ感光体と呼ばれ、傾きが小さい感光体は低γ感光体と呼ばれている。0<E2/E1≦5の高γ感光体を用いるとサイドローブ光では感光体が感光しにくくすることができる。しかし、画像の階調性を向上させるためには、低γ感光体の方が望ましい。E2/E1>5であるような低γ感光体を使用する場合には、ピント位置でのサイド/メイン強度比率を10%以下、望ましくは8%以下に設定することで、感光体がサイドローブ光で感光されにくくすることができる。そうすることで、サイドローブ光の影響による画像の劣化を防止しつつ、深度余裕を拡大することが可能となる。
ところで、位相型光学素子10cは、アパーチャ10bでの回折を考慮して設計されている。そのため、アパーチャ10bと位相型光学素子10cの位置関係にずれがあると、ピント位置でのビーム強度プロファイルが劣化してしまい、深度拡大効果が減少する。そこで、本実施形態では、一例として、アパーチャ10bと位相型光学素子10cを一体化している。これにより、製造工程及び調整工程を簡略化することが可能となる。また、アパーチャ10bと位相型光学素子10cの位置関係の経時変化を抑制することができる。なお、アパーチャ10b及び位相型光学素子10cをそれぞれ個別に作製し、後で張り合わせても良いが、同一基板上にアパーチャ10bと位相型光学素子10cの両方を作製しても良い。これにより、更に高精度なアパーチャ10bと位相型光学素子10cの位置合わせが可能になり、アパーチャ10bと位相型光学素子10cの位置関係の経時変化を更に低減することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る光源ユニット10によると、光源LDからのレーザビームの位相分布を変調する位相型光学素子10cを備え、該位相型光学素子10cは、位相型光学素子10cを介した光ビームを集光する集光レンズ20が配置された場合に、集光レンズ20のピント位置でのサイド/メイン強度比率が、位相型光学素子10cがないと仮定したときのピント位置でのサイド/メイン強度比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であるため、集光レンズ20の光軸方向に関して焦点位置から外れた位置でのレーザビームのビームスポット径の太り(メインローブ光の太り)が抑制される。
さらに、本実施形態に係る光源ユニット10によると、ベッセルビームよりも、サイドローブ光のピーク強度を小さくすることができ、かつメインローブ光のピーク強度を大きくすることができる。すなわち、従来のベッセルビームを利用するのに比べて光利用効率が高い。
従って、本実施形態に係る光源ユニット10によると、集光レンズ20で集光したときに、ビームスポット径を大きくすることなく、高い光利用効率で、深度余裕を広くすることが可能となる。
また、本実施形態に係る光源ユニット10によると、リレー光学系等の光学系を新たに配置する必要はなく、光学系は非常にシンプルであり、レイアウトの自由度を高くすることができる。そして、小型化及び低コスト化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、位相型光学素子10cにおける位相変調領域が円形あるいはドーナツ状の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、位相変調領域が回転対称性のない形状であっても良い。
また、上記実施形態では、アパーチャ10bの開口部が円形状の場合について説明してきたが、これに限らず、例えば、開口部が楕円形状、矩形(正方形、長方形等)状であっても良い。なお、位相型光学素子10cがないと仮定したときに、開口部に矩形状のように「角」があるアパーチャは、開口部に円形状や楕円形状のように「角」がないアパーチャに比べて、サイドローブ光のピーク強度は強くなる。また、サイドローブ光のピーク強度があまり強すぎると悪影響が生じるため、サイドローブ光のピーク強度を増大させる量には限界がある。従って、「角」があるアパーチャと「角」がないアパーチャとを比べると、位相型光学素子10cにより増大させるサイドローブ光のピーク強度の量は、「角」がないアパーチャの方が大きく設定することが可能であり、そのため、深度拡大効果も大きくなる。
また、上記実施形態では、位相型光学素子10cの非変調領域に入射したレーザビームは、そのまま透過する場合について説明したが、これに限らず、例えば2πの光学的位相差がレーザビームに付与されるような高さを設けても良い。
また、上記実施形態では、アパーチャ10bが位相型光学素子10cの−X側に配置されている場合について説明したが、これに限らず、アパーチャ10bが位相型光学素子10cの+X側に配置されても良い。
また、上記実施形態において、前記位相型光学素子10cと同等の作用を奏する構造が、前記カップリングレンズ10aのレンズ面あるいは、前記集光レンズ20のレンズ面に形成されても良い。
また、上記実施形態において、光源ユニット10から出射される光ビームが略平行光である必要がない場合には、前記カップリングレンズ10aはなくても良い。
《画像形成装置》
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機100について図24を用いて説明する。
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機100について図24を用いて説明する。
