JP2013041011A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源から射出された複数の光束の被走査面上におけるビームスポット間隔の変動を抑制することができる光走査装置を提供する。
【解決手段】 光源、偏向器前光学系、ポリゴンミラー、及び走査光学系などを備えている。走査光学系は、第1走査レンズ21、第2走査レンズ22、第3走査レンズ23を含んでいる。第1走査レンズ21と第2走査レンズ22は、樹脂製の走査レンズであり、第3走査レンズ23は、ガラス製の走査レンズである。第3走査レンズ23は、Z軸方向に関してのみ正のパワーを有している。そして、副走査対応方向に関して、第1走査レンズ21及び第2走査レンズ22の焦点距離の絶対値は、第3走査レンズ23の焦点距離よりも短いか等しい。
【選択図】図8

Description

本発明は、光走査装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、被走査面を光によって走査する光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置に関する。
近年、レーザプリンタやデジタル複写機などの画像形成装置では、印字速度の向上(高速化)及び書込密度の向上(高密度化)が望まれている。そこで、それらを達成する手段の1つとして、複数の発光部を有する光源を備えた光走査装置を用いて、1度に複数の光束により被走査面を走査することが考案された(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2には、テレセントリックな主出口光線を有する多重ビームラスタ出力スキャナ光学システムが開示されている。
しかしながら、従来の光走査装置では、光源から射出された複数の光束の被走査面上におけるビームスポット間隔が変動する場合があった。
本発明は、被走査面を光によって第1の方向に沿って走査する光走査装置であって、複数の光束を射出する光源と、前記光源からの複数の光束を偏向する光偏向器と、前記光偏向器で偏向された複数の光束の光路上に配置された第1の樹脂製レンズ、該第1の樹脂製レンズを介した前記複数の光束の光路上に配置された第2の樹脂製レンズ、及び該第2の樹脂製レンズを介した前記複数の光束の光路上に配置されたガラス製レンズを含み、前記光偏向器で偏向された複数の光束を前記被走査面に導光する走査光学系とを備え、前記ガラス製レンズは、前記第1の方向に直交する第2の方向に関してのみ正のパワーを有し、前記第2の方向に関して、前記第1及び第2の樹脂製レンズの焦点距離の絶対値は、前記ガラス製レンズの焦点距離よりも短いあるいは等しい光走査装置である。
本発明の光走査装置によれば、光源から射出された複数の光束の被走査面上におけるビームスポット間隔の変動を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を説明するための図である。 図1における光走査装置を示す概略図である。 面発光レーザアレイを説明するための図である。 面発光レーザアレイにおける複数の発光部の配列状態を説明するための図である。 走査光学系を説明するための図(その1)である。 走査光学系を説明するための図(その2)である。 主要な光学素子の配置例を説明するための図である。 具体例1を説明するための図である。 具体例2を説明するための図である。 図10(A)及び図10(B)は、ビームスポット間隔の変化を説明するための図である。 テレセントリックな光学系の場合のビームスポット間隔を説明するための図である。 カラープリンタの概略構成を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電装置1031、現像ローラ1032、転写装置1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、定着装置1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060などを備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置1060は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換器などを有している。そして、プリンタ制御装置1060は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置1010に送る。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、不図示の駆動機構により図1における矢印方向に回転される。
