JP2009003393A - 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂レンズ7の温度変化に伴う光束の副走査方向の偏角の変化を抑えて、被走査面8上での光束間の間隔変動の小さい光走査装置の提供。
【解決手段】独立に光変調可能な発光部を副走査方向に複数配置した光源1と、前記発光部から出射されたそれぞれの光線をほぼ平行光束とするコリメータレンズ2と、前記平行光束の外縁を特定する開口3と、前記平行光束の副走査方向の形状を整形するシリンドリカルレンズ4と、整形された光束を偏向走査するポリゴンミラー5と、偏向走査された光束10を被走査面に走査結像させる走査光学系9とを順に備えた光走査装置であって、前記走査光学系9は、副走査方向に正のパワーを有する樹脂レンズ7を含む複数のレンズを備え、前記開口3と前記樹脂レンズ7は、副走査方向に関して光学的共役関係にある光走査装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、光走査装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
レーザプリンタ等の画像形成装置の高速高解像度化に伴い、複数の光束を用いてひとつの画像を形成するための複数光束を一括して被走査面上に走査する光走査装置が広く用いられている。光束の本数が多くなるに従って、被走査面上での光束間の間隔誤差の低減が重要な課題となっている。この課題を解決するため、樹脂材からなる走査領域をカバーする長尺レンズを用いて、走査領域内の前記光束が偏向走査される平面に垂直な方向(本願では、光束が偏向走査される平面に垂直な方向を「副走査方向」と呼ぶ。また、光束が偏向走査される平面内で光軸に垂直な方向を「主走査方向」と呼ぶ。)の光学倍率を均一化する光学系が知られている。
また、特許文献1には、被走査面上での各光束が良好にピントを合わされ、スポット形状が良好になるように、光源からの平行光を絞る開口部材と偏向走査された光束を被走査面上に結像させる結像光学素子とを光学的共役関係にした光走査装置が開示されている。この光走査装置においては、結像光学素子がトーリック面を有する場合はトーリック面と開口部材とを光学的共役関係にすることが好ましいとしている。
特許文献2には、複数ビームを走査する光走査装置において、走査線曲がりやピッチ偏差(被走査面上での複数ビームの走査線曲がりの差)を低減させるために、副走査方向に関して第1結像系を挟んでビームの射出瞳と第2結像系を略共役関係としている。
その他にも特許文献3には、副走査方向の像面湾曲、光学倍率均一性、溝状収差を良好に補正するため、結像系における走査レンズのうち最も被走査面に近い走査レンズの副走査方向の曲率を主走査方向とは独立に変形している光走査装置が提案されている。特許文献4には、副走査方向の光学倍率が均一で、ビームを小さく絞ることを可能にするため、結像系における走査レンズのうち少なくともふたつの面の副走査方向の形状を主走査方向とは独立に変形しており、そのふたつの面へのレーザビームの入射角がそれぞれの法線に対し逆方向の構成になっている光走査装置が提案されている。また、特許文献5には、走査線曲がりに起因する画像形成装置の濃度むらを抑制するため、偏向反射面における光束のつなぎ部の走査線同士の間隔の変動幅ΔPを特定の範囲とする光走査装置が提案されている。
特開平06−018802号公報 特開平09−274152号公報 特開2001−495号公報 特開2000−121985号公報 特開2004−12568号公報
上述のように、複数の光束を同時に走査して被走査面上に複数の走査線を形成する光走査装置のビームスポットの絞りやピント合わせ、走査線の曲がり抑制や走査線同士の間隔の均一化などに関して色々な提案がなされてきた。
しかし、上述の特許文献1〜5に提案された光走査装置では、被走査面上でのスポット形状を良好にしたり、走査線曲がりを抑制することはできるが、光走査装置の連続運転などによる走査光学系の温度変化に対して被走査面上のスポット間の間隔や走査線曲がりの発生を抑制することはできない。
例えば、特許文献1や特許文献2に開示された光走査装置のように結像系のレンズのトーリック面と開口部材を光学的共役関係に配置しても、温度変化に対して被走査面上でのスポット間の間隔を一定に保つことはできない。