この図24に示されるタンデムカラー機100は、ブラック(K)用の感光体ドラムK1、帯電器K2、現像器K4、クリーニング手段K5、及び転写用帯電手段K6と、シアン(C)用の感光体ドラムC1、帯電器C2、現像器C4、クリーニング手段C5、及び転写用帯電手段C6と、マゼンダ(M)用の感光体ドラムM1、帯電器M2、現像器M4、クリーニング手段M5、及び転写用帯電手段M6と、イエロー(Y)用の感光体ドラムY1、帯電器Y2、現像器Y4、クリーニング手段Y5、及び転写用帯電手段Y6と、光走査装置900と、転写ベルト80と、定着手段30などを備えている。
各感光体ドラムは、図24中の矢印の方向にそれぞれ回転し、回転順にそれぞれ帯電器、現像器、転写用帯電手段、クリーニング手段が配置されている。各帯電器は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電器によって帯電された感光体ドラム表面に光走査装置900によりレーザビームが照射され、感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像器により感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写用帯電手段により、転写対象物としての記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着手段30により記録紙に画像が定着される。
本実施形態に係るタンデムカラー機100では、各転写用帯電手段と転写ベルト80とによって転写手段が構成されている。
《光走査装置》
次に、前記光走査装置900について図25及び図26を用いて説明する。
次に、前記光走査装置900について図25及び図26を用いて説明する。
この光走査装置900は、4個の光源ユニット(10K、10C、10M、10Y)、4個のシリンダレンズ(209a、209b、209c、209d)、ポリゴンミラー213、4個のfθレンズ(218a、218b、218c、218d)、8個の折り返しミラー(224a、224b、224c、224d、227a、227b、227c、227d)、4個のトロイダルレンズ(220a、220b、220c、220d)、及び不図示の制御装置などを備えている。なお、図25及び図26では、それぞれ便宜上、光走査装置900の一部のみが図示されている。
4個の光源ユニット(10K、10C、10M、10Y)は、いずれも前記光源ユニット10と同等の構成を有する光源ユニットである。
光源ユニット10Kは、ブラック画像情報に応じて変調されたレーザビーム(以下、便宜上「ブラックビーム」ともいう)を出射する。光源ユニット10Cは、シアン画像情報に応じて変調されたレーザビーム(以下、便宜上「シアンビーム」ともいう)を出射する。光源ユニット10Mは、マゼンダ画像情報に応じて変調されたレーザビーム(以下、便宜上「マゼンダビーム」ともいう)を出射する。光源ユニット10Yは、イエロー画像情報に応じて変調されたレーザビーム(以下、便宜上「イエロービーム」ともいう)を出射する。
4個のシリンダレンズ(209a、209b、209c、209d)は、それぞれ、一方を平面、他方を副走査方向に共通の曲率を有している。
シリンダレンズ209a、fθレンズ218a、折り返しミラー224a、トロイダルレンズ220a、及び折り返しミラー227aは、それぞれブラックビームに対応している。
シリンダレンズ209b、fθレンズ218b、折り返しミラー224b、トロイダルレンズ220b、及び折り返しミラー227bは、それぞれシアンビームに対応している。
シリンダレンズ209c、fθレンズ218c、折り返しミラー224c、トロイダルレンズ220c、及び折り返しミラー227cは、それぞれマゼンダビームに対応している。
シリンダレンズ209d、fθレンズ218d、折り返しミラー224d、トロイダルレンズ220d、及び折り返しミラー227dは、それぞれイエロービームに対応している。
各光源ユニットから出射されたレーザビームは、対応するシリンドリカルレンズにより、ポリゴンミラー213の偏向面にて線状となるように副走査方向に収束され、ポリゴンミラー213における偏向点と、対応する感光体ドラムの表面における集光点とが副走査方向に共役となる。
ポリゴンミラー213は、2段構造の6面ミラーで構成されている。1段目の6面ミラーではシリンダレンズ209aからのブラックビーム及びシリンダレンズ209dからのイエロービームがそれぞれ偏向され、2段目の6面ミラーではシリンダレンズ209bからのシアンビーム及びシリンダレンズ209cからのマゼンダビームがそれぞれ偏向される。すなわち、単一のポリゴンミラー213で全てのレーザビームが偏向される。なお、ポリゴンミラー213は、偏向に用いないビーム間の部分にポリゴンミラーの内接円より若干小径となるように溝を設けて風損をより低減した形状とし、1層の厚さは約2mmとしている。
各fθレンズは、ポリゴンミラー213の回転に伴って、対応する感光体ドラム面上で光スポットが主走査方向に等速に移動するようなパワーを有する非円弧面形状を有している。そして、fθレンズ218a及びfθレンズ218bは、ポリゴンミラー213の一側(ここでは、+X側)に配置され、fθレンズ218c及びfθレンズ218dは、ポリゴンミラー213の他側(ここでは、−X側)に配置されている。また、fθレンズ218aとfθレンズ218b、及びfθレンズ218cとfθレンズ218dは、それぞれ副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に積層されている。なお、各シリンダレンズと各fθレンズと各トロイダルレンズとによって、ポリゴンミラー213の偏向面の面倒れが補正されるようになっている。
