JP2002120397A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

Info

Publication number
JP2002120397A
JP2002120397A JP2000316723A JP2000316723A JP2002120397A JP 2002120397 A JP2002120397 A JP 2002120397A JP 2000316723 A JP2000316723 A JP 2000316723A JP 2000316723 A JP2000316723 A JP 2000316723A JP 2002120397 A JP2002120397 A JP 2002120397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
light
recording apparatus
scanning
image carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000316723A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohito Ishida
知仁 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000316723A priority Critical patent/JP2002120397A/ja
Publication of JP2002120397A publication Critical patent/JP2002120397A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 注目走査位置と隣接する走査位置にビームを
照射するタイミングをずらし、ビームの副走査方向での
光量分布の重なりを低減し得る画像記録装置を提供す
る。 【解決手段】 画像情報に対応する複数のビームを像担
持体1の隣接しない走査位置a31,b31;a32,
b32・・に像露光する構成で、像露光時に注目走査位
置a31にビームを照射するタイミングと、これに隣接
する走査位置b30にビームを照射するタイミングをず
らして像露光をおこない、光量分布の重なりを低減する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機,プ
リンタ,ファクシミリ,製版システムなどに用いる電子
写真方式の画像記録装置に関し、特にレーザービーム等
の画像情報に対応する複数のビームで対応する走査位置
を同時に像露光して静電潜像を形成する画像記録装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像記録装置には、高速
かつ低騒音のプリンタとして、電子写真方式を採用した
レーザービームプリンタが知られている。このレーザー
ビームプリンタは、像担持体にレーザービームを当てる
か当てないかの2値記録により、文字,図形などの画像
を形成するようにしたもので、文字,図形などの記録で
あれば、中間調濃度を記録する必要がなく、簡易な構造
とすることができる。
【0003】このような2値記録方式のプリンタであっ
ても、ディザ法,濃度パターン法などの面積階調による
中間調再現法を採用することにより中間調を表現できる
が、ディザ法,濃度パターン法などを採用したプリンタ
では高解像度が得られないという問題点があった。
【0004】そのため、記録密度を低下させずに高解像
度で、各画素において中間調を形成するパルス幅変調方
式(PWM方式)の画像記録装置が提案されている。こ
のPWM方式の画像記録装置は、画像信号によってレー
ザービームの照射時間を変調することにより中間調の画
素形成を行うもので、高解像度で、かつ高階調性の画像
を形成できるため、カラー画像の形成に特に適してい
る。すなわち、上記PWM方式によると、1画素毎にビ
ームスポットにより形成されるドットの面積階調を行う
ことができ、解像度を低下させることなく中間調を表現
できる。
【0005】ところが、上述したPWM方式の画像記録
装置において、画素密度をさらに高めていくと、ビーム
スポット径に対して画素が相対的に小さくなるために露
光時間変調による階調を十分に取ることができないとい
う問題があった。このため、階調性を保持したまま解像
度を向上させるには、ビームスポット径をより小さくす
る必要がある。
【0006】例えばレーザを用いた走査光学系を使用す
るときには、レーザ光の波長を短波長化したり、f−θ
レンズのNA(開口数)を大きくしたりすることなどが
必要となるが、このような方法を用いると高価なレーザ
を使用しなければならず、またレンズやスキャナの大型
化および焦点深度の低下に伴って走査光学系に要求され
ている機械精度の向上などから、装置本体の大型化とコ
ストの上昇とが避けられないという問題が生じる。