従来の画像形成装置などにおいて要求される画像品質では、走査光学系の温度変化は現実的な問題とされていなかった。しかし、フルカラー画像形成装置などでは、画像性能に対する要求がさらに厳しくなり、光走査装置の温度変化に対する被走査面上のスポット間の間隔や走査線曲がりの発生による画像の品質劣化が無視できなくなっている。また、従来多く使用されていたガラスレンズでは、温度変化に対して屈折率がそれほど変化しないので、問題とされていなかった。しかし、温度変化に対し屈折率変化がガラスレンズに対し10倍以上となるプラスチックレンズでは、運転中の温度変化による被走査面上のスポット間の間隔や走査線曲がりの発生が無視できない影響が出る。一方で、特許文献3〜5に開示のレンズ系からも判るように、求められるレンズ形状が複雑化し、主走査方向と副走査方向を独立に曲率を変化させるなど、非球面レンズが多く求められ経済的観点からプラスチックレンズの使用が主流になってきている。
樹脂材は温度変化に対する屈折率の変化が、ガラス材等の無機材料に比べて格段に大きいため、複数の光束を樹脂材からなる長尺レンズの副走査方向に間隔を置いて走査すると、光軸から離れた位置で走査される光束は屈折角が変化する。すなわち、温度変化に伴って、光軸からの距離の違いにより光束の進行方向の変化、言い換えれば偏角に差が生じて、被走査面上でのそれぞれの光束が作る露光像(スポット)の間隔にばらつきが生じるという問題が生じてきた。
本発明の目的は,樹脂材からなるレンズの温度変化に伴う偏角の変化を小さく抑えて、被走査面上での光束間の間隔誤差の小さい複数光束走査装置およびそれを搭載した画像形成装置を提供することにある。
本発明の目的は、上述の問題点を踏まえて、樹脂材からなるレンズの温度変化に伴う光束の副走査方向の偏角の変化を抑えて、被走査面上での光束間の間隔変動の小さい光走査装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明者等は、以下の発明を完成した。
本発明は、独立に光変調可能な発光部を副走査方向に複数配置した光源と、前記発光部から出射されたそれぞれの光線をほぼ平行光束とする結合光学素子と、前記平行光束の外縁を特定する開口と、前記平行光束の副走査方向の形状を整形する整形光学素子と、整形された光束を偏向走査する偏向素子と、偏向走査された光束を被走査面に走査結像させる走査光学系とを順に備えた光走査装置であって、前記走査光学系は、副走査方向に正のパワーを有する樹脂レンズを含む複数のレンズを備え、前記開口と前記樹脂レンズは、副走査方向に関して光学的共役関係にあることを特徴とする光走査装置である。
好ましい本発明は、前記樹脂レンズが、被走査面に最も近接したレンズであることを特徴とする前記光走査装置である。
好ましい本発明は、前記走査光学系が、ガラス材からなるトーリックレンズを含むことを特徴とする前記光走査装置である。
好ましい本発明は、前記樹脂レンズは薄型レンズであることを特徴とする前記光走査装置である。
好ましい本発明は、前記開口と樹脂レンズとの光学的共役関係が、樹脂レンズ側が拡大側であることを特徴とする前記光走査装置である。
本発明は、像担持体、像担持体の表面を帯電させる帯電器、帯電した像担持体の表面を光走査して静電潜像を形成する光走査装置、及び形成した静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置を含む現像ユニットと、前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、転写したトナー像を定着する定着装置とを備えた画像形成装置であって、前記光走査装置は、前記本発明の光走査装置であることを特徴とする画像形成装置前記である。
好ましい本発明は、前記現像ユニットを複数備えたことを特徴とする前記画像形成装置である。
好ましい本発明は、前記複数の現像ユニットにおけるそれぞれの光走査装置が、少なくとも偏向素子を共有していることを特徴とする前記画像形成装置である。
本発明によれば、樹脂材からなるレンズの温度変化に伴う光束の副走査方向の偏角の変化を抑えて、被走査面上での光束間の間隔変動の小さい光走査装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を必要に応じて図面を参照にして説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明の好ましい形態における例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態の光走査装置を図1に示す。この光走査装置においては、光源1の複数の発光部から出射された複数の光線は、結像光学素子であるコリメータレンズ2によりそれぞれほぼ平行な平行光束10となって、開口3により周辺を特定されたスポット光束となり、整形光学素子であるシリンドリカルレンズ4でそれぞれの光束毎に副走査方向の形状を整形され、光偏向素子であるポリゴンミラー5の反射面で偏向され、走査光学系を構成するトーリックレンズ6、樹脂レンズ7などで走査され、被走査面8上にそれぞれの光束に応じて副走査方向に間隔を置いてスポットを結像する。なお、樹脂レンズ7は薄肉とすることが好ましい。
