JP2008076506A - 光走査装置、光走査装置ユニット、画像形成装置及び多色画像形成装置 - Google Patents

光走査装置、光走査装置ユニット、画像形成装置及び多色画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で且つ経時安定性の良い光走査装置、光走査装置ユニット及びそれらを用いた画像形成装置並びに多色画像形成装置を提供する。
【解決手段】光源と、該光源からの光ビームを偏向し走査するポリゴンミラー213と、前記偏向走査された光ビームを被走査面上に結像する少なくとも1つの走査レンズ2181,2182,2183,2184,225,226と、前記光ビームの光路を折り曲げる少なくとも1枚の折り曲げミラー224,227と、前記光源からの光ビームの振幅と位相の少なくとも一方を変調し、被走査面近傍におけるビームスポット径の深度余裕を拡大させる深度拡大素子とを備え、前記走査レンズの全てが、ポリゴンミラー213に最も近い前記折り曲げミラー224とポリゴンミラー213との間に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタ、レーザファクシミリ等に用いられる光走査装置、光走査装置ユニット、画像形成装置及び多色画像形成装置に関するものである。
近年、モノクロ、カラーともに、デジタル複写機やレーザプリンタの小型化が望まれており、それに伴い、光走査装置の小型化が望まれている。特に、今後の成長が期待されるカラーのデジタル複写機やレーザプリンタにおいて、その小型化は望まれており、また、部品材料低減による環境負荷低減の観点からも、非常に重要である。
カラーのデジタル複写機やレーザプリンタでは、感光体等の作像ユニットを4つ用いた、いわゆる「タンデム方式」が主流になっており、それに用いられる光走査装置では、4つの作像ユニットに対応した4つの光走査装置を1つのハウジングに集積したものが広く用いられている。
また、そのような光走査装置において、走査レンズは2枚用いられることが多く、光路折り曲げミラーにより、光路が折りたたまれて、ハウジング内に収められている。そのような光走査装置の更なる小型化において、ネックとなっているのが、光路折り曲げミラーの後に存在する第2走査レンズである。
光路折り曲げミラーの後に走査レンズが存在すると、光路折り曲げミラーのレイアウトに対して非常に大きな制約を与えてしまい、自由なレイアウトができず、光走査装置の小型化(高さの薄型化)に限界があった。
また、走査レンズを1枚のみとすることや、複数の走査レンズを用いたとしてもそれらを全て折り曲げミラーよりも光偏向器側に配置すれば、上記のレイアウト上の制約は解消できるが、走査レンズの副走査方向の倍率が大きくなることにより、公差や環境変動に弱くなり、その結果、経時安定性に欠ける走査光学系になってしまうという問題があった。特に、A3サイズ対応のデジタル複写機やレーザプリンタにおいては、光走査する範囲が広く、光偏向器から被走査面までの距離が長くなるため、上記の問題は、更に顕著になる。
ところで、光走査装置の被走査面近傍におけるビームスポットの深度余裕を増大させる方法として、例えば、特許文献1には中央部が遮光されたアパーチャを用いる方法、特許文献2には環状のスリットを用いる方法、特許文献3にはアキシコンプリズムを用いる方法、特許文献4にはアキシコンプリズムと等価なバイナリ光学素子を用いる方法等が提案されている。なお、特許文献1〜4の方法は、ベッセルビーム、もしくはベッセルビームに近いビームを生成し利用する方法である。
また、別の深度余裕拡大方法として特許文献5には強度分布変換素子もしくは/および位相分布変換素子を用いて、射出瞳上の強度分布を中央部分よりも周辺の4角が高くなるように変換する方法が知られている。
特許第3507244号公報 特開平9−64444号公報 特開平04-171415号公報 特開平10-227992号公報 特開2000-249950号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、小型で且つ経時安定性の良い光走査装置、光走査装置ユニット及びそれらを用いた画像形成装置並びに多色画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の(1)〜(16)の発明である。
(1)光源と、該光源からの光ビームを偏向し走査する偏向手段と、前記偏向走査された光ビームを被走査面上に結像する少なくとも1つの走査レンズと、前記光ビームの光路を折り曲げる少なくとも1枚の折り曲げミラーと、前記光源からの光ビームの振幅と位相の少なくとも一方を変調し、被走査面近傍におけるビームスポット径の深度余裕を拡大させる深度拡大素子とを備え、前記走査レンズの全てが、前記偏向手段に最も近い前記折り曲げミラーと該偏向手段との間に配置されることを特徴とする光走査装置。
(2)前記(1)に記載の光走査装置において、前記走査レンズは、副走査方向の横倍率は1より大きい拡大光学系であることを特徴とする光走査装置。
(3)前記(1)または(2)に記載の光走査装置において、光走査可能な主走査方向の幅は297mm以上であることを特徴とする光走査装置。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の光走査装置において、アパーチャを更に有し、前記深度拡大素子は、該アパーチャと一体化されてなることを特徴とする光走査装置。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光走査装置において、前記深度拡大素子は、前記走査レンズの焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第1の比率が、当該深度拡大素子がないと仮定したときの前記走査レンズの焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第2の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光走査装置。
(6)前記(5)に記載の光走査装置において、前記深度拡大素子は、該深度拡大素子の中心を基準として、対称形状の位相分布を少なくとも一部に設けることを特徴とする光走査装置。
(7)前記(5)または(6)に記載の光走査装置において、前記深度拡大素子は、前記焦点位置とは異なる光ビームの進行方向上の非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率が、当該深度拡大素子がないと仮定したときの光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率よりも小さくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光走査装置。
(8)前記(5)〜(7)のいずれかに記載の光走査装置において、前記深度拡大素子は、前記焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する該焦点位置とは異なる光ビームの進行方向上の非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率が、当該前深度拡大素子がないと仮定したときの前記焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する前記非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光走査装置。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載の光走査装置において、前記深度拡大素子を用いたときの深度余裕は、前記深度拡大素子を用いないときの深度余裕の2.0倍以下になるように、該深度拡大素子の深度拡大量を設定することを特徴とする光走査装置。
