JP4225021B2 - マルチビームレーザ出射ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

マルチビームレーザ出射ユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本のレーザビームを出射するマルチビームレーザ出射ユニット、及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速高密度の画像形成を、複数ビームの同時走査により実現する画像形成装置が種々提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0003】
特に、複数の発光点を一体的に備え、独立に制御可能とされた複数のレーザビームを出射するマルチビーム半導体レーザで、ビーム間隔を狭めたものを使用することにより、シングルビーム時とほぼ同じ部品で光学走査装置を構成でき、極めてコストパフォーマンスの高い画像形成装置が実現できる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭57−22218号公報(第1〜4頁、第2図)
【特許文献2】
特開平9−197308号公報(第1〜9頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなマルチビーム半導体レーザは、通常同一の組成、形状からなる光共振器をひとつの基材上に複数並置して形成されている。
【0006】
したがって、複数の発光ビームの特性は極めて揃ったものとなり発振波長もほぼ同一となる。
【0007】
このような条件下では、光共振器間の漏れ光、あるいは光共振器外からの戻り光による複数の共振器間の光結合で位相同期が起こり、容易に可干渉状態となる。
【0008】
例えば、図8(A)に示すように、互いに近接する発光点100A、及び発光点100Bを備えた半導体レーザ102から出射したレーザビーム104A、及びレーザビーム104Bは、一つのコリメータレンズ106を通過すると互いに交差し、干渉する。
【0009】
干渉が発生すると、コリメータレンズ106からの出射光には光強度の強弱の分布が起き、例えば、図7に示すような干渉縞108A,B,Cが形成され、この分布は光の位相が安定しないと時間と共に変動する。
【0010】
なお、図7の符号110(実線で示す楕円)は照射領域、符号112(実線)は照射領域110のY軸方向の光強度(計算値)、符号114(点線)は照射領域のY軸方向の光強度(実測値)、符号116A,B,Cは干渉縞108A,B,CのX軸方向の光強度を表している。
【0011】
ところで、実際の装置では、図8(B)に示すように、コリメータレンズ106の後ろには、結像光学系により結像させたときのビームスポット径の決定、及びビームスポット径のバラツキの低減のため、通常、制限開口114(スリット)が設けられている。
【0012】
制限開口114は、複数ビームに均等に作用する様に、光軸上のコリメータレンズ106のバックフォーカス位置に配置することが多い。
【0013】
制限開口114は干渉ビームの一部のみを透過するため、干渉縞が不安定であると制限開口114を通過する光の量も変動する。
【0014】
このようなレーザ出射ユニットを走査型の画像形成装置に利用した場合、光量変動が発生し、画像上の目に見える欠陥となって表れることがある。
【0015】
例えば、複数のビームを連続的に点灯するような画像(一例として、全面黒画像)を形成しようとしたときに、不規則な白筋が発生する等の問題が発生する。
【0016】
また、水平同期ビーム検知タイミングで光量変動が発生すると、同期誤差が発生し、画像にジッターが発生するなどの問題が起きる。
【0017】
上記光量変動を抑制するためには、ひとつには複数ビーム間の干渉を抑えることが有効である。
【0018】
このためには複数ビーム間の発振波長を異ならせるか、偏光方向を直交させることが有効であるが、この方法を実現するには発光素子自体の構造から変える必要がある。
【0019】
また、複数ビーム間の発振波長や偏光方向を異ならせると、複数ビーム間で走査倍率の差異、走査光強度分布の差異が発生し、形成画像の品質低下を招き好ましくない。
【0020】
本発明は上記事実を考慮し、複数ビームを出射する半導体レーザを用いた場合の光量変動を抑えることのできるマルチビームレーザ出射ユニット、及び画像形成装置を提供することが目的である。
【0021】
【課題を解決するための手段】
複数のビームを共通のコリメータレンズにより略平行光化すると共に、制限開口に制限を設けたマルチビームレーザ出射ユニットにおける干渉の現象を図7、及び図8(A),(B)により説明する。
【0022】
通常、複数のビームの発光点100A,100Bは、垂直面内に配置され、隣接するビームの主光線104ACと主光線104BCとは、発光点間隔d、及びコリメータレンズ106の焦点距離fにより決る角度2αにより交差する。