帯電装置1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電装置1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、プリンタ制御装置1060からの画像情報に基づいて変調された光束により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の詳細については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて潜像を顕像化させる。ここでトナーが付着した像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写装置1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出す。該記録紙1040は、感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写装置1033との間隙に向けて送り出される。
転写装置1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここでトナー像が転写された記録紙1040は、定着装置1041に送られる。
定着装置1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここでトナーが定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次積層される。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電装置1031に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置1010について説明する。
この光走査装置1010は、一例として図2に示されるように、光源11、カップリングレンズ12、開口板13、シリンドリカルレンズ14、ポリゴンミラー15、走査光学系20、及び走査制御装置(図示省略)などを備えている。そして、これらは、光学ハウジング(図示省略)の所定位置に組み付けられている。
以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源11は、一例として図3に示されるような面発光レーザアレイ100を有している。
この面発光レーザアレイ100は、2次元的に配列されている32個の発光部、及び32個の発光部の周囲に設けられ、各発光部に対応した32個の電極パッドを有している。また、各電極パッドは、対応する発光部と配線部材によって電気的に接続されている。
32個の発光部は、図4に示されるように、全ての発光部(v1〜v32)を副走査対応方向に延びる仮想線上に正射影したときに、発光部間隔が等しく(図4では「d2」)なるように配置されている。
各発光部は、発振波長が780nm帯の面発光レーザ(VCSEL)である。
図2に戻り、カップリングレンズ12は、光源11から射出された光束を略平行光とする。
開口板13は、開口部を有し、カップリングレンズ12を介した光束のビーム径を所望の大きさにする。
シリンドリカルレンズ14は、開口板13の開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー15の偏向反射面近傍に副走査対応方向に関して結像する。このシリンドリカルレンズ14は、主走査対応方向に関してパワーはなく、副走査対応方向に関して正のパワーを持つように配置されている。
光源11とポリゴンミラー15との間の光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。
ポリゴンミラー15は、感光体ドラム1030の長手方向(回転軸方向)に直交する回転軸まわりに回転する4面鏡を有している。この4面鏡における各鏡面が偏向反射面である。ポリゴンミラー15の4面鏡は等速回転し、シリンドリカルレンズ14からの光束を等角速度的に偏向する。
なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、感光体ドラム1030の長手方向(回転軸方向)に沿った方向をY軸方向、ポリゴンミラー15の回転軸に沿った方向をZ軸方向として説明する。
走査光学系20は、一例として図5及び図6に示されるように、第1走査レンズ21、第2走査レンズ22、第3走査レンズ23、及び折り返しミラー24を有している。
第1走査レンズ21は、樹脂製の走査レンズであり、ポリゴンミラー15で偏向された光束の光路上に配置されている。
第2走査レンズ22は、樹脂製の走査レンズであり、第1走査レンズ21を介した光束の光路上に配置されている。
第3走査レンズ23は、ガラス製の走査レンズであり、第2走査レンズ22を介した光束の光路上に配置されている。
折り返しミラー24は、第3走査レンズ23を介した光束の光路を、感光体ドラム1030に向かう方向に折り返す。
感光体ドラム1030表面の光スポットは、ポリゴンミラー15の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向(Y軸方向)に沿って移動する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」であり、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
なお、感光体ドラム1030の表面(被走査面)での光スポットの大きさは、開口板13の開口部の大きさによって決定される。