(10)前記(1)〜(9)のいずれかに記載の光走査装置において、円形もしくは楕円形状のアパーチャを設けることを特徴とする光走査装置。
(11)前記(1)〜(10)のいずれかに記載の光走査装置において、副走査方向の最小ビームスポット径をw、被走査面上における走査幅をL、走査レンズの副走査方向の横倍率をβ、波長をλとしたとき、以下の式を満たすことを特徴とする光走査装置。
0.3 < W/(λLβ)×100 < 1.3
(12)前記(1)〜(11)のいずれかに記載の光走査装置において、被走査面上に導かれる光ビームの光路が自身の光路と交差するように、前記折り曲げミラーを配置することを特徴とする光走査装置。
(13)単一の光学ハウジング内に、前記(1)〜(12)のいずれかに記載の光走査装置が複数集積されてなり、複数の被走査面上を光走査可能なことを特徴とする光走査装置ユニット。
(14)前記(13)に記載の光走査装置ユニットにおいて、異なる被走査面上に導かれる光ビームの光路が交差するように、前記折り曲げミラーを配置することを特徴とする光走査装置ユニット。
(15)前記(1)〜(12)のいずれかに記載の光走査装置と、該光走査装置により像担持体上にそれぞれ形成された静電像をトナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
(16)前記(13)または(14)に記載の光走査装置ユニットと、該光走査装置ユニットにより複数の像担持体上にそれぞれ形成された静電像を各色トナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上に顕像化された各色画像を重ね合わせて、記録媒体に転写する転写手段と、を有し、カラー画像を出力することを特徴とする多色画像形成装置。
請求項1,2の発明によれば、光走査装置における折り曲げミラーのレイアウト性を向上させ、光走査装置の薄型化を実現するとともに、それに伴い発生する、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化(特にビームスポット径の太り)の増大を、深度拡大素子を用いて抑制し、安定したビームスポット径で光走査可能な光走査装置を実現できる。また、部品材料低減による環境負荷低減も実現できる。
請求項3の発明によれば、光走査装置の更なる薄型化が実現できる。
請求項4の発明によれば、被走査面におけるビームスポット径がばらつくのを抑制するとともに、経時における深度拡大効果の低下を抑制する。
請求項5,7の発明によれば、光利用効率が高く、且つ高次サイドローブ光強度を低く抑え、且つ走査レンズの集光位置近傍において深度余裕を拡大することができ、組み付け時や環境変動時において光学性能が劣化(特にビームスポット径の太り)するのを抑制することができる。
請求項6の発明によれば、2次以上の高次サイドローブ光が発生するのを抑制することができる。
請求項8の発明によれば、像面が焦点位置からずれた際において、メインローブ光の光量低下を抑制することができる。
請求項9の発明によれば、サイドローブ光強度が増大しすぎることを抑制し、深度拡大効果を得ることができる。
請求項10の発明によれば、より大きな深度拡大効果を得ることができる。
請求項11の発明によれば、光走査装置のレイアウト性向上による薄型化の実現と、出力画像の品質劣化(ドット径の太り)の抑制を両立させることができる。
請求項12によれば、更なる光走査装置の薄型化が実現できる。
請求項13,14によれば、複数の光走査装置における折り曲げミラーのレイアウト性を向上させ、光走査装置ユニットの薄型化を実現するとともに、それに伴い発生する、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化(特にビームスポット径の太り)の増大を、深度拡大素子を用いて抑制し、安定したビームスポット径で光走査可能な光走査装置ユニットを実現できる。また、部品材料低減による環境負荷低減も実現できる。
請求項15,16の発明によれば、経時においてもビームスポット径の太りによるドット径太りが抑制された、高品質な画像を提供することができる。また、プロセス制御頻度を低減し、トナー消費量の低減等の環境負荷低減が実現できる。
以下に、本発明に係る光走査装置、光走査装置ユニット、画像形成装置、多色画像形成装置の実施の形態を実施例として説明する。
(1)光走査装置の構成1
まず、図1,図2,図3を用いて、本発明の光走査装置の前提となる光走査装置の構成について説明する。
図1は、フルカラー画像形成装置に展開した光走査装置の斜視図である。ここでは、ポリゴンミラー213に対して対向する方向に2ステーション分ずつ走査している。また、図1では、説明の簡略化のため、1ステーション分(1つの光走査装置)のみを図示している。図2は、図1の光源部250の詳細図、図3は図1の断面図である。
4つの感光体ドラム101、102、103、104を転写ベルト105の移動方向に沿って配列し、順次異なる色のトナー像を転写することでカラー画像を形成する画像形成装置において、各光走査装置を一体的に構成し単一のポリゴンミラー213で全ての光ビームを走査する。
光源部250において、半導体レーザから放射された光ビームは、カップリングレンズにより略平行なビームにし、アパーチャにより所望のビーム幅に切り取られた後、ビームの振幅と位相の少なくとも一方を変調し、被走査面近傍におけるビームスポットの深度余裕を拡大する深度拡大素子に入射される。
光源部250から射出された略平行なビームをシリンドリカルレンズ209に入射させ、ポリゴンミラー213の偏向面上で主走査方向に長い線状となるように収束され、偏向点と感光体面上とが副走査方向に共役となるようにすることでポリゴンミラーの面倒れ補正光学系をなす。シリンドリカルレンズ209は、一方を平面、もう一方を副走査方向にのみ曲率を有するようにしている。
ポリゴンミラー213は、図1では6面ミラーとし、偏向に用いないビーム間の部分にポリゴンミラーの内接円より若干小径となるように溝を設けて風損をより低減した形状とし、1層の厚さは約2mmとしている。
fθレンズ2181,2182,2183,2184は、全て同一形状のレンズであり、各感光体にそれぞれ1つのfθレンズが対応している。fθレンズ2181,2182(2183,2184)は副走査方向に重ねて保持されている。
fθレンズ2181は、主走査方向にはポリゴンミラーの回転に伴って各感光体面上でビームが等速に移動するようにパワーを持たせた非円弧面形状となし、トロイダルレンズ220とともにポリゴンミラーの面倒れ補正機能をなし、fθレンズ2181を通過した後、光路折り曲げミラー224で反射され、トロイダルレンズ220に入射し、さらに光路折り曲げミラー227で反射され、感光体ドラム102にスポット状に結像し、第1の光走査手段として、例えばイエロー画像を形成する。図1、図3では、4つの感光体上を同時に走査し、4色の画像を同時に形成することができる。
各光走査手段では、ポリゴンミラーから感光体面に至る各光路長が一致するように、また、等間隔で配列された各感光体ドラムに対する入射位置、入射角が等しくなるように複数枚の折り曲げミラーが配置される。