【0007】さらに、LEDアレイや液晶シャッターア
レイなどの固体スキャナにおいてもスキャナ自体の価格
の上昇、取り付け精度の上昇、電気駆動回路のコスト上
昇は避けられないという問題がある。
【0008】この問題を解決する手段として、特開平1
−169454号公報,特開平1−172863号公報
等に開示されているように、低露光量において感度が小
さく、露光量が増大するにつれて感度が上昇するような
特性(図4参照)を有する感光体を用い、強度分布を有
する照射スポットの低露光量部分を除去し、あたかも、
照射スポット径を小さくする方法が知られている。
【0009】また、特開平10−282695号公報に
開示されているように、低光量の光は吸収し光量がある
閾値を越えたところで急激に透過特性(図5参照)を示
す様な過飽和吸収色素を感光体の膜中に混合させ、光学
スポットを見かけ上シャープにする方法も知られてい
る。
【0010】また、光学系からのアプローチとしては、
特開平4−1376号公報に開示されているように、比
較的安価にスポット径を小さくできる、いわゆるベッセ
ルビームを用いた光学系による画像出力装置も知られて
いる。このベッセルビームはスポット径が小さいことは
もちろんのこと焦点深度が深く電子写真の光学系に用い
るに適している。
【0011】ベッセルビームの生成法についても、特開
平5−307151号公報,特開平6−82720号公
報,特開平6−148545号公報,特開平7−724
02号公報,特開平7−72403号公報,特開平10
−227992号公報,特開平10−227993号公
報などに多く開示されている。
【0012】また、非線形光学材料とベッセルビームを
併用し、光学系の重なりによる影響を低減する手法も提
案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、下記のような問題が生じて
いた。
【0014】非線形材料を用いたとき、あるいは、ベッ
セルビームと非線形材料を併用したときに、一画素ずつ
では光量分布の裾野やサイドローブの影響を十分抑える
ことができるが、画像パターンを形成し、画素を連結さ
せていったとき、注目画素と隣接する画素にレーザーを
照射する時間間隔が短かすぎ、十分な非線形特性が現れ
ず、画像不良が起こることがある。
【0015】上記の電子写真画像記録装置について言え
ば、主走査方向に隣接したときには数十sec、副走査
方向に隣接したときには数十〜数百μsecの時間間隔
しかない。
【0016】このときの光量分布の重なりを図12で説
明すると、一画素づつの光量分布121を連結していく
と、主走査,副走査ともに122の様に光量分布の裾野
が重なって、積算光量の影響を無視できなくなる。
【0017】いずれの非線形材料も、少ない光の影響を
抑える働きをしているのだが、少ない光も時間間隔を開
けずに連続して光照射することにより、重なる部分が積
算され、光量が強いときと同じ特性を示してしまうこと
になる。
【0018】言い換えると、非線形材料が少ない光を吸
収した後、励起状態から失活して定常状態に戻る前に、
続けて光の照射をおこなうと、それが時間あたりには少
ない光量であっても積算されて、十分な光量を与えたと
きと同様の挙動を示してしまうことになる。
【0019】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、注目
走査位置と隣接する走査位置にビームを照射するタイミ
ングをずらし、ビームの副走査方向での光量分布の重な
りを低減し得る画像記録装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、光導電性の像担持体と、該像担持体を均
一帯電する帯電手段と、帯電後の像担持体表面を像露光
して静電潜像を形成する露光手段と、を備えた画像記録
装置において、前記露光手段は画像情報に対応する複数
のビームを前記像担持体の隣接しない走査位置に像露光
する構成で、像露光時に注目走査位置にビームを照射す
るタイミングと、これに隣接する走査位置にビームを照
射するタイミングをずらして像露光をおこない、光量分
布の重なりを低減することを特徴とする。
【0021】前記像担持体として、ビームの照射スポッ
トを見かけ上シャープにする非線形特性を有する感光体
を用いることを特徴とする。
【0022】ビームとしてベッセルビームを用いること
を特徴とする。
【0023】また、非線形特性を有する感光体として、
少ない光量では電荷が発生せず、光量がある閾値を越え
たときに急激に電荷が発生する感光体を用いることを特
徴とする。
【0024】また、非線形特性を有する感光体として、
少ない光量の光は吸収し、光量がある閾値を越えたとき
に急激に透過する感光体を用いることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0026】まず、図9および図10を参照して本発明
の実施の形態に係る画像記録装置全体の構成等について