fθレンズ218aからのブラックビームは、折り返しミラー224a、トロイダルレンズ220a、及び折返しミラー227aを介して、感光体ドラムK1上にスポット状に結像する。
fθレンズ218bからのシアンビームは、折り返しミラー224b、トロイダルレンズ220b、及び折返しミラー227bを介して、感光体ドラムC1上にスポット状に結像する。
fθレンズ218cからのマゼンダビームは、折り返しミラー224c、トロイダルレンズ220c、及び折返しミラー227cを介して、感光体ドラムM1上にスポット状に結像する。
fθレンズ218dからのイエロービームは、折り返しミラー224d、トロイダルレンズ220d、及び折返しミラー227dを介して、感光体ドラムY1上にスポット状に結像する。
なお、各折り返しミラーは、ポリゴンミラー213から各感光体ドラムに至る各光路長が互いに一致するとともに、各感光体ドラムにおけるレーザビームの入射位置及び入射角がいずれも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
また、光走査装置900では、4個の感光体ドラム上を同時に走査することができる。
光走査装置900では、ポリゴンミラー213上で主走査方向に長い線像を形成しているため、主走査方向に対応する方向と副走査方向に対応する方向において、光学系の倍率が異なる。そのため、各光源ユニットにおけるアパーチャの幅も、主走査方向に対応する方向と副走査方向に対応する方向において異ならせる必要がある、すなわち、楕円や長方形形状のアパーチャが用いられる。そして、各光源ユニットにおける位相型光学素子においても、主走査方向に対応する方向と副走査方向に対応する方向において、位相型光学素子の中心を通る断面形状を異ならせている。ここで、位相型光学素子の中心とは、位相型光学素子に入射するビームの中心をいう。
本実施形態に係る光走査装置900では、ポリゴンミラー213によって偏向手段が構成され、fθレンズと折り返しミラーとトロイダルレンズによって走査光学系が構成されている。そして、fθレンズが上記光源ユニット10の説明における前記集光レンズ20に対応している。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置900によると、光源ユニット10と同様な構成を有する複数の光源ユニットを有しているため、各感光体ドラムの表面近傍におけるレーザビームの深度余裕が拡大でき、環境変動時においてもビームスポット径の増大量を低減できる。従って、各感光体ドラム上を安定して精度良く走査することが可能となる。
また、本実施形態に係るタンデムカラー機100によると、光走査装置900を備えているため、高品質の画像を安定して形成することが可能となる。
また、本実施形態に係るタンデムカラー機100によると、各感光体上におけるビームスポット径が安定化するために、複数あるプロセス制御条件のうちの1つが安定化する。従って、プロセス制御の頻度を低減することができ、省エネルギ等の環境負荷の低減が可能となる。
なお、上記実施形態では、画像形成装置として多色の画像形成装置について説明したが、これに限らず、単色の画像形成装置であっても良い。
また、上記実施形態では、色毎に1ラインの走査を行う場合について説明したが、これに限らず、光源ユニットの数を増やして、色毎に複数ラインの走査を行っても良い。これにより、画像形成速度を高速化することができる。
《光ピックアップ装置》
次に、本発明の光ピックアップ装置の一実施形態を図27を用いて説明する。この図27に示される光ピックアップ装置23は、光ディスク15の記録層にレーザビームを照射するとともに、光ディスク15からの反射光を受光するための装置である。
次に、本発明の光ピックアップ装置の一実施形態を図27を用いて説明する。この図27に示される光ピックアップ装置23は、光ディスク15の記録層にレーザビームを照射するとともに、光ディスク15からの反射光を受光するための装置である。
光ピックアップ装置23は、前記光源ユニット10、ビームスプリッタ54、対物レンズ60、集光レンズ58、受光器PD、及び対物レンズ60を駆動するための不図示の駆動系などを備えている。
光源ユニット10は、光ディスク15に対応した波長のレーザビームを出射する。なお、本実施形態では、光源ユニット10から出射されるレーザビームの最大強度出射方向を+X方向とする。
ビームスプリッタ54は、光源ユニット10の+X側に配置され、光源ユニット10からの光をそのまま透過させ、かつ光ディスク15からの反射光(戻り光)を−Z方向に分岐する。このビームスプリッタ54の+X側には、対物レンズ60が配置され、ビームスプリッタ54を介した光を光ディスク15の記録層に集光する。
検出レンズ58は、ビームスプリッタ54の−Z側に配置され、ビームスプリッタ54で−Z方向に分岐された戻り光を受光器PDの受光面に集光する。受光器PDは、通常の光ディスク装置と同様に、ウォブル信号情報、再生データ情報、サーボ情報(フォーカスエラー情報及びトラックエラー情報)などを含む信号を出力する複数の受光素子を含んで構成されている。各受光素子はそれぞれ光電変換により受光量に応じた信号を生成する。