ここで、開口3と樹脂レンズ7は副走査方向に関して光学的共役関係としている。図2は、この光走査装置において、光軸から副走査方向の両側にはずれて並んだふたつの発光部から出射した光束のそれぞれの主光線11,12の軌跡を示している。図2に示すようにふたつの主光線11,12は、開口3及び樹脂レンズ7の位置で、光軸上で交叉している。すなわち、開口部材3と樹脂レンズ7は、シリンドリカルレンズ4、トーリックレンズ6に対して副走査方向において光学的共役関係となっている。
一般に、樹脂材料はガラス材等の無機材料に比べて、環境温度の変化に対する屈折率の変化が一桁以上大きく、光学系全体の温度変化による影響は、樹脂レンズの温度変化による変化が支配的である。被走査面上のピントのズレは、レンズに入射する光束の開口における両周縁部を通る光線の挙動によるため、レンズに対する入射位置を選択しても屈折率の変化によるズレは生じる。一方、被走査面上の光束の位置は開口の中心を通る光線、いわゆる主光線の挙動によるため、レンズに対する光束の入射位置を選択することにより屈折率の変化による影響を変化させることができる。
簡単な系で本発明の光走査装置らおける光学系の効果を確認する。表1および表2に、図1に示した光走査装置における副走査方向の近軸追跡値を示す。表中第1列の、1は光源1、2はコリメータレンズ2、3は開口3、4はシリンドリカルレンズ4、5ポリゴンミラー5の反射面、6はトーリックレンズ6(図1では3枚のレンズを記載してあるが、計算上は1枚のトーリックレンズとした。)、7は樹脂レンズ7、8は被走査面8である。樹脂レンズ7は薄肉としている。開口3と樹脂レンズ7は副走査方向に関して光学的共役関係にある。表1は光軸から副走査方向に外れた発光部から出射した光束の主光線(例えば図2における主光線11)、表2は光軸上の発光部から出射した軸上光線(例えば図3における光束10中の開口3の最上部付近を透過する光線)の値を示し、uおよびu'は光軸21とのなす角度、hは光軸からの高さ、φはパワー、dは次の面との距離である。これらのパラメータの間には、下式(1)式乃至(3)の関係があることが知られている。なお、添字iは、表中のそれぞれの光学素子の番号に対応する。
Figure 2009003393
Figure 2009003393
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Figure 2009003393
Figure 2009003393
表1において、光源1における高さは、h=0.00500であり、被走査面8における高さは、h=0.02117となっている。開口3の中央、即ちh=0.00000を通る主光線は、開口3と共役である樹脂レンズ7でh=0.00000となる。
表2においては、図3に示すように、光源1、ポリゴンミラー反射面5、被走査面8は互いに光学的共役関係にあることから、いずれもh=0.00000となっている。
ここで、表3に上記走査光学系全体の温度が30K上昇した場合の副走査方向の主光線を示す。コリメータレンズ2、シリンドリカルレンズ4およびトーリックレンズ5はガラス材でできており、温度に対する屈折率の変化は(dn/dT)/(n−1)=3.33E−6/K、樹脂レンズ7の樹脂材は(dn/dT)/(n−1)=−2.0E−4/Kとして計算している。
Figure 2009003393
コリメータレンズ2、シリンドリカルレンズ4およびトーリックレンズ5のパワーに若干の変化が生じるが、それに伴う樹脂レンズ7のhの変化はh=0.00001と極めて小さく、ほとんど温度変化の影響を受けていない。この為、主光線(例えば、主光線11)は、樹脂レンズ7上ではほぼ軸に向かって入射する光線なので屈折せずにそのまま出射してくる光線である。このため、計算上も樹脂レンズ7の屈折率変化の影響は殆ど受けず、u=9.46E−05とu=0.01E−05減少しただけで殆ど変化がない。その結果、被走査面8においてh=0.02117となり温度上昇があっても上昇前と同じ値を維持している。