また、光源部250において、半導体レーザを複数並べて用いることで、複数ビームで感光体上を走査することも可能である。
深度余裕拡大素子を用いて、被走査面近傍におけるビームスポットの深度余裕を拡大すると、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化(特にビームスポット径の太り)を抑制することができ、その結果、安定したビームスポットを生成可能になり、安定性の良い光走査装置を実現できる。
ところで、図3を見るとわかるように、第2の走査レンズ(トロイダルレンズ)220が、光路折り曲げミラー224よりも像面側に用いられている。このようなレイアウトで、光走査装置ユニット90の高さを更に低減することを考えると、第2の走査レンズと折り曲げミラーや、第1の走査レンズと第2の走査レンズが物理的に干渉してしまったり、第2の走査レンズがビームを遮ったりしてしまうため、光走査装置90の高さを低減することは困難である。このように、第2の走査レンズを、折り曲げミラーの後にレイアウトしてしまうと、光走査装置ユニット20の高さの低減は困難である。
第2の走査レンズを第1の走査レンズに近づけるように設計したとすると、光走査装置90の高さの低減は可能であるが、走査レンズの副走査方向の横倍率が大きくなってしまう。このような光学系は、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化も拡大してしまうため、安定性に欠ける光学系となってしまう。第2の走査レンズをなくし、第1の走査レンズ1枚のみで設計したときも、上記と同様のことがいえる。
このように、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置したときには、光走査装置の高さの低減は可能であるが、光学性能が劣化しやすい安定性にかける光学系となってしまう。
全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置したとしても、走査レンズの副走査方向の横倍率が小さくなるように設計すれば、上記の光学性能の劣化は低減できるが、そのような光学系は、ポリゴンミラーから離した位置に走査レンズを設置しなくてはならないため、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することとの両立が困難である。
そこで本発明では、光源部250に特定の深度拡大素子を設けることで、被走査面近傍におけるビームスポットの深度余裕を拡大でき、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化、特にビームスポット径の太りを抑制し、且つ、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することで、小型な(高さの低い)光走査装置を実現することができるものとした。
図4に、本発明に係る光走査装置ユニットの構成を示す。光走査装置ユニット20は、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置したときの実施例であり、光源(例えば、半導体レーザ。不図示。)と、該光源からの光ビームを偏向し走査する偏向手段であるポリゴンミラー213と、前記偏向走査された光ビームを被走査面上に結像する少なくとも1つの走査レンズ(図4では第1の走査レンズ2181,2182,2183,2184、第2の走査レンズ225,226)と、前記光ビームの光路を折り曲げる少なくとも1枚の折り曲げミラー(図4では光路折り曲げミラー224,227)と、前記光源からの光ビームの振幅と位相の少なくとも一方を変調し、被走査面近傍におけるビームスポット径の深度余裕を拡大させる深度拡大素子とを備え、前記走査レンズの全てが、ポリゴンミラー213に最も近い前記折り曲げミラー(図4では光路折り曲げミラー224)とポリゴンミラー213との間に配置されることを特徴としている。これにより、折り曲げミラー224よりも被走査面側に走査レンズがないことから、折り曲げミラーのレイアウト性が大幅に向上し、各光走査装置の高さの低減、ひいては光走査装置ユニット20の高さの低減が図れる。
(2)光走査装置の構成2
走査レンズの副走査方向の横倍率が1よりも大きい拡大光学系でなければ、図4のように、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することができない。従って、走査レンズ(図4では第1の走査レンズ2181,2182,2183,2184、第2の走査レンズ225,226)は、拡大光学系であるのが良い。折り曲げミラーのレイアウト性を更に向上させ、光走査装置20の高さの更なる低減のためには、走査レンズの副走査方向の横倍率は2倍以上であるのが望ましい。また、前述のように、走査レンズの副走査方向の横倍率が大きくなると、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化が大きくなるため、好ましくない。走査レンズの副走査方向の横倍率は6倍以上になると、折り曲げミラーのレイアウト性は十分確保されているため、それ以上、走査レンズの副走査方向の横倍率を大きくする必要はない。従って、走査レンズの副走査方向の横倍率は、2倍から6倍の範囲であるのが望ましい。
また、少なくとも1つの折り曲げミラーを、副走査方向に曲率を有するシリンドリカルミラーとすることにより、折り曲げミラーのレイアウト性を保ったまま、走査レンズの副走査方向の横倍率を低減できるため、折り曲げミラーのレイアウト性の確保と、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化の抑制の両立が可能である。
(3)光走査装置の構成3
光走査装置では、ポリゴンミラーやマイクロミラー等の偏向器によって偏向可能な角度範囲は決まっており、その角度範囲を広げることは困難である。従って、より広い範囲を光走査したい際には、偏向器から被走査面までの距離を長くとる必要がある。一方、偏向器から被走査面までの距離が長くなると、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化が大きくなってしまい、光走査装置の安定性が悪くなる。
複写機、プリンタに用いられる光走査装置として、210mm前後の幅を走査可能ないわゆるA4サイズ対応のものと、297mm前後の幅を走査可能ないわゆるA3サイズ対応のものが多く用いられるが、A4サイズ対応の光走査装置とA3サイズ対応の光走査装置では、どちらも光偏向器で偏向可能な角度範囲は同等程度であるので、偏向器から被走査面までの距離はA3サイズの方が長い。従って、上記のように、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置する際には、A4サイズよりもA3サイズの方が組み付け時や環境変動時の光学性能劣化が大きくなってしまう。
他方、偏向器から被走査面までの距離が長い方が、折り曲げミラーにより光路を折りたたむ量が多いため、折り曲げミラーのレイアウト性の向上による光走査装置の薄型化のメリットが大きい。従って、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することにより、光走査装置を従来より薄型化できる割合は、A4サイズ対応の光走査装置よりも、A3サイズ対応の光走査装置の方が高い。
よって、本発明の光走査装置として、A3サイズあるいはそれ以上のサイズ対応の光走査装置(光走査可能な範囲が297mm以上)に深度拡大素子を設け、且つ、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することの方がより望ましい。