駆動系は、対物レンズ60の光軸方向であるフォーカス方向に対物レンズ60を微少駆動するためのフォーカシングアクチュエータ、トラックの接線方向に直交する方向であるトラッキング方向に対物レンズ60を微少駆動するためのトラッキングアクチュエータを有している。
上記のように構成される光ピックアップ装置23の作用を簡単に説明する。光源ユニット10から出射されたレーザビームは、ビームスプリッタ54を透過し、対物レンズ60を介して光ディスク15の記録面に微小スポットとして集光される。光ディスク15の記録面で反射した反射光(戻り光束)は、対物レンズ60で再び略平行光とされ、ビームスプリッタ54に入射する。ビームスプリッタ54で−Z方向に分岐された戻り光は、検出レンズ58を介して受光器PDで受光される。
本実施形態に係る光ピックアップ装置23では、ビームスプリッタ54と対物レンズ60と検出レンズ58とによって光学系が構成され、受光器PDによって光検出系が構成されている。そして、対物レンズ60が上記光源ユニット10の説明における前記集光レンズ20に対応している。
以上説明したように、本実施形態に係る光ピックアップ装置23によると、光源ユニット10を有しているため、光ディスク15の記録層近傍におけるビームの深度余裕が拡大できる。従って、光ディスクに安定して精度良く光ビームを照射することが可能となる。
《レーザ加工装置》
図28には、光硬化法を用いたレーザ加工装置(光造形装置)1000が示されている。光硬化法とは、レーザビームを光硬化性材料1009中に集光し、多光子吸収過程によってその集光点近傍においてその材料を硬化させ、レーザビームを3次元的に走査することにより微細構造格子を作製する方法である。Nd:YAGレーザやTi:Sapphireレーザなどを前記光源LDとして備えた前記光源ユニット10から出射されたレーザビームは、1/2波長板1001とグラントムソンプリズム1002によってその光強度が調整された後、ガルバノミラー1003によって光路を変えながら、リレーレンズ1004、結像レンズ1005、及び対物レンズ1006を介して基板1008上の光硬化性材料1009中に集光される。また、集光点はピエゾステージ1007によって基板垂直方向にも移動可能である。このように、ガルバノミラー1003とピエゾステージ1007の組み合わせにより、3次元的に凹凸の微細構造を作製することが可能である。このとき光硬化性材料としては、光硬化性樹脂や、光硬化性の有機・無機ハイブリッド材料などがあり、この光硬化性材料がそのまま光学素子として機能できる。
このレーザ加工装置1000によると、光源ユニット10を有しているため、安定して精度良く加工を行うことが可能となる。
また、レーザビームを用いて素材を切断したり、素材に孔をあけたりするレーザ加工装置に前記光源ユニット10を用いても良い。この場合には、素材表面に凹凸があっても、安定して精度良く加工を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明の光源ユニットによれば、集光光学素子で集光したときに、ビームスポット径を大きくすることなく、高い光利用効率で、深度余裕を広くするのに適している。また、本発明の光走査装置によれば、被走査面上を安定して精度良く走査するのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、高品質の画像を安定して形成するのに適している。また、本発明の光ピックアップ装置によれば、光情報記録媒体に安定して精度良く光ビームを照射するのに適している。
10…光源ユニット、10C…光源ユニット、10K…光源ユニット、10M…光源ユニット、10Y…光源ユニット、10b…アパーチャ、10c…位相型光学素子、10c1…位相型光学素子、10c2…位相型光学素子、10c3…位相型光学素子、10c4…位相型光学素子、10c5…位相型光学素子、20…集光レンズ、23…光ピックアップ装置、54…ビームスプリッタ(光学系の一部)、58…検出レンズ(光学系の一部)、60…対物レンズ(光学系の一部)、80…転写ベルト(転写手段の一部)、100…タンデムカラー機(画像形成装置)、213…ポリゴンミラー(偏向手段)、218a…fθレンズ(走査光学系の一部)、218b…fθレンズ(走査光学系の一部)、218c…fθレンズ(走査光学系の一部)、218d…fθレンズ(走査光学系の一部)、900…光走査装置、C1…感光体ドラム(像担持体)、K1…感光体ドラム(像担持体)、M1…感光体ドラム(像担持体)、Y1…感光体ドラム(像担持体)、C6…転写用帯電手段(転写手段の一部)、K6…転写用帯電手段(転写手段の一部)、M6…転写用帯電手段(転写手段の一部)、Y6…転写用帯電手段(転写手段の一部)、LD…半導体レーザ(光源)、PD…受光器(光検出系)。
Claims (17)
- 光ビームを集光する集光光学素子とともに用いられる光源ユニットであって、
光源と;
前記光源からの光ビームの位相分布を変調する位相型光学素子と;
前記位相型光学素子に入射する光ビームあるいは前記位相型光学素子から出射する光ビームのビーム幅を規制するアパーチャと;を備え、