説明する。図9は本発明の実施の形態に係る画像記録装
置の主要部構成を示す概略図であり、図10は全体構成
図である。
【0027】この画像記録装置は、光導電性の像担持体
1と、像担持体1の周りに配置され像担持体1を均一帯
電する帯電手段としての帯電器2と、帯電後の像担持体
1表面をスポット光により像露光して静電潜像を形成す
る露光手段としての画像露光器7とを備えている。
【0028】さらに、この像担持体1の周囲には、像担
持体1に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナ
ー像を形成する現像手段としての現像器9と、得られた
トナー像を最終支持部材としての記録材10に転写する
ための転写手段4と、転写後の像担持体1に残留した残
トナーを除去するクリーニング部材6、が設けられてい
る。記録材10に転写されたトナー像は定着器5によっ
て定着される。
【0029】像担持体1は、導電性の支持基体を最下層
として、電荷発生層、電荷輸送層のように2層構造より
なる機能分離タイプのものや、単層型のものが使用でき
る。
【0030】帯電器2としては、ワイヤーと電界制御グ
リッドよりなるコロナ帯電器を用いたコロナ帯電方式、
像担持体1に接触させた帯電ローラーに直流あるいは直
流と交流の重畳バイアスを印加して帯電するローラ帯電
方式などが適用可能である。
【0031】画像露光器7は、半導体レーザーを使用し
たスキャナータイプのものや、LEDに集光装置である
セルフォックレンズを介して像露光をおこなうもの、ま
た、EL素子やプラズマ発光素子、その他の光学系も使
用することができる。
【0032】図1は、半導体レーザーを使用した画像露
光器7の光学系を示すもので、複数のビームとしての2
つのレーザービームを用いて像露光するもので、半導体
レーザー等の不図示のレーザー光源から出射されたレー
ザービームを像担持体1の回転軸に対して平行方向に走
査するためのポリゴンミラー等の回転反射体11と、レ
ンズ12及びf−θレンズ13と、各レーザービームを
像担持体1に向けて折り返す折り返しミラー14,15
とを備えている。
【0033】この2つのレーザービームを像担持体1上
の互いに隣接しない走査位置に同時に像露光する構成
で、注目走査位置にビームを照射するタイミングと、こ
れに隣接する走査位置にビームを照射するタイミングを
ずらして像露光をおこない、光量分布の重なりを低減す
るようになっている。
【0034】たとえば、図2に示すように、注目画素b
12に副走査方向に隣接する画素a11,a12,a1
3,a21,a22,a23との光量分布の重なり合い
を低減させるために、図3に示す如く、注目画素のある
走査位置a31を像露光するとき、もう一方のレーザー
ビームで、2ライン離れた画素b31の走査位置を像露
光することにより、副走査方向の光量分布の重なりを低
減することを可能にする。
【0035】このとき、同時に走査する各レーザービー
ムの間隔は、2ライン以上離れていれば、時間的には数
100nsecのずれが生じるため、十分な非線形光学
特性を得ることが可能となり、潜像の画像部と非画像部
のコントラストを大きくとれる。したがって、現像工程
も安定し、感光体や現像剤担持体の偏心など、様々な変
動要因に対して安定な画像出力を可能にする。
【0036】また、レーザービームとしては、図7に示
すような、通常のガウス分布形状の光量分布となるレー
ザービーム71により像露光をおこなうこともできる
が、図8に示すように、中心光がシャープな分布を持つ
ベッセルビーム81を使用することもできる。
【0037】ベッセルビームの生成法を、図6で説明す
る(特開平64−1376号公報参照)。
【0038】同図において、半導体レーザー等の光源6
1から画像情報に基づき光変調し射出したレーザービー
ムは、ベッセルビーム発生手段63により、その光路を
横切る平面Aを中心位置とするベッセルビーム62とな
り、この平面Aに集光された後発散している。
【0039】発散したベッセルビーム62は集光レンズ
64により収束され、光偏向器としての回転多面鏡65
の反射面(偏向面)に入射した後反射偏向され、f−θ
特性を有する結像レンズ66によって回転ドラム(感光
ドラム)等の像担持体1の表面(被走査面)上に結像さ
れ、この像担持体1表面の感光体(不図示)に静電潜像
を形成する。
【0040】結像レンズ66と像担持体1の間には適宜
折り返しミラー67が配置される。また、ベッセルビー
ムの周辺のサイドローブ部分を吸収して中心スポットを
透過させる非線形光学特性を有する非線形光学手段とし
て、たとえば像担持体1近傍に非線形光学手段としての
フィルター69を配置するようにしてもよい。
【0041】同図において平面Aと像担持体1の表面と
は光学的に略共役な関係に設定しているので、ベッセル
ビームは像担持体1の表面近傍に形成される。このベッ
セルビームは、前述した如く焦点深度が非常に深いの
で、例えばその光学系に像面湾曲があっても、あるいは