なお、本発明の光走査装置として、A4サイズ対応の光走査装置(光走査可能な範囲が210mm前後)に深度拡大素子を設け、且つ、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することで、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化を抑制し、且つ、薄型な光走査装置が実現できるのは前述のとおりである。
さらに、A4サイズ対応の光走査装置においては、偏向器から被走査面までの距離が比較的短いため、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置することによって発生する、組み付け時や環境変動時の光学性能劣化は比較的小さい。そこで、従来よりもビームスポット径を小さくし、それに付随して、組み付け時や環境変動時に光学性能が劣化しやすくなるのを、深度拡大素子で軽減し、画像形成装置に用いた際により高精細な出力画像を得ることが可能な光走査装置を実現するのが良い。
なお、上記では、走査レンズを2つとした場合を説明したが、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置していれば、走査レンズは1つとしても良いし、3つ以上としても良い。折り曲げミラーのレイアウト性の向上に対して最も有利なのは、走査レンズを1つとしたときであり、最も光走査装置の薄型化が可能であり、また最も低コストである。しかし、波面収差の補正を重視し、ビームスポット径の小径化を実現するときには、走査レンズを2つにするのが良い。
(4)光走査装置の構成4
光走査装置の光源には、一般に半導体レーザが用いられるが、半導体レーザの発散角はばらつきが大きい。発散角のばらつきは、実効的なNAの変化につながるため、被走査面上において、ビームスポット径のばらつきや、ビームスポット径の増大を引き起こす。そうすると、光走査装置を画像形成装置に適用した際に、出力画像においてドットのばらつきやドット径の増大が発生し、濃度むら等の画像品質の劣化を引き起こす。それを回避するため、アパーチャを設け、半導体レーザから射出されるビームの幅を規制するのがよい。
前記アパーチャを光ビームが通過するとき、回折光が発生する。また、光源からの光ビームの振幅と位相の少なくとも一方を変調する深度拡大素子を光ビームが通過すると、回折光が発生する。ビームスポットの深度余裕の拡大は、振幅と位相の少なくとも一方を変調する深度拡大素子によって、回折光の発生状況を制御することによって実現できる。従って、アパーチャと深度拡大素子を同時に用いるときは、アパーチャでの回折と深度拡大素子での回折の両方を考慮して、深度拡大素子の設計を行う。従って、アパーチャと深度拡大素子の相対位置が非常に重要になり、高い精度で相対位置を設計値に合わせる必要がある。そのためは、アパーチャと深度拡大素子を一体で作製するのが望ましく、そうすることで、経時変化によりアパーチャと深度拡大素子の相対位置がずれ、深度拡大効果が低下することを抑制できる。
(5)光走査装置の構成5
次に、本発明で用いる深度拡大素子について説明する。
なお、深度拡大素子は、偏向器と光源の間に設置するのが良く、そうすることで、全ての像高に向かう光ビームの深度余裕を拡大できる。
ここで、前述した光走査装置の被走査面近傍におけるビームスポットの深度余裕を増大させる方法(特許文献1:特許第3507244号公報、特許文献2:特開平9-64444号公報、特許文献3:特開平04−171415号公報、特許文献4:特開平10−227992号公報、特許文献5:特開2000-249950号公報それぞれに記載の発明)は、本発明に適用可能である。しかし、特許文献1〜5に記載の方法を深度拡大素子として利用するよりも、後に述べる「位相型光学素子」を深度拡大素子として利用する方が、本発明に好適である。
すなわち、特許文献1〜5に記載の方法を用いて深度拡大素子を構成し光走査装置に適用した際には、深度拡大効果が得られる反面、以下に示すような望ましくない副作用が発生し、光走査装置に対して悪影響を及ぼす恐れがある。
まず、特許文献1,2においては、ビームの中央部を遮光してしまうため、被走査面上での光量が不足し、画像が形成できなくなる。高出力のレーザを用いることも考えられるが、その際には、発熱量が増大してしまうため、ハウジングの局所的な変形を引き起こし、被走査面上でのドット径の増大や、画像形成装置に適用した際には、出力画像に対して、色ずれの増大といった悪影響を及ぼす恐れがある。
また、特許文献3,4においては、深度余裕を増大できる領域(ベッセルビームが生成される領域)が、深度拡大素子(アキシコンプリズム、アキシコンプリズムと等価なバイナリ光学素子)近傍に発生するため、レイアウト上制限があり、光走査装置等への適用を考えると、リレー光学系等の余分な光学系を追加する必要があり、光学系の巨大化やコストアップを招く恐れがある。また、光軸に対して非常に高精度な位置合わせが必要であるというデメリットもある。
また、ベッセルビームは2次以上の高次サイドローブ光も強く発生してしまうため、本発明の光走査装置を画像形成装置に適用した際に、出力画像における地汚れの発生といった悪影響を及ぼす恐れがある。
また、特許文献5においては、半導体レーザからのビームはガウス分布をしており、ガウスビームをアパーチャに通した際には、アパーチャ上において、四隅の強度分布は中心よりも低下している。位相型光学素子もしくは/および位相分布変換素子を用いて、射出瞳上の四隅における強度を中心よりも高くするためには、中心部の光を周辺部に移さなければならないため、高次光が発生しやすくなり、本発明の光走査装置を画像形成装置に適用した際に、出力画像における地汚れの発生といった悪影響を及ぼす恐れがある。ガウスビームの中心付近のみを使うと、高次光の発生は回避しやすくなるが、今度は遮光される光が増えるので、光利用効率が低下してしまう恐れがある。
発明者らによる検討の結果、上記の深度拡大素子における課題を解決し、深度余裕を拡大できる知見を得て、本発明を成すにいたったものである。その方法について、以下で説明する。
本発明に用いる深度拡大素子は、前記走査レンズの焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第1の比率が、当該深度拡大素子がないと仮定したときの前記走査レンズの焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第2の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子である。すなわち、焦点位置でのビームプロファイルのサイドローブピーク強度を光学機器に問題を与えない程度に少し増大させるように設計された位相型光学素子を用いて、入射ビームに適切な位相分布を付与することにより、ビームが焦点位置から外れたときのビームスポット径の太り(メインローブ光の太り)を抑制するものである。
なお、位相型光学素子は、入射ビームの位相分布のみを変調する素子であり、高い透過率を有することから光利用効率が高く、また、深度拡大効果はレンズで集光した際の集光位置近傍で発生するため、リレー光学系等も必要ない。さらに、位相型光学素子の設計次第で、2次以上の高次サイドローブ光を小さくすることが可能である。