この近軸追跡は単一の発光源から出射された光線についてのみ行ったが、発光源が複数配列される場合でも(例えば、主光線11と主光線12)各光線の発光源と被走査面における高さhの比は維持されることから、走査線の間隔誤差はほとんどないことが判る。
比較のため、樹脂レンズを含む上述の組み合わせと同じ走査光学系で、特許文献1で好ましいとされている開口3とトーリックレンズ6が副走査方向に関して光学的共役関係にある場合の光線について近軸追跡をした。表4、表5は基準温度における主光線及び軸上光線の近軸追跡結果を示す。
Figure 2009003393
Figure 2009003393
表4から判るように、開口3の中央、即ちh=0を通る主光線は、開口3と共役であるトーリックレンズ6でh=0となるが、樹脂レンズ7とは共役でなく、h=0.03016となっている。また、樹脂レンズ7では、u=−2.01E−04からu'=−4.02E−05と大きく屈折している。結果として、被走査面8においてh=0.02117となり、表1の結果と変わらない結像高さを保つようにしている。表5においては、軸上光線であるので、表2に示した近軸追跡結果と同じ結果が示されている。
表6には、この光学系において、表3に示した近軸追跡における前提と同じように、環境温度が30K上昇した場合の副走査方向の主光線の近軸追跡結果を示す。
Figure 2009003393
表6から判るように、温度変化があってもガラスレンズで構成されているトーリックレンズ6までは、屈折率変化が小さく表4とほとんど同じ作用を示し、樹脂レンズに入射する光線の高さhも同じである。しかし、樹脂レンズ7に入射する光線の高さhが0.03017と大きいため(軸に向かう光線ではないため)屈折率変化の影響を受け、樹脂レンズ7からの出射光の偏角は、表4の場合はu'=−4.02E−05であったものが、u'=−3.88E−05と大きく変わる。その結果、被走査面8における光線の高さh=0.02149となり、0.00032の変化が生じていることがわかる。この高さの変化が温度変化による各発光源によるスポット間の間隔のばらつきとなる。
図4には、光源1から被走査面8までの各光学素子上において、温度30K上昇に伴う主光線の偏角(U'−U)の変化(基準温度の(U'−U)−基準温度+30Kの(U'−U))を示す。図4において、41は開口3と樹脂レンズ7が共役関係である光学系における偏角の変化、42が開口3とトーリックレンズ6が共役関係である光学系における偏角の変化である。この図からも樹脂レンズ7の温度変化による影響が他のガラス製レンズに比べて極端に大きいこと、光学系全体において開口3と樹脂レンズ7を共役関係とすることにより、樹脂レンズ7における偏角の変化を小さく抑えられることがわかる。
これは、開口3と樹脂レンズ7を共役関係とすることにより、絞りとして作用している開口3の光軸上を通過する主光線が、樹脂レンズ7においても光軸上を通過し、樹脂レンズ7上で光軸が絞られており、このような光線は樹脂レンズ7によって屈折しないためである。絞りの程度を考慮すると、開口3側より樹脂レンズ7側を拡大側としておけば、光線の樹脂レンズ7への入射角が小さくなり、共役関係が完全でなく少し前後にずれても、樹脂レンズ7において十分に絞られていることになり、主光線は十分に光軸に近い位置に集まることになる。この為、開口3と樹脂レンズ7を共役関係とする光学系を構成する際は、開口3側より樹脂レンズ7側を拡大側としておくことが好ましい。なお、樹脂レンズを薄肉とすることで、樹脂レンズ両面で主光線が十分に近い位置に集まる。
このように,副走査方向に複数の発光素子を配列した光源を持ち、走査光学素子を構成する樹脂材レンズと開口とを副走査方向に関して光学的共役関係となる光走査装置とすることにより、樹脂材レンズにおける温度による屈折率変化に起因する光線の偏角の変化を小さく抑えることができ、被走査面上での光束間の間隔誤差の小さい光走査装置を提供することができる。
(第2の実施形態:本発明の搬送装置を備えた画像形成装置)