ここで、図7に示されるように、開口板13からシリンドリカルレンズ14の入射側の面までの光路長をd1、シリンドリカルレンズ14の肉厚をd2、シリンドリカルレンズ14の射出側の面からポリゴンミラー15における偏向反射位置までの光路長をd3とする。また、ポリゴンミラー15における偏向反射位置から第1走査レンズ21の入射側の面までの光路長をd4、第1走査レンズ21の肉厚をd5、第1走査レンズ21の射出側の面から第2走査レンズ22の入射側の面までの光路長をd6とする。
さらに、第2走査レンズ22の肉厚をd7、第2走査レンズ22の射出側の面から第3走査レンズ23の入射側の面までの光路長をd8、第3走査レンズ23の肉厚をd9、第3走査レンズ23の射出側の面から被走査面(感光体ドラム1030の表面)までの光路長をd10とする。なお、図7では、便宜上、折り返しミラー24がなく、第3走査レンズ23の+X側に被走査面が位置するようにしている。
また、シリンドリカルレンズ14の入射側の面の曲率半径をr14、第1走査レンズ21の入射側の面の曲率半径をr21a、第1走査レンズ21の射出側の面の曲率半径をr21b、第2走査レンズ22の入射側の面の曲率半径をr22a、第2走査レンズ22の射出側の面の曲率半径をr22b、第3走査レンズ23の射出側の面の曲率半径をr23とする。なお、シリンドリカルレンズ14の射出側の面、及び第3走査レンズ23の入射側の面は平面である。
《具体例1》
具体例1では、d1=89.6mm、d2=3mm、d3=58.3mm、d4=51.6mm、d5=16mm、d6=39.5mm、d7=6mm、d8=89.5mm、d9=3mm、d10=148mmである。
また、r14=29.8mm、r21a=−500mm、r21b=−200mm、r22a=−200mm、r22b=−111.5mm、r23=−47.49mmである。そこで、第1走査レンズ21の焦点距離は624.77mmであり、第2走査レンズ22の焦点距離は470.42mmである。また、カップリングレンズ12の焦点距離は45mmである。
そして、走査光学系20の結像倍率の絶対値は0.9である。
図8には、この場合に、発光部v1から射出された光束及び発光部v32から射出された光束の、開口板13から被走査面までの光路が示されている。なお、図8では、便宜上、折り返しミラー24がなく、第3走査レンズ23の+X側に被走査面が位置するようにしている。また、図8におけるX軸方向に関する位置及びZ軸方向に関する位置は、開口板13の開口部の中心を基準としている。
このとき、第1及び第2走査レンズにおける発光部v1から射出された光束と発光部v32から射出された光束のZ軸方向に関する離間距離は、第3走査レンズにおける該離間距離よりも小さい。
ここでは、被走査面に入射する発光部v1からの光束と発光部v32からの光束はほぼ平行であり、走査光学系20がテレセントリック光学系であることが分かる。そして、第1走査レンズ21及び第2走査レンズ22のパワーが小さい(弱い)ため、環境温度が25℃から50℃に変化しても、被走査面上での副走査方向におけるビームスポット間隔の主走査方向に関する位置間(いわゆる像高間)のばらつき(偏差)は1μm以下であった。なお、以下では、ビームスポット間隔の主走査方向に関する位置間のばらつきを、ビームスポット間隔の像高間偏差ともいう。
《具体例2》
具体例2では、d1=108.7mm、d2=3mm、d3=69.5mm、d4=51.6mm、d5=15.5mm、d6=107.5mm、d7=5mm、d8=15mm、d9=3mm、d10=136mmである。
また、r14=34.6mm、r21a=−106.8mm、r21b=−80mm、r22a=351.5mm、r22b=1758.2mm、r23=−45.5mmである。そこで、第1走査レンズ21の焦点距離は507.7mmであり、第2走査レンズ22の焦点距離は837.5mmである。また、カップリングレンズ12の焦点距離は45mmである。
そして、走査光学系20の結像倍率の絶対値は0.9である。
図9には、この場合に、発光部v1から射出された光束及び発光部v32から射出された光束の、開口板13から被走査面までの光路が示されている。なお、図9では、便宜上、折り返しミラー24がなく、第3走査レンズ23の+X側に被走査面が位置するようにしている。また、図9におけるX軸方向に関する位置及びZ軸方向に関する位置は、開口板13の開口部の中心を基準としている。
この具体例2では、第2走査レンズ22を第3走査レンズ23に近接させ、Y軸方向からみたとき、第1走査レンズ21と第2走査レンズ22との間で、発光部v1からの光束と発光部v32からの光束とが交差するようにしている。この交差位置は、第3走査レンズの入射側の焦点位置近傍である。これにより、走査光学系20をテレセントリック光学系とすることができる。
このとき、第1及び第2走査レンズにおける発光部v1から射出された光束と発光部v32から射出された光束のZ軸方向に関する離間距離は、第3走査レンズにおける該離間距離とほぼ等しい。すなわち、各走査レンズでは、Z軸方向に関してほぼ同じ位置を光束が通過する。
ここでは、走査光学系20がテレセントリック光学系であることから、被走査面に入射する発光部v1からの光束と発光部v32からの光束はほぼ平行である。そして、第1走査レンズ21及び第2走査レンズ22のパワーが小さい(弱い)ため、環境温度が25℃から50℃に変化しても、被走査面上での副走査方向におけるビームスポット間隔の像高間偏差は1μm以下であった。