位相分布を与えるためには、例えば、使用波長域で透明な基板上に、3次元的に凹凸構造を形成することで実現できる。凹凸構造を設けた素子を透過させて位相分布を与えるとよい。凹凸形状は、例えば、ダイヤモンド単結晶をバイトに使用したダイヤモンドターニングや、半導体プロセスや、微細な転写プロセス等により形成できる。凹凸構造は、連続な構造としてもよく、また、セル構造としてもよい。セル構造とするときは、0.5μm〜10μm角程度の大きさのセルを用いると良い。
以下、本発明で用いる深度拡大素子である位相型光学素子の具体例を説明する。
図5に、位相型光学素子を適用した光学系の構成を示す。均一強度の入射波をアパーチャで所望のビーム幅に切り取り、アパーチャに密接して(距離0)設けられた位相型光学素子により所望の位相分布をビームに付与し、焦点距離fの理想レンズにより焦点位置に結像させる。アパーチャ(及び位相型光学素子)は、レンズの前側焦点位置に設置している。各種パラメータは以下のとおりである。
・アパーチャ:直径930μmの円形
・レンズ:f = 50mm
なお、以下では、説明の簡略化のため、入射波は均一強度として説明を行うが、実際の半導体レーザ等の強度分布はガウス分布である。しかし、以下で述べることは、入射波がガウスビームであるときにも成り立つ。これは、本発明の深度余裕の拡大方法が、位相分布のみを制御して像面上におけるビームプロファイルをコントロールしていることによる。
まず、位相型光学素子を設けないときの焦点位置におけるビームプロファイルのシミュレーション結果を図6(a)に示す。ここではピーク強度を1に規格化している。このときのサイドローブピーク強度は0.016(ピーク強度の1.6%)になっている。図6(b)は、横軸にレンズ面からの距離、縦軸に1/e(1/e^2)ビームスポット径をとったシミュレーション結果である。最小ビームスポット径の105%まで許容すると、深度余裕は8.9mmとなる。
次に、本発明の位相型光学素子1〜5と、本発明の位相型光学素子ではない位相型光学素子6を用いたときの実施例(シミュレーション結果)を、図7〜図12にそれぞれ示す。図7〜図12において、(a)は位相型光学素子の位相分布を表し、(b)は焦点位置におけるビームプロファイルを表し、(c)は横軸にレンズ面からの距離、縦軸に1/eビームスポット径をとったグラフを示している。位相型光学素子は、図中白色部(無地)が0位相、斜線部がπ位相を表している。また、図7〜図12それぞれの(a)は全て円形の位相であり、アパーチャの中心と位相型光学素子の中心は一致させている。
なお、位相型光学素子1〜6は以下のような位相分布を有している。
・位相型光学素子1:内周210μm、外周390μmのドーナツ状
・位相型光学素子2:直径210μmの円形と内周390μm、外周690μmのドーナツ状と内周750μm、外周930μmのドーナツ状
・位相型光学素子3:内周90μm、外周270μmのドーナツ状
・位相型光学素子4:内周150μm、外周270μmのドーナツ状
・位相型光学素子5:内周210μm、外周270μmのドーナツ状
・位相型光学素子6:内周690μm、外周750μmのドーナツ状
図7〜図12において、光学系の構成は図5のものとし、ビームプロファイルは全てピーク強度を1に規格化したものを示している。また、波長は632.8nmとし、深度余裕について、最小ビームスポット径の105%まで許容するとして算出した。表1に、サイドローブピーク強度と深度余裕のシミュレーション結果の一覧を示す。
Figure 2008076506
表中、位相型光学素子1〜5は本発明に適する位相型光学素子の実施例であり、位相型光学素子6は本発明に適さない位相型光学素子である。
焦点位置においてサイドローブピーク強度を増大させるような位相型光学素子を設けることで、深度余裕が拡大し、サイドローブピーク強度が強いものの方が、深度余裕の拡大率が大きいことがわかる。また、位相型光学素子1〜5を用いたときにおける、2次以上の高次サイドローブ光強度は、実用上、十分小さな値であった。
上記のように、本発明における深度余裕の拡大を実現する光学系は非常にシンプルであり、走査レンズの焦点近傍においてビームスポット径の深度余裕を拡大することが可能であるため、レイアウト上、望ましい。また、サイドローブ強度はベッセルビームよりも小さく、メインローブ光強度を向上できている。
表1より、サイドローブピーク強度が強い方が、深度拡大量は増大する。しかし、サイドローブピーク強度が増大しすぎると、画像形成装置に適用した際に、出力画像に地汚れが発生する恐れがある。地汚れの発生を回避するためには、焦点位置におけるサイドローブピーク強度を12%以下にする必要がある。しかし、画像形成条件によっては、地汚れが発生する恐れがあるため、10%以下にするのが望ましい。
ここで、本発明の光走査装置を画像形成装置に展開したときのことを考える。画像形成装置において、あらかじめ帯電させた感光体に光を照射することにより、表面電位を減衰させ、感光体上に電位分布を発生させ、その電位分布をトナーで現像する。ここで、感光体への光の照射量と感光体の表面電位の減衰量の関係(いわゆる光減衰曲線)について、図13に示す。図13において直線で近似した傾きが急峻な感光体を高γ感光体と呼び、傾きが小さい感光体を低γ感光体と呼ぶ。本発明においては、0<E2/E1≦5の高γ感光体を用いる方が望ましく、そうすることで、サイドローブ光では感光体が感光しにくくすることができ、地汚れの発生を防止できる。
しかし、画像の階調性を向上させるためには、低γ感光体の方が望ましい。E2/E1>5であるような低γ感光体を使用する際には、前述のとおり、焦点位置におけるサイドローブピーク強度を12%以下、望ましくは10%以下にするのが良い。そうすることで、出力画像に発生する地汚れを抑制しつつ、深度余裕を拡大することが可能である。
(6)光走査装置の構成6
前記(5)項の実施例では回転対称で円形の位相分布を前提として説明したが、これに限定されるものではない。本発明の位相型光学素子として望ましいのは、位相型光学素子の中心を基準として、対称形状の位相分布を少なくとも一部に設けることである。ここで、対称とは、線対称と点対称(回転対称を含む)の両方を含む(線対称のときは、中心を通る線に対して)。位相型光学素子において対称性がなくなると、焦点位置におけるビームの2次元プロファイルに対称性がなくなってしまい、2次以上の高次サイドローブ光が発生しやすくなってしまう。従って、本発明の位相型光学素子は対称性を有するのが良い。
対称性を有する位相型光学素子の例を図14に示す。図14(a)〜(c)は、位相型光学素子の中心に対して点対称な形状であり、図14(d)は、対称形状の位相分布をピクセル構造で実現したものである。図14(a)〜(d)は中心を通るある線に対して線対称とも考えることができる。図14(e)は、一部に点対称な形状を有し、直交する2方向で構造が異なるものである。図14のように全ての位相分布が中心に対して点対称もしくは線対称にするのが最も望ましい。なお、図14(d)のようにすることで、最もきめ細やかな位相制御ができ、高次サイドローブ光の低減にも有利である。また、図14(a)〜(d)は、直交する2方向の幅が等しいアパーチャを想定したものであるが、直交する2方向の幅が異なるアパーチャを用いるときには、その幅に応じて図14(a)〜(d)の構造を比例拡大/縮小すれば良い。
位相変調領域が大きくなると、高次サイドローブ光が発生しやすくなるため、位相変調領域はアパーチャの一部にのみ設けるのが良く、目安としてアパーチャの開口領域の50%以下程度にするのが良く、望ましくは、30%程度以下にするのが良い。そうすることで、高次サイドローブ光の発生を抑制できる。
