JP3125192B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3125192B2 JP02130833A JP13083390A JP3125192B2 JP 3125192 B2 JP3125192 B2 JP 3125192B2 JP 02130833 A JP02130833 A JP 02130833A JP 13083390 A JP13083390 A JP 13083390A JP 3125192 B2 JP3125192 B2 JP 3125192B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、電子写真法による画像形成方法、特にコ
ンピュータ等からのディジタル画像データで変調した変
調ビームにより感光体上に静電潜像を形成する画像形成
方法に関するものである。
【背景技術】
近年、感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を現像
して可視画像を得る電子写真等の分野において、画質の
改善、変換、編集等が容易で高品質の画像形成が可能な
ディジタル方式を採用した画像形成方法の研究開発が盛
んになされている。 この画像形成方法に採用されるコンピュータまたは複
写原稿からのディジタル画像信号により光変調する走査
光学系として、レーザ光学系に音響光学変調器を介在
させ、当該音響光学変調器により光変調する装置、半
導体レーザを用い、レーザ強度を直接変調する装置があ
り、これらの走査光学系から一様に帯電した感光体上に
スポット露光してドット状の画像を形成する。 前述の走査光学系から照射されるビームは、裾が左右
に広がった正規分布状に近似した丸状や楕円状の輝度分
布となり、例えば半導体レーザビームの場合、通常、輝
度1〜6mWで感光体上で主走査方向あるいは副走査方向
の一方あるいは両者が20〜100μmという極めて狭い丸
状あるいは楕円状である。 第10図は低γ型感光体の特性を示す概略図である。 電子写真法による画像形成方法に適用される感光体と
しては、一般に第10図に示すように、光減衰が露光初期
で大きく、露光中期において緩慢であるいわゆる低γ型
光減衰特性を示すものがもっぱら用いられてきた。 低γ型感光体としては、Se,CdS等単層型のもの、OPC
で通常用いられている電荷発生層と電荷輸送層とからな
る二層構成のものが知られて入るが、上記半導体特性を
示す多くの感光体は、高電界中より低電界中の方が一般
的に光感度が低く、光量の増大による電位低下と共に光
感度が低下するものである。このことからアナログ複写
機において、階調再現のためにもっぱらこの型の感光体
が用いられたのである。 仮に前述の走査光学系から照射されるビームで低γ感
光体上に静電潜像を形成すると、当該感光体は一般に露
光初期において感度が高く、感光体の変動を拾いやすい
こと及び狭い鮮鋭なドット状の潜像が形成されないこと
になる。 かかるビームにより形成された静電潜像を好ましくは
反転現像で現像してドット画像を形成しても、しばしば
鮮鋭度の悪い画像となるという問題点があった。又、高
密度記録が困難となるという問題点も有していた。
【目 的】
本発明は、上述の問題点に鑑み、環境変動による感光
体の感度変化に影響されることなく、ドットの拡がりを
押さえて鮮明な潜像を形成し、更にドットによる中間調
再現が忠実な画像を形成することを目的とする画像形成
方法を提供することにある。
【問題点を解決するための手段】
上記目的を達成するこの発明は、高γ感光体に対し、
走査光学系から変調ビームを照射して潜像を形成し、反
転現像を行う画像形成方法において、前記高γ感光体は 1.0≦L2/L1≦1.5 (L1:V0が4/5に減衰するのに要するレーザービームの照
射光量(μJ/cm2) L2:V0が1/5に減衰するのに要するレーザービームの照
射光量(μJ/cm2) V0:露光前の初期電位(v)) の特性を満たすものであり、前記感光体上でビーム光量
分布の最大光量I0及び前記感光体の電位を半減する半減