前記位相型光学素子は、前記集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第1の比率が、前記位相型光学素子がないと仮定したときの前記集光光学素子の焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第2の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光源ユニット。 - 前記焦点位置とは異なる前記集光光学素子の光軸上の非焦点位置であって、
光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率が、前記位相型光学素子がないと仮定したときの光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率よりも小さくなるような非焦点位置が存在することを特徴とする請求項1に記載の光源ユニット。 - 前記焦点位置とは異なる前記集光光学素子の光軸上の非焦点位置であって、
前記焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する前記非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率が、前記位相型光学素子がないと仮定したときの前記焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する前記非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率よりも大きくなるような非焦点位置が存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の光源ユニット。 - 前記位相型光学素子は、前記光源からの光ビームに二次元的な位相分布を付与する位相型光学素子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記位相分布素子は、少なくとも2段階の位相からなる位相分布を有するバイナリ光学素子であることを特徴とする請求項4に記載の光源ユニット。
- 前記位相型光学素子は、前記光源からの光ビームを変調することなく透過させる領域を更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記位相型光学素子の位相分布は、少なくとも一部に対称な分布形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記第1の比率は、10%よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記第1の比率は、8%よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記第1の比率と前記第2の比率との差は、4.2%よりも小さいことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記アパーチャと前記位相型光学素子は、一体化されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 前記アパーチャの開口部は、円形状及び楕円形状のいずれかであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の光源ユニット。
- 光ビームにより被走査面上を走査する光走査装置であって、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の光源ユニットと;
前記光源ユニットからの光ビームを偏向する偏向手段と;
前記偏向された光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置。 - 前記光源ユニットにおけるアパーチャの開口部は、主走査方向に対応する方向及び副走査方向に対応する方向における各幅が互いに異なり、
前記光源ユニットにおける位相型光学素子は、該位相型光学素子の中心を通り主走査方向に対応する方向及び副走査方向に対応する方向の各断面形状が互いに異なることを特徴とする請求項13に記載の光走査装置。 - 少なくとも1つの像担持体と;
前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる光ビームを走査する少なくとも1つの請求項13又は14に記載の光走査装置と;
前記少なくとも1つの像担持体に形成された像を転写対象物に転写する転写手段と;を備える画像形成装置。 - 前記画像情報は、カラー画像情報であることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
- 光情報記録媒体に光ビームを照射し、前記光情報記録媒体からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の光源ユニットと;
前記光源ユニットから出射された光ビームを光情報記録媒体に集光する対物レンズを含み、前記光源ユニットから出射された光ビームを前記光情報記録媒体に導くとともに、前記光情報記録媒体からの反射光を受光位置まで導く光学系と;
前記受光位置に配置された光検出系と;を備える光ピックアップ装置。
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