ところで、複数の光束で被走査面を走査する際に、副走査方向におけるビームスポット間隔が変化すると、画像形成装置から出力される画像に予定していない濃淡があらわれる。このような画像は、「バンディング画像」とも呼ばれている。特許文献1で提案されているインターレース走査を行うと、バンディング画像の視認性が高くなる。
そこで、複数の光束で被走査面を走査し、高品質の画像を得るには、被走査面上での副走査方向におけるビームスポット間隔が、環境温度の変化に対して安定していることが必要である。
例えば、図10(A)に示されるように、発光部v1からの光束と発光部v32からの光束が非平行な状態で感光体ドラムに導光される場合、走査レンズと感光体ドラムとの距離が変化すると、図10(B)に示されるように、副走査方向におけるビームスポット間隔がLからL’に変化する。
そこで、特許文献2では、図11に示されるように、副走査対応方向に関してテレセントリックとする光学系を採用している。
例えば、上記面発光レーザアレイ100と同様に32個の発光部(v1〜v32)を有する面発光レーザアレイを用いて、1200dpiの画像を得ようとすると、発光部v1からの光束と発光部v32からの光束とによって被走査面上に形成される光スポットの副走査方向におけるビームスポット間隔は、656.2μm(=31×25.4mm/1200)である。当然のことながら、このビームスポット間隔は、主走査方向におけるすべての位置(像高)で実現されていなければならない。また、これも当然のことであるが、走査光学系の最終レンズを通過する発光部v1からの光束と発光部v32からの光束の副走査対応方向の間隔も656.2μmである。
ところで、上記発光部間隔d2と走査光学系の結像倍率によって被走査面上での走査線間隔が決定される。そこで、走査光学系の結像倍率が大きくなると、発光部間隔d2を小さくしなければならない。半導体レーザアレイ(LDアレイ)の場合には、射出方向に平行な軸周りに回転させることにより見かけ上の間隔をいくらでも小さくできるが、複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザアレイの場合は、上記回転では見かけ上の発光部間隔を小さくすることは困難である。また、実際の発光部間隔d2を小さくすると、熱的及び電気的なクロストークが発生する。
通常、走査光学系は、非球面形状を容易に得ることができる樹脂製レンズを含んでいる。樹脂製レンズを含む従来の走査光学系をテレセントリックな光学系にしようとすると、次のような不都合があった。
上記従来の走査光学系において、例えば環境温度が25℃から50℃に変化すると、被走査面上での副走査方向におけるビームスポット間隔の像高間偏差は10μm程度になる。このとき、画像形成装置から出力される画像は、バンディング画像となる。
これは、(1)樹脂製レンズの線膨張係数が大きく、環境温度の変化によって曲率半径が大きく変化すること、及び(2)樹脂製レンズにおける光束の通過する位置が、副走査対応方向に関して端部側にシフトし、曲率半径の変化の影響が敏感になってくること、が原因である。
そこで、対策Aとして、樹脂製レンズの曲率半径を大きくし、パワーを小さくすることが考えられる。また、対策Bとして、発光部v1からの光束及び発光部v32からの光束を、樹脂製レンズの光軸近傍を通過させることが考えられる。
しかしながら、対策Aでは、樹脂製レンズの焦点距離が大きくなり、光走査装置の大型化を招く。また、走査光学系の結像倍率の絶対値が1よりも大きくなる。この場合、部品の製造誤差や取り付け誤差があると結像倍率が予定していた結像倍率と異なり、ビームスポット間隔の変化が大きくなる。また、対策Bでは、テレセントリックな光学系とならない。
なお、テレセントリック光学系の弊害は、必然的に光線がレンズの母線から離れた位置を透過するという点である。しかも、テレセントリック光学系を実現するには、最後部に位置するレンズの副走査対応方向のパワーを強くする必要もある。そこで、環境温度が変化したときに、光学性能の劣化を回避するには、最後部に位置するレンズは、熱膨張係数が小さいガラス製であることが必要となる。
また、少ないレンズ枚数で光学性能を維持するには、樹脂製レンズが必要となる。しかしながら、樹脂製レンズは熱膨張係数が大きいため、温度変化により光学性能が劣化するおそれがある。その対策が、上記対策A、対策Bである。
すなわち、樹脂製レンズにおいて、どうしても母線から離れた位置を光線が透過する場合には、その樹脂製レンズのパワーは小さくなければならない(対策A)。また、樹脂製レンズのパワーが大きい場合には、その樹脂製レンズを光線が透過する位置は、母線近傍でなければならない(対策B)。
なお、対策A及び対策Bは、少なくとも一方が満たされれば良い。
そこで、本実施形態の走査光学系20では、樹脂製レンズとガラス製レンズとを混在させ、最終レンズをガラス製レンズとし、ガラス製レンズの焦点距離よりも樹脂製レンズの焦点距離を長くしている。また、走査光学系20は、テレセントリックな光学系であり、その副走査対応方向に関する結像倍率の絶対値を1以下としている。この場合は、環境温度が25℃から50℃の間で変化しても、ビームスポット間隔の像高間偏差を1μm以下にすることができる。