露光光量P1/2とが 1.2×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 の条件を満たすことを特徴とするものである。 また、さらに本発明は前記変調ビームがパルス幅変調
であることを特徴とするものである。
【作 用】
本発明の画像形成方法を説明するに先立ち、便宜のた
めに高γ感光体の光減衰特性の概略及び高γ感光体上面
に結像される変調ビームの輝度分布及び高γ感光体上面
における潜像電位と露光量分布の関係について説明す
る。 先ず、高γ感光体の露光量分布に対する潜像電位の関
係について説明する。 第1図は本実施例の高γ感光体の潜像電位と露光量の
関係を示すグラフである。参考としてSe,OPCの特性を示
す。 図において、縦軸は潜像電位V1を初期電位V0で規格化
したものであり、横軸は半減露光光量P1/2で全面露光
したときの露光量Iを規格化したものである。 露光量をパラメータにして画質の関係を調べると、高
γ感光体はIを1.2〜2.5にすることにより、画質が最良
になった。なお、Se感光体の場合はIを3×P1/2〜5
×P1/2に設定すると画質が最良となる。また、OPCの場
合、Iを4×P1/2〜6×P1/2に設定することにより、
画質が最良となったが高γ感光体で形成される潜像の鮮
明さ、鮮鋭に及ばなかった。 つまり、高γ感光体を画像形成装置に採用するに当た
って、Se,OPC感光体の場合と異なり、走査光学系の露光
量I0を1.2×P1/2〜2.5×P1/2と低く設定することは、
高γ感光体の特性を充分に引き出し潜像形成に利用する
為の重要な要素である。 次に本発明に採用される高γ感光体の光減衰特性につ
いて説明する。 第3図は高γ感光体の特性を示す概略図である。 図において、V1は帯電電位(V)、V0は露光前の初期
電位(V)、L1は初期電位V0が4/5に減衰するのに要す
るレーザビームの照射光量(μJ/cm2)、L2は初期電位V
0が1/5に減衰するのに要するレーザビームの照射光量
(μJ/cm2)を表す。 L2/L1の好ましい範囲は 1.0≦L2/L1≦1.5 である。 本実施例ではV1=1000(V)、V0=950(V)、L2/L1
=1.2である。又露光部の感光体電位は10Vである。 光減衰曲線が初期電位(V0)を1/2にまで減衰させた
露光中期に相当する位置での光感度をE1/2とし、初期
電位(V0)を9/10まで減衰させた露光初期に相当する位
置での光感度をE9/10としたとき、 (E1/2)/(E9/10)≧2 好ましくは (E1/2)/(E9/10)≧5 の関係を与える光導電性半導体が選ばれる。なお、ここ
では、光感度は微少露光量に対する電位低下量の絶対値
で定義される。 当該感光体1の光減衰曲線は、第3図に示すような光
感度である電位特性の微分係数の絶対値が少光量時に小
さく、光量の増大と供に急峻に減衰する。具体的には光
減衰曲線が第3図に示すように露光初期においては、若
干の期間L1、感度特性が悪くてほぼ横這いの光減衰特性
を示すが、露光の中期L1からL2にかけては、一転して超
高感度となってほぼ直線的に下降する超高γ特性とな
る。感光体1は具体的には+500〜+2000Vの高帯電下に
おけるなだれ現象を利用して高ガンマ特性を得るものと
考えられる。つまり、露光初期において光導電性顔料の
表面に発生したキャリアは当該顔料と被覆樹脂との界面
層に有効にトラップされて光減衰が確実に抑制され、そ
の結果、露光の中期においてきわめて急激ななだれ現象
が生じると解される。 次に上記にて得られた適正条件の物理的意味を考察し
てみる。 第2図は走査光学系により感光体に結像されるビーム
の輝度分布の一例を示すグラフである。 感光体1上に結像されるビームは、多くはガウシアン
分布あるいは類似形をしている。当該ビームの輝度分布
はI=e-2×(x/x0の軌跡にある。このガウシアン
分布において、x=±x0/2の位置が、この時I=I0×e
−1/2となる。これがガウシアン分布となるビームの輝
度分布において最も急峻に変化する点aである。 本発明の画像形成方法にあっては、前述の最も急峻に
変化するx=±x0/2の位置での露光強度I0×e−1/2
後述する半減露光光量P1/2に一致させるものである。 すなわち、I0=e1/2×P1/2を含む一定領域内が適正