さらに、位相変調領域は、アパーチャの半径(アパーチャが円形以外のときは、アパーチャの中心からアパーチャの端部までの距離のうちで最も長い距離)の1/2よりも中心側にその大部分を設けるのが望ましい。そうすることで、強い高次サイドローブ光の発生を抑制しつつ、深度拡大効果が得られる。アパーチャに対し、周辺部分に位相変調領域を設けても図12の位相型光学素子6のように深度拡大効果が得られない恐れがあり、また、深度拡大効果が得られたとしても図8の位相型光学素子2ように比較的大きい高次のサイドローブピーク強度が発生しやすい。図8のような高次サイドローブピーク強度であっても、本発明の光走査装置に適用可能であるが、高画質な出力画像を得るためには、高次サイドローブピーク強度はなるべく低い方が良い。
(7)光走査装置の構成7
位相型光学素子があるときのメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率が、位相型光学素子がないと仮定したときのメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率よりも小さくなる、焦点位置以外の非焦点位置が存在するように、前記位相型光学素子の位相分布を設定するのが良い。そうすることで、深度余裕を拡大できる。前述した位相型光学素子の具体例(位相型光学素子1〜5)では、そのように位相分布が設定されている。
図15に、位相型光学素子を用いないときと、本発明の位相型光学素子1〜5を用いた時のそれぞれにおいて、横軸にレンズ面からの距離[mm]、縦軸にサイドローブピーク強度(ピーク強度を1に規格化したとき)を表したグラフを示す。本発明に適さない位相型光学素子6を用いたときには、焦点位置以外におけるビームプロファイルの劣化が激しく、サイドローブ光とメインローブ光が重なりあってしまい、サイドローブピーク強度とメインローブ光が区別できないため、グラフには示していない。
次に焦点位置以外の位置におけるビームプロファイルを示す。図16に位相型光学素子を用いないとき、図17〜図21に位相型光学素子1〜5を用いたとき、図22に本発明に適さない位相型光学素子6を用いたときの、焦点位置以外の観測位置におけるビームプロファイルをそれぞれ示す。図中、(a),(b),(c)はそれぞれ、焦点位置(レンズ面より50mmの位置)、レンズ面より57mmの位置、レンズ面より59mmの位置におけるビームプロファイルを表す。ビームプロファイルは、図中、(a),(b),(c)のそれぞれにおいて、最大強度を1に規格化している。また、表2に、図17〜図22(a),(b),(c)のそれぞれにおいて、サイドローブピーク強度[%]を一覧表にまとめたものを示す。ここでもそれぞれのビームプロファイルにおいて、ピーク強度を1に規格化している。サイドローブとメインローブがつながりサイドローブピークの位置がわかりにくいもの(図16(b)、図20(c))もあるが、そのようなときには、(光軸方向の)前後の位置におけるビームプロファイルよりサイドローブピーク位置を類推した。
Figure 2008076506
上記のように、焦点位置においては、位相型光学素子を設けたときの方がサイドローブピーク強度が大きいが、焦点位置以外のある位置においては、位相型光学素子を設けたときの方がサイドローブピーク強度が小さくなるように、位相型光学素子の位相分布を設定することで深度余裕を拡大することができる。
(8)光走査装置の構成8
前記位相型光学素子があるときのメインローブ光において、焦点位置でのピーク強度に対する非焦点位置でのピーク強度の比率が、前記位相型光学素子がないと仮定したときのメインローブ光において、焦点位置でのピーク強度に対する非焦点位置でのピーク強度の比率よりも大きくなる、非焦点位置が存在するように、位相型光学素子の位相分布を設定するのが良い。
一般に、焦点位置から外れた位置におけるビームのピーク強度は、焦点位置におけるピーク強度よりも減少する。上記の関係式は、焦点位置から外れた位置におけるピーク強度の減少量を抑制することに対応する。焦点位置から外れた位置におけるビームのピーク強度の減少が抑制されると、例えば画像形成装置の光走査装置に展開する際は、経時において感光体の設置位置が変動した際でも、感光体を露光する光エネルギーの減少量を低減することができるため、露光エネルギーの変動に伴うドットの大きさの変動を小さく抑えることができ、出力画像の高画質化に貢献できる。
前述の実施例の位相型光学素子1〜5は、そのように位相分布が設計されている。表3に、位相型光学素子1〜6を用いたときのピーク強度の、焦点位置以外の位置での劣化量を示す。焦点位置はレンズ面より50mmの位置で、レンズ面より57mm、59mmの位置での劣化量を示す。位相型光学素子1〜6のそれぞれにおいて、焦点位置におけるピーク強度を1に規格化している。位相型光学素子1〜5において、焦点位置以外の位置におけるピーク強度が減少する割合が、位相型光学素子を用いないときに比べて減少している。逆に、位相型光学素子6においては、位相型光学素子を用いないときよりも、ピーク強度の減少量は大きい。
Figure 2008076506
(9)光走査装置の構成9
前述のように、深度余裕を拡大しすぎると、サイドローブ光の影響で、画像形成装置に用いた際に、地汚れが発生する恐れがある。地汚れの発生を抑制するために、焦点位置におけるサイドローブピーク強度は、望ましくは10%以下にするのが良く、そのためには、表1の結果より、位相型光学素子1を用いたとき程度の深度拡大量に抑える必要がある。従って、深度拡大量は、位相型光学素子を用いないときの2倍以下にするのが良い。
(10)光走査装置の構成10
図23(a)に、アパーチャの形状を矩形(一辺の長さが784.3μm)とし、深度拡大素子を用いないときの、焦点位置におけるビームプロファイルのシミュレーション結果を示す。ピーク強度を1に規格化している。このときのサイドローブピーク強度は0.047(ピーク強度の4.7%)になっている。また、図23(b)は、横軸にレンズ面からの距離、縦軸に1/e^2ビームスポット径をとったシミュレーション結果である。最小ビームスポット径の105%まで許容すると、深度余裕は6.5mmとなる。なお、最小ビームスポット径は、56.7μmである。図6と比較すると、ほぼ同じ最小ビームスポット径が得られているのにも関わらず、深度余裕は、矩形アパーチャよりも円形アパーチャを用いた方が1.4倍程度大きい。
矩形アパーチャのように「角」が存在するアパーチャは、円形アパーチャのように「角」が存在しないアパーチャに比べて、深度余裕は狭くなる。矩形アパーチャの「角」を落とし、円形アパーチャに近づけるほど、深度余裕は広くなっていき、円形とすることが最も広い。
また、サイドローブピーク強度は、矩形アパーチャの方が円形アパーチャの方が大きい。そのため、矩形アパーチャを用いるときは、円形アパーチャを用いるときに比べて、深度拡大素子によりサイドローブを増大できる量が減少するため、深度余裕拡大量が減少する。サイドローブピーク強度は、矩形アパーチャの「角」を落とし、円形アパーチャに近づけるほど、減少する。
従って、矩形アパーチャの「角」を落としたアパーチャを用いる方が、より好適であり、円形アパーチャを用いるのが最も好適である。ここで、画像形成装置の光走査装置に用いられるアパーチャは、一般に主走査方向と副走査方向の幅が異なるため、上記の「円形」は「楕円」と等価に考えることができるため、本発明の範疇に含める。
(11)光走査装置の構成11
本発明の光走査装置においては、副走査方向の最小ビームスポット径をw、被走査面上における走査幅をL、走査レンズの副走査方向の横倍率をβ(>0とする)、波長をλとしたとき、