【0023】
このとき、周期p=λ/(2・sinα)で光強度の強弱が干渉縞として発生する(このとき、sinα=d/(2・f))。
【0024】
制限開口が、鉛直方向に大きく制限されるように配置されるとき、この干渉縞の間隔と制限開口の幅の位相関係により、制限開口を通過する光量が変化する。
【0025】
したがって、制限開口前での全光束のエネルギーが干渉が発生するか否かに関わらず一定であるのに、制限開口を通過するエネルギー量は、干渉が発生すると変動する。
【0026】
図9は、干渉縞の周期pを一定として制限開口の幅wを変化させたときの光量変動量の変化を示したグラフである。
【0027】
計算値は理想状態として制限開口への入射ビームの強度が均一であること、及び干渉縞のコントラストが1であることを想定している。
【0028】
実際には、干渉縞のコントラストは1より低くなるので、光量変動量の変化も計算値よりも小さくなる。
【0029】
制限開口の幅wを干渉縞の周期pの整数倍にした時、干渉縞の位相変化による光量変動は0になると予想される。
【0030】
しかし、実際の入射ビームの強度分布は均一でなく略ガウス分布を示すことから、実際の変動量は計算値より大きくなる。
【0031】
ここで、制限開口の幅w=λ・f/dとすると、制限開口を通過するビームの光量変動は極小値となり、実際にモジュレーション(max−min)/(max+min)で表すと、0.05以下に抑えられることが実測値から確認された。
【0032】
また、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12の条件内では、制限開口を通過するビームの光量変動の計算値は、モジュレーション(max−min)/(max+min)で略0.1以下となる。モジュレーションが0.1以下であれば光量変動は略20%以下となり画質劣化は問題とならないレベルに抑えられる。
【0033】
この時の干渉縞と制限開口の関係が図10(A),(B)に示されている。干渉縞と制限開口の位相関係が変化しても、制限開口を通過する光量は殆ど変化しないことが分かる。
【0034】
なお、制限開口の幅をw<λ・f/dとすると、制限開口を通過するビームの光量変動は急激に増大する。この時の干渉縞と制限開口との関係が図11(A),(B)に示されている。ここでは、干渉縞と制限開口の位相関係が変化すると、制限開口を通過する光量が急激に変化することが分かる(因みに、図11(A)の場合に比較して図11(B)の場合は光量が小)。
【0035】
ここで、制限開口の幅wを干渉縞の周期pの2倍以上にすると、ビームの光量変動は、計算上からはモジュレーション0.15以下となり、実際には0.05以下が得られることが実測値から確認された。以上より実際にはw≧1.8・λ・f/dとすることによりモジュレーションを0.1以下にすることが可能である。
【0036】
この時の干渉縞と制限開口の関係の一例が図12(A),(B)に示されている。干渉縞と制限開口との位相関係が変化しても、制限開口を通過する光量はあまり変化しないことが分かる。
【0037】
請求項1に記載の発明は、上記事実に鑑みてなされたものであって、レーザビームを出射する複数の発光点を一体的に有し、各々のレーザビームを独立して制御可能な半導体レーザと、出射された複数のレーザビームを夫々略平行光とする一つのコリメータレンズと、前記コリメータレンズから出射されるコリメート光の一部を透過する一つの制限開口と、を有するマルチビームレーザ出射ユニットであって、隣接する前記発光点の間隔をd、前記レーザビームの波長をλ、前記コリメータレンズの焦点距離をf、前記レーザビームの隣接する方向の前記制限開口の幅をw、としたときに、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12を満足する、ことを特徴としている。
【0038】
次に、請求項1に記載のマルチビームレーザ出射ユニットの作用を説明する。
【0039】
請求項1に記載のマルチビームレーザ出射ユニットでは、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12を満足するように、発光点の間隔d、レーザビームの波長λ、コリメータレンズの焦点距離f、制限開口の幅wを決めたので、干渉縞と制限開口との位相関係が変化しても、制限開口を通過する光量の変動量を抑えることができる。
【0040】
なお、半導体レーザ、及びコリメータレンズは、既存のものを使用でき、制限開口の幅wを設定するのみで光量の変動を抑えることができるので、製造コストが全く変らない。
【0041】
請求項2に記載の発明は、レーザビームを出射する複数の発光点を一体的に有し、各々のレーザビームを独立して制御可能な半導体レーザと、出射された複数のレーザビームを夫々略平行光とする一つのコリメータレンズと、前記コリメータレンズから出射されるコリメート光の一部を透過する一つの制限開口と、を有するマルチビームレーザ出射ユニットであって、隣接する前記発光点の間隔をd、前記レーザビームの波長をλ、前記コリメータレンズの焦点距離をf、前記レーザビームの隣接する方向の前記制限開口の幅をw、としたときに、w≧1.8・λ・f/dを満足する、ことを特徴としている。