条件と考えられる。これにより、感光体の感度変化に影
響されることなく安定な条件下で潜像形成を行うもので
ある。具体的には、ビームの形状はガウシアンからずれ
いる場合も、パルス幅変調の様に矩形的形状のビームも
ありうるが、ビームの立ち上がり及び立ち下がりは、ガ
ウシアンで近似できよう。これにより、環境変動による
感光体1の感度変化に影響されることなく、安定な画像
形成をおこなうことができる。又、この露光強度で形成
されるドット径は従来SeやOPCではx〜x0に設定してい
た場合と比べ、1/2となっている。すなわち、前記露光
条件に設定することにより、同一の光学系によっても高
密度記録を行うことができることを示している。 次ぎに本発明の画像形成方法について説明する。 本発明の画像形成方法は、反転現像に組み合わせる感
光体電位の光減衰曲線に着目し、その帯電電位の光減衰
が小光量に対応しては鈍感で殆ど減衰せず、該少光量域
を越える中期において急峻に減衰する光減衰特性を有す
る高γ感光体を設け、該感光体に一様帯電した後に走査
光学系から感光体上に照射されるビーム光量分布の最大
光量I0及び前記感光体の電位を半減する半減露光光量P
1/2とが 1.2×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 の条件を満たして前記感光体上に静電潜像を形成し、反
転現像する画像形成装置である。 つまり、当該感光体にあっては、露光初期において光
導電性顔料の表面に発生したキャリアは当該顔料と被覆
樹脂との界面層に有効にトラップされて光減衰が確実に
抑制され、露光の中期においてきわめて急激ななだれ現
象が生じる電位低下が起こると解される。これにより非
画像部電位が安定したコントラストの高い静電潜像を形
成し、安定した反転現像を行うことができる。 また、本発明は前記変調ビームがパルス幅変調である
ことにより、更に非画像部電位が安定したコントラスト
の高い静電潜像を形成し、安定した反転現像を行うこと
ができる。 パルス幅変調はビーム強度を変えないために、ビーム
の立ち上がり及び立ち下がりは、そのまま元のビーム形
状を保存しており、前述と同じ露光適正条件を適用でき
る。
【実施例】
以下に本実施例の画像形成装置100の概略構成につい
て第9図に基づいて説明する。 第9図は本実施例の画像形成装置の概略構成を示す断
面図である。 カラー画像形成装置100は、感光体を一様帯電した後
にコンピュータ又はスキャナからの画像濃度信号をシェ
イディング補正、階調補正、マスキング補正等の処理を
行う。このディジタル画像濃度信号をD/A変換して得ら
れたアナログ画像濃度信号と参照波信号とを比較して二
値化して得られた変調信号に基づいてパルス幅変調した
スポット光によりドット状の静電潜像を形成し、これを
トナーにより反転現像してドット状のトナー画像を形成
し、前記露光及び現像工程を繰り返して感光体1上にカ
ラートナー像を形成し、該カラートナー像を転写し、分
離、定着してカラー画像を得る。 画像形成装置100は、矢印方向に回動するドラム状の
感光体(以下、単に感光体という。)1と、該感光体1
上に一様な電荷を付与するスコロトロン帯電器2と、走
査光学系30、イエロー、マゼンタ、シアン及び黒トナー
を装填した現像器4A,4B,4C,4D、転写前帯電器61、スコ
ロトロン転写器62、分離器63、定着ローラ64、クリーニ
グ装置70、除電器74とからなる。 以下に、本実施例の画像形成装置の各部構成につて説
明する。 第4図は高γ感光体の具体的構成例を示す断面図であ
る。 以下に本実施例の主な構成について説明する。 感光体1は、第4図に示すように導電性支持体1A、中
間層1B、感光層1Cからなる。感光層1Cの厚さは、5〜10
0μm程度であり、好ましくは10〜50μmである。感光
体1は直径150mmのアルミニュウム製のドラム状導電性
支持体1Aを用い、該支持体1A上にエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなる厚さ0.1μmの中間層1Bを形成し、こ
の中間層1B上に膜厚35μmの感光層1Cを設けて構成され
る。 導電性支持体1Aとしては、アルミニウム、スチール、