回転ドラムBの位置が光軸方向に多少ズレていてもビー
ムスポット径は変化せず、これより高解像度の光走査装
置を得る。
【0042】ベッセルビーム生成手段63の好適な例と
しては、アルコキシルプリズムが挙げられるが、その他
に、瞳フィルタ、アキシコンプリズムと同様の光学的作
用を有する回折格子等を用いても良い。
【0043】これらの光学系を用い、PWM方式による
階調制御や、ディザ法などの面積階調法,レーザー光強
度変調,あるいはこれらを組み合わせた制御法を使用す
ることができる。
【0044】このとき、図3において、レーザービーム
aとレーザービームbを像露光する際の画像信号は、不
図示の制御回路によって、レーザービームaとレーザー
ビームbの走査位置の画像信号をレーザー駆動パルス信
号が送られる様に制御をおこなう。
【0045】像担持体1である感光体としては、レーザ
ービームの照射スポットを見かけ上シャープにする非線
形特性を有することが好ましい。
【0046】たとえば、特開平1−169454,特開
平1−172863等に開示されているように、図4の
グラフに示す様に、低露光量において感度が小さく、露
光量が増大するにつれて感度が上昇するような特性、言
い換えれば少ない光量では電荷が発生せず、光量がある
閾値を越えたときに急激に電荷が発生する、いわゆるイ
ンダクション効果を有する感光体を用い、強度分布を有
する照射スポットの低露光量部分を除去し、あたかも、
照射スポットを見かけ上シャープにする方法を使用する
ことができる。
【0047】この場合、図7に示すようなガウス形状の
レーザービーム71を用いた場合には、照射スポット低
露光量部分が除去されて72のような照射スポット形状
となる。一方、図8(a)に示すようなベッセルビーム
を用いた場合には、図8(b)に示すように、サイドロ
ーブ部分81が低くなり(符号82参照)、中心スポッ
ト部分80のみの照射スポット形状となる。
【0048】インダクション効果を発現するときの電荷
発生材料としては、例えばセレン−テルル,ピリリウム
系染料,チオピリリウム系染料,フタロシアニン系顔
料,アントアントロン系顔料,ジベンズピレンキノン系
顔料,ピラントロン系顔料,トリスアゾ系顔料,ジスア
ゾ系顔料,アゾ系顔料,インジゴ系顔料,キナクリドン
系顔料,シアニン系顔料などを用いることができる。
【0049】電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール,ポリスチリルアントラセンなどの複素環
や縮合多環芳香族を有する高分子化合物,ピラゾリン,
イミダゾール,オキサゾール,オキサジアゾール,トリ
アゾール,カルバゾールなどの複素環化合物,トリフェ
ニルメタンなどのトリアリールアルカン誘導体,トリフ
ェニルアミンなどのトリアリールアミン誘導体,フェニ
レンジアミン誘導体,N−フェニルカルバゾール誘導
体,スチルベン誘導体,ヒドラゾン誘導体などの低分子
化合物を用いることができる。
【0050】上記電荷発生材料や電荷輸送材料は必要に
応じてバインダーポリマーが用いられる。バインダーポ
リマーの例としては、スチレン,酢酸ビニル,塩化ビニ
ル,アクリル酸エステル,メタクリル酸エステル,フッ
化ビニリデン,トリフルオロエチレンなどのビニル化合
物の重合体および共重合体,ポリビニルアルコール,ポ
リビニルアセタール,ポリカーボネート,ポリエステ
ル,ポリスルホン,ポリフェニレンオキサイド,ボリウ
レタン,セルロース樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹
脂,けい素樹脂,エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0051】光導電層には前記化合物以外にも機械的特
性の改良や耐久性向上のための添加剤を用いることがで
きる。このような添加剤としては、酸化防止剤,紫外線
吸収剤,安定化剤,架橋剤,潤滑剤,導電性制御剤など
が用いられる。
【0052】またこれら材料を用いて、電荷発生層と電
荷輸送層とからなる機能分離タイプのものや電荷発生と
電荷輸送とを同一の層で行う単層タイプが使用可能であ
る。
【0053】またその他の感光体として、特開平10−
282695号公報に開示されているように、図5に示
すように、少ない光量の光は吸収し、光量がある閾値を
越えたところで急激に透過特性を示すような感光体を用
いこともでき、インダクション効果を有する感光体と同
様、図7,図8に示すように、光学スポットを見かけ上
シャープにすることができる。
【0054】このときの非線形光学特性を示す材料とし
ては過飽和吸収色素が挙げられ、この過飽和吸収色素を
感光体の膜中に混合させる。この過飽和吸収色素は照射
光の強度に比例して吸収係数が減少するものであれば用
いることが可能であるが、照射光の強度の高次の項に比
例しているものがより望ましい。
【0055】用いられる過飽和吸収色素の濃度は、像露