また、本実施形態では、走査光学系20は、ガラス製レンズの前に配置された樹脂製の特殊レンズを有している。この「特殊レンズ」とは、母線形状(光軸を通る主走査平面に平行な面と光学面とが交わって形成される曲線)が非円弧で、副走査平面に平行な面による断面形状が、母線に沿って変化するようなレンズ面(以下、「特殊面」という)を少なくとも1つ有する走査レンズの総称である。なお、主走査平面とは、ポリゴンミラーの回転軸に直交する平面(ここでは、XY平面)である。また、副走査平面とは、主走査方向に直交する平面(ここでは、XZ平面)である。
走査光学系は、2つの特殊面を有している必要がある。なぜなら、感光体ドラム表面における副走査方向に関する光束の結像位置と結像倍率は、ポリゴンミラーの偏向反射面における光束の偏向反射位置が変化するのに伴って変化し、しかもその変化の程度は光束の結像位置と結像倍率とで異なっているからである。すなわち、2つの特殊面は、光束の結像位置と結像倍率の両方を補正している。
ところで、2つの特殊面の効果を有効に引き出すには、2つの特殊面の間隔がある程度離れている必要がある。そこで、本実施形態では、2つの特殊レンズを用いている。
すなわち、本実施形態では、第1走査レンズ21及び第2走査レンズ22が特殊レンズであり、第3走査レンズ23がガラス製レンズである。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置1010によると、光源11、カップリングレンズ12、開口板13、シリンドリカルレンズ14、ポリゴンミラー15、及び走査光学系20などを備えている。
走査光学系20は、第1走査レンズ21、第2走査レンズ22、第3走査レンズ23、及び折り返しミラー24を有している。第1走査レンズ21は、樹脂製の走査レンズであり、ポリゴンミラー15で偏向された光束の光路上に配置されている。第2走査レンズ22は、樹脂製の走査レンズであり、第1走査レンズ21を介した光束の光路上に配置されている。第3走査レンズ23は、ガラス製の走査レンズであり、第2走査レンズ22を介した光束の光路上に配置されている。折り返しミラー24は、第3走査レンズ23を介した光束の光路を、感光体ドラム1030に向かう方向に折り返す。
第3走査レンズ23は、副走査対応方向(ここでは、Z軸方向と同じ)に関してのみ正のパワーを有している。そして、副走査対応方向に関して、第1走査レンズ21及び第2走査レンズ22の焦点距離の絶対値は、第3走査レンズ23の焦点距離よりも短くなるように設定されている。すなわち、走査光学系20は、樹脂製レンズとガラス製レンズとが混在し、ガラス製レンズの焦点距離よりも樹脂製レンズの焦点距離を長くしている。
また、走査光学系20をテレセントリック光学系とするとともに、走査光学系の結像倍率の絶対値を1以下としている。
この場合は、光源11から射出された複数の光束の被走査面上におけるビームスポット間隔が、温度変化に起因して変化するのを抑制することができる。
そして、本実施形態に係るレーザプリンタ1000によると、光走査装置1010を備えているため、その結果として、画像品質の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態において、カップリングレンズ12に代えて、複数のレンズからなるカップリング光学系を用いても良い。
また、上記実施形態において、シリンドリカルレンズ14に代えて、複数のレンズからなる線像結像光学系を用いても良い。
また、上記実施形態では、各発光部の発振波長が780nm帯の場合について説明したが、これに限定されるものではない。感光体の特性に応じて、各発光部の発振波長を変更しても良い。
また、上記実施形態では、面発光レーザアレイが32個の発光部を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態において、前記面発光レーザアレイ100に代えて、複数の半導体レーザを有するLDアレイを用いても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置がレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図12に示されるように、画像形成装置が、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000であっても良い。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用の「感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6」と、シアン用の「感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6」と、マゼンタ用の「感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6」と、イエロー用の「感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6」と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010により光が照射され、各感光体ドラムに潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、転写ベルト2080上の記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