銅等の直径150mm程度のドラムが用いられるが、そのほ
か、紙、プラスチックフィルム上に金属層をラミネート
または蒸着したベルト状のもの、あるいは電ちゅう法に
よって作られるニッケルベルト等の金属ベルトであって
もよい。また、中間層1Bは、感光体として±500〜±200
0Vの高帯電に耐え、例えば正帯電の場合はエレクトロン
の導電性支持体1Cから注入を阻止し、なだれ現象による
優れた光減衰特性が得られるよう、ホール移動性を有す
るのが望ましく、そのため中間層1Bに例えば本出願人が
先に提案した特願昭61−188975号明細書に記載された正
帯電型の電荷輸送物質を10重量%以下添付するのが好ま
しい。 中間層1Bとしては、通常、電子写真用の感光層に使用
される例えば下記樹脂を用いることができる。 (1)ポリビニルアルコール(ポバール)、ポリビニル
メチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル等のビニル
系ポリマー (2)ポリビニルアミン、ポリ−N−ビニルイミダゾー
ル、ポリビニルピリジン(四級塩)、ポリビニルピロリ
ドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー等の含
窒素ビニルポリマー (3)ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル系ポリ
マー (4)ポリアクリル酸およびその塩、ポリアクリルアン
ミド、ポリ−β−ヒドロキシエチルアクリレート等のア
クリル酸系ポリマー (5)ポリメタアクリル酸およびその塩、ポリメタアク
リルアミド、ポリヒドロキシプロピルメタアクリレート
等のメタアクリル酸系ポリマー (6)メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース等のエーテル繊維素
系ポリマー (7)ポリエチレンイミン等のポリエチレンイミン系ポ
リマー (8)ポリアラニン、ポリセリン、ポリ−L−グルタミ
ン酸、ポリ−(ヒドロキシエチル)−L−グルタミン、
ポリ−δ−カルボキシメチル−L−システイン、ポリプ
ロピン、リジン−チロシンコポリマー、グルタミン酸−
リジン−アラニンコポリマー、絹フィブロイン、カゼイ
ン等のポリアミノ酸類 (9)スターチアセテート、ヒドロキシンエチルスター
チ、スターチアセテート、ヒドロキシエチルスターチ、
アミンスターチ、フォスフェートスターチ等のでんぷん
およびその誘導体 (10)ポリアミドである可溶性ナイロン、メトキシメチ
ルナイロン(8タイプナイロン)等の水とアルコールと
の混合溶剤に可溶なポリマー 感光層1Cは基本的には電荷輸送物質を併用せずに光導
電性顔料よりなる0.1〜1μm径のフタロシアニン微粒
子と、酸化防止剤とをバインダー樹脂とをバインダ樹脂
の溶剤を用いてある0.1〜1μm径のフタロシアニン微
粒子に混合分散して塗布液を調整し、この塗布液を中間
層に塗布し、乾燥し、必要により熱処理して形成され
る。 また、光導電性材料と電荷輸送物質とを併用する場合
には、光導電性顔料と当該光導電性顔料の1/5以下、好
ましくは1/1000〜1/10(重量比)の少量の電荷輸送物質
とよりなり光導電性材料と、酸化防止剤とバインダー樹
脂中に分散させて感光層を構成する。 本実施例ではカラートナー像を感光体に重ね合わせる
ので走査光学系からのビームがカラートナー像を遮蔽し
ないように長波長側に分光感度を有する感光体が必要で
ある。 第5図は本実施例の画像形成装置に採用される走査光
学系の概略構成を示すブロック図であり、第6図は本実
施例に採用される変調回路の概略構成を示すブロック図
である。 走査光学系30は、ページメモリ(図示せず)からの画
像濃度信号をパルス幅変調した変調信号で半導体レーザ
31を発振させ、このレーザ光を所定速度で回転するポリ
ゴンミラー36で偏向させ、fθレンズ37及びでシリンド
リカルレンズ35a,35bによって一様帯電した感光体1上
面に微少なスポットに絞って走査するものである。 走査光学系30は、コーヒレントな光源として半導体レ
ーザ31を設け、変調光学系としてコリメータレンズ32、