光に用いるビームのピーク光量の10%の光量に対する
吸光度として0.5〜1.0となるように用いられる。
0.5以下では本発明の効果が少なく、1.0以上では
感度の低下が大きすぎるために望ましくない。
【0056】具体的に用いられる過飽和吸収色素として
は下記のようなものがあるが、使用する照射光の波長、
強度において前記の特性を示すものであれば用いること
は可能である。
【0057】 ヂチオベンジルニッケル錯体類 ビス(4−ジメチルアミノジチオベンジル)ニッケル ビス(4−ジエチルアミノジチオベンジル)ニッケル ローダミン色素類 ローダミンB ローダミン6G シアニン色素類 3,3′−ジエチルチアジカルボシアニンアイオダイド フタロシアニン類 日本触媒化学工業(株)製造 PC−494 ナフタロシアニン類 テトラキス(t−オクチル)ナフタロシアニン この様な非線形性の光学特性を示す過飽和吸収色素を、
例えば積層感光体の電荷輸送層の結着樹脂であるバイン
ダー中に混合分散させて使用することができる。
【0058】バインダーポリマーの例としては、スチレ
ン,酢酸ビニル,塩化ビニル,アクリル酸エステル,メ
タクリル酸エステル,フッ化ビニリデン,トリフルオロ
エチレン,等のビニル化合物の重合体および共重合体,
ポリビニルアルコール,ポリビニルアセタール,ポリカ
ーボネート,ポリエステル,ポリスルホン,ポリフェニ
レンオキサイド,ボリウレタン,セルロース樹脂,フェ
ノール樹脂,メラミン樹脂,けい素樹脂,エポキシ樹脂
などが挙げられる。
【0059】現像器9の現像方式には、磁性トナーを磁
力により搬送し現像ニップで非接触により像担持体1上
に飛翔現像させる磁性1成分の非接触現像方式、あるい
は現像ニップで像担持体1に接触させて現像処理をおこ
なう磁性接触現像方式、非磁性トナーをブレードにより
規制し帯電させ、現像剤担持体に担持して搬送し現像ニ
ップにおいて非接触でトナーを飛翔現像させる非磁性1
成分の非接触現像方式、あるいは現像ニップで像担持体
1に接触させ現像処理をおこなう非磁性1成分の接触現
像方式、同じく非磁性トナーを磁性粉体であるキャリア
に混合させ同じく現像剤担持体で現像ニップまで搬送し
現像処理をおこなう2成分現像方式など、様々な現像法
を使用することができる。
【0060】転写手段4の転写方式には、電気的な力、
あるいは機械的な力を利用した転写方式を使用すること
ができる。電気的な力を利用して転写をおこなう方法と
して、コロナワイヤーによりトナーの帯電極性と逆極性
の直流バイアスを印加して転写をおこなうコロナ転写方
式、105〜1012Ωの電気抵抗値を示す部材を表層に
有するローラーを当接させ、トナーと逆極性のバイアス
を印加するローラー転写方式などが挙げられる。
【0061】これら基本的な構成を用い、図11に示す
ように、複数の像担持体1を有し(図示例では4色)、
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色像を順次
形成し、記録材10にカラー出力をするカラー画像記録
装置を構成することも可能である。
【0062】
【実施例】以下、これまで説明した発明の実施の形態に
基づく、より具体的な実施例について説明する。
【0063】(実施例1)像担持体として、ポリエステ
ル−メラミン系硬化樹脂4重量部に対して特殊CuPC
顔料(東洋インキ製)を1重量部分散し、感光層として
20μm塗布したものを用い、インダクション効果を発
現する感光ドラムを使用した。
【0064】像露光に用いるビームの形状は、ピークか
ら1/e2の光量分布の位置での径が、60×70um
のガウス形状のものを使用し、2本のレーザーで、像露
光はおのおの2ライン分離した位置におこなうことで非
線形光学特性を十分に得る。
【0065】その結果、400dpiのPWM画像,6
00dpiのPWM画像,600dpiの2値画像で良
好な階調画像出力が得られた。
【0066】<比較例>実施例1において、同時に像露
光をおこなう2本のレーザーの走査位置を隣接させた。
【0067】その結果、光量分布の裾野の重なりにより
画像不良が発生し、また、レーザーの面倒れや回転む
ら、像担持体1の回転むらによる露光分布の変動、像担
持体1や現像剤担持体3の偏心などによる各種変動要因
による画像不良が目立つ画像となった。
【0068】(実施例2)像担持体1として、積層型の
ものを使用し、そのときの電荷発生層に、トリアリール
アミン化合物5部とポリカーボネート樹脂(商品名 Z
−200、三菱瓦斯化学(株)製)5部、過飽和吸収色
素としてフタロシアニン化合物(日本触媒化学工業
(株)製造PC−494)1部をクロロベンゼン70部
に溶解した電荷輸送層用の塗液に、平均粒径2μmのシ
リコーン樹脂微粒子0.3部を添加したものを塗工した
ものを使用することで、少ない光量の光は吸収し、光量
がある閾値を越えたときに急激に透過する感光体を使用
した。
【0069】像露光に用いるビームの形状はガウス形状