光走査装置2010は、前記走査光学系20と同様な走査光学系を、色毎に有している。そこで、光走査装置2010は、上記光走査装置1010と同様の効果を得ることができる。また、カラープリンタ2000は、この光走査装置2010を備えているため、上記レーザプリンタ1000と同様の効果を得ることができる。
ところで、カラープリンタ2000では、各部品の製造誤差や取り付け位置の誤差等によって色ずれが発生する場合がある。このような場合であっても、点灯させる発光部を選択することで色ずれを低減することができる。
また、例えば、レーザ光によって発色する媒体に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、例えば、レーザ光によって発色に可逆性を与えることができる媒体に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。この場合、上記媒体が、いわゆるリライタブルペーパーであっても良い。これは、レーザ光による熱エネルギー制御によって、表示/消去を可逆的に行うものである。
また、上記実施形態では、光走査装置1010がプリンタに用いられる場合について説明したが、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、複写機、ファクシミリ、又は、これらが集約された複合機にも用いることができる。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、CTP(Computer to Plate)として知られている印刷版を形成する画像形成装置であっても良い。この場合、光走査装置1010は、印刷版材料にレーザアブレーションによって直接画像形成を行う。
11…光源、12…カップリングレンズ、13…開口板、14…シリンドリカルレンズ、15…ポリゴンミラー(光偏向器)、20…走査光学系、21…第1走査レンズ(第1の樹脂製レンズ)、22…第2走査レンズ(第2の樹脂製レンズ)、23…第3走査レンズ(ガラス製レンズ)、24…折り返しミラー(走査光学系の一部)、100…面発光レーザアレイ、1000…レーザプリンタ(画像形成装置)、1010…光走査装置、1030…感光体ドラム(像担持体)、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、K1,C1,M1,Y1…感光体ドラム(像担持体)。
特開2009−163137号公報 特開平7−209596号公報

Claims (7)

  1. 被走査面を光によって第1の方向に沿って走査する光走査装置であって、
    複数の光束を射出する光源と、
    前記光源からの複数の光束を偏向する光偏向器と、
    前記光偏向器で偏向された複数の光束の光路上に配置された第1の樹脂製レンズ、該第1の樹脂製レンズを介した前記複数の光束の光路上に配置された第2の樹脂製レンズ、及び該第2の樹脂製レンズを介した前記複数の光束の光路上に配置されたガラス製レンズを含み、前記光偏向器で偏向された複数の光束を前記被走査面に導光する走査光学系とを備え、
    前記ガラス製レンズは、前記第1の方向に直交する第2の方向に関してのみ正のパワーを有し、
    前記第2の方向に関して、前記第1及び第2の樹脂製レンズの焦点距離の絶対値は、前記ガラス製レンズの焦点距離よりも短いあるいは等しい光走査装置。
  2. 前記光偏向器で偏向された複数の光束は、前記第2の方向に関して離間した第1の光束と第2の光束を含み、
    前記第1及び第2の樹脂製レンズにおける前記第1の光束と前記第2の光束の離間距離は、前記ガラス製レンズにおける前記第1の光束と前記第2の光束の離間距離よりも小さいあるいは等しいことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記第1の方向からみたとき、前記第1の光束と前記第2の光束は、前記ガラス製レンズの入射側の焦点位置近傍で交差することを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記第1及び第2の樹脂製レンズと前記ガラス製レンズによる前記第2の方向に関する結像倍率は、絶対値が1以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
  5. 前記光源は、複数の発光部を有する面発光レーザアレイを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 少なくとも1つの像担持体と、
    前記少なくとも1つの像担持体を画像情報に応じて変調された光束により走査する請求項1〜5のいずれか一項に記載の光走査装置と、を備える画像形成装置。
  7. 前記画像情報は、多色のカラー画像情報であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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