プリズム33を設け、偏向光学系としてポリゴンミラー36
及びfθレンズ37を設け、ポリゴンレンズ36による面倒
れ補正光学系としてシリンドリカルレンズ35a,35bを設
け、更に反射ミラー38a、38bを設けてある。 半導体レーザ31はGaAlAs等が用いられ、最大出力5mW
であり、光効率25%であり、拡り角として接合面平行方
向8〜16゜、接合面垂直方向20〜36゜である。又、カラ
ートナー像を順次感光体1上に重ね合わせるので、着色
トナーによる吸収の少ない波長光による露光が好まし
く、この場合のビームの波長は800nmである。 コリメータレンズ32は、ビームを効率良く必要な径で
取り出すレンズであり、開口数N.Aは0.33であり、透過
率は97%以上のレンズからなり、球面収差とサイコンデ
ションを良好にするものである。 プリズム33は、透過率80%以上のプリズムにより、半
導体レーザ31からのビーム径を1/3に圧縮するものであ
る。 偏向光学系は、ビーム(光束)の集光すると共に走査
面の平坦化を実現するためにペッパール和と非点隔差を
小さくするものである。 ポリゴンミラー36は、8面のポリゴン面を設け、1653
5.4rpmの回転数で回転することにより、感光体1面上に
ビームを走査するものである。なお、ポリゴンミラーに
限定されるものでなく、これと同様の機能を果たすもの
であればかまわない。 fθレンズ37は、走査面の平坦化を実現するためにペ
ッパール和と非点隔差を小さくし、像面湾曲を除去する
ものである。 補正光学系はとしては、ポリゴンミラー36の前後シリ
ンドリカルレンズ35a,35bを設け、ポリゴンミラー36の
面倒れ誤差による走査線のピッチむらを低減する。これ
により、ポリゴン倒れ角120秒P−Pであり、倒れ角補
正率1/20以上となる。シリンドリカルレンズ35bはビー
ムを感光体1上面に結像するものである。スポットサイ
ズの拡がりは主走査方向20.5±5μm、副走査方向82.5
±12.5μmである。一方、記録密度は主及び副走査密度
800dpiに設定することができた。なお、主走査方向はパ
ルス幅変調を用いている。すなわち、従来の感光体と異
なり、高γ感光体に対し適正露光量を設定することによ
り高密度記録を行うことが本発明により可能となってい
る。 更に、走査光学系30の制御回路には、変調回路200を
設け、同期系としてインデックスセンサ39及びインデッ
クス検出回路39aを設け、偏向系としてポリゴンドライ
バ360を設けてある。 同期系は、偏向光学系からのビームを反射ミラー38b
を介してインデックスセンサ39に入射する。インデック
スセンサ39はビームに感応して電流を出力し、当該電流
はインデックス検出回路39aで電流/電圧(A/V)変換し
てインデックス信号として出力する。このインデックス
信号により所定速度で回転するポリゴンミラー36の面位
置を検知し、主走査方向の周期によって、ラスタ走査方
式で後に記す変調されたディジタル画像濃度信号による
光走査を行っている。走査周波数2204.72Hzであり、有
効印字幅297mm以上であり、有効露光幅306mm以上であ
る。 変調回路200は、参照波と所定ビット例えば8ビット
からなるディジタル画像濃度信号をD/A変換したアナロ
グ濃度信号とを比較し2値化したパルス幅変調信号を出
力するものであり、第6図に示すように参照波信号発生
回路210、バッファ回路220、コンパレータ240及びD/A変
換器230とからなる。当該変調信号はLD駆動回路31aの駆
動信号となる。 参照波信号発生回路210は可変抵抗211及びコンデンサ
212で構成される積分器によって三角波が発生される。
さらに三角波はコンデンサ213、保護抵抗215を介してト
ランジスタ221のベース端子に入力する。参照波信号発
生回路210は可変抵抗を2つ有している。すなわち、可
変抵抗211は三角波の振幅を調整するためのものであ
る。可変抵抗214は三角波のバイアス又はオフセットを
調整するためのものである。三角波はバッファ回路220
を通して、コンパレータ240の入力端子に入力する。コ
ンパレータ240は、前述のようにバッファ回路220を通し
た参照波と所定ビット例えば8ビットからなるディジタ