上述の本発明の光走査装置をひとつ備えた画像形成装置や複数個の本発明の光走査装置を備えたフルカラー印刷などができる画像形成装置について説明する。複数個の光走査装置を備えた画像形成装置においては、それぞれの光走査装置におけるポリゴンミラーを含む光学素子の一部を共有することができる。ポリゴンミラーの他に、その前後のシリンドリカルレンズや走査光学系を共有して画像形成装置の小型化や、同期の正確さや経済性を追求することができる。複数色の画像形成装置においては、複数色が異なる光走査装置で形成されたのちに合成されるため、相互の位置ずれの発生を抑えるためには各光束間の間隔誤差をより厳しく抑える必要があり、その手段として本発明は更に有効である。
図6に本発明の光走査装置を用いた画像形成装置の例を示す。回転する感光ドラム25は帯電器111によってその表面が一様に帯電され、光走査装置110からの光束により静電潜像が形成される。この場合、潜像は複数の走査光により、同時に複数の走査がなされる。これらの走査光の間隔は、環境温度変化によっても変化しない。そして静電潜像は、現像剤が入っている現像器112によってトナーを付着されて現像され、トナー像となる。次に転写器113によって画像記録用紙117に転写され、定着器114によって定着される。一方、感光ドラム25上に残った静電潜像は除電器115によって除電され、転写されずに残ったトナーは、清掃器116によって清掃除去される。
図7には、本発明の光走査装置を4個用いたフルカラー画像形成装置の例を示す。図において120乃至123は本発明の光走査装置である。124乃至127は光走査装置、感光ドラム、現像器などから構成される現像ユニットであり、垂直方向に配置されている。これらの現像ユニット124乃至127は複数の色、例えばシアン、マゼンタ、イエロ、ブラックに対応している。各現像ユニットの感光ドラム上に形成されたトナー像はベルト状の中間転写体128へ転写され重ね合わせられることによりフルカラーのトナー像となり、さらに転写器129により画像記録用紙130へ転写され、図示しない定着装置によって定着されてフルカラー画像が形成される。
[実施例]
図1に示した本発明の光走査装置の構成図を参照にして、具体的な光走査装置の実施例を示す。図1において1は光源、2は結合光学素子であるコリメータレンズ、3は開口部材である開口、4は整形光学素子であるシリンドリカルレンズ、5は光偏向素子であるポリゴンミラー、6はトーリックレンズ、7は樹脂レンズ、8は被走査面、9は走査光学素子、10は光束、21は光軸である。走査光学素子9はトーリックレンズ6および樹脂レンズ7を含む4群4枚構成のFθレンズである。
図2には、ふたつの発光源から出射された副走査方向のふたつの光束の主光線を示す。主光線11および12は開口3で光軸と交わり、開口3と共役な樹脂レンズ7で再び光軸21と交わる。図3には、光軸21上の発光源から出射された光束10の副走査方向の周縁光線を示す。開口3で光束の径が制限され、光源1と共役であるポリゴンミラー5、被走査面8で結像されている。
この光学系における各光学素子の諸元を表7及び表8に示す。表中の面番号(1)は光源1、(2)及び(3)はコリメータレンズ2の屈折面、(4)は開口3,(5)及び(6)はシリンドリカルレンズ4の屈折面、(7)はポリゴンミラー5の反射面、(8)乃至(15)は走査光学系9を構成する4枚のレンズの屈折面であり、(8)乃至(11)は2枚の球面レンズの屈折面、(12)及び(13)はトーリックレンズ6の屈折面、(14)及び(15)は樹脂レンズ7の屈折面である。
Figure 2009003393
Figure 2009003393
樹脂レンズ7の屈折面(14)及び(15)は主走査方向をX、副走査方向をY,光軸方向をZとして,下記の式(4)で与えられる。
Figure 2009003393
ここでf(X,Y)は基本的なトーリック形状を表し,f(X,Y)は回転非対称な追加関数を表す。光軸との交点を原点としたローカル座標系のXZ平面における断面が下記の式(5)で表され,XZ平面にあり,X軸に平行で,Z軸に沿って原点からrの距離にある軸について回転対称である。
Figure 2009003393
従って、YZ平面における断面は曲率半径rの円となる。f(X,Y)は下記の式(6)で表される。
Figure 2009003393
ここでPlmは定数である。
この光走査装置のその他の諸元を表9に示す。
Figure 2009003393
図5にこの光走査装置の光学系における被走査面8に結像したふたつの光束(スポット)間の間隔の比を示す。図5において、51は基準温度の場合、52は基準温度+30Kの温度変化が生じた場合である。温度による変化は走査角度0°付近でほぼ0、走査角度±30°付近でも0.1%以下となっている。このように、本発明の光走査装置は、基準温度における光束(スポット)間の間隔の変化が小さいだけでなく、温度変化が起こってもほとんど光束(スポット)間の間隔に変化が起こらない。このような光走査装置を使用した画像形成装置は、複数の光走査における走査線間の変動がなく、特に環境温度が変化しても走査線間の変動がほとんどない。