のものを使用し、2本のレーザーで、像露光はおのおの
2ライン分離した位置におこなうことで非線形光学特性
を十分に得る。
【0070】その結果、400dpiのPWM画像,6
00dpiのPWM画像,600dpiの2値画像で良
好な階調画像出力が得られた。
【0071】(実施例3)実施例1において、像露光に
用いる光学系に、アキシコンプリズムによって生成され
たベッセルビームを使用した。
【0072】その結果、400dpiのPWM画像,6
00dpiのPWM画像,600dpiの2値画像で良
好な階調画像出力が得られた。
【0073】(実施例4)実施例2において、像露光に
用いる光学系に、アキシコンプリズムによって生成され
たベッセルビームを使用した。
【0074】その結果、400dpiのPWM画像,6
00dpiのPWM画像,600dpiの2値画像で良
好な階調画像出力が得られた。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数のビームを像担持体の隣接しない走査位置に露光
し、像露光時に注目走査位置にビームを照射するタイミ
ングと、隣接する走査位置にレーザー照射するタイミン
グをずらして副走査方向の光量分布の重なりを低減する
ことで、光量分布の裾野やサイドローブが重なった部位
でも良好なコントラストの高い潜像を形成することがで
き、像担持体や現像剤担持体の偏心による各種変動要因
に対しても安定な画像出力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像記録装置の画像
露光器の光学系の説明図である。
【図2】本発明の原理を説明する図である。
【図3】本発明の像露光をおこなう際の走査方法を説明
する図である。
【図4】本発明の実施例1,3に使用するインダクショ
ン効果を有する感光体の特性を説明する図である。
【図5】本発明の実施例2,4に使用する過飽和吸収色
素を混合した感光体の特性を説明する図である。
【図6】ベッセルビームの生成法を説明する図である。
【図7】非線形光学特性を使用した際のガウスビームの
変化の様子を説明する図である。
【図8】(a),(b)は非線形光学特性を使用した際
のベッセルビームの変化の様子を説明する図である。
【図9】本発明の画像記録装置の基本構成を説明する図
である。
【図10】図9の画像記録装置の全体構成図である。
【図11】本発明においてカラー出力を可能とする複数
の像担持体を有する画像記録装置を示す図である。
【図12】従来技術の光量分布の重なりによる弊害を説
明する図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2 一次帯電器 3 現像剤担持体 4 転写帯電器 5 定着器 6 クリーナー 7 像露光器 9 現像器 10 記録材 11 回転反射体 12 レンズ 13 f−θレンズ 14 折り返しミラー 15 折り返しミラー 16 像担持体 21 注目画素 22 隣接画素群 23 ダブルビームで像露光した際に同一のレーザーで
像露光する走査位置 24 ダブルビームで像露光した際に同一のレーザーで
像露光する走査位置 a 本発明で像露光する際の一つのレーザー走査位置 b 本発明で像露光する際の一つのレーザー走査位置 61 半導体レーザー 62 ベッセルビーム 63 ベッセルビーム生成手段 64 集光レンズ 65 回転反射体 66 f−θレンズ群 67 折り返しミラー 69 フィルター A 集光位置 71 ガウスビームの断面形状 72 非線形光学特性を利用したときのガウスビームの
断面形状 81 ベッセルビームの断面形状 82 非線形光学特性を利用したときのベッセルビーム
の断面形状 121 単一のガウスビームの断面形状 122 重なり合ったときのガウスビームの断面形状

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導電性の像担持体と、前記像担持体を均
    一帯電する帯電手段と、帯電後の像担持体表面を像露光
    して静電潜像を形成する露光手段と、を備えた画像記録
    装置において、 前記露光手段は同時に複数のビームを互いに隣接しない
    走査位置に像露光する構成とし、注目走査位置にビーム
    を照射するタイミングと、これに隣接する走査位置にビ
    ームを照射するタイミングをずらして像露光をおこな
    い、光量分布の重なりを低減することを特徴とする画像
    記録装置。
  2. 【請求項2】前記像担持体として、ビームの照射スポッ
    トを見かけ上シャープにする非線形特性を有する感光体
    を用いることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装
    置。
  3. 【請求項3】像露光を行うビームとしてベッセルビーム
    を用いることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装