ル画像濃度信号をD/A変換器230でD/A変換したアナログ
濃度信号とを比較し二値化する。そして、コンパレータ
240の出力端子から増幅器241を通して画素クロックDCK
に同期したパルス幅変調信号として出力する。この増幅
器241により露光強度を可変としている。 LD駆動回路31aは変調回路200からの変調信号で半導体
レーザ31を発振させるものであり、半導体レーザ31から
のビーム光量に相当する信号がフィードバックされ、そ
の光量が一定となるように駆動する。 第8図は本実施例の画像形成装置に適用される現像装
置を示す断面図である。 現像器4A,4B,4C,4Dは、装填する現像剤の色が異なる
だけで、第9図に示すような共通の構成であり、以下に
現像装置40を代表して構成を説明する。 現像器40は、下部ケーシング42と上部ケーシング41で
形成する現像槽内に回転するN,S極を有するマグネット
ローラ44を内包するスリーブ43、上部ケーシング41に固
着した固定部材46からスリーブ43に圧接した弾性板から
なるスクレーパ45、スクリュウ状の第1及び第2の撹拌
部材47,48、スリーブクリーニングローラ49を備える。
第1の撹拌部材47は紙面手前方向へ、第2撹拌部材48は
紙面奥側搬送する形状である。この撹拌部材47,48の間
に壁を設けて現像剤が滞留しないような形状をしてい
る。なお、スクレーパ45に代えて磁性板や磁性棒からな
る薄層形成手段を設けてもよい。 スリーブクリーニグローラ49は矢印方向に回転し、現
像領域を通過してトナーを消費した現像剤をスリーブ43
から掻き取る。このため現像領域に搬送される現像剤を
入れ換えることができ、現像条件が安定する。 スリーブ43には、かぶりを防ぐために保護抵抗(図示
せず)を介して直流バイアス成分を有する電圧を印加す
る現像バイアス回路80が設けられている。 ここで用いられる現像剤Dは二成分現像であり、トナ
ーは1〜20μmの粒径であり、電荷制御剤或はアミン化
合物で処理されたシリカ微粒子やその他添加剤の混合し
たものが使用される。現像剤を構成するキャリヤもトナ
ー同様に小粒径の方が画質の解像力及び階調再現性の点
から有利である。例えば、現像剤層のキャリアを5〜50
μmの小粒径とした場合均一な高さの磁気ブラシを形成
することができる。 現像バイアス回路80は、スリーブにより搬送されたト
ナーが感光体1に静電的力を受けて移行しうる現像領域
でトナーがスリーブ43と感光体1の間を振動させるため
の交流バイアスを供電する交流電源と直流バイアスを供
電する高圧直流電源とを備える。本実施例ではVDC=80
0V、VAC=700V,3K Hzである。このようにして現像バイ
アス回路80はスリーブ43と感光体1の間に振動電界を発
生させているので、現像剤の粒子がスリーブ43と感光体
1との間で振動するから、現像剤Dと感光体1とが接触
しなくても感光体1にトナー粒子によるトナー像が形成
されるので先行のトナー像を破壊しない。 非接触現像においては、潜像に対して現像剤が接触し
ないことから、微細な潜像の現像が困難であるが、高γ
型感光体により急峻な潜像を造ることにより、微細な部
分の現像性を潜像形成の改良により向上させることがで
きる。 このことから、接触現像に限らず、特に非接触現像法
においては、高γ型感光体を用いた本実施例はさらに効
果を有するものとなっている。 以下に本実施例の画像形成装置100の像形成プロセス
を第7図(a)〜(f)に基づいて説明する。 第7図(a)〜(f)はパルス幅変調信号に基づいて
本実施例の画像形成装置の動作を説明するタイムチャー
トである。 図において、(a)は画素クロックDCKを示してい
る。(b)は色補正や階調補正後にD/A変換されたアナ
ログ濃度信号である。(c)中の点線で示す信号はD/A
変換した画像の濃淡を示すアナログ濃度信号であり、実
線で示す信号は参照波信号である。(d)は変調回路20
0からのパルス幅変調信号である。記録画素に対応した
濃度信号と参照信号は同期しており、画像濃度に対応し
たパルス幅変調信号が生成される。(e)は感光体1上
における露光ドット分布をしめしている。つまり、露光
ドット分布は本来シャープな矩形状をしているが光学系