本発明の光走査装置の構成図 光走査装置の副走査方向の主光線 光走査装置の副走査方向の周縁光線 温度変化に伴う偏角の変化 温度変化に伴う光束間隔の比の変化 本発明の光走査装置を用いた画像形成装置の概略構成図 本発明の光走査装置を用いた複数色画像形成装置の概略構成図
符号の説明
1:光源 2:コリメータレンズ 3:開口
4:シリンドリカルレンズ 5:ポリゴンミラー 6:トーリックレンズ
7:樹脂レンズ 8:被走査面 9:走査光学系
10:光束 11:主光線(1) 12:主光線(2)
21:光軸
41:開口と樹脂レンズが共役関係にある場合の主光線の偏角の変化
42:開口とトーリックレンズが共役関係にある場合の主光線の偏角の変化
51:基準温度における光束の間隔比
52:基準温度+30Kにおける光束の間隔比
25:感光体 110:光走査装置 111:帯電器 112:現像装置
113:転写装置 114:搬送ローラ 115:除電器 116:清掃機
117:画像記録用紙
120,121,122,123:光走査装置
124,125,126,127:現像ユニット
128:中間転写体 129:転写器 130:画像記録用紙

Claims (8)

  1. 独立に光変調可能な発光部を副走査方向に複数配置した光源と、前記発光部から出射された光線をそれぞれほぼ平行光束とする結合光学素子と、前記平行光束の外縁を特定する開口と、前記平行光束の副走査方向の形状を整形する整形光学素子と、整形された光束を偏向走査する偏向素子と、偏向走査された光束を被走査面に走査結像させる走査光学系とを順に備えた光走査装置であって、
    前記走査光学系は、副走査方向に正のパワーを有する樹脂レンズを含む複数のレンズを備え、
    前記開口と前記樹脂レンズは、副走査方向に関して光学的共役関係にあることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記樹脂レンズは、被走査面に最も近接したレンズであることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記走査光学系は、ガラス材からなるトーリックレンズを含むことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記樹脂レンズは薄型レンズであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
  5. 前記開口と樹脂レンズとの光学的共役関係は、樹脂レンズ側が拡大側であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 像担持体、像担持体の表面を帯電させる帯電器、帯電した像担持体の表面を光走査して静電潜像を形成する光走査装置、及び形成した静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置を含む現像ユニットと、前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、転写したトナー像を定着する定着装置とを備えた画像形成装置であって、
    前記光走査装置は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光走査装置であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記現像ユニットを複数備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記複数の現像ユニットにおけるそれぞれの光走査装置は、少なくとも偏向素子を共有していることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
JP2007166985A 2007-06-25 2007-06-25 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置 Pending JP2009003393A (ja)

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