【0042】
次に、請求項2に記載のマルチビームレーザ出射ユニットの作用を説明する。
【0043】
請求項2に記載のマルチビームレーザ出射ユニットでは、w≧1.8・λ・f/dを満足するように、発光点の間隔d、レーザビームの波長λ、コリメータレンズの焦点距離f、制限開口の幅wを決めたので、干渉縞と制限開口との位相関係が変化しても、制限開口を通過する光量の変動量を抑えることができる。
【0044】
なお、半導体レーザ、及びコリメータレンズは、既存のものを使用でき、制限開口の幅wを設定するのみで光量の変動を抑えることができるので、製造コストが全く変らない。
【0045】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のマルチビームレーザ出射ユニット、または請求項2に記載のマルチビームレーザ出射ユニットと、レーザビームの照射により潜像が形成される像担持体と、前記マルチビームレーザ出射ユニットから出射された前記レーザビームを偏向走査するビーム偏向器と、偏向走査された前記レーザビームを前記像担持体上に結像させる結像光学系と、前記像担持体上の潜像を現像して顕像化する現像装置と、を有することを特徴としている。
【0046】
次に、請求項3に記載の画像形成装置の作用を説明する。
【0047】
マルチビームレーザ出射ユニットから出射されたレーザビームは、ビーム偏向器によって偏向走査され、結像光学系により像担持体上に結像させる。
【0048】
レーザビームの照射により潜像が形成された像担持体は、潜像が現像装置により顕像化される。
【0049】
請求項3に記載の画像形成装置では、請求項1に記載のマルチビームレーザ出射ユニット、または請求項2に記載のマルチビームレーザ出射ユニットを用いたので、像担持体上に結像されるレーザビームの光量変動が抑えられ、高品質の画像が得られる。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を図面にしたがって説明する。図1は第1の実施形態に係る画像形成装置10の概略構成図であり、図2はレーザ走査装置の斜視図であり、図3は画像形成装置10の光走査光学系の展開した光路を主走査方向に沿って見た図であり、図4(A)は画像形成装置10の光走査光学系の展開した光路を主走査方向に沿って見た図であり、図4(B)は画像形成装置10の光走査光学系の展開した光路を副走査方向に沿って見た図である。
【0051】
画像形成装置10は、例えば、複写機や、図示しないワークステーションやコンピュータ等の情報処理装置に接続され、情報処理装置から入力される画像信号に基づいて用紙等の記録媒体上に画像の記録を行うプリンタである。
【0052】
図1に示すように、画像形成装置10はレーザ走査装置12を備えている (レーザ走査装置の構成)
図2乃至図3に示すように、レーザ走査装置12は、マルチビームレーザ出射ユニット14を備えており、このマルチビームレーザ出射ユニット14は、半導体レーザ16、コリメータレンズ22、及び光ビーム整形用のスリット部材24を内蔵している。
【0053】
半導体レーザ16は、互いに隣接する発光点18A、及び発光点18Bを有し、発光点18Aからはレーザビーム20A、発光点18Bからはレーザビーム20Bを発光する。
【0054】
なお、発光点18Aと発光点18Bとは極めて接近して配置されており(本実施形態では間隔dが14μm)、図3においては、分かり易くするために互いに誇張して離間させており、図4(A)では、レーザビーム20Aとレーザビーム20Bとが重なって記載されている。なお、図3の符号20A,Bはレーザビームの中心軸を示している。
【0055】
レーザ走査装置12には、マルチビームレーザ出射ユニット14から出射されるレーザビーム20A,20Bの光路に沿ってエキスパンダレンズ26、シリンドリカルレンズ28、折り曲げミラー30がマルチビームレーザ出射ユニット14側から順に配置されている。
【0056】
本実施形態では、半導体レーザ16において、発光点18A、及び発光点18Bが鉛直方向(矢印B方向)に配置されている。
【0057】
また、スリット部材24には、横方向に細長い長方形の制限開口32が形成されている。
【0058】
半導体レーザ16の発光点18Aから出射したレーザビーム20A、及び発光点18Bから出射したレーザビーム20Bは、各々円錐状に広がった後、コリメータレンズ22により略平行光となり、その後、光軸周辺のビームの一部のみが制限開口32を通過する(図4(A),(B)参照)。
【0059】