のMTFにより広がっている。この露光ドット分布の中の
破線で示された略半減露光光量P1/2以上の部分が高γ
の感光体特性により潜像として形成されることになる。 (f)は濃度信号に応じたドットの大小からなる潜像
が得られる。当該潜像を現像により形成されるドット状
の画像濃度分布を示している。ボケのないシャープなド
ット状のトナー画像であり、この径を変化させることに
より、画像の階調性を向上させたトナー画像が得られ
る。 以下に、画像形成装置100の像形成プロセスについて
説明する。 先ず、スコロトロン帯電器2により感光体1が一様帯
電され、イエローに対応する静電潜像が、イエローデー
タ(ディジタル濃度データ)により光変調されたレーザ
光の照射により形成される。前記イエローに対応する静
電潜像は、第1の現像器4Aにより現像され、感光体1上
に極めて鮮鋭度の高い第1のドット状のトナー像(イエ
ロートナー像)が形成される。この第1のトナー像は記
録紙Pに転写されることなく、感光体1上に再びスコロ
トロン帯電器2により帯電が施される。 次いでマゼンタデータ(ディジタル濃度データ)によ
りレーザ光が光変調され、該変調されたレーザ光が感光
体1上に照射されて静電潜像が形成される。この静電潜
像は、第2の現像装置4Bにより現像されて、第2のトナ
ー像(マゼンタトナー像)が形成される。前記と同様に
して第3現像装置4Cにより順次現像されて、第3のトナ
ー像(シアントナー像)が形成され、感光体1上に順次
積層された3色トナー像が形成される。最後に第4のト
ナー像(黒トナー像)が形成され、感光体1上に順次積
層された4色トナー像が形成される。 本実施例の画像形成装置100によれば、感光体が優れ
た高ガンマ特性を有し、しかもこの優れた高ガンマ特性
がトナー像の上から帯電、露光現像の工程を多数回にわ
たり繰り返しトナー像を重ね合わせて形成する場合にも
潜像が安定して形成される。すなわち、ディジタル信号
に基づいてビームをトナー像の上から照射するとしても
フリンジのない高鮮鋭度の高いドット状の静電潜像を形
成でき、その結果、鮮鋭度の高いトナー像を得ることが
できる。 これらの4色トナー像は、帯電器61により感光体1を
帯電した後(省略してもよい)、給紙装置から供給され
た記録紙P上に転写器62の作用で転写される。 転写トナー像を担持した記録紙Pは、分離電極63によ
り感光体1から分離され、ガイドおよび搬送ベルトによ
り搬送されて定着装置64に搬入され加熱定着されて排紙
皿に排出される。 一方、転写が終了した感光体1は、表面に残っている
トナーをトナー像形成中は解除されていたクリーニング
装置70のブレード、ファーブラシあるいは磁気ブラシに
より除去され、トナー像形成中は使用されなかったラン
プあるいはコロナ除電器74により除電され、次の多色像
形成に支障のないようにされる。なお、ランプや除電器
74はクリーニング前に位置してもよい。 上述の装置においてレーザビーム光学分布の最大光量
I0を半減露光光量P1/2層に対し変化させ適正条件を検
討した。 ×印は低画質を示しており、△印はやや悪い画質を示
しており、○印は高画質を示している。 単色画像は上記カラー画像形成装置において単色画像
を形成した場合である。 カラー画像は上記カラー画像形成装置においてカラー
画像を形成した場合である。 単色画像では適正条件は 1.2×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 であった。またカラー画像での適正条件は 1.4×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 となった。カラー画像の場合本実施例では感光体上のト
ナー像の上から像露光を行う方法のために低い露光光量
ではトナーによる光遮蔽で十分に潜像が形成されないた
めに条件が変化したと考えられる。 上述のように、本実施例の画像形成方法にあっては、
高γ感光体1に対し、走査光学系30から変調ビームを照
射して潜像を形成し、反転現像を行う画像形成方法にお
いて、高γ感光体1上でビーム光量分布の最大光量I0