0.46 < w/(λLβ)×100 < 1.3 ・・・(式1)
を満たすように、w、β、λ、Lを設定するのが良い。
ここで、w/λは深度余裕に概略比例し、深度余裕は大きい方が、組み付け時や環境変動時の光学性能の劣化が小さい。また、光偏向器の偏向角の幅が一定と仮定したとき、Lは小さい方が光偏向器から被走査面までの距離が短くなるため、前述のように、組み付け時や環境変動時の光学性能の劣化が小さくなる。さらに、前述のように、βは小さい方が組み付け時や環境変動時の光学性能の劣化が小さくなる。従って、w/(λLβ)×100(以下、評価式(A)と呼ぶ)は、値が大きい方が、組み付け時や環境変動時でも光学性能劣化が小さいこと示しており、望ましい。
一般に用いられている光走査装置は、A3サイズ対応のもの(L=297mmとする)だと、走査レンズは2枚用いられており、λ=655nmもしくはλ=780nm、w=50μm以上、βは0.9以上のものが多く、w/(λLβ)×100が小さいものでも、1.3程度である(w=50μm,λ=655nm,L=297mm,β=0.96)。アパーチャの形状を矩形とし、樹脂製の走査レンズの使用を仮定すると、評価式(A)の値が1.3よりも小さくなると、組み付け時や環境変動時における光学性能劣化が大きくなりすぎて、画像形成装置に用いたときに実用に耐えうる画質の出力画像が得られない。ここで、全ての走査レンズを折り曲げミラーよりも光偏向器側に設置するためには、βは大きく設定する必要があり、評価式(A)は大きくなり、環境変動等の変動に弱い光走査装置となってしまう。wを大きくすれば、評価式(A)は小さくなり、変動に強い光走査装置となるが、 wが大きくなると、出力画像におけるドットが大きくなるため、出力画像の品質が低下する恐れがある。そこで、深度拡大素子を用い、評価式(A)が(式1)の関係式を満たすようにすることで、光走査装置のレイアウト性向上による薄型化の実現と、出力画像の品質劣化(ドット径の太り)の抑制を両立させることができる。
前述のように、地汚れ等の出力画像の劣化を抑制しつつ、深度拡大素子により深度拡大可能な量は、深度拡大素子を用いないときの2倍までにするのが良い。ここで、深度余裕はw/λに概略比例するため、評価式(A)において、
0.65 < w/(λLβ)×100 < 1.3
とするのが良い。
しかし、前述のように、円形のアパーチャを用いる際には、矩形のアパーチャを用いたときに比べて深度余裕は更に1.4倍程度拡大できるため、
0.46 < w/(λLβ)×100 < 1.3
とするのが良い。
(12)光走査装置の構成12
全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置したときには、図4あるいは図24の光走査装置のように、被走査面に導かれる光ビームの光路が、途中で自身の光路と交差するように折り曲げミラーを設置するのが良い。そうすることで、光走査装置の更なる薄型化が実現できる。また、図24に示すように、光偏向器と走査レンズの間を光ビームが通過するようにレイアウトすることも、光走査装置の薄型化に効果的である。
(13)光走査装置ユニットの構成
例えばタンデム型画像形成装置に用いられる光走査装置(以下、多色対応光走査装置と呼ぶ)は、複数の被走査面を同時に光走査する必要があり、その際には、前述した本発明の光走査装置を複数台用いて、図4,図24のように1つのハウジングに複数の光走査装置を集積した光走査装置ユニット20,20Aとするのが良い。なお、図4,図24においては、複数の光走査装置を1つのハウジングに集積し、光偏向器を共用した構成となっている。また、多色対応の光走査装置において、全ての走査レンズを折り曲げミラーの前に設置したときには、図4,図24に示すように、異なる被走査面に導かれる光ビームの光路同士が交差するように、前記折り曲げミラーを配置するのが良く、光走査装置ユニットとして更なる薄型化が実現できる。
(14)画像形成装置
図25に多色画像形成装置の基本的な構成を示す。
ここで、図中の符号はそれぞれ、Y:イエロー、M:マゼンダ、C:シアン、K:ブラック、1Y,1M,1C,1K:感光体、2Y,2M,2C,2K:帯電器、20:光走査装置、4Y,4M,4C,4K:現像器、5Y,5M,5C,5K:クリーニング手段、6Y,6M,6C,6K:転写用帯電手段、105:転写ベルト、30:定着手段を表す。また、20(20A)は本発明の光走査装置ユニットである。
図25において、感光体1Y,1M,1C,1Kは図中矢印の方向に回転し、回転順に帯電器2Y,2M,2C,2K、現像器4Y,4M,4C,4K、転写用帯電手段6Y,6M,6C,6K、クリーニング手段5Y,5M,5C,5Kが配備されている。
帯電部材2Y,2M,2C,2Kは、感光体表面を均一に帯電するための帯電装置を構成する帯電部材である。この帯電部材と現像部材4Y,4M,4C,4Kの間の感光体表面に光走査装置によりビームが照射され、感光体に静電潜像が形成されるようになっている。そして、静電潜像に基づき、現像部材により感光体面上にトナー像が形成される。さらに、転写用帯電手段6Y,6M,6C,6Kにより、記録紙に各色順次転写トナー像が転写され、最終的に定着手段30により記録試に画像が定着する。
本発明の光走査装置ユニットを用いることで、被走査面(感光体)近傍における光ビームの深度余裕を拡大できるため、環境変動時においてもビームスポット径の劣化が低減でき、高画質化が実現できる。このように、感光体上におけるビームスポット径が安定化するということは、複数あるプロセス制御条件のうちの1つが安定化するということを意味する。従って、プロセス制御頻度を低減することができ、省エネ等の環境不可低減が可能である。
なお、ここでは、多色画像形成装置を例に説明したが、本発明の光走査装置を1つ使用した単色の画像形成装置に対しても本発明は適用可能である。
本発明の光走査装置の前提となる光走査装置の構成を示す斜視図である。 光源部の構成を示す断面図である。 本発明の光走査装置の前提となる光走査装置の構成を示す断面図である。 本発明に係る光走査装置ユニットの構成を示す概略図である。 本発明の位相型光学素子を用いた光学系の構成を示す断面図である。 位相型光学素子を設けないときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子1を用いたときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子2を用いたときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子3を用いたときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子4を用いたときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子5を用いたときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子6を用いたときの焦点位置におけるビームプロファイルを示す図である。 感光体への光照射量と感光体の表面電位の減衰量の関係を示す図である。 対称性を有する位相型光学素子を用いた場合の位相分布の例を示す図である。 位相型光学素子1〜5を用いたときのレンズ面からの距離とサイドローブピーク強度との関係を示す図である。 位相型光学素子を設けないときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子1を用いたときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子2を用いたときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子3を用いたときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子4を用いたときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子5を用いたときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 位相型光学素子6を用いたときの焦点面以外の観測面におけるビームプロファイルを示す図である。 矩形アパーチャのみのときの焦点面におけるビームプロファイルを示す図である。 本発明に係る光走査装置ユニットのその他の構成を示す概略図である。 本発明に係る多色画像形成装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K,101,102,103,104 感光体ドラム