制限開口32を通過したレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bは、球面凹レンズであるエキスパンダレンズ26により拡散光とされた後、主走査方向に直行する方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズ28により主走査方向に直行する方向には集束光となる(図4(A)参照)。
【0060】
その後、折り曲げミラー30により光路を曲げて2枚組みのfθレンズ34,36を通過した後、ポリゴンミラー38に入射する。
【0061】
ポリゴンミラー38は、周方向に複数の反射面38Aを備えている。
【0062】
ポリゴンミラー38には、同軸的にDCモータ等からなる偏向駆動手段(図示省略)が連結されており、この偏向駆動手段により、ポリゴンミラー38は軸心38Cを中心として一方向へ等角速度で回転する。
【0063】
ポリゴンミラー38により反射偏向されたレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bは、fθレンズ34,36により主走査方向に結像され、副走査方向にはシリンドリカルミラー40により感光体ドラム42上にビームスポットを結ぶ。
【0064】
感光体ドラム42は円柱状に形成され、その外周面がレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bに感応する感光面とされている。
【0065】
感光体ドラム42は、その軸方向(矢印A方向)がレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの主走査方向と一致するように支持されている。
【0066】
すなわち、画像形成装置10では、マルチビームレーザ出射ユニット14から出射されたレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bが感光体ドラム42上に各々光スポットとして収束し、この光スポットが主走査方向に沿って感光体ドラム42上を移動して主走査線上に沿って潜像が記録される。
【0067】
また、感光体ドラム42には副走査駆動手段(図示省略)が連結されており、この副走査駆動手段は、感光体ドラム42に対する1回の主走査完了に同期し、感光体ドラム42を所定量だけ回転させる。
【0068】
これにより、感光体ドラム42における副走査方向(周方向)に沿って画素密度に対応する距離だけ異なる部位が順次、レーザビーム20A、及びレーザビーム20Bにより主走査され、感光体ドラム42に2次元的な潜像が形成されて行く。
【0069】
図1に示すように、感光体ドラム42の外周側には矢印Bで示す回転方向に沿って帯電コロトロン44、現像器46が順に配設されている。
【0070】
帯電コロトロン44は、回転する感光体ドラム42上に電子等を付着させて一定のマイナス電位に帯電する。
【0071】
レーザ走査装置12は、前記情報処理装置等から入力される画像信号に応じて明滅するレーザビームを射出し、予め帯電コロトロン44によって帯電された感光体ドラム42上をその軸線方向(主走査方向:図1の紙面裏表方向)に沿って露光走査することで、感光体ドラム42上に画像信号に応じて帯電電荷を除去(除電)した静電潜像を形成する。
【0072】
現像器46は、感光体ドラム42上に形成された静電潜像に対して現像剤であるトナーを付着させて顕像化する。
【0073】
感光体ドラム42の下方には記録用紙48の搬送路が形成され、感光体ドラム42とは記録用紙48の搬送路を挟んで反対側に転写コロトロン50が配設されている。
【0074】
転写コロトロン50は、記録用紙48の裏側から付与した静電力により前記トナー像を記録用紙48上に転写する。
【0075】
転写コロトロン50より記録用紙48搬送方向下流側には定着フューザ52が配設されている。
【0076】
定着フューザ52は記録用紙48上に転写されたトナー像に熱又は圧力を加えて定着させる。
【0077】
感光体ドラム42の外周側には更にクリニーングブレード54が配設されている。
【0078】
クリニーングブレード54は、転写コロトロン50を通過した感光体ドラム42表面に残留しているトナーを除去する。
【0079】
残留トナーが除去された感光体ドラム42の表面には、再び上述した帯電、露光走査、現像、転写等の一連の処理が施されて記録用紙48上に画像が形成される。
【0080】
図2に示すように、レーザ走査装置12には、シリンドリカルミラー40の外側へ反射されたレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの光路上に平面ミラー56が配置されており、この平面ミラー56により反射されたレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの光路上には、シリンドリカルレンズ58及び同期センサ60が順に配置されている。
【0081】
このレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの入射と同時に、同期センサ60はSOS信号をビデオコントローラ(図示せず)へ出力し、このSOS信号に基づいて、ビデオコントローラは、感光体ドラム42に対する主走査方向に沿った書出しタイミング及び感光体ドラム42の副走査方向への移動(回転)タイミングをそれぞれ決定する。
【0082】
本実施形態では、発光点18Aと発光点18との間隔d(図3参照)が14μm、レーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの波長λが780nm、コリメータレンズ22の焦点距離fが12.5mmである。
【0083】
制限開口32のレーザビーム隣接方向の幅w(鉛直方向の寸法:図2,3参照)は0.7mmに設定されている。
【0084】
なお、本実施形態では制限開口32のレーザビーム隣接方向の幅wを0.7mmに設定したが、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12が満足できていれば、制限開口32のレーザビーム隣接方向の幅wは、0.7mmに限らない。
(作用)
本実施形態の画像形成装置10では、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12を満足するように、発光点18Aと発光点18の間隔d、レーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの波長λ、コリメータレンズ22の焦点距離f、制限開口32のレーザビーム隣接方向の幅wを決めたので、干渉縞と制限開口32との位相関係が変化しても、制限開口32を通過する光量の変動量、即ち、感光体ドラム上での光量の変動を抑えることができる。
【0085】
このため、レーザビーム20A、及びレーザビーム20Bを連続的に点灯するような画像(例えば、前面黒画像)を形成しようとしたときに、不規則な白筋が発生するなどの、画像欠陥を防止することができる。
【0086】
また、制限開口32のレーザビーム隣接方向の幅wを設定するのみで光量の変動を抑えることができ、コストがかからない。
【0087】
さらに、同期センサ60に入射するレーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの光量変動が抑えられるので、同期誤差を発生せず、画像にジッターが発生するなどの問題が生じない。
[第2の実施形態]
次に、本発明の画像形成装置の第2の実施形態を図5にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0088】
図5に示すように、本実施形態の画像形成装置10では、半導体レーザ16の発光点18Aと発光点18Bとを結ぶ方向(レーザビーム隣接方向)が、鉛直方向に対して傾斜している。
【0089】
これにより、感光体ドラム42上のレーザビーム20Aのスポット、及びレーザビーム20Bのスポットの副走査方向(ドラム周方向)の間隔が第1の実施形態に比較して狭くなり、副走査方向の解像度を上げることができる。
【0090】
鉛直方向(矢印C方向)に対する、発光点18Aと発光点18Bとを結ぶ方向の角度θは、本実施形態では60°に設定されている。
【0091】
なお、発光点18Aと発光点18の間隔d、レーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの波長λ、及びコリメータレンズ22の焦点距離fは第1の実施形態と同一である。
【0092】
制限開口32の走査方向に垂直な方向に計測した幅を1mmとすると、制限開口32のレーザビーム隣接方向の幅wは2mm(1mm×1/sin(90°−60°))となる。
【0093】
本実施形態では、発光点18Aと発光点18との間隔dが14μm、レーザビーム20A、及びレーザビーム20Bの波長λが780nm、コリメータレンズ22の焦点距離fが12.5mmであるので、1.8・λ・f/d=2×780×10-6×12.5/14×10-3=1.25mmとなり、w≧1.8・λ・f/dを満足している。
【0094】
したがって、第1の実施形態と同様に、干渉縞と制限開口32との位相関係が変化しても、制限開口32を通過する光量の変動量を抑えることができる。
【0095】
なお、ポリゴンミラー38への入射ビームを主走査方向に広げ、その一部を反射面38Aで反射偏向走査する、所謂オーバーフィールド光学系を使用する場合、図6に示すように、反射面38Aのビーム隣接方向の有効制限開口幅wPも、wP≧1.8・λ・f/dを満たす必要がある。
【0096】
以上2つの実施形態を説明したが、2本以上の複数ビームを用いる場合においては、各隣接するビームの組み合わせに対して、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12、またはw≧2・λ・f/dを満足すれば良い。
【0097】