    置。
  4. 【請求項4】非線形特性を有する感光体として、少ない
    光量では電荷が発生せず、光量がある閾値を越えたとき
    に急激に電荷が発生する感光体を具備することを特徴と
    する請求項2に記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】非線形特性を有する感光体として、少ない
    光量の光は吸収し、光量がある閾値を越えたときに急激
    に透過する感光体を具備することを特徴とする請求項2
    に記載の画像記録装置。
JP2000316723A 2000-10-17 2000-10-17 画像記録装置 Withdrawn JP2002120397A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000316723A JP2002120397A (ja) 2000-10-17 2000-10-17 画像記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000316723A JP2002120397A (ja) 2000-10-17 2000-10-17 画像記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002120397A true JP2002120397A (ja) 2002-04-23

Family

ID=18795629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000316723A Withdrawn JP2002120397A (ja) 2000-10-17 2000-10-17 画像記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002120397A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076506A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Ricoh Co Ltd 光走査装置、光走査装置ユニット、画像形成装置及び多色画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076506A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Ricoh Co Ltd 光走査装置、光走査装置ユニット、画像形成装置及び多色画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5818489A (en) Image forming apparatus and process cartridge having exposure device using light beam having specific spot area
JP3379803B2 (ja) 2波長単一光学系ros及び2層形感光体を用いたカラーゼログラフィ印刷装置
JP2002120397A (ja) 画像記録装置
US6205306B1 (en) Electrophotographic apparatus
JPH08272197A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2002120396A (ja) 画像記録装置
US6282393B1 (en) Developing apparatus with alternating bias voltage
JP3125192B2 (ja) 画像形成方法
JP2005070648A (ja) 画像形成装置
US6529221B2 (en) Electrophotographic apparatus
JP2002127494A (ja) 画像記録装置
JPH1130935A (ja) 画像形成装置
JP2005205681A (ja) 画像形成装置
JP2003270877A (ja) 電子写真装置
JPH11202518A (ja) 電子写真感光体
JP3286974B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2004101633A (ja) 電子写真装置
JP2661476B2 (ja) 静電潜像形成装置
JP2002055515A (ja) 電子写真画像形成装置
JP2001042554A (ja) 画像形成装置
JPH08185022A (ja) 画像形成装置
JPH11338170A (ja) 画像形成装置
JP2005070649A (ja) 画像形成装置
JPH0420920A (ja) 走査光学系及びこれを備える画像形成装置
JP2003149838A (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108