2Y,2M,2C,2K 帯電器
4Y,4M,4C,4K 現像器
5Y,5M,5C,5K クリーニング手段
6Y,6M,6C,6K 転写用帯電手段
20,20A 光走査装置ユニット
30 定着手段
105 転写ベルト
209 シリンドリカルレンズ
213 ポリゴンミラー
2181,2182,2183,2184 fθレンズ(第1の走査レンズ)
220 トロイダルレンズ
224,227 光路折り曲げレンズ(折り曲げレンズ)
225,226 第2の走査レンズ
250 光源部

Claims (16)

  1. 光源と、該光源からの光ビームを偏向し走査する偏向手段と、前記偏向走査された光ビームを被走査面上に結像する少なくとも1つの走査レンズと、前記光ビームの光路を折り曲げる少なくとも1枚の折り曲げミラーと、前記光源からの光ビームの振幅と位相の少なくとも一方を変調し、被走査面近傍におけるビームスポット径の深度余裕を拡大させる深度拡大素子とを備え、
    前記走査レンズの全てが、前記偏向手段に最も近い前記折り曲げミラーと該偏向手段との間に配置されることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記走査レンズは、副走査方向の横倍率は1より大きい拡大光学系であることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2に記載の光走査装置において、
    光走査可能な主走査方向の幅は297mm以上であることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光走査装置において、
    アパーチャを更に有し、前記深度拡大素子は、該アパーチャと一体化されてなることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光走査装置において、
    前記深度拡大素子は、前記走査レンズの焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第1の比率が、当該深度拡大素子がないと仮定したときの前記走査レンズの焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率である第2の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項5に記載の光走査装置において、
    前記深度拡大素子は、該深度拡大素子の中心を基準として、対称形状の位相分布を少なくとも一部に設けることを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項5または6に記載の光走査装置において、
    前記深度拡大素子は、前記焦点位置とは異なる光ビームの進行方向上の非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率が、当該深度拡大素子がないと仮定したときの光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対するサイドローブ光のピーク強度の比率よりも小さくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の光走査装置において、
    前記深度拡大素子は、前記焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する該焦点位置とは異なる光ビームの進行方向上の非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率が、当該前深度拡大素子がないと仮定したときの前記焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度に対する前記非焦点位置での光強度プロファイルにおけるメインローブ光のピーク強度の比率よりも大きくなるような、位相分布を有する位相型光学素子であることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光走査装置において、
    前記深度拡大素子を用いたときの深度余裕は、前記深度拡大素子を用いないときの深度余裕の2.0倍以下になるように、該深度拡大素子の深度拡大量を設定することを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の光走査装置において、
    円形もしくは楕円形状のアパーチャを設けることを特徴とする光走査装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光走査装置において、
    副走査方向の最小ビームスポット径をw、被走査面上における走査幅をL、走査レンズの副走査方向の横倍率をβ、波長をλとしたとき、以下の式を満たすことを特徴とする光走査装置。
    0.3 < W/(λLβ)×100 < 1.3
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の光走査装置において、
    被走査面上に導かれる光ビームの光路が自身の光路と交差するように、前記折り曲げミラーを配置することを特徴とする光走査装置。
  13. 単一の光学ハウジング内に、請求項1〜12のいずれかに記載の光走査装置が複数集積されてなり、複数の被走査面上を光走査可能なことを特徴とする光走査装置ユニット。
  14. 請求項13に記載の光走査装置ユニットにおいて、
    異なる被走査面上に導かれる光ビームの光路が交差するように、前記折り曲げミラーを配置することを特徴とする光走査装置ユニット。
  15. 請求項1〜12のいずれかに記載の光走査装置と、該光走査装置により像担持体上にそれぞれ形成された静電像をトナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項13または14に記載の光走査装置ユニットと、該光走査装置ユニットにより複数の像担持体上にそれぞれ形成された静電像を各色トナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上に顕像化された各色画像を重ね合わせて、記録媒体に転写する転写手段と、を有し、カラー画像を出力することを特徴とする多色画像形成装置。
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