び前記感光体の電位を半減する半減露光光量P1/2とが 1.2×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 の条件を満たすことにより、ドットによる中間調再現が
忠実な画像を形成することができた。 又、本実施例の画像形成方法において、前記変調ビー
ムがパルス幅変調であることにより、更に、非画像部電
位が安定したコントラストの高い静電潜像を形成し、安
定した反転現像を行うことができ、これにより、ドット
による中間調再現が忠実な画像を形成することができ
た。 本発明の露光手段としては、他の方式、LED、液晶シ
ャッタ等にも同様に適用できる。これらのドット形状も
ガウシアンに近似しており、これらの露光強度分布が急
峻に低下する領域にP1/2を設定することが同様に好ま
しい。すなわち、本発明と同じ露光条件が高γ感光体に
とって好ましい結果となった。
【発明の効果】
本発明は、高γ感光体に対し、走査光学系から変調ビ
ームを照射して潜像を形成し、反転現像を行う画像形成
方法において、前記感光体上でビーム光量分布の最大光
量I0及び半減する半減露光光量P1/2とが 1.2×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 の条件を満すことにより、環境変動による感光体の感度
変化に影響されることなく、ドットによる中間調再現が
忠実な画像を形成することを目的とする画像形成方法を
提供することができた。 又、本発明は前記変調ビームがパルス幅変調であるこ
とにより、非画像部電位が安定したコントラストの高い
静電潜像を形成し、安定した反転現像を行うことがで
き、これにより更に、ドットによる中間調再現が忠実な
画像を形成することを目的とする画像形成方法を提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例の高γ感光体の潜像電位と露光量分布
の関係を示すグラフ、第2図は走査光学系により感光体
に結像されるビームの輝度分布を示すグラフ、第3図は
高γ感光体の特性を示す概略図、第4図は高γ感光体の
具体的構成例を示す断面図、第5図は本実施例の画像形
成装置に採用される走査光学系の概略構成を示すブロッ
ク図、第6図は本実施例に採用される変調回路の概略構
成を示すブロック図、第7図(a)〜(f)はパルス幅
変調信号に基づいて本実施例の画像形成装置の動作を説
明するタイムチャート、第8図は本実施例の画像形成装
置に適用される現像装置を示す断面図、第9図は本実施
例の画像形成装置の概略構成を示す断面図、第10図は低
γ型感光体の特性を示す概略図である。 1……高γ感光体、30……走査光学系 I0……最大光量、P1/2……半減露光光量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−281566(JP,A) 特開 昭58−57133(JP,A) 特開 昭61−188543(JP,A) 特開 平1−169454(JP,A) 特開 昭60−83969(JP,A) 実開 昭61−201059(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高γ感光体に対し、走査光学系から変調ビ
    ームを照射して潜像を形成し、反転現像を行う画像形成
    方法において、前記高γ感光体は 1.0≦L2/L1≦1.5 (L1:V0が4/5に減衰するのに要するレーザービームの照
    射光量(μJ/cm2) L2:V0が1/5に減衰するのに要するレーザービームの照射
    光量(μJ/cm2) V0:露光前の初期電位(v)) の特性を満たすものであり、前記感光体上でビーム光量
    分布の最大光量I0及び前記感光体の電位を半減する半減
    露光光量P1/2とが 1.2×P1/2≦I0≦2.5×P1/2 の条件を満たすことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】前記変調ビームがパルス幅変調であること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
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