また、2本以上の複数ビームを用いて2次元に発光点を配列した場合においても、それぞれの隣接する2本のビームの組み合わせについてその隣接する方向に対して前記式の条件を満たせば良い。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のマルチビームレーザ出射ユニット、及び画像形成装置によれば、制限開口の寸法を最適化することにより、コストをかけずに、また2次障害もなく、ビーム干渉による光量変動を防止し、高速で画像欠陥の無い高書き込み密度の画像を形成することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】 第1の実施形態に係る画像形成装置の光学系の概略構成を示す斜視図である。
【図3】 画像形成装置の光走査光学系の展開した光路を主走査方向に沿って見た図である。
【図4】 (A)は画像形成装置の光走査光学系の展開した光路を主走査方向に沿って見た図であり、(B)は画像形成装置の光走査光学系の展開した光路を副走査方向に沿って見た図である。
【図5】 第2の実施形態に係る画像形成装置の光学系の概略構成を示す斜視図である。
【図6】 (A)は、制限開口と、ビーム形状との関係を示す図であり、(B)は、制限開口と、ビーム形状と、ポリゴンミラーの反射面との関係を示す図である。
【図7】 干渉縞の一例を示す説明図である。
【図8】 マルチビーム半導体レーザ、コリメータレンズ、及びスリットの位置関係を示す説明図である。
【図9】 干渉縞の周期pを一定として制限開口の幅wを変化させたときの光量変動量の変化を示したグラフである
【図10】 (A)及び(B)は、0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12の条件内での干渉縞と制限開口の関係を示す説明図である。
【図11】 (A)及び(B)は、w<λ・f/dとした場合の干渉縞と制限開口との関係を示す説明図である。
【図12】 (A)及び(B)は、w≧1.8・λ・f/dとした場合の干渉縞と制限開口との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置
14 マルチビームレーザ出射ユニット
16 半導体レーザ
18A 発光点
18B 発光点
22 コリメータレンズ
26 エキスパンダレンズ(結像光学系)
28 シリンドリカルレンズ(結像光学系)
30 ミラー(結像光学系)
32 制限開口(制限開口)
34 fθレンズ(結像光学系)
36 fθレンズ(結像光学系)
38 ポリゴンミラー(ビーム偏向器)
40 シリンドリカルミラー(結像光学系)
42 感光体ドラム(像担持体)
46 現像器(現像装置)
56 平面ミラー(結像光学系)
58 シリンドリカルレンズ(結像光学系)

Claims (3)

  1. レーザビームを出射する複数の発光点を一体的に有し、各々のレーザビームを独立して制御可能な半導体レーザと、
    出射された複数のレーザビームを夫々略平行光とする一つのコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズから出射されるコリメート光の一部を透過する一つの制限開口と、を有するマルチビームレーザ出射ユニットであって、
    隣接する前記発光点の間隔をd、前記レーザビームの波長をλ、前記コリメータレンズの焦点距離をf、前記レーザビームの隣接する方向の前記制限開口の幅をw、としたときに、
    0.91≦(w・d)/(λ・f)≦1.12を満足する、ことを特徴とするマルチビームレーザ出射ユニット。
  2. レーザビームを出射する複数の発光点を一体的に有し、各々のレーザビームを独立して制御可能な半導体レーザと、
    出射された複数のレーザビームを夫々略平行光とする一つのコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズから出射されるコリメート光の一部を透過する一つの制限開口と、を有するマルチビームレーザ出射ユニットであって、
    隣接する前記発光点の間隔をd、前記レーザビームの波長をλ、前記コリメータレンズの焦点距離をf、前記レーザビームの隣接する方向の前記制限開口の幅をw、としたときに、
    w≧1.8・λ・f/dを満足する、ことを特徴とするマルチビームレーザ出射ユニット。
  3. 請求項1に記載のマルチビームレーザ出射ユニット、または請求項2に記載のマルチビームレーザ出射ユニットと、
    レーザビームの照射により潜像が形成される像担持体と、
    前記マルチビームレーザ出射ユニットから出射された前記レーザビームを偏向走査するビーム偏向器と、
    偏向走査された前記レーザビームを前記像担持体上に結像させる結像光学系と、
    前記像担持体上の潜像を現像して顕像化する現像装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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